JP3200182B2 - セメントロータリーキルンのレンガ上巻装置 - Google Patents

セメントロータリーキルンのレンガ上巻装置

Info

Publication number
JP3200182B2
JP3200182B2 JP21683192A JP21683192A JP3200182B2 JP 3200182 B2 JP3200182 B2 JP 3200182B2 JP 21683192 A JP21683192 A JP 21683192A JP 21683192 A JP21683192 A JP 21683192A JP 3200182 B2 JP3200182 B2 JP 3200182B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
brick
base plate
kiln
plate portion
winding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP21683192A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0666480A (ja
Inventor
治彦 有馬
芳則 津田
輝男 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
HASHIMOTO CO.,LTD.
Tosoh Corp
Original Assignee
HASHIMOTO CO.,LTD.
Tosoh Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by HASHIMOTO CO.,LTD., Tosoh Corp filed Critical HASHIMOTO CO.,LTD.
Priority to JP21683192A priority Critical patent/JP3200182B2/ja
Publication of JPH0666480A publication Critical patent/JPH0666480A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3200182B2 publication Critical patent/JP3200182B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27DDETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
    • F27D1/00Casings; Linings; Walls; Roofs
    • F27D1/04Casings; Linings; Walls; Roofs characterised by the form, e.g. shape of the bricks or blocks used
    • F27D1/045Bricks for lining cylindrical bodies, e.g. skids, tubes
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F27FURNACES; KILNS; OVENS; RETORTS
    • F27DDETAILS OR ACCESSORIES OF FURNACES, KILNS, OVENS, OR RETORTS, IN SO FAR AS THEY ARE OF KINDS OCCURRING IN MORE THAN ONE KIND OF FURNACE
    • F27D1/00Casings; Linings; Walls; Roofs
    • F27D1/16Making or repairing linings increasing the durability of linings or breaking away linings
    • F27D1/1621Making linings by using shaped elements, e.g. bricks

