JP3193485B2 - ペイントレギュレータ - Google Patents

ペイントレギュレータ

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JP3193485B2
JP3193485B2 JP31625592A JP31625592A JP3193485B2 JP 3193485 B2 JP3193485 B2 JP 3193485B2 JP 31625592 A JP31625592 A JP 31625592A JP 31625592 A JP31625592 A JP 31625592A JP 3193485 B2 JP3193485 B2 JP 3193485B2
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治 吉田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば静電塗装機等の
塗装機に複数色の塗料を切替供給する色替弁装置に用い
られるペイントレギュレータに関する。
【0002】
【従来の技術】図7ないし図10に従来技術によるペイ
ントレギュレータを示す。
【0003】図において、1は色替弁装置を示し、該色
替弁装置1は内部に塗料通路2Aが形成されたマニホー
ルド2と、塗料通路2Aの最上流側に位置して該マニホ
ールド2にそれぞれ設けられたエア弁3および洗浄液弁
としてのシンナ弁4と、これらエア弁3およびシンナ弁
4の下流側に位置してマニホールド2に設けられた複数
の塗料弁5A,5B,…5M,5N(全体として「塗料
弁5」という。)等とから構成され、これらエア弁3,
シンナ弁4,塗料弁5にはパイロットエア式のスプリン
グリターン型2ポート2位置切換弁が用いられ、常時は
それぞれ閉弁している。また、エア弁3、シンナ弁4は
エア配管6、シンナ配管7を介してエア源、シンナ源に
それぞれ接続されると共に、各塗料弁5A,5B,…5
M,5Nはそれぞれ塗料配管8A,8B,…8M,8N
を介してA色,B色,…M色,N色の塗料タンク(いず
れも図示せず)に接続されている。
【0004】9は回転霧化型の静電塗装機を示し、該塗
装機9には、先端側に位置して塗料を霧化するための霧
化頭9Aが設けられると共に、その基端側外周には複数
の外部電極(図示せず)が周方向に離間してそれぞれ配
設されている。そして、該塗装機9は、後述のトリガ弁
11等を介して供給された塗料を霧化頭9Aにより霧化
しつつ、各外部電極によって塗料の粒子を帯電せしめる
ことにより、アース電位となった被塗物の塗装を行なう
ものである。
【0005】10は塗装機9内に配設された塗料パイプ
を示し、該塗料パイプ10はその先端側が塗装機9の霧
化頭9Aに接続され、その基端側は後述のペイントレギ
ュレータ16を介してマニホールド2の塗料通路2Aに
接続されている。
【0006】11は塗装機9内に位置して塗料パイプ1
0の下流側に設けられ、パイロットエア式の2ポート2
位置切換弁として構成されたトリガ弁を示し、該トリガ
弁11はパイロットエアに応じて開弁,閉弁することに
より、塗料弁5からの塗料を塗装機9の霧化頭9Aに供
給し、該霧化頭9Aから塗料を外部の被塗物(図示せ
ず)に噴霧させるものである。
【0007】12は排液パイプを示し、該排液パイプ1
2はその一端側がトリガ弁11の上流側に位置して塗料
パイプ10の途中に設けられ、その他端側は塗装機9の
外部に設けられた排液タンク13に接続されている。
【0008】14は排液パイプ12の途中に設けられ、
パイロットエア式のスプリングリターン型2ポート2位
置切換弁として構成されたダンプ弁を示し、該ダンプ弁
14は洗浄時に開弁することにより、塗料パイプ10内
に残留した塗料、シンナを排液タンク13内に排出する
ものである。
【0009】15はペイントレギュレータ16の下流側
に設けられたギヤ式のポンプで、該ポンプ15は色替弁
装置1からの塗料、シンナを塗装機9に定量供給するも
のである。
【0010】16はマニホールド2の塗料通路2Aと塗
料パイプ10との間に位置して、マニホールド2上に取
付けられたペイントレギュレータを示し、該ペイントレ
ギュレータ16は図8と共に後述するケーシング17、
ダイヤフラム21、スピンドル24、弁体27等からエ
