JP3204889B2 - 移植機 - Google Patents

移植機

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JP3204889B2
JP3204889B2 JP32186295A JP32186295A JP3204889B2 JP 3204889 B2 JP3204889 B2 JP 3204889B2 JP 32186295 A JP32186295 A JP 32186295A JP 32186295 A JP32186295 A JP 32186295A JP 3204889 B2 JP3204889 B2 JP 3204889B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は野菜等の苗を畝に移
植する移植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、野菜等のポット苗を畝に移植する
移植機として、エンジン,ミッションケースを備えると
共に、左右両側に前後輪を備えた走行機体の後方に移植
装置を設け、走行しながらこの移植装置の苗分送装置に
より苗トレイから一つずつ苗を取出して、昇降する植付
カップに苗を落下供給すると共に、植付カップを畝に突
入させて苗を移植するようにして、畝の長手方向に所定
間隔をおいて苗を植付けるようにしたものがある。
【0003】かかる移植機にあっては、植付カップを左
右方向に位置調節可能として、一つの畝に2条以上植付
け得るようにしたものがある。また、移植機にあって
は、植付カップをエンジンからの動力によって昇降動作
すると共に、エンジンからの動力を植付カップに伝達す
る動力伝達機構に電磁クラッチを設け、該電磁クラッチ
を切って植付カップの昇降動作を一時停止させることに
よって、所定の植付間隔を得るように構成すると共に、
植付カップの昇降動作の停止時間を増減するように調節
する株間調節手段を備え、これにより植付間隔を微調節
できるようにしたものがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】前記移植機において一
つの畝に2条以上植付けるには、先ず畝の長手方向に1
列、苗を植付けて行き、次にこの既植付条の隣に、再び
畝の長手方向に1列、苗を植付けて行くのであるが、こ
の際において、植付面積の効率化を図るために、既植付
条の苗間の畝長手方向中央部に対応する位置に植付け
る、すなわち千鳥状に植付けることが考えられている。
【0005】かかる千鳥植えをするにあたって、既植付
条の隣の条の最初に植付けられる苗を、既植付条の端部
の既植付苗から植付間隔の1/2の距離に植付けるよう
にすれば、後は設定された植付間隔で植付けるので、理
論的には、千鳥状に植付けられるのであるが、実際問題
として、車輪のスリップ等の原因によって植付位置が畝
の長手方向に徐々にずれるので、これから植付ける苗が
既植付苗と並んでしまうと云う問題がある。
【0006】この問題を解消するには、植付位置のずれ
を目視したときに、一旦走行を止めて、位置ずれを修正
した後、植付けを再開すればよいが、一々走行を止め
て、スタートのやり直しをするのは、面倒である。そこ
で、本発明は、前記問題点に鑑みて、走行しながら植付
位置の畝長手方向の位置ずれを修正することができる移
植機を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記目的を達
成するために、走行機体に植付手段を支持し、畝に沿っ
て走行しながら植付手段によって苗を畝に所定間隔をお
いて植付けるようにした移植機であって、植付手段の植
付動作を一時停止させることによって所定の植付間隔を
得るように構成すると共に、該停止時間を変更して植付
間隔の調節をする株間調節手段を備えた移植機におい
て、株間調節手段に係脱自在に係合して該株間調節手段
と一体操作可能な株間修正手段を設け、植付位置のずれ
を確認したときに、この株間修正手段を所定量操作する
ことによって株間調整手段を同行操作して、植付手段の