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、セメントロータリーキ
ルンの内壁、詳しくは上半部内壁に耐火レンガを上巻き
する作業に使用されるレンガ上巻装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来技術】セメントロータリーキルンは、燃焼バーナ
ーにより形成した高温の火炎によりセメント原料を焼成
してクリンカーを生成するための設備として知られてお
り、その一例の構成は図7により示される。この図7
は、サスペンションプレヒータ(SP)方式のセメント
ロータリーキルンの構成概要を示すものであり、これを
簡単に説明すると、軸回りに回転される直径数mに及ぶ
筒状のロータリーキルン50に対して、その一端部51
からSP53で予熱したセメント原料を供給しながら、
キルンの終端部52側から燃焼バーナー54により吹き
込んだ高温の火炎で原料を焼成してクリンカーを生成さ
せ、生成したクリンカーは、キルン終端部52からクリ
ンカークーラー55に落し、多孔板(図示せず)の上を
移送させながら下部から送風される冷却風で冷却するよ
うになっている。なお上記のロータリーキルン50は、
原料供給側から終端部側に向かって若干下向き傾斜の状
態に設けられていて、原料はキルン内を自重でゆっくり
と図の左側に移動する。
【0003】ところでこのような設備では、燃焼バーナ
ーで形成される火炎によりキルン内部は千数百度の高温
になる。このため耐火レンガによって形成されているキ
ルン内壁は、耐火レンガの脱落や、耐久性に限界のある
ことが知られており、内壁レンガの貼り替え作業が適宜
の時期毎(数カ月程度のサイクル)に行なわれている。
【0004】このキルン内壁の耐火レンガの貼り替え作
業(通常、レンガ巻き作業という)は、断面円形のキル
ンの内面に沿って例えば厚み200〜300mm、長さ
200mm程度の耐火レンガをキルンシェルに沿って一
つづつ積み上げ、耐火レンガの直径数mの一つの円形リ
ングを整然と構築していく作業を、キルンの軸方向に順
次繰り返しながら行なうものであり、機械化は極めて困
難とされており、また貼り替え状態の適否が耐久性に影
響するため、この作業は、熟練労働者に頼って行なわれ
ているのが従来一般である。
【0005】熟練労働者の手作業で行なわれるこのレン
ガ巻き作業は、キルン下半部のいわゆる下巻作業とキル
ンの上半部のいわゆる上巻作業とに別れ、その作業内容
は大きく異なっている。すなわち、前者の下巻作業は比
較的単純な作業であるが、後者の上巻作業は、積み上げ
るレンガがキルン内側に傾斜してくるためその落下を防
ぐ必要から単純な積み上げ作業ができないことや、キル
ンの径が大きい(直径が3〜6m程度)ことから、台が
ないと積み上げ位置に作業者の手が届かないという事情
があり、一般にキルン内で作業台を組み立ててこの上で
の作業を行なえるようにしているのが普通である。また
積み上げ途中のレンガの落下防止のために、キルンシェ
ルの上半部内面の若干内側に沿って支えを沿設して、該
積み上げ途中のレンガを支え、最終的に最上部左右のレ
ンガの隙間にキーを圧入させた後、支えを解除するとい
うレンガ圧着装置を使用するのが普通である。このレン
ガ圧着装置は上記の作業台の上に設置される。
【0006】図8及び図9は、このようなレンガ上巻作
業に用いられている従来の作業台の一例を示している。
【0007】これらの図において、61はキルンシェル
の内面72に沿って巻かれた耐火レンガのリングであ
り、下巻されたレンガの内面上には、所定の左右間隔を
開けて一対のレール板62がキルンの軸方向に敷設され
る。
【0008】そして種々の資材を分解した状態でキルン
内に搬入し、以下に説明するようにしてレンガ上巻作業
に用いる作業台を組み立てる。すなわち63はキルンの
略直径の位置に水平に置かれる作業台用プレートであ
り、その下側に、上記レール板62の上を転動する車輪
65をもった脚部材64を組付け、更に適当な斜フレー
ム部材66をボルト締め等で組み付けて補強する。また
作業台用プレート63の上に、適当な左右間隔を開けて
2条または3条のレール67をキルン軸方向に敷設し、
このレール67上を転動する車輪69を持った移動式上
部台68を組み立てて載せる。そしてこの移動式上部台
68の上に、キルン上半部の半円弧状に沿った支え70
をもつレンガ圧着装置71を載せて固定する。なおこの
レンガ圧着装置の支え70としては、例えば、径外方向
が開口した半円弧状のトラフの内部にエアホースを延設
し、内部エアを抜いたり吹き込んだりすることでこのホ
ースを適宜膨らませてレンガをキルンシェルに押付た
り、単に支えたりするものが使用される。
【0009】上記のような従来例の作業台において、作
業台用プレート63の上に更に移動式上部台68を設け
ているのは次の理由による。すなわち従来のこの作業台
は、一つのレンガリングを上巻して構築後、次ぎのレン
ガリングを上巻するために作業台を人力あるいはフーオ
クリフトによってキルン軸方向に移動させるが、プレー
トの上に上巻用レンガを積載していることや作業台自体
が重いために、作業台の移動位置を正確に位置決めして
与えられない。そこで大まかな移動量を作業台自体の移
動により与え、レンガ圧着装置の正確な位置決めは軽量
の上部台68を人為的に動かすことで与えるようにして