ア駆動式のペイントレギュレータとして構成されてい
る。
【0011】17はペイントレギュレータ16を構成す
る有底筒状のケーシングを示し、該ケーシング17の底
部側にはマニホールド2の塗料通路2Aを介してエア弁
3、シンナ弁4および塗料弁5に接続される流入口18
が設けられると共に、該ケーシング17の径方向外側に
は塗料パイプ10を介して塗装機9に接続される流出口
19が設けられている。また、該ケーシング17には後
述するスペーサ23の環状溝23Aに連通する小径なド
レン抜き穴17Aが径方向に穿設されると共に、図9に
示す如く、ケーシング17をマニホールド2に取付ける
ためのボルト取付穴17B,17B,…が形成されてい
る。
【0012】20はケーシング17の上側開口部を施蓋
して設けられたカバーを示し、該カバー20の上側には
後述の制御圧室A内に外部のエア制御装置(図示せず)
からの制御エアを給排する制御圧口20Aが設けられて
いる。
【0013】21,21はケーシング17とカバー20
との間に挟持され、樹脂材料から薄肉環状体に形成され
た一対のダイヤフラムを示し、該各ダイヤフラム21は
ケーシング17内を上側に位置する制御圧室Aと下側に
位置する塗料室Bとに画成している。そして、該各ダイ
ヤフラム21は、流入口18から流入する塗料等の圧力
と制御圧口20Aを介して供給される制御エア圧との差
圧に応じて上,下に変位するものである。
【0014】22は各ダイヤフラム21の内周側に位置
してスピンドル24の外周側に設けられた小径筒状のガ
イドピストン、23は各ダイヤフラム21の外周側に位
置してケーシング17内に嵌合された大径筒状のスペー
サをそれぞれ示し、該スペーサ23の外周側にはケーシ
ング17のドレン抜き穴17Aと各ダイヤフラム21間
の空間とを連通する環状溝23Aが形成されている。そ
して、前記各ダイヤフラム21はガイドピストン22、
スペーサ23によって内周、外周からそれぞれ支持され
ると共に、該各ダイヤフラム21間に侵入した塗料はス
ペーサ23の環状溝23Aからケーシング17のドレン
抜き穴17Aを介して外部に排出されるようになってい
る。
【0015】24は各ダイヤフラム21の中央部を貫通
して設けられ、ナット25によって固定された段付筒状
のスピンドルを示し、該スピンドル24には、図9にも
示す如く、下端側に位置して流入口18に対向する平板
な6角形状の拡径部24Aと、該拡径部24Aの6つの
頂点から下向きに伸長して一体形成されたストッパ24
B,24B,…とが設けられ、該スピンドル24の軸中
心には弁体27が取付けられている。そして、該スピン
ドル24は各ダイヤフラム21の変位によってケーシン
グ17内を軸方向に上,下動することにより、弁体27
を閉弁,開弁させるものである。
【0016】26は流入口18内に嵌着された筒状の弁
座部材、27は該弁座部材26の弁座26Aに離着座す
べくスピンドル24の軸中心に螺着された弁体をそれぞ
れ示し、該弁体27は、基端側に位置してスピンドル2
4と同軸に設けられた弁軸27Aと、該弁軸27Aの先
端側に設けられ、弁座部材26の弁座26Aに離着座す
るポペット状弁部27Bとから構成されている。そし
て、該弁体27は、カバー20の制御圧口20Aを介し
て制御エアが供給されると、この制御エアの圧力と流体
の圧力との差圧によって弁部27Bの弁開度を調整する
ことにより、塗料の圧力、吐出量を調整しつつ矢示方向
に流通させるものである。
【0017】従来技術によるペイントレギュレータ16
を用いた塗装装置は上述の如き構成を有するもので、次
に、その作動について、図10を参照しつつ説明する。
【0018】まず、A色の塗料を噴霧するには、ペイン
トレギュレータ16の制御圧室A内に所定の制御エアを
供給し、各ダイヤフラム21を下側に変位させて弁体2
7を開弁させておく。次に、色替弁装置1のA色用の塗
料弁5A、塗装機9内のトリガ弁11を開弁させると、
塗料タンク内のA色塗料は塗料配管8A、塗料通路2
A、ペイントレギュレータ16、ポンプ15、塗料パイ
プ10を介して塗装機9に供給され、該塗装機9の霧化
頭9Aによって霧化される。そして、この霧化されたA
色塗料の粒子は各外部電極によって所定の電圧に帯電
し、電気力線に沿いつつ外部の被塗物に飛行して塗着す
