JPH04362452A - 車両用衝突防止装置 - Google Patents

車両用衝突防止装置

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JPH04362452A
JPH04362452A JP3136569A JP13656991A JPH04362452A JP H04362452 A JPH04362452 A JP H04362452A JP 3136569 A JP3136569 A JP 3136569A JP 13656991 A JP13656991 A JP 13656991A JP H04362452 A JPH04362452 A JP H04362452A
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JP
Japan
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fluid pressure
output
vehicle
signal
collision
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Pending
Application number
JP3136569A
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English (en)
Inventor
Yasuhiko Fujita
泰彦 藤田
Toshiaki Arai
敏明 新井
Masamitsu Sato
真実 佐藤
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Honda Motor Co Ltd
Original Assignee
Honda Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)
  • Lighting Device Outwards From Vehicle And Optical Signal (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両と、その前方の対
照障害物との衝突の可能性を判断するための車両および
前記障害物間の動作パラメータを検出する検出器を備え
、該検出器の検出値に基づいてブレーキを作動せしめる
車両用衝突防止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、かかる衝突防止装置は、たとえば
特公昭61−4700号公報等により知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものでは、前方の対照障害物としての前方車両との衝突
の可能性が生じたときに自動的に各ブレーキを作動せし
めるようにしているが、衝突を回避すべく各ブレーキが
自動的に作動するときには、後方車両との衝突を回避す
べく後方車両にそれを前もって報知しておくことが望ま
しい。
【0004】本発明は、かかる事情に鑑みてなされたも
のであり、衝突回避のための制動にあたって後方車両に
向けて前もって報知して後方車両との衝突を極力回避す
るようにした車両用衝突防止装置を提供することを目的
とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の第1の特徴に従う装置は、対照障害物との
衝突の可能性が高いとして設定された第1基準値と検出
器の検出値との比較結果により各ブレーキを作動せしめ
る信号を出力するとともに前記衝突の可能性が第1基準
値よりも低い側に設定される第2基準値と前記検出器の
検出値との比較結果に基づいて車両後方に向けて警報を
発する警報器を作動せしめる信号を出力する制御回路を
備える。
【0006】また本発明の第2の特徴によれば、上記第
1の特徴の構成に加えて、前記制御回路は、第2基準値
よりも衝突の可能性が低い側に設定される第3基準値と
前記検出器の検出値との比較結果に基づいて車両運転者
に向けて警報を発する警報器を作動せしめる信号を出力
すべく構成される。
【0007】さらに本発明の第3の特徴によれば、上記
第2の特徴の構成に加えて、前記制御回路は、検出器の
検出値と、第1、第2および第3基準値との比較をこの
順に行なうべく構成される。
【0008】
【実施例】以下、図面により本発明の実施例について説
明する。
【0009】図1ないし図5は本発明の第1実施例を示
すものであり、図1は車両の制動用流体圧系統図、図2
は電動式流体圧出力手段の縦断側面図、図3はフェイル
セーフ用電磁切換弁の縦断面図、図4は電子制御ユニッ
トの概略構成を示すブロック図、図5はオートブレーキ
制御回路の概略構成を示すブロック図である。
【0010】先ず図1において、乗用車両の前車軸1F
 における両側の左前車輪WFLおよび右前車輪WFR
には左前輪用ディスクブレーキBFLおよび右前輪用デ
ィスクブレーキBFRが装着され、後車軸1R におけ
る両側の左後輪WRLおよび右後輪WRRには左後輪用
ディスクブレーキBRLおよび右後輪用ディスクブレー
キBRRが装着される。而して該車両の制動装置は、左
流体圧系統LL 、右流体圧系統LR および一括流体
圧系統LT を備えるものであり、左流体圧系統LL 
は、左前輪用電動式流体圧出力手段AFLおよびタンデ
ム型マスタシリンダMの第1出力ポート2が左前輪用デ
ィスクブレーキBFLに切換可能に接続されて構成され
、右流体圧系統LR は、右前輪用電動式流体圧出力手
段AFRおよびタンデム型マスタシリンダMの第2出力
ポート3が右前輪用ディスクブレーキBFRに切換可能
に接続されて構成され、一括流体圧系統LT は、後輪
用電動式流体圧出力手段AR が左、右後輪用ディスク
ブレーキBRL,BRRに接続されて構成される。
【0011】図2において、左前輪用電動式流体圧出力