いるのである。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
にして行なわれている従来のキルンレンガの貼り替え施
行については、以下のようないくつかの解決すべき課題
が指摘される。
【0011】その第1は、従来の作業台は、これをキル
ン内部で組み立てる形式であるため、その資材の搬入、
組み立てに長い時間を要し、また施工終了時の作業台の
解体、資材の搬出にも時間を要する。このため全体の作
業時間が長期化するという問題がある。この対策として
は、例えば予め組み立てられている作業台をキルン内部
に運び入れることが考えられるが、キルンの終端部は燃
焼バーナー(重油バーナー,微粉端バーナーなど)によ
り火炎をキルン内に吹き込む場所であって、通常、クリ
ンカー生成に適切な温度分布,火炎形状が形成されるよ
うに外部からの密閉性を考慮して設計されているため、
キルン終端部を全開できるような設備は実際には殆どな
いし、将来的にも採用は容易でない。従来の多くの場合
は、キルンの直径位置付近から下側の部分をその半径程
度の長さ程度の分だけ開口可能とした開閉扉が設けられ
ているのが普通であり、出来上がった作業台を外部から
運び込む方式は従来全く採用されていない。
【0012】第2は、上記のように作業台がキルン内部
での組立式であることに関連して、作業台に複雑な構造
や付帯機器等を設けることに限界があるという問題があ
る。例えば、作業者の安全対策のための種々のフレーム
等の組付けや、使用する耐火レンガを積み置きしておく
載置台を作業台の上に更に設けること等も、構造の複雑
化や、使用資材の大重量化などの問題から制約される。
【0013】第3は、耐火レンガの一つの円形リングを
積み上げ構築した後、作業台をキルンの内部で前進させ
る際に、従来は人力やフォークリフトによりその移動を
行なっているために、レンガ圧着装置を次ぎのレンガ積
み上げ位置に正確に位置決めさせることが容易でないと
いう問題である。この問題を解消するために、従来は前
述の如く作業台の上に更に移動式上部台68を更に設け
るようにしているが、このために構造の複雑化や、使用
資材の大重量化が一層大きくなっている以上のような従
来技術の種々の問題点から、耐火レンガの貼り替え作業
の能率向上は困難とされ、組立式作業台の資材の搬入等
に多くの人手を要し、作業人員を少なく出来ないという
問題があった。
【0014】本発明者等は、以上のような従来のキルン
レンガの貼り替え施行における問題点、特にキルン上半
部のレンガ上巻作業の能率向上、作業者の負担軽減、作
業時の安全性の向上等々を目的として研究を重ね、本発
明を完成するに至ったものである。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的のために、本発
明者は上記特許請求の範囲の各請求項に記載した本発明
を完成した。
【0016】本発明のセメントロータリーキルンのレン
ガ上巻装置における特徴の一つは、ロータリーキルン内
で水平方向の略直径をなすように配置されてレンガ上巻
作業のためのプラットフォームを提供する台板部と、こ
の台板部の前後左右所定の位置から下方に垂下された4
つの脚部と、これら脚部のうちの左側前後の脚部同士及
び右側前後の脚部同士を夫々連結補強する補強部材と、
これらの4つの脚部の下端に各々設けた走行用の車輪
と、これらの車輪のうち前左右一対又は後左右一対の少
なくともいずれか一対の車輪を左右各独立に回転駆動で
きるように設けられた電動式モータあるいはエアーモー
タと、これらモータの駆動操作手段と、キルンシェルの
上半部円弧に沿って積み上げた上巻レンガを支えるため
に半円弧状の支え部として上記プラットフォームの上に
設けられるレンガ圧着装置とを備えていて、少なくとも
上記の台板部、脚部、補強部材、車輪、モータ、モータ
の駆動操作手段からなる台車を、強固な一体構造物とし
てキルン外部で予め組み立て、台板部下方の左右脚部の
間にレンガ運搬車両通過用の通路を有する自走式台車と
して構成したことにある。
【0017】本発明によれば、レンガ上巻装置を構成す
る台車を自走式とすることにより、ひとつのレンガリン
グを上巻した後次のレンガリングの上巻のために、この
台車、すなわち作業台としてのプラットフォーム及びレ
ンガ圧着装置をモータ駆動により正確に位置決めして次
の作業位置に移動できる特徴がある。つまり、4輪のう
ちの少なくとも左右一対の車輪を各独立に駆動できる駆
動輪としたことによって、従来は制御が不可能であった
台車走行方向の制御と、移動距離の正確な設定が実現で
きる利点がある。
【0018】また本発明において特に強調すべきは、自
走式台車のプラットフォームを構成している台板部を、
その左右縁部が折畳式、伸縮式、外付け式のいずれかの
構造とすることにより、この台板部の左右長を縮小可能
に構成したことを挙げることができる。すなわちこのよ
うに構成することで、入口が狭く制限されたキルン内
に、外部で予め構築された自走式台車を搬入することが
可能となるからであり、特に、プラットフォーム上の移
動式上部台を不要とすることでプラットフォームのキル
ン軸方向長さを短く設定でき、これにより、上記プラッ
トフォームの左右長を短くできる構造とたくみに組み合
わせて、キルン軸方向の長さの短いプラットフォームを
有する台車を横向きの姿勢で狭い入口のキルン端部から
キルン内に搬入し、内部で90°回転させた後、その左
