JP3203271B2

JP3203271B2 - 自動食器洗浄機用乳化型洗浄剤

Info

Publication number: JP3203271B2
Application number: JP25893492A
Authority: JP
Inventors: 森田千里雄; 伊藤健一; 大同吉之; 井上佳昭; 中田正二; 山内喜久子
Original assignee: 新高化学工業株式会社
Priority date: 1992-09-01
Filing date: 1992-09-01
Publication date: 2001-08-27
Anticipated expiration: 2016-08-27
Also published as: JPH0680998A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、自動食器洗浄機用の洗
浄剤の新たな組成に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に、洗浄剤の組成成分としては、水
酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸塩、リン酸塩の
ほか、ケイ酸塩その他のアルカリ成分を含み、さらに、
次亜塩素酸塩、塩素化イソシアヌル酸塩などの漂白剤を
含むものが多い。

【０００３】また、特に、自動食器洗浄機用の洗浄剤に
ついては、その洗浄剤の自動注加に適合させるため、固
形成分を含まない液状洗浄剤であり、かつ成分が水中に
て均一に分散させ得るものであることという制約があっ
た。このため、上記した従来組成によれば、例えば、油
脂汚れの除去、ウォータースポットの生成防止等の洗浄
性能について、十分であると言えなかった。このため、
従来、その洗浄性能の向上を図るため、洗浄ビルダーと
界面活性剤とを併用する方法が開発されるに至ってい
る。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】洗浄ビルダーと界面活
性剤との均一混合は一般に、塩析効果等により困難であ
ると考えられていた。このため、従来に於いては、洗浄
ビルダーと界面活性剤とをそれぞれ分離した状態で装備
させ自動食器洗浄機の流水系に随時にその適量をそれぞ
れ同時に供給する手段が採用された。

【０００５】しかし、この従来の利用方法では、その洗
浄剤各成分の自動食器洗浄機への供給等の作業がめんど
うで不便なばかりでなく、注加後に於いて各成分の洗浄
水中での濃度バランスが常に一定でない。このため、そ
の洗浄性能を安定化させることが難しく、また装置構成
についても特別な注加装置が必要となるなどの欠点があ
った。

【０００６】そこで、本発明では、上記した自動食器洗
浄機への適用に於ける欠点を解消すべく、食器に特有な
油脂汚れ等に対し十分な洗浄力とスポットの生成の解消
を可能とする洗浄剤を保存安定性の良好な単一の組成の
ものとして提供することを目的とした。

【０００７】

【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明は自動食器洗浄機用乳化型洗浄剤として次の
ように構成した。即ち、０．１〜６０％（％は重量％、
以下同じ。）の非イオン界面活性剤と、２０〜６０％の
洗浄ビルダーと、０．１〜５％の平均分子量が５０００
００以上の架橋型のカルボキシビニルポリマーとを必須
成分として含むことを特徴とする。

【０００８】上記した構成特徴において、非イオン界面
活性剤は後記する洗浄効果を発揮するものを適用するこ
とができる。またこの非イオン界面活性剤については、
低泡性を呈するように構成されているのが好ましい。

【０００９】この場合、この低泡性を呈する非イオン界
面活性剤としては、それ自体が低泡性のもの、例えば、
プルロニック型ブロックポリマー、リバースプルロニッ
ク型ブロックポリマー、テトロニック型ブロックポリマ
ー、リバーステトロニック型ブロックポリマー、ポリオ
キシアルキレンモノアルキルエーテル、ポリオキシアル
キレンジアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアル
キルフェニルエーテルなどから１種又は２種以上を選択
して適用することができるほか、このそれ自体が低泡性
の非イオン界面活性剤と、例えば、ポリオキシアルキレ
ン脂肪酸アルカノールアミドなどの比較的に泡立ちの多
い非イオン界面活性剤とを混合したものであってもよ
い。なお、上記後者の場合、それ自体が低泡性の非イオ
ン界面活性剤に対し比較的に泡立ちの多い非イオン界面
活性剤を50％以下の配合割合で混用することができる。

【００１０】また、当該洗浄剤について、非イオン界面
活性剤は0.1 〜60％の割合で配合することができる。こ
の非イオン界面活性剤の量が、0.1 ％以下となると、そ
の洗浄効果を十分に発揮できなくなり、また60％以上に
なると、当該洗浄剤の乳化状態が不安定となるために十
分な量の洗浄ビルダーの配合ができなくなる。