手段AFLは、先端側を閉塞端として有底筒状に形成さ
れたシリンダ体4と、該シリンダ体4の後端に同軸に連
結されるガイド筒5と、ガイド筒5に同軸に連結される
支持筒6と、該支持筒6に同軸に連結される連結筒7と
、エンコーダ8を有して前記連結筒7に同軸に連設され
るモータ9FLと、前記シリンダ体4の閉塞端との間に
圧力室10を形成してシリンダ体4内に摺動自在に嵌合
されるピストン11と、軸線まわりの回転を阻止されて
ガイド筒5内に配置されるとともにピストン11の後端
に同軸に連結される筒状のナット部材12と、ボールね
じ13を介して前記ナット部材12に結合されるととも
にモータ9FLの出力軸9aにオルダムジョイント14
を介して連結される回転軸15とを備える。
【0012】ガイド筒5の内面およびナット部材12の
外面には軸線方向に延びる複数条の溝16,17が相互
に対応して設けられており、相互に対応する溝16,1
7にボール18がそれぞれ嵌合されることにより、ナッ
ト部材12すなわちピストン11の軸線まわりの回転作
動が阻止される。また回転軸15は、一対のボールベア
リング19,20を介して支持筒6に回転自在に支承さ
れるものであり、半径方向外方に張出して回転軸15に
設けられる鍔21、ならびに回転軸15に嵌着される止
め輪22が、両ボールベアリング19,20における各
内輪の軸方向外端にそれぞれ係合することにより、回転
軸15の軸線方向移動が阻止される。
【0013】またシリンダ体4の上部には、圧力室10
への作動流体の補給ならびに圧力室10からの作動流体
の戻りを可能としてリザーバ23が設けられる。さらに
シリンダ体4には、圧力室10に通じる出力ポート24
FLが設けられ、該出力ポート24FLが左流体圧系統
LL に接続される。しかもシリンダ体4の閉塞端には
、圧力室10の流体圧、すなわち出力ポート24FLが
左前輪用ディスクブレーキBFLに連通している状態で
は左前輪用ディスクブレーキBFLの制動圧を検出する
ための左前輪用圧力センサSFLが取付けられる。
【0014】このような左前輪用電動式流体圧出力手段
AFLでは、モータ9FLの正逆回転作動に応じてボー
ルねじ13によりピストン11が軸方向に往復作動せし
められ、それに応じた流体圧が圧力室10で発生するこ
とになる。
【0015】右前輪用電動式流体圧出力手段AFRおよ
び後輪用電動式流体圧出力手段AR は、基本的には上
記左前輪用電動式流体圧出力手段AFLと同一の構成を
有するものであり、詳細な説明を省略するが、右前輪用
電動式流体圧出力手段AFRではモータ9FRの回転作
動量に応じた流体圧が出力ポート24FRから出力され
るとともにその流体圧が右前輪用圧力センサSFRで検
出され、後輪用電動式流体圧出力手段AR ではモータ
9R の回転作動量に応じた流体圧が出力ポート24R
 から出力されるとともにその流体圧が後輪用圧力セン
サSR で検出される。
【0016】再び図1において、タンデム型マスタシリ
ンダMは、ブレーキペダル26の踏込み操作量に応じた
流体圧を第1および第2出力ポート2,3から出力する
従来周知のものであり、このタンデム型マスタシリンダ
Mには、ブレーキペダル26のペダルストロークを検出
するストロークセンサSS と、ブレーキペダル26の
踏力に対応する第1出力ポート2からの出力流体圧を検
出する圧力センサSM とが付設される。
【0017】左流体圧系統LL にはフェイルセーフ用
電磁切換弁27L が介設されており、この電磁切換弁
27L は、ソレノイド36L の励磁時に左前輪用電
動式流体圧出力手段AFLの出力ポート24FLを左前
輪用ディスクブレーキBFLに連通させるとともにマス
タシリンダMの第1出力ポート2をアキュムレータAC
に連通させる状態と、ソレノイド36L の消磁時に左
前輪用電動式流体圧出力手段AFLの出力ポート24F
Lおよび左前輪用ディスクブレーキBFL間を遮断する
とともにマスタシリンダMの第1出力ポート2を左前輪
用ディスクブレーキBFLに連通させる状態とを切換可
能である。
【0018】図3において、フェイルセーフ用電磁切換
弁27L は、左前輪用電動式流体圧出力手段AFLの
出力ポート24FLに通じる第1入力ポート28、マス
タシリンダMの第1出力ポート2に通じる第2入力ポー
ト29、左前輪用ディスクブレーキBFLに通じる第1
出力ポート30、ならびにアキュムレータACに通じる
第2出力ポート31を有するハウジング32と、同軸に
連動、連結されてハウジング32内に摺動自在に連結さ
れる円盤状の第1および第2弁体33,34と、両弁体
33,34を軸方向一方側に付勢するばね力を発揮すべ
く第2弁体34およびハウジング32間に介設される戻
しばね35と、励磁時に戻しばね35のばね力に抗して
両弁体33,34を軸方向他方側に吸引する電磁力を発
揮すべくハウジング32に収納されるソレノイド36L
 とを備える。
【0019】第1および第2弁体33,34は連結軸3
7により同軸に連結される。また第1弁体33の外面に
は、ソレノイド36L の励磁時には図3の実線で示す
ように第1出力ポート30に連通するがソレノイド36
L の消磁時には図3の破線で示すように第1出力ポー
ト30とは遮断される環状溝38が第1入力ポート28
に常時連通するようにして設けられる。さらに第1およ
び第2弁体33,34間の間隔は、ソレノイド36L 
の励磁時には図3の実線で示すように第2入力ポート2
9および第1出力ポート30間を第1弁体33で遮断す
るとともに第2入力ポート29および第2出力ポート3
1間を連通し、ソレノイド36L の消磁時には図3の
破線で示すように第1入力ポート29および第2出力ポ
ート31間を第2弁体34で遮断するとともに第2入力
ポート29および第1出力ポート30間を連通させるべ
く設定される。
【0020】このフェイルセーフ用電磁切換弁27L 
のソレノイド36L は、車両に搭載されるエンジンの
