JPH06192346A - Abs樹脂の製造法 - Google Patents

Abs樹脂の製造法

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JPH06192346A
JPH06192346A JP35799992A JP35799992A JPH06192346A JP H06192346 A JPH06192346 A JP H06192346A JP 35799992 A JP35799992 A JP 35799992A JP 35799992 A JP35799992 A JP 35799992A JP H06192346 A JPH06192346 A JP H06192346A
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rubber
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styrene
reactor
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JP35799992A
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Tomonobu Shiraishi
友伸 白石
Shigeru Izuno
茂 伊津野
Hidesaburo Nanbu
秀三郎 南部
Yoshitaka Sakamaki
義孝 坂巻
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Nippon Steel Chemical and Materials Co Ltd
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Nippon Steel Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 耐衝撃性と光沢を改良したABSの製造法を
提供する。 【構成】 芳香族ビニル系単量体含有量とシアン化ビニ
ル系単量体含有量とからなる単量体混合物に対して、S
Vが10〜50cpsの分岐型構造をもつゴム成分及び
溶媒からなる原料液を、初期重合反応器にてゴム相反転
後のゴム分散粒子径を8μm以下、グラフト率を0.3
以上にコントロ−ルして得られた重合生成物を剪断機に
て、高速剪断力を与えゴム分散粒子径を0.3〜1.0
μmに調整し、次いで後続の反応器で順次重合させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は耐衝撃性と光沢を改良し
たABS樹脂の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ゴム状重合体の存在下にスチレン
及びアクリロニトリル系単量体を共重合させて得られる
三元共重合体からなるABS樹脂は、耐衝撃性、耐薬品
性、耐熱性、剛性、表面光沢の良さ等の物性が優れてい
ることから各種の機械部品や電化機器製品の基材等とし
て広く使用されている。かかるABS樹脂は、従来ゴム
状重合体を含むラテックスにスチレン系及びアクリロニ
トリル系の単量体を添加して重合する、いわゆる乳化重
合法で製造されている。乳化重合法では、重合体の数倍
量のラテックスを使用するために、重合設備が大型にな
ること、乳化工程、凝固工程、乾燥工程等の諸工程を必
要とし、工程管理が複雑になること、乳化剤、凝固剤等
の添加剤を使用するため、重合体への不純物が混入する
こと、公害となる廃棄物質の後処理等の問題がある。
【0003】一方ABS樹脂の他の製造方法として、重
合工程及び後処理工程が簡単で、公害となる廃棄物質が
少ない等のメリットがある連続塊状重合法又は溶液重合
方法が種々提案されている。例えば特開昭59−849
12号、特公昭55−7452号等があるが、これらの
方法では、得られる樹脂が物性的には必ずしも優れてい
なかったり、特にABS樹脂の一つの特徴である表面が
不良となる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】近年ABSの用途の拡
大に伴う市場からの高性能製品の要求が高まっている。
本発明の目的は、光沢特性、耐衝撃性及び流動性のバラ
ンスが良好なゴム変性スチレン・アクリロニトリル系共