右縁部をキルン直径寸法に伸ばして定常的な使用に供す
ることができるからである。
【0019】また、本発明のレンガ上巻装置は、狭く制
限された入口からキルンの内部に搬入される台車がキル
ン外部において予め構築されているものであるため、そ
の台板部を、キルン直径方向の左右縁部に位置する下プ
ラットフォームと、中央部に位置する上プラットフォー
ムとを有していて、上プラットフォームは下プラットフ
ォームよりも一段高く設けておく構造とすること、更に
は、作業者の安全を考慮したてすりなどを設けておくこ
とも、特に好ましい態様として例示できる。
【0020】上記のレンガ圧着装置は、台板部を含む台
車をキルン内部に搬入した後90°水平回転させる場合
には、該台板部に対して着脱が可能な組立て式に設ける
ことが好ましい。
【0021】なお、台車をキルン内部で90°回転させ
る形式とする場合には、台板部下方のレンガ運搬車両通
過用の通路内に設置されて該台板部を支持しながら台車
を浮かした状態で90°水平回転させることができる回
転装置を、上記自走式台車と組み合わせて準備すること
がよい。
【0022】
【実施例】以下本発明を図面に示す実施例に基づいて説
明する。
【0023】図1はキルン内部をその終端部側からみた
図を示し、この図において、1はキルンシェルの内面2
に沿って巻かれた耐火レンガのリングを示す。
【0024】3は、自走式台車を構成する台板部であ
り、本例ではキルンの略水平直径位置に配置されて、そ
の左右方向(直径方向)の中央位置において高く設けら
れた上プラットフォーム31と、その左右の位置に一段
低く設けられた下プラットフォーム32とからなり、該
下プラットフォーム32の左右縁部(本例ではその一
部)は、図示しない蝶番により、図3に示す如く跳ね上
げ式に折畳して台板部3の左右長を短くできるようにな
っている。
【0025】4は、台板部3の図示する左右の所定位置
から下方に垂直に垂下された脚部であり、該左右の位置
で前後に設けられることで全部で4脚の脚部(以下、符
号を左前を4FL、右前を4FR、左後を4RL、右後を4RR
とし、キルン終端部側を後部とする)をもつ台車として
構成される。なお、台板部3と脚部4、及び前後の脚部
の間には適宜の補強部材5が設けられる。また各脚部4
の下端には、車輪6(符号は脚部と同様に左前を6FL
右前を6FR、左後を6RL、右後を6RRとする)が組み付
けられており、これらの車輪6はキルンの径方向面内で
回転するように脚部に対して図示の如く傾斜して組み付
けられている。なお本例の脚部4は、脚部の上部が下部
に対して、シリンダ装置7により上下方向に伸縮可能に
設けられているという特徴があり、これにより図1に示
す位置ないしそれよりも若干上側に台板部を3を位置さ
せた状態で、脚部4を縮小させることで、後述する台車
の90°水平回転を容易に行なわせることができるよう
にしている。
【0026】また本例の台車は、前後左右の各車輪4に
これらを夫々独立に駆動させることを可能とするように
モータ8を組み付けて駆動輪としている。またこれらの
各モータ8は、台板部3上の所定の位置に設けたモータ
駆動操作手段としての操作盤(図示せず)により操作で
きるようにして、4輪全部の駆動による直線移動あるい
は、一部の車輪のみの駆動による移動方向を修正しなが
らの移動ができるようになっている。
【0027】9は、台板部3の上に設置されたレンガ圧
着装置を示し、本例においては、径外方向が開口した半
円弧状のトラフ91の内部にエアホース(図せず)を延
設し、これの内部エアを抜いたり吹き込んだりすること
でこのホースを適宜膨らませてレンガをキルンシェルに
押付けるようにした図8で説明したものが使用される
が、特にこれに限定されるものではない。そして本例の
このレンガ圧着装置9は、2分割形式の支持フレーム9
2によって、台板部3の上にキルン内部で組み立てられ
るようになっている。このレンガ圧着装置9は、図2に
示す如く、台板部3の後端部側に固定的に設置され、キ
ルン終端部側からレンガリングを順番に上巻出来るよう
になっている。
【0028】以上のようにして外部で組み立てられた台
車をキルン内に搬入し、図1に示すようにキルン内部で
レンガ上巻装置9を組み立てた自走式台車に対し、その
台車の左右脚部の間に形成された通路10を通してフォ
ークリフトにより上巻用レンガを該台車の前部側に持込
み、上プラットフォーム31の上にこのレンガを持ち上
げ積載して、レンガ上巻作業を開始する。
【0029】図6は、このレンガ上巻作業を行なう際の
状態を模式的に示して説明するものであり、本例の場合
には、上プラットフォーム31の上に二人、左右の下プ
ラットフォームの上に夫々一人の作業者が乗り、夫々の
分担区域を分けて作業を行なう。そして従来と同様に、
頂部左右のレンガの隙間に鋼製キーを打ち込んで、一巻
のレンガリングの構築を終了する。
【0030】この後、所定の作業者が上記した操作盤を
操作して台車のモータを駆動させ、この台車を次のレン
ガリング構築の位置に移動させて同様の作業を繰り返
す。この際、台車の移動は、駆動モータを作動させるた
めの操作盤の操作のみでよく、従来のフォークリフトを
利用した移動によらないため移動作業が容易かつ短時間
に行なうことができ、しかも本例では4輪が全て駆動輪
であるため、これらの駆動輪を独立に動かすことで台車
の移動方向や移動距離を適宜に修正でき、しかも位置決
