JPH08253160A - 車両の操舵装置 - Google Patents
車両の操舵装置Info
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- JPH08253160A JPH08253160A JP7084692A JP8469295A JPH08253160A JP H08253160 A JPH08253160 A JP H08253160A JP 7084692 A JP7084692 A JP 7084692A JP 8469295 A JP8469295 A JP 8469295A JP H08253160 A JPH08253160 A JP H08253160A
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- steering
- vehicle
- vehicle speed
- degree
- torque
- Prior art date
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- Pending
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- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
- Power Steering Mechanism (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【構成】 操舵方向と、車両の後側方における障害物と
を検知し、車両と障害物との衝突の可能性に基づき操舵
の抑制制御を行なう。車速を検知し、その検知した車速
が予め設定した値以下の場合は、前記操舵の抑制制御を
解除する。 【効果】 車速が設定値を超える場合は、操舵を抑制す
ることで障害物の存在をドライバーに認識させることが
でき、車速が設定値以下の場合は、車両が車幅の狭い湾
曲した道路を通過するため車速を小さくするような条件
下において、操舵抑制を解除することで車両が走行路か
ら逸脱等するのを防止できる。
を検知し、車両と障害物との衝突の可能性に基づき操舵
の抑制制御を行なう。車速を検知し、その検知した車速
が予め設定した値以下の場合は、前記操舵の抑制制御を
解除する。 【効果】 車速が設定値を超える場合は、操舵を抑制す
ることで障害物の存在をドライバーに認識させることが
でき、車速が設定値以下の場合は、車両が車幅の狭い湾
曲した道路を通過するため車速を小さくするような条件
下において、操舵抑制を解除することで車両が走行路か
ら逸脱等するのを防止できる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、走行中の車両が障害物
に衝突するのを防止するための操舵装置に関する。
に衝突するのを防止するための操舵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】レーンチェンジ等の際に車両と後側方の
障害物とが衝突するのを防止することを目的として、車
両と障害物との衝突の可能性に基づき操舵の抑制制御を
行なう操舵装置が従来より提案されている。例えば、車
両の後側方における他車両等の障害物の検知装置を備
え、障害物の検知時にパワーステアリング装置による操
舵補助力の付与を解除したり、操舵しようとする方向と
は逆方向に操舵力を作用させたり、現在走行中の車線を
維持するようにステアリング装置を制御することで、そ
の衝突を回避し、障害物の存在をドライバーに認識させ
るものが提案されている(特開平5‐294250号公
報、特開平4‐19274号公報参照)。
障害物とが衝突するのを防止することを目的として、車
両と障害物との衝突の可能性に基づき操舵の抑制制御を
行なう操舵装置が従来より提案されている。例えば、車
両の後側方における他車両等の障害物の検知装置を備
え、障害物の検知時にパワーステアリング装置による操
舵補助力の付与を解除したり、操舵しようとする方向と
は逆方向に操舵力を作用させたり、現在走行中の車線を
維持するようにステアリング装置を制御することで、そ
の衝突を回避し、障害物の存在をドライバーに認識させ
るものが提案されている(特開平5‐294250号公
報、特開平4‐19274号公報参照)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来の構成によると、
例えば、車両が車幅の狭い湾曲した道路を通過するよう
な場合、操舵の抑制制御を行なうと走行路から逸脱等す
るおそれがある。
例えば、車両が車幅の狭い湾曲した道路を通過するよう
な場合、操舵の抑制制御を行なうと走行路から逸脱等す
るおそれがある。
【0004】また、従来の構成によると、操舵の目的が
レーンチェンジなのか、曲線路への進入なのか、前方障
害物の回避なのかといった判断ができない。そのため、
曲線路への進入や前方障害物を回避する際に操舵の抑制
制御を行なってしまい、走行路から逸脱したり前方障害
物と衝突するおそれがある。
レーンチェンジなのか、曲線路への進入なのか、前方障
害物の回避なのかといった判断ができない。そのため、
曲線路への進入や前方障害物を回避する際に操舵の抑制
制御を行なってしまい、走行路から逸脱したり前方障害
物と衝突するおそれがある。
【0005】また、操舵の抑制制御を行なうためには操
舵の有無を検知する必要がある。そのような操舵の有無
は、操舵トルクの変化から検知できることが知られてい
る(特開平2‐197465号公報参照)。しかし、一
定の舵角でコーナリングを行なっている時に加速を行な
うと、操舵状態の変化がないにも拘らず操舵トルクが増
加するため、操舵状態の変化を正確に判断できず、不必
要な操舵の抑制制御を行なってしまうおそれがある。
舵の有無を検知する必要がある。そのような操舵の有無
は、操舵トルクの変化から検知できることが知られてい
る(特開平2‐197465号公報参照)。しかし、一
定の舵角でコーナリングを行なっている時に加速を行な
うと、操舵状態の変化がないにも拘らず操舵トルクが増
加するため、操舵状態の変化を正確に判断できず、不必
要な操舵の抑制制御を行なってしまうおそれがある。
【0006】本発明は、上記課題を解決することのでき
る車両の操舵装置を提供することを目的とする。
る車両の操舵装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、操舵方向を検
知する手段と、車両の後側方の障害物を検知する手段
と、車両と障害物との衝突の可能性に基づき操舵の抑制
制御を行なう手段とを備える車両の操舵装置において、
車速を検知する手段と、車速が予め設定した値以下の場
合に前記操舵の抑制制御を解除する手段とを備えること
を特徴とする。
知する手段と、車両の後側方の障害物を検知する手段
と、車両と障害物との衝突の可能性に基づき操舵の抑制
制御を行なう手段とを備える車両の操舵装置において、
車速を検知する手段と、車速が予め設定した値以下の場
合に前記操舵の抑制制御を解除する手段とを備えること
を特徴とする。
【0008】本発明の操舵装置において、車速の減速の
程度を検知する手段と、減速の程度が予め設定した程度
よりも小さい場合に前記操舵の抑制制御を緩和する手段
と、減速の程度が予め設定した程度以上の場合に前記操
舵の抑制制御を解除する手段とを備えるのが好ましい。
あるいは、車速の減速の程度を検知する手段と、減速の
程度が予め設定した程度よりも小さい場合に前記操舵の
抑制制御に代えて警報を発する手段と、減速の程度が予
め設定した程度以上の場合に前記操舵の抑制制御を解除
する手段とを備えるのが好ましい。
程度を検知する手段と、減速の程度が予め設定した程度
よりも小さい場合に前記操舵の抑制制御を緩和する手段
と、減速の程度が予め設定した程度以上の場合に前記操
舵の抑制制御を解除する手段とを備えるのが好ましい。
あるいは、車速の減速の程度を検知する手段と、減速の
程度が予め設定した程度よりも小さい場合に前記操舵の
抑制制御に代えて警報を発する手段と、減速の程度が予
め設定した程度以上の場合に前記操舵の抑制制御を解除
する手段とを備えるのが好ましい。
【0009】本発明の操舵装置において、操舵トルクの
検知手段と、操舵トルクの変化に応じ操舵の有無を検知
する手段と、操舵時における操舵トルクの変化が車速の
増加に基づくものか否かを判断する手段と、操舵トルク
の変化が車速の増加に基づかない場合にのみ前記操舵の
抑制制御を行なうのが好ましい。
検知手段と、操舵トルクの変化に応じ操舵の有無を検知
する手段と、操舵時における操舵トルクの変化が車速の
増加に基づくものか否かを判断する手段と、操舵トルク
の変化が車速の増加に基づかない場合にのみ前記操舵の
抑制制御を行なうのが好ましい。