重合樹脂の製造方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意検討した
結果、特定ゴム構造を有するゴム成分を用いて所定の転
化率にてグラフト率とゴム分散粒子径を制御した重合液
に高剪断力をかけてゴム分散粒子径を小さくした後で、
更に重合を継続させて得られる樹脂は光沢特性、耐衝撃
性及び流動性の物性バランスが著しく向上することを認
め本発明に到った。即ち本発明は芳香族ビニル系単量体
含有量が60〜99重量%、シアン化ビニル単量体含有
量が1〜40重量%である単量体混合物100重量部に
対して25℃での5重量%スチレン溶液粘度が10〜5
0cpsの分岐型構造をもつゴム成分を3〜25重量部
及び溶媒2〜100重量部の割合で配合してなる原料液
を初期重合反応器にて重合転化率が10〜50%、ゴム
相反転後のゴム分散粒子径を8μm以下、グラフト率を
0.3以上にコントロ−ルして得られた重合生成物を剪
断装置に通して剪断速度200〜30000sec-1
高速剪断力を与えゴム分散粒子径を0.3〜1.0μm
に調整し次いで後続の反応器にて重合転化率が50〜1
00%となるまで順次塊状重合または溶液重合させた後
に揮発分を除去するABS樹脂の製造法である。
【0006】以下、本発明を詳細に説明する。本発明で
用いられる芳香族ビニル系単量体としては、スチレン、
α−メチルスチレン等の側鎖アルキル置換スチレン、ビ
ニルトルエン等の核アルキル置換スチレン、クロルスチ
レン等のハロゲン化スチレン、ジビニルべンゼン等を用
いることができる。アクリロニトリル系単量体として
は、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、フマロニ
トリル、マレオニトリル、α−クロロアクリロニトリル
等を使用できる。又これらの単量体にメチルメタクリレ
ート等のアクリル酸エステル、無水マレイン酸、フェニ
ルマレイミド、エチレン、プロピレン、ブタジエン、塩
化ビニル等の共重合可能な単量体を必要に応じて加えて
もよい。原料溶液中のスチレン系単量体/アクリロニト
リル系単量体の重量配合比は、95/5ないし60/4
0の範囲であり好ましくは90/10ないし60/40
の範囲である。スチレン系単量体/アクリロニトリル系
単量体の重量比が95/5より大きい場合は得られる樹
脂の耐薬品性、剛性及び耐熱性が劣り、又60/40よ
り小さい場合は、得られる樹脂の表面光沢が劣り且つ流
動性の悪いものとなるため好ましくない。ゴム成分とし
ては25℃での5重量%スチレン溶液粘度(以下SVと
称する)が10〜50cpsである分岐構造を有するブ
タジエンゴム成分又はスチレンブタジエンゴム成分であ
る。具体的には全ゴム成分の少なくとも50重量%以上
が、一般式Xm Y〔但し、Xはブタジエンを主体とする
重合体ブロック又はスチレン分含有量が10%以下のブ
タジエンとスチレンの共重合体を主体とする重合体ブロ
ックからなり、ブタジエンとスチレンの共重合体ブロッ
クの場合にはブロック共重合体でもランダム共重合体で
もよい。Yは分岐型構造の形成に使用される多官能カッ
プリング剤の残基を表し、mは該多官能カップリング剤
の官能基の数を示し、少なくとも3または4の整数であ
る。〕で表されるものか、或いは一般式Xm n Y〔但
し、Xはブタジエンを主とする重合体ブロック、Zはス
チレン分含有量が10%以下のブタジエンとスチレンの
共重合体ブロックでありブロック共重合体でもランダム
共重合体でもよい。、Yは分岐型構造の形成に使用され
る多官能カップリング剤の残基を表し、m+nは該多官
能カップリング剤の官能基の数を示し、少なくとも3ま
たは4の整数である。〕で表される分岐構造を有するゴ
ム成分である必要がある。これらの分岐型ゴム成分は組
み合わせて使用してもよい。SVが10cps未満のも
のでは、得られる樹脂の耐衝撃性が弱いので好ましくな
く、又SVが50cpsを超えるものでは、ゴム成分の
分散粒子径が大きくなり得られる樹脂の表面光沢が劣る
点で好ましくない。本発明中の分岐型ゴム成分を用いる
ことにより直鎖状ポリブタジエンや直鎖状スチレン−ブ
タジエンゴムよりも著しく耐衝撃性が向上する。分岐型
ゴム成分がスチレンブタジエンゴムである場合スチレン
含有量が10%を越えると耐衝撃性が低下する。
【0007】原料溶液中のゴム成分はスチレン系単量体