植付動作停止時間を変更し、植付位置のずれを加味した
植付間隔にすることによって、植付位置の修正を行い、
その後はバネ等の付勢力によって株間修正手段をもとの
位置に戻すことにより、株間調整手段が設定した位置に
戻り、設定した植付間隔で苗が植付けられるように構成
されている。また、株間修正手段の株間調節手段に対す
る係合を解除することによって、株間調節手段が単独で
操作でき、植付間隔の調節が可能である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図2及び図3において、野菜移植
機1は、走行機体2の後方に移植装置3および操縦ハン
ドル4を有する歩行型であって、畝Rを跨いでその長手
方向に走行しながら、ソイルブロック苗を畝Rに所定間
隔をおいて植付けるものである。
【0009】なお、移植機1の進行方向を前後方向とい
い、進行方向に直交する横方向を左右方向という。走行
機体2は、ミッションケース5の前部に前方突出状に架
台6を取付固定し、この架台6上にエンジン7等を搭載
すると共に、これらミッションケース5,架台6,エン
ジン7等を、左右両側に備えた前輪8および後輪9によ
って支持された支持フレーム10に左右方向移動自在に
支持してなる。
【0010】支持フレーム10は、前後方向に配置され
た左右一対のメインフレーム11L,11Rを第1〜3
連結フレーム12,13,14によって相互に連結して
成り、第1連結フレーム12は左右メインフレーム11
L,11R間の前端側に位置し、第2連結フレーム13
は第1連結フレーム14の後方に位置し、第3連結フレ
ーム14は左右メインフレーム11L,11R間の後端
上部に位置している。
【0011】第1〜3連結フレーム12,13,14は
筒体12a,13a,14aと、この筒体12a,13
a,14a内に左右方向摺動自在に内嵌された軸体12
b,13b,14bとから構成されて、左右方向に伸縮
自在に構成されている。そして、筒体12a,13a,
14aは左側のメインフレーム11Lに固定され、軸体
12b,13b,14bは右側のメインフレーム11R
に固定されており、第1〜3連結フレーム12,13,
14の伸縮によって支持フレーム10が左右方向に伸縮
自在とされており、したがって、支持フレーム10を左
右に伸縮させることによって、前後輪8,9の左右方向
の間隔が、畝幅の広狭に対応して、その他倉庫収納時、
道路走行時等の状況に応じて調節できるようになってい
る。
【0012】また、第2,第3連結フレーム13,14
の筒体13a,14aの右端側には、第2,第3連結フ
レーム13,14の左右方向の伸縮を解除可能に規制す
る第1規制手段15が設けられている。この第1規制手
段15は筒体13a,14aと軸体13b,14bとに
亘って挿脱自在に挿通されるピン等によって構成されて
おり、また、軸体13b,14bに形成されるピン挿通
孔(あるいはピン係合溝)は、前後輪8,9の左右間隔
を任意の既定畝幅に対応する間隔に調節した位置で固定
できるように、軸体13b,14bの軸心方向に複数形
成されている。
【0013】第2連結フレーム13の筒体13aには第
1可動筒16が左右方向摺動自在に外嵌され、第3連結
フレーム14の筒体14aには第2可動筒17が左右方
向摺動自在に外嵌されており、第1可動筒16には架台
6の前部が固定され、第2可動筒17には固定フレーム
18Aの前部が固定され、また、固定フレーム18Aの
前部はミッションケース5にも連結固定されており、固
定フレーム18Aの後部には操縦ハンドル4が連結固定
され、ミッションケース5には該ケース5の左右側部に
左右軸廻りに回動自在に枢着されて上下揺動自在とされ
た可動フレーム18Bが取付けられ、前記固定フレーム
18Aおよび可動フレーム18Bに移植装置3が取付支
持されている。したがって、エンジン7、ミッションケ
ース5、移植装置3およびハンドル4等は一体的に左右
移動可能とされている。
【0014】また、第1,第2可動筒16,17には、
エンジン7、ミッションケース5等の左右移動を解除可
能に規制する第2規制手段19が設けられている。この
