JP2594343B2 - ゴム変性スチレン系樹脂の連続的製造方法 - Google Patents
ゴム変性スチレン系樹脂の連続的製造方法Info
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はゴム変性スチレン系樹脂の連続的製造方法に
関する。さらに詳しくはゴム変性スチレン系樹脂を塊状
もしくは溶液重合法で連続的に製造する方法においてゴ
ム状重合体を分散粒子化する方法に関する。
関する。さらに詳しくはゴム変性スチレン系樹脂を塊状
もしくは溶液重合法で連続的に製造する方法においてゴ
ム状重合体を分散粒子化する方法に関する。
[従来の技術] 従来0.1〜10μの平均径を有するゴム状重合体粒子を
分散したゴム変性スチレン系樹脂を連続的に製造するこ
とは広く行なわれている。製品中のゴム状重合体粒子の
大きさは衝撃強度、光沢等の性能に大きな影響を与える
ので、粒子径の調節操作はゴム変性スチレン径樹脂製造
技術の中でも極めて重要な位置を占めている。ゴム状重
合体を含む相(ゴム相)を分散粒子に転換する操作とし
て、単量体の重合体への転化率の比較的低い段階で強い
撹拌を施こす方法は公知である。また、かかる工程にお
いて、撹拌槽型反応器を用いることも特公昭62−9245号
により知られている。
分散したゴム変性スチレン系樹脂を連続的に製造するこ
とは広く行なわれている。製品中のゴム状重合体粒子の
大きさは衝撃強度、光沢等の性能に大きな影響を与える
ので、粒子径の調節操作はゴム変性スチレン径樹脂製造
技術の中でも極めて重要な位置を占めている。ゴム状重
合体を含む相(ゴム相)を分散粒子に転換する操作とし
て、単量体の重合体への転化率の比較的低い段階で強い
撹拌を施こす方法は公知である。また、かかる工程にお
いて、撹拌槽型反応器を用いることも特公昭62−9245号
により知られている。
しかしながら、近年ゴム変性スチレン系樹脂の用途の
拡大に伴う市場からの高性能製品の要求およびより効率
的製法による低コスト生産志向の高まりに対応するため
に、連続的製造法におけるゴム状重合体の分散粒子化に
関して、次のような課題の解決が要請されている。
拡大に伴う市場からの高性能製品の要求およびより効率
的製法による低コスト生産志向の高まりに対応するため
に、連続的製造法におけるゴム状重合体の分散粒子化に
関して、次のような課題の解決が要請されている。
(1)単一の製造装置で衝撃物性及び成形物の表面光沢
等の市場の要求性能のバランスに応じた平均粒子径、ゴ
ム含有量及び/またはゴムの種類の異なる銘柄を自在に
製造できること。例えば特公昭62−9245の方法は簡便な
方法ではあるが、粒子径を1.0μ以下にするのに多大な
撹拌動力を要する点の改善。
等の市場の要求性能のバランスに応じた平均粒子径、ゴ
ム含有量及び/またはゴムの種類の異なる銘柄を自在に
製造できること。例えば特公昭62−9245の方法は簡便な
方法ではあるが、粒子径を1.0μ以下にするのに多大な
撹拌動力を要する点の改善。
(2)衝撃物性、光沢性能及びその他の成形物の外観性
能をより良くするために粒子化操作の段階での巨大粒子
(フィッシュアイとしてあるいは成形物の外観不良とし
て観察される)の発生を防止。
能をより良くするために粒子化操作の段階での巨大粒子
(フィッシュアイとしてあるいは成形物の外観不良とし
て観察される)の発生を防止。
一般に、ゴム変性スチレン系樹脂の中に分散されたゴ
ム状重合体の粒子形状及び大きさは、ゴム状重合体を含
むゴム相が連続相をなす状態から不連続相をなす状態に
転換する際の条件、即ち、分散粒子に転換する操作(本
発明ではこの操作を粒子化操作という)を行う際の条件
によって決定される。ゴム変性スチレン系樹脂の連続的
製造方法においては、この粒子化操作が反応液体の移動
操作及び重合操作と並行して実施されるので、通常のス
チレン系樹脂の連続的製造方法やゴム変性スチレン系樹
脂の回分的製造方法に比して難度が高く、そのためにこ
れまでに複雑な操作を要する幾つかの解決方法が提案さ
れている。例えば特公昭52−29793では粒子化に先だち
予備グラフト化と称する予備的重合を行う方法、特開昭
53−7794では反応転化率が30〜80%の重合液を原料と混
合する方法、また特公昭59−17725では重合液の一部を
原料系に循環する方法が提案されている。
ム状重合体の粒子形状及び大きさは、ゴム状重合体を含
むゴム相が連続相をなす状態から不連続相をなす状態に
転換する際の条件、即ち、分散粒子に転換する操作(本
発明ではこの操作を粒子化操作という)を行う際の条件
によって決定される。ゴム変性スチレン系樹脂の連続的
製造方法においては、この粒子化操作が反応液体の移動
操作及び重合操作と並行して実施されるので、通常のス
チレン系樹脂の連続的製造方法やゴム変性スチレン系樹
脂の回分的製造方法に比して難度が高く、そのためにこ
れまでに複雑な操作を要する幾つかの解決方法が提案さ
れている。例えば特公昭52−29793では粒子化に先だち
予備グラフト化と称する予備的重合を行う方法、特開昭
53−7794では反応転化率が30〜80%の重合液を原料と混
合する方法、また特公昭59−17725では重合液の一部を
原料系に循環する方法が提案されている。
又、生成したゴム粒子に分散機を用いて剪断処理を施
し、所望の粒子径のゴム粒子をもつゴム変性スチレン−
アクリロニトリル樹脂を得る方法も特公昭49−18477に
提案されている。この方法においては、ラインミキサー
を用いてゴム粒子に剪断処理を施した後に、架橋剤を添
加して150〜200℃でゴムの架橋と重合の完結を同時に行
なっている。
し、所望の粒子径のゴム粒子をもつゴム変性スチレン−
アクリロニトリル樹脂を得る方法も特公昭49−18477に
提案されている。この方法においては、ラインミキサー