/アクリロニトリル系単量体100重量部に対して、ゴ
ム成分3〜25重量部好ましくは5〜20重量部の割合
である。ゴム成分が3重量部以下では、得られるABS
樹脂の耐衝撃性が劣り、一方ゴム成分が25重量部以上
では、ゴム相反転状態で生成したゴム成分の分散粒子が
大きいものになり、得られる樹脂の表面光沢が劣るので
好ましくない。
【0008】本発明で使用する原料溶液には、スチレン
系単量体/アクリロニトリル系単量体及びゴム状重合体
だけでもよいが、必要に応じてベンゼン、トルエン、キ
シレン、エチルベンゼン等の非極性溶媒或いはかかる非
極性溶媒にアセトン、メチルエチルケトン、アセトフェ
ノン等のケトン系化合物や、プロピルアルコール、フェ
ノール等のアルコール系化合物等等の極性溶媒の一部を
配合して系内の粘度を調整する。溶媒の配合量としては
スチレン系単量体/アクリロニトリル系単量体100重
量部に対して2〜100重量部の範囲内で添加してよ
い。溶媒の使用量が少ないと反応液の粘度が高くなるた
め、ゴム分散粒子の形成を制御しにくくなる。また非極
性溶媒が100重量部を超えると連鎖移動効果が大きく
なって、生成したゴム成分の分散粒子が大きくなり、ま
た生産効率も低下して好ましくない。
【0009】本発明方法においては、所定量の原料溶液
を連続重合反応させるが、この際同時に触媒として、有
機過酸化物等のラジカル重合開始剤を配合することが好
ましい。用いられるラジカル重合開始剤としては、例え
ばベンゾイルパ−オキサイド、ラウロイルパ−オキサイ
ド、タ−シャリブチルパ−オキシ(2−エチルヘキサノ
ネイト)、1,1ビス(タ−シャリブチルパ−オキシ)
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、アゾビスイソ
ブチロニトリル、アゾビス−2−メチルブチロニトリル
等の1種又は2種以上が使用出来る。ラジカル重合開始
剤は原料溶液に対して、30ppm以上、好ましくは5
0ppm以上がよい。又生成ポリマ−の分子量を調整す
るために、必要に応じてメルカプタン類やα−メチルス
チレンダイマ−等の連鎖移動剤等を原料溶液に、或いは
反応器に追加配合使用してもよい。
【0010】かかる原料溶液を初期重合反応器に連続的
に装入して、初期重合を行う。この際の初期重合反応器
としては特にグラフト率を高めるためにバックミキシン
グの少ないピストンフロ−型反応器を単独または複数組
み合わせるか、あるいはピストンフロ−型反応器に完全
混合槽型反応器を組み合わせたものを使用して重合転化
率を10〜50%、ゴム分散粒子径8μm以下、より好
ましくは1〜6μm、グラフト率を0.3以上好ましく
は0.3〜1.0にコントロ−ルする。初期重合の反応
器として完全混合槽型反応器等のプラグフロ−型でない
反応器だけを使用したのではグラフト率を0.3以上に
制御することは非常に困難である。これらの反応器でゴ
ム相を反転させるために重合転化率が10〜50%の範
囲内になるまで初期の重合を実施する。初期重合物のゴ
ム分散粒子径が8μmを越えるとその後の強い剪断力を
与えても所定のゴム粒子径にまで小さくならない。ま
た、グラフト率が0.3以下ではゴム粒子径が凝集しや
すくなりその後に強い剪断力を与えても所定のゴム粒子
径にまで小さくすることは困難である。また所定のゴム
粒子径に制御しても剪断後の重合工程でゴム粒子が凝集
してしまう。また、グラフト率があまりにも高すぎると
得られる樹脂の流動性が下がって好ましくない。初期重
合時の転化率が10%以下であると所定のゴム粒子径と
グラフト率への制御が困難となる。また50%以上では
重合液の粘度が高くなりすぎその後の強い剪断力による
ゴム分散粒子径の制御が困難となる。これらのコントロ
−ルは初期重合反応器での重合温度、ゴム相反転時の攪
拌速度等を調整することによって行う。
【0011】この初期重合物は剪断力を与える装置に通
して強い剪断力を与えるものであるが、この剪断力とし
ては200〜30000sec-1、好ましくは1000
〜2000sec-1の高速剪断力を与えゴム分散粒子径
を0.3〜1.0μmに小さく調整する。剪断速度が2
00sec-1以下であれば、ゴム粒子径が小さくならず
光沢が低下する。30000sec-1以上の相当過酷な
剪断力ではむしろゴム分散粒子径が凝集し肥大化させ逆
効果となる。ゴム粒子径が0.3μm以下の場合には光
沢はいいが耐衝撃強度が低下する。また1.0μmを越