【0010】
【発明の作用および効果】本発明の操舵装置によれば、
車速が設定値を超える場合は、車両と検知された障害物
との衝突の可能性があれば操舵の抑制制御を行ない、障
害物の存在をドライバーに認識させることができる。車
速が設定値以下の場合は、その操舵の抑制制御を解除す
る。その車速の設定値は、例えば、車幅の狭い湾曲した
道路を通過する場合等の車速に応じて設定する。これに
より、車両が車幅の狭い湾曲した道路を通過するため車
速を小さくするような条件下において、操舵が抑制され
ることはなく、車両が走行路から逸脱等するのを防止で
きる。なお、車速が設定値以下の場合に車両と障害物と
の衝突の可能性があっても、車速が小さい場合は衝突を
回避する時間的余裕が大きいため、操舵の抑制制御を解
除しても問題はない。
車速が設定値を超える場合は、車両と検知された障害物
との衝突の可能性があれば操舵の抑制制御を行ない、障
害物の存在をドライバーに認識させることができる。車
速が設定値以下の場合は、その操舵の抑制制御を解除す
る。その車速の設定値は、例えば、車幅の狭い湾曲した
道路を通過する場合等の車速に応じて設定する。これに
より、車両が車幅の狭い湾曲した道路を通過するため車
速を小さくするような条件下において、操舵が抑制され
ることはなく、車両が走行路から逸脱等するのを防止で
きる。なお、車速が設定値以下の場合に車両と障害物と
の衝突の可能性があっても、車速が小さい場合は衝突を
回避する時間的余裕が大きいため、操舵の抑制制御を解
除しても問題はない。
【0011】通常、曲線路に進入する場合は減速を行な
い、前方障害物を回避する場合は急激な減速を行なう。
よって、減速の程度が予め設定した程度よりも小さい場
合、すなわち急減速ではないが減速を行なう場合に、操
舵の抑制制御を緩和したり、操舵の抑制制御に代えて警
報を発することで、曲線路への進入時に大きな操舵抑制
を受けることがなく車両が走行路から逸脱等するのを防
止でき、しかも、障害物の存在をドライバーに認識させ
ることができる。また、減速の程度が予め設定した程度
以上の場合、すなわち急減速する場合に、操舵の抑制制
御を解除することで、前方障害物の回避時に操舵抑制を
受けるのを防止できる。なお、急減速を行なう場合に車
両と後側方の障害物との衝突の可能性があっても、操舵
の抑制制御を解除して前方障害物との衝突回避を優先す
ることで、安全性を向上できる。
い、前方障害物を回避する場合は急激な減速を行なう。
よって、減速の程度が予め設定した程度よりも小さい場
合、すなわち急減速ではないが減速を行なう場合に、操
舵の抑制制御を緩和したり、操舵の抑制制御に代えて警
報を発することで、曲線路への進入時に大きな操舵抑制
を受けることがなく車両が走行路から逸脱等するのを防
止でき、しかも、障害物の存在をドライバーに認識させ
ることができる。また、減速の程度が予め設定した程度
以上の場合、すなわち急減速する場合に、操舵の抑制制
御を解除することで、前方障害物の回避時に操舵抑制を
受けるのを防止できる。なお、急減速を行なう場合に車
両と後側方の障害物との衝突の可能性があっても、操舵
の抑制制御を解除して前方障害物との衝突回避を優先す
ることで、安全性を向上できる。
【0012】操舵トルクの変化から操舵の有無を検知す
る場合に、その操舵トルクの変化が車速の増加に基づく
ものか否かを判断し、操舵トルクの変化が車速の増加に
基づかない場合にのみ操舵の抑制制御を行なうことで、
不必要な操舵の抑制制御を行なうのを防止できる。
る場合に、その操舵トルクの変化が車速の増加に基づく
ものか否かを判断し、操舵トルクの変化が車速の増加に
基づかない場合にのみ操舵の抑制制御を行なうことで、
不必要な操舵の抑制制御を行なうのを防止できる。
【0013】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を説明
する。
する。
【0014】図1に示すラックピニオン式油圧パワース
テアリング装置1は、車両のステアリングホイールHに
連結される入力軸2と、この入力軸2にトーションバー
6を介し連結される出力軸3とを備えている。そのトー
ションバー6は、ピン4を介し入力軸2に連結され、セ
レーション5を介して出力軸3に連結されている。その
入力軸2は、ベアリング8を介しハウジング7により支
持されている。その出力軸3は、ベアリング10、11
を介してハウジング7により支持されている。その出力
軸3にピニオン15が形成され、このピニオン15に噛
み合うラック16に操舵用車輪(図示省略)が連結され
る。これにより、操舵による入力軸2の回転は、トーシ
ョンバー6を介してピニオン15に伝達され、このピニ
オン15の回転によりラック16は車両幅方向に移動
し、このラック16の移動により車両の操舵がなされ
る。なお、入出力軸2、3とハウジング7との間にはオ
イルシール47、48が介在する。また、ラック16を
支持するサポートヨーク40がバネ41の弾性力により
ラック16に押し付けられている。
テアリング装置1は、車両のステアリングホイールHに
連結される入力軸2と、この入力軸2にトーションバー
6を介し連結される出力軸3とを備えている。そのトー
ションバー6は、ピン4を介し入力軸2に連結され、セ
レーション5を介して出力軸3に連結されている。その
入力軸2は、ベアリング8を介しハウジング7により支
持されている。その出力軸3は、ベアリング10、11
を介してハウジング7により支持されている。その出力
軸3にピニオン15が形成され、このピニオン15に噛
み合うラック16に操舵用車輪(図示省略)が連結され
る。これにより、操舵による入力軸2の回転は、トーシ
ョンバー6を介してピニオン15に伝達され、このピニ
オン15の回転によりラック16は車両幅方向に移動
し、このラック16の移動により車両の操舵がなされ
る。なお、入出力軸2、3とハウジング7との間にはオ
イルシール47、48が介在する。また、ラック16を
支持するサポートヨーク40がバネ41の弾性力により
ラック16に押し付けられている。
【0015】操舵補助力を付与する油圧アクチュエータ
として油圧シリンダ20が設けられている。この油圧シ
リンダ20は、ハウジング7により構成されるシリンダ
チューブと、ラック16に一体化されるピストン21と
を備えている。そのピストン21により仕切られる油室
22、23に操舵方向と操舵抵抗に応じて圧油を供給す
るため、ロータリー式油圧制御バルブ30が設けられて
いる。その制御バルブ30は、ハウジング7に回転可能
に挿入されている筒状の第1バルブ部材31と、この第
1バルブ部材31に相対回転可能に挿入されている第2
バルブ部材32とを備えている。その第1バルブ部材3
1は出力軸3にピン33を介して同行回転するよう連結
されている。その第2バルブ部材32は入力軸2と一体
的に成形され、入力軸2の外周部が第2バルブ部材32
とされ、これにより第2バルブ部材32は入力軸2と同
行回転する。
として油圧シリンダ20が設けられている。この油圧シ
リンダ20は、ハウジング7により構成されるシリンダ
チューブと、ラック16に一体化されるピストン21と
を備えている。そのピストン21により仕切られる油室
22、23に操舵方向と操舵抵抗に応じて圧油を供給す
るため、ロータリー式油圧制御バルブ30が設けられて
いる。その制御バルブ30は、ハウジング7に回転可能
に挿入されている筒状の第1バルブ部材31と、この第
1バルブ部材31に相対回転可能に挿入されている第2
バルブ部材32とを備えている。その第1バルブ部材3
1は出力軸3にピン33を介して同行回転するよう連結
されている。その第2バルブ部材32は入力軸2と一体
的に成形され、入力軸2の外周部が第2バルブ部材32
とされ、これにより第2バルブ部材32は入力軸2と同
行回転する。
【0016】そのハウジング7に、第1ポンプ42に接
続されるポンプポート34と、タンク43に接続される
タンクポート36と、前記油圧シリンダ20の一方の油
室22に接続される第1ポート37と、他方の油室23
に接続される第2ポート38とが設けられている。各ポ
ート34、36、37、38は、その第1バルブ部材3
1と第2バルブ部材32との間に形成された弁間流路を
介し互いに連通する。その弁間流路の絞り度は、操舵抵
抗によるトーションバー6のねじれによる入出力軸2、
3の相対回転により変化する。
続されるポンプポート34と、タンク43に接続される
タンクポート36と、前記油圧シリンダ20の一方の油
室22に接続される第1ポート37と、他方の油室23
に接続される第2ポート38とが設けられている。各ポ
ート34、36、37、38は、その第1バルブ部材3
1と第2バルブ部材32との間に形成された弁間流路を
介し互いに連通する。その弁間流路の絞り度は、操舵抵
抗によるトーションバー6のねじれによる入出力軸2、
3の相対回転により変化する。