を用いてゴム粒子に剪断処理を施した後に、架橋剤を添
加して150〜200℃でゴムの架橋と重合の完結を同時に行
なっている。
[発明が解決しようとする課題] 本発明の目的は粒子径をコントロールするのに多大の
撹拌動力を要せず、又複雑な操作を要せずに、極めて効
率的に、所望の粒子径のゴム粒子をもつ外観良好なゴム
変性スチレン系樹脂を製造する方法を提供することにあ
る。
撹拌動力を要せず、又複雑な操作を要せずに、極めて効
率的に、所望の粒子径のゴム粒子をもつ外観良好なゴム
変性スチレン系樹脂を製造する方法を提供することにあ
る。
[課題を解決するための手段] すなわち、本発明は、スチレン系単量体にゴム状重合
体を溶解した原料溶液を第1反応槽へ連続的に供給し
て、該単量体がゴム状重合体が分散粒子に転換するのに
必要な単量体転化率以上になるよう重合を行ない、該第
1反応槽より原料溶液供給量に相当する量の反応液を連
続的に取り出し、該反応液を、第1反応槽と第2反応槽
の間に設けられたポンプで強制的に循環させるライン及
びそのラインの途中のゴム状重合体の分散粒子に剪断を
かけるためのラインミキサーよりなる循環ラインに送っ
て処理し、該循環ラインで処理された反応液をつづいて
第2反応槽に連続的に供給して重合を継続するか、ある
いはさらに必要に応じて第3反応槽以降の反応槽に供給
して重合を継続させることよりなるゴム変性スチレン系
樹脂の連続的塊状または溶液重合法において、 (A)第1反応槽中で反応液のしめる容積をV1,ライン
ミキサーの容積をV2とした時 V2/V1<0.2 をみたしており、 (B)循環ラインでの単位時間当りの循環量F2を原料溶
液の単位時間当りの供給量F1に対し、 1.5<F2/F1<30 になるように循環し、 (C)第2反応槽が完全混合撹拌槽型反応槽で、該反応
槽での単量体転化率が25重量%以上に保たれている ことを特徴とする外観良好なゴム変性スチレン系樹脂の
連続的製造方法である。
体を溶解した原料溶液を第1反応槽へ連続的に供給し
て、該単量体がゴム状重合体が分散粒子に転換するのに
必要な単量体転化率以上になるよう重合を行ない、該第
1反応槽より原料溶液供給量に相当する量の反応液を連
続的に取り出し、該反応液を、第1反応槽と第2反応槽
の間に設けられたポンプで強制的に循環させるライン及
びそのラインの途中のゴム状重合体の分散粒子に剪断を
かけるためのラインミキサーよりなる循環ラインに送っ
て処理し、該循環ラインで処理された反応液をつづいて
第2反応槽に連続的に供給して重合を継続するか、ある
いはさらに必要に応じて第3反応槽以降の反応槽に供給
して重合を継続させることよりなるゴム変性スチレン系
樹脂の連続的塊状または溶液重合法において、 (A)第1反応槽中で反応液のしめる容積をV1,ライン
ミキサーの容積をV2とした時 V2/V1<0.2 をみたしており、 (B)循環ラインでの単位時間当りの循環量F2を原料溶
液の単位時間当りの供給量F1に対し、 1.5<F2/F1<30 になるように循環し、 (C)第2反応槽が完全混合撹拌槽型反応槽で、該反応
槽での単量体転化率が25重量%以上に保たれている ことを特徴とする外観良好なゴム変性スチレン系樹脂の
連続的製造方法である。
本発明における原料のスチレン系単量体としては、例
えばスチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、イソ
プロピルスチレン、ブチルスチレン等のアルキルスチレ
ン、クロルスチレン、ブロムスチレン等のビニル基置換
または核置換のハロゲン化スチレン、ハロゲン化アルキ
ルスチレン等のスチレン系単量体が少なくとも1種用い
られ、特にスチレン、アルファメチルスチレン、パラメ
チルスチレンが好ましく用いられる。
えばスチレン、メチルスチレン、エチルスチレン、イソ
プロピルスチレン、ブチルスチレン等のアルキルスチレ
ン、クロルスチレン、ブロムスチレン等のビニル基置換
または核置換のハロゲン化スチレン、ハロゲン化アルキ
ルスチレン等のスチレン系単量体が少なくとも1種用い
られ、特にスチレン、アルファメチルスチレン、パラメ
チルスチレンが好ましく用いられる。
本発明において、スチレン系単量体は共重合可能な他
の単量体と併用してもよく、例えばアクリロニトリル、
メタクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体、アクリ
ル酸、メタクリル酸及びそれらのアルキルエステル等の
一種以上を併用することができる。
の単量体と併用してもよく、例えばアクリロニトリル、
メタクリロニトリル等のシアン化ビニル単量体、アクリ
ル酸、メタクリル酸及びそれらのアルキルエステル等の
一種以上を併用することができる。
本発明でいうゴム状重合体とは室温においてゴム状を
呈している物質であればよく、例えばポリブタジエンゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ブロックスチ
レン−ブタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン
系共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ターポリマー
系共重合体ゴム、アクリル系ゴム、ブタジエン−アクリ
ロニトリル共重合体ゴムなどがあげられ、これらは1種
あるいは2種以上の組み合せで用いられる。
呈している物質であればよく、例えばポリブタジエンゴ
ム、スチレン−ブタジエン共重合体ゴム、ブロックスチ
レン−ブタジエン共重合体ゴム、エチレン−プロピレン
系共重合体ゴム、エチレン−プロピレン−ターポリマー
系共重合体ゴム、アクリル系ゴム、ブタジエン−アクリ
ロニトリル共重合体ゴムなどがあげられ、これらは1種
あるいは2種以上の組み合せで用いられる。
本発明の方法において、原料溶液とは、スチレン系単