第2規制手段19は第1,第2可動筒16,17と第
2,第3連結フレーム13,14の筒体13a,14a
とに亘って挿脱自在に挿通されるピン等によって構成さ
れており、また、筒体13a,14aに形成されるピン
挿通孔は、一条植え,二条植え,三条植え等に対応させ
るべく移植装置3の植付部を任意の位置で固定できるよ
うに、筒体13a,14aの軸心方向に複数形成されて
いる。
【0015】架台6と右側のメインフレーム11Rとの
間には、油圧シリンダからなる伸縮装置20が設けら
れ、この伸縮装置20は左右方向に配置されていて左右
方向伸縮自在とされると共に、伸縮装置20のシリンダ
本体は架台6側に枢着され、ピストンロッド20aの先
端部は右側のメインフレーム11R側に枢着されてい
る。
【0016】前記第1連結フレーム12の下方には、こ
れと平行に前輪支軸21が配置されており、この前輪支
軸21は、断面六角形の筒体21aと、筒体21aに左
右方向摺動自在に内嵌された断面六角形の軸体21bと
から構成され、筒体21aと軸体21bとは左右方向の
軸心廻りに一体回動自在であると共に、前輪支軸21は
左右方向に伸縮自在に構成されている。
【0017】なお、前輪支軸21の筒体21aは図示省
略の軸受体によって第1連結フレーム12の筒体12a
に左右軸廻りに回動自在に支持される。図4にも示すよ
うに、前記軸体21bの右端部には昇降アーム22の基
部が固定され、この昇降アーム22の基部右側には軸体
21bと同心状とされた回動軸23の左端部が固定さ
れ、昇降アーム22の先端側には、右側のメインフレー
ム11R上に固定のブラケット24に左右軸廻りに回動
自在に枢着された油圧シリンダからなる昇降シリンダ2
5のピストンロッド25aの先端部が枢着されている。
【0018】前記回動軸23上には支持筒26が左右軸
廻りに回動自在に外嵌され、この支持筒26および筒体
21aの左端側には前輪支持アーム27の前端側が連結
固定され、各前輪支持アーム27の後端側に前輪8が左
右軸廻りに回転自在に取付けられている。また、左右メ
インフレーム11L,11Rの後部には、左右方向の固
定筒28が固定され、各固定筒28には、伝動ケース2
9の上端側が左右軸廻りに回動自在に支持され、各伝動
ケース29の下端側には後輪9が左右軸廻りに回転自在
に取付けられている。
【0019】支持筒26および筒体21aには第1連動
アーム30が突設され、伝動ケース29の上端側には第
2連動アーム31が突設され、第1連動アーム30と第
2連動アーム31とは連動ロッド32によって連動連結
されている。回動軸23の右端部には第3連動アーム3
3の基部が固定され、第3連動アーム33の先端部には
連結ロッド34の前端が左右軸廻りに回動自在に枢着さ
れると共に、この連結ロッド34後端には油圧シリンダ
からなるモンローシリンダ35が固定され、モンローシ
リンダ35のピストンロッド35aの先端部は右側の連
動ロッド32の前後方向中途部に左右軸廻りに回動自在
に枢着されている。
【0020】前記構成のものにあっては、第1規制手段
15を解除すると共に、第2規制手段19によってエン
ジン7,ミッションケース5等の支持フレーム10に対
する左右移動を規制し、この状態で伸縮装置20のピス
トンロッドを出退させて該伸縮装置20を伸縮させるこ
とによって、前後輪8,9の左右間隔を調節するこがで
きる。
【0021】また、前後輪8,9の左右間隔を調節した
後、第1規制手段15によって支持フレーム10の伸縮
を規制すると共に、第2規制手段19を解除し、この状
態で伸縮装置20のピストンロッド20aを出退させて
該伸縮装置20を伸縮させることによって、図5に示す
ように、エンジン7,ミッションケース5等を支持フレ
ーム10に対して左右に移動させて移植装置3の植付部
の左右位置を調節することができる。
【0022】なお、前記伸縮装置20は、油圧シリンダ
の他、ネジジャッキ構造又はターンバックル構造等から
なる伸縮体によって構成してもよい。また、支持フレー
ム10の伸縮とエンジン7等の左右移動とはそれぞれ別
個の伸縮装置によって行うようにしてもよく、この場