えるゴム粒子径では光沢が低下する。剪断力を与える装
置(以下剪断機と称する)としてはラインミキサ−、ホ
モジナイザ−、ミル、押出機等の高速剪断力が得られる
混合器が使用できる。かかる剪断機においては、装置を
加熱して重合を進行させる条件下でもよいし、重合が進
行しない程度に保温、冷却する状態としてもよいが、た
とえ重合を進行させる場合でも、剪断機内では転化率は
50%以下に止めることが好ましい。
【0012】剪断機を出た重合物は更に後続の1個以上
の反応器で重合転化率が50〜90%になるまで重合を
行わせる。反応器としては例えば完全混合槽型反応器、
或いはプラグフロ−型反応器またはこれらを適宜直列に
組み合わせた重合プロセス等が上げられる。更に重合生
成物の全量もしくは一部を剪断機に循環させてもよい。
重合を終了するに当たっては、転化率を50%以上とす
ることが望ましい。転化率が50%以下では生産効率が
低下して好ましくない。最終段の反応器から取り出され
た重合液は、従来知られている脱揮発分装置で未反応単
量体や、溶剤を除去した後、ポリマ−を回収し、樹脂製
品とすることができる。
【0013】
【実施例】以下に実施例により本発明を更に説明する。
なお表中のIZ;ASTM−D−256に準じて測定し
たアイゾット衝撃強度MI;JIS−K−7210に準
じて測定したメルトフローレイト(220℃、10kg)
光沢値;JIS−K−7105に準じて測定した値。ゴ
ム分散粒子の平均粒子径は、樹脂の超薄切片法による透
過型電子顕微鏡写真より200〜1000個のゴム粒子
径を測定し、下記式1により算出した値である。ただ
し、式1中のNiは粒子径がDiのゴム分散粒子の個数
である。 〔式1〕 平均粒子径(Dw)=Σ(Ni・Di4 )/
Σ(Ni・Di3 ) グラフト率(g);試料A(約1gを精秤)をアセトン
30ccに分散し、不溶分を遠心分離法にて分離して乾
燥し、アセトン不溶分の重量(B)を精秤し次の式2で
求める。但しCは試料A中のゴム状重合体の含有量を示
す。 〔式2〕 グラフト率(g)=[(B/A)−C]/C 膨潤比;試料D(約1gを精秤)をトルエン/メチルエ
チルケトンの1/1の混合溶剤30ccに投入し、1時
間攪拌して溶解させた後、遠心分離して上澄みを除去
し、残存した膨潤物の重量(E)を精秤した結果より、
下記式3により決定される特性値 〔式3〕 膨潤比=E/D 還元粘度;重合物のアセトン可溶分の0.1gを±2m
gの精度で精秤しメスフラスコを用いてメチルエチルケ
トン50mlに溶解させ、±0.05℃の精度で温度コ
ントロ−ルされた30℃のウオ−タ−バスで還元粘度を
測定した。剪断機の剪断速度(sec-1);剪断機は回
転部及び固定部より構成されている。回転部と固定部の
隙間をh(m)とし、回転部の外周速度をv(m/se
c)とすると剪断機の剪断速度は下記式4により算出さ
れる。 〔式4〕 剪断速度=v/h(sec-1
【0014】実施例1、2、3及び4 反応器として初期の重合は縦型塔式で、途中複数段にわ
たって、水平方向の攪拌棒を備えたピストンフロ−型反
応器を用い、剪断機としてホモジナイザ−(タイプ1)
を用い、第2段以降の反応器は完全混合槽型反応器とス
タテイックミキサ−型反応器を直列に組み合わせたプロ
セスを用いた。原料はスチレン含有量75重量%、アク
リロニトリル含有量25重量%の単量体混合物100重
量部に対して、エチルベンゼン50重量部、ゴム成分1
2重量部、有機過酸化物系の重合開始剤850ppm及
びt−ドデシルメルカプタン(連鎖移動剤)3500p
pmを混合してなる原料液を用いた。なお、ゴム成分と
しては、実施例1と2と3には一般式XmYで表わされ
る分岐構造を有し5重量%スチレン溶液粘度が25cp
sであるブタジエンゴム(ゴム1)を使用した。また実
施例4には一般式Xm Yで表される分岐構造を有しスチ
レン含有率が3重量%で5重量%スチレン溶液粘度が2
5cpsであるブロック共重合型のスチレンブタジエン
ゴム(ゴム2)を使用した。ピストンフロ−型初期重合
反応器で転化率27〜35%になるまで初期重合し、剪
断機に通して回転数を制御することで所定の剪断力を与
え、平均10分滞留させた後、後続の第2段反応器に移
行した。転化率が45〜55%になるまで重合を行っ
た。さらに重合液を第2段以降の反応器に連続的に移し
転化率が60〜80%になるまで重合を行った。重合液
