JP3915872B2 - テトラキス(トリメチルシリル)シラン及びトリス(トリメチルシリル)シランの製造方法 - Google Patents

テトラキス(トリメチルシリル)シラン及びトリス(トリメチルシリル)シランの製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アモルファス炭化ケイ素フィルムのためのCVD材料や各種機能材料の製造中間体として有用なテトラキス(トリメチルシリル)シラン及び還元剤やヒドロシリル化剤として有用なトリス(トリメチルシリル)シランの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
従来、テトラキス(トリメチルシリル)シランの製造方法としては、テトラクロロシランとクロロトリメチルシランを金属リチウムの存在下に反応させる方法が知られている((1)Journal of the American Chemical Society 86,1451(1964)及び(2)Journal of Organometallic Chemistry ,245−253(1967))。
【0003】
しかしながら、上記(1)及び(2)の文献に記載されている方法は、理論所要量に対して大過剰の金属リチウムを使用するものであり、この方法では、必然的に反応液中に活性化された金属リチウムが大量に残存するため、後処理工程でこれを濾過により反応系から除く必要がある。この作業は煩雑であるばかりでなく、発火し易い微細な金属リチウムを濾過するため、非常に危険性が高く、工業的な製造において好ましい方法ではなかった。
【0004】
この危険性を回避するため、濾過分離以外の方法で残存金属リチウムを処理する方法としては、水などの金属リチウムと反応して不活性化できる活性プロトンを有する化合物を含む別の反応器へ、残存金属リチウムを含む反応液をフィードして金属リチウムを分解させる方法が考えられる。しかし、この方法では反応器が2つ必要であることや金属リチウム分散液を移送する装置が必要になるなど、製造設備が複雑になるだけでなく、移送中の金属リチウム分散液が着火するなどの危険性を完全に回避することは難しく、やはり工業的な製造において好ましい方法ではない。
【0005】
なお、上記(1)及び(2)の文献に記載されている方法で収率よくテトラキス(トリメチルシリル)シランを得る場合、金属リチウムを大過剰に用いるため、反応終了後、単に水やアルコール等を添加する方法は安全かつ容易ではあるが、添加の過程で系がアルカリ性となり、目的化合物の分解が起こり、収率が著しく低下する。
【0006】
一方、上記文献(2)には、金属リチウムを残存させないために反応において理論必要量以下の金属リチウムを使用する方法も記載されている。しかし、この方法では収率が著しく低下するばかりでなく、反応系が副生する塩化リチウムなどにより懸濁系となり、吸着などが起るため、完全に金属リチウムを消失させることは極めて困難であった。
【0007】
従って、本発明はテトラクロロシランとクロロトリメチルシランとを金属リチウムの存在下に反応させた後、安全かつ容易に、そして収率を低下させることなく残存する金属リチウムを処理し、工業的スケールでテトラキス(トリメチルシリル)シランを製造することが可能なテトラキス(トリメチルシリル)シランの製造方法及びトリス(トリメチルシリル)シランの製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、テトラキス(トリメチルシリル)シランの製造方法において、反応液を中性又は酸性条件を保ちながら反応器内に水などの活性プロトンを有する化合物を加えることにより、金属リチウムの濾過や金属リチウムを含む懸濁液の別の反応器への移送の必要が無く、安全かつ容易に残存する金属リチウムを処理することができることを知見した。またこのようにして得られた、テトラキス(トリメチルシリル)シランにアルキルリチウム又はアルカリ金属アルコキシドを反応させ、次いで酸によって加水分解することにより、安全かつ容易にトリス(トリメチルシリル)シランを得ることができることを知見し、本発明をなすに至った。
