JP3206262B2 - 車両用空調装置 - Google Patents

車両用空調装置

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JP3206262B2
JP3206262B2 JP32038293A JP32038293A JP3206262B2 JP 3206262 B2 JP3206262 B2 JP 3206262B2 JP 32038293 A JP32038293 A JP 32038293A JP 32038293 A JP32038293 A JP 32038293A JP 3206262 B2 JP3206262 B2 JP 3206262B2
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浩 松井
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    • B60H3/0608Filter arrangements in the air stream
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
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    • B60HARRANGEMENTS OF HEATING, COOLING, VENTILATING OR OTHER AIR-TREATING DEVICES SPECIALLY ADAPTED FOR PASSENGER OR GOODS SPACES OF VEHICLES
    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
    • B60H1/00642Control systems or circuits; Control members or indication devices for heating, cooling or ventilating devices
    • B60H1/00735Control systems or circuits characterised by their input, i.e. by the detection, measurement or calculation of particular conditions, e.g. signal treatment, dynamic models
    • B60H1/00807Control systems or circuits characterised by their input, i.e. by the detection, measurement or calculation of particular conditions, e.g. signal treatment, dynamic models the input being a specific way of measuring or calculating an air or coolant temperature
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    • B60H1/00Heating, cooling or ventilating [HVAC] devices
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  • Air Conditioning Control Device (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、空調ダクト内にフィル
タが設置される車両用空調装置に関する。
【0002】
【従来の技術】空調ダクトに取り込まれた空気から塵埃
を除去するため、空調ダクト内の流路の全面を集塵用フ
ィルタで覆う車両用空調装置が知られている(特開昭6
2−137222号公報、実開平2−25015号公報
参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の車両用
空調装置では、フィルタの目詰まりの進行に伴ってフィ
