JP3196011B2 - トレーリングアーム式リアサスペンション - Google Patents

トレーリングアーム式リアサスペンション

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JP3196011B2
JP3196011B2 JP14711896A JP14711896A JP3196011B2 JP 3196011 B2 JP3196011 B2 JP 3196011B2 JP 14711896 A JP14711896 A JP 14711896A JP 14711896 A JP14711896 A JP 14711896A JP 3196011 B2 JP3196011 B2 JP 3196011B2
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    • B60G2204/4306Bracket or knuckle for rigid axles, e.g. for clamping

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【技術分野】本願発明は、自動車などの車両の後輪懸架
装置の一例としてのトレーリングアーム式リアサスペン
ション、さらに詳しくは、車両のロール時におけるアク
スルステアの特性を改善し、車両の安定性を高めること
ができるトレーリングアーム式リアサスペンションに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種のトレーリングアーム式
サスペンションの一例としては、実開昭60−590
6号公報に所載のものがある。同公報の図8および図9
に記載されているトレーリングアーム式リアサスペンシ
ョンは、本願の図5に示す構造のトレーリングアーム式
リアサスペンションの車両ロール時において発生するオ
ーバーステア気味のアクスルステアの特性を緩和し、車
両の安定性を高め得る構造である。本願の図5に示す構
造のトレーリングアーム式リアサスペンションにおいて
生じるアクスルステアの原理については、上記実開昭6
0−5906号の明細書中に説明がなされているが、そ
の内容は、本願発明を理解する上で必要不可欠であるた
め、以下にその内容を判り易く説明する。
【0003】すなわち、本願の図5に示すトレーリング
アーム式リアサスペンションは、前端部80が車両本体
5に回転可能に連結されているトレーリングアーム8の
後端部81に、2つのゴムブッシュ2,2を介してブラ
ケット3eが取付けられており、かつこのブラケット3
eには、後輪の車軸6を内装するアクスルハウジング4
eの端部が取付けられた構造となっている。上記ブラケ
ット3eに対するアクスルハウジング4eの取付中心位
置O1は、上記ゴムブッシュ2,2が上記ブラケット3
eを支持する支持中心位置O2,O2よりも、適当な寸
法Laだけ上方に位置している。むろん、上記トレーリ
ングアーム8は、図7(b)に示すように、車幅方向に
間隔を隔てて2本配置されており、上記アクスルハウジ
ング4eの両端部40c,40dが、これら一対のトレ
ーリングアーム8,8(8A,8B)に対して上記ブラ
ケット3eやゴムブッシュ2を介して間接的に連結され
た構造となっている。
【0004】上記構造のトレーリングアーム式リアサス
ペンションでは、図7(a),(b)に示すように、車
両7eの直進時においては、2本のトレーリングアーム
8,8のそれぞれは、略水平であり、互いに平行であ
る。これに対し、車両7eが旋回するときには、図8
(a)に示すように、車両7eがロールするために、2
本のトレーリングアーム8,8の傾斜角度が互いに相違
することとなる。具体的には、図5の仮想線に示すよう
に、車両の外輪側(バンプ側)のトレーリングアーム8
(8B)は、前端部10の連結点を中心として上方へ回
動し、また車両の内輪側(リバウンド側)のトレーリン
グアーム8(8A)は下方へ回動する。
【0005】このようにして、トレーリングアーム8,
8がそれぞれ傾斜すると、ブラケット3eに対するアク
スルハウジング4eの取付中心位置O1、およびゴムブ
ッシュ2,2がブラケット3eを支持する支持中心位置
O2,O2は、本来ならば、図6に示す、O1',O2',
O2'へ位置するはずである。
【0006】ところが、アクスルハウジング4eの両端
部40c,40dは、一組のブラケット3e,3eを介
して一対のトレーリングアーム8,8に連結されている