【0017】すなわち、図2に示すように、第1バルブ
部材31の内周に複数の第1バルブ部材側凹部50が周
方向に関し互いに等間隔に形成され、第2バルブ部材3
2の外周に複数の第2バルブ部材側凹部51が周方向に
関し互いに等間隔に形成されている。その第1バルブ部
材側凹部50は、前記第1ポート37に連通するもの
と、第2ポート38に連通するものとが周方向に沿って
交互に並列する。その第2バルブ部材側凹部51は、前
記ポンプポート34に連通するものと、トーションバー
6と入力軸2との内外周間の空間を介し前記タンクポー
ト36に連通するものとが周方向に沿って交互に並列す
る。その第1バルブ部材側凹部50の軸方向に沿う縁と
第2バルブ部材側凹部51の軸方向に沿う縁との周方向
間が絞り部A、B、C、Dとされている。
部材31の内周に複数の第1バルブ部材側凹部50が周
方向に関し互いに等間隔に形成され、第2バルブ部材3
2の外周に複数の第2バルブ部材側凹部51が周方向に
関し互いに等間隔に形成されている。その第1バルブ部
材側凹部50は、前記第1ポート37に連通するもの
と、第2ポート38に連通するものとが周方向に沿って
交互に並列する。その第2バルブ部材側凹部51は、前
記ポンプポート34に連通するものと、トーションバー
6と入力軸2との内外周間の空間を介し前記タンクポー
ト36に連通するものとが周方向に沿って交互に並列す
る。その第1バルブ部材側凹部50の軸方向に沿う縁と
第2バルブ部材側凹部51の軸方向に沿う縁との周方向
間が絞り部A、B、C、Dとされている。
【0018】図2は操舵が行なわれていない状態を示
し、ポンプポート34とタンクポート36とが弁間流路
27を介し連通し、第1ポンプ42から制御バルブ30
に流入する油はタンク43に還流し、操舵補助力は発生
しない。左右一方へ操舵すると、操舵抵抗によりトーシ
ョンバー6がねじれて入出力軸2、3と共に第1バルブ
部材31と第2バルブ部材32とが相対回転する。する
と、ポンプポート34と第1ポート37との間の絞り部
Aの開度が大きくなり、第1ポート37とタンクポート
36との間の絞り部Bの開度が小さくなり、ポンプポー
ト34と第2ポート38との間の絞り部Cの開度が小さ
くなり、第2ポート38とタンクポート36との間の絞
り部Dの開度が大きくなる。これにより、油圧シリンダ
20の一方の油室22に操舵方向と操舵抵抗に応じた圧
力の圧油が供給され、また、他方の油室23からタンク
43に油が還流し、車両の左右一方への操舵補助力が油
圧シリンダ20からラック16に作用する。左右他方へ
操舵すると、第1バルブ部材31と第2バルブ部材32
とが左右一方へ操舵した場合と逆方向に相対回転するの
で、各絞り部A、B、C、Dの開度も左右一方へ操舵し
た場合と逆になり、車両の左右他方への操舵補助力が油
圧シリンダ20からラック16に作用する。
し、ポンプポート34とタンクポート36とが弁間流路
27を介し連通し、第1ポンプ42から制御バルブ30
に流入する油はタンク43に還流し、操舵補助力は発生
しない。左右一方へ操舵すると、操舵抵抗によりトーシ
ョンバー6がねじれて入出力軸2、3と共に第1バルブ
部材31と第2バルブ部材32とが相対回転する。する
と、ポンプポート34と第1ポート37との間の絞り部
Aの開度が大きくなり、第1ポート37とタンクポート
36との間の絞り部Bの開度が小さくなり、ポンプポー
ト34と第2ポート38との間の絞り部Cの開度が小さ
くなり、第2ポート38とタンクポート36との間の絞
り部Dの開度が大きくなる。これにより、油圧シリンダ
20の一方の油室22に操舵方向と操舵抵抗に応じた圧
力の圧油が供給され、また、他方の油室23からタンク
43に油が還流し、車両の左右一方への操舵補助力が油
圧シリンダ20からラック16に作用する。左右他方へ
操舵すると、第1バルブ部材31と第2バルブ部材32
とが左右一方へ操舵した場合と逆方向に相対回転するの
で、各絞り部A、B、C、Dの開度も左右一方へ操舵し
た場合と逆になり、車両の左右他方への操舵補助力が油
圧シリンダ20からラック16に作用する。
【0019】図1、図3、図4に示すように、前記第1
ポンプ42と共に駆動される第2ポンプ44から送り出
される油の圧力が作用することにより、トーションバー
6のねじれによる入出力軸2、3の相対回転を規制する
第1規制機構45が設けられている。この第1規制機構
45は、出力軸3に形成された複数の挿入孔52に、出
力軸3の径方向に沿って移動可能に挿入されたプランジ
ャ53と、各プランジャ53の径方向外方への移動を一
定範囲に規制するリング54とを有する。各プランジャ
53の先端は入力軸2の外周に当接可能とされている。
図3に示すように、各プランジャ53の図中上下位置に
おいて、出力軸3とハウジング7との間を油密状にシー
ルするシール部材55、56が設けられている。これに
より、両シール部材55、56の軸方向間が油室57と
されている。この油室57と前記第2ポンプ44とを接
続する配管途中に、図1に示すように、第1電磁可変絞
り弁61が設けられている。その第1電磁可変絞り弁6
1の開度が大きくなると、プランジャ53に作用する油
圧が大きくなり、入出力軸2、3の相対回転に伴う第
1、第2バルブ部材31、32の相対回転が規制される
ため操舵補助力が低減される。その第1電磁可変絞り弁
61の開度が小さくなると、プランジャ53に作用する
油圧が小さくなり、入出力軸2、3の相対回転に伴う第
1、第2バルブ部材31、32の相対回転が規制されな
くなるため操舵補助力が増大する。すなわち、第1電磁
可変絞り弁61の開度に応じて操舵補助力が変化する。
ポンプ42と共に駆動される第2ポンプ44から送り出
される油の圧力が作用することにより、トーションバー
6のねじれによる入出力軸2、3の相対回転を規制する
第1規制機構45が設けられている。この第1規制機構
45は、出力軸3に形成された複数の挿入孔52に、出
力軸3の径方向に沿って移動可能に挿入されたプランジ
ャ53と、各プランジャ53の径方向外方への移動を一
定範囲に規制するリング54とを有する。各プランジャ
53の先端は入力軸2の外周に当接可能とされている。
図3に示すように、各プランジャ53の図中上下位置に
おいて、出力軸3とハウジング7との間を油密状にシー
ルするシール部材55、56が設けられている。これに
より、両シール部材55、56の軸方向間が油室57と
されている。この油室57と前記第2ポンプ44とを接
続する配管途中に、図1に示すように、第1電磁可変絞
り弁61が設けられている。その第1電磁可変絞り弁6
1の開度が大きくなると、プランジャ53に作用する油
圧が大きくなり、入出力軸2、3の相対回転に伴う第
1、第2バルブ部材31、32の相対回転が規制される
ため操舵補助力が低減される。その第1電磁可変絞り弁
61の開度が小さくなると、プランジャ53に作用する
油圧が小さくなり、入出力軸2、3の相対回転に伴う第
1、第2バルブ部材31、32の相対回転が規制されな
くなるため操舵補助力が増大する。すなわち、第1電磁
可変絞り弁61の開度に応じて操舵補助力が変化する。
【0020】図1、図3、図5に示すように、前記第2
ポンプ44から送り出される油の圧力が作用することに
より、出力軸3のハウジング7に対する相対回転を規制
する第2規制機構46が設けられている。この第2規制
機構46は、ハウジング7に形成された複数の挿入孔6
2に、出力軸3の径方向に沿って移動可能に挿入された
プランジャ63と、各挿入孔62を閉鎖するプラグ64
とを有する。各プランジャ63の先端は出力軸3の外周
に当接可能とされている。図3、図5に示すように、各
プラグ64とハウジング7との間を油密状にシールする
シール部材65が設けられている。これにより、各挿入
孔62の内部が油室67とされている。この油室67と
前記第1電磁可変絞り弁61とを接続する配管途中に、
図1に示すように、第2電磁可変絞り弁68が設けられ
ている。その第2電磁可変絞り弁68と油室67との間
は固定絞り69を介してタンク43に接続されている。
その第2電磁可変絞り弁68の開度が大きくなると、プ
ランジャ63に作用する油圧が大きくなり、出力軸3の
ハウジング7に対する相対回転が規制されるため操舵反
力が作用する。その第2電磁可変絞り弁68の開度が小
さくなると、プランジャ63に作用する油圧が小さくな
り、出力軸3のハウジング7に対する相対回転は規制さ
れなくなる。すなわち、第2電磁可変絞り弁68の開度
に応じて操舵反力が変化する。
ポンプ44から送り出される油の圧力が作用することに
より、出力軸3のハウジング7に対する相対回転を規制
する第2規制機構46が設けられている。この第2規制
機構46は、ハウジング7に形成された複数の挿入孔6
2に、出力軸3の径方向に沿って移動可能に挿入された
プランジャ63と、各挿入孔62を閉鎖するプラグ64
