JP3206018B2 - 高純度リンの製造方法 - Google Patents
高純度リンの製造方法Info
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- C01B25/00—Phosphorus; Compounds thereof
- C01B25/04—Purification of phosphorus
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- Organic Chemistry (AREA)
- Inorganic Chemistry (AREA)
- Manufacture And Refinement Of Metals (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高純度リンの製造方法に
関する。さらに詳しくは、化合物半導体用原料として用
いられ、特に砒素の含有量の極めて少ない高純度リンの
製造方法に関する。
関する。さらに詳しくは、化合物半導体用原料として用
いられ、特に砒素の含有量の極めて少ない高純度リンの
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】高純度リンは、InP、GaP、GaA
sxP1-x等の化合物半導体やシリコン半導体の添加物と
して重要な材料である。特に最近、電子材料の高集積化
に伴い、リン中の不純物が一層問題となり、高純度のリ
ンが求められている。なかでも砒素は、リンと同族であ
り、リン中の不純物のなかで最も除去しにくい元素であ
る。従来、リン中の砒素の除去法について種々検討され
ており、酸、アルカリ洗浄法、蒸留精製法、合金減圧蒸
留法、水素処理精製法、硝酸洗浄法等が知られている。
これらの諸方法のうち、合金減圧蒸留法は、リンから分
離除去され難い砒素やイオウをはじめ多くの不純物を除
去する方法として有力な方法であり、Al、Pb、I
n、Tl等のように低融点でかつリン中の砒素やイオウ
と合金化し易い金属の一種類もしくは二種類以上の混合
物をその金属の融点以上の温度で加熱して不純物と合金
化させ、次いで用いた金属の融点以下の温度でリンを減
圧蒸留する方法である(特公昭44-14685号)。
sxP1-x等の化合物半導体やシリコン半導体の添加物と
して重要な材料である。特に最近、電子材料の高集積化
に伴い、リン中の不純物が一層問題となり、高純度のリ
ンが求められている。なかでも砒素は、リンと同族であ
り、リン中の不純物のなかで最も除去しにくい元素であ
る。従来、リン中の砒素の除去法について種々検討され
ており、酸、アルカリ洗浄法、蒸留精製法、合金減圧蒸
留法、水素処理精製法、硝酸洗浄法等が知られている。
これらの諸方法のうち、合金減圧蒸留法は、リンから分
離除去され難い砒素やイオウをはじめ多くの不純物を除
去する方法として有力な方法であり、Al、Pb、I
n、Tl等のように低融点でかつリン中の砒素やイオウ
と合金化し易い金属の一種類もしくは二種類以上の混合
物をその金属の融点以上の温度で加熱して不純物と合金
化させ、次いで用いた金属の融点以下の温度でリンを減
圧蒸留する方法である(特公昭44-14685号)。
【0003】
【発明の解決課題】従来の合金減圧蒸留法は、リンと金
属とを加熱処理する際に各金属の融点以上まで加熱する
必要があった。各金属の融点はAlが660℃、Pbが327℃、
Inが157℃、Tlが304℃、他にBiが271℃、Sbが631℃等で
ある。これらの金属のなかでAlが最も砒素除去効果が高
いが、Alを用いる場合には、約700℃以上の温度で加熱
処理するので、リン化アルミニウムの生成や、高温によ
るリンの赤燐化によって減圧蒸留時の回収率が低下す
る。また、装置も耐熱性の機器が必要であり処理操作も
繁雑で困難である。本発明は、このような従来法の課題
を解決した高純度リンの製造方法を提供することを目的
とする。
属とを加熱処理する際に各金属の融点以上まで加熱する
必要があった。各金属の融点はAlが660℃、Pbが327℃、
Inが157℃、Tlが304℃、他にBiが271℃、Sbが631℃等で
ある。これらの金属のなかでAlが最も砒素除去効果が高
いが、Alを用いる場合には、約700℃以上の温度で加熱
処理するので、リン化アルミニウムの生成や、高温によ
るリンの赤燐化によって減圧蒸留時の回収率が低下す
る。また、装置も耐熱性の機器が必要であり処理操作も
繁雑で困難である。本発明は、このような従来法の課題
を解決した高純度リンの製造方法を提供することを目的
とする。
【0004】
【課題の解決手段:発明の構成】本発明によれば、
(イ)非酸化性雰囲気で、粗製リンに金属を添加して加