【0009】
即ち、本発明は、テトラクロロシランとクロロトリメチルシランとを金属リチウムの存在下に反応させた後、下記i〜iiiのいずれかの方法により反応液を中性又は酸性条件を保ちながら残存する金属リチウムを処理した後、得られた有機層からテトラキス(トリメチルシリル)シランを分離することを特徴とするテトラキス(トリメチルシリル)シランの製造方法、及びこの方法で、テトラキス(トリメチルシリル)シランを製造した後、これにアルキルリチウム又はアルカリ金属アルコキシドを反応させ、次いで酸によって加水分解することを特徴とするトリス(トリメチルシリル)シランの製造方法を提供する。
i.活性プロトンを有する化合物として実質的に水を含まない酸を反応液に添加する。
ii.金属リチウムとは直接反応しないが、活性プロトンと反応して酸を発生させることが可能かあるいは水酸化リチウム又はリチウムアルコキシドを中和することが可能な酸無水物又は酸性酸化物を添加した後、活性プロトンを有する化合物を反応液に添加する。
iii.反応に使用するテトラクロロシランとクロロトリメチルシランの総クロル当量を、金属リチウムの当量以上として反応を行った場合は、反応液へ活性プロトンを有する化合物を添加する。
【0010】
以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明においてテトラクロロシランとクロロトリメチルシランとを金属リチウムの存在下反応させる場合、(A)金属リチウムとテトラクロロシランを含む反応器にクロロトリメチルシランを滴下し反応させる方法、(B)金属リチウムとクロロトリメチルシランを含む反応器にテトラクロロシランを滴下し反応させる方法、(C)金属リチウムを含む反応器にテトラクロロシランとクロロトリメチルシランの混合液を滴下し反応させる方法の何れも可能である。しかし、テトラクロロシラン及びクロロトリメチルシランは何れも高濃度、高温では単独で金属リチウムと反応して、テトラクロロシランとリチウムの反応で得られるケイ素含有オリゴマーやポリマー、クロロトリメチルシランとリチウムの反応で得られるヘキサメチルジシラン等望ましくない生成物を与えるため、低温あるいは低濃度で反応を行う必要がある(A)及び(B)の方法より、より常温に近い温度で反応させることができる(C)の方法がより好ましい。
【0011】
また、反応は無溶媒でも可能であるが、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテルなどのエーテル系溶媒のほか、ペンタン、ヘキサンなどの炭化水素系溶媒などの非プロトン性溶媒を使用することが好ましい。なお、反応温度などの反応条件は、公知の反応条件とすることができる。
【0012】
本発明においては、上記反応後、反応液を中性又は酸性条件、好ましくはpH7以下の条件を保ちながら、反応液に活性プロトンを有する化合物を加え、残存する金属リチウムを処理する。
【0013】
本発明において、反応液を常に中性又は酸性条件に保ちながら金属リチウムを処理する方法としては、まず、反応液へ活性プロトンを有する化合物として実質的に水を含まない酸を添加する方法が挙げられ、この場合における酸としては、塩化水素、臭化水素などの無機酸、ギ酸、酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸などの有機酸などが挙げられる。
【0014】
また、別の方法としては、反応後、金属リチウムとは直接反応しないが、活性プロトンと反応して酸を発生させることが可能かあるいは水酸化リチウムやリチウムアルコキシドなどを即座に中和することが可能な化合物である無水酢酸などの酸無水物や五酸化二リンなどの酸性酸化物を添加した後、活性プロトンを有する化合物を添加する方法が挙げられる。この場合における活性プロトンを有する化合物としては、水、メタノール等のアルコール類、塩酸、臭化水素酸、硫酸などの無機酸、ギ酸、酢酸などの有機酸が挙げられる。
【0015】