始動に応じて励磁されるものであり、通常時にはソレノ
イド36L が励磁状態にあって左前輪用電動式流体圧
出力手段AFLの出力流体圧を左前輪用ディスクブレー
キBFLに伝達可能であり、マスタシリンダMの出力圧
はアキュムレータACで吸収されることになる。またソ
レノイド36L を消磁すると、電磁切換弁27L は
、マスタシリンダMの出力流体圧を左前輪用ディスクブ
レーキBFLに伝達可能となる。したがって左前輪用電
動式流体圧出力手段AFLの故障時には、フェイルセー
フ用電磁切換弁27L のソレノイド36L を消磁す
ることにより、マスタシリンダMの出力圧を左前輪用デ
ィスクブレーキBFLに作用させて制動力を確保するこ
とが可能である。
【0021】右流体圧系統LR には上記フェイルセー
フ用電磁切換弁27L と基本的に同一の構成を有する
フェイルセーフ用電磁切換弁27R が介設されており
、この電磁切換弁27R は、ソレノイド36R の励
磁時に右前輪用電動式流体圧出力手段AFRの出力ポー
ト24FRを右前輪用ディスクブレーキBFRに連通さ
せるとともにマスタシリンダMの第2出力ポート3を前
記電磁切換弁27FLと共通なアキュムレータACに連
通させる状態と、ソレノイド36R の消磁時に右前輪
用電動式流体圧出力手段AFRの出力ポート24FRお
よび右前輪用ディスクブレーキBFR間を遮断するとと
もにマスタシリンダMの第2出力ポート3を右前輪用デ
ィスクブレーキBFRに連通させる状態とを切換可能で
ある。
【0022】一括流体圧系統LT には遮断弁40が介
設される。この遮断弁40は、ソレノイド41,42の
消磁時に後輪用電動式流体圧出力手段AR の出力ポー
ト24R から出力される流体圧を左、右後輪用ディス
クブレーキBRL,BRRに伝達し得る中立位置と、ソ
レノイド42を消磁状態としたままソレノイド41を励
磁したときに前記出力ポート24R の出力流体圧を左
後輪用ディスクブレーキBRLには伝達可能であるが右
後輪用ディスクブレーキBRRへの伝達を遮断する位置
(図1の上位置)と、ソレノイド41を消磁状態とした
ままソレノイド42を励磁したときに前記出力ポート2
4R の出力流体圧を右後輪用ディスクブレーキBRR
には伝達可能であるが左後輪用ディスクブレーキBRL
への伝達を遮断する位置(図1の下位置)とを切換可能
な3ポート3位置電磁切換制御弁である。
【0023】図4において、左流体圧系統LL におけ
るフェイルセーフ用電磁切換弁27L のソレノイド3
6L 、右流体圧系統LR におけるフェイルセーフ用
電磁切換弁27R のソレノイド36R 、一括流体圧
系統LT における遮断弁40のソレノイド41,42
、各電動式流体圧出力手段AFL,AFR,AR のモ
ータ9FL,9FR,9R 、ならびに第1、第2およ
び第3警報器44,45,46は、電子制御ユニット4
7によって制御されるものであり、該電子制御ユニット
47は、主演算処理部48と、3つの副演算処理部49
FL,49FR,49R とを備える。
【0024】主演算処理部48は、車体速度検出回路5
1と、アンチロック制御回路52と、路面摩擦係数判定
回路53と、オートブレーキ制御回路54と、ハイセレ
クト回路55と、故障診断回路56と、ブレーキ配分制
御回路57と、3つの補正回路58FL,58FR,5
8R とを備える。
【0025】車体速度検出回路51は、左前輪WFL,
右前輪WFR,左後輪WRL,右後輪WRRにそれぞれ
装着されている車輪速度検出器43FL,43FR,4
3RL,43RRの検出値に基づいて車体速度VV を
検出するものである。
【0026】アンチロック制御回路52は、前記各車輪
速度検出器43FL,43FR,43RL,43RRの
検出値、ならびに車体速度検出回路51で得られた車体
速度VV に基づいて、制動時に左前輪WFL、右前輪
WFR、ならびに両後輪WRL,WRRがロックしそう
になったかどうかを検出し、左前輪用ディスクブレーキ
BFL、右前輪用ディスクブレーキBFR、ならびに両
後輪用ディスクブレーキBRL,BRRの制動圧をそれ
ぞれ制御するための信号を出力すべく構成される。
【0027】路面摩擦係数判定回路53は、車両が走行
している路面の摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係数μ
0 たとえば0.4以下となったと判断したときにハイ
レベルの信号を出力すべく構成されるものであり、車輪
速度検出器43FL,43FR,43RL,43RRの
検出値、ならびに車体速度検出回路51で得られた車体
速度VV が路面摩擦係数判定回路53に入力される。 而して、該路面摩擦係数判定回路53では、車体速度V
V に所定のスリップ率を加味して得られた基準車輪速
度と、車輪速度検出器43FL,43FR,43RL,
43RRの検出値とが比較され、各車輪速度検出器43
FL,43FR,43RL,43RRの検出値の少なく
とも1つが前記基準車輪速度以下となったときに、摩擦
係数μが予め定めた路面摩擦係数μ0 以下となったも
のと判断して路面摩擦係数判定回路53からハイレベル
の信号が出力される。
【0028】オートブレーキ制御回路54は、車体速度
検出回路51で得られた車体速度VV と、対照とする
障害物たとえば前方を走行している他の車両との間の距
離を検出するレーザーレーダ等の距離検出器50で得ら
れた距離Lとに基づいて、各ディスクブレーキBFL,
BFR,BRL,BRRを自動的に作動せしめるべきか
否かを判断し、その判断結果に応じて、■自動的な制動
作動の開始を運転者に前もって報知するための信号、■
後方の車両に自動的なブレーキ作動の開始を報知すると
ともに各ディスクブレーキBFL,BFR,BRL,B
RRをポンピング作動せしめるための信号、ならびに■
各ディスクブレーキBFL,BFR,BRL,BRRを
フル作動せしめるための信号を段階的に出力するととも
に、各ディスクブレーキBFL,BFR,BRL,BR
