JP3205570B2 - 車両用制動装置 - Google Patents
車両用制動装置Info
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- Valves And Accessory Devices For Braking Systems (AREA)
- Regulating Braking Force (AREA)
- Hydraulic Control Valves For Brake Systems (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車体前後方向に間隔を
おいて並ぶ複数の車軸のうち少なくとも1つの車軸の両
側にそれぞれ装着される左、右ブレーキに流体圧を個別
に伝達する左、右流体圧系統と、少なくとも他の1つの
車軸の両側にそれぞれ装着される左、右ブレーキに同一
の流体圧を一括して伝達する一括流体圧系統とを備える
車両用制動装置に関する。
おいて並ぶ複数の車軸のうち少なくとも1つの車軸の両
側にそれぞれ装着される左、右ブレーキに流体圧を個別
に伝達する左、右流体圧系統と、少なくとも他の1つの
車軸の両側にそれぞれ装着される左、右ブレーキに同一
の流体圧を一括して伝達する一括流体圧系統とを備える
車両用制動装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる制動装置は、たとえば特開
平2−175364号公報等により知られているが、た
とえば左、右流体圧系統のうち一方が故障して他方でし
か制動力を発揮できない場合があり、そのようなとき、
一括流体圧系統における左右のブレーキが同一の制動力
を発揮していると、車両にヨー運動が生じる。
平2−175364号公報等により知られているが、た
とえば左、右流体圧系統のうち一方が故障して他方でし
か制動力を発揮できない場合があり、そのようなとき、
一括流体圧系統における左右のブレーキが同一の制動力
を発揮していると、車両にヨー運動が生じる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上述のヨー運動が生じ
た場合には、運転者が操舵操作を行なって車体の安定性
を保つ必要があり、その煩雑さを回避するために制動時
に上記ヨー運動が生じることを防止することが望まし
い。
た場合には、運転者が操舵操作を行なって車体の安定性
を保つ必要があり、その煩雑さを回避するために制動時
に上記ヨー運動が生じることを防止することが望まし
い。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、左、右流体圧系統のブレーキで制動力が異な
るときに簡単な構成で一括流体圧系統の左右ブレーキの
制動力を制御して車両にヨー運動が生じることを防止す
るようにした車両用制動装置を提供することを目的とす
る。
のであり、左、右流体圧系統のブレーキで制動力が異な
るときに簡単な構成で一括流体圧系統の左右ブレーキの
制動力を制御して車両にヨー運動が生じることを防止す
るようにした車両用制動装置を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の特徴によれば、一括流体圧系統に
は、左、右流体圧系統の相互間の差圧が所定値を超える
のに基づいて一括流体圧系統の左、右ブレーキのうち前
記左、右流体圧系統の高圧側と同じ側のブレーキへの流
体圧の伝達を遮断する遮断弁が介設され、前記遮断弁
は、前記同じ側のブレーキへの流体圧の伝達を遮断した
後は該同じ側のブレーキの流体圧を保持するように構成
される。
に、本発明の第1の特徴によれば、一括流体圧系統に
は、左、右流体圧系統の相互間の差圧が所定値を超える
のに基づいて一括流体圧系統の左、右ブレーキのうち前
記左、右流体圧系統の高圧側と同じ側のブレーキへの流
体圧の伝達を遮断する遮断弁が介設され、前記遮断弁
は、前記同じ側のブレーキへの流体圧の伝達を遮断した
後は該同じ側のブレーキの流体圧を保持するように構成
される。
【0006】また本発明の第2の特徴によれば、前記遮
断弁は、前記左、右流体圧系統の流体圧をそれぞれ個別
に検出する圧力センサが接続される制御回路により制御
される電磁制御弁であり、該制御回路は、両圧力センサ
の検出値の差の積分値が予め定めた値を超えるのに依存
して前記遮断弁を駆動する信号を出力すべく構成され
る。
断弁は、前記左、右流体圧系統の流体圧をそれぞれ個別
に検出する圧力センサが接続される制御回路により制御
される電磁制御弁であり、該制御回路は、両圧力センサ
の検出値の差の積分値が予め定めた値を超えるのに依存
して前記遮断弁を駆動する信号を出力すべく構成され
る。
【0007】また本発明の第3の特徴によれば、前記遮
断弁は、軸方向両端が閉塞された筒状のハウジングと、
左、右流体圧系統に個別に通じる圧力室をハウジングの
両端との間に形成して該ハウジングに摺動自在に嵌合さ
れる摺動部材とを備え、両圧力室の圧力が均等であると
きに一括流体圧系統の両ブレーキへの流体圧伝達を可能
とする状態と、左流体圧系統に通じる圧力室の圧力が右
流体圧系統に通じる圧力室の圧力よりも所定値以上大で
あるときに一括流体圧系統の左ブレーキへの流体圧伝達
を遮断する状態と、右流体圧系統に通じる圧力室の圧力
が左流体圧系統に通じる圧力室の圧力よりも所定値以上
大であるときに一括流体圧系統の右ブレーキへの流体圧
伝達を遮断する状態とを切換可能に構成される。
断弁は、軸方向両端が閉塞された筒状のハウジングと、
左、右流体圧系統に個別に通じる圧力室をハウジングの
両端との間に形成して該ハウジングに摺動自在に嵌合さ
れる摺動部材とを備え、両圧力室の圧力が均等であると
きに一括流体圧系統の両ブレーキへの流体圧伝達を可能
とする状態と、左流体圧系統に通じる圧力室の圧力が右
流体圧系統に通じる圧力室の圧力よりも所定値以上大で
あるときに一括流体圧系統の左ブレーキへの流体圧伝達
を遮断する状態と、右流体圧系統に通じる圧力室の圧力
が左流体圧系統に通じる圧力室の圧力よりも所定値以上
大であるときに一括流体圧系統の右ブレーキへの流体圧
伝達を遮断する状態とを切換可能に構成される。
【0008】
【0009】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。
明する。
【0010】図1ないし図5は本発明の第1実施例を示
すものであり、図1は車両の制動用流体圧系統図、図2
は電動式流体圧出力手段の縦断側面図、図3はフェイル
セーフ用電磁切換弁の縦断面図、図4は電子制御ユニッ
トの概略構成を示すブロック図、図5はオートブレーキ
制御回路の概略構成を示すブロック図である。
すものであり、図1は車両の制動用流体圧系統図、図2
は電動式流体圧出力手段の縦断側面図、図3はフェイル
セーフ用電磁切換弁の縦断面図、図4は電子制御ユニッ
トの概略構成を示すブロック図、図5はオートブレーキ
制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【0011】先ず図1において、乗用車両の前車軸1F
における両側の左前車輪WFLおよび右前車輪WFRには左
前輪用ディスクブレーキBFLおよび右前輪用ディスクブ
レーキBFRが装着され、後車軸1R における両側の左後
輪WRLおよび右後輪WRRには左後輪用ディスクブレーキ
BRLおよび右後輪用ディスクブレーキBRRが装着され
る。而して該車両の制動装置は、左流体圧系統LL 、右
流体圧系統LR および一括流体圧系統LT を備えるもの
であり、左流体圧系統LL は、左前輪用電動式流体圧出
力手段AFLおよびタンデム型マスタシリンダMの第1出
力ポート2が左前輪用ディスクブレーキBFLに切換可能
に接続されて構成され、右流体圧系統LR は、右前輪用
電動式流体圧出力手段AFRおよびタンデム型マスタシリ
ンダMの第2出力ポート3が右前輪用ディスクブレーキ
BFRに切換可能に接続されて構成され、一括流体圧系統
LT は、後輪用電動式流体圧出力手段AR が左、右後輪
用ディスクブレーキBRL,BRRに接続されて構成され
る。
における両側の左前車輪WFLおよび右前車輪WFRには左
前輪用ディスクブレーキBFLおよび右前輪用ディスクブ
レーキBFRが装着され、後車軸1R における両側の左後
輪WRLおよび右後輪WRRには左後輪用ディスクブレーキ
BRLおよび右後輪用ディスクブレーキBRRが装着され
る。而して該車両の制動装置は、左流体圧系統LL 、右
流体圧系統LR および一括流体圧系統LT を備えるもの
であり、左流体圧系統LL は、左前輪用電動式流体圧出
力手段AFLおよびタンデム型マスタシリンダMの第1出
力ポート2が左前輪用ディスクブレーキBFLに切換可能
に接続されて構成され、右流体圧系統LR は、右前輪用
電動式流体圧出力手段AFRおよびタンデム型マスタシリ
ンダMの第2出力ポート3が右前輪用ディスクブレーキ
BFRに切換可能に接続されて構成され、一括流体圧系統
LT は、後輪用電動式流体圧出力手段AR が左、右後輪
用ディスクブレーキBRL,BRRに接続されて構成され
る。
【0012】図2において、左前輪用電動式流体圧出力
手段AFLは、先端側を閉塞端として有底筒状に形成され
たシリンダ体4と、該シリンダ体4の後端に同軸に連結
されるガイド筒5と、ガイド筒5に同軸に連結される支
持筒6と、該支持筒6に同軸に連結される連結筒7と、
エンコーダ8を有して前記連結筒7に同軸に連設される
モータ9FLと、前記シリンダ体4の閉塞端との間に圧力
室10を形成してシリンダ体4内に摺動自在に嵌合され
るピストン11と、軸線まわりの回転を阻止されてガイ
ド筒5内に配置されるとともにピストン11の後端に同
軸に連結される筒状のナット部材12と、ボールねじ1
3を介して前記ナット部材12に結合されるとともにモ
ータ9FLの出力軸9aにオルダムジョイント14を介し
て連結される回転軸15とを備える。
手段AFLは、先端側を閉塞端として有底筒状に形成され
たシリンダ体4と、該シリンダ体4の後端に同軸に連結
されるガイド筒5と、ガイド筒5に同軸に連結される支
持筒6と、該支持筒6に同軸に連結される連結筒7と、
エンコーダ8を有して前記連結筒7に同軸に連設される
モータ9FLと、前記シリンダ体4の閉塞端との間に圧力
室10を形成してシリンダ体4内に摺動自在に嵌合され
るピストン11と、軸線まわりの回転を阻止されてガイ
ド筒5内に配置されるとともにピストン11の後端に同
軸に連結される筒状のナット部材12と、ボールねじ1
3を介して前記ナット部材12に結合されるとともにモ
ータ9FLの出力軸9aにオルダムジョイント14を介し
て連結される回転軸15とを備える。
【0013】ガイド筒5の内面およびナット部材12の
外面には軸線方向に延びる複数条の溝16,17が相互
に対応して設けられており、相互に対応する溝16,1
7にボール18がそれぞれ嵌合されることにより、ナッ
ト部材12すなわちピストン11の軸線まわりの回転作
動が阻止される。また回転軸15は、一対のボールベア
リング19,20を介して支持筒6に回転自在に支承さ
れるものであり、半径方向外方に張出して回転軸15に
設けられる鍔21、ならびに回転軸15に嵌着される止
め輪22が、両ボールベアリング19,20における各
内輪の軸方向外端にそれぞれ係合することにより、回転
軸15の軸線方向移動が阻止される。
外面には軸線方向に延びる複数条の溝16,17が相互
に対応して設けられており、相互に対応する溝16,1
7にボール18がそれぞれ嵌合されることにより、ナッ
ト部材12すなわちピストン11の軸線まわりの回転作
動が阻止される。また回転軸15は、一対のボールベア
リング19,20を介して支持筒6に回転自在に支承さ
れるものであり、半径方向外方に張出して回転軸15に
設けられる鍔21、ならびに回転軸15に嵌着される止
め輪22が、両ボールベアリング19,20における各
内輪の軸方向外端にそれぞれ係合することにより、回転
軸15の軸線方向移動が阻止される。
【0014】またシリンダ体4の上部には、圧力室10
への作動流体の補給ならびに圧力室10からの作動流体
の戻りを可能としてリザーバ23が設けられる。さらに
シリンダ体4には、圧力室10に通じる出力ポート24
FLが設けられ、該出力ポート24FLが左流体圧系統LL
に接続される。しかもシリンダ体4の閉塞端には、圧力
室10の流体圧、すなわち出力ポート24FLが左前輪用
ディスクブレーキBFLに連通している状態では左前輪用
ディスクブレーキBFLの制動圧を検出するための左前輪
用圧力センサSFLが取付けられる。
への作動流体の補給ならびに圧力室10からの作動流体
の戻りを可能としてリザーバ23が設けられる。さらに
シリンダ体4には、圧力室10に通じる出力ポート24
FLが設けられ、該出力ポート24FLが左流体圧系統LL