更に別の方法としては、反応に使用するテトラクロロシランとクロロトリメチルシランの総クロル当量を金属リチウムの当量以上として反応を行い、反応後、反応液へ活性プロトンを有する化合物を添加する方法が挙げられる。この方法では、テトラクロロシランとクロロトリメチルシランの総クロル当量が金属リチウムの当量以上であれば、それぞれの使用量は任意であるが、収率及び経済性を考慮してテトラクロロシランを1モル(クロル当量は4モル)使用する場合のクロロトリメチルシランの使用量は、4〜8モル(クロル当量は4〜8モル)が好ましく、この際の総クロル当量は、8〜12モルとなるため、金属リチウムの使用量は総クロル当量、即ち8〜12グラム原子以下の任意量であるが、テトラクロロシラン1モルに対する理論所要量である8グラム原子以上であることが好ましい。この方法における活性プロトンを有する化合物も、水、メタノール等のアルコール類、塩酸等の酸類等、活性プロトンを有する化合物ならば任意である。
【0016】
上記反応液を常に中性又は酸性条件を保つ方法の中でも、最後に記載した方法が最も簡便で好ましい。
【0017】
なお、上記活性プロトンを有する化合物の添加量は、残存金属リチウムを除去し得る有効量であり、通常残存金属リチウム量の1〜50倍モル量、好ましくは1〜10倍モル量である。
【0018】
金属リチウムの処理後、得られた有機層から目的とするテトラキス(トリメチルシリル)シランを分離する方法は、任意であるが、有機層を濃縮後、メタノールなどのアルコールを添加して結晶化する方法が典型的であり、更に再結晶や昇華により精製することができる。
【0019】
上記の方法で製造されたテトラキス(トリメチルシリル)シランは、ケイ素−ケイ素結合を切断することによってトリス(トリメチルシリル)シランを製造することができる。
【0020】
この場合、このケイ素−ケイ素結合の切断によるトリス(トリメチルシリル)シランの製造方法は、公知の方法(例えば、Org.Synth.70,164−168(1992;Eur.J.Inorg.Chem.221−226(1998))に従って行うことができ、テトラキス(トリメチルシリル)シランにアルキルリチウム又はアルカリ金属アルコキシドを反応させた後、酸によって加水分解させることが好ましい。
【0021】
具体的には、テトラキス(トリメチルシリル)シランの溶媒溶液にメチルリチウム、ブチルリチウム等のアルキルリチウムを加えて反応させた後、反応液を酸に滴下して加水分解を行い、有機層を分取・濃縮して減圧蒸留することによりトリス(トリメチルシリル)シランが得られる。ここでアルキルリチウムの使用量はテトラキス(トリメチルシリル)シランに対して通常1〜1.5当量であり、反応温度は通常10〜30℃の常温で行うことが好ましい。使用される溶媒はテトラヒドロフランやジエチルエーテルなどに代表されるエーテル系溶媒や、ヘキサン、ペンタンなどの炭化水素系溶媒及びそれらの混合溶媒等から任意に選択されるが、アルキルリチウムの溶解性を考慮した場合、エーテル系溶媒の使用が好ましい。加水分解反応には、例えば塩酸、硫酸などの無機酸、ギ酸、酢酸などの有機酸やその水溶液等を用いることができる。使用する酸の量は、アルキルリチウムの1〜50倍モル量、好ましくは1〜5倍モル量の範囲である。なお、加水分解時には反応温度を常温以下に保つことが好ましい。
【0022】
また、本発明の製造方法により得られたテトラキス(トリメチルシリル)シランは、Eur.J.Inorg.Chem.221−226(1998)に記載されている方法でもトリス(トリメチルシリル)シランへ変換することができる。テトラキス(トリメチルシリル)シランの溶媒溶液にカリウムtert−ブトキシド、ナトリウムtert−ブトキシド、カリウムメトキシド、ナトリウムメトキシド等のアルカリ金属アルコキシドを加えて反応させた後、反応液を酸に滴下して加水分解を行い、有機層を分取・濃縮して減圧蒸留することによりトリス(トリメチルシリル)シランが得られる。この反応においてもエーテル系溶媒や炭化水素系溶媒の使用が可能であるが、アルカリ金属アルコキシドの溶解度が大きいジメトキシエタンやテトラヒドロフランなどを用いることが好ましい。アルカリ金属アルコキシドの使用量はテトラキス(トリメチルシリル)シランに対して1当量以上、特に1〜1.1当量の使用が好ましい。反応温度は通常10〜30℃の常温で行うことが好ましい。加水分解反応には、例えば塩酸、硫酸などの無機酸、ギ酸、酢酸などの有機酸やその水溶液等を用いることができ、酸の使用量は、用いたアルカリ金属アルコキシドの1〜50倍モル量、好ましくは1〜5倍モル量の範囲である。なお、加水分解時には反応温度を常温以下に保つことが好ましい。