め精度に優れたモータを使用することで台車の停止位置
を精度よく与えられるという利点がある。
【0031】以上の操作及び作業を繰り返して、キルン
内部のレンガ上巻作業をその軸方向に円滑に能率よく行
なうことができる。
【0032】また、本例では上プラットフォーム31を
上巻用レンガの載置台として兼用しているため、上プラ
ットフォーム31上の作業者もレンガの取り上げが容易
であるばかりでなく、下プラットフォーム32上の作業
者は、下プラットフォームよりも一段高い位置に積み上
げられたレンガを取り上げて上巻作業を行なうこととな
るため、レンガの取り上げの負担が軽減されるという利
点も得られる。
【0033】次に本例のもう一つの特徴、すなわちレン
ガ圧着装置を除き外部で強固に組み立てた上記台車を、
入り口が狭く制限されたキルン終端部から該キルン内に
搬入するための構成について説明する。
【0034】本例の台車は、上述し、また図3に示すよ
うに台板部3の下プラットフォーム32の一部である左
右縁部が上方に跳ね上げる形式で折畳可能に設けられて
いると共に、脚部4は、シリンダ装置7によりその脚長
を短くできるようになっている。そこで、上記左右縁部
を跳ね上げ、かつ脚長を短くした状態で、この台車をフ
ォークリフト(図示せず)により横方向(図3の左右方
向)から持ち上げ、その横方向の姿勢でキルン終端部か
ら該キルン内部に搬入する。この状態は図4に示され
る。このようにすれば、台車はその前後長(図4の左右
方向の長さ)を左右長に比べて十分短く設定できるの
で、図4の一点鎖線Aで示した程度の制限された開口し
かないキルン終端部からも十分搬入が可能となる。
【0035】次ぎに、キルン内部に搬入した台車の左右
脚部の間に、図5に示した回転装置11を設置し、その
上部を台板部3の下面に当てて該台車を持ち上げた後フ
ォークリフトを外し、その後、伸縮可能な回転装置脚部
13を下巻レンガ面に固定し、回転装置シリンダ12を
伸長した状態で回転装置11の上部回転装置により台車
を90°水平回転させることで、図4の横向き姿勢の台
車を図3の姿勢とすることができる。この後、回転装置
11の回転装置シリンダ12を短縮させて車輪6をキル
ン内部の下巻したレンガの上に接地させ、左右縁部を降
ろして下プラットフォーム32を水平とし、更に台板部
3の上にレンガ圧着装置9を組み立て設置すれば、図1
の状態の上巻作業可能な自走式台車の準備が終了する。
【0036】なお上記回転装置は、例えば台板部3に吊
持する形式に設けて、台車と共に自動的にキルン内部に
持ち込まれる様にすることが、好ましい例として挙げる
ことができる。
【0037】以上のような台車のキルン内部への搬入か
ら作業準備終了までの作業時間及びその作業の負担は、
従来の全資材搬入による作業台組立形式に比べて、極め
て軽減され、レンガ上巻作業の能率向上、時間短縮に著
しい効果をもたらす。本例の装置を用いて行なった本発
明者等の試験結果によれば、作業能率は従来に比べて4
0〜50%も向上することが確認された。
【0038】また、台車を外部構築式の強固な構造とし
たので、上プラットフォームの上に積載できる上巻用レ
ンガの量を多くすることが可能となり、この面からも作
業能率の向上、フォークリフトによるレンガ持込み回数
の削減等の作業の能率向上も実現される利点がある。
【0039】更に、台車が外部構築式の強固な構造とし
たため、比較的複雑な構造も組み込むことが可能とな
り、作業者の安全確保のための付帯設備(例えば手摺の
設置等)も設けることができる他、プラットフォームの
上に設置するレンガ圧着装置を固定式とできるため、移
動式上部台を設けていた従来の作業台形式に比べて、作
業空間の確保や安全性の確保が容易に実現されるという
利点も得られた。
【0040】
【発明の効果】本発明によれば、キルンレンガの貼り替
え施行における問題点、特にキルン上半部のレンガ上巻
作業の能率が著しく向上され、また作業者の負担軽減、
作業時の安全性の向上等々が実現できるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の自走式レンガ上巻装置の構成概要一例
を、ロータリーキルンとの関係でその軸方向から見た図
として示した図、
【図2】同レンガ上巻装置の図1の右側面図、
【図3】レンガ上巻装置の台車をキルン内部に搬入した
後、90°水平回転した状態を示した図、
【図4】レンガ上巻装置の台車をキルン内部に搬入する
際の状態を示した図、
【図5】同レンガ上巻装置を90°水平回転させるため
の回転装置の構成概要一例を示した図、
【図6】同レンガ上巻装置によって上巻作業を行なう状
態を模式的に示した図、
【図7】セメントロータリーキルンの設備概要を説明す
るための図、
【図8】従来のレンガ上巻作業のために使用されている
作業台の一例を示した図、
【図9】同従来の作業台の側面図。
【符号の説明】
1・・・耐火レンガリング、2・・・キルンシェル内
面、3・・・台板部、4・・・脚部、5・・・補強部
材、6・・・車輪、7・・・シリンダ装置、8・・・モ
ータ、9・・・レンガ圧着装置、10・・・通路、11
・・・回転装置、12・・・回転装置シリンダ、13・
・・回転装置脚部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F27D 1/16 C04B 7/44 F27B 7/28