ルタの通過風量が低下し、フィルタの保守管理を怠ると
最終的にはフィルタのほぼ全面が目詰まりして空調が不
可能となるおそれがある。
【0004】また、空調ダクトのフィルタよりも上流位
置に分岐ダクトを設けて空調ダクトに取り込まれた空気
の一部を特定の箇所に導く場合、フィルタの目詰まりに
より分岐ダクトへの空気分配量が増加して思わぬトラブ
ルを招くこともある。例えば、分岐ダクトに取り込んだ
空気をブロアファンモータの外周に導いてその冷却を行
なう場合には、フィルタの目詰まりが進行すると空調ダ
クトに侵入した粉雪がブロアモータの周囲に多量に押し
込まれ、モータロックが生じるおそれがある。
【0005】さらに、フィルタの下流にエバポレータお
よびエバポレータを通過した空気の温度を検出する感熱
体を設け、感熱体の検出温度が所定値以下のときにコン
プレッサを停止させるなど各種の制御を行なう場合、フ
ィルタの目詰まりが進行すると感熱体周辺の風量が不足
し、正確な温度検出が不可能となってエバポレータの凍
結やコンプレッサへの液冷媒の戻り等の不都合が生じる
おそれもある。
【0006】本発明の目的は、フィルタの目詰まりが進
行してもフィルタの下流で必要最小限の風量を確保で
き、フィルタの目詰まりに起因する不都合を回避できる
車両用空調装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】一実施例を示す図8およ
び図9を参照して説明すると、請求項1の発明は、車室
へ空気を導くための空調ダクト10内にフィルタ21が
設置され、このフィルタ21の下流側に、熱交換器13
と、この熱交換器13を通過した空気の温度を検出する
感熱体22とが設置される車両用空調装置に適用され
る。
【0008】そして、空調ダクト10に取り込まれた空
気をフィルタ21の集塵部21bから迂回させて熱交換
器13の感熱体22との対向領域の上流側へ導くバイパ
ス流路23を備えることにより上述した目的を達成す
る。
【0009】図1〜図3、図8および図9を参照して説
明すると、請求項2の発明は、車室へ空気を導くための
空調ダクト10からブロアモータ冷却ダクト17が分岐
され、この分岐位置よりも下流にフィルタ12(21)
が設置され、このフィルタ12(21)の下流側に、熱
交換器13と、この熱交換器13を通過した空気の温度
を検出する感熱体22とが設置される車両用空調装置に
適用される。
【0010】そして、空調ダクト10へ取り込まれた空
気をフィルタ12(21)の集塵部12b(21b)か
ら迂回させてフィルタ12(21)の下流側へ導くバイ
パス流路18,23を設け、このバイパス流路18,2
3を、フィルタ12(21)の集塵部12b(21b)
を挟んで相対する一対の側縁部に設けられる第1流路1
8と、フィルタ12(21)の集塵部12b(21b)
を迂回した空気を熱交換器13の感熱体22との対向領
域の上流側へ導く第2流路23とから構成し、空調ダク
ト10内のフィルタ取付け位置での流路断面積に対して
第1流路18の断面積を15%に、第2流路23の断面
積を5%以下に設定して上述した目的を達成する。
【0011】請求項3の発明では、請求項1、2の発明
において、フィルタ12,21に形成した貫通孔18,
23によりバイパス流路を構成した。
【0012】なお、本発明においてバイパス流路、第1
流路または第2流路が複数設けられる場合には、複数の
流路の断面積の合計値が上述したバイパス流路の断面
積、第1流路の断面積、第2流路の断面積に相当する。
【0013】
【作用】請求項1の発明では、フィルタ21の集塵部2
1bの目詰まりが進行してもバイパス流路23により常
に一定量以上の空気が熱交換器13を経て感熱体22に
導かれる。
【0014】請求項2の発明では、フィルタ21の集塵
部21bの目詰まりが進行しても、第2流路23により
熱交換器13を経て感熱体22に確実に空気が導かれ
る。空調ダクト10のフィルタ取付け位置での流路断面
積に対して、第1流路18の断面積を15%とし、第2
流路23の断面積を5%以下としたので、ブロアモータ
冷却ダクト17への粉雪等の異物の侵入量が問題ない程
度に抑えられるとともに、車室への吹出温度のばらつき
がバイパス流路18,23のない従来装置と同程度に抑