量体にゴム状重合体を溶解したものおよび必要に応じて
溶剤を加えたものをいう。
量体にゴム状重合体を溶解したものおよび必要に応じて
溶剤を加えたものをいう。
溶剤として例えばトルエン、エチルベンゼン、キシレ
ン、エチルトルエン、エチルキシレン、ジエチルベンゼ
ン等を用いることができる。このような溶剤の使用量は
特に制限はないが、重合反応槽に供給する単量体100重
量部当り50重量部を越えないことが好ましい。その理由
は50重量部を越えると溶剤により反応槽の有効反応容積
が減少すること及び溶剤の回収に過剰のエネルギーを要
するためである。
ン、エチルトルエン、エチルキシレン、ジエチルベンゼ
ン等を用いることができる。このような溶剤の使用量は
特に制限はないが、重合反応槽に供給する単量体100重
量部当り50重量部を越えないことが好ましい。その理由
は50重量部を越えると溶剤により反応槽の有効反応容積
が減少すること及び溶剤の回収に過剰のエネルギーを要
するためである。
本発明における第1反応槽は、完全混合槽タイプの撹
拌槽型反応槽、あるいはプログフロータイプの塔式反応
槽等いずれのタイプの反応槽を用いてもよい。第1反応
槽として撹拌槽型反応槽を用いた場合は、該第1反応槽
内では単量体はゴム状重合体が分散粒子に転換するのに
必要な単量体転化率以上の単量体転化率に保たれていな
ければならない。又、第1反応槽として塔式反応槽を用
いた場合は、該第1反応槽の出口における反応液中の単
量体が、ゴム状重合体が分散粒子に転換するのに必要な
単量体転化率以上の単量体転化率に保たれていなければ
ならない。
拌槽型反応槽、あるいはプログフロータイプの塔式反応
槽等いずれのタイプの反応槽を用いてもよい。第1反応
槽として撹拌槽型反応槽を用いた場合は、該第1反応槽
内では単量体はゴム状重合体が分散粒子に転換するのに
必要な単量体転化率以上の単量体転化率に保たれていな
ければならない。又、第1反応槽として塔式反応槽を用
いた場合は、該第1反応槽の出口における反応液中の単
量体が、ゴム状重合体が分散粒子に転換するのに必要な
単量体転化率以上の単量体転化率に保たれていなければ
ならない。
本発明における第1反応槽出口の反応溶液中のゴム状
重合体の割合をx1重量%、重合した単量体の重合物の割
合をx2重量%とする時、x1及びx2の値は、 1<x1≦20かつ 1.5x1−0.05x1 2<x2<4.5x1−0.05x1 2 を満足することが好ましい。x1≦1においては通常の操
作条件では製品中のゴム含量が低く、得られたゴム変性
樹脂は耐衝撃性樹脂として実用に供せない。一方、x1>
20においては、反応液の粘度が非常に高くなり、反応槽
の所要撹拌動力が大きくなるとともに、ゴム状重合体が
分散粒子に転換しないか、粒子化できた場合において
も、巨大粒子が発生する。x1は好ましくは2<x1<15の
範囲で選ばれる。x2の値についてx2≦1.5x1−0.05x1 2の
場合は、単量体転化率が低く、ゴム状重合体が粒子化で
きない。第1反応槽出口での反応液の単量体転化率が低
くゴム状重合体が粒子化していない場合は、後で述べる
循環ライン及びその途中のラインミキサーで処理して
も、ゴム粒子は、所望の値にコントロールできず本発明
の目的が達成できない。
重合体の割合をx1重量%、重合した単量体の重合物の割
合をx2重量%とする時、x1及びx2の値は、 1<x1≦20かつ 1.5x1−0.05x1 2<x2<4.5x1−0.05x1 2 を満足することが好ましい。x1≦1においては通常の操
作条件では製品中のゴム含量が低く、得られたゴム変性
樹脂は耐衝撃性樹脂として実用に供せない。一方、x1>
20においては、反応液の粘度が非常に高くなり、反応槽
の所要撹拌動力が大きくなるとともに、ゴム状重合体が
分散粒子に転換しないか、粒子化できた場合において
も、巨大粒子が発生する。x1は好ましくは2<x1<15の
範囲で選ばれる。x2の値についてx2≦1.5x1−0.05x1 2の
場合は、単量体転化率が低く、ゴム状重合体が粒子化で
きない。第1反応槽出口での反応液の単量体転化率が低
くゴム状重合体が粒子化していない場合は、後で述べる
循環ライン及びその途中のラインミキサーで処理して
も、ゴム粒子は、所望の値にコントロールできず本発明
の目的が達成できない。
又、x2≧4.5x1−0.05x1 2の場合は、第1反応槽出口で
の反応液の粘度か非常に高くなり、第1反応槽の後に続
く循環ライン及びラインミキサーでの処理がむつかしく
なるとともに該循環ライン及びラインミキサーでのゴム
粒子の処理の効果が顕著でない。
の反応液の粘度か非常に高くなり、第1反応槽の後に続
く循環ライン及びラインミキサーでの処理がむつかしく
なるとともに該循環ライン及びラインミキサーでのゴム
粒子の処理の効果が顕著でない。
ここで単量体のポリマーへの転化率、したがって、x2
(重量%)は、重合温度、第1反応槽への供給原料組
成、原料供給速度及び/または重合開始剤の供給量等の
操作条件によって調節可能である。
(重量%)は、重合温度、第1反応槽への供給原料組
成、原料供給速度及び/または重合開始剤の供給量等の
操作条件によって調節可能である。
第1反応槽は、通常撹拌翼によって重合液を撹拌しな
がら重合を行なう。ゴム状重合体が粒子化する時は、一
般に撹拌強度によってその粒子径は変化するが、本発明
においては、ゴム粒子径は第1反応槽に続く循環ライン
及びラインミキサーで最終的に決められるので、第1反
応槽の撹拌は、第1反応槽内でほぼ均一な混合状態を維
持しうるか、あるいは滞留部分が生じない状態を維持で
きるものであればよい。
がら重合を行なう。ゴム状重合体が粒子化する時は、一
般に撹拌強度によってその粒子径は変化するが、本発明
においては、ゴム粒子径は第1反応槽に続く循環ライン
及びラインミキサーで最終的に決められるので、第1反