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ロータリーキルン内で水平方向の略直径
    をなすように配置されてレンガ上巻作業のためのプラッ
    トフォームを提供する台板部と、この台板部の前後左右
    所定の位置から下方に垂下された4つの脚部と、これら
    脚部のうちの左側前後の脚部同士及び右側前後の脚部同
    士を夫々連結補強する補強部材と、これらの4つの脚部
    の下端に各々設けた走行用の車輪と、これらの車輪のう
    ち前左右一対又は後左右一対の少なくともいずれか一対
    の車輪を左右各独立に回転駆動できるように設けられた
    モータと、これらモータの駆動操作手段と、キルンシェ
    ルの上半部円弧に沿って積み上げた上巻レンガを支える
    ために半円弧状の支え部として上記プラットフォームの
    上に設けられるレンガ圧着装置とを備えていて、少なく
    とも上記の台板部、脚部、補強部材、車輪、モータ、モ
    ータの駆動操作手段からなる台車を、強固な一体構造物
    としてキルン外部で予め組み立て、台板部下方の左右脚
    部の間にレンガ運搬車両通過用の通路を有する自走式台
    車として構成したことを特徴とするセメントロータリー
    キルンのレンガ上巻装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、台板部は、キルン直
    径方向の左右縁部に位置する下プラットフォームと、中
    央部に位置する上プラットフォームとを有していて、上
    プラットフォームは下プラットフォームよりも一段高く
    設けられていることを特徴とするセメントロータリーキ
    ルンのレンガ上巻装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、レンガ圧着装
    置は、台板部に対して着脱が可能な組立て式に設けられ
    ていることを特徴とするセメントロータリーキルンのレ
    ンガ上巻装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかにおいて、台
    板部は、左右縁部が、折畳式、伸縮式、外付け式のいず
    れかの構造に設けられて、該台板部の左右長を縮小可能
    に構成されていることを特徴とするセメントロータリー
    キルンのレンガ上巻装置。
  5. 【請求項5】 左右縁部が折畳式、伸縮式、外付け式
    いずれかの構造に設けられて台板部の左右長が縮小可能
    な請求項2に記載の台車と、請求項3に記載のレンガ圧
    着装置と、更に、台板部下方のレンガ運搬車両通過用の
    通路内に設置されて該台板部を支持しながら台車を浮か
    した状態で90°水平回転させることができる回転装置
    との組み合わせからなることを特徴とする請求項1に記
    載のセメントロータリーキルンのレンガ上巻装置。
  6. 【請求項6】 請求項1乃至5のいずれかにおいて、台
    板部の上プラットフォーム上に、上巻用レンガの載置台
    を設けたことを特徴とするセメントロータリーキルンの
    レンガ上巻装置。
JP21683192A 1992-08-14 1992-08-14 セメントロータリーキルンのレンガ上巻装置 Expired - Lifetime JP3200182B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21683192A JP3200182B2 (ja) 1992-08-14 1992-08-14 セメントロータリーキルンのレンガ上巻装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21683192A JP3200182B2 (ja) 1992-08-14 1992-08-14 セメントロータリーキルンのレンガ上巻装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0666480A JPH0666480A (ja) 1994-03-08
JP3200182B2 true JP3200182B2 (ja) 2001-08-20