に接続される。しかもシリンダ体4の閉塞端には、圧力
室10の流体圧、すなわち出力ポート24FLが左前輪用
ディスクブレーキBFLに連通している状態では左前輪用
ディスクブレーキBFLの制動圧を検出するための左前輪
用圧力センサSFLが取付けられる。
【0015】このような左前輪用電動式流体圧出力手段
AFLでは、モータ9FLの正逆回転作動に応じてボールね
じ13によりピストン11が軸方向に往復作動せしめら
れ、それに応じた流体圧が圧力室10で発生することに
なる。
AFLでは、モータ9FLの正逆回転作動に応じてボールね
じ13によりピストン11が軸方向に往復作動せしめら
れ、それに応じた流体圧が圧力室10で発生することに
なる。
【0016】右前輪用電動式流体圧出力手段AFRおよび
後輪用電動式流体圧出力手段AR は、基本的には上記左
前輪用電動式流体圧出力手段AFLと同一の構成を有する
ものであり、詳細な説明を省略するが、右前輪用電動式
流体圧出力手段AFRではモータ9FRの回転作動量に応じ
た流体圧が出力ポート24FRから出力されるとともにそ
の流体圧が右前輪用圧力センサSFRで検出され、後輪用
電動式流体圧出力手段AR ではモータ9R の回転作動量
に応じた流体圧が出力ポート24R から出力されるとと
もにその流体圧が後輪用圧力センサSR で検出される。
後輪用電動式流体圧出力手段AR は、基本的には上記左
前輪用電動式流体圧出力手段AFLと同一の構成を有する
ものであり、詳細な説明を省略するが、右前輪用電動式
流体圧出力手段AFRではモータ9FRの回転作動量に応じ
た流体圧が出力ポート24FRから出力されるとともにそ
の流体圧が右前輪用圧力センサSFRで検出され、後輪用
電動式流体圧出力手段AR ではモータ9R の回転作動量
に応じた流体圧が出力ポート24R から出力されるとと
もにその流体圧が後輪用圧力センサSR で検出される。
【0017】再び図1において、タンデム型マスタシリ
ンダMは、ブレーキペダル26の踏込み操作量に応じた
流体圧を第1および第2出力ポート2,3から出力する
従来周知のものであり、このタンデム型マスタシリンダ
Mには、ブレーキペダル26のペダルストロークを検出
するストロークセンサSS と、ブレーキペダル26の踏
力に対応する第1出力ポート2からの出力流体圧を検出
する圧力センサSM とが付設される。
ンダMは、ブレーキペダル26の踏込み操作量に応じた
流体圧を第1および第2出力ポート2,3から出力する
従来周知のものであり、このタンデム型マスタシリンダ
Mには、ブレーキペダル26のペダルストロークを検出
するストロークセンサSS と、ブレーキペダル26の踏
力に対応する第1出力ポート2からの出力流体圧を検出
する圧力センサSM とが付設される。
【0018】左流体圧系統LL にはフェイルセーフ用電
磁切換弁27L が介設されており、この電磁切換弁27
L は、ソレノイド36L の励磁時に左前輪用電動式流体
圧出力手段AFLの出力ポート24FLを左前輪用ディスク
ブレーキBFLに連通させるとともにマスタシリンダMの
第1出力ポート2をアキュムレータACに連通させる状
態と、ソレノイド36L の消磁時に左前輪用電動式流体
圧出力手段AFLの出力ポート24FLおよび左前輪用ディ
スクブレーキBFL間を遮断するとともにマスタシリンダ
Mの第1出力ポート2を左前輪用ディスクブレーキBFL
に連通させる状態とを切換可能である。
磁切換弁27L が介設されており、この電磁切換弁27
L は、ソレノイド36L の励磁時に左前輪用電動式流体
圧出力手段AFLの出力ポート24FLを左前輪用ディスク
ブレーキBFLに連通させるとともにマスタシリンダMの
第1出力ポート2をアキュムレータACに連通させる状
態と、ソレノイド36L の消磁時に左前輪用電動式流体
圧出力手段AFLの出力ポート24FLおよび左前輪用ディ
スクブレーキBFL間を遮断するとともにマスタシリンダ
Mの第1出力ポート2を左前輪用ディスクブレーキBFL
に連通させる状態とを切換可能である。
【0019】図3において、フェイルセーフ用電磁切換
弁27L は、左前輪用電動式流体圧出力手段AFLの出力
ポート24FLに通じる第1入力ポート28、マスタシリ
ンダMの第1出力ポート2に通じる第2入力ポート2
9、左前輪用ディスクブレーキBFLに通じる第1出力ポ
ート30、ならびにアキュムレータACに通じる第2出
力ポート31を有するハウジング32と、同軸に連動、
連結されてハウジング32内に摺動自在に連結される円
盤状の第1および第2弁体33,34と、両弁体33,
34を軸方向一方側に付勢するばね力を発揮すべく第2
弁体34およびハウジング32間に介設される戻しばね
35と、励磁時に戻しばね35のばね力に抗して両弁体
33,34を軸方向他方側に吸引する電磁力を発揮すべ
くハウジング32に収納されるソレノイド36L とを備
える。
弁27L は、左前輪用電動式流体圧出力手段AFLの出力
ポート24FLに通じる第1入力ポート28、マスタシリ
ンダMの第1出力ポート2に通じる第2入力ポート2
9、左前輪用ディスクブレーキBFLに通じる第1出力ポ
ート30、ならびにアキュムレータACに通じる第2出
力ポート31を有するハウジング32と、同軸に連動、
連結されてハウジング32内に摺動自在に連結される円
盤状の第1および第2弁体33,34と、両弁体33,
34を軸方向一方側に付勢するばね力を発揮すべく第2
弁体34およびハウジング32間に介設される戻しばね
35と、励磁時に戻しばね35のばね力に抗して両弁体
33,34を軸方向他方側に吸引する電磁力を発揮すべ
くハウジング32に収納されるソレノイド36L とを備
える。
【0020】第1および第2弁体33,34は連結軸3
7により同軸に連結される。また第1弁体33の外面に
は、ソレノイド36L の励磁時には図3の実線で示すよ
うに第1出力ポート30に連通するがソレノイド36L
の消磁時には図3の破線で示すように第1出力ポート3
0とは遮断される環状溝38が第1入力ポート28に常
時連通するようにして設けられる。さらに第1および第
2弁体33,34間の間隔は、ソレノイド36L の励磁
時には図3の実線で示すように第2入力ポート29およ
び第1出力ポート30間を第1弁体33で遮断するとと
もに第2入力ポート29および第2出力ポート31間を
連通し、ソレノイド36L の消磁時には図3の破線で示
すように第1入力ポート29および第2出力ポート31
間を第2弁体34で遮断するとともに第2入力ポート2
9および第1出力ポート30間を連通させるべく設定さ
れる。
7により同軸に連結される。また第1弁体33の外面に
は、ソレノイド36L の励磁時には図3の実線で示すよ
うに第1出力ポート30に連通するがソレノイド36L
の消磁時には図3の破線で示すように第1出力ポート3
0とは遮断される環状溝38が第1入力ポート28に常
時連通するようにして設けられる。さらに第1および第
2弁体33,34間の間隔は、ソレノイド36L の励磁
時には図3の実線で示すように第2入力ポート29およ
び第1出力ポート30間を第1弁体33で遮断するとと
もに第2入力ポート29および第2出力ポート31間を
連通し、ソレノイド36L の消磁時には図3の破線で示
すように第1入力ポート29および第2出力ポート31
間を第2弁体34で遮断するとともに第2入力ポート2
9および第1出力ポート30間を連通させるべく設定さ
れる。
【0021】このフェイルセーフ用電磁切換弁27L の
ソレノイド36L は、車両に搭載されるエンジンの始動
に応じて励磁されるものであり、通常時にはソレノイド
36 L が励磁状態にあって左前輪用電動式流体圧出力手
段AFLの出力流体圧を左前輪用ディスクブレーキBFLに
伝達可能であり、マスタシリンダMの出力圧はアキュム
レータACで吸収されることになる。またソレノイド3
6L を消磁すると、電磁切換弁27L は、マスタシリン
ダMの出力流体圧を左前輪用ディスクブレーキBFLに伝
達可能となる。したがって左前輪用電動式流体圧出力手
段AFLの故障時には、フェイルセーフ用電磁切換弁27
L のソレノイド36L を消磁することにより、マスタシ
リンダMの出力圧を左前輪用ディスクブレーキBFLに作
用させて制動力を確保することが可能である。
ソレノイド36L は、車両に搭載されるエンジンの始動
に応じて励磁されるものであり、通常時にはソレノイド
36 L が励磁状態にあって左前輪用電動式流体圧出力手
段AFLの出力流体圧を左前輪用ディスクブレーキBFLに
伝達可能であり、マスタシリンダMの出力圧はアキュム
レータACで吸収されることになる。またソレノイド3
6L を消磁すると、電磁切換弁27L は、マスタシリン
ダMの出力流体圧を左前輪用ディスクブレーキBFLに伝
達可能となる。したがって左前輪用電動式流体圧出力手
段AFLの故障時には、フェイルセーフ用電磁切換弁27
L のソレノイド36L を消磁することにより、マスタシ
リンダMの出力圧を左前輪用ディスクブレーキBFLに作
用させて制動力を確保することが可能である。
【0022】右流体圧系統LR には上記フェイルセーフ
用電磁切換弁27L と基本的に同一の構成を有するフェ
イルセーフ用電磁切換弁27R が介設されており、この
電磁切換弁27R は、ソレノイド36R の励磁時に右前
輪用電動式流体圧出力手段A FRの出力ポート24FRを右
前輪用ディスクブレーキBFRに連通させるとともにマス
タシリンダMの第2出力ポート3を前記電磁切換弁27
FLと共通なアキュムレータACに連通させる状態と、ソ
レノイド36R の消磁時に右前輪用電動式流体圧出力手
段AFRの出力ポート24FRおよび右前輪用ディスクブレ
ーキBFR間を遮断するとともにマスタシリンダMの第2
出力ポート3を右前輪用ディスクブレーキBFRに連通さ
せる状態とを切換可能である。
用電磁切換弁27L と基本的に同一の構成を有するフェ
イルセーフ用電磁切換弁27R が介設されており、この
電磁切換弁27R は、ソレノイド36R の励磁時に右前
輪用電動式流体圧出力手段A FRの出力ポート24FRを右
前輪用ディスクブレーキBFRに連通させるとともにマス
タシリンダMの第2出力ポート3を前記電磁切換弁27
FLと共通なアキュムレータACに連通させる状態と、ソ
レノイド36R の消磁時に右前輪用電動式流体圧出力手
段AFRの出力ポート24FRおよび右前輪用ディスクブレ
ーキBFR間を遮断するとともにマスタシリンダMの第2
出力ポート3を右前輪用ディスクブレーキBFRに連通さ
せる状態とを切換可能である。
【0023】一括流体圧系統LT には遮断弁40が介設
される。この遮断弁40は、ソレノイド41,42の消
磁時に後輪用電動式流体圧出力手段AR の出力ポート2
4R から出力される流体圧を左、右後輪用ディスクブレ
ーキBRL,BRRに伝達し得る中立位置と、ソレノイド4
2を消磁状態としたままソレノイド41を励磁したとき
に前記出力ポート24R の出力流体圧を左後輪用ディス
クブレーキBRLには伝達可能であるが右後輪用ディスク
ブレーキBRRへの伝達を遮断する位置(図1の上位置)
と、ソレノイド41を消磁状態としたままソレノイド4
2を励磁したときに前記出力ポート24R の出力流体圧
を右後輪用ディスクブレーキBRRには伝達可能であるが
左後輪用ディスクブレーキBRLへの伝達を遮断する位置
(図1の下位置)とを切換可能な3ポート3位置電磁切
換制御弁である。
される。この遮断弁40は、ソレノイド41,42の消
磁時に後輪用電動式流体圧出力手段AR の出力ポート2
4R から出力される流体圧を左、右後輪用ディスクブレ
ーキBRL,BRRに伝達し得る中立位置と、ソレノイド4
2を消磁状態としたままソレノイド41を励磁したとき
に前記出力ポート24R の出力流体圧を左後輪用ディス
クブレーキBRLには伝達可能であるが右後輪用ディスク
ブレーキBRRへの伝達を遮断する位置(図1の上位置)
と、ソレノイド41を消磁状態としたままソレノイド4
2を励磁したときに前記出力ポート24R の出力流体圧
を右後輪用ディスクブレーキBRRには伝達可能であるが
左後輪用ディスクブレーキBRLへの伝達を遮断する位置
(図1の下位置)とを切換可能な3ポート3位置電磁切
換制御弁である。
【0024】図4において、左流体圧系統LL における
フェイルセーフ用電磁切換弁27L のソレノイド3
6L 、右流体圧系統LR におけるフェイルセーフ用電磁
切換弁27R のソレノイド36R 、一括流体圧系統LT
における遮断弁40のソレノイド41,42、各電動式
流体圧出力手段AFL,AFR,AR のモータ9FL,9FR,
9 R 、ならびに第1、第2および第3警報器44,4
5,46は、電子制御ユニット47によって制御される
ものであり、該電子制御ユニット47は、主演算処理部