【００１１】また、洗浄ビルダーとしては、水酸化ナト
リウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウ
ム、トリポリリン酸ナトリウム、トリポリリン酸カリウ
ム、ピロリン酸ナトリウム、ピロリン酸カリウム、その
他のリン酸塩などのアルカリ系のもののほか、クエン酸
塩、リンゴ酸塩、ＥＤＴＡ塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ
アクリル酸塩など一般的な組成成分のものを利用するこ
とができる。

【００１２】また、洗浄ビルダーは、当該洗浄剤につい
て20〜60％の割合で配合することができる。この配合量
が20％以下となる場合には、油脂汚れ等に対する洗浄効
果が不十分となるし、また60％以上となると、当該洗浄
剤について乳化状態が不安定なものとなる。

【００１３】また、本発明に於いて、カルボキシビニル
ポリマーとは、平均分子量が５０００００以上の高分子
量の架橋型ポリアクリル酸をいう。即ち、アクリル酸を
主とし、これに少量のアリルショ糖等を配した共重合体
である。好ましくは、保存安定性の点から、５００００
０〜１５０００００の平均分子量のものである。

【００１４】また、カルボキシビニルポリマーは、当該
洗浄剤について0.1 〜５％の割合で配合することができ
る。この配合量が0.1 ％以下となる場合には、当該洗浄
剤について十分な乳化状態が得られないと共にその保存
安定性の低下につながり、また５％以上となると、洗浄
剤の粘度が高くなり過ぎて、場合によっては固化状態と
なって、自動食器洗浄機に於ける自動注加に適さなくな
る。

【００１５】また、本発明に係る洗浄剤は、次のような
方法によって得ることができる。即ち、洗浄ビルダーを
水中に溶解させた後、前記したその他の各必須成分をホ
モミキサー等の乳化分散装置を用い、2000〜5000rpm の
高速で一時に混合撹拌することによって得ることができ
る。またプロペラ式の撹拌機を用い、400rpm程度の比較
的低速で十分撹拌しながら水中にカルボキシビニルポリ
マーと非イオン界面活性剤とを予め混合分散したものを
加え、次いで、洗浄ビルダー等を加えて混合撹拌するこ
とによっても得ることができる。

【００１６】また、本発明に係る洗浄剤については、前
記した必須成分のほかに、シリコン等の抑泡剤、消臭
剤、帯電防止剤などを補助成分として、その洗浄性能、
保存安定性に支障のない範囲で適宜に配合することがで
きる。

【００１７】

【作用】本発明においては、次のような作用を生じる。
先ず、非イオン界面活性剤と洗浄ビルダーとの混合水系
に対する平均分子量が５０００００以上の高分子量の架
橋型のカルボキシビニルポリマーの混入は、攪拌するこ
とによりこの混合水系を乳化状態に変化させることがで
きる。このとき、カルボキシビニルポリマーは乳化剤と
して機能し、得られる乳化状態は長時間に亘って安定化
されるように作用する。

【００１８】また、平均分子量が５０００００以上の高
分子量の架橋型のカルボキシビニルポリマーの適用は、
上記した乳化状態の保存安定性を維持すると共に、比較
的に多量の洗浄ビルダーの配合を可能とする。

【００１９】また、当該洗浄剤について、非イオン界面
活性剤は洗浄時に於いて、特に油脂系の汚れの除去、食
器表面のスポットの解消、リンス効果等の洗浄作用を生
じさせる。また洗浄ビルダーは、特に食器等に付着する
食物由来の汚れに対し有効な洗浄作用を生じさせる。

【００２０】

【実施例】

（実施例１）この実施例１では、界面活性剤、乳化剤と
してのカルボキシビニルポリマー、洗浄ビルダー及びバ
ランス水について、次表１に示す処方No.1〜No.10 の各
成分組成によって乳化型洗浄剤としてそれぞれ調製し
た。

【表１】

【００２１】なお、表１中の各洗浄剤の具体的な調製方
法は次のとおりであった。即ち、予めカルボキシビニル
ポリマーと界面活性剤とを混合分散させておく。この混
合分散液を水中に混入してミキサー（400rpm以上）によ
って十分に撹拌する。これに48％水酸化カリウム水溶液
を加え中和した後、洗浄ビルダーを加えさらにこの混合
系が乳化状態となるまで撹拌した。

