JP3204729B2 - メダルの投入機構 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明はメダルの投入機構、更に
詳しくはメダルを用いてゲームを行う種々のゲーム機
械、例えばスロットマシン等で用いられるメダルの投入
口付近に設けられた投入されるメダルを案内しながら機
械内部のメダルセンサーにメダルを導くためのメダルの
投入機構に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来、メダルを投入し、その投入された
メダルの投入信号を受けることにより、ゲームを開始す
るような種々のゲーム機械が提供されていた。このよう
なゲーム機械にあっては、通常、メダルがスムーズに入
るために、メダルの投入口付近にメダルの投入機構が設
けられているものの、このようなメダルの投入機構とし
ては、大きく２つの種類があった。

【０００３】第１の種類としては、メダルを１枚づつ投
入するのにふさわしいメダルの投入機構であり、通常メ
ダルを機械内部に落下させる投入口の奥方向にメダルを
衝接させるための立設板を設けてあり、この立設板にメ
ダルを押しつけた状態で手を離すことによって、その押
しつけられたメダルが投入口内部に落ちるように形成さ
れたものである。

【０００４】第２の種類としては、複数のメダルを連続
して投入可能なメダルの投入機構である。このメダルの
投入機構としては、通常、投入口に位置させたメダルの
軸心方向に沿った案内用凹部を設け、この案内用凹部の
上に複数枚のメダルを立設させた状態で、順次、投入口
方向にメダルを押し込むことにより、投入口に位置する
メダルから投入口内部に複数のメダルを順次落下させる
ように形成させたものである。

【０００５】この第２の種類のメダルの投入機構にあっ
ては、通常、メダルがスムーズに入るために、メダルの
投入口付近に溝状の案内凹部を有する投入ガイド部が設
けられ、この投入ガイド部は、ゲーム機本体に固定され
た落下口を有する基体と一体に形成されたものが知られ
ている。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】このようなゲーム機械
にあっては、例えばホールの都合によって、ホールで使
用するメダルを、以前から使用していたメダルと厚さや
直径の異なるメダルに変更したい場合や、メダル投入口
の軸心と案内凹溝の軸心とが、共に、例えばスロットマ
シン等のゲーム機械の前面と水平方向にほぼ垂直形成さ
れた投入ガイド部から、遊技者のニーズに応じて、例え
ば軸心を遊技者の方向に傾けたメダルの投入口や案内凹
溝を有する投入ガイド部に変更したい場合がある。

【０００７】このような場合に、メダルの投入口や案内
凹部等を有する投入ガイド部分とが一体に形成されてい
るから、メダルの投入機構全体を交換する必要があり、
手数を要するとともに交換コストが割高となってしま
う。そこで本発明は、メダルを機械内部に落下させる落
下口を有する基体から、案内凹部と投入口とからなる投
入ガイド部とを着脱交換を可能に装着することにより、
遊技者のニーズに応じた投入口や案内凹部に容易に変更
することが可能なメダルの投入機構を提供することをそ
の目的とする。

【０００８】またさらに、この機構によれば、軸心方向
の異なる投入ガイド部に容易に交換することのできるだ
けでなく、遊技者方向に傾けた軸心を有する投入ガイド
部又はスロットマシン等のゲーム機械の前面と水平方向
にほぼ垂直な軸心を有するメダルの投入ガイド部のいず
れにも容易に交換することのできるメダルの投入機構を
提供することをその目的とする。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明は、上記した目的
を達成するためのものであり、請求項１記載の発明は、
メダルを機械内部に落下させる落下口(61)を有する基体
(60)と、この基体(60)に着脱可能に装着され、上記落下
口(61)を介してメダルをゲーム機内部に立設状態で落下
させるメダルの投入口(71)及びメダルを立設させた状態
でメダルの投入口(71)に導くための溝状の案内凹部(72)
とを有する投入ガイド部(70)とを別体に形成したもので
ある。

【００１０】さらに、前記落下口(61)を左右方向中心で
区切った時に、ゲーム機の前面とほぼ平行な左方向手前
側の平行前方端縁(64)と、ゲーム機の前面に、徐々に近
づくように傾斜した右方向手前側の傾斜前方端縁(62)
と、上記傾斜前方端縁(62)に平行な左方向後方側の傾斜
後方端縁(63)と、上記平行前方端縁(64)に平行な右方向
側後方の平行後方端縁(65)とから成るスリット状に形成
されている。また、投入ガイド部として、前記平行前方
端縁(64)及び平行後方端縁(65)に沿ってメダルを投入す
る投入ガイド部(70)と、前記傾斜前方端縁(62)及び傾斜
後方端縁(63)に沿ってメダルを投入する投入ガイド部(7
0)とを選択使用可能に形成したものである。

【００１１】

【作用】請求項１記載のメダルの投入機構によれば、ま
ず、投入ガイド部(70)を交換するには、投入ガイド部(7
0)を、装着されている基体(60)から離脱させる。そし
て、異なる投入ガイド部(70)、例えば軸心を遊技者方向
に向けたメダルの投入口(71)を有する投入ガイド部(70)
を、基体(60)に装着する。

