JP3198121U - 加熱調理補助具 - Google Patents
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Abstract
【課題】ガス調理器を用いて鍋釜を加熱する際、簡易な構造で、加熱効率を向上させる加熱調理用の補助具を提供する。【解決手段】鍋釜7をガス調理器8の五徳9a上に置いて加熱する際に、鍋釜の周囲に配置して使用される加熱調理補助具1であって、円筒状のケーシング2と、ケーシングの内側面上に沿って螺旋状に下るように固着された少なくとも1つの障壁部材3aとから成り、ケーシングの高さは、鍋釜の高さの略1/2〜1/4である。加熱調理補助具には、ケーシングを載置するケーシング支持台4が設けられ、ケーシング支持台には吸気口が備えられることが好ましい。障壁部材が熱を滞留させ、螺旋状の空間を熱気がゆっくりと流れ上昇することで、効果的に鍋釜を加熱することができる。【選択図】図1
Description
本考案は、鍋釜をガス調理器の五徳上に置いて加熱する際に、加熱効率を向上させる補助器具に関するものである。
従来、鍋や釜で湯を沸かし、煮炊きをする場合に、ガス調理器が広く使用されている。
しかしながら、ガス調理器を使用して加熱した場合、鍋釜の底面はガス調理器の炎を受け加熱されるが、鍋釜の底面に当たった熱は、水平方向に向けて拡散してしまいがちであり、充分な加熱効率を発揮できないでいた。
しかしながら、ガス調理器を使用して加熱した場合、鍋釜の底面はガス調理器の炎を受け加熱されるが、鍋釜の底面に当たった熱は、水平方向に向けて拡散してしまいがちであり、充分な加熱効率を発揮できないでいた。
そこで、鍋釜の外側周辺とガス調理器の周辺とを、蓄熱及び断熱をする空間を筒状部材で取り囲み、熱が周囲に拡散するのを防ぐと共に、鍋釜を側面から加熱することで充分な加熱効率を発揮させようとした、ガス加熱器の蓄熱補助具が知られている(特許文献1を参照)。特許文献1の蓄熱補助具は、複数の筒状部材と螺旋形状の蓄熱部材で構成され、鍋釜を覆うことで断熱及び蓄熱の効果を持たせようとしたものである。
しかしながら、特許文献1に開示された蓄熱補助具の場合、複数の筒状部材を用いるため、構造が複雑となり、製造コストが高くなるという問題がある。また、鍋釜側面の略全体を覆う構造であるため、側面上部から噴き出る熱気の熱さにより、材料の投入等や調理が行い辛いという問題もある。
しかしながら、特許文献1に開示された蓄熱補助具の場合、複数の筒状部材を用いるため、構造が複雑となり、製造コストが高くなるという問題がある。また、鍋釜側面の略全体を覆う構造であるため、側面上部から噴き出る熱気の熱さにより、材料の投入等や調理が行い辛いという問題もある。
また、カバー内面に金属製丸棒を螺旋形状にして取り付けられた省エネ保温カバーが知られている(特許文献2を参照)。特許文献2の省エネ保温カバーは、内面に金属製丸棒を螺旋状にして取り付けることで、加熱時に金属製丸棒が熱せられ、その熱で鍋全体が保温される構造である。
しかしながら、この省エネ保温カバーの場合も、加熱時に金属製丸棒が熱せられ、その熱により鍋全体を保温しようとしているが、金属製丸棒が熱せられる素となる熱気を効率的に誘導するものではない。
しかしながら、この省エネ保温カバーの場合も、加熱時に金属製丸棒が熱せられ、その熱により鍋全体を保温しようとしているが、金属製丸棒が熱せられる素となる熱気を効率的に誘導するものではない。
上記状況に鑑みて、本考案は、ガス調理器を用いて鍋釜を加熱する際、簡易な構造で、加熱効率を向上させる加熱調理用の補助具を提供することを目的とする。
上記目的を達成すべく、本考案の加熱調理補助具は、鍋釜をガス調理器の五徳上に置いて加熱する際に、鍋釜の周囲に配置して使用される加熱調理補助具であって、円筒状のケーシングと、ケーシングの内側面上に沿って螺旋状に下るように固着された障壁部材とから成り、ケーシングの高さは鍋釜の高さの略1/2〜1/4である。
円筒状のケーシングは、鍋釜の周囲を覆うように配置されることで、鍋釜の側面からの放熱と底面から外に逃げていく熱気を閉じ込めて、鍋釜の周囲に誘導することができる。