ことに原因し、一対のトレーリングアーム8,8が非平
行状態になると、このアクスルハウジング4eには捩じ
り力や曲げ力が生じる。その一方、アクスルハウジング
4e自体は剛性が大きく、このアクスルハウジング4e
が容易に捩じり変形や曲げ変形を生じることはないため
に、結局は、上記アクスルハウジング4eに作用する捩
じり力や曲げ力によってゴムブッシュ2,2のゴムが弾
性変形することとなる。このゴムの弾性変形は、一対の
トレーリングアーム8,8のそれぞれに取付けられてい
るゴムブッシュ2,2どうしの力(弾性変形によって生
じる力)が相互に釣り合うようになされる。
【0007】したがって、実際には、トレーリングアー
ム8,8のそれぞれにおいて、ゴムブッシュ2,2がブ
ラケット3eを支持する支持中心位置O2',O2'は、O
2",O2"の位置へ変化することとなる。その結果、外輪
側のトレーリングアーム8(8B)においては、アクス
ルハウジング4eの一端部40dの取付中心位置O1'
が、車両後方へ移動し、O1"の位置となる。これに対
し、内輪側のトレーリングアーム8(8A)において
は、アクスルハウジング4eの他端部40cの取付中心
位置O1'が、車両前方へ移動し、O1"の位置となる。す
ると、アクスルハウジング4eの内輪側の端部40cの
方が、外輪側の端部40dよりも、所定寸法Saだけ、
車両前方に位置することとなる。
【0008】以上の結果、図8(b)に示すように、車
両7eの旋回時においては、車両7eの後輪Wc,Wd
が、車両7eの旋回方向とは逆向きとなるアクスルステ
アとなっていた。このように後輪Wc,Wdを車両7e
の旋回方向に対して逆向きにするアクスルステアは、車
両後部を旋回方向の外側へ脹らませることによって、結
果的には車両7eを旋回方向の内側へ切り込ませてゆく
オーバーステアであり、車両の安定性や操縦性の面から
すると、好ましくない。
【0009】そこで、上述した実開昭60−5906号
公報の図8および図9に記載された手段では、ゴムブッ
シュのゴムの特定位置にスグリ加工を施すことにより、
ゴムブッシュの弾性が方向によって異なる弾性値になる
ように設定し、もって上述したオーバーステアとなるア
クスルステアの現象を抑制するようにしている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の手段では、ゴムブッシュのゴムの特定箇所にスグリ
加工を施す必要があるために、複数個のゴムブッシュの
それぞれにスグリ加工を施す作業が面倒となるばかり
か、スグリ加工を施したゴムブッシュをトレーリングア
ームに取付けるときには、その取付方向をも考慮しなけ
ればならないこととなって、サスペンションの製造時に
おける部品の組付作業性も悪化する。したがって、サス
ペンションの製造コストが高価となる不具合が生じてい
た。
【0011】また、従来のように、ゴムブッシュにスグ
リ加工を施すと、ゴムブッシュの機械的強度が低下する
こととなり、適切でない。さらには、ゴムブッシュが本
来有すべき緩衝性能も損なわれてしまい、通常走行時に
おける車両の乗り心地が悪くなるという不具合も生じて
いた。
【0012】本願発明は、このような事情のもとで考え
出されたものであって、ゴムブッシュにスグリ加工を施
すようなことなく、簡単な構造によって、車両ロール時
におけるオーバーステアの現象を解消することができる
ようにし、もって車両の安定性および操縦性を良好にす
ることができるトレーリングアーム式リアサスペンショ
ンを提供することをその課題としている。
【0013】
【発明の開示】上記の課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0014】すなわち、本願発明は、車幅方向に間隔を
隔てて配置され、かつ車両高さ方向に揺動可能なように
前端部が車両本体に回転可能に連結されている一対のト
レーリングアームと、これら一対のトレーリングアーム
のそれぞれの後端部にゴムブッシュを介して取付けられ
た一組のブラケットとを有し、かつこれら一組のブラケ
ットには、車幅方向に延びるアクスルハウジングの両端
部が取付けられている、トレーリングアーム式リアサス
ペンションであって、上記各ブラケットに対する上記ア
クスルハウジングの端部の取付中心位置、上記ゴムブ
ッシュが上記各ブラケットを支持する支持中心位置より
も、下方に位置させ、車両の旋回時に、車両の旋回方向
と同方向に後輪を向けることができるように構成してい
ることを特徴としている。
【0015】本願発明においては、ブラケットに対する