【００１２】このように、投入ガイド部(70)を交換する
だけで、種類の異なる投入口(71)、例えば受け付けるメ
ダルの直径、厚みが異なる投入口(71)や案内凹部(72)に
交換することができ、交換コストが安く、かつ、交換作
業に手数を要することがない。

【００１３】

【実施例】図１〜４は、本発明の一実施例を示すもので
あり、図１は本発明を用いたゲーム機械として、スロッ
トマシンを例にあげて説明する為の正面図、図２は本発
明の要部斜視図、図３は本発明に用いる基体の平面図、
図４は本発明の平面図、図５は本発明の異なる実施例を
示す平面図を各々示す。

【００１４】以下本発明の実施例を図示例に従って説明
する。まず、図１に基づいてスロットマシンの正面から
見た部分の概略について説明する。図１中、10は、スロ
ットマシンを示すものであり、このスロットマシン10で
は、その上部から下部に向けて順次、ゲーム機械の名称
等を記載した上部飾部20、スロットマシン10のリール等
を表示したりあるいは当りなどを表示する為の表示部3
0、スロットマシン10の回転の開始あるいは停止等の操
作を行なう操作部40、スロットマシン10の遊び方等を表
示する為の下部飾部80、スロットマシン10で当り絵柄が
そろった時等にメダルを排出する為の排出部90が、順次
設けられている。

【００１５】上記表示部30には、スロットマシン10のリ
ールを全面から可視可能にする為の表示窓31…が横並び
に３つ設けられているとともに、クレジットされている
メダル枚数を表示するクレジット表示部32と、当った際
の払出しメダル枚数を表示する為の払出し表示部33とが
設けられている。

【００１６】上記クレジット表示部32は、通常、投入し
たメダルによって、スロットマシン10のゲームを行なう
ものの、予めメダルを多数枚投入しておき、その投入さ
れたメダルを順次消費しながらゲームを行なうようなゲ
ームの際に用いるものである。このような時に、予め投
入されていたメダルの枚数を表示しておくものが、この
クレジット表示部32である。尚、このようにクレジット
表示部32に、予め投入メダルが表示されているような場
合にあっては、操作部40に設けられたクレジットスイッ
チ41を押すことによって、このクレジット表示部32に表
示された数字を１減算するとともに、１枚のメダルを投
入されたと同様の扱いをして、ゲーム進行が行なえるよ
うになっている。

【００１７】また、上記操作部40には、正面から見て左
側に開始ハンドル42が設けられているとともに、この操
作部40のほぼ中央部分に３つのリールにそれぞれ合致し
た３つのストップボタン43…が設けてある。この操作部
40の右側上部には、本発明に係るメダルの投入機構50が
設けられている。

【００１８】また、上記排出部90には、排出されたメダ
ルを収納しておく為のメダル皿91が設けられているとと
もに、スロットマシン10の内部に設けたホッパー（図示
せず）等によりメダルを排出する為の排出口92が設けら
れている。なお前記排出口92は、投入されたメダルがキ
ャンセル等された際にも、そのキャンセルされたメダル
を排出する為にも用いられるものである。

【００１９】次に，図２〜図５に従って、本発明に係る
メダルの投入機構50の詳細について説明する。本発明に
係るメダルの投入機構50は、図２に示すように、スロッ
トマシン10等のゲーム機の操作部40に固定される基体60
と、この基体60に着脱可能に装着される投入ガイド部70
とから形成されている。

【００２０】基体60は、平面長方形状に形成されている
とともに、その一部にメダルの投入機構50の下部に連通
したゲーム機本体内部に設けられたセレクター（図示せ
ず）等に引っかかってしまったような場合に、そのメダ
ルを排出口92にキャンセルする為の返却ボタン66が設け
られている。また、投入機構50から投入されたメダルを
ゲーム機内部のセレクター方向に落下させる為の落下口
61が設けられている。

【００２１】この落下口61は、図３に示すように、メダ
ルの厚さに等しい幅で、機械の前面に平行に形成した孔
に対して、その孔の中央を回転中心として、上方から見
て若干右方向に拡開させたような形状となっている。具
体的には、この落下口61を左右方向中心で区切った時
に、左方向手前側は、ゲーム機の前面とほぼ平行な平行
前方端縁64として形成されているとともに、右方向手前
側はゲーム機の前面に、徐々に近づくように傾斜した傾
斜前方端縁62を形成している。また更に、落下口61の中
央左方向の後方は、前述した傾斜前方端縁62と平行な、
傾斜後方端縁63が形成されているとともにに、中央から
右側の後方は、前述した平行前方端縁64と平行した平行
後方端縁65が形成されている。

【００２２】また、このような４つの端縁62〜65は、そ
れぞれメダルを機械の前面に対して平行状態に投入しよ
うとする時には、そのメダルが平行前方端縁64と平行後
方端縁65とに沿って落下するものの、メダルをゲーム機
本体に対して、傾斜させた状態で投入させる際には、傾
斜前方端縁62と傾斜後方端縁63とに沿って投入させるこ
とができるようになっているものである。