る。
【0019】また、この間、ペイントレギュレータ16
によって、ポンプ15とペイントレギュレータ16との
間の塗料パイプ10内の圧力が高くなった場合には、弁
体27の弁開度が絞られて吐出量が減少し、これとは逆
に、ポンプ15とペイントレギュレータ16との間の塗
料パイプ10内の圧力が低くなった場合には、弁体27
の弁開度が大きくなってA色塗料の吐出量が増大し、A
色塗料の圧力、吐出量は設定値に自動調整される。
【0020】次に、A色の塗装工程が終了して洗浄を行
なうには、A色の塗料弁5Aおよびトリガ弁11を閉弁
させると共に、ペイントレギュレータ16へ供給する制
御エアを断って一旦弁体27を閉弁させる。
【0021】そして、ダンプ弁14を開弁して排液流路
を確保すると共に、ペイントレギュレータ16への制御
エアを増大させて弁体27の弁開度を最大とし、この状
態でエア弁3を開弁する。これにより、該エア弁3を介
してマニホールド2の塗料通路2A内に流入したエア
は、該塗料通路2A、ペイントレギュレータ16、塗料
パイプ10内に残留したA色塗料を押し出し、ダンプ弁
14から排液パイプ12を介して排液タンク13内に排
出させる。
【0022】次に、エア弁3を閉弁すると共にシンナ弁
4を開弁することにより、該シンナ弁4から供給された
シンナによって塗料通路2A、ペイントレギュレータ1
6、塗料パイプ10等を洗浄し、ダンプ弁14、排液パ
イプ12を介して排液タンク13内に排出する。このエ
ア、シンナの供給を複数回繰返すことにより、ペイント
レギュレータ16や塗料パイプ10等の内部が洗浄され
る。
【0023】一方、上述した洗浄工程中において、ダン
プ弁14を閉弁すると共にトリガ弁11を開弁すること
により、シンナ弁4から塗料通路2A、ペイントレギュ
レータ16、塗料パイプ10内を介して供給されたシン
ナは、トリガ弁11と霧化頭9Aとの間に残存したA色
塗料を洗浄しつつ該霧化頭9Aから外部に排出させ、塗
装機9の先端側を洗浄する。なお、この第2の洗浄工程
でも、エア、シンナを複数回交互に繰返して供給するこ
とにより洗浄するのが好ましい。
【0024】次に、このようにして塗料通路2A、ペイ
ントレギュレータ16、塗料パイプ10等の洗浄が完了
した後に、B色の塗料弁5Bを開弁して塗料パイプ10
内にB色を充填し、トリガ弁11を開弁してB色の塗料
の一部を捨て吹きすることにより、B色塗装の準備を行
なう。そして、B色塗装の準備が終了したならば、前述
したA色塗装の場合と同様に、塗料パイプ10にペイン
トレギュレータ16等を介してB色を供給し、B色の塗
装を行なう。
【0025】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した従
来技術によるペイントレギュレータを用いた塗装装置で
は、一の塗色の塗装が終了する毎にエア弁3、シンナ弁
4からのエア、シンナをペイントレギュレータ16の流
入口18を介して塗料室B内に供給することにより、該
塗料室B内に残存した前回塗装時の塗料を洗浄してい
る。
【0026】しかし、従来技術によるペイントレギュレ
ータ16は、各ダイヤフラム21、弁体27等によって
塗料流量を制御する構成であるから、塗料室B内の形状
が複雑で洗浄しにくい。
【0027】即ち、図9に示す如く、流入口18から弁
体27の外周側を介して塗料室B内に流入したシンナ
は、スピンドル24の拡径部24Aに衝突して放射状に
広がり、該拡径部24Aの前面やケーシング17の内壁
等に付着した塗料Pを溶かしつつ流出口19に向けて流
れる。しかし、拡径部24Aに衝突したシンナは単に全
方向に向けて放射状に広がるのに対し、流出口19は1
か所しか設けられていないから、流出口19側に広がっ
たシンナと該流出口19の反対側に広がったシンナとで
流体力にバラツキが生じる。
【0028】このため、上述した従来技術によるもので
は、流出口19の反対側に塗料が付着して残存塗料Pと
なり易く、洗浄効率が低下するばかりか、次回の塗料に
残存塗料Pが混入して塗装品質、信頼性が大幅に低下す
るという問題がある。また、かかる残存塗料Pを洗浄す
るためには、塗料室B内に長時間シンナを供給しなけれ
ばならないから、洗浄時間が長くなって塗装効率が低下
する上に、多量のシンナを消費するため洗浄コストが大