48と、3つの副演算処理部49FL,49FR,49R と
を備える。
フェイルセーフ用電磁切換弁27L のソレノイド3
6L 、右流体圧系統LR におけるフェイルセーフ用電磁
切換弁27R のソレノイド36R 、一括流体圧系統LT
における遮断弁40のソレノイド41,42、各電動式
流体圧出力手段AFL,AFR,AR のモータ9FL,9FR,
9 R 、ならびに第1、第2および第3警報器44,4
5,46は、電子制御ユニット47によって制御される
ものであり、該電子制御ユニット47は、主演算処理部
48と、3つの副演算処理部49FL,49FR,49R と
を備える。
【0025】主演算処理部48は、車体速度検出回路5
1と、アンチロック制御回路52と、路面摩擦係数判定
回路53と、オートブレーキ制御回路54と、ハイセレ
クト回路55と、故障診断回路56と、ブレーキ配分制
御回路57と、3つの補正回路58FL,58FR,58R
とを備える。
1と、アンチロック制御回路52と、路面摩擦係数判定
回路53と、オートブレーキ制御回路54と、ハイセレ
クト回路55と、故障診断回路56と、ブレーキ配分制
御回路57と、3つの補正回路58FL,58FR,58R
とを備える。
【0026】車体速度検出回路51は、左前輪WFL,右
前輪WFR,左後輪WRL,右後輪WRRにそれぞれ装着され
ている車輪速度検出器43FL,43FR,43RL,43RR
の検出値に基づいて車体速度VV を検出するものであ
る。
前輪WFR,左後輪WRL,右後輪WRRにそれぞれ装着され
ている車輪速度検出器43FL,43FR,43RL,43RR
の検出値に基づいて車体速度VV を検出するものであ
る。
【0027】アンチロック制御回路52は、前記各車輪
速度検出器43FL,43FR,43RL,43RRの検出値、
ならびに車体速度検出回路51で得られた車体速度VV
に基づいて、制動時に左前輪WFL、右前輪WFR、ならび
に両後輪WRL,WRRがロックしそうになったかどうかを
検出し、左前輪用ディスクブレーキBFL、右前輪用ディ
スクブレーキBFR、ならびに両後輪用ディスクブレーキ
BRL,BRRの制動圧をそれぞれ制御するための信号を出
力すべく構成される。
速度検出器43FL,43FR,43RL,43RRの検出値、
ならびに車体速度検出回路51で得られた車体速度VV
に基づいて、制動時に左前輪WFL、右前輪WFR、ならび
に両後輪WRL,WRRがロックしそうになったかどうかを
検出し、左前輪用ディスクブレーキBFL、右前輪用ディ
スクブレーキBFR、ならびに両後輪用ディスクブレーキ
BRL,BRRの制動圧をそれぞれ制御するための信号を出
力すべく構成される。
【0028】路面摩擦係数判定回路53は、車両が走行
している路面の摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係数μ
0 たとえば0.4以下となったと判断したときにハイレ
ベルの信号を出力すべく構成されるものであり、車輪速
度検出器43FL,43FR,43RL,43RRの検出値、な
らびに車体速度検出回路51で得られた車体速度VV が
路面摩擦係数判定回路53に入力される。而して、該路
面摩擦係数判定回路53では、車体速度VV に所定のス
リップ率を加味して得られた基準車輪速度と、車輪速度
検出器43FL,43FR,43RL,43RRの検出値とが比
較され、各車輪速度検出器43FL,43FR,43RL,4
3RRの検出値の少なくとも1つが前記基準車輪速度以下
となったときに、摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係数
μ0 以下となったものと判断して路面摩擦係数判定回路
53からハイレベルの信号が出力される。
している路面の摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係数μ
0 たとえば0.4以下となったと判断したときにハイレ
ベルの信号を出力すべく構成されるものであり、車輪速
度検出器43FL,43FR,43RL,43RRの検出値、な
らびに車体速度検出回路51で得られた車体速度VV が
路面摩擦係数判定回路53に入力される。而して、該路
面摩擦係数判定回路53では、車体速度VV に所定のス
リップ率を加味して得られた基準車輪速度と、車輪速度
検出器43FL,43FR,43RL,43RRの検出値とが比
較され、各車輪速度検出器43FL,43FR,43RL,4
3RRの検出値の少なくとも1つが前記基準車輪速度以下
となったときに、摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係数
μ0 以下となったものと判断して路面摩擦係数判定回路
53からハイレベルの信号が出力される。
【0029】オートブレーキ制御回路54は、車体速度
検出回路51で得られた車体速度V V と、対照とする障
害物たとえば前方を走行している他の車両との間の距離
を検出するレーザーレーダ等の距離検出器50で得られ
た距離Lとに基づいて、各ディスクブレーキBFL,
BFR,BRL,BRRを自動的に作動せしめるべきか否かを
判断し、その判断結果に応じて、自動的な制動作動の
開始を運転者に前もって報知するための信号、後方の
車両に自動的なブレーキ作動の開始を報知するとともに
各ディスクブレーキBFL,BFR,BRL,BRRをポンピン
グ作動せしめるための信号、ならびに各ディスクブレ
ーキBFL,BFR,BRL,BRRをフル作動せしめるための
信号を段階的に出力するとともに、各ディスクブレーキ
BFL,BFR,BRL,BRRのポンピング作動時に路面摩擦
係数判定回路53からハイレベルの信号が入力されたと
きには、各ディスクブレーキBFL,BFR,BRL,BRRを
フル作動せしめるように出力信号を切換えるべく構成さ
れる。
検出回路51で得られた車体速度V V と、対照とする障
害物たとえば前方を走行している他の車両との間の距離
を検出するレーザーレーダ等の距離検出器50で得られ
た距離Lとに基づいて、各ディスクブレーキBFL,
BFR,BRL,BRRを自動的に作動せしめるべきか否かを
判断し、その判断結果に応じて、自動的な制動作動の
開始を運転者に前もって報知するための信号、後方の
車両に自動的なブレーキ作動の開始を報知するとともに
各ディスクブレーキBFL,BFR,BRL,BRRをポンピン
グ作動せしめるための信号、ならびに各ディスクブレ
ーキBFL,BFR,BRL,BRRをフル作動せしめるための
信号を段階的に出力するとともに、各ディスクブレーキ
BFL,BFR,BRL,BRRのポンピング作動時に路面摩擦
係数判定回路53からハイレベルの信号が入力されたと
きには、各ディスクブレーキBFL,BFR,BRL,BRRを
フル作動せしめるように出力信号を切換えるべく構成さ
れる。
【0030】このオートブレーキ制御回路54は、図5
で示すように構成されるものであり、第1、第2および
第3基準距離演算器61,62,63と、第1、第2お
よび第3比較器64,65,66と、ORゲート67,
68,69,70と、ANDゲート71,72,73,
74と、ポンピング信号出力器75と、第1、第2、第
3、第4および第5レベル設定器76,77,78,7
9,80とを備えている。
で示すように構成されるものであり、第1、第2および
第3基準距離演算器61,62,63と、第1、第2お
よび第3比較器64,65,66と、ORゲート67,
68,69,70と、ANDゲート71,72,73,
74と、ポンピング信号出力器75と、第1、第2、第
3、第4および第5レベル設定器76,77,78,7
9,80とを備えている。
【0031】第1、第2および第3基準距離演算器6
1,62,63は、車体速度検出回路51で得られた車
体速度VV と、距離検出器50で得られた距離Lとに基
づいて基本的には次の第(1)式に基づいて基準距離L
R をそれぞれ演算する。
1,62,63は、車体速度検出回路51で得られた車
体速度VV と、距離検出器50で得られた距離Lとに基
づいて基本的には次の第(1)式に基づいて基準距離L
R をそれぞれ演算する。
【0032】 LR =VV ・(TD +TX )+(VV 2 −VB 2 )/(2α)・・・(1) ここで、TD はオートブレーキ制御回路54からの信号
出力に応じて、各アクチュエータ、すなわち電動式流体
圧出力手段AFL,AFR,AR ならびに第1および第2警
報器44,45が作動を開始するまでの時間として設定
されるものであり、TX はオートブレーキ制御回路54
内で信号入力から信号出力までに要する時間として設定
されるものであり、αは車両の設定減速度であり、VB
は距離検出器50で距離Lを検出している障害物たとえ
ば前方車両の走行速度であって次の第(2)式で演算さ
れる値である。
出力に応じて、各アクチュエータ、すなわち電動式流体
圧出力手段AFL,AFR,AR ならびに第1および第2警
報器44,45が作動を開始するまでの時間として設定
されるものであり、TX はオートブレーキ制御回路54
内で信号入力から信号出力までに要する時間として設定
されるものであり、αは車両の設定減速度であり、VB
は距離検出器50で距離Lを検出している障害物たとえ
ば前方車両の走行速度であって次の第(2)式で演算さ
れる値である。
【0033】VB =VV +dL/dt・・・(2) 而して、{(VV 2 −VB 2 )/(2α)}は、車両と
対照障害物である前方車両との制動距離の差を示すもの
である。また(VV ・TD )は、オートブレーキ制御回
路54からの信号出力に応じて電動式流体圧出力手段A
FL,AFR,AR ならびに第1および第2警報器44,4
5が作動を開始するまでに車両が走行する距離であり、
(VV ・TX )はオートブレーキ制御回路54内で衝突
回避のための作動をすべきかどうかを判断する間に車両
が走行する距離である。
対照障害物である前方車両との制動距離の差を示すもの
である。また(VV ・TD )は、オートブレーキ制御回
路54からの信号出力に応じて電動式流体圧出力手段A
FL,AFR,AR ならびに第1および第2警報器44,4
5が作動を開始するまでに車両が走行する距離であり、
(VV ・TX )はオートブレーキ制御回路54内で衝突
回避のための作動をすべきかどうかを判断する間に車両
が走行する距離である。
【0034】ところで、前記設定減速度αは、各基準距
離演算器61〜63でそれぞれ異なって設定されるもの
であり、第1基準距離演算器61では設定減速度α1 に
応じた第1基準距離LR1が得られ、第2基準距離演算器
62では設定減速度α2 に応じた第2基準距離LR2が得
られ、第3基準距離演算器63では設定減速度α3 に応
じた第3基準距離LR3が得られる。しかも各設定減速度
α1 ,α2 ,α3 は、α1 >α2 >α3 となるように設
定されるものであり、LR1<LR2<LR3である。
離演算器61〜63でそれぞれ異なって設定されるもの
であり、第1基準距離演算器61では設定減速度α1 に
応じた第1基準距離LR1が得られ、第2基準距離演算器
62では設定減速度α2 に応じた第2基準距離LR2が得
られ、第3基準距離演算器63では設定減速度α3 に応
じた第3基準距離LR3が得られる。しかも各設定減速度
α1 ,α2 ,α3 は、α1 >α2 >α3 となるように設
定されるものであり、LR1<LR2<LR3である。
【0035】第1比較器64の非反転入力端子には第1
基準距離演算器61で演算された第1基準距離LR1が入
力され、反転入力端子には距離検出器50で得られた距
離Lが入力される。また第2比較器65の非反転入力端
子には第2基準距離演算器62で演算された第2基準距
離LR2が入力され、反転入力端子には距離検出器50で
得られた距離Lが入力される。さらに第3比較器66の
非反転入力端子には第3基準距離演算器63で演算され
た第3基準距離LR3が入力され、反転入力端子には距離
検出器50で得られた距離Lが入力される。したがって
距離検出器50で得られる距離Lが小さくなっていく過
程では、先ず第3比較器66の出力がハイレベルとな
り、次に第2比較器65の出力がハイレベルとなり、最
後に第1比較器64の出力がハイレベルとなる。
基準距離演算器61で演算された第1基準距離LR1が入
力され、反転入力端子には距離検出器50で得られた距
離Lが入力される。また第2比較器65の非反転入力端
子には第2基準距離演算器62で演算された第2基準距
離LR2が入力され、反転入力端子には距離検出器50で
得られた距離Lが入力される。さらに第3比較器66の
非反転入力端子には第3基準距離演算器63で演算され
た第3基準距離LR3が入力され、反転入力端子には距離
検出器50で得られた距離Lが入力される。したがって
距離検出器50で得られる距離Lが小さくなっていく過