誘導された熱気が直ぐに外部に放出されてしまっては、鍋釜を効果的に加熱することはできない。しかし、熱気の放出口を完全に塞いでしまうと、新たな熱気が流れ込まず、熱気は、別の場所から放出されたり、ガス調理器が不完全燃焼を起こしてしまうことになる。この点、本考案の加熱調理補助具では、障壁部材が設けられているため、誘導した熱を滞留させることができ、しかも、この障壁部材はケーシングの内側面上に螺旋状に設けられているため、障壁部材によってできた螺旋状の空間を熱気がゆっくりと流れ上昇することで、効果的に鍋釜を加熱することができるのである。
また、ケーシングの高さは、鍋釜の高さと同程度であると、鍋釜側面上部から噴き出る熱気の熱さにより、調理人による鍋釜に材料投入等や調理が行い辛くなるため、鍋釜の高さの略1/2〜1/4であることが好ましい。より好ましくは略1/2〜1/3である。
円筒状のケーシングは、鍋釜の周囲を覆うように配置されることで、鍋釜の側面からの放熱と底面から外に逃げていく熱気を閉じ込めて、鍋釜の周囲に誘導することができる。
誘導された熱気が直ぐに外部に放出されてしまっては、鍋釜を効果的に加熱することはできない。しかし、熱気の放出口を完全に塞いでしまうと、新たな熱気が流れ込まず、熱気は、別の場所から放出されたり、ガス調理器が不完全燃焼を起こしてしまうことになる。この点、本考案の加熱調理補助具では、障壁部材が設けられているため、誘導した熱を滞留させることができ、しかも、この障壁部材はケーシングの内側面上に螺旋状に設けられているため、障壁部材によってできた螺旋状の空間を熱気がゆっくりと流れ上昇することで、効果的に鍋釜を加熱することができるのである。
また、ケーシングの高さは、鍋釜の高さと同程度であると、鍋釜側面上部から噴き出る熱気の熱さにより、調理人による鍋釜に材料投入等や調理が行い辛くなるため、鍋釜の高さの略1/2〜1/4であることが好ましい。より好ましくは略1/2〜1/3である。
本考案の加熱調理補助具には、ケーシングを載置するケーシング支持台が設けられ、ケーシング支持台には吸気口が備えられることが好ましい。
また、ケーシング支持台は、ケーシングを支えるだけではなく、吸気口としての役割を有している。但し、ケーシング支持台を用いなくてもガス調理器への酸素供給が充分になされる場合には、ケーシング支持台は設けられていなくても構わない。なお、ケーシングに切り欠き部を設け、吸気口としても良い。
また、ケーシング支持台は、ケーシングを支えるだけではなく、吸気口としての役割を有している。但し、ケーシング支持台を用いなくてもガス調理器への酸素供給が充分になされる場合には、ケーシング支持台は設けられていなくても構わない。なお、ケーシングに切り欠き部を設け、吸気口としても良い。
本考案の加熱調理補助具を構成する障壁部材は、その形状が帯状であり、ケーシングの内側面と帯状の面が略直交するように固着されたものであることが好ましい。ケーシングの内側面と帯状の面が直交する場合、帯状の面の法線が内側面と平行になる。帯状の面の上向き法線が内側面と平行か、或は、帯状の面の上向き法線が内側面と平行より少し拡がり角度(1〜10°)を持ってもよい。
帯状の障壁部材を用いることで、より空間を広くでき、熱気を滞留させることができる。また、軽量化が図れ、製造コストを抑えることもできる。
帯状の障壁部材を用いることで、より空間を広くでき、熱気を滞留させることができる。また、軽量化が図れ、製造コストを抑えることもできる。
本考案の加熱調理補助具を構成する障壁部材は、ケーシングの内側面に点溶接されていることが好ましい。これは、熱により膨張したり収縮したりすることで歪みが生じることを防ぐためである。点溶接されることにより、ケーシングと障壁部材の間には、隙間が設けられることになり、複雑な気流を発生させ、熱気の滞留を促し、加熱効果を高めることができる。
本考案の加熱調理補助具を構成するケーシング支持台は、鉛直方向に延びる脚部と、ケーシング支持用として水平に延びる支え部から成り、脚部と支え部の一端は、互いに直交するように固着しており、支え部の他端は下向きに折れ曲がり、五徳の開口端部に係合することが好ましい。