制される。
【0015】請求項3の発明では、フィルタ12,21
に設けた貫通孔18,23でバイパス流路を構成したの
で、空調ダクト10を変更することなくバイパス流路の
確保が可能となる。バイパス流路の長さが必要最小限に
止まり、バイパス流路の増設による空調性能の劣化が最
小限に抑制される。
【0016】なお、本発明の構成を説明する上記課題を
解決するための手段と作用の項では、本発明を分かり易
くするために実施例の図を用いたが、これにより本発明
が実施例に限定されるものではない。
【0017】
【実施例】
−第1実施例− 以下、図1〜図7を参照して本発明の第1実施例を説明
する。図3は本実施例の空調装置の概略を示すもので、
図中符号10は空気取込口10aから取り込まれた空気
を不図示の車室へ導くための空調ダクト、11は空調ダ
クト10の下流側(図中右方)へ送風するブロアファ
ン、12は空気中の塵埃を除去するフィルタ、13は空
調ダクト10を通過する空気との間で熱交換を行なうエ
バポレータ、14は空調ダクト10を通過する空気を加
熱するヒーターコア、15は軸15aを中心に回動して
ヒーターコア14を通過する空気とヒーターコア14の
側方の冷風流路Cを通過する空気との流量比を調整する
エアーミックスドアである。ヒーターコア14および冷
風流路Cを通過した空気は空調ダクト10の下流で合流
し、この後、不図示のディストリビュータを介して車室
の複数の吹出口(不図示)に分配される。空調ダクト1
0のフィルタ12よりも上流側には、空調ダクト10に
取り込まれた空気の一部をブロアモータ16の外周に導
くためのブロアモータ冷却ダクト17が接続されてい
る。
【0018】図1および図2に詳細に示すように、フィ
ルタ12は、樹脂等で成形された枠12aに集塵部12
bを取付けたもので、空調ダクト10に設けた不図示の
フィルタ着脱口を介して空調ダクト10内に抜き差し可
能とされる。枠12aの外形は、空調ダクト10の内面
と密着可能な方形状に形成されている。フィルタ12の
集塵部12bを挟んで相対する一対の側縁部には枠12
aを厚さ方向(図1の左右方向)に貫く貫通孔18が、
フィルタ12の一辺のほぼ全長に渡って一定幅Aで形成
されている。フィルタ取付け位置での空調ダクト10の
流路断面積に対する2つの貫通孔18の断面積の比率
(以下、バイパス率と呼ぶ。)は、15%以上20%未
満に設定されている。なお、貫通孔18を集塵部12b
の両側に設けた点および上記の数値範囲についての理由
は後述する。図1に示すように、エバポレータ13と空
調ダクト10の内面との間には、エバポレータ13の外
周からの空気の漏れを防止するためにシール材19がく
まなく充填されている。
【0019】以上の構成の空調装置では、空気取込口1
0aから空調ダクト10内に粉雪のような異物が侵入す
る状況下でフィルタ12の集塵部12bの目詰まりが進
行すると、フィルタ12の通気抵抗が次第に増加して異
物が図3に矢印Bで示すごとくフィルタ12の上流へ押
し戻され、ブロアモータ冷却ダクト17へ侵入する。こ
の侵入量が大きいとブロアモータ16の周囲に異物が押
し込まれてモータロックが生じる。ところが、本実施例
の装置では、フィルタ12の集塵部12bの全面が目詰
まりしても貫通孔18を介して一定量の空気がエバポレ
ータ13側へ流れ去り、フィルタ12の通気抵抗の増加
が貫通孔18のバイパス率に応じて制限される。このた
め、貫通孔18のバイパス率を適切に設定すればブロア
モータ冷却ダクト17への異物侵入量を問題ない程度に
抑えることができる。しかも、貫通孔18を通過する空
気により、フィルタ12の集塵部12bの全面が目詰ま
りしても必要最小限の空調性能が確保される。
【0020】ここで、バイパス率の数値範囲および貫通
孔18の配置について図4〜図7を参照して説明する。
図4は、図1および図2に示す貫通孔18のバイパス率
とブロアモータ冷却ダクト17への粉雪の侵入量との関
係を、集塵部12bの目詰まりがない場合と集塵部12
bの全面が目詰まりした場合について調べた結果を示す
ものである。なお、バイパス率0%は貫通孔18を設け
ない場合であり、バイパス率100%はフィルタ12を
空調ダクト10から取り外した場合である。
【0021】図4から明らかなように、ブロアモータ冷