程では、先ず第3比較器66の出力がハイレベルとな
り、次に第2比較器65の出力がハイレベルとなり、最
後に第1比較器64の出力がハイレベルとなる。
【0036】ORゲート67には、第1比較器64の出
力信号と、ANDゲート71の出力信号とが並列に入力
される。したがってORゲート67は、距離Lが第1基
準距離演算器61で演算された第1基準距離LR1未満と
なったとき、ならびにANDゲート71の出力がハイレ
ベルとなったときの少なくとも一方で、ハイレベルの信
号を出力することになる。しかもANDゲート71に
は、第2比較器65の出力信号と路面摩擦係数判定回路
53の出力信号とが並列に入力されるものであり、AN
Dゲート71は、距離Lが第2基準距離演算器62で演
算された第2基準距離LR2未満となるとともに走行路面
の摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係数μ 0 以下となっ
たときにハイレベルの信号を出力するものである。
力信号と、ANDゲート71の出力信号とが並列に入力
される。したがってORゲート67は、距離Lが第1基
準距離演算器61で演算された第1基準距離LR1未満と
なったとき、ならびにANDゲート71の出力がハイレ
ベルとなったときの少なくとも一方で、ハイレベルの信
号を出力することになる。しかもANDゲート71に
は、第2比較器65の出力信号と路面摩擦係数判定回路
53の出力信号とが並列に入力されるものであり、AN
Dゲート71は、距離Lが第2基準距離演算器62で演
算された第2基準距離LR2未満となるとともに走行路面
の摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係数μ 0 以下となっ
たときにハイレベルの信号を出力するものである。
【0037】ポンピング信号出力器75は、第2比較器
65の出力信号がハイレベル、すなわち距離Lが第2基
準距離演算器62で演算された第2基準距離LR2未満と
なるのに応じて断続するハイレベルの信号を出力するも
のであり、このポンピング信号出力器75の出力信号と
ORゲート67の出力信号とがORゲート68に入力さ
れる。したがってORゲート68は、距離Lが第1基準
距離LR1未満であるか、距離Lが第2基準距離LR2未満
であって走行路面の摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係
数μ0 以下であるかの少なくとも一方が成立したときに
は連続したハイレベルのフル制動指令信号を出力する
が、それらの条件がいずれも成立しない状態で距離Lが
第2基準距離LR2未満であるときには断続するハイレベ
ルのポンピング制動指令信号を出力することになる。こ
のORゲート68に連なる出力端子81は、図4で示す
ハイセレクト回路55に入力される。
65の出力信号がハイレベル、すなわち距離Lが第2基
準距離演算器62で演算された第2基準距離LR2未満と
なるのに応じて断続するハイレベルの信号を出力するも
のであり、このポンピング信号出力器75の出力信号と
ORゲート67の出力信号とがORゲート68に入力さ
れる。したがってORゲート68は、距離Lが第1基準
距離LR1未満であるか、距離Lが第2基準距離LR2未満
であって走行路面の摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係
数μ0 以下であるかの少なくとも一方が成立したときに
は連続したハイレベルのフル制動指令信号を出力する
が、それらの条件がいずれも成立しない状態で距離Lが
第2基準距離LR2未満であるときには断続するハイレベ
ルのポンピング制動指令信号を出力することになる。こ
のORゲート68に連なる出力端子81は、図4で示す
ハイセレクト回路55に入力される。
【0038】ORゲート69には、第1および第2レベ
ル設定器76,77の出力信号が並列に接続されてお
り、第1レベル設定器76は、ORゲート67の信号が
ハイレベルとなったときに予め設定したレベルの警報指
令信号を出力する。また第2レベル設定器77は、AN
Dゲート72からハイレベルの信号が入力されるのに応
じて第1レベル設定器76よりも低いレベルの警報指令
信号を出力するものであり、ANDゲート72には、O
Rゲート67の出力信号が反転して入力されるとともに
第2比較器65の出力信号が入力される。したがってA
NDゲート72は、出力端子81からポンピング制動指
令信号が出力されるときにハイレベルの信号を出力し、
それに応じて第2レベル設定器77は警報信号を出力す
る。
ル設定器76,77の出力信号が並列に接続されてお
り、第1レベル設定器76は、ORゲート67の信号が
ハイレベルとなったときに予め設定したレベルの警報指
令信号を出力する。また第2レベル設定器77は、AN
Dゲート72からハイレベルの信号が入力されるのに応
じて第1レベル設定器76よりも低いレベルの警報指令
信号を出力するものであり、ANDゲート72には、O
Rゲート67の出力信号が反転して入力されるとともに
第2比較器65の出力信号が入力される。したがってA
NDゲート72は、出力端子81からポンピング制動指
令信号が出力されるときにハイレベルの信号を出力し、
それに応じて第2レベル設定器77は警報信号を出力す
る。
【0039】ORゲート69が接続される出力端子82
は、第1警報器44に接続される。而して第1警報器4
4は、後方の車両に向けて警報作動するランプ等の警報
器であり、出力端子81からポンピング制動指令信号が
出力されるときには第1警報器44が低レベルの警報作
動を実行し、出力端子81からフル制動指令信号が出力
されるときには高レベルの警報作動を実行することにな
る。
は、第1警報器44に接続される。而して第1警報器4
4は、後方の車両に向けて警報作動するランプ等の警報
器であり、出力端子81からポンピング制動指令信号が
出力されるときには第1警報器44が低レベルの警報作
動を実行し、出力端子81からフル制動指令信号が出力
されるときには高レベルの警報作動を実行することにな
る。
【0040】ORゲート70には、第3、第4および第
5レベル設定器78,79,80の出力信号が並列して
入力される。第3レベル設定器78は、ORゲート67
の信号がハイレベルとなったときに予め設定したレベル
の警報指令信号を出力する。また第4レベル設定器79
は、ANDゲート73からハイレベルの信号が入力され
るのに応じて第3レベル設定器78よりも低いレベルの
警報指令信号を出力するものであり、ANDゲート73
には、ORゲート67の出力信号が反転して入力される
とともに第2比較器65の出力信号が入力される。した
がってANDゲート73は、出力端子81からポンピン
グ制動指令信号が出力されるときにハイレベルの信号を
出力する。さらに第5レベル設定器80は、ANDゲー
ト74からハイレベルの信号が入力されるのに応じて第
4レベル設定器79よりも低いレベルの警報指令信号を
出力するものであり、ANDゲート74には、ORゲー
ト67の出力信号および第2比較器65の出力信号が反
転して入力されるとともに第3比較器66の出力信号が
入力される。したがってANDゲート74は、出力端子
81の出力信号がローレベルであるとともに出力端子8
2の出力信号がローレベルであり、しかも第3比較器6
6の出力信号がハイレベルであるときにハイレベルの信
号を出力する。
5レベル設定器78,79,80の出力信号が並列して
入力される。第3レベル設定器78は、ORゲート67
の信号がハイレベルとなったときに予め設定したレベル
の警報指令信号を出力する。また第4レベル設定器79
は、ANDゲート73からハイレベルの信号が入力され
るのに応じて第3レベル設定器78よりも低いレベルの
警報指令信号を出力するものであり、ANDゲート73
には、ORゲート67の出力信号が反転して入力される
とともに第2比較器65の出力信号が入力される。した
がってANDゲート73は、出力端子81からポンピン
グ制動指令信号が出力されるときにハイレベルの信号を
出力する。さらに第5レベル設定器80は、ANDゲー
ト74からハイレベルの信号が入力されるのに応じて第
4レベル設定器79よりも低いレベルの警報指令信号を
出力するものであり、ANDゲート74には、ORゲー
ト67の出力信号および第2比較器65の出力信号が反
転して入力されるとともに第3比較器66の出力信号が
入力される。したがってANDゲート74は、出力端子
81の出力信号がローレベルであるとともに出力端子8
2の出力信号がローレベルであり、しかも第3比較器6
6の出力信号がハイレベルであるときにハイレベルの信
号を出力する。
【0041】ORゲート70が接続される出力端子83
は第2警報器45に接続される。この第2警報器45
は、運転者に向けて警報作動するブザー等の警報器であ
る。而して、距離Lが第1および第2基準距離LR1,L
R2以上であって第3基準距離L R3未満となったときに第
2警報器45が低レベルの警報作動を実行し、距離Lが
第1基準距離LR1以上であって第2基準距離LR2未満の
状態で出力端子81からポンピング制動指令信号が出力
されるときには第2警報器45が中間レベルの警報作動
を実行し、距離Lが第1基準距離LR1未満の状態あるい
は距離Lが第2基準距離LR2未満であるが路面摩擦係数
μが設定された路面摩擦係数μ0 以下となった状態で出
力端子81からフル制動指令信号が出力されるときには
第2警報器45が高レベルの警報作動を実行することに
なる。
は第2警報器45に接続される。この第2警報器45
は、運転者に向けて警報作動するブザー等の警報器であ
る。而して、距離Lが第1および第2基準距離LR1,L
R2以上であって第3基準距離L R3未満となったときに第
2警報器45が低レベルの警報作動を実行し、距離Lが
第1基準距離LR1以上であって第2基準距離LR2未満の
状態で出力端子81からポンピング制動指令信号が出力
されるときには第2警報器45が中間レベルの警報作動
を実行し、距離Lが第1基準距離LR1未満の状態あるい
は距離Lが第2基準距離LR2未満であるが路面摩擦係数
μが設定された路面摩擦係数μ0 以下となった状態で出
力端子81からフル制動指令信号が出力されるときには
第2警報器45が高レベルの警報作動を実行することに
なる。
【0042】再び図4において、ハイセレクト回路55
には、マスタシリンダMに付設されているストロークセ
ンサSS および圧力センサSM と、オートブレーキ制御
回路54の出力端子81(図5参照)とが並列に接続さ
れる。而してハイセレクト回路55は、ストロークセン
サSS 、圧力センサSM およびオートブレーキ制御回路
54の出力のうち最高レベルにあるものを選択してブレ
ーキ配分制御回路57に入力する。したがってハイセレ
クト回路55は、車両の運転者が制動操作を行なってい
ない状態ではオートブレーキ制御回路54からの制動指
令信号をブレーキ配分制御回路57に入力し、車両の運
転者が制動操作を行なうと、ストロークセンサSS ある
いは圧力センサSM からの信号をブレーキ配分制御回路
57に入力することになる。このため車両の運転者によ
る制動操作時に、マスタシリンダMに連なる流体圧系統
で流体圧失陥が生じていてもストロークセンサSS によ
り制動操作を確実に検出してハイセレクト回路55から
ブレーキ配分制御回路57に制動操作量に対応した信号
を確実に入力することができる。
には、マスタシリンダMに付設されているストロークセ
ンサSS および圧力センサSM と、オートブレーキ制御
回路54の出力端子81(図5参照)とが並列に接続さ
れる。而してハイセレクト回路55は、ストロークセン
サSS 、圧力センサSM およびオートブレーキ制御回路
54の出力のうち最高レベルにあるものを選択してブレ
ーキ配分制御回路57に入力する。したがってハイセレ
クト回路55は、車両の運転者が制動操作を行なってい
ない状態ではオートブレーキ制御回路54からの制動指
令信号をブレーキ配分制御回路57に入力し、車両の運
転者が制動操作を行なうと、ストロークセンサSS ある
いは圧力センサSM からの信号をブレーキ配分制御回路
57に入力することになる。このため車両の運転者によ
る制動操作時に、マスタシリンダMに連なる流体圧系統
で流体圧失陥が生じていてもストロークセンサSS によ
り制動操作を確実に検出してハイセレクト回路55から
ブレーキ配分制御回路57に制動操作量に対応した信号
を確実に入力することができる。
【0043】故障診断回路56には、左流体圧系統LL
の流体圧を検出する左前輪用圧力センサSFLの検出値、
右流体圧系統LR の流体圧を検出する右前輪用圧力セン
サS FRの検出値、一括流体圧系統LT の流体圧を検出す
る後輪用圧力センサSR の検出値、マスタシリンダMに