これは、鍋釜を移動させるとき等に、加熱調理補助具の配置された位置がずれることを防止し、鍋釜の移動を容易にするためである。
これは、鍋釜を移動させるとき等に、加熱調理補助具の配置された位置がずれることを防止し、鍋釜の移動を容易にするためである。
本考案の加熱調理補助具を構成する障壁部材は、平面視で、反時計回りで螺旋状に下るように設けられることが好ましい。一般に、台風が北半球で反時計回りの渦を巻くのは、風が低気圧中心に向かって進む際にコリオリの力を受け、中心から右にずれた地点に到達するためであるといわれている。ここに、コリオリの力とは、回転座標系上で移動した際に移動方向と垂直な方向に移動速度に比例した大きさで受ける慣性力のことをいう。
このコリオリの力は、小規模な気流においても僅かではあるが発生していると推察されるため、例えば北半球では、障壁部材の配置を、平面視上、反時計回りに下るような螺旋状とすることで、コリオリの力に反した回転が生じることで自然な熱気の上昇を抑制し、滞留時間をより長くすることができる。
このコリオリの力は、小規模な気流においても僅かではあるが発生していると推察されるため、例えば北半球では、障壁部材の配置を、平面視上、反時計回りに下るような螺旋状とすることで、コリオリの力に反した回転が生じることで自然な熱気の上昇を抑制し、滞留時間をより長くすることができる。
本考案の加熱調理補助具を構成するケーシングの外径は、17〜65cmであることが好ましく、障壁部材と障壁部材の間の上下の蓄熱空間6aの高さは、2〜8cmであることが好ましい。これは、一般に販売されている業務用及び家庭用の鍋釜のサイズを覆うことができるサイズであり、かつ、鍋釜の周囲と障壁部材との間に、適度な空間を持たせるためである。この空間は、加熱調理補助具から鍋釜を取り外しし易くするためであるが、同時に複雑な気流を発生させ、熱気の滞留を促し、加熱効果を高めることにも役立つ。
本考案の加熱調理補助具を構成するケーシング、障壁部材及びケーシング支持台の材質はステンレス、或は、鉄であることが好ましい。
本考案に係る加熱調理補助具によれば、ガス調理器を用いて鍋釜を加熱する際に、調理時間が短縮され、かつ、省エネルギー化にも貢献するといった効果を有する。
以下、本考案の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本考案の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
図1は、実施例1の加熱調理補助具と鍋釜を配置した断面図を示している。図1に示されるように、ガス調理器8には五徳部9aが設けられ、五徳部9aには、鍋釜7が置かれている。加熱調理補助具1は、鍋釜7の下方を覆うように設置されている。加熱調理補助具1は、ケーシング2、障壁部材3a、及び、ケーシング支持台4とから成り、何れも材質は、ステンレスである。
図2は、実施例1のケーシング支持台の設置後であり、かつ、ケーシングとケーシング支持台の取り付け前の断面図を示している。障壁部材3は、プレート状であり、ケーシング2の内側面上に沿って、平面視上、反時計回りで螺旋状に下るように固定されている。例えば北半球の日本で使用する場合、所謂コリオリの力によって、回転しながら熱気が上るため、障壁部材3をケーシング2の内側に反時計回りで螺旋状に下るように固定することで、熱気の上昇を妨げることが可能となり、熱気の滞留時間をより長くすることができる。
図3は、実施例1のケーシングと障壁部材の当接部の拡大図を示している。図3に示されるように、ケーシング2の内側面上に、障壁部材3aが溶接部5で点溶接されている。このように、ケーシング2と障壁部材3aの当接部を全て溶接するのではなく、点溶接とするのは、熱により膨張したり収縮したりすることで歪みが生じることを防ぐためである。
図4は、実施例1の加熱調理補助具のケーシング支持台の平面図を示している。図4に示されるように、ケーシング支持台4は、ケーシングの支え部としての台座部4aと、脚部(4b,4c)から成る。台座部4aは丸棒でリング状となっており、5つの脚部(4b,4c)が均等な間隔で固着されている。
