JP4124917B2 - 柱建方装置および柱建方方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建物の柱を建て込むための柱建方装置およびそれを用いた柱建方方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、建物の柱が鉄骨柱である場合、その建方にはクレーンを用いることが通常であり、クレーンによって鉄骨柱を吊り上げて搬送し、設置位置において吊り下ろしてそこに建て込むことが一般的である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、たとえば既存建物に対する改修工事に際して建物内に新たなに鉄骨柱を建て込むような場合には、クレーンを使用することができない場合もあり、そのような場合には鉄骨柱の建方は極めて手間のかかる面倒な作業となる。
【0004】
上記事情に鑑み、本発明は、クレーンを用いることのできない場合に採用して好適な柱建方装置およびそれを用いる柱建方方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、柱の建方を行うに際して建方すべき柱を保持して自走することにより柱を建方位置へ搬送し位置決めを行う装置であって、建方すべき柱を起立させた状態で昇降可能に保持する保持機構を自走台車に搭載してなり、前記保持機構は、前記自走台車に対して昇降可能な昇降フレームから柱を吊り材によって吊り支持した状態で保持する構成とされ、前記保持機構は、前記昇降フレームに対して起倒自在に軸支されて該保持機構が起立状態で保持した柱の下部に装着されることにより、該柱の下部を支持してその振れ止めを行いかつ該柱をその軸線廻りに回転させる回転位置決め機構を具備してなるものである。
【0008】
請求項2の発明は、請求項1の発明の柱建方装置において、前記回転位置決め機構は、柱の周囲に装着されて柱を保持する環状のフレームと、該フレームを回転させることで該フレームを介して柱を回転させる駆動装置により構成されているものである。
【0009】
請求項3の発明は、請求項1または2記載の柱建方装置を用いて柱の建方を行うに際し、横置き状態の柱を建て起こして起立させ、その状態で柱を前記柱建方装置に受け渡して保持機構に保持せしめるとともに回転位置決め機構により振れ止めを行い、該柱建方装置を自走させて柱を建方位置まで搬送し、回転位置決め機構により位置決めして建方を行うものである。
【0010】
請求項4の発明は、請求項3の発明の柱建方方法において、柱の下端部を床面に設けたピット内に差し込んだ状態で建て起こして前記柱建方装置に受け渡し、該柱建方装置により柱をピット上に持ち上げて建方位置に搬送するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照して説明するが、以下の実施形態はあくまで一例であり、本発明をこれに限定するものでは勿論ない。
【0012】
図1〜図4は本発明の実施形態である柱建方装置1の概略構成を示すものである。図5〜図10はそれによる作業手順を示すものである。本実施形態の柱建方装置1は、自走台車2に、鉄骨柱3を起立状態で昇降可能に保持する保持機構4を搭載してなるものである。なお、図示例の鉄骨柱3は角形断面のボックス柱であって、建物の2階層にわたる長さとされ、その頂部および中間部には梁接合用のブラケット5が予め取り付けられているものである。
【0013】
自走台車2はフォークリフトをベースマシンとするもので、その前部に昇降ガイド6を有し、図示を略した昇降駆動源により保持機構4の全体を昇降ガイド6により案内して昇降させることができるものである。なお、昇降ガイド6は通常のフォークリフトと同様に前後方向に若干の起倒(チルト)が可能とされている(図10参照)。
【0014】
保持機構4は、立フレーム7と水平フレーム8により構成されて昇降ガイド6によって昇降せしめられる昇降フレーム9を主体としており、鉄骨柱3を水平フレーム8から吊り材10によって起立状態で吊り支持可能とされ、その状態で昇降フレーム9を昇降させることで鉄骨柱3を昇降させることができるものとされている。なお、上記の吊り材10としては複数のチェーンブロックあるいは単なるチェーンを用い、それを鉄骨柱3のブラケット5に連結して吊り支持すれば良い。
【0015】
昇降フレーム9の下部には、吊り支持した鉄骨柱3の下部の振れ止めとその位置決めを行うための回転位置決め機構11が設けられている。回転位置決め機構11は、図4に示すように、半割り構造の環状のフレーム12と、それを回転させるための駆動装置としての油圧シリンダ13と、それらフレーム12と油圧シリンダ13とを支持するブラケット14よりなり、ブラケット14は図1に示すようにその基端部が昇降フレーム9に対して起倒自在に軸支されているものである。図示例の鉄骨柱3は角形断面のものであるので、フレーム12の内側には鉄骨柱3の周面および角部を押さえる支持部材15が取り付けられ、フレーム12を鉄骨柱3の周囲に装着してそれら支持部材15により鉄骨柱3の振れ止めを行い、かつその状態でフレーム12を油圧シリンダ13により回転させることでフレーム12を介して鉄骨柱3をそれ自身の軸線廻りに回転させて位置決めを行うことができるものである。
【0016】
上記柱建方装置1により鉄骨柱3の建方を行うには、まず図5および図6に示すように作業ヤードに横置き状態で置かれた鉄骨柱3をクレーンにより吊り上げて建て起こす(図中符号Gは重心位置を示す)。その際、図7に示すように床面に予め設けておいたピット16に鉄骨柱3の下端部を差し込んだ状態で建て起こしを行うと作業が容易となる。
【0017】
鉄骨柱3をほぼ起立状態となるまで建て起こしたら、図8に示すように柱建方装置1に受け渡す。すなわち、保持機構4に取り付けたチェーンブロック17を鉄骨柱3のブラケット5に連結し、それらチェーンブロック17により鉄骨柱3をほぼ鉛直に吊り支持したら図9に示すようにクレーンを退避させる。そして、回転位置決め機構11のフレーム12を鉄骨柱3に装着してその下部を支持して振れ止めを行い、図10に示すように保持機構4を上昇させて鉄骨柱3をピット16上に持ち上げ、必要に応じて鉄骨柱3を前後方向に起倒(チルト)せしめて安定に保持する。以降は、自走台車2を運転して鉄骨柱3を建方すべき位置まで搬送し、設置位置の直上位置において必要に応じて回転位置決め機構11により鉄骨柱3を回転させてその位置決めを行い、徐々に降下させて建方を行う。
【0018】
上記の柱建方装置1を用いて上記の手順で鉄骨柱3の建方を行うことにより、建方位置においてクレーンが使用できない場合であっても効率的かつ安全に作業を行い得る。特に、自走台車2はフォークリフトをベースマシンとしているので大型なものであっても機動性に優れて十分に小回りがきき、効率的な作業が可能である。しかも、保持機構4には回転位置決め機構11を備えたので、保持している鉄骨柱3の搬送時の振れ止めと建て込みの際の微妙な回転位置決めを容易にかつ精度良く行うことができる。
【0019】
なお、上記実施形態における保持機構4は鉄骨柱3をチェーンブロック17等の吊り材10により吊り支持するものとしたが、たとえば鉄骨柱3を把持したり挟持することで保持する構成の保持機構も採用可能であるし、保持機構4が備える回転位置決め機構11の構成も、昇降フレーム9に対して起倒自在に設置されて柱の下部に容易に装着される構成であれば良く、その限りにおいて適宜の変更が可能である。また、上記実施形態は建方すべき柱を角形断面のボックス柱としたが、柱の断面形状は任意であるし、鉄骨柱に限らず他の構造の柱たとえばプレキャストコンクリート柱に対しても同様に適用できることは言うまでもない。
【0020】
【発明の効果】
請求項1の発明は、建方すべき柱を起立させた状態で昇降可能に保持する保持機構を自走台車に搭載した構成であるから、柱を保持機構に保持して自走台車を走行させることのみで柱を建て込み位置まで搬送してその位置決めを行い得るから、クレーンを使用できない場合であっても柱の建方を効率的にかつ安全に行うことができる。
【0021】
また、自走台車に対して昇降可能な昇降フレームから柱を吊り材によって吊り支持して保持する構成の保持機構を採用したので、構成が簡便であり、汎用のフォークリフトをベースマシンとして利用することも可能である。
【0022】
さらに、保持機構は、起立状態で保持した柱の下部に装着されて柱の下部を支持する回転位置決め機構を昇降フレームに対して起倒可能に具備したので、建て込みに際して柱の振れ止めと位置決めをより容易にかつ精度良く行うことが可能である。
【0023】
請求項2の発明は、柱の周囲に装着されて柱を保持する環状のフレームを駆動装置により回転させる構成の回転位置決め機構を採用したので、回転位置決めを容易に行い得るとともに、搬送時における柱の振れ止めも確実に行うことができる。
【0024】
請求項3の発明は、
横置き状態の柱を建て起こして起立させ、その状態で柱を柱建方装置に受け渡して保持機構に保持せしめるとともに回転位置決め機構により振れ止めを行い、柱建方装置を自走させて柱を建方位置まで搬送し、回転位置決め機構により位置決めして建方を行うので、上記の柱建方装置により効率的かつ安全な建方を行うことができる。
【0025】
請求項4の発明は、柱の下端部を床面に設けたピット内に差し込んだ状態で建て起こして柱建方装置に受け渡し、柱建方装置により柱をピット上に持ち上げて搬送するので、建て起こしを容易にかつ安全確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態である柱建方装置の概略構成を示す側面図である。
【図2】 同、平面図である。
【図3】 同、正面図である。
【図4】 同、回転位置決め機構を示す平面図である。
【図5】 本発明の実施形態である柱建方方法の作業手順を示すもので、横置き状態の柱をクレーンにより建て起こす状態を示す図である。
【図6】 同、柱を建て起こしつつある状態を示す図である。
【図7】 同、柱の下端部をピット内に差し込んだ状態でほぼ建て起こした状態を示す図である。
【図8】 同、建て起こした柱を柱建方装置に受け渡しつつある状態を示す図である。
【図9】 同、柱建方装置により柱を保持した状態を示す図である。
【図10】 同、柱建方装置が柱を持ち上げて搬送を開始する状態を示す図である。
【符号の説明】
1 柱建方装置
2 自走台車
3 鉄骨柱(柱)
4 保持機構
9 昇降フレーム
10 吊り材
11 回転位置決め機構
12 フレーム
13 油圧シリンダ(駆動装置)
16 ピット
17 チェーンブロック
Claims (4)
- 柱の建方を行うに際して建方すべき柱を保持して自走することにより柱を建方位置へ搬送し位置決めを行う装置であって、建方すべき柱を起立させた状態で昇降可能に保持する保持機構を自走台車に搭載してなり、
前記保持機構は、前記自走台車に対して昇降可能な昇降フレームから柱を吊り材によって吊り支持した状態で保持する構成とされ、
前記保持機構は、前記昇降フレームに対して起倒自在に軸支されて該保持機構が起立状態で保持した柱の下部に装着されることにより、該柱の下部を支持してその振れ止めを行いかつ該柱をその軸線廻りに回転させる回転位置決め機構を具備してなることを特徴とする柱建方装置。 - 請求項1記載の柱建方装置において、前記回転位置決め機構は、柱の周囲に装着されて柱を保持する環状のフレームと、該フレームを回転させることで該フレームを介して柱を回転させる駆動装置により構成されていることを特徴とする柱建方装置。
- 請求項1または2記載の柱建方装置を用いて柱の建方を行うに際し、横置き状態の柱を建て起こして起立させ、その状態で柱を前記柱建方装置に受け渡して保持機構に保持せしめるとともに回転位置決め機構により振れ止めを行い、該柱建方装置を自走させて柱を建方位置まで搬送し、回転位置決め機構により位置決めして建方を行うことを特徴とする柱建方方法。
- 請求項3記載の柱建方方法において、柱の下端部を床面に設けたピット内に差し込んだ状態で建て起こして前記柱建方装置に受け渡し、該柱建方装置により柱をピット上に持ち上げて建方位置に搬送することを特徴とする柱建方方法。
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1999
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