熱し、不純物と合金化した後に、添加金属の融点以下の
温度に加熱してリンを減圧蒸留して高純度リンを得るリ
ンの減圧蒸留法において、金属と共に金属塩化物を触媒
として添加し、300℃以下の温度に加熱して合金化した
後に減圧蒸留することを特徴とする高純度リンの製造方
法が提供される。また、本発明によれば、(ロ)非酸化
性雰囲気で、粗製リンに金属を添加して加熱し、不純物
と合金化した後に、添加金属の融点以下の温度に加熱し
てリンを減圧蒸留して精製するリンの減圧蒸留法におい
て、金属に代えて金属塩化物を粗製リンに添加し、300
℃以下の温度に加熱して合金化した後に減圧蒸留するこ
とを特徴とする高純度リンの製造方法が提供される。
(イ)非酸化性雰囲気で、粗製リンに金属を添加して加
熱し、不純物と合金化した後に、添加金属の融点以下の
温度に加熱してリンを減圧蒸留して高純度リンを得るリ
ンの減圧蒸留法において、金属と共に金属塩化物を触媒
として添加し、300℃以下の温度に加熱して合金化した
後に減圧蒸留することを特徴とする高純度リンの製造方
法が提供される。また、本発明によれば、(ロ)非酸化
性雰囲気で、粗製リンに金属を添加して加熱し、不純物
と合金化した後に、添加金属の融点以下の温度に加熱し
てリンを減圧蒸留して精製するリンの減圧蒸留法におい
て、金属に代えて金属塩化物を粗製リンに添加し、300
℃以下の温度に加熱して合金化した後に減圧蒸留するこ
とを特徴とする高純度リンの製造方法が提供される。
【0005】本発明は合金減圧蒸留法によるリンの精製
において、リンの合金化反応の触媒として金属塩化物を
使用する。金属塩化物としては塩化ナトリウム(NaCl)、
塩化第一銅(CuCl)、塩第二銅(CuCl2)、塩化アルミニウ
ム(AlCl3)、塩化亜鉛(ZnCl2)、塩化鉛(PbCl2)からなる
群から選ばれる一種または二種以上の混合物が用いられ
る。反応触媒として添加される金属塩化物は、例えば添
加金属として銅、金属塩化物として塩化第一銅を用いた
場合、次式に示すように、銅とリン中の砒素とによる砒
化銅の生成が促進される。
において、リンの合金化反応の触媒として金属塩化物を
使用する。金属塩化物としては塩化ナトリウム(NaCl)、
塩化第一銅(CuCl)、塩第二銅(CuCl2)、塩化アルミニウ
ム(AlCl3)、塩化亜鉛(ZnCl2)、塩化鉛(PbCl2)からなる
群から選ばれる一種または二種以上の混合物が用いられ
る。反応触媒として添加される金属塩化物は、例えば添
加金属として銅、金属塩化物として塩化第一銅を用いた
場合、次式に示すように、銅とリン中の砒素とによる砒
化銅の生成が促進される。
【化1】As+3CuCl→AsCl3+Cu 6Cu+AsCl3→Cu3As+3CuCl↑ 反応触媒として添加される金属塩化物は、添加金属と同
一金属の塩化物であることが不純物の混入を避ける点か
ら好ましい。金属塩化物の添加量は、リン100重量部に
対して0.001%〜10%重量部であるのが好ましい。金属
塩化物が0.001重量部未満では触媒効果が発現し難く、
一方10重量部を越えても触媒効果は変わらない。
一金属の塩化物であることが不純物の混入を避ける点か
ら好ましい。金属塩化物の添加量は、リン100重量部に
対して0.001%〜10%重量部であるのが好ましい。金属
塩化物が0.001重量部未満では触媒効果が発現し難く、
一方10重量部を越えても触媒効果は変わらない。
【0006】本発明において脱砒剤等として使用される
添加金属は従来の合金減圧蒸留法で用いられるものであ
り、リンと合金化し易く、かつ融点の低いものが好まし
い。例えば銅、アルミニウム、亜鉛、インジウム、鉛、
アンチモン、ビスマス、タリウム等であり、これらの金
属は単独でもよく、また二種以上の混合物であってもよ
い。上記金属の添加量は、リン中の砒素の含有量にもよ
るが、通常、重量比でリン100に対して1〜1000の範囲、
好ましくは10〜100の範囲である。リン100に対する金属
の重量比が1未満では砒化金属の生成に不十分で砒素の
除去率が低下して好ましくない。またリン100に対する
金属の重量比が1000を越えると黄リンの収率が低下する
ので好ましくない。
添加金属は従来の合金減圧蒸留法で用いられるものであ
り、リンと合金化し易く、かつ融点の低いものが好まし
い。例えば銅、アルミニウム、亜鉛、インジウム、鉛、
アンチモン、ビスマス、タリウム等であり、これらの金
属は単独でもよく、また二種以上の混合物であってもよ
い。上記金属の添加量は、リン中の砒素の含有量にもよ
るが、通常、重量比でリン100に対して1〜1000の範囲、
好ましくは10〜100の範囲である。リン100に対する金属
の重量比が1未満では砒化金属の生成に不十分で砒素の