付設されているストロークセンサSS および圧力センサ
SM の各検出値、ならびに各副演算処理部49FL,49
FR,49R からのフェイル信号が入力されており、前記
ストロークセンサSS および圧力センサSM からの信号
により制動操作が行なわれたと判断したときに各圧力セ
ンサSFL,SFR,SR の検出値によりブレーキ圧が得ら
れているかどうかを判定して故障を判断するか、各副演
算処理部49FL,49FR,49R からフェイル信号が入
力されるかどうかにより故障を判断し、故障と判断した
ときには第3警報器46を作動せしめる。しかも左流体
圧系統LL における左前輪用電動式流体圧出力手段AFL
が故障であると判断されたときには故障診断回路56に
よりフェイルセーフ用電磁切換弁27L のソレノイド3
6L が消磁され、右流体圧系統LR における右前輪用電
動式流体圧出力手段AFRが故障であると判断されたとき
には故障診断回路56によりフェイルセーフ用電磁切換
弁27R のソレノイド36R が消磁される。これによ
り、左流体圧系統LL ではマスタシリンダMの第1出力
ポート2および左前輪用ディスクブレーキBFL間が連通
され、右流体圧系統LR ではマスタシリンダMの第2出
力ポート3および右前輪用ディスクブレーキBFR間が連
通されることになる。したがって両前輪用電動式流体圧
出力手段AFL,AFRが故障しても運転者の操作に応じて
流体圧を出力するマスタシリンダMにより流体圧を確保
することができる。
の流体圧を検出する左前輪用圧力センサSFLの検出値、
右流体圧系統LR の流体圧を検出する右前輪用圧力セン
サS FRの検出値、一括流体圧系統LT の流体圧を検出す
る後輪用圧力センサSR の検出値、マスタシリンダMに
付設されているストロークセンサSS および圧力センサ
SM の各検出値、ならびに各副演算処理部49FL,49
FR,49R からのフェイル信号が入力されており、前記
ストロークセンサSS および圧力センサSM からの信号
により制動操作が行なわれたと判断したときに各圧力セ
ンサSFL,SFR,SR の検出値によりブレーキ圧が得ら
れているかどうかを判定して故障を判断するか、各副演
算処理部49FL,49FR,49R からフェイル信号が入
力されるかどうかにより故障を判断し、故障と判断した
ときには第3警報器46を作動せしめる。しかも左流体
圧系統LL における左前輪用電動式流体圧出力手段AFL
が故障であると判断されたときには故障診断回路56に
よりフェイルセーフ用電磁切換弁27L のソレノイド3
6L が消磁され、右流体圧系統LR における右前輪用電
動式流体圧出力手段AFRが故障であると判断されたとき
には故障診断回路56によりフェイルセーフ用電磁切換
弁27R のソレノイド36R が消磁される。これによ
り、左流体圧系統LL ではマスタシリンダMの第1出力
ポート2および左前輪用ディスクブレーキBFL間が連通
され、右流体圧系統LR ではマスタシリンダMの第2出
力ポート3および右前輪用ディスクブレーキBFR間が連
通されることになる。したがって両前輪用電動式流体圧
出力手段AFL,AFRが故障しても運転者の操作に応じて
流体圧を出力するマスタシリンダMにより流体圧を確保
することができる。
【0044】さらに故障診断回路56は、左前輪用圧力
センサSFLおよび右前輪用圧力センサSFRの検出値の差
の積分値が予め定めた値を超えるのに応じて、遮断弁4
0における両ソレノイド41,42の消磁・励磁を切換
える信号を出力すべく構成されるものであり、左前輪用
圧力センサSFLの検出値が大であるときにはソレノイド
41を消磁状態としたままソレノイド42を励磁し、右
前輪用圧力センサSFRの検出値が大であるときにはソレ
ノイド42を消磁状態としたままソレノイド41を励磁
する。これにより、遮断弁40は、左流体圧系統LL の
流体圧が右流体圧系統LR の流体圧よりも大きくなった
ときには一括流体圧系統LT における右後輪用ディスク
ブレーキBRRへの後輪用電動式流体圧出力手段AR から
の流体圧伝達を保ちながら左後輪用ディスクブレーキB
RLへの後輪用電動式流体圧出力手段AR からの流体圧伝
達を遮断し、右流体圧系統LR の流体圧が左流体圧系統
L L の流体圧よりも大きくなったときには一括流体圧系
統LT における左後輪用ディスクブレーキBRLへの後輪
用電動式流体圧出力手段AR からの流体圧伝達を保ちな
がら右後輪用ディスクブレーキBRRへの後輪用電動式流
体圧出力手段AR からの流体圧伝達を遮断することにな
る。
センサSFLおよび右前輪用圧力センサSFRの検出値の差
の積分値が予め定めた値を超えるのに応じて、遮断弁4
0における両ソレノイド41,42の消磁・励磁を切換
える信号を出力すべく構成されるものであり、左前輪用
圧力センサSFLの検出値が大であるときにはソレノイド
41を消磁状態としたままソレノイド42を励磁し、右
前輪用圧力センサSFRの検出値が大であるときにはソレ
ノイド42を消磁状態としたままソレノイド41を励磁
する。これにより、遮断弁40は、左流体圧系統LL の
流体圧が右流体圧系統LR の流体圧よりも大きくなった
ときには一括流体圧系統LT における右後輪用ディスク
ブレーキBRRへの後輪用電動式流体圧出力手段AR から
の流体圧伝達を保ちながら左後輪用ディスクブレーキB
RLへの後輪用電動式流体圧出力手段AR からの流体圧伝
達を遮断し、右流体圧系統LR の流体圧が左流体圧系統
L L の流体圧よりも大きくなったときには一括流体圧系
統LT における左後輪用ディスクブレーキBRLへの後輪
用電動式流体圧出力手段AR からの流体圧伝達を保ちな
がら右後輪用ディスクブレーキBRRへの後輪用電動式流
体圧出力手段AR からの流体圧伝達を遮断することにな
る。
【0045】ブレーキ配分制御回路57には、ハイセレ
クト回路55からの信号が入力されるとともに、故障診
断回路56から両フェイルセーフ用電磁切換弁27L ,
27 R のソレノイド36L ,36R に与える信号が入力
される。而してブレーキ配分制御回路57は、運転者の
制動操作量に応じたレベルの制動作動を実行するための
信号あるいは非制動操作時において前車との衝突回避を
図るべく自動制動を実行すべくオートブレーキ制御回路
54から出力される制動指令信号が入力されるのに応じ
て、左、右前輪用電動式流体圧出力手段AFL,AFRの正
常時あるいは故障時とで切換えて左前輪用ディスクブレ
ーキBFL、右前輪用ディスクブレーキB FR、ならびに両
後輪用ディスクブレーキBRL,BRRに与えるべく予め配
分された制動圧に対応した信号を出力するものである。
クト回路55からの信号が入力されるとともに、故障診
断回路56から両フェイルセーフ用電磁切換弁27L ,
27 R のソレノイド36L ,36R に与える信号が入力
される。而してブレーキ配分制御回路57は、運転者の
制動操作量に応じたレベルの制動作動を実行するための
信号あるいは非制動操作時において前車との衝突回避を
図るべく自動制動を実行すべくオートブレーキ制御回路
54から出力される制動指令信号が入力されるのに応じ
て、左、右前輪用電動式流体圧出力手段AFL,AFRの正
常時あるいは故障時とで切換えて左前輪用ディスクブレ
ーキBFL、右前輪用ディスクブレーキB FR、ならびに両
後輪用ディスクブレーキBRL,BRRに与えるべく予め配
分された制動圧に対応した信号を出力するものである。
【0046】ブレーキ配分制御回路57からの出力は各
補正回路58FL,58FR,58R に与えられる。また各
補正回路58FL,58FR,58R には、アンチロック制
御回路52からのアンチロック制御信号もそれぞれ入力
されており、ブレーキ配分制御回路57で配分された制
動圧をアンチロック制御回路52からの信号で補正した
制動圧に対応する信号が各補正回路58FL,58FR,5
8R からそれぞれ出力される。
補正回路58FL,58FR,58R に与えられる。また各
補正回路58FL,58FR,58R には、アンチロック制
御回路52からのアンチロック制御信号もそれぞれ入力
されており、ブレーキ配分制御回路57で配分された制
動圧をアンチロック制御回路52からの信号で補正した
制動圧に対応する信号が各補正回路58FL,58FR,5
8R からそれぞれ出力される。
【0047】副演算処理部49FL,49FR,49R は、
自己診断回路84FL,84FR,84 R と、駆動制御回路
85FL,85FR,85R とをそれぞれ備えるものであ
り、自己診断回路84FL,84FR,84R には対応する
圧力センサSFL,SFR,SR および対応する補正回路5
8FL,58FR,58R から信号がそれぞれ入力され、駆
動制御回路85FL,85FR,85R には対応する圧力セ
ンサSFL,SFR,SR および対応する補正回路58FL,
58FR,58R から信号がそれぞれ入力されている。
自己診断回路84FL,84FR,84 R と、駆動制御回路
85FL,85FR,85R とをそれぞれ備えるものであ
り、自己診断回路84FL,84FR,84R には対応する
圧力センサSFL,SFR,SR および対応する補正回路5
8FL,58FR,58R から信号がそれぞれ入力され、駆
動制御回路85FL,85FR,85R には対応する圧力セ
ンサSFL,SFR,SR および対応する補正回路58FL,
58FR,58R から信号がそれぞれ入力されている。
【0048】而して自己診断回路84FL,84FR,84
R は、補正回路58FL,58FR,58R から制動圧を示
す信号が入力されているにもかかわらず、対応する圧力
センサSFL,SFR,SR からの信号が所定値に達してい
ないものであるときに各電動式流体圧出力手段AFL,A
FR,AR が故障であるとしてフェイル信号を故障診断回
路56に入力するものである。
R は、補正回路58FL,58FR,58R から制動圧を示
す信号が入力されているにもかかわらず、対応する圧力
センサSFL,SFR,SR からの信号が所定値に達してい
ないものであるときに各電動式流体圧出力手段AFL,A
FR,AR が故障であるとしてフェイル信号を故障診断回
路56に入力するものである。
【0049】また駆動制御回路85FL,85FR,85R
は、対応する圧力センサSFL,SFR,SR の検出値が補
正回路58FL,58FR,58R から入力される信号に対
応した値を示すように、各電動式流体圧出力手段AFL,
AFR,AR のモータ9FL,9 FR,9R をPID制御する
ための信号を出力するものである。
は、対応する圧力センサSFL,SFR,SR の検出値が補
正回路58FL,58FR,58R から入力される信号に対
応した値を示すように、各電動式流体圧出力手段AFL,
AFR,AR のモータ9FL,9 FR,9R をPID制御する
ための信号を出力するものである。
【0050】次にこの第1実施例の作用について説明す
ると、走行車両の前方にある車両等の障害物との距離L
が距離検出器50で検出されるとともに電子制御ユニッ
ト47における主演算処理部48のオートブレーキ制御
回路54に入力される。而してオートブレーキ制御回路
54では、前記距離Lと、車体速度検出回路51で得ら
れた車体速度VV とに基づいて第1、第2および第3基
準距離LR1,LR2,L R3が演算されており、それらの基
準距離LR1,LR2,LR3と前記距離Lとの比較結果によ
り、第1および第2警報器44,45およびハイセレク
ト回路55に信号が出力される。すなわち第1基準距離
LR1<第2基準距離LR2<第3基準LR3となるように演
算されており、距離Lが第3基準距離LR3未満となった
ときには前車との衝突を回避するための制動操作を運転
者に促すとともに自動制動が実行されることを前もって
運転者に報知して自動制動が実行されたときに運転者に
違和感を持たせないようにするために第2警報器45に
低レベルの警報作動を実行させるための信号がオートブ
レーキ制御回路54から出力される。また距離Lが第2
基準距離LR2未満となったときには、第2警報器45に
中間レベルの警報作動を実行させるための信号、ならび
に後方の車両に自動的なブレーキ作動の開始を報知して
後方車両との衝突を回避するために第1警報器44に低
レベルの警報作動を実行させるための信号がオートブレ
ーキ制御回路54から出力されるとともに、各ディスク
ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRをポンピング作動せし
めるための信号がオートブレーキ制御回路54からハイ
セレクト回路55に与えられる。さらに距離Lが第3基
準距離LR3未満となったときには、第1および第2警報
器44,45に高レベルの警報作動を実行せしめるため
の信号がオートブレーキ制御回路54から出力されると