幅に増大するという問題がある。
【0029】本発明は上述した従来技術の問題に鑑みな
されたもので、流入口から塗料室内に供給した洗浄液に
よって内部に付着した塗料を効果的に洗浄することがで
き、洗浄効率等を向上できるようにしたペイントレギュ
レータを提供することを目的とする。
【0030】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、第1の発明によるペイントレギュレータが採用
する構成は、有底筒状に形成されたケーシングと、該ケ
ーシングの底部に設けられ、色替弁装置に接続される流
入口と、前記ケーシングの径方向外側に設けられ、塗装
機に接続される流出口と、前記ケーシングの上部側を施
蓋して設けられたカバーと、前記ケーシングと該カバー
との間に挟持され、前記ケーシング内を上側に位置する
制御圧室と下側に位置する塗料室とに画成するダイヤフ
ラムと、該ダイヤフラムの内周側に設けられたスピンド
ルと、基端側が弁軸となって該スピンドルと同軸に設け
られ、先端側が前記流入口を開,閉する弁部となった弁
体とを備え、前記スピンドルの下面側には前記弁体の弁
軸外周側を取囲む環状溝部を設けると共に、該環状溝部
の周方向に離間して接線方向に複数の分岐溝部を設けた
ことにある。
【0031】また、第2の発明によるペイントレギュレ
ータが採用する構成は、有底筒状に形成されたケーシン
グと、該ケーシングの底部に設けられ、色替弁装置に接
続される流入口と、前記ケーシングの径方向外側に設け
られ、塗装機に接続される流出口と、前記ケーシングの
上部側を施蓋して設けられたカバーと、前記ケーシング
と該カバーとの間に挟持され、前記ケーシング内を上側
に位置する制御圧室と下側に位置する塗料室とに画成す
るダイヤフラムと、該ダイヤフラムの内周側に設けられ
たスピンドルと、基端側が弁軸となって該スピンドルと
同軸に設けられ、先端側が前記流入口を開,閉する弁部
となった弁体とを備え、前記ケーシングの底部には、前
記流入口の周方向に離間して接線方向に複数の分岐溝部
を設けたことにある。
【0032】
【作用】第1の発明の構成により、色替弁装置からの洗
浄液が流入口を介して塗料室内に流入すると、この洗浄
液は環状溝部を介して各分岐溝部内に流入し、該各分岐
溝部によって旋回力を付与されつつ塗料室内に流出す
る。
【0033】また、第2の発明の構成により、色替弁装
置からの洗浄液が流入口内に流入すると、この洗浄液は
該流入口を介して各分岐溝部内に流入し、該各分岐溝部
によって旋回力を付与されつつ塗料室内に流出する。
【0034】
【実施例】以下、本発明の実施例を図1ないし図6に基
づいて説明する。なお、実施例では前述した図7ないし
図10に示す従来技術と同一の構成要素に同一の符号を
付し、その説明を省略するものとする。
【0035】まず、図1および図2は本発明の第1の実
施例に係り、図中、31は従来技術で述べたケーシング
17に替えて本実施例に適用される有底筒状のケーシン
グを示し、該ケーシング31には従来技術で述べたケー
シング17とほぼ同様に、ドレン抜き穴31A、ボルト
取付穴31B、流入口18および後述の流出口32が形
成されている。しかし、本実施例によるケーシング31
の底部側には、後述するスピンドル33の拡径部33A
の傾斜角度θに応じて上向きに順次拡径するテーパ状面
部31Cが流出口32を除く全周に亘って一体形成さ
れ、このテーパ状面部31Cの分だけ塗料室B′内の容
積は従来技術で述べた塗料室Bよりも小さくなってい
る。
【0036】32はケーシング31の径方向外側に設け
られた本実施例による流出口で、該流出口32は従来技
術で述べた流出口19と同様に塗料パイプ10等を介し
て塗装機9に接続されている。しかし、本実施例による
流出口32は、図2に示す如く、後述する各分岐溝部3
5によるシンナの旋回方向に沿って塗料室B′の接線方
向に形成されている。
【0037】33は各ダイヤフラム21の中央部を貫通
して設けられた段付筒状のスピンドルを示し、該スピン
ドル33は従来技術で述べたスピンドル24とほぼ同様
に、下端側に位置して流入口18に対向する拡径部33
Aを有し、その軸中心には弁体27の弁軸27Aが螺着
されている。しかし、本実施例によるスピンドル33の