図5は、実施例1の加熱調理補助具のケーシング支持台を構成する部材を示し、(1)は脚部、(2)は台座部を示している。図5(1)に示されるように、脚部4bには下方で内側に向けて延設され、延設された脚部4cの長手方向に、下向きに略L字形に折り曲げられたフック部4dが設けられている。上述の図2に示されるように、フック部4dは、ケーシング支持台4がガス調理器8に設置された際に五徳部9aと係合されて、ケーシング支持台4がずれることを防止する。図5(1)(2)に示されるように、台座部4aと脚部(4b,4c)は、溶接部(4e,4f)で溶接されている。
図6は、実施例1の加熱調理補助具を設置した断面図を示している。
図6に示されるように、ケーシング2はケーシング支持台4によって支えられ、また、台座部4a及び脚部(4b,4c)は、丸棒状の金属を加工して成形されていることから台座部4aの下には空間6bが存在し、ガス調理器8へ空気が送られることになる。このように、ケーシング支持台4は、吸気口としての役割も有している。
また、この空間6bは、コンロがむき出しの場合には、ガスホース等を迂回する役目も兼ねる。
図6に示されるように、ケーシング2はケーシング支持台4によって支えられ、また、台座部4a及び脚部(4b,4c)は、丸棒状の金属を加工して成形されていることから台座部4aの下には空間6bが存在し、ガス調理器8へ空気が送られることになる。このように、ケーシング支持台4は、吸気口としての役割も有している。
また、この空間6bは、コンロがむき出しの場合には、ガスホース等を迂回する役目も兼ねる。
次に、実際の使用例について図1を参照しながら説明する。図1に示されるように、ガス調理器8から発せられた炎10は、鍋釜7の底面部を加熱するが、同時に、側方へ向けて熱気が流れる構造である。
また、ケーシング2の内周側面には、障壁部材3aが平面視上反時計回りに設けられており、さらにその内側に鍋釜7が載置される構造である。鍋釜7は五徳部9a上に載置される。
加熱調理補助具1の内側に鍋釜7が載置されることで、ケーシング2の内周側面と鍋釜7の外周側面の間には、蓄熱空間6aが形成される。
鍋釜7の底面外側へ流れ出ようとした熱気は、障壁部材3aによって設けられた螺旋状の蓄熱空間6aを通り、上昇し、この熱気の周回により鍋釜7はさらに加熱されることになる。上述の通り、例えば北半球の日本で使用する場合、所謂コリオリの力によって、回転しながら熱気が上るため、障壁部材3aをケーシング2の内側に反時計回りで螺旋状に下るように固定することで、ケーシング2の内周側面と鍋釜7の外周側面の間の蓄熱空間6aに存在する熱気の上昇を妨げることが可能となり、熱気の滞留時間をより長くし、熱気をゆっくりと上昇させ、鍋釜7の加熱効率を高めることができるのである。
また、ケーシング2の内周側面には、障壁部材3aが平面視上反時計回りに設けられており、さらにその内側に鍋釜7が載置される構造である。鍋釜7は五徳部9a上に載置される。
加熱調理補助具1の内側に鍋釜7が載置されることで、ケーシング2の内周側面と鍋釜7の外周側面の間には、蓄熱空間6aが形成される。
鍋釜7の底面外側へ流れ出ようとした熱気は、障壁部材3aによって設けられた螺旋状の蓄熱空間6aを通り、上昇し、この熱気の周回により鍋釜7はさらに加熱されることになる。上述の通り、例えば北半球の日本で使用する場合、所謂コリオリの力によって、回転しながら熱気が上るため、障壁部材3aをケーシング2の内側に反時計回りで螺旋状に下るように固定することで、ケーシング2の内周側面と鍋釜7の外周側面の間の蓄熱空間6aに存在する熱気の上昇を妨げることが可能となり、熱気の滞留時間をより長くし、熱気をゆっくりと上昇させ、鍋釜7の加熱効率を高めることができるのである。
ケーシング2の高さは、鍋釜7の高さの略1/3の高さに形成されている。本来、ケーシングの高さは、鍋釜7をできるだけ覆うように設けられた方が、加熱効果はより高くなる。しかし、ケーシングの高さを高くすればするほど、加熱調理補助具1の取り外しや鍋釜7の移動が困難となるという問題がある。そこで、ケーシング2の高さを低く形成することで、鍋釜7を持ち上げて取り出し易くしているのである。
また、加熱調理補助具1の高さを低く形成することで、鍋釜7の高さが低い場合であっても設置が可能になり、幅広い調理器具に利用可能となっている。しかも、加熱効果の点についても、最も重要であるのは、鍋釜7の底面外側へ流れ出ようとした熱気を鍋釜7の側周面に沿うように誘導することにあるので、鍋釜7の下部側周面が覆われていれば、加熱効果を発揮し得るといえる。
図7は、実施例1の加熱調理補助具を、ケーシング支持台を用いずに設置した図を示し、(1)は斜視図、(2)は正面図を示している。図7(1)(2)に示されるように、五徳部9bは、図1に示される五徳部9aと異なり、ケーシング2を載置できるだけの広い幅を有している。そのため、ケーシング2が五徳部9bに直接載置されても、五徳部9bによって形成される空間6cからガス調理器8へ空気が流入することが可能である。そこで、ケーシング2は五徳部9bに直接載置され、ケーシング支持台4は用いられていない。
図9及び図10を参照して、本考案の加熱調理補助具による効果を説明する。鍋釜に加熱調理補助具をセットすると、図9及び図10に示すように、鍋釜の外周面7aと加熱料理補助具のケーシング2の内周面の間には隙間ができることになる。鍋釜の底面7bから炎で加熱する際、この隙間が重要な役割を担っている。本考案の加熱調理補助具の場合、ケーシング2の内側には螺旋状に障壁部材3が設けられている。図10は、図9の鍋釜の左下側断面を拡大したものであり、ケーシング2の左側断面と2つの障壁部材3の断面と鍋釜の中央から左側の断面を示している。プレート状の平鋼を螺旋状に巻き付けたものを障壁部材3としている。
炎熱に熱せられた空気は上昇し(11)、障壁部材3の螺旋に沿って周回する。下側の障壁部材3が障害物となり、一部の熱気の上昇が妨げられ滞留することになる(12)。鍋釜の外周面7aとケーシング2の障壁部材3の間には隙間があり、熱気の上昇は障壁部材3により分離され(13)、隙間を抜けて上昇することになる(14)。この隙間を抜けて上昇する際、ストレートに上昇する熱気は速度が上がり、障害物に当り回り込んで上昇する熱気を引き込み合流するため、熱気の上昇速度と温度がさらに上昇する。下側の障壁部材3(障害物)を抜けた熱気が拡がり圧力が開放される(15)。そして、周回により空気温度が低下しながら(16)。ケーシング2の内周面を熱していく(17)。同様に、上側の障壁部材3が障害物となり一部の熱気の上昇が妨げられ滞留し(18)、一部の熱気の上昇は障壁部材3により分離され(19)、隙間を抜けて上昇することになる(20)。上側の障壁部材3(障害物)を抜けた熱気が拡がり圧力が開放され(21)、更に上昇し(22)、ケーシング2の上開口部から外部へ出て行く(23)。
炎熱に熱せられた空気は上昇し(11)、障壁部材3の螺旋に沿って周回する。下側の障壁部材3が障害物となり、一部の熱気の上昇が妨げられ滞留することになる(12)。鍋釜の外周面7aとケーシング2の障壁部材3の間には隙間があり、熱気の上昇は障壁部材3により分離され(13)、隙間を抜けて上昇することになる(14)。この隙間を抜けて上昇する際、ストレートに上昇する熱気は速度が上がり、障害物に当り回り込んで上昇する熱気を引き込み合流するため、熱気の上昇速度と温度がさらに上昇する。下側の障壁部材3(障害物)を抜けた熱気が拡がり圧力が開放される(15)。そして、周回により空気温度が低下しながら(16)。ケーシング2の内周面を熱していく(17)。同様に、上側の障壁部材3が障害物となり一部の熱気の上昇が妨げられ滞留し(18)、一部の熱気の上昇は障壁部材3により分離され(19)、隙間を抜けて上昇することになる(20)。上側の障壁部材3(障害物)を抜けた熱気が拡がり圧力が開放され(21)、更に上昇し(22)、ケーシング2の上開口部から外部へ出て行く(23)。
上昇熱気がケーシング2の内周面と鍋釜の外周面7aの隙間に滞在している間に、ケーシング2の内周面及び障壁部材3からの熱輻射効果や保温効果により、鍋釜内部はケーシング2が無い場合に比べて、より熱せられることになるのである。
上昇熱気は、周回により滞留が長くなれば、その間、熱の放射をし続けるため温度の低下をもたらす。しかし、鍋釜の外周面7aとケーシング2の障壁部材3の間に隙間を設けているため、隙間を抜ける際に、ケーシング2の障壁部材3(障害物)に貯留された熱も引き込みながら隙間を抜けるので、温度を補強する働きが生じる。また、温度を補強できると同時に、狭くなった隙間を通ることにより速度が上がる。また、隙間を抜けたところでは、熱気が広がる。これらが障壁部材3(障害物)を抜ける毎に繰り返し起きる。従って、鍋釜の外側に向く炎熱を貯留しながら、無駄な放熱を抑え、ケーシング2の障壁部材3に貯留した炎熱も、常に鍋釜の周りに集中されることにより、炎熱の温度を更に上昇させ、鍋釜を熱する効率を上げるのである。
すなわち、加熱調理補助具1が無ければ、鍋釜の底からガスコンロ等の煮沸の炎熱が鍋釜の底から外側に広がり、外周から直ぐに分散し熱効率を落としてしまうところ、加熱調理補助具1が有ることで、熱効率を高めることができるのである。
上昇熱気は、周回により滞留が長くなれば、その間、熱の放射をし続けるため温度の低下をもたらす。しかし、鍋釜の外周面7aとケーシング2の障壁部材3の間に隙間を設けているため、隙間を抜ける際に、ケーシング2の障壁部材3(障害物)に貯留された熱も引き込みながら隙間を抜けるので、温度を補強する働きが生じる。また、温度を補強できると同時に、狭くなった隙間を通ることにより速度が上がる。また、隙間を抜けたところでは、熱気が広がる。これらが障壁部材3(障害物)を抜ける毎に繰り返し起きる。従って、鍋釜の外側に向く炎熱を貯留しながら、無駄な放熱を抑え、ケーシング2の障壁部材3に貯留した炎熱も、常に鍋釜の周りに集中されることにより、炎熱の温度を更に上昇させ、鍋釜を熱する効率を上げるのである。
すなわち、加熱調理補助具1が無ければ、鍋釜の底からガスコンロ等の煮沸の炎熱が鍋釜の底から外側に広がり、外周から直ぐに分散し熱効率を落としてしまうところ、加熱調理補助具1が有ることで、熱効率を高めることができるのである。
図8は、実施例2の加熱調理補助具の断面図を示している。図8に示されるように、本実施例の加熱調理補助具では、障壁部材3bが、ケーシング2の内側面上に沿って、平面視上、反時計回りで螺旋状に下るように固定されている。障壁部材3bを用いることで、より蓄熱空間6aを広くでき、熱気を滞留させることができる。また、軽量化が図れ、製造コストを抑えることもできる。
(その他の実施例)
ケーシング支持台4は、ケーシング2と嵌合するものでなく、ケーシング支持台4とケーシング2の間に遊びが設けられていても良い。遊びが設けられることで、ケーシング2から鍋釜7を取り外す際に、鍋釜7がケーシング2に当たってもケーシング支持台4が倒れにくくなる。
また、ケーシング支持台4の脚部4bには、外側に向けて延設される等の、倒れにくくするための加工が施されていても良い。
ケーシング支持台4は、ケーシング2と嵌合するものでなく、ケーシング支持台4とケーシング2の間に遊びが設けられていても良い。遊びが設けられることで、ケーシング2から鍋釜7を取り外す際に、鍋釜7がケーシング2に当たってもケーシング支持台4が倒れにくくなる。
また、ケーシング支持台4の脚部4bには、外側に向けて延設される等の、倒れにくくするための加工が施されていても良い。
本考案に係る加熱調理補助具は、業務用或は家庭用のガス調理器を使用する際の補助具として利用できる。
1 加熱調理補助具
2 ケーシング
3,3a,3b 障壁部材
4 ケーシング支持台
4a 台座部
4b,4c 脚部
4d フック部
4e,4f,5 溶接部
6a 蓄熱空間
6b,6c 空間
7 鍋釜
7a 鍋釜の外周面
7b 鍋釜の底面
8 ガス調理器
9a,9b 五徳部
10 炎
2 ケーシング
3,3a,3b 障壁部材
4 ケーシング支持台
4a 台座部
4b,4c 脚部
4d フック部
4e,4f,5 溶接部
6a 蓄熱空間
6b,6c 空間
7 鍋釜
7a 鍋釜の外周面
7b 鍋釜の底面
8 ガス調理器
9a,9b 五徳部
10 炎
Claims (6)
- 鍋釜をガス調理器の五徳上に置いて加熱する際に、鍋釜の周囲に配置して使用される加熱調理補助具であって、
円筒状のケーシングと、
前記ケーシングの内側面上に沿って螺旋状に下るように固着された障壁部材、
から成り、
前記ケーシングの高さは鍋釜の高さの略1/2〜1/4であることを特徴とする加熱調理補助具。 - 前記ケーシングを載置するケーシング支持台が設けられ、
前記ケーシング支持台には、吸気口が備えられたことを特徴とする請求項1に記載の加熱調理補助具。 - 前記障壁部材が帯状であり、
前記ケーシングの内側面と前記帯状の面が略直交するように固着されたことを特徴とする請求項1又は2に記載の加熱調理補助具。 - 前記障壁部材が前記ケーシングの内側面に点溶接されていることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の加熱調理補助具。
- 前記ケーシング支持台は、
鉛直方向に延びる脚部と、ケーシング支持用として水平に延びる支え部、から成り、
前記脚部と前記支え部の一端は、互いに直交するように固着しており、
前記支え部の他端は、下向きに折れ曲がり、前記五徳の開口端部に係合することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の加熱調理補助具。 - 前記障壁部材は、平面視で、反時計回りで螺旋状に下るように設けられたことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の加熱調理補助具。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015001288U JP3198121U (ja) | 2015-03-19 | 2015-03-19 | 加熱調理補助具 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015001288U JP3198121U (ja) | 2015-03-19 | 2015-03-19 | 加熱調理補助具 |
Publications (1)
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JP3198121U true JP3198121U (ja) | 2015-06-18 |
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ID=53537457
Family Applications (1)
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JP2015001288U Active JP3198121U (ja) | 2015-03-19 | 2015-03-19 | 加熱調理補助具 |
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JP (1) | JP3198121U (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6376713B1 (ja) * | 2017-11-10 | 2018-08-22 | 有限会社工房かがしや | 寸胴鍋用カバー |
-
2015
- 2015-03-19 JP JP2015001288U patent/JP3198121U/ja active Active
Cited By (2)
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JP6376713B1 (ja) * | 2017-11-10 | 2018-08-22 | 有限会社工房かがしや | 寸胴鍋用カバー |
JP2019084286A (ja) * | 2017-11-10 | 2019-06-06 | 有限会社工房かがしや | 寸胴鍋用カバー |
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