【００２２】また、表１中の各界面活性剤は、具体的に
は次のとおりである。つまり、プルロニック型ブロック
ポリマーは次の化学構造式のものである。

【化１】また、ポリオキシアルキレンジアルキルエーテルは次の
化学構造式のものである。

【化２】また、カルボキシビニルポリマーとしては平均分子量が
750000の架橋型ポリアクリル酸（商品名；カーボポール
941,B.F.Goodrich Chemical Co.)を用いた。

【００２３】これらの処方No.1〜No.10 の洗浄剤はいず
れも均一な乳化状態で得られた。またこの乳化状態は冷
時（−５℃）及び温時（50℃）のいずれの場合に於いて
も良好な保存安定性を示すことを確認した。

【００２４】なお、保存安定性の試験は、冷時及び温時
共に30日間静置した場合のもので、○は乳化状態が安定
なとき、×は相分離が生じたときをそれぞれ示す。ま
た、比較例１は、界面活性剤と洗浄ビルダーとを水中で
混合したものであり、撹拌によっても混合し得ず、二相
分離状態となることが確認される。

【００２５】また、この実施例１に於いて、洗浄ビルダ
ーの配合量が60％となる場合（処方No.1）、また界面活
性剤の配合量が60％となる場合（処方No.6）について
も、それぞれ良好な乳化状態の洗浄剤が得られ、その保
存安定性についても優れていることが確認される。

【００２６】（実施例２）先ず、次表２に示す処方No.1
1 〜No.25 の各成分組成により乳化型洗浄剤をそれぞれ
調製した。

【表２】

【００２７】なお、表２中の各界面活性剤は、具体的に
はそれぞれ次のとおりである。つまり、プルロニック型
ブロックポリマーは次の化学構造式のものである。

【化１】また、ポリオキシアルキレンジアルキルエーテ
ルは次の化学構造式のものである。

【化２】また、リバーステトロニック型ブロックポリマ
ーは次の化学構造式のものである。

【化３】また、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル１は
次の化学構造式のものである。

【化４】また、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル２は
次の化学構造式のものである。

【化５】また、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル３は
次の化学構造式のものである。

【化６】また、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル
１は次の化学構造式のものである。

【化７】また、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル
２は次の化学構造式のものである。

【化８】また、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル
３は次の化学構造式のものである。

【化９】また、ポリオキシアルキレン脂肪酸アルカノールアミド
１は次の化学構造式のものである。

【化１０】また、ポリオキシアルキレン脂肪酸アルカノールアミド
２は次の化学構造式のものである。

【化１１】

【００２８】また、架橋型ポリアクリル酸（平均分子量
750000）であるカルボキシビニルポリマー（商品名；カ
ーボポール941,B.F.Goodrich.Chemical.Co. ）を48％水
酸化カリウム水溶液中で中和して乳化剤とした。

【００２９】また、洗浄ビルダーは、水酸化カリウムの
５％、炭酸カリウムの20％、トリポリリン酸ナトリウム
の10％及びニトリロ三酢酸ナトリウムの３％の混合系に
よってなる。なお、この洗浄ビルダーとバランス水との
混合剤を比較例２とした。

【００３０】次いで、被洗浄食器としてガラスコップ及
びポリプロピレン製のプラスチック食器（200 ×150 mm
大）を次のように処理した。

【００３１】（前処理）先ず、ガラスコップについ
ては、それを５％アルカリ水溶液中に約２時間漬け、次
いで、このガラスコップを取り出して湯水によりすすぎ
洗いて後、100 ℃の恒温乾燥機内で１時間に亘って乾燥
処理し、その後これを常温にまで放冷した。また、プラ
スチック食器についてはそれを市販の中性洗浄剤によっ
て手洗いし水ですすぎ洗いして後、その表面をエタノー
ルで払拭し乾燥させた。

【００３２】（汚垢材料の調製）汚垢材料として小
麦粉、牛乳、鶏卵、バター、天ぷら油及び口紅を用意
し、これらの材料を次のように処理した。即ち、小麦粉
についてその10ｇを精製水90ｇ中に加えて撹拌し、これ
を加熱して80〜90℃の温度に10分間保った。これにより
小麦粉は糊化するが、その後これを常温にまで放冷し
た。