Rのポンピング作動時に路面摩擦係数判定回路53から
ハイレベルの信号が入力されたときには、各ディスクブ
レーキBFL,BFR,BRL,BRRをフル作動せし
めるように出力信号を切換えるべく構成される。
【0029】このオートブレーキ制御回路54は、図5
で示すように構成されるものであり、第1、第2および
第3基準距離演算器61,62,63と、第1、第2お
よび第3比較器64,65,66と、ORゲート67,
68,69,70と、ANDゲート71,72,73,
74と、ポンピング信号出力器75と、第1、第2、第
3、第4および第5レベル設定器76,77,78,7
9,80とを備えている。
【0030】第1、第2および第3基準距離演算器61
,62,63は、車体速度検出回路51で得られた車体
速度VV と、距離検出器50で得られた距離Lとに基
づいて基本的には次の第(1)式に基づいて基準距離L
R をそれぞれ演算する。
【0031】   LR =VV ・(TD +TX )+(VV 2
 −VB 2 )/(2α)・・・(1)ここで、TD
 はオートブレーキ制御回路54からの信号出力に応じ
て、各アクチュエータ、すなわち電動式流体圧出力手段
AFL,AFR,AR ならびに第1および第2警報器
44,45が作動を開始するまでの時間として設定され
るものであり、TX はオートブレーキ制御回路54内
で信号入力から信号出力までに要する時間として設定さ
れるものであり、αは車両の設定減速度であり、VB 
は距離検出器50で距離Lを検出している障害物たとえ
ば前方車両の走行速度であって次の第(2)式で演算さ
れる値である。
【0032】 VB =VV +dL/dt・・・(2)而して、{(
VV 2 −VB 2 )/(2α)}は、車両と対照
障害物である前方車両との制動距離の差を示すものであ
る。また(VV ・TD )は、オートブレーキ制御回
路54からの信号出力に応じて電動式流体圧出力手段A
FL,AFR,AR ならびに第1および第2警報器4
4,45が作動を開始するまでに車両が走行する距離で
あり、(VV ・TX )はオートブレーキ制御回路5
4内で衝突回避のための作動をすべきかどうかを判断す
る間に車両が走行する距離である。
【0033】ところで、前記設定減速度αは、各基準距
離演算器61〜63でそれぞれ異なって設定されるもの
であり、第1基準距離演算器61では設定減速度α1 
に応じた第1基準距離LR1が得られ、第2基準距離演
算器62では設定減速度α2 に応じた第2基準距離L
R2が得られ、第3基準距離演算器63では設定減速度
α3 に応じた第3基準距離LR3が得られる。しかも
各設定減速度α1 ,α2 ,α3 は、α1 >α2
 >α3 となるように設定されるものであり、LR1
<LR2<LR3である。
【0034】第1比較器64の非反転入力端子には第1
基準距離演算器61で演算された第1基準距離LR1が
入力され、反転入力端子には距離検出器50で得られた
距離Lが入力される。また第2比較器65の非反転入力
端子には第2基準距離演算器62で演算された第2基準
距離LR2が入力され、反転入力端子には距離検出器5
0で得られた距離Lが入力される。さらに第3比較器6
6の非反転入力端子には第3基準距離演算器63で演算
された第3基準距離LR3が入力され、反転入力端子に
は距離検出器50で得られた距離Lが入力される。した
がって距離検出器50で得られる距離Lが小さくなって
いく過程では、先ず第3比較器66の出力がハイレベル
となり、次に第2比較器65の出力がハイレベルとなり
、最後に第1比較器64の出力がハイレベルとなる。
【0035】ORゲート67には、第1比較器64の出
力信号と、ANDゲート71の出力信号とが並列に入力
される。したがってORゲート67は、距離Lが第1基
準距離演算器61で演算された第1基準距離LR1未満
となったとき、ならびにANDゲート71の出力がハイ
レベルとなったときの少なくとも一方で、ハイレベルの
信号を出力することになる。しかもANDゲート71に
は、第2比較器65の出力信号と路面摩擦係数判定回路
53の出力信号とが並列に入力されるものであり、AN
Dゲート71は、距離Lが第2基準距離演算器62で演
算された第2基準距離LR2未満となるとともに走行路
面の摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係数μ0 以下と
なったときにハイレベルの信号を出力するものである。
【0036】ポンピング信号出力器75は、第2比較器
65の出力信号がハイレベル、すなわち距離Lが第2基
準距離演算器62で演算された第2基準距離LR2未満
となるのに応じて断続するハイレベルの信号を出力する
ものであり、このポンピング信号出力器75の出力信号
とORゲート67の出力信号とがORゲート68に入力
される。したがってORゲート68は、距離Lが第1基
準距離LR1未満であるか、距離Lが第2基準距離LR
2未満であって走行路面の摩擦係数μが予め定めた路面
摩擦係数μ0 以下であるかの少なくとも一方が成立し
たときには連続したハイレベルのフル制動指令信号を出
力するが、それらの条件がいずれも成立しない状態で距
離Lが第2基準距離LR2未満であるときには断続する
ハイレベルのポンピング制動指令信号を出力することに
なる。このORゲート68に連なる出力端子81は、図
4で示すハイセレクト回路55に入力される。
【0037】ORゲート69には、第1および第2レベ
ル設定器76,77の出力信号が並列に接続されており
、第1レベル設定器76は、ORゲート67の信号がハ
イレベルとなったときに予め設定したレベルの警報指令
信号を出力する。また第2レベル設定器77は、AND
ゲート72からハイレベルの信号が入力されるのに応じ
て第1レベル設定器76よりも低いレベルの警報指令信
号を出力するものであり、ANDゲート72には、OR
ゲート67の出力信号が反転して入力されるとともに第