【0023】
本発明の製造方法により得られたテトラキス(トリメチルシリル)シランをトリス(トリメチルシリル)シランの原料として用いることにより、安全かつ容易にトリス(トリメチルシリル)シランを製造することができる。このトリス(トリメチルシリル)シランは、還元剤やヒドロシリル化剤等として有効に用いられる。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例によって更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例の記載に何ら制約されるものではない。
【0025】
[実施例1]
滴下ロート、還流冷却器、温度計、撹拌機を備えた四つ口フラスコを窒素置換した。テトラクロロシラン79.0g(0.465mol)とクロロトリメチルシラン247.6g(2.28mol、テトラクロロシランに対する理論所要量の1.225倍量)を均一に混合して滴下ロート内に仕込み、フラスコには金属リチウム(ショット状)27.1g(3.91g−atom、テトラクロロシランに対する理論所要量の1.05倍量)、テトラヒドロフラン(THF)560mlを仕込んだ。総クロル当量は金属リチウムに対して1.06当量である。フラスコを氷浴で冷却し、滴下ロートよりクロロトリメチルシランとテトラクロロシランの混合液を6時間かけて滴下した。滴下に伴い発熱がみられ、白色の固体が析出した。フラスコの内温は4〜12℃であった。
【0026】
滴下終了後、5〜10℃で30分間撹拌した後、氷浴をはずして内容物を室温に戻した。ガスクロマトグラフィー(GC)用標準物質としてオクタン53.1g(0.465mol)を反応混合物に添加した。反応混合物を室温で一晩撹拌した後、溶媒還流温度で2.5時間熟成した。この時点で反応を終了した。テトラキス(トリメチルシリル)シランのGC内部標準収率は79.8%であった。
【0027】
反応混合物を再度氷浴で冷却し、メタノール74.2g(2.32mol)を6〜9℃で1時間かけて滴下した。滴下に伴い、発熱と発泡がみられた。室温で6時間、更に溶媒還流下で2時間撹拌を続けたところ、残存していた金属リチウムは消失した。テトラキス(トリメチルシリル)シランのGC内部標準収率は79.3%であった。
【0028】
混合物を水浴で冷却し、10%塩化アンモニウム水溶液920gを1時間かけて滴下した。滴下初期には大きな発熱がみられ、水層のpHは約1であった。有機層を分離し、微量の不溶固体を濾過して除いた。濾液をロータリーエバポレーターで減圧濃縮した。析出した固体を濾過し、メタノール500mlで洗浄した。濾液を再度減圧濃縮し、析出した固体を濾過してメタノール150mlで洗浄した。2度の濾過で得られた白色の固体を減圧乾燥して、白色固体117.9gを得た。GC、核磁気共鳴スペクトル及び質量スペクトルにより、この白色固体がテトラキス(トリメチルシリル)シランであり、99%以上の純度を有していることが確認された。使用したテトラクロロシランに対する収率は79.0%であった。
【0029】
[実施例2]
金属リチウム28.9g(4.16g−atom、テトラクロロシランに対する理論所要量の1.25倍量)、テトラクロロシラン70.7g(0.416mol)、クロロトリメチルシラン324.7g(2.99mol、テトラクロロシランに対する理論所要量の1.625倍量)、THF870mlを用いた以外は実施例1と同様に反応を行った(総クロル当量は金属リチウムに対して1.05当量である)。反応終了時のテトラキス(トリメチルシリル)シランのGC内部標準収率は93.7%であった。
【0030】
実施例1と同様にして後処理を行った結果、水層のpHは約1であり、白色固体としてテトラキス(トリメチルシリル)シランを得た。収量は113.9gで、使用したテトラクロロシランに対する収率は85.3%であった。