合、ラックピンオン構造によって支持フレーム10の伸
縮及びエンジン7等の左右移動を行うようにしてもよ
く、さらに手動によって支持フレーム10の伸縮及びエ
ンジン7等の左右移動を行うようにしてもよい。
【0023】また、前記昇降シリンダ25のピストンロ
ッド25aを出退させることによって昇降アーム22が
回動し、前輪支軸21および回動軸23が回動する。こ
の前輪支軸23の回動によって左側前輪支持アーム27
が上下揺動して左側前輪8が昇降すると共に、左側の、
第1連動アーム30、連動ロッド32、第2連動アーム
31を介して左側伝動ケース29が上下揺動して左側後
輪9が昇降し、回動軸23の回動によって第3連動アー
ム33が回動し、連結ロッド34、モンローシリンダ3
5を介して右側連動ロッド32が前後移動され、右側第
1連動アーム30を介して支持筒26が回動することに
よって右側前輪支持アーム27が上下揺動して右側前輪
8が昇降すると共に、右側の第2連動アーム31を介し
て右側伝動ケース29が上下揺動して右側後輪9が昇降
する。
【0024】以上のようにして、昇降シリンダ25の伸
縮によって支持フレーム10、エンジン7、ミッション
ケース5、移植装置3、ハンドル4等が昇降し、これに
よって、異なる畝R高さに対応させることができると共
に、畝Rの高さ変化に対応した植付けが行える。また、
モンローシリンダ35のピストンロッド35aを出退さ
せることによって右側連動ロッド32が前後移動し、右
側の前後輪8,9が昇降する。このようにモンローシリ
ンダ35によって右側の前後輪8,9のみを昇降させる
ことによって、傾斜地において、走行機体2および移植
装置3を水平に保持させることができる。
【0025】移植装置3は、図2、図6及び図7に示す
ように、苗を畝Rに植付ける植付装置36と、苗を植付
装置36に供給する苗供給装置37と、覆土装置38と
から主構成されている。なお、畝Rがマルチフィルムに
よって被覆されている場合には、該マルチフィルムに植
付用の孔を形成する穿孔装置が設けられる。植付装置3
6は、苗供給装置37から苗が供給される植付カップ
(植付手段)39と、この植付カップ39を上下揺動自
在に支持する揺動リンク機構40とから主構成されてい
る。揺動リンク機構40は、上端部が可動フレーム18
Bに固定のブラケット41に枢着されて前後揺動自在と
された第1平行リンク42と、この第1平行リンク42
の下端部に枢着された揺動プレート43と、この揺動プ
レート43に前端部が枢着された第2平行リンク44と
から構成され、第2平行リンク44の後端部に植付カッ
プ39が枢着されている。
【0026】また、第2平行リンク44の上側リンクに
は、軸受45が固定され、可動フレーム18Bの左右枠
材間には左右のベアリング46を介して回転自在に支持
されたクランク軸47が設けられ、このクランク軸47
のクランクアーム47a間のクランクピン47bが前記
軸受45に挿通されている。そして、クランク軸47が
図6において反時計廻りに回転することで、第1、第2
平行リンク42,44により植付カップ39が上下に揺
動しながら前後にも揺動して、図6に一点鎖線で示す軌
跡を描くように動き、その軌跡の上端部で植付カップ3
9に上方から苗が落下供給され、軌跡の下部で植付カッ
プ39の下部が畝Rに突入するようになっている。
【0027】また、植付カップ39は、下部に前後に開
閉するくちばし形のオープナを備えており、オープナは
植付カップ39が畝Rに突入したときに連動具によって
前後に開き、畝Rに移植孔を形成すると共に、該移植孔
に苗を植付け得るようになっている。前記可動フレーム
18Bの後部は畝R上を転動する左右一対のゲージ輪4
8によって支持され、これらゲージ輪48は可動フレー
ム18Bから垂下されたブラケット49に前部が左右軸
廻りに回動自在に枢支された支持フレーム50に取付け
られ、該支持フレーム50の後部は、該支持フレーム5
0と可動フレーム18Bとの上下方向の間隔を調節可能
な間隔調節機構51によって可動フレーム18Bに吊持
されており、支持フレーム50と可動フレーム18Bと