とを有する。各プランジャ63の先端は出力軸3の外周
に当接可能とされている。図3、図5に示すように、各
プラグ64とハウジング7との間を油密状にシールする
シール部材65が設けられている。これにより、各挿入
孔62の内部が油室67とされている。この油室67と
前記第1電磁可変絞り弁61とを接続する配管途中に、
図1に示すように、第2電磁可変絞り弁68が設けられ
ている。その第2電磁可変絞り弁68と油室67との間
は固定絞り69を介してタンク43に接続されている。
その第2電磁可変絞り弁68の開度が大きくなると、プ
ランジャ63に作用する油圧が大きくなり、出力軸3の
ハウジング7に対する相対回転が規制されるため操舵反
力が作用する。その第2電磁可変絞り弁68の開度が小
さくなると、プランジャ63に作用する油圧が小さくな
り、出力軸3のハウジング7に対する相対回転は規制さ
れなくなる。すなわち、第2電磁可変絞り弁68の開度
に応じて操舵反力が変化する。
【0021】図1に示すように、ステアリングホイール
Hから操舵用車輪に伝達される操舵トルクを検出するト
ルクセンサ71が設けられ、そのトルクセンサ71は、
コンピューターにより構成されるコントローラー72に
接続される。そのコントローラー72に、車速検知セン
サ73と、前記第1、第2電磁可変絞り弁61、68
と、左後側方障害物検知センサ74と、右後側方障害物
検知センサ75とが接続される。各左右後側方障害物検
知センサ74、75は、例えば、車両の後側方にレーダ
波を発射する発信器と、そのレーダ波の受信器と、その
受信したレーダ波の増幅器とから構成できる。そのレー
ダ波の発信から受信までの時間差によりコントローラー
72は後側方障害物との距離を演算する。
Hから操舵用車輪に伝達される操舵トルクを検出するト
ルクセンサ71が設けられ、そのトルクセンサ71は、
コンピューターにより構成されるコントローラー72に
接続される。そのコントローラー72に、車速検知セン
サ73と、前記第1、第2電磁可変絞り弁61、68
と、左後側方障害物検知センサ74と、右後側方障害物
検知センサ75とが接続される。各左右後側方障害物検
知センサ74、75は、例えば、車両の後側方にレーダ
波を発射する発信器と、そのレーダ波の受信器と、その
受信したレーダ波の増幅器とから構成できる。そのレー
ダ波の発信から受信までの時間差によりコントローラー
72は後側方障害物との距離を演算する。
【0022】上記コントローラー72の制御プログラム
に基づく制御手順を、図6、図7に示すフローチャート
を参照して説明する。
に基づく制御手順を、図6、図7に示すフローチャート
を参照して説明する。
【0023】まず、車速検知センサ73からの信号によ
り車速Vを検知する(ステップ1)。次に、検知した車
速Vが予め設定した値Vo以下か否かを判断する(ステ
ップ2)。検知した車速Vが設定値Vo以下でない場合
は操舵判定を行なう(ステップ3、4)。
り車速Vを検知する(ステップ1)。次に、検知した車
速Vが予め設定した値Vo以下か否かを判断する(ステ
ップ2)。検知した車速Vが設定値Vo以下でない場合
は操舵判定を行なう(ステップ3、4)。
【0024】図7は、その操舵判定のサブルーチンを示
す。すなわち、トルクセンサ71からの信号により操舵
トルクを時系列に検知し(ステップS1)、操舵トルク
の単位時間当たりの変化ΔTを演算し(ステップS
2)、操舵トルクが増加しているか否かを判断し(ステ
ップS3)、増加している場合は操舵有りと判定し(ス
テップS4)、増加していない場合は操舵無しと判定す
る(ステップS5)。
す。すなわち、トルクセンサ71からの信号により操舵
トルクを時系列に検知し(ステップS1)、操舵トルク
の単位時間当たりの変化ΔTを演算し(ステップS
2)、操舵トルクが増加しているか否かを判断し(ステ
ップS3)、増加している場合は操舵有りと判定し(ス
テップS4)、増加していない場合は操舵無しと判定す
る(ステップS5)。
【0025】操舵有りと判定されたならば、検知された
操舵トルクの値から操舵方向を検知する(ステップ
5)。これは、操舵トルクの値と左右操舵方向との対応
関係を予め定めておくことで判断できる。次に、その検
知した操舵方向の後側方における障害物までの距離を、
後側方障害物検知センサ74、75の何れかからの信号
に基づき検知し、予め設定した距離内における障害物の
有無を判断する(ステップ7)。障害物が有る場合、第
1電磁可変絞り弁61の開度を車速の値に拘らず大きく
し、入出力軸2、3の相対回転を規制することで操舵補
助を解除し、また、第2電磁可変絞り弁68の開度を大
きくし、出力軸3のハウジング7に対する相対回転を規
制することで操舵反力を付与する。これにより操舵の抑
制制御を行ない(ステップ8)、ステップ1に戻る。
操舵トルクの値から操舵方向を検知する(ステップ
5)。これは、操舵トルクの値と左右操舵方向との対応
関係を予め定めておくことで判断できる。次に、その検
知した操舵方向の後側方における障害物までの距離を、
後側方障害物検知センサ74、75の何れかからの信号
に基づき検知し、予め設定した距離内における障害物の
有無を判断する(ステップ7)。障害物が有る場合、第
1電磁可変絞り弁61の開度を車速の値に拘らず大きく
し、入出力軸2、3の相対回転を規制することで操舵補
助を解除し、また、第2電磁可変絞り弁68の開度を大
きくし、出力軸3のハウジング7に対する相対回転を規
制することで操舵反力を付与する。これにより操舵の抑
制制御を行ない(ステップ8)、ステップ1に戻る。
【0026】ステップ2において車速Vが予め設定した
値Vo以下の場合、ステップ4において操舵無しと判定
された場合、および、ステップ7において障害物無しと
判断された場合は、操舵の抑制制御を行なっているか否
かを判断する(ステップ9)。操舵の抑制制御を行なっ
ていない場合はステップ1に戻り、操舵抑制制御を行な
っている場合は、その抑制制御を解除した後にステップ
1に戻る(ステップ10)。なお、操舵の抑制制御が解
除された状態においては、第2電磁可変絞り弁68の開
度を小さくして操舵反力をなくし、車速に応じて第1電
磁可変絞り弁61の開度を変化させ、低速では第1電磁
可変絞り弁61の開度を小さくして操舵補助力を大きく
して車両の旋回性を向上し、高速では第1電磁可変絞り
弁61の開度を大きくして操舵補助力を小さくして高速
走行時の安定性を向上する。
値Vo以下の場合、ステップ4において操舵無しと判定
された場合、および、ステップ7において障害物無しと
判断された場合は、操舵の抑制制御を行なっているか否
かを判断する(ステップ9)。操舵の抑制制御を行なっ
ていない場合はステップ1に戻り、操舵抑制制御を行な
っている場合は、その抑制制御を解除した後にステップ
1に戻る(ステップ10)。なお、操舵の抑制制御が解
除された状態においては、第2電磁可変絞り弁68の開
度を小さくして操舵反力をなくし、車速に応じて第1電
磁可変絞り弁61の開度を変化させ、低速では第1電磁
可変絞り弁61の開度を小さくして操舵補助力を大きく
して車両の旋回性を向上し、高速では第1電磁可変絞り
弁61の開度を大きくして操舵補助力を小さくして高速
走行時の安定性を向上する。
【0027】上記構成によれば、車速が設定値Voを超
える場合は、車両と検知された障害物との衝突の可能性
があれば操舵の抑制制御を行ない、障害物の存在をドラ
イバーに認識させることができる。また、車速が設定値
Vo以下の場合は、その操舵の抑制制御を解除する。そ
の車速の設定値Voは、例えば、車幅の狭い湾曲した道
路を通過する場合等の車速に応じて設定する。例えばV
o=10km/時程度に設定できる。これにより、車両
が車幅の狭い湾曲した道路を通過するため車速を小さく
するような条件下において、操舵が抑制されることはな
く、車両が走行路から逸脱等するのを防止できる。な
お、車速が設定値Vo以下の場合に車両と障害物との衝
突の可能性があっても、車速が小さい場合は衝突を回避
する時間的余裕が大きいため、操舵の抑制制御を解除し
ても問題はない。
える場合は、車両と検知された障害物との衝突の可能性
があれば操舵の抑制制御を行ない、障害物の存在をドラ
イバーに認識させることができる。また、車速が設定値
Vo以下の場合は、その操舵の抑制制御を解除する。そ
の車速の設定値Voは、例えば、車幅の狭い湾曲した道
路を通過する場合等の車速に応じて設定する。例えばV
o=10km/時程度に設定できる。これにより、車両
が車幅の狭い湾曲した道路を通過するため車速を小さく
するような条件下において、操舵が抑制されることはな
く、車両が走行路から逸脱等するのを防止できる。な
お、車速が設定値Vo以下の場合に車両と障害物との衝
突の可能性があっても、車速が小さい場合は衝突を回避
する時間的余裕が大きいため、操舵の抑制制御を解除し
ても問題はない。