【0031】
[実施例3]
滴下ロート、還流冷却器、温度計、撹拌機を備えた500mlの四つ口フラスコを窒素置換し、フラスコ内に実施例に従って合成したテトラキス(トリメチルシリル)シラン80.2g(0.25mol)とTHF190mlを仕込んだ。フラスコを水浴で冷却し、内容物を撹拌しながら、滴下ロートよりカリウムtert−ブトキシド29.5g(0.263mol)を130mlのTHFに溶解した液を内温31〜33℃で1時間かけて滴下した。その後、30℃にて5時間撹拌を続けたところテトラキス(トリメチルシリル)シランの反応率は99%以上に達した。
【0032】
次に滴下ロート、還流冷却器、温度計、撹拌機を備えた1000mlの四つ口フラスコを窒素置換した。上記の方法で得られたオレンジ色の溶液を滴下ロート内に仕込み、フラスコには酢酸16.5g(0.275mol)及び水25mlを仕込んだ。
【0033】
フラスコを氷浴で冷却し、内容物を撹拌しながら滴下ロート内の溶液を1.5時間かけて滴下した。フラスコの内温は6〜9℃に保った。滴下終了後、5〜10℃で30分間撹拌した後、氷浴をはずして内容物を室温に戻し、ヘキサン125mlを加えて静置した。分液し、有機層を濃縮、蒸留して無色透明液体56.2gが得られた。GC、核磁気共鳴スペクトル及び質量スペクトルにより、この液体はトリス(トリメチルシリル)シランであることが確認された。使用したテトラキス(トリメチルシリル)シランに対する収率は90.3%であった。
【0034】
[比較例1]
テトラクロロシラン70.2g(0.413mol)、クロロトリメチルシラン215.2g(1.982mol、テトラクロロシランに対する理論所要量の1.2倍量)、金属リチウム25.5g(3.68g−atom、テトラクロロシランに対する理論所要量の1.11倍量)、THF870mlを用いた以外は実施例1と同様に反応を行った(総クロル当量は金属リチウムに対して0.989当量である)。反応終了時のテトラキス(トリメチルシリル)シランのGC内部標準収率は79.0%であった。
【0035】
実施例1と同様にして残存した金属リチウムの後処理を行ったところ、水層のpHは約11であった。有機層から白色固体としてテトラキス(トリメチルシリル)シランを得た。収量は57.9gで使用したテトラクロロシランに対する収率は43.7%であった。
【0036】
【発明の効果】
本発明によれば、テトラクロロシランとクロロトリメチルシランとを金属リチウム存在下で反応させた後、残存する金属リチウムを安全かつ容易に処理して、好収率で工業的スケールにおいてテトラキス(トリメチルシリル)シラン及びトリス(トリメチルシリル)シランを製造することができる。

Claims (2)

  1. テトラクロロシランとクロロトリメチルシランとを金属リチウムの存在下に反応させた後、下記i〜iiiのいずれかの方法により反応液を中性又は酸性条件を保ちながら存する金属リチウムを処理した後、得られた有機層からテトラキス(トリメチルシリル)シランを分離することを特徴とするテトラキス(トリメチルシリル)シランの製造方法。
    i.活性プロトンを有する化合物として実質的に水を含まない酸を反応液に添加する。
    ii.金属リチウムとは直接反応しないが、活性プロトンと反応して酸を発生させることが可能かあるいは水酸化リチウム又はリチウムアルコキシドを中和することが可能な酸無水物又は酸性酸化物を添加した後、活性プロトンを有する化合物を反応液に添加する。
    iii.反応に使用するテトラクロロシランとクロロトリメチルシランの総クロル当量を、金属リチウムの当量以上として反応を行った場合は、反応液へ活性プロトンを有する化合物を添加する。
  2. 請求項1載の方法でテトラキス(トリメチルシリル)シランを製造した後、これにアルキルリチウム又はアルカリ金属アルコキシドを反応させ、次いで酸によって加水分解することを特徴とするトリス(トリメチルシリル)シランの製造方法。
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