の上下方向の間隔を調節することによって植付カップ3
9の突入深さ(植付け深さ)が調節できるようになって
いる。
【0028】苗供給装置37は、固定フレーム18A上
に装着されており、ソイルブロック苗が育苗されたポッ
ト部52aが縦横に多数配設された苗トレイ52を横方
向及び縦方向に移送しつつ、この苗トレイ52から、所
定の苗取出位置にて苗取出爪53により苗を一つずつ取
り出して、該苗を植付カップ39の上方まで移送した後
に植付カップ39内に落とし込むようになされている。
【0029】なお、苗トレイ52は樹脂製で可撓性を有
し、縦横に多数配列したポット部52aが背面に突出し
て備えられており、各ポット部52aにソイルブロック
苗が育苗されている。覆土装置38は、図8及び図9に
も示すように、畝突入位置における植付カップ39の左
右両側に位置する左右一対の覆土輪54を備え、これら
左右の覆土輪54を支持する支軸55には筒体56が固
定され、この筒体56は支持杆57の前部に前後軸廻り
に回動自在に外嵌されて取付けられ、支持杆57の後部
は可動フレーム18Bに固定の軸受58に左右軸廻りに
揺動自在に支持されている。
【0030】前記筒体56にはバネ掛59が固定される
と共に、支持杆57に上方突出状に固定された支柱60
の上部にもバネ掛61が固定され、これらバネ掛59,
61間に引張りコイルバネ62が介装されて、覆土輪5
4が筒体56廻りに下方に回動するように付勢され、ま
た、支持杆57から延設されたストッパ部材63に支軸
55が接当することによって覆土輪54の下方回動が規
制されていて、覆土輪54は上方に向かうにしたがって
左右方向外方移行するように傾斜状とされている。
【0031】前記支持杆57には、連動アーム64が一
体揺動するように設けられ、この連動アーム64は、前
記クランク軸47に一体回動可能に設けられたクランク
アーム65に連動ロッド66を介して連動連結されてい
る。したがって、クランク軸47の回転によって連動ロ
ッド66が前後に押引きされて連動アーム64が前後に
揺動し、これによって支持杆57が上下揺動して覆土輪
54が昇降するようになっている。そして、覆土輪54
は、植付カップ39が畝Rに突入して該畝Rから抜出た
際に、苗の植付部分の左右両側に接地して押圧し、これ
によって苗の根本に土を寄せて植付孔を埋めると共に苗
の根本を鎮圧する。また、覆土輪54は、接地したとき
の土からの反力によって、コイルバネ62の付勢力に抗
して、筒体56の軸心廻りに上方に回動し、これによっ
て土寄せと苗の根本の押さえとを確実に行うようになっ
ている。
【0032】なお、覆土輪54は植付カップ39が畝R
に突入して該畝Rから抜出るまでに接地し始めるように
するのがよい。また、前記覆土装置38は、常時畝上面
を転動する鎮圧輪によって覆土・鎮圧するものにくら
べ、覆土輪54が一定の間隔をおいて接地するので、マ
ルチフィルムで覆われた畝に苗を植付ける場合におい
て、マルチフィルムにしわが寄るということがないとい
う利点がある。
【0033】ここで、走行系及びPTO系の動力伝達系
統を説明すると、図10において、エンジン7の動力は
巻掛伝動手段70によりミッションケース5の入力軸7
1に伝達される。ミッションケース5には入力軸71と
平行に、回転軸72、中間軸73、バック軸74、出力
軸75及び第1PTO軸76がそれぞれ回転自在に支持
されると共に、前後方向の第2PTO軸77が後方突出
状に設けられている。
【0034】入力軸71上のギヤ78は回転軸72上の
遊転ギヤ79と咬合しており、この遊転ギヤ79にクラ
ッチギヤ80を摺動させてその咬合部を咬合させること
により、入力軸71から回転軸72へ動力伝達可能にな
る。前記クラッチギヤ80は遊転ギヤ79と咬合する方
向に弾圧されており、爪式の主クラッチを構成してい
る。
【0035】前記回転軸72と中間軸73との間には、
1速(F1 )、2速(F2 )、3速(F3 )、ニュート
ラル(N)、後進(R)に切換操作可能な変速装置81
が設けられている。また、中間軸73上には伝動ギヤ8
2が設けられており、伝動ギヤ82は出力軸75に固設