応槽の撹拌は、第1反応槽内でほぼ均一な混合状態を維
持しうるか、あるいは滞留部分が生じない状態を維持で
きるものであればよい。
第1反応槽では、ゴム状重合体をスチレン系単量体に
溶解し、必要に応じて溶剤を加えた原料溶液を連続的に
供給してスチレン単量体がゴム状重合体が分散粒子に転
換するのに必要な重合率以上になるように重合を行なう
が、有機過酸化物等の重合開始剤、メルカプタン類等の
分子量調節剤等を原料溶液供給と同時に反応槽に供給し
てもよい。第1反応槽での重合は通常50〜150℃の温度
で実施される。
溶解し、必要に応じて溶剤を加えた原料溶液を連続的に
供給してスチレン単量体がゴム状重合体が分散粒子に転
換するのに必要な重合率以上になるように重合を行なう
が、有機過酸化物等の重合開始剤、メルカプタン類等の
分子量調節剤等を原料溶液供給と同時に反応槽に供給し
てもよい。第1反応槽での重合は通常50〜150℃の温度
で実施される。
本発明においては、原料溶液を第1反応槽へ流量F
1(/時)で供給して、ゴム状重合体が分散粒子に転
換するのに必要な重合率以上にスチレン系単量体が重合
するように反応を行ない、該第1反応槽より原料溶液の
供給量に相当する量の反応液を連続的に取り出し、該反
応液を第1反応槽と第2反応槽の間に設けられたポンプ
で強制的に流量F2(/時)で循環させるライン及びそ
のラインの途中のゴム状重合体の分散粒子に剪断をかけ
るためのラインミキサーよりなる循環ラインに送って、
第1反応槽で生成したゴム粒子が所望の粒子径になるよ
うに処理される。
1(/時)で供給して、ゴム状重合体が分散粒子に転
換するのに必要な重合率以上にスチレン系単量体が重合
するように反応を行ない、該第1反応槽より原料溶液の
供給量に相当する量の反応液を連続的に取り出し、該反
応液を第1反応槽と第2反応槽の間に設けられたポンプ
で強制的に流量F2(/時)で循環させるライン及びそ
のラインの途中のゴム状重合体の分散粒子に剪断をかけ
るためのラインミキサーよりなる循環ラインに送って、
第1反応槽で生成したゴム粒子が所望の粒子径になるよ
うに処理される。
本発明でいう循環ライン途中のゴム状重合体の分散粒
子に剪断をかけるためのラインミキサーとは、流体の滞
留時間が短く、又反応液に高い剪断速度を与えることが
できる内部に高速で回転する翼あるいはローターをもっ
たコンパクトな一種の撹拌混合機である。ラインミキサ
ーは上記のような高い剪断速度を与えるものであればど
のようなものでもよいが、例えばプロペラ翼、パドル
翼、傾斜パドル翼、タービン翼、イカリ翼、らせん翼な
どの撹拌翼を有する高速回転が可能な撹拌混合機が使用
される。
子に剪断をかけるためのラインミキサーとは、流体の滞
留時間が短く、又反応液に高い剪断速度を与えることが
できる内部に高速で回転する翼あるいはローターをもっ
たコンパクトな一種の撹拌混合機である。ラインミキサ
ーは上記のような高い剪断速度を与えるものであればど
のようなものでもよいが、例えばプロペラ翼、パドル
翼、傾斜パドル翼、タービン翼、イカリ翼、らせん翼な
どの撹拌翼を有する高速回転が可能な撹拌混合機が使用
される。
例えば化学工業社発行による「撹拌装置」に例示され
ているバッフル付き食違いバース型(Mixing Equipment
社製)、バッフル付アングル型(Chemineer社製)、バ
ッフル付偏芯アングル型(佐竹化学工業社製)、オリフ
ィス板付直管型(佐竹化学工業社製)等のラインミキサ
ーを使用することができる。あるいはまた、特殊の構造
をもつローターとステーターよりなる、例えばIKAULTRA
TURRAX(IKA社)、TKホモミクサー(特殊機化工業)、
ボックボルトホモジナイザー(太平洋機工)、エバラマ
イルダー(荏原製作所)等を使用することもできる。
ているバッフル付き食違いバース型(Mixing Equipment
社製)、バッフル付アングル型(Chemineer社製)、バ
ッフル付偏芯アングル型(佐竹化学工業社製)、オリフ
ィス板付直管型(佐竹化学工業社製)等のラインミキサ
ーを使用することができる。あるいはまた、特殊の構造
をもつローターとステーターよりなる、例えばIKAULTRA
TURRAX(IKA社)、TKホモミクサー(特殊機化工業)、
ボックボルトホモジナイザー(太平洋機工)、エバラマ
イルダー(荏原製作所)等を使用することもできる。
その際撹拌翼あるいはローターの外径d(m)、撹拌
翼の回転数をn(rps)とするとv=π・d・n(m/
秒)であらわされる撹拌翼あるいはローターの外周の線
速度vが0.5m/秒以上であることが好ましい。
翼の回転数をn(rps)とするとv=π・d・n(m/
秒)であらわされる撹拌翼あるいはローターの外周の線
速度vが0.5m/秒以上であることが好ましい。
線速度vが0.5m/秒未満の場合、ラインミキサー内の
剪断速度が充分でなく、第1反応槽で生成したゴム粒子
を該循環ラインで所望の粒子径にするのがむづかしくな
る。本発明の方法において、ゴム状重合体の分散粒子
は、ラインミキサーを含む循環ラインで所望の粒子径に
調節することができる。例えばラインミキサーの撹拌翼
あるいはローターの回転数nを適当な条件に選ぶことに
よって、ゴム粒子径を調節することができる。
剪断速度が充分でなく、第1反応槽で生成したゴム粒子
を該循環ラインで所望の粒子径にするのがむづかしくな
る。本発明の方法において、ゴム状重合体の分散粒子
は、ラインミキサーを含む循環ラインで所望の粒子径に
調節することができる。例えばラインミキサーの撹拌翼
あるいはローターの回転数nを適当な条件に選ぶことに
よって、ゴム粒子径を調節することができる。
本発明において、第1反応槽における反応液のしめる
容積をV1、ラインミキサーを容積をV2とした時、 V2/V1<0.2好ましくはV2/V1<0.10である。V2/V1が0.
