JP2508798B2 - ヘキサクロルジシランおよびオクタクロルトリシランの製造方法 - Google Patents

ヘキサクロルジシランおよびオクタクロルトリシランの製造方法

Info

Publication number
JP2508798B2
JP2508798B2 JP10766488A JP10766488A JP2508798B2 JP 2508798 B2 JP2508798 B2 JP 2508798B2 JP 10766488 A JP10766488 A JP 10766488A JP 10766488 A JP10766488 A JP 10766488A JP 2508798 B2 JP2508798 B2 JP 2508798B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reaction
chloropolysilane
copper
sicl
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP10766488A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH01278411A (ja
Inventor
勝実 小木
哲成 倉重
悦治 木村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Materials Corp filed Critical Mitsubishi Materials Corp
Priority to JP10766488A priority Critical patent/JP2508798B2/ja
Publication of JPH01278411A publication Critical patent/JPH01278411A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP2508798B2 publication Critical patent/JP2508798B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Silicon Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は一般式SinCl2n+2(n≧4)で表わされる高
級クロルポリシランを原料として、ヘキサクロルジシラ
ンSi2Cl6およびオクタクロルトリシランSi3Cl8を製造す
る方法に関する。
クロルポリシランは、半導体シリコンの製造原料とし
て最近その重要性を増している。
クロルポリシランはそのまま熱分解してエピタキシャ
ルシリコン等とする事も勿論出来るが、ゲルマニウムド
ープ率の高い光通信用シリカ源としても用いられる。ま
たクロルポリシランはさらに還元してSinH2n+2(n≧
2)で表わされるシランとし、これを熱分解等して半導
体用シリコンやアモルファスシリンコンを製造する原料
となる。例えばジシラン、Si2H6は、熱分解、グロー放
電分解によりアモルファスシリンコン膜を形成する場
合、モノシラン、SiH4に比して、基板上へ形成される膜
の堆積速度がはるかに大きく、且つ、該膜は電気特性に
優れている等の利点があり、太陽電池用半導体の原料と
して今後大幅な需要増加が期待されている。
(従来技術と問題点) 従来、クロルポリシランは、カルシウムシリコン、マ
グネシウムシリコン、あるいはフェロシリコン等の珪化
物粒子や金属シリコンの粒子を加熱して塩素ガスを送り
込み、これらを塩素化することによって製造されてい
る。
ところが、上記珪化物粒子を塩素化する方法によって
クロルポリシランを製造する場合、塩化カルシウム、塩
化マグネシウム等の固体の副生物が生成する問題があ
り、商用製造方法として固体の副生物の発生しない方法
が望まれている。
また、シリコン粒子と塩素との反応では固体の副生物
の発生は認められないが、上記珪化物合金を用いた方法
に比べクロルポリシラン生成率がシリコン原子基準で1
%未満と著しく低い問題がある。
因に該従来方法において生成するクロルシランは主に
SiCl4であり、クロルポリシランSi2Cl6、Si3Cl8はSiCl4
の生成に伴って副生成するものを利用しているに過ぎな
い。
またヘキサクロルジシラン(Si2Cl6)の製造を目的と
する方法(特開昭59-195519号)では、Si2Cl6及びSi3Cl
8の製造時に副生する高級クロルポリシラン(SinC
l2n+2、n≧4)を再度塩素と反応させ、これを分解し
てSi2Cl6の収率を向上させている。
この方法は反応を高温(300〜500℃)で行なうが、こ
の温度ではSiCl4が安定であるためSi2Cl6、Si3Cl8の収
率が低く、これを補うためSiCl4を分離循環して反応系
間のSiCl4の濃度を高くしなければならない。このよう
な工夫を要するのは反応温度が高いことによると考えら