された大ギヤ83と噛合している。そして、出力軸75
から走行伝動軸84を介して伝動ケース29内のチェー
ン巻掛け伝動機構85に動力が伝達され、チェーン巻掛
け伝動機構85から後輪9に動力が伝達されて該後輪9
が回転駆動される。なお、走行伝動軸84はミッション
ケース5の左右移動を許容するように伸縮自在とされて
いる。
【0036】前記回転軸72は一端がミッションケース
5から突出していて、その外端に電磁クラッチ86が固
定されており、また、回転軸72の外端部を包囲するよ
うに筒軸状のカップリング軸87がミッションケース5
に回転自在に支持されており、電磁クラッチ86の作動
で回転軸72とカップリング軸87とが一体回転し、P
TO系動力を分岐取り出しできるようになっている。
【0037】このカップリング軸87にはギヤ88が固
定されており、このギヤ88は中間軸73に遊嵌したア
イドラギヤ89と噛合しており、アイドラギヤ89は更
に第1PTO軸76上のギヤ90と噛合し、PTO系動
力を伝達可能にしている。第1PTO軸76にはベベル
ピニオン91が固定され、第2PTO軸77上のベベル
ギヤ92と噛合しており、PTO系動力を2系統に分岐
して、第1PTO軸76と第2PTO軸77とから取出
し可能となっており、電磁クラッチ86を消磁すること
で出力軸75の回転動力を止めることなく第1、第2P
TO軸76,77の回転動力を停止可能となっている。
【0038】前記第1PTO軸76からは、図7にも示
すように、巻掛伝動機構93を介してクランク軸47に
動力が伝達されて、植付装置36及び覆土装置38が駆
動され、第2PTO軸77の動力によって苗供給装置3
7が駆動されるようになっている。また、可動フレーム
18Bには、移植カップ39がその軌跡の上死点にある
ことを検出する近接スイッチ94が設けられ、該スイッ
チ94は、植付カップ39上部位置にきたときにオンと
なり、電磁クラッチ86をオン(接続)からオフ(切
断)に切り換え、移植装置3の駆動を一時的に停止させ
ることで、苗の植付間隔を制御している。
【0039】一方、電磁クラッチ86の近傍には回転軸
72の1回転毎に信号を数パルス発生する回転パルスセ
ンサ95が設けられ、この回転パルスセンサ95から発
生するパルスがマイコンによってカウントされ、予め設
定されたパルス数カウントされると、電磁クラッチ86
をオフからオンに切換え、移植装置3の作動を再開する
ようになっている。
【0040】図1及び図3に示すように、前記マイコン
によってカウントされるパルス数は、株間設定スイッチ
96と株間調節ダイヤル(株間調節手段)97とによっ
て可変でき、このマイコンによってカウントされるパル
ス数を変えることによって、移植装置3の駆動停止時間
を変更して株間を調節できるようになっている。株間設
定スイッチ96と株間調節ダイヤル97とは操縦ハンド
ル4の把持部近傍に設けられた操作パネル98に設けら
れ、株間設定スイッチ96はオンオフスイッチからなり
該スイッチ96の指標をA又はBのいずれかに合わせる
ことによって2段に切換え可能とされ、株間調節ダイヤ
ル97は可変抵抗を備えてなり該ダイヤル97の指標を
1〜7のいずれかに合わせることによって7段に切換え
可能とされ、これら株間設定スイッチ96と株間調節ダ
イヤル97との組合せによって、マイコンにカウントさ
れるパルス数、すなわち植付間隔が14通りに変更でき
るようになっている。
【0041】また、走行機体2の速度を1速F1 又は2
速F 2のいずれかを選択することによって、14通り以
上の植付間隔の設定が可能とされ、本実施の形態では、
例えば1速F1 では18cmから2cmおきに44cm
まで植付間隔の調節ができ、2速F 2では30cmから
2cmおきに56cmまで植付間隔の調節ができるよう
になっている。
【0042】前記株間調節ダイヤル97には植付位置の
ずれを修正する株間修正レバー(株間修正手段)99が
設けられている。この株間修正レバー99の基部には株
間調節ダイヤル97に外嵌されるボス部99aが設けら
れ、ボス部99aの一部は切欠かれていると共に、ボス