2より小さくない場合は、反応液流量に対してラインミ
キサーの容積が大きくなり、ラインミキサー内での平均
滞留時間が増大して、その間に単量体の転化率が高くな
り、また反応液の粒度も上昇して、ラインミキサーの撹
拌翼あるいはローターの高速回転に過大な動力を要する
ことになるので好ましくない。
容積をV1、ラインミキサーを容積をV2とした時、 V2/V1<0.2好ましくはV2/V1<0.10である。V2/V1が0.
2より小さくない場合は、反応液流量に対してラインミ
キサーの容積が大きくなり、ラインミキサー内での平均
滞留時間が増大して、その間に単量体の転化率が高くな
り、また反応液の粒度も上昇して、ラインミキサーの撹
拌翼あるいはローターの高速回転に過大な動力を要する
ことになるので好ましくない。
さらに、本発明においては、第1反応槽から連続的に
抜き出した反応液を循環ラインで強制的にポンプによっ
て循環させるが、その循環量F2(/時)は原料溶液の
供給量F1(/時)に対し、 1.5<F2/F1<30 より好ましくは 2.0<F2/F1<30 にする必要がある。F2/F1は反応液のラインミキサーで
の平均的処理回数を示すもので、F2/F1が1.5より大きく
ない場合、循環量が原料のフィード量に比べて少なすぎ
るので、ラインミキサーにおける処理回数が減り、ゴム
粒子を充分小さくすることができず、所望の粒子径にす
るのがむつかしい。又F2/F1が30以上の場合、もうそれ
以上循環処理回数が多くてもゴム粒子径は、それ以上小
さくならず、又工業的規模の装置を考えると反応液を循
環させるのに過大容量のポンプが必要となり、又ライン
のサイズも大きくする必要があり好ましくない。
抜き出した反応液を循環ラインで強制的にポンプによっ
て循環させるが、その循環量F2(/時)は原料溶液の
供給量F1(/時)に対し、 1.5<F2/F1<30 より好ましくは 2.0<F2/F1<30 にする必要がある。F2/F1は反応液のラインミキサーで
の平均的処理回数を示すもので、F2/F1が1.5より大きく
ない場合、循環量が原料のフィード量に比べて少なすぎ
るので、ラインミキサーにおける処理回数が減り、ゴム
粒子を充分小さくすることができず、所望の粒子径にす
るのがむつかしい。又F2/F1が30以上の場合、もうそれ
以上循環処理回数が多くてもゴム粒子径は、それ以上小
さくならず、又工業的規模の装置を考えると反応液を循
環させるのに過大容量のポンプが必要となり、又ライン
のサイズも大きくする必要があり好ましくない。
本発明においては、第1反応槽から連続的に抜き出さ
れた反応液を循環ライン及びその途中のラインミキサー
で処理し、該処理された反応液をつづいて第2反応槽に
連続的に供給して重合を継続するが、該第2反応槽は撹
拌槽型反応槽であって、該第2反応槽内での反応液の単
量体転化率は25重量%以上に保たれていることが必要で
ある。この時、第2反応槽が撹拌槽型反応槽以外の反応
槽例えば反応槽入口と出口での反応液の単量体転化率が
異なる塔式反応槽である場合、あるいは第2反応槽が撹
拌槽型反応槽でも、該反応槽内の反応液の単量体転化率
が25重量%未満の場合、得られる樹脂中のゴム粒子径の
分布が広いものとなり、好ましくない。循環ラインで生
成されたゴム粒子は、重合率の高い反応液中に供給して
ゴム粒子を安定化させることが必要である。第2反応槽
として用いられる撹拌槽型反応槽とは、反応槽内の反応
液の組成及び温度がほぼ均一になるように撹拌翼で混合
されている反応槽であればよく、同業者は周知であり、
例えばドラフト付スクリュー型撹拌翼あるいはダブルヘ
リカル型撹拌翼を有する反応槽等がある。
れた反応液を循環ライン及びその途中のラインミキサー
で処理し、該処理された反応液をつづいて第2反応槽に
連続的に供給して重合を継続するが、該第2反応槽は撹
拌槽型反応槽であって、該第2反応槽内での反応液の単
量体転化率は25重量%以上に保たれていることが必要で
ある。この時、第2反応槽が撹拌槽型反応槽以外の反応
槽例えば反応槽入口と出口での反応液の単量体転化率が
異なる塔式反応槽である場合、あるいは第2反応槽が撹
拌槽型反応槽でも、該反応槽内の反応液の単量体転化率
が25重量%未満の場合、得られる樹脂中のゴム粒子径の
分布が広いものとなり、好ましくない。循環ラインで生
成されたゴム粒子は、重合率の高い反応液中に供給して
ゴム粒子を安定化させることが必要である。第2反応槽
として用いられる撹拌槽型反応槽とは、反応槽内の反応
液の組成及び温度がほぼ均一になるように撹拌翼で混合
されている反応槽であればよく、同業者は周知であり、
例えばドラフト付スクリュー型撹拌翼あるいはダブルヘ
リカル型撹拌翼を有する反応槽等がある。
第2反応槽で重合を行なった反応液は、該反応槽より
連続的に抜き出し、そのままあるいは必要に応じて1つ
以上の撹拌槽型反応槽又は塔型反応槽で重合を継続させ
た後、例えば180〜260℃の温度範囲で真空下に未反応単
量体及び溶剤を蒸発させ、ゴム変性耐衝撃性樹脂を得
る。
連続的に抜き出し、そのままあるいは必要に応じて1つ
以上の撹拌槽型反応槽又は塔型反応槽で重合を継続させ
た後、例えば180〜260℃の温度範囲で真空下に未反応単
量体及び溶剤を蒸発させ、ゴム変性耐衝撃性樹脂を得
る。
[実施例] 実施例1 6.0重量部のポリブタジエン(旭化成製、商品名ジエ
ン55)を79.0部のスチレン、15.0部の溶剤としてのエチ
ルベンゼンに溶解して原料溶液とした。この原料溶液に