除去率が低下して好ましくない。またリン100に対する
金属の重量比が1000を越えると黄リンの収率が低下する
ので好ましくない。
【0007】粗製リンに金属と金属塩化物を添加した後
に、300℃以下に加熱してリン中の砒素や硫黄と添加金
属とを合金化する。金属塩化物を添加しない従来の合金
減圧蒸留法においては、添加した金属の融点以上の高い
温度(400〜1000℃)まで加熱して反応させる必要があっ
たが、本発明においては、金属塩化物を合金化反応触媒
として使用することにより、300℃以下の比較的低い温
度で合金化させることができる。本発明の方法において
好ましい温度は50〜300℃の範囲である。反応温度が50
℃より低くなると砒素等の合金化が不充分となり砒素の
除去率が低下するため好ましくない。また300℃を越え
ると、反応途中で黄リンの赤リン化が進み、減圧蒸留の
際の黄リンの回収率が低下するので好ましくない。
に、300℃以下に加熱してリン中の砒素や硫黄と添加金
属とを合金化する。金属塩化物を添加しない従来の合金
減圧蒸留法においては、添加した金属の融点以上の高い
温度(400〜1000℃)まで加熱して反応させる必要があっ
たが、本発明においては、金属塩化物を合金化反応触媒
として使用することにより、300℃以下の比較的低い温
度で合金化させることができる。本発明の方法において
好ましい温度は50〜300℃の範囲である。反応温度が50
℃より低くなると砒素等の合金化が不充分となり砒素の
除去率が低下するため好ましくない。また300℃を越え
ると、反応途中で黄リンの赤リン化が進み、減圧蒸留の
際の黄リンの回収率が低下するので好ましくない。
【0008】次に、本発明の他の製造方法において、金
属塩化物自身が脱砒剤等として利用できることが見い出
された。本願の第二発明は、金属に代えて金属塩化物を
添加し、リン中の砒素と反応させて砒化金属等を生成さ
せた後、減圧蒸留して砒素等を除去する方法に関する。
金属塩化物としては、砒素と合金化しやすい金属の塩化
物が用いられる。具体的には、塩化ナトリウム(NaCl)、
塩化第一銅(CuCl)、塩第二銅(CuCl2)、塩化アルミニウ
ム(AlCl3)、塩化亜鉛(ZnCl2)等が用いられる。これらの
金属塩化物はそれぞれ単独で使用してもよく、また二種
以上の混合物で使用してもよい。これらの金属塩化物を
金属の代わりに使用して反応させることにより300℃以
下の低い温度でリン中の砒素を除去することができる。
属塩化物自身が脱砒剤等として利用できることが見い出
された。本願の第二発明は、金属に代えて金属塩化物を
添加し、リン中の砒素と反応させて砒化金属等を生成さ
せた後、減圧蒸留して砒素等を除去する方法に関する。
金属塩化物としては、砒素と合金化しやすい金属の塩化
物が用いられる。具体的には、塩化ナトリウム(NaCl)、
塩化第一銅(CuCl)、塩第二銅(CuCl2)、塩化アルミニウ
ム(AlCl3)、塩化亜鉛(ZnCl2)等が用いられる。これらの
金属塩化物はそれぞれ単独で使用してもよく、また二種
以上の混合物で使用してもよい。これらの金属塩化物を
金属の代わりに使用して反応させることにより300℃以
下の低い温度でリン中の砒素を除去することができる。
【0009】金属塩化物の添加量は重量比でリン100に
対して0.1〜1000、好ましくは1〜100の範囲である。金
属塩化物の量がリン100に対して0.1未満では砒化金属の
生成が十分でなく、砒素の除去率が低下して好ましくな
い。またリン100に対する重量比が1000を越えると収率
が悪く、砒素の除去率も上がらない。金属塩化物をリン
に添加して反応させるときの好ましい温度は300℃以
下、特に50〜300℃の範囲が好適である。反応温度が50
℃より低いと砒素の除去率が低下するため好ましくな
い。また300℃を越えると、反応途中で黄リンの赤リン
化が進み、減圧蒸留において黄リンの回収率が低下する
ので好ましくない。
対して0.1〜1000、好ましくは1〜100の範囲である。金
属塩化物の量がリン100に対して0.1未満では砒化金属の
生成が十分でなく、砒素の除去率が低下して好ましくな
い。またリン100に対する重量比が1000を越えると収率
が悪く、砒素の除去率も上がらない。金属塩化物をリン
に添加して反応させるときの好ましい温度は300℃以
下、特に50〜300℃の範囲が好適である。反応温度が50
℃より低いと砒素の除去率が低下するため好ましくな
い。また300℃を越えると、反応途中で黄リンの赤リン
化が進み、減圧蒸留において黄リンの回収率が低下する
ので好ましくない。
【0010】本発明において、金属および金属塩化物触
媒を添加する方法と金属塩化物のみを脱砒剤等として添