【００３３】また、牛乳、鶏卵、バター及び天ぷら油に
ついて、それぞれその20ｇずつを順に同一のビーカー内
に給入し混合した。次いで、この混合材中に前記した小
麦粉の糊化水溶液20ｇを加えた。次いでこの混合液を30
〜40℃の温度下にて丸筆を用いて混ぜて、バターが完全
に溶解するのを確認し、これを汚垢材料とした。

【００３４】（汚垢の塗布）前処理したガラスコッ
プ及びプラスチック食器に対し次の要領で上記の汚垢材
料を塗布した。ガラスコップに対しては、汚垢材料の約
１ｇを丸筆に浸み込ませ、これをガラスコップの内面上
にその口縁部から底部に向ってラセン状に塗布した。ま
たこのガラスコップの外面上にはその口縁部近傍に口紅
を軽く触れるようにして付着させた。このように処理し
たガラスコップを被洗浄食器とした。また、プラスチッ
ク食器に対しては、汚垢材料の約１ｇを丸筆に浸み込ま
せ、その食器の内表面積の約50％に塗布したものを被洗
浄食器とした。

【００３５】次に、前記した処方No.11 〜No.25 の洗浄
剤をそれぞれ用いて、上記の被洗浄食器に対する洗浄操
作を次のように実行した。なお、自動食器洗浄機として
は、24ｌ容量の洗浄タンクを備えるダイキン社製ＷＭ30
型の装置を利用し、洗浄時間を後記するように標準に設
定して行った。この洗浄操作の具体的内容な次のとおり
であった。

【００３６】先ず、自動食器洗浄機の洗浄タンク内に洗
浄用水（水温；57±３℃）を予め給入し、これに前記し
た処方No.11 〜No.25 のいずれか１つの洗浄剤を50ｇ注
加して洗浄剤溶液とした。また前記したガラスコップ及
びプラスチック製容器のそれぞれ１つを口部が下向きに
ある状態でラック上にセットした。

【００３７】次いで、上記した洗浄剤溶液の散布による
洗浄処理を１分45秒間、80±４℃のすすぎ湯水を散布す
ることによるすすぎ洗いを15秒間行ない、その後２分間
放置することを１サイクルとして、この１サイクル毎に
被洗浄食器を前記した新たなものと取り替えて、このサ
イクルを計５回繰り返した。

【００３８】なお、この各サイクルの繰り返しに際して
は洗浄剤の補給が全くなされないので、洗浄剤溶液中の
洗浄剤濃度は各サイクル毎に順次希釈され小さくなる。
またプラスチック容器に対する洗浄操作の実施は第１回
目と第５回目のサイクルについてのみ行った。

【００３９】上述した洗浄操作による被洗浄食器に対す
る洗浄結果を次表３乃至表６に示した。

【表３】

【表４】

【表５】

【表６】なお、上掲の各表中のNo. は、表２中の処方No. にそれ
ぞれ対応している。また比較例２についても上記同様に
洗浄操作し、その洗浄結果を表６に示した。

【００４０】また、表３乃至表６の記号は、第一に、人
工汚垢及び口紅に対する洗浄度につき、◎は汚れが全く
付いていないとき、○は汚れが僅かに付いているとき、
△は汚れが少し付いているとき、×は汚れが多く付いて
いるときであり、また第二に、ウォータースポットの付
着の程度につき、◎は全くないとき、○は僅かにあると
き、△は少しあるとき、×は多くあるときである。

【００４１】また、抑泡度の測定は次のように行った。
汚垢なしの場合、0.2 ％の濃度相当の洗浄剤水溶液を自
動食器洗浄機の洗浄タンク内に給入し、この液温が41〜
43℃であることを確認して後、この洗浄剤水溶液により
１分間の洗浄操作を施し、その液面の状態を確認した。
また、汚垢ありの場合、0.2 ％濃度相当の洗浄剤水溶液
を自動食器洗浄機の洗浄タンク内に給入し、この液温が
51〜53℃であることを確認して後、これに鶏卵をよく解
いてその10ｇを汚垢として混入した。この溶液により１
分間の洗浄操作を施し、直ちにその液面の状態を確認し
た。抑泡度は上記の各液面に於ける起泡の高さを測定す
ることにより、○は10mm未満のとき、△は10mm以上30mm
未満のとき、×は30mm以上のときとした。