アクスルハウジングの端部の取付位置と、ゴムブッシュ
が上記ブラケットを支持する支持中心位置との高さ関係
が、従来のトレーリングアーム式リアサスペンションと
は上下逆の関係となっている。したがって、車両が旋回
する際の車両ロール時において、一対のトレーリングア
ームの傾斜角度が相違することに原因してアクスルハウ
ジングに捩じり力や曲げ力が作用すると、外輪側に位置
するトレーリングアームに取付けられているゴムブッシ
ュのゴムは、従来とは逆に、外輪側に位置するアクスル
ハウジングの一端部を車両前方へ移動させるように変形
することとなる。また、内輪側に位置するトレーリング
アームに取付けられているゴムブッシュのゴムは、やは
り従来とは逆に、内輪側に位置するアクスルハウジング
の他端部を車両後方へ移動させるように変形することと
なる。このため、アクスルハウジングの両端部のうち、
車両の外輪側の一端部を、車両の内輪側に位置する他端
部よりも車両前方に配置させることが可能となる。この
ようなアクスルハウジングの配置状態では、トレーリン
グアーム式リアサスペンションによって懸架されている
後輪を、車両の旋回方向と同方向に向けることができ、
アンダーステアとすることができる。
【0016】したがって、本願発明では、車両の旋回時
におけるオーバーステア状態を解消することができるば
かりか、車両を積極的にアンダーステアに設定すること
ができ、車両の旋回時、あるいはロール時における車両
の安定性、ならびに操縦性を良好なものにできるという
格別な効果が得られる。本願発明では、従来とは異な
り、オーバーステアを解消する手段として、ゴムブッシ
ュにスグリ加工を施す必要はないために、ゴムブッシュ
の製造や組付けの作業性は良好であり、サスペンション
の製造コストを安価にする上で非常に有利である。さら
には、ゴムブッシュの強度や緩衝機能の低下を招く虞れ
もなく、通常走行時における車両の乗り心地が悪化する
といった不具合も解消することができるという優れた効
果も得られる。本願発明において、このように優れた効
果が得られることは、次に説明する実施形態から、さら
に明らかになるであろう。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0018】図1は、本願発明に係るトレーリングアー
ム式リアサスペンションの一例を示す概略平面図であ
る。図2は、図1のX−X線断面図である。なお、図1
において、矢印Frは、車両前方方向であり、矢印W
は、車幅方向である。
【0019】このトレーリングアーム式リアサスペンシ
ョンは、いわゆる3リンク式サスペンションと称される
タイプである。図1に示すように、このトレーリングア
ーム式リアサスペンションは、一対のトレーリングアー
ム1,1(1A,1B)、これら一対のトレーリングア
ーム1,1のそれぞれの後端部11,11に二箇所ずつ
計四箇所取付けられたゴムブッシュ2、およびこれらゴ
ムブッシュ2に支持された一組のブラケット3,3を具
備して構成されている。
【0020】また、上記一組のブラケット3,3には、
車幅方向に延びるアクスルハウジング4の両端部40,
40(40a,40b)が貫通して連結されている。図
2に示すように、各ブラケット3に対するアクスルハウ
ジング4の端部40の取付中心位置Oaは、上記ゴムブ
ッシュ2,2が上記ブラケット3を支持する支持中心位
置Ob,Obよりも、適当な寸法Lだけ低い位置に配置
されており、このトレーリングアーム式リアサスペンシ
ョンは、上記の構成に最大の特徴を有している。
【0021】上記一対のトレーリングアーム1,1は、
車幅方向に適当な間隔を隔てて配されており、車両前後
方向に延びている。これら一対のトレーリングアーム
1,1の各前端部10は、車両本体5に対して軸体50
を介して回転可能に連結されており、この軸体50を中
心として車両高さ方向に個々に揺動可能となっている。
図面上は省略しているが、各トレーリングアーム1の前
端部10を車両本体5に連結する手段としては、ゴムブ
ッシュが適宜利用される。
【0022】上記複数のゴムブッシュ2のそれぞれは、
中空円板状の弾性部材であるゴム21の中心部に軸体2
0を保持させた構成であり、各トレーリングアーム1の
後端部11に形成されている2つの貫通孔12,12に
嵌入して装着されている。
【0023】上記一組のブラケット3,3のそれぞれ
は、底板部30から2つの側板部31,32が立ち上が
った断面略コ字状の形態を有している。上記各ブラケッ
ト3は、2つの側板部31,32が上記各トレーリング