【0028】図8、図9は第1変形例のフローチャート
を示す。ステップ1〜7までは上記実施例と同様であ
る。相違点として、ステップ7において障害物が有ると
判断された場合、車速検知センサ73からの信号により
車速を時系列に検知し、車速の単位時間当たりの変化Δ
Vを求め(ステップ8)、ΔV<0か否か、すなわち減
速しているか否かを判断する(ステップ9)。減速して
いない場合は、上記実施例と同様に操舵の抑制制御を行
ない(ステップ10)、ステップ1に戻る。減速してい
る場合は、その車速変化ΔVが予め設定した設定した値
ΔVa(負値)以下か否かを判断する(ステップ1
1)。その車速変化ΔVが設定値ΔVa以下である場
合、すなわち減速の程度が予め設定した程度以上であっ
て急減速である場合は、操舵の抑制制御を行なっている
か否かを判断する(ステップ12)。操舵の抑制制御を
行なっていない場合はステップ1に戻り、操舵の抑制制
御を行なっている場合は、その抑制制御を解除した後に
ステップ1に戻る(ステップ13)。ステップ11にお
いて車速変化ΔVが設定値ΔVa以下でない場合、すな
わち減速の程度が予め設定した程度よりも小さく急減速
ではないが減速を行なう場合は、操舵の抑制制御を緩和
した後にステップ1に戻る(ステップ14)。その操舵
の抑制制御の緩和は、例えば、第1電磁可変絞り弁61
の開度を操舵の抑制制御を行なう場合と同様に大きく開
いて操舵補助を解除し、一方、第2電磁可変絞り弁68
の開度を操舵の抑制制御を解除する場合と同様に小さく
して操舵反力をなくすことで行なえる。
を示す。ステップ1〜7までは上記実施例と同様であ
る。相違点として、ステップ7において障害物が有ると
判断された場合、車速検知センサ73からの信号により
車速を時系列に検知し、車速の単位時間当たりの変化Δ
Vを求め(ステップ8)、ΔV<0か否か、すなわち減
速しているか否かを判断する(ステップ9)。減速して
いない場合は、上記実施例と同様に操舵の抑制制御を行
ない(ステップ10)、ステップ1に戻る。減速してい
る場合は、その車速変化ΔVが予め設定した設定した値
ΔVa(負値)以下か否かを判断する(ステップ1
1)。その車速変化ΔVが設定値ΔVa以下である場
合、すなわち減速の程度が予め設定した程度以上であっ
て急減速である場合は、操舵の抑制制御を行なっている
か否かを判断する(ステップ12)。操舵の抑制制御を
行なっていない場合はステップ1に戻り、操舵の抑制制
御を行なっている場合は、その抑制制御を解除した後に
ステップ1に戻る(ステップ13)。ステップ11にお
いて車速変化ΔVが設定値ΔVa以下でない場合、すな
わち減速の程度が予め設定した程度よりも小さく急減速
ではないが減速を行なう場合は、操舵の抑制制御を緩和
した後にステップ1に戻る(ステップ14)。その操舵
の抑制制御の緩和は、例えば、第1電磁可変絞り弁61
の開度を操舵の抑制制御を行なう場合と同様に大きく開
いて操舵補助を解除し、一方、第2電磁可変絞り弁68
の開度を操舵の抑制制御を解除する場合と同様に小さく
して操舵反力をなくすことで行なえる。
【0029】図10は第2変形例のフローチャートを示
す。ステップ1〜7までは第1変形例と同様であるので
省略する。また、ステップ8〜13までも第1変形例と
同様である。相違点として、ステップ11において車速
変化ΔVが設定値ΔVa(負値)以下でない場合、すな
わち減速の程度が予め設定した程度よりも小さく、急減
速ではないが減速を行なう場合は、操舵の抑制制御を行
なっているか否かを判断する(ステップ14)。操舵の
抑制制御を行なっている場合は、その抑制制御を解除し
(ステップ15)、しかる後に警報を発した後にステッ
プ1に戻り(ステップ16)、操舵の抑制制御を行なっ
ていない場合は、ステップ16において警報を発した後
にステップ1に戻る。
す。ステップ1〜7までは第1変形例と同様であるので
省略する。また、ステップ8〜13までも第1変形例と
同様である。相違点として、ステップ11において車速
変化ΔVが設定値ΔVa(負値)以下でない場合、すな
わち減速の程度が予め設定した程度よりも小さく、急減
速ではないが減速を行なう場合は、操舵の抑制制御を行
なっているか否かを判断する(ステップ14)。操舵の
抑制制御を行なっている場合は、その抑制制御を解除し
(ステップ15)、しかる後に警報を発した後にステッ
プ1に戻り(ステップ16)、操舵の抑制制御を行なっ
ていない場合は、ステップ16において警報を発した後
にステップ1に戻る。
【0030】第1、第2変形例によれば、曲線路に進入
する場合は減速を行ない、前方障害物を回避する場合は
急激な減速を行なうことに基づき、安全性を向上でき
る。すなわち、減速の程度が予め設定した程度よりも小
さい場合、すなわち急減速ではないが減速を行なう場合
に、操舵の抑制制御を緩和したり、操舵の抑制制御に代
えて警報を発することで、曲線路に進入する場合に大き
な操舵抑制を受けることがなく、車両が走行路から逸脱
等するのを防止でき、しかも、障害物の存在をドライバ
ーに認識させることができる。また、減速の程度が予め
設定した程度以上の場合、すなわち急減速する場合に、
操舵の抑制制御を解除することで、前方障害物の回避時
に操舵抑制を受けるのを防止できる。なお、急減速を行
なう場合に車両と後側方の障害物との衝突の可能性があ
っても、操舵の抑制制御を解除して前方障害物との衝突
回避を優先することで、安全性を向上できる。
する場合は減速を行ない、前方障害物を回避する場合は
急激な減速を行なうことに基づき、安全性を向上でき
る。すなわち、減速の程度が予め設定した程度よりも小
さい場合、すなわち急減速ではないが減速を行なう場合
に、操舵の抑制制御を緩和したり、操舵の抑制制御に代
えて警報を発することで、曲線路に進入する場合に大き
な操舵抑制を受けることがなく、車両が走行路から逸脱
等するのを防止でき、しかも、障害物の存在をドライバ
ーに認識させることができる。また、減速の程度が予め
設定した程度以上の場合、すなわち急減速する場合に、
操舵の抑制制御を解除することで、前方障害物の回避時
に操舵抑制を受けるのを防止できる。なお、急減速を行
なう場合に車両と後側方の障害物との衝突の可能性があ
っても、操舵の抑制制御を解除して前方障害物との衝突
回避を優先することで、安全性を向上できる。
【0031】図11、図12は第3変形例のフローチャ
ートを示す。ステップ1〜9まで及びステップ11〜1
4までは第1変形例と同様である。相違点として、ステ
ップ9とステップ10との間において、操舵時における
操舵トルクの変化が車速の増加に基づくものか否かの判
断ステップ9′を設け、操舵トルクの変化が車速の増加
に基づかない場合にのみ、ステップ10において操舵の
抑制制御を行ない、操舵トルクの変化が車速の増加に基
づく場合は抑制制御を行なうことなくステップ1に戻
る。
ートを示す。ステップ1〜9まで及びステップ11〜1
4までは第1変形例と同様である。相違点として、ステ
ップ9とステップ10との間において、操舵時における
操舵トルクの変化が車速の増加に基づくものか否かの判
断ステップ9′を設け、操舵トルクの変化が車速の増加
に基づかない場合にのみ、ステップ10において操舵の
抑制制御を行ない、操舵トルクの変化が車速の増加に基
づく場合は抑制制御を行なうことなくステップ1に戻
る。
【0032】すなわち、ホイールベースをL、前輪のコ
ーナリングパワーをKf、後輪のコーナリングパワーを
Kr、前輪軸と重心との間の距離をLf、後輪軸と重心
との間の距離をLr、前輪最大すべり角をBf、前輪荷
重をWf、重力加速度をg、車速をV、トレールをξ、
操舵補助トルクをTmとすると、車両の最小旋回半径R
minと、一定舵角での最大操舵トルクThmaxは、
それぞれ以下の式により表される。
ーナリングパワーをKf、後輪のコーナリングパワーを
Kr、前輪軸と重心との間の距離をLf、後輪軸と重心
との間の距離をLr、前輪最大すべり角をBf、前輪荷
重をWf、重力加速度をg、車速をV、トレールをξ、
操舵補助トルクをTmとすると、車両の最小旋回半径R
minと、一定舵角での最大操舵トルクThmaxは、
それぞれ以下の式により表される。
【0033】 Rmin=(L・Wf・V2 )/〔2(Kf・Lr+Kr・Lf)Bf・g〕
【0034】 Thmax=(2ξ・Wf・V2 )/(Rmin・g)−Tm
【0035】以上の2式から、次の式(1)が導き出さ
れる。
れる。
【0036】 Thmax=(4ξ(Kf・Lr+Kr・Lf)Bf/L)−Tm…(1)
【0037】上記(1)式において、ξ、Kf、Lr、
Kr、Lf、L、Tm、Bfは略一定に設定できる。す
なわち、一定舵角の下での最大操舵トルクThmax
は、旋回半径や車速に関係なく略一定である。よって、
Thmaxの値を上記(1)式より、あるいは実験的に
予め求め、その値とトルクセンサ71により検知した操