【００４２】表３乃至表６の結果から、本発明に係る洗
浄剤によれば、比較例２との対比に於いて、プラスチッ
ク食器に対する洗浄力について特に優れており、ガラス
コップに対する洗浄力についても十分な効力が発揮され
ると共に、保存安定性について優れることを確認するこ
とができる。

【００４３】また、起泡状態についても、自動食器洗浄
機への適用にとって支障がない程度以上の抑泡度を有す
ることを確認することができる。なお、本発明に於いて
は、処方No.25 の洗浄剤のように、抑泡性能につき改善
することもできる。また場合によっては、補助成分とし
て加えられる特別な抑泡剤の作用によって抑泡性能の強
化を図ることもできる。

【００４４】

【発明の効果】上述したように本発明は構成されるの
で、次のような効果が発揮される。先ず、本発明に係る
洗浄剤に於いては、前記したように、塩素系漂白剤が実
質上含まれないので、界面活性剤と洗浄ビルダーとを均
一な状態で配合することが可能であり、しかもその均一
状態の安定性、つまり保存安定性につき優れている。従
って、自動食器洗浄機に於いては単一の洗浄剤の供給構
成を通じて常時一定量の洗浄剤の供給が可能となり、洗
浄効果がより安定した状態で得られる。

【００４５】また、本発明に係る洗浄剤に於いては、界
面活性剤及び洗浄ビルダーについて広範囲に亘ってそれ
ぞれ比較的に多量を配合させることが可能であることか
ら、食器表面上に強度に付着した油分による汚れに対し
ても有効な洗浄力が得られ、スポットの発生に対しても
十分に対処し優れたリンス効果を発揮させることができ
る。

【００４６】また、本発明に係る洗浄剤に於いて、特に
非イオン界面活性剤が低泡性を呈する場合には食器等に
対する洗浄過程での起泡が汚垢に基づく発泡も含めて十
分に抑制される。この結果、自動食器洗浄機上に於ける
起泡による障害を解消して、その作動状態を良好かつ安
定化させ、またその起泡が機外へあふれ出すという弊害
にも対処することができる。

【００４７】なお、非イオン界面活性剤が低泡性を呈す
るものでない場合には、適当な抑泡剤を補助的に当該洗
浄剤に添加することによって、上記同様の効果を達成し
乃至はその抑泡性能を強化させることも可能である。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号ＦＩ // Ａ４７Ｌ 15/00 Ａ４７Ｌ 15/00 (72)発明者中田正二大阪府豊中市本町２丁目５番55号 (72)発明者山内喜久子大阪市福島区大開４丁目１番11号413 (56)参考文献特開昭50−151906（ＪＰ，Ａ) 特開昭58−122998（ＪＰ，Ａ) 特開昭62−236899（ＪＰ，Ａ) 特開平２−132194（ＪＰ，Ａ) 特開平１−198699（ＪＰ，Ａ) 特開平１−198700（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) C11D 17/00 C11D 1/52 C11D 1/72 C11D 1/722 C11D 3/37 A47L 15/00

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】０．１〜６０重量％の非イオン界面活性剤
と、２０〜６０重量％の洗浄ビルダーと、０．１〜５重
量％の平均分子量が５０００００以上の架橋型のカルボ
キシビニルポリマーとを必須成分として含むことを特徴
とする自動食器洗浄機用乳化型洗浄剤。
【請求項２】非イオン界面活性剤がそれ自体低泡性のプ
ルロニック型ブロックポリマー、リバースプルロニック
型ブロックポリマー、テトロニック型ブロックポリマ
ー、リバーステトロニック型ブロックポリマー、ポリオ
キシアルキレンモノアルキルエーテル、ポリオキシアル
キレンジアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアル
キルフェニルエーテルから選択される１種又は２種以上
からなる請求項１に記載された自動食器洗浄機用乳化型
洗浄剤。
【請求項３】カルボキシビニルポリマーが、５００００
０〜１５０００００の平均分子量からなるものであるこ
とを特徴とする請求項１又は２に記載された自動食器洗
浄機用乳化型洗浄剤。