酸化防止剤として2,6−ジターリャリブチルフェノール
を0.1重量部添加後、満液型のドラフト付スクリュー型
撹拌翼を備えた容積(V1)24.9の第1反応槽に連続的
に13.0/時(F1)の速さで供給した。第1反応槽では
反応温度130℃、撹拌翼の回転数1.5rpsで重合を行なっ
て、ゴム状重合体を相転移させ、ゴム粒子を生成させ
た。第1反応槽出口の反応液は、ゴム状重合体x1=6.0
重量%、単量体より生成したポリスチレンx2=20.5重量
%(単量体転化率25.9重量%)であった。
ン55)を79.0部のスチレン、15.0部の溶剤としてのエチ
ルベンゼンに溶解して原料溶液とした。この原料溶液に
酸化防止剤として2,6−ジターリャリブチルフェノール
を0.1重量部添加後、満液型のドラフト付スクリュー型
撹拌翼を備えた容積(V1)24.9の第1反応槽に連続的
に13.0/時(F1)の速さで供給した。第1反応槽では
反応温度130℃、撹拌翼の回転数1.5rpsで重合を行なっ
て、ゴム状重合体を相転移させ、ゴム粒子を生成させ
た。第1反応槽出口の反応液は、ゴム状重合体x1=6.0
重量%、単量体より生成したポリスチレンx2=20.5重量
%(単量体転化率25.9重量%)であった。
第1反応槽よりの反応液を連続的に取り出し、循環用
のギヤポンプ及びラインミキサーよりなる循環ラインに
送って該反応液を処理した。ラインミキサーは、内容積
(V2)0.96、撹拌翼として外径(d)0.08mの4枚傾
斜パドル翼をもつものを用いた。該循環ラインでは第1
反応槽より抜き出した液を流量(F2)100/時で循環
し、ラインミキサー内撹拌翼の回転数(n)は16.7rps
(1000rpm)で運転した。第1反応槽とラインミキサー
の容積の比V2/V1は0.039、該循環ラインでの循環量と原
料溶液の供給量の比F2/F1は7.7、ラインミキサー内撹拌
翼外周の線速度は4.2m/secとなる。
のギヤポンプ及びラインミキサーよりなる循環ラインに
送って該反応液を処理した。ラインミキサーは、内容積
(V2)0.96、撹拌翼として外径(d)0.08mの4枚傾
斜パドル翼をもつものを用いた。該循環ラインでは第1
反応槽より抜き出した液を流量(F2)100/時で循環
し、ラインミキサー内撹拌翼の回転数(n)は16.7rps
(1000rpm)で運転した。第1反応槽とラインミキサー
の容積の比V2/V1は0.039、該循環ラインでの循環量と原
料溶液の供給量の比F2/F1は7.7、ラインミキサー内撹拌
翼外周の線速度は4.2m/secとなる。
循環ラインで処理された反応液は、つづいて満液型の
ドラフト付スクリュー型撹拌翼を備えた容積10.2の第
2反応槽に連続的に供給して重合を継続した。第2反応
槽では反応温度130℃、撹拌翼の回転数1.0rpsで重合を
行なった。
ドラフト付スクリュー型撹拌翼を備えた容積10.2の第
2反応槽に連続的に供給して重合を継続した。第2反応
槽では反応温度130℃、撹拌翼の回転数1.0rpsで重合を
行なった。
第2反応槽内の反応液は、単量体転化率が34.2重量%
に保たれていた。さらに第2反応槽が重合した反応液は
連続的に取り出して塔式反応槽よりなる出口温度がそれ
ぞれ140℃、150℃および160℃の第3、第4、第5反応
槽に供給して重合を継続した。第5反応槽から連続的に
取り出された反応液は、従来から知られている脱揮発分
装置を用いて、高温高真空下で未反応モノマー及び溶剤
を除去した後、押出機を用いてペレット化し、HIPS樹脂
の製品を得た。
に保たれていた。さらに第2反応槽が重合した反応液は
連続的に取り出して塔式反応槽よりなる出口温度がそれ
ぞれ140℃、150℃および160℃の第3、第4、第5反応
槽に供給して重合を継続した。第5反応槽から連続的に
取り出された反応液は、従来から知られている脱揮発分
装置を用いて、高温高真空下で未反応モノマー及び溶剤
を除去した後、押出機を用いてペレット化し、HIPS樹脂
の製品を得た。
得られた製品中のゴム粒子の平均粒子径を電子顕微鏡
写真に基づき、その体積平均径を測定した。また製品を
0.1mmの厚さに押し出して0.2mm2以上の面積を有するフ
ィッシュアイの個数を測定した。以下の実施例、比較例
においても同様の評価を行ない、それぞれ表1および表
2に示した。
写真に基づき、その体積平均径を測定した。また製品を
0.1mmの厚さに押し出して0.2mm2以上の面積を有するフ
ィッシュアイの個数を測定した。以下の実施例、比較例
においても同様の評価を行ない、それぞれ表1および表
2に示した。
実施例2,3 循環ラインの循環量F2を変更した他は、実施例1と全
く同じにして運転を行なった。
く同じにして運転を行なった。
実施例4,5 循環ライン途中のラインミキサー内撹拌翼の回転数を
変更した他は、実施例1と全く同じにして運転した。
変更した他は、実施例1と全く同じにして運転した。
実施例6 第1反応槽の反応温度を127℃に変更した他は実施例
1と全く同じにして運転した。
1と全く同じにして運転した。
実施例7 実施例6において原料溶液中のポリブタジエンの量を
9.0重量部、エチルベンゼンの量を12.0重量部に変え、
第1反応槽およびラインミキサー内撹拌条件も表−1に
な示すように変えて運転した。
9.0重量部、エチルベンゼンの量を12.0重量部に変え、
第1反応槽およびラインミキサー内撹拌条件も表−1に
な示すように変えて運転した。
比較例1 第1反応槽と第2反応槽の間の循環ライン及びその途
中のラインミキサーがない他は、実施例1と同じにして