舵トルクTとを比較すれば、T>Thmaxの場合のみ
操舵有りと判定できる。これにより、操舵トルクの変化
から操舵の有無を検知する場合に、その操舵トルクの変
化が車速の増加に基づくものか否かを判断し、操舵トル
クの変化が車速の増加に基づく場合に不必要な操舵の抑
制制御を行なうのを防止できる。
Kr、Lf、L、Tm、Bfは略一定に設定できる。す
なわち、一定舵角の下での最大操舵トルクThmax
は、旋回半径や車速に関係なく略一定である。よって、
Thmaxの値を上記(1)式より、あるいは実験的に
予め求め、その値とトルクセンサ71により検知した操
舵トルクTとを比較すれば、T>Thmaxの場合のみ
操舵有りと判定できる。これにより、操舵トルクの変化
から操舵の有無を検知する場合に、その操舵トルクの変
化が車速の増加に基づくものか否かを判断し、操舵トル
クの変化が車速の増加に基づく場合に不必要な操舵の抑
制制御を行なうのを防止できる。
【0038】図13、図14は第4変形例のフローチャ
ートを示す。ステップ1〜9まで及びステップ11〜1
4までは第1変形例と同様である。相違点として、ステ
ップ9とステップ10との間において、検知された車速
Vの下で舵角一定とした場合の推定操舵トルクThの演
算ステップ9aと、操舵時における操舵トルクの変化が
車速の増加に基づくものか否かの判断ステップ9bとを
設け、操舵トルクの変化が車速の増加に基づかない場合
にのみステップ10において操舵の抑制制御を行ない、
操舵トルクの変化が車速の増加に基づく場合は抑制制御
を行なわない。また、ステップ1に戻る前に、その推定
操舵トルクThを求めるための係数Cの演算ステップ1
5を設けている。
ートを示す。ステップ1〜9まで及びステップ11〜1
4までは第1変形例と同様である。相違点として、ステ
ップ9とステップ10との間において、検知された車速
Vの下で舵角一定とした場合の推定操舵トルクThの演
算ステップ9aと、操舵時における操舵トルクの変化が
車速の増加に基づくものか否かの判断ステップ9bとを
設け、操舵トルクの変化が車速の増加に基づかない場合
にのみステップ10において操舵の抑制制御を行ない、
操舵トルクの変化が車速の増加に基づく場合は抑制制御
を行なわない。また、ステップ1に戻る前に、その推定
操舵トルクThを求めるための係数Cの演算ステップ1
5を設けている。
【0039】前記第3変形例においては最大操舵トルク
Thmaxを基準として操舵の有無を判断したが、実際
には、低速での旋回時等においては前輪のすべり角が最
大値Bfになるまでの加速マージンが多くなり、車速の
増加による操舵トルクの増加分と転舵による操舵トルク
の増加分との合計が、その最大操舵トルクThmaxよ
りも小さくなる場合があり得る。そこで、最大操舵トル
クThmaxの値を低めに設定することが考えられる
が、そうすると高速走行時の加速マージンが少なくな
り、車速の増加によってもT>Thmaxとなり、操舵
トルクの変化が車速の増加に基づくものか否かを判断で
きなくなる。そこで、この第4変形例においては、車速
Vの下で舵角一定とした場合の操舵トルクの推定値Th
を演算により、図13、図14に示すフローチャートに
基づくルーチンの実行の繰り返し毎に求め、各ルーチン
において求めた推定値Thと実際の操舵トルクTとを比
較することで、操舵トルクの変化が車速の増加によるも
のか否かを判断する。
Thmaxを基準として操舵の有無を判断したが、実際
には、低速での旋回時等においては前輪のすべり角が最
大値Bfになるまでの加速マージンが多くなり、車速の
増加による操舵トルクの増加分と転舵による操舵トルク
の増加分との合計が、その最大操舵トルクThmaxよ
りも小さくなる場合があり得る。そこで、最大操舵トル
クThmaxの値を低めに設定することが考えられる
が、そうすると高速走行時の加速マージンが少なくな
り、車速の増加によってもT>Thmaxとなり、操舵
トルクの変化が車速の増加に基づくものか否かを判断で
きなくなる。そこで、この第4変形例においては、車速
Vの下で舵角一定とした場合の操舵トルクの推定値Th
を演算により、図13、図14に示すフローチャートに
基づくルーチンの実行の繰り返し毎に求め、各ルーチン
において求めた推定値Thと実際の操舵トルクTとを比
較することで、操舵トルクの変化が車速の増加によるも
のか否かを判断する。
【0040】すなわち、車速Vの下での操舵トルクの値
Tは、旋回半径をRとすると、一定舵角の下では以下の
式(2)により求められる。
Tは、旋回半径をRとすると、一定舵角の下では以下の
式(2)により求められる。
【0041】 T=(2ξ・Wf・V2 )/(R・g)−Tm…(2)
【0042】C=(2ξ・Wf)/(R・g)とする
と、Cは旋回半径Rを含んでいるが、一定舵角の下では
微小時間中の速度の増加による旋回半径Rの変化は殆ど
ないので、Cは一定とみなせる。よって、ある時点にお
けるCは、その時点におけるトルクセンサ71により検
知した操舵トルクT、車速検知センサ73により検知し
た車速V、操舵補助用油圧シリンダ20に作用する油圧
から定まる操舵補助トルクTmから、以下の式により求
めることができる。
と、Cは旋回半径Rを含んでいるが、一定舵角の下では
微小時間中の速度の増加による旋回半径Rの変化は殆ど
ないので、Cは一定とみなせる。よって、ある時点にお
けるCは、その時点におけるトルクセンサ71により検
知した操舵トルクT、車速検知センサ73により検知し
た車速V、操舵補助用油圧シリンダ20に作用する油圧
から定まる操舵補助トルクTmから、以下の式により求
めることができる。
【0043】C=(T+Tm)/V2
【0044】よって、図13、図14に示すフローチャ
ートに基づくルーチンの実行の繰り返し毎にCを求めれ
ば、その次のルーチンの実行時点における車速Vおよび
操舵補助トルクTmの下での操舵トルクは、次の式
(3)により推定できる値Thとなる。
ートに基づくルーチンの実行の繰り返し毎にCを求めれ
ば、その次のルーチンの実行時点における車速Vおよび
操舵補助トルクTmの下での操舵トルクは、次の式
(3)により推定できる値Thとなる。
【0045】Th=CV2 −Tm…(3)
【0046】上記式(3)を用いてステップ9aにおい
てThを演算し、ステップ9bにおいてトルクセンサ7
1により検知した操舵トルクTと比較すれば、T>Th
の場合のみ操舵有りと判定できる。これにより、操舵ト
ルクの変化から操舵の有無を検知する場合に、その操舵
トルクの変化が車速の増加に基づくものか否かを判断
し、操舵トルクの変化が車速の増加に基づく場合に不必
要な操舵の抑制制御を行なうのを防止できる。そして、
次のルーチンの実行時におけるThを演算するため、ス
テップ15において係数Cを演算する。
てThを演算し、ステップ9bにおいてトルクセンサ7
1により検知した操舵トルクTと比較すれば、T>Th
の場合のみ操舵有りと判定できる。これにより、操舵ト
ルクの変化から操舵の有無を検知する場合に、その操舵
トルクの変化が車速の増加に基づくものか否かを判断
し、操舵トルクの変化が車速の増加に基づく場合に不必
要な操舵の抑制制御を行なうのを防止できる。そして、
次のルーチンの実行時におけるThを演算するため、ス
テップ15において係数Cを演算する。
【0047】図15、図16は、本発明の第5変形例を
示す。上記実施例との相違は、本発明を電動パワーステ
アリング装置101に適用した点にある。すなわち、そ
の電動パワーステアリング装置101は、ステアリング
ホイール(図示省略)の操舵により回転するピニオン1
02と、そのピニオン102に噛み合う歯103aを有
するラック103と、そのラック103を覆うハウジン
グ104とを備え、そのラック103の両端に操舵用車
輪(図示省略)が連結される。そのピニオン102の回
転によりラック103が軸方向に移動することで車両の
操舵がなされる。そのラック103に、前記歯103a
とは異なる歯103bが形成され、その歯103bに噛
み合う第2ピニオン110が設けられ、この第2ピニオ
ン110は減速機構111を介して操舵補助用電動モー
タ112により駆動される。
示す。上記実施例との相違は、本発明を電動パワーステ
アリング装置101に適用した点にある。すなわち、そ
の電動パワーステアリング装置101は、ステアリング
ホイール(図示省略)の操舵により回転するピニオン1
02と、そのピニオン102に噛み合う歯103aを有
するラック103と、そのラック103を覆うハウジン
グ104とを備え、そのラック103の両端に操舵用車
輪(図示省略)が連結される。そのピニオン102の回
転によりラック103が軸方向に移動することで車両の
操舵がなされる。そのラック103に、前記歯103a
とは異なる歯103bが形成され、その歯103bに噛
み合う第2ピニオン110が設けられ、この第2ピニオ