ともに各ディスクブレーキBFL,BFR,BRL,B RRをフ
ル作動せしめるための信号がオートブレーキ制御回路5
4からハイセレクト回路55に与えられる。
ると、走行車両の前方にある車両等の障害物との距離L
が距離検出器50で検出されるとともに電子制御ユニッ
ト47における主演算処理部48のオートブレーキ制御
回路54に入力される。而してオートブレーキ制御回路
54では、前記距離Lと、車体速度検出回路51で得ら
れた車体速度VV とに基づいて第1、第2および第3基
準距離LR1,LR2,L R3が演算されており、それらの基
準距離LR1,LR2,LR3と前記距離Lとの比較結果によ
り、第1および第2警報器44,45およびハイセレク
ト回路55に信号が出力される。すなわち第1基準距離
LR1<第2基準距離LR2<第3基準LR3となるように演
算されており、距離Lが第3基準距離LR3未満となった
ときには前車との衝突を回避するための制動操作を運転
者に促すとともに自動制動が実行されることを前もって
運転者に報知して自動制動が実行されたときに運転者に
違和感を持たせないようにするために第2警報器45に
低レベルの警報作動を実行させるための信号がオートブ
レーキ制御回路54から出力される。また距離Lが第2
基準距離LR2未満となったときには、第2警報器45に
中間レベルの警報作動を実行させるための信号、ならび
に後方の車両に自動的なブレーキ作動の開始を報知して
後方車両との衝突を回避するために第1警報器44に低
レベルの警報作動を実行させるための信号がオートブレ
ーキ制御回路54から出力されるとともに、各ディスク
ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRをポンピング作動せし
めるための信号がオートブレーキ制御回路54からハイ
セレクト回路55に与えられる。さらに距離Lが第3基
準距離LR3未満となったときには、第1および第2警報
器44,45に高レベルの警報作動を実行せしめるため
の信号がオートブレーキ制御回路54から出力されると
ともに各ディスクブレーキBFL,BFR,BRL,B RRをフ
ル作動せしめるための信号がオートブレーキ制御回路5
4からハイセレクト回路55に与えられる。
【0051】このようにして、前車との衝突回避のため
の自動制動が実行される際には、運転車への警報および
後方車両への警報が前方車両との間の間隔に応じて順次
実行されることになり、自動制動の実行の前に運転者に
危険を報知して制動操作を促しながら自動制動が実行さ
れたときに運転者に違和感を生じさせることを防止する
とともに、後方車両に減速を促すことにより自動制動時
に後方車両が衝突することを防止することができる。ま
た自動制動実行時には、最初からフル制動を行なうので
はなく、先ずポンピング制動すなわち緩制動を実行した
後にフル制動を実行するようにしているので、運転者に
与える違和感がより少なくなる。
の自動制動が実行される際には、運転車への警報および
後方車両への警報が前方車両との間の間隔に応じて順次
実行されることになり、自動制動の実行の前に運転者に
危険を報知して制動操作を促しながら自動制動が実行さ
れたときに運転者に違和感を生じさせることを防止する
とともに、後方車両に減速を促すことにより自動制動時
に後方車両が衝突することを防止することができる。ま
た自動制動実行時には、最初からフル制動を行なうので
はなく、先ずポンピング制動すなわち緩制動を実行した
後にフル制動を実行するようにしているので、運転者に
与える違和感がより少なくなる。
【0052】ところで、上記各基準距離LR1,LR2,L
R3を得るための第(1)式で示した演算式には、オート
ブレーキ制御回路54からの信号出力に応じて、電動式
流体圧出力手段AFL,AFR,AR ならびに第1および第
2警報器44,45が作動を開始するまでの時間T
D と、オートブレーキ制御回路54内で信号入力から信
号出力までに要する時間TX を勘案した遅延項{VV ・
(TD +TX )}が含まれるものであり、衝突回避を図
るための基準値となる各基準距離LR1,LR2,LR3に制
御回路自体に起因した遅延時間を含ませることにより、
より精密な衝突防止用自動制動制御が可能となる。
R3を得るための第(1)式で示した演算式には、オート
ブレーキ制御回路54からの信号出力に応じて、電動式
流体圧出力手段AFL,AFR,AR ならびに第1および第
2警報器44,45が作動を開始するまでの時間T
D と、オートブレーキ制御回路54内で信号入力から信
号出力までに要する時間TX を勘案した遅延項{VV ・
(TD +TX )}が含まれるものであり、衝突回避を図
るための基準値となる各基準距離LR1,LR2,LR3に制
御回路自体に起因した遅延時間を含ませることにより、
より精密な衝突防止用自動制動制御が可能となる。
【0053】またポンピング制動実行時に、走行路面の
摩擦係数μが設定値μ0 以下となったときには、基準距
離を算出したときの設定減速度を発揮できない可能性が
あるので、ポンピング制動からフル制動に切換えられる
ことになり、走行路面の条件に応じた制動が可能とな
る。なお、ポンピング制動からフル制動への切換時に車
輪WFL,WFR,WRL,WRRの少なくとも1つがロックし
そうになったときには、各電動式流体圧出力手段AFL,
AFR,AR のうちロックしそうになった車輪に対応する
ものの出力流体圧が、アンチロック制御回路52の出力
信号に応じて制御されることになり、車輪ロックが生じ
ることはない。
摩擦係数μが設定値μ0 以下となったときには、基準距
離を算出したときの設定減速度を発揮できない可能性が
あるので、ポンピング制動からフル制動に切換えられる
ことになり、走行路面の条件に応じた制動が可能とな
る。なお、ポンピング制動からフル制動への切換時に車
輪WFL,WFR,WRL,WRRの少なくとも1つがロックし
そうになったときには、各電動式流体圧出力手段AFL,
AFR,AR のうちロックしそうになった車輪に対応する
ものの出力流体圧が、アンチロック制御回路52の出力
信号に応じて制御されることになり、車輪ロックが生じ
ることはない。
【0054】上記衝突回避のための自動制動制御以外
に、ブレーキペダル26を運転者が踏込み操作する制動
操作時には、ブレーキ配分制御回路57で設定されてい
る制動圧に従って各電動式流体圧出力手段AFL,AFR,
AR の作動が制御され、それに応じて各ディスクブレー
キBFL,BFR,BRL,BRRで制動力が得られる。
に、ブレーキペダル26を運転者が踏込み操作する制動
操作時には、ブレーキ配分制御回路57で設定されてい
る制動圧に従って各電動式流体圧出力手段AFL,AFR,
AR の作動が制御され、それに応じて各ディスクブレー
キBFL,BFR,BRL,BRRで制動力が得られる。
【0055】しかも衝突回避のための自動制動時および
運転者による制動操作時にかかわらず、左流体圧系統L
L の流体圧と、右流体圧系統LRの流体圧とが異なった
ときには、故障診断回路56によりソレノイド41,4
2の励磁・消磁を制御することにより、一括流体圧系統
LT の左、右ブレーキBRL,BRRへの後輪用電動式流体
圧出力手段AR からの流体圧伝達・遮断が切換えられ
る。すなわち左流体圧系統LL の流体圧が右流体圧系統
LR の流体圧よりも大であるときには、故障診断回路5
6によりソレノイド41が消磁されるとともにソレノイ
ド42が励磁され、これにより遮断弁40は右後輪用デ
ィスクブレーキBRRへの後輪用電動式流体圧出力手段A
R からの流体圧伝達を保ちながら左後輪用ディスクブレ
ーキBRLへの後輪用電動式流体圧出力手段AR からの流
体圧伝達を遮断する。また右流体圧系統LR の流体圧が
左流体圧系統LL の流体圧よりも大であるときには、故
障診断回路56によりソレノイド42が消磁されるとと
もにソレノイド41が励磁され、これにより遮断弁40
は左後輪用ディスクブレーキBRLへの後輪用電動式流体
圧出力手段AR からの流体圧伝達を保ちながら右後輪用
ディスクブレーキBRRへの後輪用電動式流体圧出力手段
ARからの流体圧伝達を遮断することになる。このよう
にして、左、右流体圧系統LL ,LR 間で流体圧に差が
生じても、一括流体圧系統LT の左、右ブレーキBRL,
BRRのうち前記左、右流体圧系統LL ,LR の高圧側と
同じ側のブレーキへの流体圧の伝達が遮断されることに
より、車両全体としての左右の制動力のアンバランスを
解消し、運転者の操舵操作によらずとも車両にヨー運動
が生じるのを防止することができる。
運転者による制動操作時にかかわらず、左流体圧系統L
L の流体圧と、右流体圧系統LRの流体圧とが異なった
ときには、故障診断回路56によりソレノイド41,4
2の励磁・消磁を制御することにより、一括流体圧系統
LT の左、右ブレーキBRL,BRRへの後輪用電動式流体
圧出力手段AR からの流体圧伝達・遮断が切換えられ
る。すなわち左流体圧系統LL の流体圧が右流体圧系統
LR の流体圧よりも大であるときには、故障診断回路5
6によりソレノイド41が消磁されるとともにソレノイ
ド42が励磁され、これにより遮断弁40は右後輪用デ
ィスクブレーキBRRへの後輪用電動式流体圧出力手段A
R からの流体圧伝達を保ちながら左後輪用ディスクブレ
ーキBRLへの後輪用電動式流体圧出力手段AR からの流
体圧伝達を遮断する。また右流体圧系統LR の流体圧が
左流体圧系統LL の流体圧よりも大であるときには、故
障診断回路56によりソレノイド42が消磁されるとと
もにソレノイド41が励磁され、これにより遮断弁40
は左後輪用ディスクブレーキBRLへの後輪用電動式流体
圧出力手段AR からの流体圧伝達を保ちながら右後輪用
ディスクブレーキBRRへの後輪用電動式流体圧出力手段
ARからの流体圧伝達を遮断することになる。このよう
にして、左、右流体圧系統LL ,LR 間で流体圧に差が
生じても、一括流体圧系統LT の左、右ブレーキBRL,
BRRのうち前記左、右流体圧系統LL ,LR の高圧側と
同じ側のブレーキへの流体圧の伝達が遮断されることに
より、車両全体としての左右の制動力のアンバランスを
解消し、運転者の操舵操作によらずとも車両にヨー運動
が生じるのを防止することができる。
【0056】しかも故障診断回路56は、左前輪用圧力
センサSFLおよび右前輪用圧力センサSFRの検出値の差
の積分値に基づいて両ソレノイド41,42の消磁・励
磁を切換える信号を出力すべく構成されており、時間経
過を勘案した制御を行なうので、アンチロックブレーキ
制御やトラクション制御時に左流体圧系統LL と右流体
圧系統LR とで制動力が異なる状態となっても駆動信号
は発生せず、ソレノイド41,42の励磁・消磁が頻繁
に切換えられて制御のハンチングが生じるのを防止する
ことができる。
センサSFLおよび右前輪用圧力センサSFRの検出値の差
の積分値に基づいて両ソレノイド41,42の消磁・励
磁を切換える信号を出力すべく構成されており、時間経
過を勘案した制御を行なうので、アンチロックブレーキ
制御やトラクション制御時に左流体圧系統LL と右流体
圧系統LR とで制動力が異なる状態となっても駆動信号
は発生せず、ソレノイド41,42の励磁・消磁が頻繁
に切換えられて制御のハンチングが生じるのを防止する
ことができる。
【0057】図6は、故障診断回路の要部変形例を示す
ものであり、故障診断回路56′において、両ソレノイ
ド41,42の励磁・消磁を切換制御する部分は、左前
輪用圧力センサSFLおよび右前輪用圧力センサSFRの検
出圧力PL ,PR の差を演算する演算回路87L ,87
R と、前記検出圧力PL ,PR の差が基準端子89L ,
89R から入力される基準値を超えるのに応じて信号を
出力する比較器88L ,88R と、それらの比較器88
L ,88R からの信号出力が設定時間を超えて持続する
のに応じてソレノイド41,42を励磁するための信号
を出力するタイマ90L ,90R とを備える。
ものであり、故障診断回路56′において、両ソレノイ
ド41,42の励磁・消磁を切換制御する部分は、左前
輪用圧力センサSFLおよび右前輪用圧力センサSFRの検
出圧力PL ,PR の差を演算する演算回路87L ,87
R と、前記検出圧力PL ,PR の差が基準端子89L ,
89R から入力される基準値を超えるのに応じて信号を
出力する比較器88L ,88R と、それらの比較器88
L ,88R からの信号出力が設定時間を超えて持続する
のに応じてソレノイド41,42を励磁するための信号
を出力するタイマ90L ,90R とを備える。
【0058】このようにしても時間経過を勘案すること
により、ソレノイド41,42の励磁・消磁が頻繁に切
換えられて制御のハンチングが生じるのを防止すること
ができる。