運転した。ゴム粒子の平均粒径は大きく、巨大粒子もみ
られた。
中のラインミキサーがない他は、実施例1と同じにして
運転した。ゴム粒子の平均粒径は大きく、巨大粒子もみ
られた。
比較例2 比較例1において第1反応槽撹拌翼回転数を4.5rps
(270rpm)にして運転した。巨大粒子はみられなかった
が、実施例1に比べると平均粒子径は大きくなった。
(270rpm)にして運転した。巨大粒子はみられなかった
が、実施例1に比べると平均粒子径は大きくなった。
比較例3 実施例1において、循環ラインの循環をやめ、反応液
をラインミキサー内を1パスで処理した。
をラインミキサー内を1パスで処理した。
比較例4 実施例1において循環ライン途中のラインミキサー内
の撹拌翼の回転数を1.67rps(100rps)にして運転し
た。
の撹拌翼の回転数を1.67rps(100rps)にして運転し
た。
比較例5 循環ライン途中のラインミキサーとして、内容積9.7
、撹拌翼として外径(d)0.4mの4枚傾斜パドルをも
つものを用い、撹拌翼の回転数を3.3rps(200rps)で運
転した。
、撹拌翼として外径(d)0.4mの4枚傾斜パドルをも
つものを用い、撹拌翼の回転数を3.3rps(200rps)で運
転した。
比較例6 実施例1において第1反応槽および第2反応槽を反応
温度を変えて第2反応槽の単量体転化率が25重量%以下
になるような条件で運転した。
温度を変えて第2反応槽の単量体転化率が25重量%以下
になるような条件で運転した。
比較例7 実施例1において第1反応槽を110℃で運転したとこ
ろ、第1反応槽ではゴム状重合体は相転移をおこさず、
連続相のままだった。循環ライン及びその途中のライン
ミキサーで処理してもゴム粒子は生成せず、第2反応槽
で反応温度を上げてはじめてゴム粒子が生成した。
ろ、第1反応槽ではゴム状重合体は相転移をおこさず、
連続相のままだった。循環ライン及びその途中のライン
ミキサーで処理してもゴム粒子は生成せず、第2反応槽
で反応温度を上げてはじめてゴム粒子が生成した。
比較例8 実施例1において第1反応槽の温度を138℃で運転し
たところ、第1反応槽で生成したゴム粒子は大きく、一
部に巨大粒子がみられた。この反応液を循環ライン及び
その途中のラインミキサーで処理したが、実施例1に比
較し平均粒子径も大きく、巨大粒子もわずかにみられ
た。
たところ、第1反応槽で生成したゴム粒子は大きく、一
部に巨大粒子がみられた。この反応液を循環ライン及び
その途中のラインミキサーで処理したが、実施例1に比
較し平均粒子径も大きく、巨大粒子もわずかにみられ
た。
比較例9 実施例1において原料溶液の組成を表2に示すように
変えポリブタジエンを1.0重量%として運転した。巨大
粒子もみられず、平均粒子も小さいゴム粒子が生成した
が、製品中のゴム含有率が低く、ゴム変性耐衝撃性樹脂
としては、衝撃強度等が低すぎた。
変えポリブタジエンを1.0重量%として運転した。巨大
粒子もみられず、平均粒子も小さいゴム粒子が生成した
が、製品中のゴム含有率が低く、ゴム変性耐衝撃性樹脂
としては、衝撃強度等が低すぎた。
比較例10 実施例1において原料溶液の組成を表−2に示すよう
に変え、ポリブタジエンを21.0重量%として運転した。
ゴム濃度が高すぎ、相転移をおこさなかった。
に変え、ポリブタジエンを21.0重量%として運転した。
ゴム濃度が高すぎ、相転移をおこさなかった。
[発明の効果] 本発明によれば、特定の条件下で、第1反応槽で粒子
化したゴム成分を含む反応液を、ラインの途中にライン
ミキサーをもつ循環ラインで循環処理して所望の粒子径
のゴム粒子を得、さらに第2反応槽で重合を行なってゴ
ム粒子を安定化させるという方法で、巨大粒子がほとん
どなく所望の平均粒子径のゴム粒子をもつ外観良好なゴ
ム変性スチレン系樹脂を極めて効率的に製造することが
できる。
化したゴム成分を含む反応液を、ラインの途中にライン
ミキサーをもつ循環ラインで循環処理して所望の粒子径
のゴム粒子を得、さらに第2反応槽で重合を行なってゴ
ム粒子を安定化させるという方法で、巨大粒子がほとん
どなく所望の平均粒子径のゴム粒子をもつ外観良好なゴ
ム変性スチレン系樹脂を極めて効率的に製造することが
できる。
本発明は、このようにゴム変性スチレン系樹脂の用途
の拡大に伴う高品質製品の製造の要求と、より効率的製
法による低コスト生産の要求に答える方法を提供し、そ
の工業的利用価値は極めて大きいものである。
の拡大に伴う高品質製品の製造の要求と、より効率的製
法による低コスト生産の要求に答える方法を提供し、そ
の工業的利用価値は極めて大きいものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小笹 均 東京都大田区北嶺町25―20
Claims (3)
- 【請求項1】スチレン系単量体にゴム状重合体を溶解し
た原料溶液を第1反応槽へ連続的に供給し、ゴム状重合
体が分散粒子に転換するのに必要な単量体転化率以上に
該単量体の重合を行わせながら該反応槽より原料溶液供
給量と同量の反応液を連続的に取り出し、ついで該反応
液をラインミキサーを含む循環ラインに送ってポンプで
強制的に反応液を循環させゴム状重合体の分散粒子を剪
断処理し、ついで該循環ラインで処理された反応液を第
2反応槽に連続的に供給して重合を継続するか、あるい
はさらに必要に応じて第3反応槽以降の反応槽に供給し
て重合を継続させることよりなるゴム変性スチレン系樹