ン110は減速機構111を介して操舵補助用電動モー
タ112により駆動される。
【0048】その減速機構111は、図16に示すよう
に、モータ112の出力軸に取り付けられるウォームギ
ア113と、そのウォームギア113に噛み合うウォー
ムホイール114と、そのウォームホイール114の回
転を第2ピニオン110に伝達する電磁クラッチ115
とを有する。その電磁クラッチ115は、いわゆるパウ
ダークラッチであって、そのウォームホイール114と
一体の円筒形駆動部材115aと、その駆動部材115
aの内部に配置されたリング状の従動部材115bと、
その従動部材115bに一体化された従動軸115c
と、その従動軸115cを軸受を介して支持するケース
115dと、その駆動部材115aと従動部材115b
との間に介在させた磁性粉体と、その従動部材115b
に内蔵されたコイル115eとを有する。その駆動部材
115aは従動軸115cに軸受を介して同心状に支持
され、その従動軸115cに第2ピニオン110が一体
化される。そのコイル115eを、その従動軸115c
に設けたスリップリング115fを介した通電により励
磁することで、その通電電流に応じた回転トルクを、磁
性粉体を介して駆動部材115aから従動部材115b
に伝達できる。
に、モータ112の出力軸に取り付けられるウォームギ
ア113と、そのウォームギア113に噛み合うウォー
ムホイール114と、そのウォームホイール114の回
転を第2ピニオン110に伝達する電磁クラッチ115
とを有する。その電磁クラッチ115は、いわゆるパウ
ダークラッチであって、そのウォームホイール114と
一体の円筒形駆動部材115aと、その駆動部材115
aの内部に配置されたリング状の従動部材115bと、
その従動部材115bに一体化された従動軸115c
と、その従動軸115cを軸受を介して支持するケース
115dと、その駆動部材115aと従動部材115b
との間に介在させた磁性粉体と、その従動部材115b
に内蔵されたコイル115eとを有する。その駆動部材
115aは従動軸115cに軸受を介して同心状に支持
され、その従動軸115cに第2ピニオン110が一体
化される。そのコイル115eを、その従動軸115c
に設けたスリップリング115fを介した通電により励
磁することで、その通電電流に応じた回転トルクを、磁
性粉体を介して駆動部材115aから従動部材115b
に伝達できる。
【0049】そのモータ112と電磁クラッチ115と
は、それぞれ給電回路116、117を介してコントロ
ーラー72′に接続され、そのコントローラー72′に
上記実施例と同様の操舵トルク検出用トルクセンサ7
1、車速検知センサ73、左右後側方障害物検知センサ
74、75が接続される。通常の操舵抑制を解除した操
舵状態においては、コントローラー72′は検知された
操舵トルクと車速とに応じた電流によりモータ112を
駆動し、電磁クラッチ115によりモータ112の回転
トルクを第2ピニオン110に伝達し、操舵トルクと車
速とに応じた操舵補助力を付与する。操舵の抑制制御
は、電磁クラッチ115への給電を行ない、モータ11
2への給電を断ち、モータ112および減速機構111
のイナーシャに応じたブレーキ力を操舵反力として付与
することで行なえる。または、操舵方向に対して逆方向
の給電を行うことによって大きな操舵トルクで操舵され
た場合の操舵を抑制する。操舵の抑制制御の緩和は、電
磁クラッチ115への通電電流を減少させて操舵反力を
減少させたり、電磁クラッチ115への通電を断つこと
で操舵反力をなくすことで行なえる。その操舵の抑制制
御、操舵の抑制制御の緩和、および操舵の抑制制御の解
除は、上記実施例および各変形例と同様の制御プログラ
ムにより行なえる。
は、それぞれ給電回路116、117を介してコントロ
ーラー72′に接続され、そのコントローラー72′に
上記実施例と同様の操舵トルク検出用トルクセンサ7
1、車速検知センサ73、左右後側方障害物検知センサ
74、75が接続される。通常の操舵抑制を解除した操
舵状態においては、コントローラー72′は検知された
操舵トルクと車速とに応じた電流によりモータ112を
駆動し、電磁クラッチ115によりモータ112の回転
トルクを第2ピニオン110に伝達し、操舵トルクと車
速とに応じた操舵補助力を付与する。操舵の抑制制御
は、電磁クラッチ115への給電を行ない、モータ11
2への給電を断ち、モータ112および減速機構111
のイナーシャに応じたブレーキ力を操舵反力として付与
することで行なえる。または、操舵方向に対して逆方向
の給電を行うことによって大きな操舵トルクで操舵され
た場合の操舵を抑制する。操舵の抑制制御の緩和は、電
磁クラッチ115への通電電流を減少させて操舵反力を
減少させたり、電磁クラッチ115への通電を断つこと
で操舵反力をなくすことで行なえる。その操舵の抑制制
御、操舵の抑制制御の緩和、および操舵の抑制制御の解
除は、上記実施例および各変形例と同様の制御プログラ
ムにより行なえる。
【0050】なお、本発明は上記実施例に限定されな
い。例えば、操舵の有無と方向をトルクセンサからの信
号に代えて、ウィンカや舵角センサからの信号により判
断するようにしてもよい。また、減速の程度を車速の時
間変化に代えて、ブレーキペダルの踏み込み量に応じて
検知するようにしてもよい。
い。例えば、操舵の有無と方向をトルクセンサからの信
号に代えて、ウィンカや舵角センサからの信号により判
断するようにしてもよい。また、減速の程度を車速の時
間変化に代えて、ブレーキペダルの踏み込み量に応じて
検知するようにしてもよい。
【図1】本発明の実施例の油圧パワーステアリング装置
の縦断面図
の縦断面図
【図2】図1のII‐II線断面図
【図3】本発明の実施例の操舵装置の第1、第2規制機
構を示す部分縦断面図
構を示す部分縦断面図
【図4】本発明の実施例の操舵装置の第1規制機構を示
す部分横断面図
す部分横断面図
【図5】本発明の実施例の操舵装置の第2規制機構を示
す部分横断面図
す部分横断面図
【図6】本発明の実施例の操舵装置の制御手順を示すフ
ローチャート
ローチャート
【図7】本発明の実施例の操舵装置の操舵判定手順を示
すフローチャート
すフローチャート
【図8】第1変形例の操舵装置の制御手順を示すフロー
チャート
チャート
【図9】第1変形例の操舵装置の制御手順を示すフロー
チャート
チャート
【図10】第2変形例の操舵装置の制御手順を示すフロ
ーチャート
ーチャート
【図11】第3変形例の操舵装置の制御手順を示すフロ
ーチャート
ーチャート
【図12】第3変形例の操舵装置の制御手順を示すフロ
ーチャート
ーチャート
【図13】第4変形例の操舵装置の制御手順を示すフロ
ーチャート
ーチャート
【図14】第4変形例の操舵装置の制御手順を示すフロ
ーチャート
ーチャート
【図15】第5変形例の電動パワーステアリング装置の
断面図
断面図
【図16】図15のXVI‐XVI線断面図
1 油圧パワーステアリング装置 45 第1規制機構 46 第2規制機構 61 第1電磁可変絞り弁 68 第2電磁可変絞り弁 71 トルクセンサ 72 コントローラー 72′ コントローラー 74 左後側方障害物検知センサ 75 右後側方障害物検知センサ 101 電動パワーステアリング装置 111 減速機構 112 モータ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 嘉宏 大阪府大阪市中央区南船場三丁目5番8号 光洋精工株式会社内
Claims (4)
- 【請求項1】 操舵方向を検知する手段と、車両の後側
方の障害物を検知する手段と、車両と障害物との衝突の
可能性に基づき操舵の抑制制御を行なう手段とを備える
車両の操舵装置において、車速を検知する手段と、車速
が予め設定した値以下の場合に前記操舵の抑制制御を解
除する手段とを備えることを特徴とする車両の操舵装
置。 - 【請求項2】 車速の減速の程度を検知する手段と、減
速の程度が予め設定した程度よりも小さい場合に前記操
舵の抑制制御を緩和する手段と、減速の程度が予め設定
した程度以上の場合に前記操舵の抑制制御を解除する手
段とを備える請求項1に記載の車両の操舵装置。 - 【請求項3】 車速の減速の程度を検知する手段と、減
速の程度が予め設定した程度よりも小さい場合に前記操
舵の抑制制御に代えて警報を発する手段と、減速の程度
が予め設定した程度以上の場合に前記操舵の抑制制御を
解除する手段とを備える請求項1に記載の車両の操舵装
置。 - 【請求項4】 操舵トルクの検知手段と、操舵トルクの
変化に応じ操舵の有無を検知する手段と、操舵時におけ
る操舵トルクの変化が車速の増加に基づくものか否かを
判断する手段と、操舵トルクの変化が車速の増加に基づ
かない場合にのみ前記操舵の抑制制御を行なう請求項1