れる。
(問題解決についての知見) 本発明者らは、以上述べた諸問題を克服した効率のよ
いSi2Cl6およびSi3Cl8の製造方法を追求した結果、高級
クロルポリシランを銅系触媒の存在下に塩素と反応させ
る場合、低い温度で反応が進行しかつ目的化合物の収率
もよいことを見出した。
(発明の構成) 本発明は、銅、銅化合物あるいはこれらの混合物の存
在下で一般式SinCl2n+2(n≧4)で表わされる高級ク
ロルポリシランと塩素ガスとを反応させることからなる
ヘキサクロルジシラン、Si2Cl6およびオクタクロルトリ
シラン、Si3Cl8の製造方法を提供する。
本発明の方法において用いられる銅化合物は銅を含む
化合物であって、生成するSi2Cl6およびSi3Cl8を汚染し
ないものであればよく、特に制限されないが、塩素化反
応における触媒として用いることから塩化第一銅CuCl、
塩化第二銅CuCl2が好適に用いられ、また酸化第一銅Cu2
O、酸化第二銅CuOを用いてもよい。
上記銅乃至銅化合物の添加量は、銅換算で高級クロル
ポリシランに対して0.01〜0.5重量%が好ましい。該添
加量が0.01重量%より少ないと反応の進行が著しく遅く
なって有意の効果を示さず、他方該添加量が0.5重量%
を越えても触媒効果において該添加量0.5重量%以下と
差がない。
本発明の方法において、高級クロルポリシランと塩素
ガスとの反応温度は100〜200℃が好適である。該反応温
度と銅系触媒の作用効果については次のように推察され
る。
高級クロルポリシランであるデカクロルテトラシラン
Si4Cl10の反応過程は以下の反応式で表わされる。
本発明の方法において、100〜200℃という低い温度では
上記(A),(B)および(C)の並行反応となる。銅
系触媒の存在下でSi4Cl10の中に塩素ガスを吹き込むと
まず(A)のの反応が優先しSi3Cl8がSi2Cl6やSiCl4
より多くできる。ある程度Si3Cl8が生成するとの逆反
応であるの反応が起りSi3Cl8の生成速度は遅くなると
共に(B)のの反応が次第に優先しはじめSi2Cl6がで
きる。Si2Cl6がある程度蓄積するとの逆反応である
の反応が無視できなくなりSi2Cl6の生成速度が遅くなる
と共に(C)のの反応が次第に多くなりSiCl4が生成
する。SiCl4は安定な物質であるための反応は進行し
難い。SiCl4は当該反応系においては温度の高い方が低
温条件より安定であるため300〜500℃の条件ではの反
応がやの反応より優先しSiCl4が主として生成しSi2
Cl6およびSi3Cl8の収率が低下する。
銅系触媒は100〜200℃の低温の条件で塩素化反応を促
進し先づの反応が進み、次いでの反応が優先してSi
3Cl8およびSi2Cl6の収率が向上する。この場合塩素ガス
の吹き込みは目的とするSi2Cl6およびSi3Cl8の量が最大
となったところで停止される。塩素ガスをそれ以上に吹
き込むときはの反応が次第に優先してSiCl4が多く生
成することになりSi2Cl6およびSi3Cl8の収率が低下す
る。なお本発明において使用する塩素ガスは市販のもの
でよいが十分乾燥して使用に供することが望ましい。
(発明の効果) 本発明によれば、シリコン粒等を塩素化してSi2Cl6
よびSi3Cl8を製造する方法において副生する高級クロル
ポリシランから効率よく両目的化合物を製造できる。さ
らに本発明の方法は低い温度で反応を行わせるためSiCl
4を反応系に添加する必要がなく、操作上も、エネルギ
ーコスト面においても有利であり、かつ高収率でSi2Cl6
およびSi3Cl8を製造できる。
(実施例) 次に本発明を実施例によってより具体的に説明する
が、以下の実施例は本発明の範囲を限定するものではな
い。
実施例1 塩素ガスの供給口、温度計装着口および凝縮器の装着
口を具えた3口フラスコを用い、高級クロルポリシラン
696g(含有物の重量%はSinCl2n+2(n≧4)78.5%、S
i3Cl815.8、Si2Cl63.6、SiCl42.1)に塩化第一銅0.4重
量%を添加してよく混合して上記フラスコに入れ、150
℃で塩素ガスを250cc/minの流量で90分間吹き込んだ結
果生成液として753gを得た。生成液とは、フラスコ内残
留液とコールドトラップに凝縮した液を一つにまとめた
液である。生成液の組成はSiCl44.0、Si2Cl650.1、Si3C
l832.2、SinCl2n+2(n≧4)13.7(重量%)であっ
た。
実施例2〜8 実施例1と同様にして、温度、触媒の種類、添加率を
変えて反応を行なった結果を表1に示す。
比較例 反応温度を300℃および70℃とした以外は実施例1と
同様に反応を行なった結果を表2に示す(比較例1〜
3)。
触媒を添加せずに150℃と300℃で反応を行なった結果
を表2に示す(比較例4〜5)。
表2から明らかなように実施例に対して、比較例にお
いては、Si2Cl6、Si3Cl8の収率が大幅に低い。