【００２３】また更に、投入ガイド部70は、基体60にネ
ジ止め等の方法（図示せず）で着脱可能に装着されて使
用するものであり、基体60の落下口61位置に合致する位
置に、メダルの投入口71が上下方向に貫通するようにし
て設けてある。また、このメダルの投入口71より手前の
部分には、メダルの半径に一致した曲率を有する案内凹
部72が、メダルの投入口71から落下するメダルに直角な
水平方向に対して、若干水平方向にずらすようにして設
けてある。なお、具体的にはメダルの投入口71から左手
前方向にずらせてある。また更に、このメダルの投入口
71の奥方向には投入すべきメダルを押し当てる為の立設
板73が設けてある。

【００２４】なお、案内凹部72の手前側には、この案内
凹部72よりも若干上方に突出させた隆起部74が設けてあ
り、案内凹部72に位置させた複数枚のメダルをメダルの
投入口71から落下口61を介して、スロットマシン10本体
内部に投入させる際に、手前側にメダルが落ちるのを防
止している。また、投入ガイド部70は、落下口61の傾斜
前方端縁62及び傾斜後方端縁63に沿ってメダルが落下す
るように、基体60に着脱可能に装着されている。したが
って、投入ガイド部70の立設板73が、右側がゲーム機前
面方向に傾いたようにして設けられている。

【００２５】したがって、スロットマシン10の正面に座
った遊技者が右手でメダルを投入しようとするとき、若
干自分の方向に傾けてメダルを投入できるものである。
また、図４に示すようにメダルの投入口71の軸心を水平
方向において遊技者側にずらせた投入ガイド部70から、
図５に示すように、投入口の軸心がゲーム機械の前面と
水平方向にほぼ垂直な軸心を有するメダルの投入口71に
交換するには、落下口61の平行前方端縁と平行後方端縁
に投入口を対応させて、基体60に装着すればよい。

【００２６】また、通常用いていたメダルの投入口71
を、厚さや大きさの異なるメダルを用いることのできる
メダルの投入口71に変更したい場合には、上記と同様の
方法で、スリットの間隔の異なったメダルの投入口71を
有する投入ガイド部70に交換すれば、落下口61の幅を限
度として、厚さや大きさの異なるメダルを用いることが
できる。

【００２７】なお、上記説明では、案内凹部72は、メダ
ルの半径に一致した曲率を有するとしたが、案内凹部72
は、メダルの半径よりも大きな曲率を有するものを用い
ることもできる。

【００２８】

【発明の効果】本発明は、以上のように構成されている
ので、以下に記載されるような効果を奏する。本発明に
係るメダルの投入機構によれば、受け付けるメダルの種
類の異なるメダルの投入口や案内凹部に容易に変更する
ことが可能なメダルの投入機構を提供することができ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】スロットマシンの正面図である。

【図２】本発明に係るメダルの投入機構の要部分解斜視
図である。

【図３】本発明に用いる基体の平面図である。

【図４】本発明に係るメダルの投入機構の平面図であ
る。

【図５】本発明の異なる実施例を示す平面図である。

【符号の説明】

10 スロットマシン 20 上部飾部 30 表示部 31 表示窓 32 クレジット表示部 33 払出し表示部 40 操作部 41 クレジットス
イッチ 42 開始ハンドル 43 ストップボタ
ン 50 メダルの投入機構 60 基体 61 落下口 62 傾斜前方端縁 63 傾斜後方端縁 64 平行前方端縁 65 平行後方端縁 66 返却ボタン 70 投入ガイド部 71 メダルの投入
口 72 案内凹部 73 立設板 74 隆起部 80 下部飾部 90 排出部 91 メダル皿 92 排出口

Claims (1)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 メダルを用いたゲーム機械の外部に設け
   られ、溝状の案内用凹部の上に複数枚のメダルを立設さ
   せた状態で、順次、投入口方向にメダルを押し込むこと
   により、投入口に位置するメダルから投入口内部に複数
   のメダルを順次落下するように形成させた、機械内部の
   メダルセンサーにメダルを導くためのメダルの投入機構
   であって、 メダルを機械内部に落下させる落下口を有する基体と、
   この基体に着脱可能に装着され、上記落下口を介してメ
   ダルをゲーム機内部に立設状態で落下させるメダルの投
   入口及びメダルを立設させた状態でメダルの投入口に導
   くための溝状の案内凹部とを有する投入ガイド部とを別
   体に形成すると共に、 上記落下口を左右方向中心で区切った時に、ゲーム機の
   前面とほぼ平行な左方向手前側の平行前方端縁と、ゲー
   ム機の前面に、徐々に近づくように傾斜した右方向手前
   側の傾斜前方端縁と、上記傾斜前方端縁に平行な左方向
   後方側の傾斜後方端縁と、上記平行前方端縁に平行な右
   方向側後方の平行後方端縁とから成るスリット状に形成
   し、 投入ガイド部として、前記平行前方端縁及び平行後方端
   縁に沿ってメダルを投入する投入ガイド部と、前記傾斜
   前方端縁及び傾斜後方端縁に沿ってメダルを投入する投
   入ガイド部とを選択使用可能に形成した ことを特徴とす
   るメダルの投入機構。