アーム1の後端部11をその下方から挟むように配され
た上で、上記2つの側板部31,32に2つのゴムブッ
シュ2,2の各軸体20が固定連結されることにより、
上記各トレーリングアーム1の後端部11に装着されて
いる。
【0024】上記アクスルハウジング4は、内部に後輪
用の車軸6を収容可能とするパイプ状に形成されてお
り、その長手方向中央部には、終減速装置などを内装す
るためのハウジング部41が設けられている。このアク
スルハウジング4の各端部40は、上記各ブラケット3
の各側板部31,32に貫通して上記各ブラケット3に
連結固定されている。
【0025】次に、上記構成のトレーリングアーム式
サスペンションの作用について説明する。
【0026】まず、図4(a),(b)に示すように、
上記トレーリングアーム式リアサスペンションを備えた
車両7が矢印N方向に旋回するときには、車両7がロー
ルする。このため、2つの後輪Wa,Wbのうち、外輪
側(バンプ側)の後輪Wbを支持するトレーリングアー
ム1(1B)は、図2の矢印N1方向に上昇する。これ
に対し、内輪側(リバウンド側)の後輪Waを支持する
トレーリングアーム1(1A)は、図2の矢印N2方向
に下降する。
【0027】図3は、上記のようなトレーリングアーム
1,1(1A,1B)の動作を模式的に表した説明図で
ある。同図に示すように、2本のトレーリングアーム1
A,1Bのそれぞれが上記した方向に傾斜した場合にお
いて、これらトレーリングアーム1A,1Bのそれぞれ
に装着されている2つのゴムブッシュ2,2の各ゴム2
1に何ら弾性変形が生じないとすれば、ゴムブッシュ
2,2が各ブラケット3を支持する支持中心位置Ob,
Ob、すなわちゴムブッシュ2,2の軸体20,20の
中心位置Ob,Obは、同図に示すOb’,Ob’に位
置する。そして、アクスルハウジング4の取付中心位置
Oaは、同図に示すOa’に位置する。
【0028】ところが、実際には、上記一対のトレーリ
ングアーム1A,1Bの傾斜角度が相違することに原因
して、これらトレーリングアーム1A,1Bに連結され
ているアクスルハウジング4には、捩じり力や曲げ力が
作用することとなる。その一方、このアクスルハウジン
グ4よりも各ゴムブッシュ2のゴム21の剛性が格段に
小さいことに原因し、各ゴムブッシュ2のゴム21は、
上記アクスルハウジング4に作用する捩じり力や曲げ力
によって変形する。このような複数のゴムブッシュ2の
ゴム21の変形は、トレーリングアーム1Aに取付けら
れているゴムブッシュ2,2が変形することによって生
じる力と、トレーリングアーム1Bに取付けられている
ゴムブッシュ2,2が変形することによって生じる力と
が、互いに釣り合うようになされる。すなわち、上記複
数のゴムブッシュ2のゴム21の変形は、アクスルハウ
ジング4の両端部4a,4bが連結されている一組のブ
ラケット3,3を互いに同一姿勢とするように行われ
る。
【0029】上記複数のゴムブッシュ2のゴム21の変
形は、具体的には、後端部11が上昇しているトレーリ
ングアーム1Bにおいては、ゴムブッシュ2,2の軸体
20,20の中心位置Ob’,Ob’を、図3の時計回
り方向に変位させて、Ob”,Ob”の位置へ移動させ
る変形となる。すると、上記ゴムブッシュ2,2によっ
て支持されているブラケット3の角度が変化することと
なって、アクスルハウジング4の一端部40bの取付中
心位置Oa’も、図3の時計回り方向に変位し、Oa”
の位置へ移動する。
【0030】これに対し、後端部11が下降しているト
レーリングアーム1Aにおいては、ゴムブッシュ2,2
のゴム21の変形は、これらゴムブッシュ2,2の軸体
20,20の中心位置Ob’,Ob’を、図3の反時計
回り方向に変位させて、Ob”,Ob”の位置へ移動さ
せる変形となる。すると、やはり上記ゴムブッシュ2,
2によって支持されているブラケット3の角度が変化す
ることとなって、アクスルハウジング4の他端部40a
の取付中心位置Oa’は、図3の反時計回り方向に変位
し、Oa”の位置へ移動する。
【0031】上記のようにして、アクスルハウジング4
の両端部40a,40bの2つの取付中心位置がO
a”,Oa”に配置される結果、外輪側に位置するアク
スルハウジング4の一端部40bが、内輪側に位置する
一端部40aよりも所定寸法Sだけ車両前方に位置する
こととなる。したがって、図4(b)に示すように、車
両7の2つの後輪Wa,Wbは、矢印Nの車両の旋回方
向と同方向を向くこととなり、アンダーステアとなり、