部99aの該切欠き部分の両端部に突片100が左右方
向対向状に一体形成されている。
【0043】これら一対の突片100に亘ってボルト1
01が挿通されると共に、該ボルト101にはナット1
02が螺合されて締付けられていて、ボス部99aが株
間調節ダイヤル97に固定されて株間修正レバー99が
該株間調節ダイヤル97と一体回転するようになってい
る。また、ナット102を緩めることによって、株間調
節ダイヤル97がボス部99aに対して相対回転し、苗
の植付間隔の調節が可能とされている。
【0044】この株間修正レバー99の左右両側には、
それぞれピン等からなるストッパ103が設けられてい
る。また、株間修正レバー99の先端側にはスプリング
104の一端が掛止され、該スプリング104の他端は
操作パネル98に固定された掛止部105に掛止されて
おり、株間修正レバー99を左右のストッパ103間の
中央部に保持させている。
【0045】前記移植機1によって苗を畝Rに移植する
場合において、四条植えの場合について説明すると、先
ずミッションケース5,エンジン7等と共に移植装置3
を畝Rの左右方向中央部より左側にオフセットする。こ
のとき先ず畝Rの左右方向中央寄りの植付位置か外側寄
りの植付位置のどちらか一方に位置させ、畝Rの長手方
向に往復して苗を植付けた後、他方に位置させ、畝Rの
長手方向に往復して苗を植付ける。
【0046】また、苗を植付ける場合、図11に示すよ
うに、栽培面積の効率化のために千鳥状に植付けること
が考えられており、以下、この千鳥四条植えの植付け方
法について説明する。なお、図11において、C方向は
畝Rの長手方向を示す。先ず、移植装置3を、植付カッ
プ39が畝Rの左右方向中央部より左側であって、且つ
畝Rの左右方向中央寄りの植付位置に対応するようにオ
フセットさせる。そして、この中央左側の条(図11に
符号Dで示す)に苗Sを、設定した所定の株間で植付
け、次いで畝Rの端部で移植機1をターンさせて中央左
側の条Bに隣接する中央右側の条(図11に符号Eで示
す)に苗Sを植付けるのであるが、この場合、中央左側
の条Dの既移植苗Sに合わせる目印(マーカー又は装置
の一部分)を移植機1に設けておき、この目印を中央左
側の条Dの最端部の既移植苗Sに合わせて電磁クラッチ
86を接続することによって、中央右側の条Eの最初の
苗Sの植付位置が、前記中央左側の条Dの最端部の既移
植苗Sから所定株間の1/2の距離になるようにし、そ
の後はマイコンで回転パルスセンサ95からのパルスを
カウントすることによって所定株間で植付ける。これに
よって、中央側の条D,Eが千鳥状に植付けられる。
【0047】中央側の条D,Eを植付けると、同じ要領
で左右端部側の条を千鳥状に植付ける。なお、目印を中
央左側の条Dの最端部の既移植苗Sに合わせて電磁クラ
ッチ86を接続するタイミングは実験等によって求めて
おく。前記方法の場合、車輪8,9のスリップ、その他
の原因によって、中央右側の条Eに植付けられる苗Sの
植付位置が畝Rの長手方向Cに徐々に位置ずれしてき
て、中央左側の条Dの苗Sと、中央右側の条Eの苗Sと
が左右方向に並んでしまう場合がある。
【0048】このような場合は、中央右側の条Eに植付
けられる苗Sが中央左側の条Dの植付位置間の中央部か
らずれたことを確認して、株間修正レバー99をストッ
パ103に接当するまで動かしてやる。すると、株間調
節ダイヤル97が一目盛り分回動し、植付位置のずれが
修正されて、中央右側の条Eに植付られる苗Sが、中央
左側の条Dの隣接する苗Sの中央部に植付けられる。
【0049】この株間修正レバー99は、苗Sの位置ず
れを確認した後、マイコンで回転パルスセンサ95から
のパルスをカウントする前(すなわち停止する前)に動
かし、植付カップ39の下降が始まった後に元の位置に
復帰させるようにする。この株間修正レバー99の復帰
は、該レバー99から手をはなすことにより、スプリン
グ104の付勢力によって自動的になされる。
【0050】また、苗Sが進行方向後方側にずれたとき
は+(プラス)側に株間修正レバー99を動かし、苗S