却ダクト17への粉雪侵入量はバイパス率30%以下で
増加を開始し、15%よりも低下すると粉雪の侵入量が
急激に増加する。このため、バイパス率は15%以上必
要である。なお、この値は粉雪と同等の異物に対しても
妥当である。
【0022】図1および図2に示すように集塵部12b
の両側に貫通孔18を設ける場合において、貫通孔18
のバイパス率と車室の特定の吹出口(例えばベント吹出
口)での吹出温度のばらつきとの関係をエアーミックス
ドア15の開度を変更しながら調べた結果の一例を図5
および図6に示す。図5はバイパス率10%、図6はバ
イパス率20%での調査結果である。なお、各図におい
て、調査対象の吹出口内で検出された最高温度を点線
で、最低温度を実線で示す。これらの差温が大きいほど
吹出温度のばらつきが大きいことになる。エアーミック
スドア15の開度は、ヒーターコア14の全面を覆う全
閉位置(図3の位置Ps)を「0/6」、ヒーターコア
14の全面を開放する全開位置(図3の位置Po)を
「6/6」として示した。吹出温度のばらつきの目標値
は、エアーミックスドア15の開度「3/6」(図3の
実線位置)を境として全閉方向に8゜C以内、全開方向
に13゜C以内とした。これらの目標値は、フィルタ1
2を取り除いた場合の同一吹出口での吹出温度のばらつ
きを基準として、従来と同等の温度調整性能を保証でき
る値として設定した。
【0023】図5に示すようにバイパス率が10%の場
合には、エアーミックスドア15の開度が3/6以下の
領域で最大差温が6゜C、開度が3/6を越える領域で
最大差温が13゜Cとなり、いずれも目標値以内であっ
た。ところが、図6に示すようにバイパス率を20%ま
で増加させると、エアーミックスドア15の開度が3/
6以下の領域で最大差温が10゜C、開度が3/6を越
える領域では最大差温が14゜Cとなり、いずれも目標
値を越える。このため、バイパス率は20%未満に制限
する必要がある。
【0024】図1および図2に示すフィルタ集塵部12
bの一方の側のみに貫通孔18を設けた場合において、
貫通孔18のバイパス率と車室の特定の吹出口(例えば
ベント吹出口)での吹出温度のばらつきとの関係をエア
ーミックスドア15の開度を変更しながら調べた結果の
一例を図7に示す。なお、図7はバイパス率を10%に
設定したときの結果である。
【0025】図7から明らかなように、貫通孔18を集
塵部12bの片側のみに設けると、バイパス率が10%
であってもエアーミックスドア15の開度が3/6以下
の領域で最大差温が10゜C、開度が3/6を越える領
域では最大差温が17゜Cとなり、いずれも目標値を越
えてしまう。したがって、貫通孔18は集塵部12bの
両側に設ける必要がある。貫通孔18を両側に設けた場
合には貫通孔18を通過した空気がフィルタ集塵部12
bの両側から等しくエバポレータ13側へ流れ込むの
で、フィルタ12の下流側での空気の流量分布にばらつ
きが生じ難く、エバポレータ13との熱交換やエアーミ
ックスドア15での空気の分配が従来と同様に行なわれ
るのに対して、集塵部12bの片側のみに貫通孔18を
形成したときには、フィルタ12の下流へ不均一に空気
が導かれて流量分布のばらつきが拡大し、エバポレータ
13での熱交換やエアーミックスドア15での空気の分
配に偏りが生じるため、上述の差異が生じるものと考え
られる。
【0026】図7では吹出温度のばらつきについてのみ
説明したが、フィルタ12の集塵部12bの両側に貫通
孔18を設けたときは、フィルタ12の下流での流量分
布のばらつきが抑制されるため、エアーミックスドア1
5の開度の変化に対する吹出温度の変化特性やヒーター
コア14の発熱量の変化に対する吹出温度の変化特性な
ど、空調性能を左右する諸特性が、貫通孔18を片側の
みに設ける場合より改善されることは勿論である。な
お、フィルタ12の全周に貫通孔18を設けてもよい。
【0027】−第2実施例− 図8〜図10により本発明の第2実施例を説明する。な
お、上述した第1実施例との共通部分には同一符号を付
し、説明を省略する。図8および図9に示すように、本
実施例は、フィルタ21の下流側に、エバポレータ13
および感熱体22が配置された空調装置において、フィ
ルタ21の感熱体22に対する直上位置に断面円形の貫