2比較器65の出力信号が入力される。したがってAN
Dゲート72は、出力端子81からポンピング制動指令
信号が出力されるときにハイレベルの信号を出力し、そ
れに応じて第2レベル設定器77は警報信号を出力する
【0038】ORゲート69が接続される出力端子82
は、第1警報器44に接続される。而して第1警報器4
4は、後方の車両に向けて警報作動するランプ等の警報
器であり、出力端子81からポンピング制動指令信号が
出力されるときには第1警報器44が低レベルの警報作
動を実行し、出力端子81からフル制動指令信号が出力
されるときには高レベルの警報作動を実行することにな
る。
【0039】ORゲート70には、第3、第4および第
5レベル設定器78,79,80の出力信号が並列して
入力される。第3レベル設定器78は、ORゲート67
の信号がハイレベルとなったときに予め設定したレベル
の警報指令信号を出力する。また第4レベル設定器79
は、ANDゲート73からハイレベルの信号が入力され
るのに応じて第3レベル設定器78よりも低いレベルの
警報指令信号を出力するものであり、ANDゲート73
には、ORゲート67の出力信号が反転して入力される
とともに第2比較器65の出力信号が入力される。した
がってANDゲート73は、出力端子81からポンピン
グ制動指令信号が出力されるときにハイレベルの信号を
出力する。さらに第5レベル設定器80は、ANDゲー
ト74からハイレベルの信号が入力されるのに応じて第
4レベル設定器79よりも低いレベルの警報指令信号を
出力するものであり、ANDゲート74には、ORゲー
ト67の出力信号および第2比較器65の出力信号が反
転して入力されるとともに第3比較器66の出力信号が
入力される。したがってANDゲート74は、出力端子
81の出力信号がローレベルであるとともに出力端子8
2の出力信号がローレベルであり、しかも第3比較器6
6の出力信号がハイレベルであるときにハイレベルの信
号を出力する。
【0040】ORゲート70が接続される出力端子83
は第2警報器45に接続される。この第2警報器45は
、運転者に向けて警報作動するブザー等の警報器である
。而して、距離Lが第1および第2基準距離LR1,L
R2以上であって第3基準距離LR3未満となったとき
に第2警報器45が低レベルの警報作動を実行し、距離
Lが第1基準距離LR1以上であって第2基準距離LR
2未満の状態で出力端子81からポンピング制動指令信
号が出力されるときには第2警報器45が中間レベルの
警報作動を実行し、距離Lが第1基準距離LR1未満の
状態あるいは距離Lが第2基準距離LR2未満であるが
路面摩擦係数μが設定された路面摩擦係数μ0 以下と
なった状態で出力端子81からフル制動指令信号が出力
されるときには第2警報器45が高レベルの警報作動を
実行することになる。
【0041】再び図4において、ハイセレクト回路55
には、マスタシリンダMに付設されているストロークセ
ンサSS および圧力センサSM と、オートブレーキ
制御回路54の出力端子81(図5参照)とが並列に接
続される。而してハイセレクト回路55は、ストローク
センサSS 、圧力センサSM およびオートブレーキ
制御回路54の出力のうち最高レベルにあるものを選択
してブレーキ配分制御回路57に入力する。したがって
ハイセレクト回路55は、車両の運転者が制動操作を行
なっていない状態ではオートブレーキ制御回路54から
の制動指令信号をブレーキ配分制御回路57に入力し、
車両の運転者が制動操作を行なうと、ストロークセンサ
SS あるいは圧力センサSM からの信号をブレーキ
配分制御回路57に入力することになる。このため車両
の運転者による制動操作時に、マスタシリンダMに連な
る流体圧系統で流体圧失陥が生じていてもストロークセ
ンサSS により制動操作を確実に検出してハイセレク
ト回路55からブレーキ配分制御回路57に制動操作量
に対応した信号を確実に入力することができる。
【0042】故障診断回路56には、左流体圧系統LL
 の流体圧を検出する左前輪用圧力センサSFLの検出
値、右流体圧系統LR の流体圧を検出する右前輪用圧
力センサSFRの検出値、一括流体圧系統LT の流体
圧を検出する後輪用圧力センサSR の検出値、マスタ
シリンダMに付設されているストロークセンサSS お
よび圧力センサSM の各検出値、ならびに各副演算処
理部49FL,49FR,49R からのフェイル信号
が入力されており、前記ストロークセンサSS および
圧力センサSM からの信号により制動操作が行なわれ
たと判断したときに各圧力センサSFL,SFR,SR
 の検出値によりブレーキ圧が得られているかどうかを
判定して故障を判断するか、各副演算処理部49FL,
49FR,49R からフェイル信号が入力されるかど
うかにより故障を判断し、故障と判断したときには第3
警報器46を作動せしめる。しかも左流体圧系統LL 
における左前輪用電動式流体圧出力手段AFLが故障で
あると判断されたときには故障診断回路56によりフェ
イルセーフ用電磁切換弁27L のソレノイド36L 
が消磁され、右流体圧系統LR における右前輪用電動
式流体圧出力手段AFRが故障であると判断されたとき
には故障診断回路56によりフェイルセーフ用電磁切換
弁27R のソレノイド36R が消磁される。これに
より、左流体圧系統LL ではマスタシリンダMの第1
出力ポート2および左前輪用ディスクブレーキBFL間
が連通され、右流体圧系統LR ではマスタシリンダM
の第2出力ポート3および右前輪用ディスクブレーキB
FR間が連通されることになる。したがって両前輪用電
動式流体圧出力手段AFL,AFRが故障しても運転者
の操作に応じて流体圧を出力するマスタシリンダMによ
り流体圧を確保することができる。
【0043】さらに故障診断回路56は、左前輪用圧力
センサSFLおよび右前輪用圧力センサSFRの検出値
の差の積分値が予め定めた値を超えるのに応じて、遮断