が進行方向前方側にずれたときは−(マイナス)側に株
間修正レバー99を動かす。さらに、図例では苗Sの植
付位置の修正量は、株間調節ダイヤル97の一目盛り
分、すなわち2cmとされているが、これは、通常使わ
れる株間(苗Sの植付間隔)が30cmくらいであり、
苗Sの植付位置がずれたのを目視で確認できるのがだい
たい2cmくらいからであるからである。
【0051】なお、株間の調節間隔量がもっと小さいも
のである場合は、前記ストッパ103を位置変更自在と
して修正量を調節できるようにすることもできる。ま
た、前記方法において、目印によって手動で電磁クラッ
チ86を入れるのにかえて、中央左側の条Dの最端部の
既移植苗Sをセンサによって検出することにより自動的
に電磁クラッチ86が接続されるようにしてもよい。
【0052】また、前記説明では苗Sを千鳥状に植付け
る方法について、四条植えの場合について説明したが、
二条植え,三条植え,その他の多条植えの場合にも略同
じようにして植付けられる。
【0053】
【発明の効果】本発明によれば、株間調節手段に係脱自
在に係合されて該株間調節手段と一体操作可能とされ、
苗植付位置の畝長手方向の位置ずれを修正するために植
付間隔を増減させるべく、株間調節手段を所定量操作さ
せ、且つ株間調節手段をもとの位置に復帰させるように
付勢された株間修正手段を設けたので、植付位置が畝長
手方向に位置ずれしたときに、このずれを株間修正手段
によって煩雑な作業なしに容易に修正でき、しかも、株
間修正手段は付勢力によってもとの位置に復帰するの
で、ずれの修正後は自動的に株間調節手段がもとの設定
位置にもどされ、走行しながら植付位置のずれの修正が
行え至便である。
【0054】また、株間修正手段の株間調節手段に対す
る係合を解除することによって、株間調節手段が単独で
操作でき、植付間隔の調節が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】要部の平面図である。
【図2】移植機の全体側面図である。
【図3】移植機の平面図である。
【図4】前輪支軸の平面断面図である。
【図5】走行機体の平面図である。
【図6】植付装置及び覆土装置等の側面図である。
【図7】植付装置及び覆土装置等の平面図である。
【図8】覆土輪の斜視図である。
【図9】覆土状態を示す覆土装置の正面図である。
【図10】走行系及びPTO系の動力伝達系統を示す概
略図である。
【図11】植付状態の平面図である。
【符号の説明】
2 走行装置 39 植付カップ(植付手段) 97 株間調節ダイヤル(株間調節手段) 99 株間修正レバー(株間修正手段)
フロントページの続き (72)発明者 蔵野 淳次 大阪府堺市石津北町64番地 株式会社ク ボタ 堺製造所内 (56)参考文献 特開 昭59−48014(JP,A) 特開 平6−113684(JP,A) 特開 平6−113625(JP,A) 実開 平3−41518(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01C 11/00 - 11/02 303

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 走行機体に植付手段を支持し、畝に沿っ
    て走行しながら植付手段によって苗を畝に所定間隔をお
    いて植付けるようにした移植機であって、植付手段の植
    付動作を一時停止させることによって所定の植付間隔を
    得るように構成すると共に、該停止時間を変更して植付
    間隔の調節をする株間調節手段を備えた移植機におい
    て、 前記株間調節手段に係脱自在に係合されて該株間調節手
    段と一体操作可能とされ、苗植付位置の畝長手方向の位
    置ずれを修正するために植付間隔を増減させるべく、株
    間調節手段を所定量操作させ、且つ株間調節手段をもと
    の位置に復帰させるように付勢された株間修正手段を設
    けたことを特徴とする移植機。
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