車両走行の安定性を高めることができる。また、アンダ
ーステア状態では、車両7の旋回時において車両7が旋
回方向の外方へ膨らんでいくときに、ドライバーは、こ
れを修正する操作として、車両7の旋回方向と同方向に
ステアリング操作を行えばよいから、一般のドライバー
にとってハンドリング操作性も良好となる。
【0032】なお、上記実施形態では、各トレーリング
アーム1に2つのゴムブッシュ2,2を一定間隔を隔て
て装着し、これら2つのゴムブッシュ2,2によってブ
ラケット3を支持しているために、ブラケット3の支持
の確実化が図れる。ただし、本願発明は必ずしもブラケ
ット3を支持するためのゴムブッシュ2の個数などはこ
れに限定されない。また、ブラケット3の形状や、ブラ
ケット3に対するアクスルハウジング4の具体的な取付
構造なども特定されない。
【0033】また、上記実施形態では、アクスルハウジ
ング4に終減速装置を収容するためのハウジング部41
が具備されているが、本願発明は必ずしも駆動輪となる
後輪を懸架する用途に限定されず、非駆動の後輪の懸架
用途にも用いることが可能である。したがって、アクス
ルハウジング4の具体的な構成も上記実施形態のものに
限定されない。
【0034】その他、本願発明に係るトレーリングアー
ム式リアサスペンションの各部の具体的な構成は、種々
に設計変更自在である。本願発明では、要は、各ブラケ
ットに対するアクスルハウジングの端部の取付中心位置
が、ゴムブッシュが各ブラケットを支持する支持中心位
置よりも下方に配置されておればよく、これら双方の中
心位置の相互間寸法の具体的な値も限定されない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係るトレーリングアーム式リアサス
ペンションの一例を示す概略平面図である。
【図2】図1のX−X線断面図である。
【図3】本願発明に係るトレーリングアーム式リアサス
ペンションの車両ロール時における各部の動作状態を模
式的に示す説明図である。
【図4】(a)は、本願発明に係るトレーリングアーム
リアサスペンションを備えた車両のロール時の状態を
示す概略側面図であり、(b)は、その概略平面図であ
る。
【図5】従来のトレーリングアーム式リアサスペンショ
ンの一例を示す断面図である。
【図6】図5に示す従来のトレーリングアーム式リア
スペンションの車両ロール時における各部の動作状態を
模式的に示す説明図である。
【図7】(a)は、従来のトレーリングアーム式リア
スペンションを備えた車両の直進時の状態を示す概略側
面図であり、(b)は、その概略平面図である。
【図8】(a)は、従来のトレーリングアーム式リア
スペンションを備えた車両のロール時の状態を示す概略
側面図であり、(b)は、その概略平面図である。
【符号の説明】
1 トレーリングアーム 2 ゴムブッシュ 3 ブラケット 4 アクスルハウジング 5 車両本体 10 前端部(トレーリングアームの) 11 後端部(トレーリングアームの) 21 ゴム(ゴムブッシュの) 40 端部(アクスルハウジングの) Oa ブラケットに対するアクスルハウジングの端部の
取付中心位置 Ob ゴムブッシュがブラケットを支持する支持中心位
置 Wa 内輪側の後輪 Wb 外輪側の後輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60G 9/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車幅方向に間隔を隔てて配置され、かつ
    車両高さ方向に揺動可能なように前端部が車両本体に回
    転可能に連結されている一対のトレーリングアームと、
    これら一対のトレーリングアームのそれぞれの後端部に
    ゴムブッシュを介して取付けられた一組のブラケットと
    を有し、かつこれら一組のブラケットには、車幅方向に
    延びるアクスルハウジングの両端部が取付けられてい
    る、トレーリングアーム式リアサスペンションであっ
    て、 上記各ブラケットに対する上記アクスルハウジングの端
    部の取付中心位置、上記ゴムブッシュが上記各ブラケ
    ットを支持する支持中心位置よりも、下方に位置させ、
    車両の旋回時に、車両の旋回方向と同方向に後輪を向け
    ることができるように構成していることを特徴とする、
    トレーリングアーム式リアサスペンション。
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