弁40における両ソレノイド41,42の消磁・励磁を
切換える信号を出力すべく構成されるものであり、左前
輪用圧力センサSFLの検出値が大であるときにはソレ
ノイド41を消磁状態としたままソレノイド42を励磁
し、右前輪用圧力センサSFRの検出値が大であるとき
にはソレノイド42を消磁状態としたままソレノイド4
1を励磁する。これにより、遮断弁40は、左流体圧系
統LL の流体圧が右流体圧系統LR の流体圧よりも
大きくなったときには一括流体圧系統LT における右
後輪用ディスクブレーキBRRへの後輪用電動式流体圧
出力手段AR からの流体圧伝達を保ちながら左後輪用
ディスクブレーキBRLへの後輪用電動式流体圧出力手
段AR からの流体圧伝達を遮断し、右流体圧系統LR
 の流体圧が左流体圧系統LL の流体圧よりも大きく
なったときには一括流体圧系統LT における左後輪用
ディスクブレーキBRLへの後輪用電動式流体圧出力手
段AR からの流体圧伝達を保ちながら右後輪用ディス
クブレーキBRRへの後輪用電動式流体圧出力手段AR
 からの流体圧伝達を遮断することになる。
【0044】ブレーキ配分制御回路57には、ハイセレ
クト回路55からの信号が入力されるとともに、故障診
断回路56から両フェイルセーフ用電磁切換弁27L 
,27R のソレノイド36L ,36R に与える信
号が入力される。而してブレーキ配分制御回路57は、
運転者の制動操作量に応じたレベルの制動作動を実行す
るための信号あるいは非制動操作時において前車との衝
突回避を図るべく自動制動を実行すべくオートブレーキ
制御回路54から出力される制動指令信号が入力される
のに応じて、左、右前輪用電動式流体圧出力手段AFL
,AFRの正常時あるいは故障時とで切換えて左前輪用
ディスクブレーキBFL、右前輪用ディスクブレーキB
FR、ならびに両後輪用ディスクブレーキBRL,BR
Rに与えるべく予め配分された制動圧に対応した信号を
出力するものである。
【0045】ブレーキ配分制御回路57からの出力は各
補正回路58FL,58FR,58R に与えられる。 また各補正回路58FL,58FR,58R には、ア
ンチロック制御回路52からのアンチロック制御信号も
それぞれ入力されており、ブレーキ配分制御回路57で
配分された制動圧をアンチロック制御回路52からの信
号で補正した制動圧に対応する信号が各補正回路58F
L,58FR,58R からそれぞれ出力される。
【0046】副演算処理部49FL,49FR,49R
 は、自己診断回路84FL,84FR,84R と、
駆動制御回路85FL,85FR,85R とをそれぞ
れ備えるものであり、自己診断回路84FL,84FR
,84R には対応する圧力センサSFL,SFR,S
R および対応する補正回路58FL,58FR,58
R から信号がそれぞれ入力され、駆動制御回路85F
L,85FR,85R には対応する圧力センサSFL
,SFR,SR および対応する補正回路58FL,5
8FR,58R から信号がそれぞれ入力されている。
【0047】而して自己診断回路84FL,84FR,
84R は、補正回路58FL,58FR,58R か
ら制動圧を示す信号が入力されているにもかかわらず、
対応する圧力センサSFL,SFR,SR からの信号
が所定値に達していないものであるときに各電動式流体
圧出力手段AFL,AFR,AR が故障であるとして
フェイル信号を故障診断回路56に入力するものである
【0048】また駆動制御回路85FL,85FR,8
5R は、対応する圧力センサSFL,SFR,SR 
の検出値が補正回路58FL,58FR,58R から
入力される信号に対応した値を示すように、各電動式流
体圧出力手段AFL,AFR,AR のモータ9FL,
9FR,9R をPID制御するための信号を出力する
ものである。
【0049】次にこの第1実施例の作用について説明す
ると、走行車両の前方にある車両等の障害物との距離L
が距離検出器50で検出されるとともに電子制御ユニッ
ト47における主演算処理部48のオートブレーキ制御
回路54に入力される。而してオートブレーキ制御回路
54では、前記距離Lと、車体速度検出回路51で得ら
れた車体速度VV とに基づいて第1、第2および第3
基準距離LR1,LR2,LR3が演算されており、そ
れらの基準距離LR1,LR2,LR3と前記距離Lと
の比較結果により、第1および第2警報器44,45お
よびハイセレクト回路55に信号が出力される。すなわ
ち第1基準距離LR1<第2基準距離LR2<第3基準
LR3となるように演算されており、距離Lが第3基準
距離LR3未満となったときには前車との衝突を回避す
るための制動操作を運転者に促すとともに自動制動が実
行されることを前もって運転者に報知して自動制動が実
行されたときに運転者に違和感を持たせないようにする
ために第2警報器45に低レベルの警報作動を実行させ
るための信号がオートブレーキ制御回路54から出力さ
れる。また距離Lが第2基準距離LR2未満となったと
きには、第2警報器45に中間レベルの警報作動を実行
させるための信号、ならびに後方の車両に自動的なブレ
ーキ作動の開始を報知して後方車両との衝突を回避する
ために第1警報器44に低レベルの警報作動を実行させ
るための信号がオートブレーキ制御回路54から出力さ
れるとともに、各ディスクブレーキBFL,BFR,B
RL,BRRをポンピング作動せしめるための信号がオ
ートブレーキ制御回路54からハイセレクト回路55に
与えられる。さらに距離Lが第3基準距離LR3未満と
なったときには、第1および第2警報器44,45に高
レベルの警報作動を実行せしめるための信号がオートブ
レーキ制御回路54から出力されるとともに各ディスク
ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRをフル作動せ
しめるための信号がオートブレーキ制御回路54からハ
イセレクト回路55に与えられる。
【0050】このようにして、前車との衝突回避のため
の自動制動が実行される際には、運転車への警報および
後方車両への警報が前方車両との間の間隔に応じて順次
実行されることになり、自動制動の実行の前に運転者に
危険を報知して制動操作を促しながら自動制動が実行さ
れたときに運転者に違和感を生じさせることを防止する
とともに、後方車両に減速を促すことにより自動制動時
に後方車両が衝突することを防止することができる。ま
た自動制動実行時には、最初からフル制動を行なうので
はなく、先ずポンピング制動すなわち緩制動を実行した
後にフル制動を実行するようにしているので、運転者に
与える違和感がより少なくなる。
【0051】ところで、上記各基準距離LR1,LR2
,LR3を得るための第(1)式で示した演算式には、
オートブレーキ制御回路54からの信号出力に応じて、
電動式流体圧出力手段AFL,AFR,AR ならびに
第1および第2警報器44,45が作動を開始するまで
の時間TD と、オートブレーキ制御回路54内で信号
入力から信号出力までに要する時間TX を勘案した遅
延項{VV ・(TD +TX )}が含まれるもので
あり、衝突回避を図るための基準値となる各基準距離L
R1,LR2,LR3に制御回路自体に起因した遅延時
間を含ませることにより、より精密な衝突防止用自動制
動制御が可能となる。
【0052】またポンピング制動実行時に、走行路面の
摩擦係数μが設定値μ0 以下となったときには、基準
距離を算出したときの設定減速度を発揮できない可能性
があるので、ポンピング制動からフル制動に切換えられ
ることになり、走行路面の条件に応じた制動が可能とな
る。なお、ポンピング制動からフル制動への切換時に車
輪WFL,WFR,WRL,WRRの少なくとも1つが
ロックしそうになったときには、各電動式流体圧出力手
段AFL,AFR,AR のうちロックしそうになった
車輪に対応するものの出力流体圧が、アンチロック制御
回路52の出力信号に応じて制御されることになり、車
輪ロックが生じることはない。
【0053】上記衝突回避のための自動制動制御以外に
、ブレーキペダル26を運転者が踏込み操作する制動操
作時には、ブレーキ配分制御回路57で設定されている
制動圧に従って各電動式流体圧出力手段AFL,AFR
,AR の作動が制御され、それに応じて各ディスクブ
レーキBFL,BFR,BRL,BRRで制動力が得ら
れる。
【0054】しかも衝突回避のための自動制動時および
運転者による制動操作時にかかわらず、左流体圧系統L
L の流体圧と、右流体圧系統LRの流体圧とが異なっ
たときには、故障診断回路56によりソレノイド41,
42の励磁・消磁を制御することにより、一括流体圧系
統LT の左、右ブレーキBRL,BRRへの後輪用電
動式流体圧出力手段AR からの流体圧伝達・遮断が切
換えられる。すなわち左流体圧系統LL の流体圧が右
流体圧系統LR の流体圧よりも大であるときには、故
障診断回路56によりソレノイド41が消磁されるとと
もにソレノイド42が励磁され、これにより遮断弁40
は右後輪用ディスクブレーキBRRへの後輪用電動式流
体圧出力手段AR からの流体圧伝達を保ちながら左後
輪用ディスクブレーキBRLへの後輪用電動式流体圧出
力手段AR からの流体圧伝達を遮断する。また右流体
圧系統LR の流体圧が左流体圧系統LL の流体圧よ
りも大であるときには、故障診断回路56によりソレノ
イド42が消磁されるとともにソレノイド41が励磁さ
れ、これにより遮断弁40は左後輪用ディスクブレーキ
BRLへの後輪用電動式流体圧出力手段AR からの流
体圧伝達を保ちながら右後輪用ディスクブレーキBRR
への後輪用電動式流体圧出力手段ARからの流体圧伝達
を遮断することになる。このようにして、左、右流体圧
系統LL ,LR 間で流体圧に差が生じても、一括流
体圧系統LT の左、右ブレーキBRL,BRRのうち
前記左、右流体圧系統LL ,LR の高圧側と同じ側
のブレーキへの流体圧の伝達が遮断されることにより、
車両全体としての左右の制動力のアンバランスを解消し
、運転者の操舵操作によらずとも車両にヨー運動が生じ
るのを防止することができる。
【0055】しかも故障診断回路56は、左前輪用圧力
センサSFLおよび右前輪用圧力センサSFRの検出値
の差の積分値に基づいて両ソレノイド41,42の消磁
・励磁を切換える信号を出力すべく構成されており、時
間経過を勘案した制御を行なうので、アンチロックブレ
ーキ制御やトラクション制御時に左流体圧系統LL と
右流体圧系統LR とで制動力が異なる状態となっても
駆動信号は発生せず、ソレノイド41,42の励磁・消
磁が頻繁に切換えられて制御のハンチングが生じるのを
防止することができる。
【0056】図6は、故障診断回路の要部変形例を示す
ものであり、故障診断回路56′において、両ソレノイ
ド41,42の励磁・消磁を切換制御する部分は、左前
輪用圧力センサSFLおよび右前輪用圧力センサSFR
の検出圧力PL ,PR の差を演算する演算回路87
L ,87R と、前記検出圧力PL ,PR の差が
基準端子89L ,89R から入力される基準値を超
えるのに応じて信号を出力する比較器88L ,88R
 と、それらの比較器88L ,88R からの信号出
力が設定時間を超えて持続するのに応じてソレノイド4
1,42を励磁するための信号を出力するタイマ90L
 ,90R とを備える。
【0057】このようにしても時間経過を勘案すること
により、ソレノイド41,42の励磁・消磁が頻繁に切
換えられて制御のハンチングが生じるのを防止すること
ができる。
【0058】上記実施例におけるオートブレーキ制御回
路54を予め設定されたプログラムに従う制御手順を実
行するコンピュータとしてもよく、図7は、その制御手
順を示すフローチャートである。
【0059】図7において、第1ステップS1では車体
速度VV が読込まれ、第2ステップS2では距離検出
器50で得られる距離Lが読込まれ、第3ステップS3
では、前方車両の走行速度VB が演算される。さらに
第4ステップS4では、第1、第2および第3基準距離
LR1,LR2,LR3がそれぞれ演算される。
【0060】第5ステップS5では、距離Lが第1基準
距離LR1を超える(L>LR1)かどうかが判定され
、L≦LR1であったときには、第6ステップS6でら
フル制動を実行するための信号が出力される。またL>
LR1であったときには第7ステップS7に進み、この
第7ステップS7で距離Lが第2基準距離LR2を超え
る(L>LR2)かどうかが判定される。而して、L≦
LR2であったときには第8ステップS8に、またL>
LR2であったときには第10ステップS10に進む。
【0061】第8ステップS8では、第1警報器44が
警報作動せしめられるとともにポンピング信号出力器7
5からポンピング制動を実行すための断続的なハイレベ
ル信号が出力される。また第9ステップS9で、走行路
面の摩擦係数μが予め定めた路面摩擦係数μ0 たとえ
ば0.4を超えるかどうかが判定され、μ≦μ0 であ
ると判断されたときには第6ステップS6に進んでフル
制動のための信号が出力される。
【0062】第10ステップS10では、距離Lが第3
基準距離LR3を超える(L>LR3)かどうかが判定
され、L≦LR1であったときには、第11ステップS
11で第2警報器45を警報作動せしめるための信号が
出力される。
【0063】このようにして、距離Lと値が最も小さい
第1基準距離LR1との比較、距離Lと値が第1基準距
離LR1よりも大である第2基準距離LR2との比較、
ならびに距離Lと値が最も大きい第3基準距離LR3と
の比較をこの順に実行することにより、前車との衝突の
可能性の判断をその可能性が大である側から判断して不
要な演算処理を省き、演算処理の効率を向上することが
できる。
【0064】
【発明の効果】以上のように本発明の第1の特徴に従う
装置は、対照障害物との衝突の可能性が高いとして設定
された第1基準値と検出器の検出値との比較結果により
各ブレーキを作動せしめる信号を出力するとともに前記
衝突の可能性が第1基準値よりも低い側に設定される第
2基準値と前記検出器の検出値との比較結果に基づいて
車両後方に向けて警報を発する警報器を作動せしめる信
号を出力する制御回路を備えるので、障害物との衝突回
避のための制動にあたっては後方車両に向けての警報器
が前もって作動することになり、衝突回避のための制動
時に後方車両との衝突が生じることを極力回避すること
ができる。
【0065】また本発明の第2の特徴によれば、前記制
御回路は、第2基準値よりも衝突の可能性が低い側に設
定される第3基準値と前記検出器の検出値との比較結果
に基づいて車両運転者に向けて警報を発する警報器を作
動せしめる信号を出力すべく構成されるので、運転者に
対して危険を報知して制動操作を促すことができるとと
もに衝突回避のための制動がかかることを運転者にも前
もって報知することができ、運転者に違和感を与えるこ
とがない。
【0066】さらに本発明の第3の特徴によれば、前記
制御回路は、検出器の検出値と、第1、第2および第3
基準値との比較をこの順に行なうべく構成されるので、
対照障害物との衝突の可能性の判断をその可能性が大で
ある側から判断して不要な演算処理を省き、演算処理の
効率を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の車両の制動用流体圧系統図
である。
【図2】電動式流体圧出力手段の縦断側面図である。
【図3】フェイルセーフ用電磁切換弁の縦断面図である
【図4】電子制御ユニットの概略構成を示すブロック図
である。
【図5】オートブレーキ制御回路の概略構成を示すブロ
ック図である。
【図6】故障判断回路の要部変形例を示すブロック図で
ある。
【図7】オートブレーキ制御回路をコンピュータとした
ときの制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
44,45・・・警報器 50・・・・・・検出器

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】  車両と、その前方の対照障害物との衝
    突の可能性を判断するための車両および前記障害物間の
    動作パラメータを検出する検出器(50)を備え、該検
    出器(50)の検出値に基づいてブレーキ(BFL,B
    FR,BRL,BRR)を作動せしめる車両用衝突防止
    装置において、対照障害物との衝突の可能性が高いとし
    て設定された第1基準値と前記検出器(50)の検出値
    との比較結果により各ブレーキ(BFL,BFR,BR
    L,BRR)を作動せしめる信号を出力するとともに前
    記衝突の可能性が第1基準値よりも低い側に設定される
    第2基準値と前記検出器(50)の検出値との比較結果
    に基づいて車両後方に向けて警報を発する警報器(44
    )を作動せしめる信号を出力する制御回路(54)を備
    えることを特徴とする車両用衝突防止装置。
  2. 【請求項2】  前記制御回路(54)は、第2基準値
    よりも衝突の可能性が低い側に設定される第3基準値と
    前記検出器(50)の検出値との比較結果に基づいて車
    両運転者に向けて警報を発する警報器(45)を作動せ
    しめる信号を出力すべく構成されることを特徴とする請
    求項1記載の車両用衝突防止装置。
  3. 【請求項3】  前記制御回路(54)は、検出器(5
    0)の検出値と、第1、第2および第3基準値との比較
    をこの順に行なうべく構成されることを特徴とする請求
    項2記載の車両用衝突防止装置。
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