脂の連続的塊状または溶液重合法において、 (A)第1反応槽中で反応液の占める容積をV1,循環ラ
イン中のラインミキサーの容積をV2とした時 V2/V1<0.2 であり、 (B)原料溶液の単位時間当りの供給量F1と、循環ライ
ンの単位時間当りの循環液量F2の間には 1.5<F2/F1<30 の関係があり、 (C)第2反応槽が撹拌槽型反応槽で、該反応槽におけ
る単量体転化率が25重量%以上に保たれている ことを特徴とする外観良好なゴム変性スチレン系樹脂の
連続的製造方法。 - 【請求項2】前記循環ライン中のラインミキサーが内部
に高速で回転する翼あるいはローターをもち、該翼ある
いはローターの外周の線速度が0.5m/sec以上である請求
項1記載のゴム変性スチレン系樹脂の連続的製造方法。 - 【請求項3】第1反応槽出口の反応液中のゴム状重合体
の割合をx1重量%、単量体が重合して生成した重合体の
割合をx2重量%とした時、x1及びx2の値を 1<x1≦20かつ 1.5x1−0.05x1 2<x2<4.5x1−0.05x1 2 を満足するように維持する請求項1または2に記載のゴ
ム変性スチレン系樹脂の連続的製造方法。
Priority Applications (8)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33465188A JP2594343B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | ゴム変性スチレン系樹脂の連続的製造方法 |
DE68917447T DE68917447T2 (de) | 1988-12-28 | 1989-12-25 | Kontinuierliches Verfahren zur Herstellung von mit Kautschuk modifizierten schlagfesten Harzen. |
EP89123912A EP0376232B1 (en) | 1988-12-28 | 1989-12-25 | Continuous process for preparing rubber modified high impact resins |
CA002006738A CA2006738C (en) | 1988-12-28 | 1989-12-27 | Continuous process for preparing rubber modified high impact resins |
KR1019890019938A KR900009721A (ko) | 1988-12-28 | 1989-12-28 | 고무변성 내충격성수지의 연속적 제조방법 |
CN 89109826 CN1027542C (zh) | 1988-12-28 | 1989-12-28 | 制备橡胶改性耐冲击树脂的连续方法 |
KR1019890009940A KR930001698B1 (ko) | 1988-12-28 | 1989-12-28 | 고무변성 내충격성수지의 연속적제조방법 |
US07/961,026 US5210132A (en) | 1988-12-28 | 1992-10-14 | Continuous process for preparing rubber modified high impact resin |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33465188A JP2594343B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | ゴム変性スチレン系樹脂の連続的製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH02178312A JPH02178312A (ja) | 1990-07-11 |
JP2594343B2 true JP2594343B2 (ja) | 1997-03-26 |
Family
ID=18279743
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33465188A Expired - Fee Related JP2594343B2 (ja) | 1988-12-28 | 1988-12-28 | ゴム変性スチレン系樹脂の連続的製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100361886B1 (ko) * | 1994-12-30 | 2003-01-29 | 주식회사 엘지씨아이 | 고유동,내충격성스티렌계수지조성물의연속적제조방법 |
KR100463348B1 (ko) * | 2001-12-18 | 2004-12-23 | 주식회사 엘지화학 | 잔류 응력 크랙 저항성이 우수한 고무 변성 스티렌계수지의 제조 방법 |
-
1988
- 1988-12-28 JP JP33465188A patent/JP2594343B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH02178312A (ja) | 1990-07-11 |
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---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |