JP3718783B2 - 水平ジブクレーン及び走行水平ジブクレーン - Google Patents

水平ジブクレーン及び走行水平ジブクレーン Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築中の建築構築物の屋上階に設置される水平ジブクレーン及び走行水平ジブクレーンに関する。
【0002】
【従来の技術】
建設工事において資材の揚げ降ろしや搬送に使用されるクレーンには種々のものが存在しているのであって、建築物の規模や構造或いは工法などに適したものが選択されて使用されている。
【0003】
従来の超高層の建築物の工事においては定置式クレーンの一種であるタワークレーンが一般的に使用されているが、このクレーンは駆体の主要構造物の建て方が完了すると速やかに解体撤去されるものとなり、以後は別のジブクレーンを屋上階の上方に設置し、構築後の建築物の最上階に設置された建設装置や仮設物の解体に伴う資材の揚げ降ろし及び搬送はこのクレーンによって行っている。
【0004】
また近年にあっては建設工事における建築構築物の構築法として全天候型の自動建設システムが開発され、各企業においてはそれぞれの技術を駆使してシステムの確立をしている。
【0005】
同システムの概要を説明すると、次のとおりである。
即ち、まず地上部で仮設或いは本設の柱を建て最上階に仮設屋根或いは本設の屋根を構築し、各種の付帯設備を施したり、風雨を避けるため外部を覆うほか、同屋根部を持ち上げるため何等かのジャッキアップ手段を具備した自動組立装置を設置する。この後、同装置によって一階層分をジャッキアップして空間を造成し、地上部からの建築資材の供給を受けてこの階層分の組立その他の付帯設備などを施し、以後は同工法を繰り返して計画階数を構築するように行う。
【0006】
このシステムでは前述したように最上階に自動組立装置や各種の付帯設備が設置されるのであり、したがって建築物の構築完了後はこれらの装置を解体撤去しなければならず、このため本システムの場合も一般に屋上階に適当な能力を有する公知のジブクレーンを設置し、必要なものの揚げ降ろし及び搬送を行っている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記したように使用されるジブクレーンは一般にかなり大きなものとなるため屋上への設置作業に多くの設備と手間を必要とするものとなっている。
【0008】
これを解消するには小型のクレーンを設置することも考えられるが、これによるときはその荷役作業範囲を広く確保できないため、建物から横方へ張り出した足場などを能率的に処理できなくなるのである。
【0009】
本発明は斯かる実情の下、高層階の建築構築物の屋上階であっても容易に設置でき、しかも広い範囲内の作業を行えるものとした水平ジブクレーン及び走行水平ジブクレーンを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために本発明に係わる水平ジブクレーンは、屋上階Dに設けられ水平範囲に荷役作業をする水平ジブクレーンであって、設置すべき屋上階Dに設置架台6301を設置し、回転自在に固定脚21と上下にジャッキするジャッキ装置24を具備した旋回受部1と、旋回受部に噛合して旋回手段により旋回する旋回フレームと、旋回フレームに連結されて起倒するカウンターウエートを具備したカウンターフレームと、旋回フレームにジブを支持するガントリと、旋回フレームのほぼ中央に水平ジブを垂直に摺動案内するガイドフレーム、とからなる旋回部本体と、前記旋回部本体に設けられたガイドフレームより転倒して水平に展開されるジブと、水平垂直に荷役する揚重手段と、から構成されている。
【0011】
請求項2によれば、旋回受部の旋回受部フレーム四隅端部に設けられた固定脚は、旋回受部フレームの四隅端部に軸支され回転自在に設けられているので、旋回受部の幅より拡張して設置架台或いは、走行架台に固定される。
【0012】
請求項3によれば、旋回受部に設けられた固定脚には下向きに伸縮するジャッキ装置が具備されている。
【0013】
請求項4によれば、旋回部本体2のほぼ中央にジブ9を垂直に摺動するガイドフレーム手段4は、水平断面がほぼ四角形で筒状に旋回部本体2のほぼ中央に立設し、四角形で筒状の内壁面に挿通孔25aを内設し、同挿通孔25aにジブが案内されて摺動するローラ群34〜36が装着されると共にガイドフレーム手段4の下部にジブを傾倒の際の支軸となる軸受孔39を設けてなる。
【0014】
よって、ガイドフレームの筒状内の挿通孔25aにジブが垂直に摺動してクライミングすることが出来る。
【0015】
請求項5によれば、旋回受部と旋回部本体の旋回フレームの平面にジブを挿通する挿通孔を設けた。
【0016】
よって、前記ガイドフレームの筒状内と旋回受部と旋回部本体の旋回フレームに設けた挿通孔25、25aにジブを貫通することによって、ジブに案内されて旋回受部並びに旋回部本体が垂直状にクライミングすることが出来る。
【0017】
請求項6によれば、ジブは、長さ方向に分割可能に連結され、同ジブは断面が四角形で四本の角鋼管の主材と主材間に斜材でトラス状に構成され、前記ガイドフレーム手段に軸支され、主材の長さ方向に下面を走行自在にトロリーとトロリーに吊下された吊フックが設けられている。
【0018】
よって、水平ジブが長さ方向に分割されているので組み立て、分解が容易で、四角形で四本の角鋼管の主材と主材間に斜材でトラス状に構成したことによって構造的に堅固なジブを形成し、四角の下面に案内されてトロリーが走行しトロリーに吊下された吊フックによって荷役が出来る。
【0019】
請求項7によれば、水平ジブは長さ方向に分割可能に連結され、立設時には最下部に補助マスト62を連結されている。
【0020】
よって、分割された水平ジブは定格の長さが確保され、昇降架台の昇降範囲において立設され補助マストは前記ジブの高さを補完する。
【0021】
請求項8によれば、水平垂直に荷役する揚重手段は、カウンタフレームに横行ウインチが搭載され、ジブ下面を走行するトロリーにガントリとジブ先端に設けたシーブを介してワイヤリングKされた横行機構と、旋回フレームに巻上ウインチが搭載され、トロリーに吊下された吊フックを昇降するようにガントリとジブ中間と先端に設けたシーブを介し、さらにトロリーに設けたシーブ群を経てワイヤリングPされた巻上機構とから構成されている。
【0022】
請求項9によれば、建築構築物内に設置された昇降装置の昇降架台にベースフレームを固設し、同フレームに旋回受部及び旋回受部に噛合して旋回フレームを設置し、旋回フレームに連結され横行ウインチが搭載されたカウンタフレームを立起状に固定し、前記内壁面に挿通孔を内設したガイドフレーム手段、前記旋回受部1と旋回部本体2の旋回フレーム3の平面に設けられた挿通孔に補助マストとジブを垂直方向に連結して挿通して立設され、前記昇降装置の昇降路を昇降範囲まで昇降して搬送し、旋回受部1とベースフレームを離脱して立設されたジブをガイドとして旋回部本体をクライミングによって屋上階に設けた設置架台に固定した後、カウンタフレームを水平に展開し、次にジブ9を旋回部本体のガイドフレームに案内されてクライミングし、ジブ9下部をガイドフレームフートピンを介して傾動可能に枢支し、巻上ウインチ11より前記ガントリ5とジブ9にワイヤリングを施し、ガイドフレームのローラ群の内の傾動方向のローラを開放し、巻上ウインチ11を操作してジブを水平に展開し、前記横行機構と巻上機構を備える。
【0023】
請求項10によれば、設置される屋上階の移動範囲に軌道を敷設し、同軌道を走行する走行台車を設置し、前記請求項9記載により設置された水平ジブクレーンを仮設架台より走行台車に移載し、前記軌道に案内されて走行可能に設置されている。
【0024】
よって、屋上階に敷設された走行台車に水平ジブクレーンの自らの装置により走行台車に移載し走行することによって作業範囲が一段と拡大する。
【0025】
請求項11によれば、走行台車に走行台車を制御する制御盤と同制御盤に接続されたペンダントスイッチと、旋回体に制御盤と制御盤に接続された遠隔操作盤と、電源を供給するケーブルリールが設けられ構成している。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の最も好ましい形態について図示によって説明する。
本発明のジブクレーンは建築物の主要構造物Tが構築された後、屋上に設置して広い範囲の荷役に使用するものである。
【0027】
先ず、本発明の走行式水平ジブクレーンを図1乃至図3を参照してその構成を説明する。
【0028】
ジブクレーンは旋回受部1と旋回体7からなっている。旋回体7は旋回フレーム3、ガイドフレーム手段4、ガントリ5及びカウンターフレーム6からなる旋回部本体2と、ガイドフレーム手段4の主体をなすガイドフレーム8に枢着したジブ9とからなる。
【0029】
旋回フレーム3には旋回用駆動モータ10と巻上ウインチ11が設けられ、カウンターフレーム6には横行ウインチ12とカウンターウエイト13が設けられている。
ジブ9には吊荷用のフック14の垂設されたトロリー15が設けられている。
【0030】
Aは走行台車であって、広く離れた一対の走行軌道r、r上に走行駆動装置16及び走行車輪17の装備されたサドル18を設け、且つサドル18、18間にガーダ19、19を横架して構成してある。この走行台車Aには前記クレーンが固定されて走行水平ジブクレーンとなされる。
【0031】
次に図4及び図5を参照して旋回受部1について説明する。
20はガーダ19・・間に架設されたガーダで、20aはガーダ20の立ち上がり部分である。
【0032】
旋回受部1は前記ガータ20、20間に固定脚21・・・を拡張して架渡されるものであって、ガータ20、20間寸法よりも短尺となされたフレーム22の両端に枢支軸23を設け、この枢支軸23を介して固定脚21が水平方向への揺動による収納可能に取着されている。このさい、固定脚21はその収納状態では矢印箇所pに示すように折り込まれる。24は固定脚21の下面に固定された油圧ジャッキで走行台車Aとジブクレーンを着脱するさいに使用される。
【0033】
旋回受部1の円筒部内であるジブ挿通孔25にはジブ9又は前記旋回フレーム3が昇降するさいにこれらの昇降移動を円滑となすように機能するガイドローラ26が設けてあり、これらローラ26・・・はジブ9の四面を転動するようになされている。27はボルト孔であり、28はボルトで固定脚21とガーダ20とを螺着するものである。
【0034】
次に旋回フレーム3に立設されたガイドフレーム4について図6乃至図9を参照して説明する。
図6はガイドフレーム手段4などを示す側面図で、図7はガイドフレーム手段4の平面図である。
【0035】
ガイドフレーム手段4はガイドフレーム8のほか後述のガイドローラを具備したものとなされる。ガイドフレーム8は旋回フレーム3に立設されるもので、平面視四角配置状に四本の支柱30・・・を立て、これら支柱30・・・間の上下をジブ9の傾倒する方向(矢印)f1の一面を除き水平繋ぎ材31で結合して形成している。32はカウンタフレーム6を上下揺動可能に支持するための支持軸、33はガントリー5を固定するための結合片である。
【0036】
四本の支柱30・・・の内方にはジブ9の昇降を円滑にするガイドローラ34、35、36群が取着されており、ガイドローラ34はジブ9の傾倒のための開放面sと対向した奥側面s1の上下に、ジブ9の周面に当接するようにxy方向へ向けて即ち90度の相対角度で対設され、また傾倒開放面s側の一方のガイドローラ35はガイドフレーム8上部のy方向に取りつけられ、他方のガイドローラ36はガイドフレーム8上部のx方向に取りつけられ且つガイドフレーム8に固定されたピン37に支持された回転板38に装着されていて通常時はp1の位置に固定され必要時に矢印方向へ回転され符号p2の位置に退避するようになされている。
【0037】
さらにガイドフレーム8の下部にはガイドローラ34、35、36などで垂直に保持された状態のジブ9の下端に係着させるものとしたフートピン39aが設けられており、このピン39aは図9に示すようにガイドローラ36を符号p2の位置へ退避させた状態の下でジブ9を前方へ傾倒可能に支持する機能を有している。
【0038】
次にカウンターフレーム6について図10と図11を参照して説明する。
カウンターフレーム6は長方形のフレーム枠40を備えると共に旋回フレーム3と連結するための軸受部41を備え、フレーム枠40の後部を切り欠いてシーブ43を軸支し、且つフレーム40に案内されて矢印f2に沿った方向の移動可能に横行ウインチ12及びカウンターウエイト13を設けたものとなされている。このさい、横行ウインチ12の支持構造はフレーム枠40の両側辺部に案内される車輪44a・・・を具備した移動台44を設け、これに横行ウインチ12を固定したものとなす。45はフレーム枠40と移動台44を固定するための係止金具である。
【0039】
上記横行ウインチ12は通常使用時は図10に示す位置に固定されるのであり、一方カウンターフレーム6の折り畳み時には移動台44と共に矢印方向f2へ移動され移動台44が点線で示す位置に合致した状態で固定される。46は手摺支柱、47は手摺支柱46・・・間に貼られたロープである。
【0040】
次にクレーンの荷役可能状態時のワイヤリングについて、図12を参照して説明する。
先ずトロリー15を横行させるワイヤリングは、横行ウインチ12に巻装されたワイヤーロープKをガントリーシーブ48とジブ先端シーブ49を介しトロリー15の繋止部50に繋着し、一方ではワイヤーロープLの一端をトロリー15の繋着部51に繋着し、ガイドフレーム8の下部シーブ52とスライドシーブ53を介して横行ウインチ12にワイヤーロープKと逆巻きに巻装させるようにする。
【0041】
これにより、ジブ9に設置されたトロリー15は横行ウインチ12を駆動することによってジブ9の下面に沿って横行するものとなる。
【0042】
トロリー15に懸垂されたフック14の巻き上げのためのワイヤリングは、巻上ウインチ11に巻装されたワイヤーロープPをガントリーシーブ54とジブ9中間のシーブ55とジブ先端のシーブ56を介してトロリー15へ導き、続いてフック14の巻上シーブ57、58、59、60の順に回装し、先端はロードセルHを介して旋回フレーム3に繋着させるようにする。このさい、wはペンダントロープである。
【0043】
これによりトロリー15に懸垂されたフック14は巻上ウインチ11を駆動することによって上下に移動し、吊荷が定格荷重を超えるとロードセルHが作動し巻き上げを停止する。なお、図示していないが、巻過ぎ防止、横行範囲を制限するリミッタ、警報装置などが適宜装備される。
【0044】
上記した本発明に係るジブクレーンを高層建築物の屋上に設置するさいの手順を図13乃至図15を参照しつつ順を追って説明する。
【0045】
(1)先ず図13(a)に示す工程を次のように行う。即ち、高層建築物の主要構造物の躯体建方が完了した後、建築物に設置されている建設用リフトの如き昇降装置Eの昇降架台E1を一階に停止し、同架台E1上にベースフレーム61を固定し、その上に旋回部本体2をカウンターフレーム6の折り畳まれた状態に組み立てる。続いて補助マスト62をガイドフレーム4、旋回受部1の挿通孔25a、25に挿通させてベースフレーム61に立設する。この後、同補助マスト62上部にジブ9を継ぎ足し、旋回フレーム3の巻上ウインチ11とジブ9の先端のシーブ49との間にワイヤーリングする。
【0046】
(2)同図(b)に示すように昇降架台E1を希望の上層階に上昇させて停止させた後、ジブ9先端と旋回フレーム3との間にワイヤリングされたワイヤロープを巻上ウインチ11により巻き取ることにより先に組み立てられた旋回部本体2をクライミングさせる。
【0047】
(3)同図(c)に示すように屋上階の床面Dに設けた仮設架台63に旋回受部1の固定脚21を横方へ張り出させ、これを仮設架台63にボルト固定する。(4)続いて同図(d)に示すように巻上ウインチ11とカウンターフレーム6のシーブ43との間にワイヤリングされたワイヤロープを巻上ウインチ11で巻き出すことによりカウンターフレーム6を所定の水平位置まで展開する。これにより、カウンタフレーム6はこれとガントリ5との間を連結させたペンダントロープw1により同図(e)に示すように支えられる。
【0048】
(5)同図(e)に示すように巻上ウインチ11とジブ9の下端に設けたシーブ64との間にワイヤリングすると共にジブ9を補助マスト62から切り離した後、先にワイヤリングされたワイヤロープ65を巻上ウインチ11により巻き取り、ジブ9をクライミングさせる。
(6)上昇されたジブ9の下端にガイドフレーム4下部のフートピン39aを挿入してジブ9を枢止した後、巻上ウインチ11とジブ9下端のシーブ64との間のワイヤリングを解除する。
【0049】
(7)続いて図14(f)に示すように巻上ウインチ11とガントリーシーブ48、54を介してジブ先端シーブ49とにワイヤリングしてジブ9の展開準備をした後、ジブ9を傾倒するためガイドフレーム4のガイドローラ36、36を90度回転させて開放し、巻上ウインチ11のワイヤーロープPを繰り出し、ジブ9を同図(g)に示すように展開する。水平に達したジブ9は同図(h)に示すようにガントリー5とジブ9を連結したペンダントロープwにより支えられる。
【0050】
(8)この後、移動台44を図10の点線の位置から実線の位置へ移動させて固定し、横行及び巻上のためのワイヤリングを図12に示すように実施するのであり、これにより定置型の水平ジブクレーンに相当するものが出来上がる。
【0051】
(9)次に必要に応じて上記ジブクレーンを走行移動可能にするための作業に移るのであって、先ず前記のように設置されたジブクレーンによって図15(i)に示すように屋上階の床面Dに走行軌道rを敷設すると共にこの走行軌道r上には走行駆動装置などを設けた走行台車Aを設置する。
【0052】
(10)続いて同図(j)に示すように固定脚21のジャッキ24を伸縮操作してジブクレーンを仮設架台63上から前記走行フレームA上に移載して固定するのであり、かくして出来上がったジブクレーンは走行式水平ジブクレーンに相当するものとなる。
(11)この後は走行台車Aを走行させながら、必要範囲に走行軌道rを延設する。
【0053】
上記のように設置されたジブクレーンの操縦の一例を図2を参照しつつ説明すると、走行台車Aに搭載された制御盤F1をペンダントスイッチFaによって操作することにより走行台車Aの走行移動を行わせ、また旋回フレーム3に搭載された制御盤F2を遠隔操作盤Fbによって操作することにより、巻上、旋回、横行作動を行わせるようにする。Gは制御盤F1、F2に電気を供給するためのケーブルリールである。
このジブクレーンを解体撤去するさいは設置の手順の逆を行うようにする。
【0054】
上記実施例において昇降装置Eを使用することは必ずしも必要ではなく、またジブ9や旋回部本体2のクライミングのためのワイヤリングや使用ウインチ11、12は種々に変更できる。
またジブクレーンは水平式のものとなしたが、起伏式のものであっても差し支えないのであり、この場合は例えば横行ウインチ12を起伏ウインチとなし、またトロリー15を例えば固定状態とするなどして対応する。
【0055】
図16は非走行式の水平ジブクレーンを示す側面図、図17は同ジブクレーンの平面図である。
図中、既述した部位と実質的同一部位には同一符号が付してある。6301は屋上階に固定した設置架台である。
【0056】
このクレーンの屋上階への設置も、既述した走行式水平ジブクレーンに準じて行う。但し、走行台車や走行軌道などの走行手段は設けない。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、カウンターフレームを起立収納させた状態で旋回受部及び旋回フレーム及びガントリなどからなる旋回部本体をジブに案内させて屋上階まで上昇させることができ、屋上階ではガイドフレーム手段の存在によりジブの下端とガイドフレームとをフートピンを介して容易に枢着できてジブを簡便に展開させることができ、したがって作業可能範囲の比較的大きなジブクレーンであっても高層建築物の屋上階に少ない手間で設置することができ、また建築物から横方へ張り出させた設備に関する荷役でも不都合なく行えるものとなる。
【0058】
また近年実施されている全天候型の自動建設システムにより構築された建物の屋上階に設置された自動建設装置や付帯設備などの各種建設装置を安全且つ迅速に解体撤去することを可能となすものである。
【0059】
請求項2に記載のものによれば、ジブクレーンの設置時に旋回受部に非張出し状態に収納できて作業を円滑となす。
【0060】
請求項3に記載のものによれば、水平ジブクレーンは仮設架台から走行架台に容易に移載されて敷設された軌道を走行することができるものである。
請求項4、5に記載のものによれば、ガイドローラがジブや旋回部本体のクライミングを円滑となす。
【0061】
請求項6に記載のものによれば、建築構造物の小さな昇降路スペース内でジブの取扱いを容易となすものである。
【0062】
請求項7に記載のものによれば、ジブをリフトにより高く上昇させることができるため、ジブ及び旋回部本体の一回のクライミングによりこれらを高層建築物の屋上階に移動させることが可能となるものである。
【0063】
請求項8に記載のものによれば、水平垂直に揚重して荷役するには、横行機構と巻上機構とによって、トロリーの横行と吊フックの昇降を行い荷役作業が出来る。
【0064】
請求項9に記載のものによれば、建築構築物内の昇降装置を利用して、昇降架台にクレーンを構成する各部材を組み立てた後、昇降路を上昇して搬送し、さらにジブを案内柱として旋回受部・旋回部本体をクライミングして屋上階に水平にジブを展開して、荷役に要する横行機構と巻上機構及び旋回機構によって水平ジブクレーンとなしうることができる。
【0065】
請求項10に記載のものによればジブクレーンが走行レール上を移動するため作業可能範囲を広く確保することができるのである。
【0066】
請求項11に記載のものによれば、走行台車の制御盤と旋回体の制御盤にはケーブルリールより給電を受けて走行台車はペンダントスイッチの操作により走行台車は前後に移動し旋回体は遠隔操作盤を操作することによってジブの回転とトロリーの横行、吊フックの昇降をすることによって任意の位置より荷役作業が出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る走行水平ジブクレーンの側面図である。
【図2】同ジブクレーンの平面図である。
【図3】同ジブクレーンのジブを除いた主要部の正面図である。
【図4】同ジブクレーンの旋回部受けの側面図である。
【図5】同旋回部受けの平面図である。
【図6】同ジブクレーンのガイドフレーム手段の側面図である。
【図7】同ガイドフレーム手段の平面図である。
【図8】同ガイドフレーム手段の斜視図である。
【図9】同ガイドフレーム手段の作用説明図である。
【図10】同ジブクレーンのカウンターフレームの平面図である。
【図11】同カウンターフレームの側面図である。
【図12】同ジブクレーンの荷役可能時のワイヤリングを示す図である。
【図13】同ジブクレーンを高層建築物の屋上階に設置する手順を示す図である。
【図14】同ジブクレーンを高層建築物の屋上階に設置する手順を示す図である。
【図15】同ジブクレーンを走行可能になす手順を説明するための図である。
【図16】非走行式の水平ジブクレーンを示す側面図である。
【図17】同ジブクレーンの平面図である。
【符号の説明】
1 旋回受部
3 旋回フレーム
4 ガイドフレーム手段
5 ガントリ
6 カウンターフレーム
9 ジブ
11 巻上ウインチ
12 横行ウインチ
21 固定脚
25 ジブ挿通孔
34、35及び36 ガイドローラ
39a フートピン
48及び54 ガントリーに支持されたシーブ
61 ベースフレーム
63 仮設架台
6301 設置架台
A 走行台車
E 昇降装置(エレベータ、リフト)
D 屋上階の床面
r 走行軌道

Claims (11)

  1. 屋上階Dに設置され水平範囲に荷役作業をする水平ジブクレーンであって、設置すべき屋上階Dに設置架台6301を設置し、回転自在に固定脚21と上下にジャッキするジャッキ装置24を具備した旋回受部1と、
    旋回受部に噛合して旋回手段により旋回する旋回フレーム3と旋回フレームに連結されて起倒するカウンターウェートを具備したカウンターフレーム6と旋回フレーム3にジブを支持するガントリ5と旋回フレームのほぼ中央にジブを垂直に摺動案内するガイドフレーム手段4と、からなる旋回部本体2と、
    前記旋回部本体2に設けられたガイドフレーム手段4より転倒して水平に展開されるジブ9と、
    水平垂直に荷役する揚重手段、
    とから構成されていることを特徴とする水平ジブクレーン。
  2. 旋回受部1に設けられた固定脚21は、旋回受部フレーム22の四隅端部に軸支され回転自在に設けた請求項1記載の水平ジブクレーン。
  3. 旋回受部1に設けられた固定脚21に下向きに伸縮するジャッキ装置24が具備された請求項1、又は2記載の水平ジブクレーン。
  4. 旋回部本体2のほぼ中央にジブ9を垂直に摺動するガイドフレーム手段4は、水平断面がほぼ四角形で筒状に旋回部本体2のほぼ中央に立設し、四角形で筒状の内壁面に挿通孔25aを内設し、同挿通孔25aにジブが案内されて摺動するローラ群34〜36が装着されると共にガイドフレーム手段4の下部にジブを傾倒の際の支軸となる軸受孔39を設けてなる請求項1記載の水平ジブクレーン。
  5. 旋回受部1と旋回部本体2の旋回フレーム3の平面にジブ9を挿通する挿通孔25を設けた請求項1記載の水平ジブクレーン。
  6. ジブ9は、長さ方向に分割可能9a、9b、9cに連結され、同ジブは断面が四角形で四本の角鋼管の主材901と主材間に斜材902でトラス状に構成され、前記ガイドフレーム手段4に軸支され、主材の長さ方向に下面を走行自在にトロリー15とトロリーに吊下された吊フック14が設けられている請求項1、又は4記載の水平ジブクレーン。
  7. ジブ9は長さ方向に分割可能に連結され、立設時には最下部に補助マスト62を連結された請求項1、又は4記載の水平ジブクレーン。
  8. 水平垂直に荷役する揚重手段は、カウンタフレーム6に横行ウインチ12が搭載され、ジブ下面を走行するトロリー15にガントリ5とジブ先端に設けたシーブ48、49を介してワイヤリングKされた横行機構と、旋回フレームに巻上ウインチ11が搭載され、トロリー15に吊下された吊フック14を昇降するようにガントリ5とジブ中間と先端に設けたシーブ54、55、56を介し、さらにトロリー15に設けたシーブ群を経てワイヤリングPされた巻上機構と、から構成された請求項1、又は4、又は5記載の水平ジブクレーン。
  9. 建築構築物T内の設置された昇降装置Eの昇降架台E1にベースフレーム61を固設し、同フレーム61に旋回受部1及び旋回受部に噛合して旋回フレーム3を設置し、旋回フレーム3に連結され横行ウインチ12が搭載されたカウンタフレーム6を立起状に固定し、前記内壁面に挿通孔25aを内設したガイドフレーム手段4と、前記旋回受部1と旋回部本体2の旋回フレーム3の平面に設けられた挿通孔25に補助マスト62とジブ9を垂直方向に挿通し連結して立設され、前記昇降装置Eの昇降範囲まで昇降して搬送し、旋回受部1とベースフレーム61を離脱して、立設されたジブ9をガイドとして旋回部本体2をクライミングによって屋上階に設けた設置架台6301に固定した後、カウンタフレーム6を水平に展開し、次にジブ9を旋回部本体2のガイドフレーム手段4に案内させてクライミングし、ジブ9下部をガイドフレームフートピン39aを介して傾動可能に枢支し、巻上ウインチより前記ガントリ5とジブ9にワイヤリングを施し、ガイドフレーム手段4のローラ群の内、傾動方向のローラ36を開放し、ジブ9を水平に展開し、前記横行機構と巻上機構を備える請求項1、又は4、又は5記載の水平ジブクレーン。
  10. 設置される屋上階Dの移動範囲に軌道rを敷設し、同軌道を走行する走行台車Aを設置し、前記請求項9記載により設置された水平ジブクレーンHaを旋回受部1に設けたジャッキ24によって水平ジブクレーンHaをジャッキし仮設架台63から離脱し走行台車Aに移載し、前記軌道に案内されて走行可能に設置された請求項9記載の走行水平ジブクレーン。
  11. 走行台車に走行台車を制御する制御盤F1と同制御盤F1に接続されたペンダントスイッチFaと、旋回部本体2に制御盤F2と制御盤に接続された遠隔操作盤Fbと、電源を供給するケーブルリールGが設けられた請求項9記載の走行水平ジブクレーン。
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