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】銅、銅化合物あるいはこれらの混合物の存
    在下で一般式SinCl2n+2(n≧4)で表わされる高級ク
    ロルポリシランと塩素ガスとを反応させることからなる
    ヘキサクロルジシラン、Si2Cl6およびオクタクロルトリ
    シラン、Si3Cl8の製造方法。
  2. 【請求項2】銅、銅化合物あるいはこれらの混合物の高
    級クロルポリシランに対する添加量が、銅換算で0.01〜
    0.5重量%であり、高級クロルポリシランと塩素との反
    応温度が100℃以上200℃以下である第1請求項の方法。
JP10766488A 1988-05-02 1988-05-02 ヘキサクロルジシランおよびオクタクロルトリシランの製造方法 Expired - Lifetime JP2508798B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10766488A JP2508798B2 (ja) 1988-05-02 1988-05-02 ヘキサクロルジシランおよびオクタクロルトリシランの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10766488A JP2508798B2 (ja) 1988-05-02 1988-05-02 ヘキサクロルジシランおよびオクタクロルトリシランの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01278411A JPH01278411A (ja) 1989-11-08
JP2508798B2 true JP2508798B2 (ja) 1996-06-19

Family

ID=14464885

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10766488A Expired - Lifetime JP2508798B2 (ja) 1988-05-02 1988-05-02 ヘキサクロルジシランおよびオクタクロルトリシランの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2508798B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4659798B2 (ja) * 2007-09-05 2011-03-30 信越化学工業株式会社 トリクロロシランの製造方法
JP4659797B2 (ja) * 2007-09-05 2011-03-30 信越化学工業株式会社 多結晶シリコンの製造方法
WO2011078225A1 (ja) * 2009-12-22 2011-06-30 Jnc株式会社 ポリシリコンの製造方法および四塩化ケイ素の製造方法
EP2792640B1 (en) * 2011-12-16 2016-11-16 Toagosei Co., Ltd. Method for producing high-purity chloropolysilane
DE102014007685B4 (de) 2014-05-21 2022-04-07 Sven Holl Verfahren zur Herstellung von Hexachlordisilan

Also Published As

Publication number Publication date
JPH01278411A (ja) 1989-11-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4855462B2 (ja) Si2h6およびより高次のシランを製造するためのシステムおよび方法
TWI448429B (zh) 三氯矽烷之製造方法、三氯矽烷之製造裝置、以及多結晶矽之製造方法
JP5397580B2 (ja) トリクロロシランの製造方法と製造装置および多結晶シリコンの製造方法
US4610859A (en) Process for producing silicon hydrides
US4861574A (en) Process for preparing chloropolysilanes
JP2508798B2 (ja) ヘキサクロルジシランおよびオクタクロルトリシランの製造方法
JP2005514312A (ja) アモルファスシリコンおよび/またはこれから得られるオルガノハロゲンシランの製造方法
CN100441583C (zh) 在微波能照射下制备卤硅烷的方法
JPS6389414A (ja) クロロポリシランの製造方法
KR900000445B1 (ko) 실란의 제조 방법
JPS6341919B2 (ja)
JPH01226712A (ja) ジクロルシランの製造方法
JP3658901B2 (ja) アルコキシシランの製造方法
JPH03354B2 (ja)
JP4594271B2 (ja) 六塩化二珪素の製造方法
KR920003218B1 (ko) 실리콘 하이드라이드의 제조방법과 장치
JPH0352408B2 (ja)
JP3915872B2 (ja) テトラキス(トリメチルシリル)シラン及びトリス(トリメチルシリル)シランの製造方法
JPS5969416A (ja) ジクロロシランの製造方法
JP3580859B2 (ja) 半導体材料の製造法
JP4446675B2 (ja) アルキルシランまたはアルキルゲルマンの製造方法
JPS63107808A (ja) オクタクロロトリシランの製造方法
JPS62256715A (ja) クロルシランの製造法
JPS63129011A (ja) 高純度シリコンの製造方法
JPH06312992A (ja) トリアルコキシシランの製造方法