により、ソレノイド41,42の励磁・消磁が頻繁に切
換えられて制御のハンチングが生じるのを防止すること
ができる。
【0059】上記実施例におけるオートブレーキ制御回
路54を予め設定されたプログラムに従う制御手順を実
行するコンピュータとしてもよく、図7は、その制御手
順を示すフローチャートである。
路54を予め設定されたプログラムに従う制御手順を実
行するコンピュータとしてもよく、図7は、その制御手
順を示すフローチャートである。
【0060】図7において、第1ステップS1では車体
速度VV が読込まれ、第2ステップS2では距離検出器
50で得られる距離Lが読込まれ、第3ステップS3で
は、前方車両の走行速度VB が演算される。さらに第4
ステップS4では、第1、第2および第3基準距離
LR1,LR2,LR3がそれぞれ演算される。
速度VV が読込まれ、第2ステップS2では距離検出器
50で得られる距離Lが読込まれ、第3ステップS3で
は、前方車両の走行速度VB が演算される。さらに第4
ステップS4では、第1、第2および第3基準距離
LR1,LR2,LR3がそれぞれ演算される。
【0061】第5ステップS5では、距離Lが第1基準
距離LR1を超える(L>LR1)かどうかが判定され、L
≦LR1であったときには、第6ステップS6でらフル制
動を実行するための信号が出力される。またL>LR1で
あったときには第7ステップS7に進み、この第7ステ
ップS7で距離Lが第2基準距離LR2を超える(L>L
R2)かどうかが判定される。而して、L≦LR2であった
ときには第8ステップS8に、またL>LR2であったと
きには第10ステップS10に進む。
距離LR1を超える(L>LR1)かどうかが判定され、L
≦LR1であったときには、第6ステップS6でらフル制
動を実行するための信号が出力される。またL>LR1で
あったときには第7ステップS7に進み、この第7ステ
ップS7で距離Lが第2基準距離LR2を超える(L>L
R2)かどうかが判定される。而して、L≦LR2であった
ときには第8ステップS8に、またL>LR2であったと
きには第10ステップS10に進む。
【0062】第8ステップS8では、第1警報器44が
警報作動せしめられるとともにポンピング信号出力器7
5からポンピング制動を実行すための断続的なハイレベ
ル信号が出力される。また第9ステップS9で、走行路
面の摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係数μ0 たとえば
0.4を超えるかどうかが判定され、μ≦μ0 であると
判断されたときには第6ステップS6に進んでフル制動
のための信号が出力される。
警報作動せしめられるとともにポンピング信号出力器7
5からポンピング制動を実行すための断続的なハイレベ
ル信号が出力される。また第9ステップS9で、走行路
面の摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係数μ0 たとえば
0.4を超えるかどうかが判定され、μ≦μ0 であると
判断されたときには第6ステップS6に進んでフル制動
のための信号が出力される。
【0063】第10ステップS10では、距離Lが第3
基準距離LR3を超える(L>LR3)かどうかが判定さ
れ、L≦LR1であったときには、第11ステップS11
で第2警報器45を警報作動せしめるための信号が出力
される。
基準距離LR3を超える(L>LR3)かどうかが判定さ
れ、L≦LR1であったときには、第11ステップS11
で第2警報器45を警報作動せしめるための信号が出力
される。
【0064】このようにして、距離Lと値が最も小さい
第1基準距離LR1との比較、距離Lと値が第1基準距離
LR1よりも大である第2基準距離LR2との比較、ならび
に距離Lと値が最も大きい第3基準距離LR3との比較を
この順に実行することにより、前車との衝突の可能性の
判断をその可能性が大である側から判断して不要な演算
処理を省き、演算処理の効率を向上することができる。
第1基準距離LR1との比較、距離Lと値が第1基準距離
LR1よりも大である第2基準距離LR2との比較、ならび
に距離Lと値が最も大きい第3基準距離LR3との比較を
この順に実行することにより、前車との衝突の可能性の
判断をその可能性が大である側から判断して不要な演算
処理を省き、演算処理の効率を向上することができる。
【0065】図8は本発明の他の実施例を示すものであ
り、左流体圧系統LL ′は、タンデム型マスタシリンダ
Mの第1出力ポート2が左前輪用ディスクブレーキBFL
に接続されて成り、右流体圧系統LR ′は、タンデム型
マスタシリンダMの第2出力ポート3が右前輪用ディス
クブレーキBFRに接続されて成り、一括流体圧系統
L T ′は、後輪用電動式流体圧出力手段AR が左、右後
輪用ディスクブレーキBRL,BRRに接続されて成る。
り、左流体圧系統LL ′は、タンデム型マスタシリンダ
Mの第1出力ポート2が左前輪用ディスクブレーキBFL
に接続されて成り、右流体圧系統LR ′は、タンデム型
マスタシリンダMの第2出力ポート3が右前輪用ディス
クブレーキBFRに接続されて成り、一括流体圧系統
L T ′は、後輪用電動式流体圧出力手段AR が左、右後
輪用ディスクブレーキBRL,BRRに接続されて成る。
【0066】一括流体圧系統LT ′には遮断弁40′が
介設されており、該遮断弁40′は、軸方向両端が閉塞
された筒状のハウジング91と、左、右流体圧系統
LL ′,LR ′に個別に通じる圧力室92,93をハウ
ジング91の両端との間に形成して該ハウジング91に
摺動自在に嵌合される摺動部材としてのスプール94と
を備える。而してハウジング91には、後輪用電動式流
体圧出力手段AR に通じる入力ポート95と、左後輪用
ディスクブレーキBRLに通じる第1出力ポート96と、
右後輪用ディスクブレーキBRRに通じる第2出力ポート
97とが設けられており、前記スプール94は、両圧力
室92,93の圧力が均等であるときに入力ポート95
を第1および第2出力ポート96,97にともに連通さ
せる中立位置と、圧力室92の圧力が圧力室93の圧力
よりも所定値以上大であるときに入力ポート95を第2
出力ポート97との連通状態を保ちながら第1出力ポー
ト96と遮断する位置と、圧力室93の圧力が圧力室9
2の圧力よりも所定値以上大であるときに入力ポート9
5を第1出力ポート96との連通状態を保ちながら第2
出力ポート97と遮断する位置との間で移動可能であ
る。
介設されており、該遮断弁40′は、軸方向両端が閉塞
された筒状のハウジング91と、左、右流体圧系統
LL ′,LR ′に個別に通じる圧力室92,93をハウ
ジング91の両端との間に形成して該ハウジング91に
摺動自在に嵌合される摺動部材としてのスプール94と
を備える。而してハウジング91には、後輪用電動式流
体圧出力手段AR に通じる入力ポート95と、左後輪用
ディスクブレーキBRLに通じる第1出力ポート96と、
右後輪用ディスクブレーキBRRに通じる第2出力ポート
97とが設けられており、前記スプール94は、両圧力
室92,93の圧力が均等であるときに入力ポート95
を第1および第2出力ポート96,97にともに連通さ
せる中立位置と、圧力室92の圧力が圧力室93の圧力
よりも所定値以上大であるときに入力ポート95を第2
出力ポート97との連通状態を保ちながら第1出力ポー
ト96と遮断する位置と、圧力室93の圧力が圧力室9
2の圧力よりも所定値以上大であるときに入力ポート9
5を第1出力ポート96との連通状態を保ちながら第2
出力ポート97と遮断する位置との間で移動可能であ
る。
【0067】この遮断弁40′によれば、複雑な制御回
路を不要として、左、右流体圧系統LL ′,LR ′間の
差圧が所定値を超えるのに基づいて一括流体圧系統
LT ′の左、右ブレーキBRL,BRRのうち前記左、右流
体圧系統LL ′,LR ′の高圧側と同じ側のブレーキB
RL,BRRへの流体圧の伝達を遮断することができ、制動
時に車体の左右で制動力のアンバランスが生じることを
自動的に回避することができる。
路を不要として、左、右流体圧系統LL ′,LR ′間の
差圧が所定値を超えるのに基づいて一括流体圧系統
LT ′の左、右ブレーキBRL,BRRのうち前記左、右流
体圧系統LL ′,LR ′の高圧側と同じ側のブレーキB
RL,BRRへの流体圧の伝達を遮断することができ、制動
時に車体の左右で制動力のアンバランスが生じることを
自動的に回避することができる。
【0068】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴によれ
ば、一括流体圧系統には、左、右流体圧系統の相互間の
差圧が所定値を超えるのに基づいて一括流体圧系統の
左、右ブレーキのうち前記左、右流体圧系統の高圧側と
同じ側のブレーキへの流体圧の伝達を遮断する遮断弁が
介設されるので、左、右流体圧系統の相互間で流体圧に
差が生じても車体にヨー運動が生じることを自動的に回
避することができる。また前記遮断弁は、同じ車軸上の
左、右ブレーキのブレーキ油圧の差圧に基づいて動作す
るため、左、右流体圧系統の両方が万一故障したような
場合でも、上記差圧が所定値を超えない限り該遮断弁が
作動せず、従って上記故障の一括流体圧系統への影響を
回避できて、その左、右両輪に確実にブレーキ力を生じ
させることができる。 さらに前記遮断弁は、前記同じ側
のブレーキへの流体圧の伝達を遮断した後は該同じ側の
ブレーキの流体圧を保持するので、該同じ側のブレーキ
には遮断前の流体圧が作用し、従って前述のように車体
にヨー運動が生じることを回避しながらも、前記差圧が
所定値を超える前のヨー運動に対して許容し得るぎりぎ
りの流体圧でブレーキ力を発揮させることができて、制
動効率の低下を極力抑えることができる。
ば、一括流体圧系統には、左、右流体圧系統の相互間の
差圧が所定値を超えるのに基づいて一括流体圧系統の
左、右ブレーキのうち前記左、右流体圧系統の高圧側と
同じ側のブレーキへの流体圧の伝達を遮断する遮断弁が
介設されるので、左、右流体圧系統の相互間で流体圧に
差が生じても車体にヨー運動が生じることを自動的に回
避することができる。また前記遮断弁は、同じ車軸上の
左、右ブレーキのブレーキ油圧の差圧に基づいて動作す
るため、左、右流体圧系統の両方が万一故障したような
場合でも、上記差圧が所定値を超えない限り該遮断弁が
作動せず、従って上記故障の一括流体圧系統への影響を
回避できて、その左、右両輪に確実にブレーキ力を生じ
させることができる。 さらに前記遮断弁は、前記同じ側
のブレーキへの流体圧の伝達を遮断した後は該同じ側の
ブレーキの流体圧を保持するので、該同じ側のブレーキ
には遮断前の流体圧が作用し、従って前述のように車体
にヨー運動が生じることを回避しながらも、前記差圧が
所定値を超える前のヨー運動に対して許容し得るぎりぎ
りの流体圧でブレーキ力を発揮させることができて、制
動効率の低下を極力抑えることができる。
【0069】また本発明の第2の特徴によれば、前記遮
断弁は、前記左、右流体圧系統の流体圧をそれぞれ個別
に検出する圧力センサが接続される制御回路により制御
される電磁制御弁であり、該制御回路は、両圧力センサ
の検出値の差の積分値が予め定めた値を超えるのに依存
して前記遮断弁を駆動する信号を出力すべく構成される
ので、アンチロックブレーキ制御やトラクション制御中
の周期的な圧力変動は不感として遮断弁の制御にハンチ
ングが生じるのを防止することができ、またアンチロッ
クブレーキ制御やトラクション制御の最中であっても、
許容限度を超える状態には遮断弁が確実且つ迅速に作動
可能である。
断弁は、前記左、右流体圧系統の流体圧をそれぞれ個別
に検出する圧力センサが接続される制御回路により制御
される電磁制御弁であり、該制御回路は、両圧力センサ
の検出値の差の積分値が予め定めた値を超えるのに依存
して前記遮断弁を駆動する信号を出力すべく構成される
ので、アンチロックブレーキ制御やトラクション制御中
の周期的な圧力変動は不感として遮断弁の制御にハンチ
ングが生じるのを防止することができ、またアンチロッ
クブレーキ制御やトラクション制御の最中であっても、
許容限度を超える状態には遮断弁が確実且つ迅速に作動
可能である。
【0070】また本発明の第3の特徴によれば、前記遮
断弁は、軸方向両端が閉塞された筒状のハウジングと、
左、右流体圧系統に個別に通じる圧力室をハウジングの
両端との間に形成して該ハウジングに摺動自在に嵌合さ
れる摺動部材とを備え、両圧力室の圧力が均等であると
きに一括流体圧系統の両ブレーキへの流体圧伝達を可能
とする状態と、左流体圧系統に通じる圧力室の圧力が右
流体圧系統に通じる圧力室の圧力よりも所定値以上大で
あるときに一括流体圧系統の左ブレーキへの流体圧伝達