通孔23を形成し、貫通孔23を通過した空気をエバポ
レータ13の感熱体22との対向領域の上流側へ導くよ
うにしたものである。
【0028】フィルタ21は樹脂等の枠21aに集塵部
21bを取付けたもので、空調ダクト10の不図示のフ
ィルタ着脱口を介して空調ダクト10内に抜き差し可能
とされる。感熱体22は、エバポレータ13を通過した
空気の温度を検出するもので、通常はサーミスタが用い
られる。感熱体22の検出温度が所定値よりも低いとエ
バポレータ13の凍結防止のためにコンプレッサの駆動
が一時的に停止される等、感熱体22の検出温度に基づ
いて各種の制御が実行される。
【0029】以上の構成の装置では、エバポレータ13
を通過した空気が感熱体22に当たらないと、エバポレ
ータ13の温度が実際よりも高く検出され、その結果、
エバポレータ13が凍結するまで冷媒の供給が継続され
たり、エバポレータ13からコンプレッサへ戻る冷媒が
過冷により液化してコンプレッサが破壊されるおそれが
ある。ところが、本実施例ではフィルタ21の集塵部2
1bが全面的に目詰まりしても、貫通孔23を介して一
定量の空気がエバポレータ13を通過して感熱体22に
導かれる。このため、感熱体22でエバポレータ13の
温度を常に正確に検出して、温度の誤検出に伴う種々の
トラブルを確実に防止できる。
【0030】貫通孔23の断面積は、感熱体22が正確
な温度を検出するために必要とする空気流量が確保され
るように定める。図10は、フィルタ取付け位置での空
調ダクト10内の流路断面積に対する貫通孔23の断面
積の比率(以下、第1実施例と同様バイパス率と呼ぶ)
と感熱体22の感度との関係を示すものである。図10
によればバイパス率3.8%以上の領域で感度がほぼ一
定となる。なお、バイパス率3.8%を感熱体22上で
の通過風量に換算すると約0.5m3/minとなる。バイパ
ス率を過度に大きくすると、貫通孔23がフィルタ21
の中心から偏って配置されるため、上述した図7の例と
同じくフィルタ21の下流での空気の流量分布に偏りが
生じ、空調性能が劣化するおそれがある。このためバイ
パス率は必要最小限に設定することが好ましい。
【0031】なお、エバポレータ13のフィンに感熱体
を取付け、空気を介さずに直接温度を検出する方法を採
用した場合には貫通孔23が不要となるが、エバポレー
タ13とは別に感熱体22を配置する本実施例の方が感
熱体22の故障時に一々エバポレータ13を空調ダクト
10から引き出す必要がないために作業性に優れる。
【0032】本実施例と第1実施例とを組合わせて単一
のフィルタに貫通孔18,23を同時に形成してもよい
が、その場合にはブロアモータ冷却ダクト17への異物
の侵入防止の観点から貫通孔18のバイパス率を15%
とし、フィルタの下流での空気の流量分布の偏り防止の
観点から貫通孔23のバイパス率を5%以下とすること
が望ましい。
【0033】以上の実施例ではフィルタ12,21に貫
通孔18,23を形成してフィルタ下流へ空気を導いた
が、空調ダクト10にフィルタ12,21をまたぐよう
にバイパス流路を形成してもよい。ただし、フィルタ1
2,21に貫通孔を形成した方がバイパス流路の長さを
短縮してバイパス流路の増設による流れの変化を抑える
ことができ、空調性能の劣化を防止する上で有利であ
る。また空調ダクト10の変更を要しないので、既存の
空調装置にもフィルタ交換のみで対応できる。
【0034】以上の実施例と請求項との対応において、
貫通孔18,23が請求項2,3のバイパス流路を、貫
通孔18が請求項2の第1流路を、貫通孔23が請求項
1のバイパス流路および請求項2の第2流路を、エバポ
レータ13が熱交換器をそれぞれ構成する。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明で
は、フィルタの集塵部の目詰まり状況に拘わりなく熱交
換器を経て感熱体に空気を確実に導くことができるの
で、熱交換器の温度を常に正確に検出することができ
る。その結果、温度の誤検出に伴う種々のトラブルを確
実に防止でき、信頼性の高い空調装置を提供できる。
【0036】請求項2の発明では、車室への吹出温度の
ばらつきの拡大を防止しつつ、ブロアモータ冷却ダクト