Family

ID=16694582

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21683192A Expired - Lifetime JP3200182B2 (ja) 1992-08-14 1992-08-14 セメントロータリーキルンのレンガ上巻装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3200182B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103033058A (zh) * 2012-12-27 2013-04-10 安徽芜湖海螺建筑安装工程有限责任公司 一种适用在三次风管砌筑耐火砖中使用的砌砖机

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102139628B1 (ko) * 2019-08-13 2020-07-30 주식회사 포스코 축조 보조장치 및 이를 이용한 축조 방법

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN103033058A (zh) * 2012-12-27 2013-04-10 安徽芜湖海螺建筑安装工程有限责任公司 一种适用在三次风管砌筑耐火砖中使用的砌砖机
CN103033058B (zh) * 2012-12-27 2014-09-10 安徽芜湖海螺建筑安装工程有限责任公司 一种适用在三次风管砌筑耐火砖中使用的砌砖机

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0666480A (ja) 1994-03-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JPH07259322A (ja) 昇降足場
CN112196309A (zh) 一种竖向支撑结构的拆除清运方法
JP3200182B2 (ja) セメントロータリーキルンのレンガ上巻装置
JP3539885B2 (ja) 炉体リングブロックの移動式吊換装置及び高炉炉体解体方法並びに高炉炉体構築方法
JP2000084917A (ja) コンクリートパネルの脱型装置
JP2007126708A (ja) 高炉解体方法および高炉建設方法
JP4518982B2 (ja) 転炉用レンガ配設装置及び方法
JP3046552B2 (ja) 高炉炉体構築方法
JP3583354B2 (ja) 高炉改修用炉体リングブロックの吊換装置
JP4530841B2 (ja) 熱風環状管の設置方法
JPH07300959A (ja) 曲面屋根用揚重設備
JP4552102B2 (ja) 作業台車
JPS6213514A (ja) 転炉取替用台車
JPH09169495A (ja) 揚重装置
JPH0993879A (ja) 回転電機のステータコイル組立装置及び組立方法
JPH05113026A (ja) 仮設足場構造体
JPH11131123A (ja) 転炉れんが積み装置
JP2558181Y2 (ja) タワー設備のタワー昇降機構の取り付け構造
JPH0551613A (ja) 水平伸縮機構を有する吊り装置及び該装置による大型構造物の解体据付工法
JPH07119309A (ja) 揚重システム
JP2922090B2 (ja) ステーブクーラーの取付装置及び取付工法
JP4124917B2 (ja) 柱建方装置および柱建方方法
JP2645783B2 (ja) タワー設備の作業デッキの組み立て構造
JPH05330797A (ja) 高所作業台車装置
JPH07323415A (ja) コンクリート製品の養生装置

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080615

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090615

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090615

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100615

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110615

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120615

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130615

Year of fee payment: 12