〜3の何れかに記載の車両の操舵装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7084692A JPH08253160A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 車両の操舵装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7084692A JPH08253160A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 車両の操舵装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08253160A true JPH08253160A (ja) | 1996-10-01 |
Family
ID=13837727
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7084692A Pending JPH08253160A (ja) | 1995-03-15 | 1995-03-15 | 車両の操舵装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08253160A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004268819A (ja) * | 2003-03-11 | 2004-09-30 | Daihatsu Motor Co Ltd | 車両の操舵制御装置および操舵制御方法 |
JP2004331026A (ja) * | 2003-05-12 | 2004-11-25 | Nissan Motor Co Ltd | 車両用運転操作補助装置およびその装置を備えた車両 |
EP2149487A1 (en) | 2008-07-29 | 2010-02-03 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle driving control apparatus and vehicle driving control method |
EP2149486A2 (en) | 2008-07-28 | 2010-02-03 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle driving control apparatus and vehicle driving control method |
WO2011007835A1 (ja) | 2009-07-15 | 2011-01-20 | 日産自動車株式会社 | 車両運転支援装置と車両運転支援方法 |
WO2011077915A1 (ja) | 2009-12-24 | 2011-06-30 | 日産自動車株式会社 | 走行制御装置 |
JP2015093519A (ja) * | 2013-11-08 | 2015-05-18 | 本田技研工業株式会社 | 運転支援装置 |
CN106945663A (zh) * | 2017-04-13 | 2017-07-14 | 大陆汽车投资(上海)有限公司 | 转弯车辆防碰撞方法 |
CN112141208A (zh) * | 2019-06-26 | 2020-12-29 | 广州汽车集团股份有限公司 | 一种车辆转向控制结构、车辆悬架结构和车辆 |
-
1995
- 1995-03-15 JP JP7084692A patent/JPH08253160A/ja active Pending
Cited By (21)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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EP2149486A2 (en) | 2008-07-28 | 2010-02-03 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle driving control apparatus and vehicle driving control method |
EP2149487A1 (en) | 2008-07-29 | 2010-02-03 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle driving control apparatus and vehicle driving control method |
US8655549B2 (en) | 2008-07-29 | 2014-02-18 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle driving control apparatus and vehicle driving control method |
EP2495149A2 (en) | 2008-07-29 | 2012-09-05 | Nissan Motor Co., Ltd | Vehicle driving control apparatus and vehicle driving control method |
EP2495148A2 (en) | 2008-07-29 | 2012-09-05 | Nissan Motor Co., Ltd | Vehicle driving control apparatus and vehicle driving control method |
EP2495147A2 (en) | 2008-07-29 | 2012-09-05 | Nissan Motor Co., Ltd | Vehicle driving control apparatus and vehicle driving control method |
EP2495149A3 (en) * | 2008-07-29 | 2013-05-01 | Nissan Motor Co., Ltd | Vehicle driving control apparatus and vehicle driving control method |
EP2495148A3 (en) * | 2008-07-29 | 2013-05-01 | Nissan Motor Co., Ltd | Vehicle driving control apparatus and vehicle driving control method |
EP2495147A3 (en) * | 2008-07-29 | 2013-05-01 | Nissan Motor Co., Ltd | Vehicle driving control apparatus and vehicle driving control method |
WO2011007835A1 (ja) | 2009-07-15 | 2011-01-20 | 日産自動車株式会社 | 車両運転支援装置と車両運転支援方法 |
US8577515B2 (en) | 2009-07-15 | 2013-11-05 | Nissan Motor Co., Ltd. | Vehicle driving assistant and vehicle driving assisting method |
WO2011077915A1 (ja) | 2009-12-24 | 2011-06-30 | 日産自動車株式会社 | 走行制御装置 |
US8700305B2 (en) | 2009-12-24 | 2014-04-15 | Nissan Motor Co., Ltd. | Driving control device |
JP2015093519A (ja) * | 2013-11-08 | 2015-05-18 | 本田技研工業株式会社 | 運転支援装置 |
US9254842B2 (en) | 2013-11-08 | 2016-02-09 | Honda Motor Co., Ltd. | Driving support device |
CN106945663A (zh) * | 2017-04-13 | 2017-07-14 | 大陆汽车投资(上海)有限公司 | 转弯车辆防碰撞方法 |
CN112141208A (zh) * | 2019-06-26 | 2020-12-29 | 广州汽车集团股份有限公司 | 一种车辆转向控制结构、车辆悬架结构和车辆 |
CN112141208B (zh) * | 2019-06-26 | 2022-03-15 | 广州汽车集团股份有限公司 | 一种车辆转向控制结构、车辆悬架结构和车辆 |
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