加する方法の何れの方法においても非酸化性雰囲気中で
加熱される。加熱反応時間は10時間以内で十分である。
反応終了後減圧蒸留によりリンを留出させて回収する。
蒸留条件は従来の合金減圧蒸留法を適用することがで
き、例えば100℃、0.1mmHgの減圧下で高純度のリンが留
出される。
媒を添加する方法と金属塩化物のみを脱砒剤等として添
加する方法の何れの方法においても非酸化性雰囲気中で
加熱される。加熱反応時間は10時間以内で十分である。
反応終了後減圧蒸留によりリンを留出させて回収する。
蒸留条件は従来の合金減圧蒸留法を適用することがで
き、例えば100℃、0.1mmHgの減圧下で高純度のリンが留
出される。
【0011】
【実施例1〜21】51ppmの砒素を含む粗製黄リン100g
に表1に掲げた添加金属100gと金属塩化物10gとを加
え、非酸化性雰囲気中で200℃、5時間反応させた後放
冷し、0.1mmHgの減圧下で蒸留して100℃でリンを回収し
た。得られた精製リン中の砒素含有量(ppm)およびこの
処理による砒素除去率(%)を表1に示した。
に表1に掲げた添加金属100gと金属塩化物10gとを加
え、非酸化性雰囲気中で200℃、5時間反応させた後放
冷し、0.1mmHgの減圧下で蒸留して100℃でリンを回収し
た。得られた精製リン中の砒素含有量(ppm)およびこの
処理による砒素除去率(%)を表1に示した。
【0012】
【比較例1〜5】金属塩化物を添加せず、添加金属だけ
を上記実施例と同一の粗製リンに加え、他の条件は実施
例1〜21と同様にしてリンを回収した。得られたリンの
砒素含有量と砒素除去率とを表1に併せて示した。
を上記実施例と同一の粗製リンに加え、他の条件は実施
例1〜21と同様にしてリンを回収した。得られたリンの
砒素含有量と砒素除去率とを表1に併せて示した。
【0013】
【表1】
【0014】
【実施例22〜24】添加金属として銅、金属塩化物と
して塩化第一銅を実施例1〜21と同一の粗製リンに表2
に掲げた量を添加して、非酸化性雰囲気中、100、200、
300℃の温度でそれぞれ5時間反応させて放冷し、実施
例1〜21と同一の条件で減圧蒸留してリンを回収した。
得られた精製リンの砒素含有量と砒素除去率を表2に併
せて示した。
して塩化第一銅を実施例1〜21と同一の粗製リンに表2
に掲げた量を添加して、非酸化性雰囲気中、100、200、
300℃の温度でそれぞれ5時間反応させて放冷し、実施
例1〜21と同一の条件で減圧蒸留してリンを回収した。
得られた精製リンの砒素含有量と砒素除去率を表2に併
せて示した。
【0015】
【比較例6】塩化第一銅を添加しないこと以外は実施例
23と全く同様にしてリンを得た。そのリンの砒素含有量
と砒素除去率を表2に併せて示した。
23と全く同様にしてリンを得た。そのリンの砒素含有量
と砒素除去率を表2に併せて示した。
【0016】
【比較例7】反応温度を800℃としたほかは比較例6と
同一条件でリンを得た。この精製リンの砒素分析結果を
表2に併記した。この例は800℃という高い温度で脱砒
素を行なう従来法である。
同一条件でリンを得た。この精製リンの砒素分析結果を
表2に併記した。この例は800℃という高い温度で脱砒
素を行なう従来法である。
【0017】
【表2】
【0018】
【実施例25〜28】砒素の含有量が51ppmの粗成黄リ
ン100gに表3に表示した金属塩化物100gを脱砒剤として
添加し、非酸化性雰囲気中 200℃で5時間加熱した後、
100 ℃、0.1mmHgで減圧蒸留して精製リンを得た。この
精製リンの砒素含有量と砒素除去率とを表3に示した。
ン100gに表3に表示した金属塩化物100gを脱砒剤として
添加し、非酸化性雰囲気中 200℃で5時間加熱した後、
100 ℃、0.1mmHgで減圧蒸留して精製リンを得た。この
精製リンの砒素含有量と砒素除去率とを表3に示した。
【0019】
【比較例8〜11】実施例25〜28で使用した粗製リン10
0gに表3に表示した金属を脱砒剤として添加し、実施例
25〜28と同一条件で加熱、減圧蒸留を行なって精製リン
を得た。この精製リンの砒素含有量および砒素除去率を
表3に併記した。実施例25〜28と比較例8〜11との結果
を比較すれば、脱砒剤として金属塩化物が金属より優れ
ていることが確認される。
0gに表3に表示した金属を脱砒剤として添加し、実施例
25〜28と同一条件で加熱、減圧蒸留を行なって精製リン
を得た。この精製リンの砒素含有量および砒素除去率を
表3に併記した。実施例25〜28と比較例8〜11との結果
を比較すれば、脱砒剤として金属塩化物が金属より優れ
ていることが確認される。
【0020】
【表3】
【0021】
【発明の効果】本発明は、リンの合金化蒸留法におい