への粉雪の侵入を阻止してモータロックのおそれを解消
できるとともに、熱交換器を経て感熱体に空気を確実に
導いて熱交換器の温度を常に正確に検出でき、信頼性の
高い空調装置を提供できる。
【0037】請求項3の発明では、空調ダクトを変更す
ることなくバイパス流路を確保できるので、既存の空調
装置に対してもフィルタを交換するだけで本発明を適用
でき、本発明の実用性を著しく高めることができる。ま
た、バイパス流路の長さを短くしてバイパス流路の増設
に伴う空調性能の劣化を最小限に抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例に係る空調装置の図3I−
I線に沿う断面図。
【図2】本発明の第1実施例に係る空調装置の図3II−
II線に沿う断面図。
【図3】本発明の第1実施例に係る空調装置の概略を示
す断面図。
【図4】第1実施例の装置において、フィルタのバイパ
ス率とブロアモータ冷却ダクトへの粉雪侵入量との関係
を調べた結果を示す図。
【図5】第1実施例の装置において、フィルタのバイパ
ス率が10%のときの車室への吹出温度のばらつきを調
べた結果を示す図。
【図6】第1実施例の装置において、フィルタのバイパ
ス率が20%のときの車室への吹出温度のばらつきを調
べた結果を示す図。
【図7】フィルタの片側にのみ貫通孔を設けてバイパス
率を10%に設定したときの車室への吹出温度のばらつ
きを調べた結果を示す図。
【図8】本発明の第2実施例に係る空調装置の概略を示
す断面図。
【図9】図8のフィルタを同図のIX方向からみた状態を
示す図。
【図10】第2実施例において、フィルタのバイパス率
と感熱体の感度との関係を調べた結果を示す図。
【符号の説明】
10 空調ダクト 12,21 フィルタ 12b,21b フィルタの集塵部 13 エバポレータ 17 ブロアモータ冷却ダクト 18,23 フィルタに設けた貫通孔 22 感熱体
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−154324(JP,A) 特開 平7−76212(JP,A) 特開 平6−135226(JP,A) 特開 平6−278453(JP,A) 実開 平5−82621(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60H 3/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室へ空気を導くための空調ダクト内に
    フィルタが設置され、このフィルタの下流側に、熱交換
    器と、この熱交換器を通過した空気の温度を検出する感
    熱体とが設置される車両用空調装置において、 前記空調ダクトに取り込まれた空気を前記フィルタの集
    塵部から迂回させて前記熱交換器の前記感熱体との対向
    領域の上流側へ導くバイパス流路を備えることを特徴と
    する車両用空調装置。
  2. 【請求項2】 車室へ空気を導くための空調ダクトから
    ブロアモータ冷却ダクトが分岐され、この分岐位置より
    も下流にフィルタが設置され、このフィルタの下流側
    に、熱交換器と、この熱交換器を通過した空気の温度を
    検出する感熱体とが設置される車両用空調装置におい
    て、 前記空調ダクトへ取り込まれた空気を前記フィルタの集
    塵部から迂回させてフィルタの下流側へ導くバイパス流
    路を備え、 このバイパス流路は、前記フィルタの前記集塵部を挟ん
    で相対する一対の側縁部に設けられる第1流路と、前記
    フィルタの集塵部を迂回した空気を前記熱交換器の前記
    感熱体との対向領域の上流側へ導く第2流路とから構成
    され、 前記空調ダクト内の前記フィルタ取付け位置での流路断
    面積に対して、前記第1流路の断面積が15%に、前記
    第2流路の断面積が5%以下に設定されていることを特
    徴とする車両用空調装置。
  3. 【請求項3】 前記フィルタに形成した貫通孔により前
    記バイパス流路を構成したことを特徴とする請求項1ま
    たは2記載の車両用空調装置。
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