は脱揮装置にて未反応単量体と溶媒を脱揮処理し射出成
形機で試験片を成形して物性を測定した。得られたAB
S樹脂の物性を表1に記載する。 実施例5 攪拌機としてラインミル(タイプ2)を用い平均2.5
秒間滞留させた。そのほかの重合等は実施例1と同一条
件で行った。得られたABS樹脂の物性を表1に記載す
る。
【0015】比較例1 初期重合の転化率をあげるためにピストンフロ−と完全
混合型反応器を組み合わせたほかは、実施例1と同じ条
件でABS樹脂を製造した。 比較例2 反応器として初期の重合を完全混合相一器にして行った
ほかは、実施例1と同じ条件でABS樹脂を製造した。 比較例3 ゴム成分としてスチレン分含有量が10重量%で5重量
%スチレン溶液粘度が25cpsであり分岐構造を有さ
ない直鎖状のスチレンブタジエンゴム(ゴム3)を使用
したほかは、実施例1と同じ条件でABS樹脂を製造し
た。得られたABS樹脂の物性を表2に記載する。 比較例4 剪断機を使用しなかったほかは、実施例1と同じ条件で
ABS樹脂を製造した。得られたABS樹脂の物性を表
2に記載する。 比較例5 剪断機の剪断速度を大きくしたほかは、実施例1と同じ
条件でABS樹脂を製造した。得られたABS樹脂の物
性を表2に記載する。 比較例6 初期の重合のピストンフロ−型反応器の攪拌回転数を低
減させ、大きなゴム粒子径を作りこんだほかは、実施例
1と同じ条件でABS樹脂を製造した。
【0016】
【表1】
【0017】
【表2】
【0018】
【0019】
【発明の効果】本発明によればゴム成分として分岐構造
を持つ特定構造のブタジエン又はスチレンブタジエンゴ
ムを使用しグラフト率とゴム粒子径を所定の範囲に制御
した初期の重合物に強い剪断力を与えることにより光沢
特性、耐衝撃性及び流動性がいずれも良好な樹脂を極め
て容易に且つ効率的に製造することができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ビニル系単量体含有量が60〜9
    9重量%、シアン化ビニル系単量体含有量が1〜40重
    量%である単量体混合物100重量部に対して25℃で
    の5重量%スチレン溶液粘度が10〜50cpsの分岐
    型構造をもつゴム成分を3〜25重量部及び溶媒2〜1
    00重量部の割合で配合してなる原料液を初期重合反応
    器にて重合転化率が10〜50%、ゴム相反転後のゴム
    分散粒子径を8μm以下、グラフト率を0.3以上にコ
    ントロ−ルして得られた重合生成物を剪断機に通して剪
    断速度200〜30000sec-1の高速剪断力を与え
    ゴム分散粒子径を0.3〜1.0μmに調整し次いで後
    続の反応器で重合転化率が50〜90%となるまで順次
    塊状重合または溶液重合させた後に揮発分を除去するこ
    とを特徴とするABS樹脂の製造法。
  2. 【請求項2】 ゴム成分は一般式Xm Y〔但し、Xはブ
    タジエンを主とする重合体ブロックまたはスチレン分含
    有量が10%以下のブタジエンとスチレンの共重合体ブ
    ロック、Yは分岐型構造の形成に使用される多官能カッ
    プリング剤の残基を表し、mは該多官能カップリング剤
    の官能基の数を示し、少なくとも3または4の整数であ
    る。〕で表されるものである請求項1記載のABS樹脂
    の製造法。
  3. 【請求項3】 ゴム成分は一般式Xm n Y〔但し、X
    はブタジエンを主とする重合体ブロック、Zはスチレン
    分含有量が10%以下のブタジエンとスチレンの共重合
    体ブロック、Yは分岐型構造の形成に使用される多官能
    カップリング剤の残基を表し、m+nは該多官能カップ
    リング剤の官能基の数を示し、少なくとも3または4の
    整数である。〕で表されるものである請求項1記載のA
    BS樹脂の製造法。
  4. 【請求項4】 初期重合反応器がバックミキシングの少
    ないピストンフロ−型反応器である請求項1記載のAB
    S樹脂の製造法。
  5. 【請求項5】 後続の反応器が完全攪拌型反応器とスタ
    テイックミキサ−型反応器を直列に連結したものである
    請求項1記載のABS樹脂の製造法。
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