て、リンの合金化の反応触媒として金属塩化物を添加す
ることにより、あるいは金属塩化物を脱砒剤等として用
いることにより、合金化の反応効率を高め、従来の添加
金属の融点以上(400〜1000℃)を要した反応温度を300
℃以下の低い温度で可能とし、且つ砒素除去効率を向上
させ、化合物半導体に好適な高純度リンを効率よく得る
ことができる。
て、リンの合金化の反応触媒として金属塩化物を添加す
ることにより、あるいは金属塩化物を脱砒剤等として用
いることにより、合金化の反応効率を高め、従来の添加
金属の融点以上(400〜1000℃)を要した反応温度を300
℃以下の低い温度で可能とし、且つ砒素除去効率を向上
させ、化合物半導体に好適な高純度リンを効率よく得る
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−295006(JP,A) 特公 昭48−5437(JP,B1) 特公 昭49−9315(JP,B1) 特公 昭44−14685(JP,B1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C01B 25/04
Claims (3)
- 【請求項1】非酸化性雰囲気で、粗製リンに金属を添加
して加熱し、不純物と合金化した後に、添加金属の融点
以下の温度に加熱してリンを減圧蒸留して高純度リンを
得るリンの減圧蒸留法において、金属と共に金属塩化物
を触媒として添加し、300℃以下の温度に加熱して合金
化した後に減圧蒸留することを特徴とする高純度リンの
製造方法。 - 【請求項2】非酸化性雰囲気で、粗製リンに金属を添加
して加熱し、不純物と合金化した後に、添加金属の融点
以下の温度に加熱してリンを減圧蒸留し精製するリンの
減圧蒸留法において、金属に代えて金属塩化物を粗製リ
ンに添加し、300℃以下の温度に加熱して合金化した後
に減圧蒸留することを特徴とする高純度リンの製造方
法。 - 【請求項3】金属塩化物が、塩化ナトリウム、塩化第一
銅、塩化アルミニウム、塩化亜鉛、塩化鉛の群から選ば
れる一種または二種以上の混合物である請求項1又は2
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15102491A JP3206018B2 (ja) | 1991-05-27 | 1991-05-27 | 高純度リンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP15102491A JP3206018B2 (ja) | 1991-05-27 | 1991-05-27 | 高純度リンの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04349111A JPH04349111A (ja) | 1992-12-03 |
JP3206018B2 true JP3206018B2 (ja) | 2001-09-04 |
Family
ID=15509638
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP15102491A Expired - Fee Related JP3206018B2 (ja) | 1991-05-27 | 1991-05-27 | 高純度リンの製造方法 |
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Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3206018B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6146610A (en) * | 1998-06-05 | 2000-11-14 | Fmc Corporation | Process for removal of arsenic from elemental phosphorus |
TW200944535A (en) * | 2008-03-20 | 2009-11-01 | Sigma Aldrich Co | Purification and preparation of phosphorus-containing compounds |
-
1991
- 1991-05-27 JP JP15102491A patent/JP3206018B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04349111A (ja) | 1992-12-03 |
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