を遮断する状態と、右流体圧系統に通じる圧力室の圧力
が左流体圧系統に通じる圧力室の圧力よりも所定値以上
大であるときに一括流体圧系統の右ブレーキへの流体圧
伝達を遮断する状態とを切換可能に構成されるので、複
雑な制御回路を不要とした簡単な構成で遮断弁の切換制
御が可能となる。
断弁は、軸方向両端が閉塞された筒状のハウジングと、
左、右流体圧系統に個別に通じる圧力室をハウジングの
両端との間に形成して該ハウジングに摺動自在に嵌合さ
れる摺動部材とを備え、両圧力室の圧力が均等であると
きに一括流体圧系統の両ブレーキへの流体圧伝達を可能
とする状態と、左流体圧系統に通じる圧力室の圧力が右
流体圧系統に通じる圧力室の圧力よりも所定値以上大で
あるときに一括流体圧系統の左ブレーキへの流体圧伝達
を遮断する状態と、右流体圧系統に通じる圧力室の圧力
が左流体圧系統に通じる圧力室の圧力よりも所定値以上
大であるときに一括流体圧系統の右ブレーキへの流体圧
伝達を遮断する状態とを切換可能に構成されるので、複
雑な制御回路を不要とした簡単な構成で遮断弁の切換制
御が可能となる。
【0071】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の車両の制動用流体圧系統図
である。
である。
【図2】電動式流体圧出力手段の縦断側面図である。
【図3】フェイルセーフ用電磁切換弁の縦断面図であ
る。
る。
【図4】電子制御ユニットの概略構成を示すブロック図
である。
である。
【図5】オートブレーキ制御回路の概略構成を示すブロ
ック図である。
ック図である。
【図6】故障判断回路の要部変形例を示すブロック図で
ある。
ある。
【図7】オートブレーキ制御回路をコンピュータとした
ときの制御手順を示すフローチャートである。
ときの制御手順を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施例の車両の制動用流体圧系統
図である。
図である。
1F ,1R ・・・車軸 40,40′・・・遮断弁 56,56′・・・制御回路としての故障診断回路 88L ,88R ・・・比較器 90L ,90R ・・・タイマ 91・・・ハウジング 92,93・・・圧力室 94・・・摺動部材としてのスプール BFL,BFR,BRL,BRR・・・ブレーキ SFL,SFR・・・圧力センサ LL ,LL ′・・・左流体圧系統 LR ,LR ′・・・右流体圧系統 LT ,LT ′・・・一括流体圧系統
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−46748(JP,A) 特開 昭56−47345(JP,A) 特開 昭56−53949(JP,A) 特開 昭63−43857(JP,A) 特開 平2−41961(JP,A) 特開 昭53−113676(JP,A) 実開 平2−7066(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60T 8/40 B60T 17/18
Claims (3)
- 【請求項1】 車体前後方向に間隔をおいて並ぶ複数の
車軸(1F ,1R )のうち少なくとも1つの車軸
(1F )の両側にそれぞれ装着される左、右ブレーキ
(BFL,BFR)に流体圧を個別に伝達する左、右流体圧
系統(LL ,LL ′;LR ,LR ′)と、少なくとも他
の1つの車軸(1R )の両側にそれぞれ装着される左、
右ブレーキ(BRL,BRR)に同一の流体圧を一括して伝
達する一括流体圧系統(LT ,LT ′)とを備える車両
用制動装置において、 一括流体圧系統(LT ,LT ′)には、左、右流体圧系
統(LL ,LL ′;LR ,LR ′)の相互間の差圧が所
定値を超えるのに基づいて一括流体圧系統(LT ,
LT ′)の左、右ブレーキ(BRL,BRR)のうち前記
左、右流体圧系統(LL ,LL ′;LR ,LR ′)の高
圧側と同じ側のブレーキ(BRL,BRR)への流体圧の伝
達を遮断する遮断弁(40,40′)が介設され、 前記遮断弁(40,40′)は、前記同じ側のブレーキ
(B RL ,B RR )への流体圧の伝達を遮断した後は該同じ
側のブレーキ(B RL ,B RR )の流体圧を保持するように
構成される ことを特徴とする、車両用制動装置。 - 【請求項2】 前記遮断弁(40)は、前記左、右流体
圧系統(LL ,LR)の流体圧をそれぞれ個別に検出す
る圧力センサ(SFL,SFR)が接続される制御回路(5
6)により制御される電磁制御弁であり、該制御回路
(56)は、両圧力センサ(SFL,SFR)の検出値の差
の積分値が予め定めた値を超えるのに依存して前記遮断
弁(40)を駆動する信号を出力すべく構成されること
を特徴とする、請求項1記載の車両用制動装置。 - 【請求項3】 前記遮断弁(40′)は、軸方向両端が
閉塞された筒状のハウジング(91)と、左、右流体圧
系統(LL ,LR )に個別に通じる圧力室(92,9
3)をハウジング(91)の両端との間に形成して該ハ
ウジング(91)に摺動自在に嵌合される摺動部材(9
4)とを備え、両圧力室(92,93)の圧力が均等で
あるときに一括流体圧系統(LT ′)の両ブレーキ(B
RL,BRR)への流体圧伝達を可能とする状態と、左流体
圧系統(LL ′)に通じる圧力室(92)の圧力が右流
体圧系統(LR ′)に通じる圧力室(93)の圧力より
も所定値以上大であるときに一括流体圧系統(LT ′)
の左ブレーキ(BRL)への流体圧伝達を遮断する状態
と、右流体圧系統(LR ′)に通じる圧力室(93)の
圧力が左流体圧系統(LL ′)に通じる圧力室(92)
の圧力よりも所定値以上大であるときに一括流体圧系統
(LT ′)の右ブレーキ(BRR)への流体圧伝達を遮断
する状態とを切換可能に構成されることを特徴とする、
請求項1記載の車両用制動装置。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13657191A JP3205570B2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | 車両用制動装置 |
US07/892,827 US5286099A (en) | 1991-06-07 | 1992-06-05 | Collision preventing system for vehicle |
DE69204371T DE69204371T2 (de) | 1991-06-07 | 1992-06-05 | Kollisionsverhinderungssystem für Fahrzeuge. |
EP92109593A EP0519287B1 (en) | 1991-06-07 | 1992-06-05 | Collision preventing system for vehicle |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13657191A JP3205570B2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | 車両用制動装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04362454A JPH04362454A (ja) | 1992-12-15 |
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Family
ID=15178376
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13657191A Expired - Fee Related JP3205570B2 (ja) | 1991-06-07 | 1991-06-07 | 車両用制動装置 |
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JP (1) | JP3205570B2 (ja) |
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EP1932736A1 (en) | 2006-12-12 | 2008-06-18 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | Brake system |
EP1950112A1 (en) | 2007-01-16 | 2008-07-30 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | Brake system |
JP2008175326A (ja) * | 2007-01-19 | 2008-07-31 | Honda Motor Co Ltd | アクチュエータ |
DE102005048716B4 (de) * | 2004-10-18 | 2009-08-06 | Honda Motor Co., Ltd. | Bremssystem |
JP2016043788A (ja) * | 2014-08-22 | 2016-04-04 | 株式会社アドヴィックス | 車両の制動制御装置 |
CN110789508A (zh) * | 2019-11-05 | 2020-02-14 | 南京经纬达汽车科技有限公司 | 独立增压泵分布式制动系统及其制动力矩矢量控制方法 |
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JP3915197B2 (ja) * | 1997-07-10 | 2007-05-16 | トヨタ自動車株式会社 | 車輌のブレーキ装置 |
DE19807366A1 (de) * | 1998-02-21 | 1999-08-26 | Bosch Gmbh Robert | Verfahren und Vorrichtung zur Steuerung einer Bremsanlage |
JP4071349B2 (ja) * | 1998-03-31 | 2008-04-02 | 株式会社日立製作所 | ブレーキ装置 |
JP4430508B2 (ja) | 2004-10-18 | 2010-03-10 | 本田技研工業株式会社 | ブレーキ装置 |
JP4970096B2 (ja) * | 2007-03-19 | 2012-07-04 | 本田技研工業株式会社 | ブレーキ装置 |
JP6394562B2 (ja) | 2015-10-20 | 2018-09-26 | 株式会社アドヴィックス | 車両の制動制御装置 |
JP6787248B2 (ja) * | 2017-05-11 | 2020-11-18 | トヨタ自動車株式会社 | 車両用ブレーキシステム |
CN110077374A (zh) * | 2019-04-22 | 2019-08-02 | 南京经纬达汽车科技有限公司 | 一种具有多种工作模式的混合双回路制动系统及制动方法 |
-
1991
- 1991-06-07 JP JP13657191A patent/JP3205570B2/ja not_active Expired - Fee Related
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EP1932736A1 (en) | 2006-12-12 | 2008-06-18 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | Brake system |
US7651176B2 (en) | 2006-12-12 | 2010-01-26 | Honda Motor Co., Ltd. | Brake system |
EP1950112A1 (en) | 2007-01-16 | 2008-07-30 | HONDA MOTOR CO., Ltd. | Brake system |
JP2008175326A (ja) * | 2007-01-19 | 2008-07-31 | Honda Motor Co Ltd | アクチュエータ |
JP2016043788A (ja) * | 2014-08-22 | 2016-04-04 | 株式会社アドヴィックス | 車両の制動制御装置 |
CN110789508A (zh) * | 2019-11-05 | 2020-02-14 | 南京经纬达汽车科技有限公司 | 独立增压泵分布式制动系统及其制动力矩矢量控制方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04362454A (ja) | 1992-12-15 |
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