拡径部33Aは傾斜角度θを有する下向きの截頭円錐状
に形成され、開弁時には該拡径部33Aの下面側をケー
シング31のテーパ状面部31C上に当接させるように
なっている。
【0038】34は弁体27の弁軸27A外周側を取囲
むようにしてスピンドル33の拡径部33A下面側に設
けられた環状溝部、35,35,…は周方向に90度ず
つ離間して該環状溝部34の接線方向に位置し、スピン
ドル33の拡径部33Aに設けられた4個の分岐溝部を
それぞれ示し、該各分岐溝部35は、その流入側が環状
溝部34に連通し、その流出側は拡径部33Aの最外周
側で塗料室B′内に開口すると共に、その断面はU字状
ないし半円状に形成されている。
【0039】そして、前記各分岐溝部35は、流入口1
8から環状溝部34を介して流入した塗料、シンナを拡
径部33Aの外周側に導いて塗料室B′内に流出させる
ことにより、このシンナ等に全体として旋回力を付与
し、図2中の矢示C方向に旋回させるものである。な
お、各溝部34,35内に流入したシンナの一部は拡径
部33Aとケーシング31のテーパ状面部31Cとの間
の隙間にも流出し、各分岐溝部35間に位置して拡径部
33Aの下面側に付着した塗料を洗浄するようになって
いる。
【0040】本実施例によるペイントレギュレータは上
述の如き構成を有するもので、その基本的動作について
は従来技術によるものと格別差異はない。
【0041】然るに本実施例では、スピンドル33の拡
径部33Aの下面側に、弁体27の弁軸27Aを囲むよ
うにして環状溝部34を設けると共に、周方向に90度
ずつ離間して該環状溝部34の接線方向に4個の分岐溝
部35,35,…を設ける構成としたから、洗浄工程時
において、流入口18から環状溝部34内に流入したシ
ンナを各分岐溝部35によってスピンドル33の拡径部
33A外周側から塗料室B′内に送り出すことにより、
このシンナに旋回力を与えて旋回流とすることができ、
シンナ全体の流体力を均一化して高めることができる。
【0042】この結果、旋回流と化したシンナによって
塗料室B′内に残存した塗料を効果的に洗浄することが
でき、洗浄効率を高めて塗装品質や信頼性等を大幅に向
上することができる。また、少ないシンナでも効果的に
塗料を洗浄できるから、洗浄時間を短縮することがで
き、洗浄コストを大幅に低減することができる。
【0043】さらに、流出口32は各分岐溝部35によ
るシンナの旋回方向に沿って塗料室B′の接線方向に形
成する構成としたから、旋回流となったシンナの流れを
妨げることなく塗料パイプ10内に流出させることがで
き、シンナによる塗料室B′内の洗浄効率を向上するこ
とができる。
【0044】一方、スピンドル33の拡径部33Aを下
向きの截頭円錐状に形成すると共に、該拡径部33Aの
傾斜角度θに合せてケーシング31の底部にテーパ状面
部31Cを形成する構成としたから、塗料室B′内の容
積を効果的に低減でき、シンナの流体力を高めると共に
洗浄に要するシンナ量を少なくできる。
【0045】次に、図3は本発明の第2の実施例を示
し、本実施例の特徴は、各分岐溝部をスピンドルの拡径
部の接線方向に開口させたことにある。なお、本実施例
では、上述した前記第1の実施例と同一の構成要素に同
一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0046】図中、41は弁体27の弁軸27A外周側
を取囲んでスピンドル33の拡径部33Aに形成された
環状溝部、42,42,…は前記第1の実施例で述べた
分岐溝部35に替えて本実施例に適用される4個の分岐
溝部をそれぞれ示し、該各分岐溝部42は前記第1の実
施例で述べた各分岐溝部35とほぼ同様に、環状溝部4
1の周方向に90度ずつ離間して接線方向にそれぞれ設
けられている。しかし、本実施例による各分岐溝部42
は円弧状に形成され、その流出側は拡径部33Aの最外
周側で該拡径部33Aの接線方向に開口している。
【0047】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した前記第1の実施例とほぼ同様の作用効果
を奏する。しかし、特に、本実施例では、各分岐溝部4
2を円弧状に形成し、その流出側を拡径部33Aの接線
方向に開口する構成としたから、流入口18から環状溝
部41を介して流入したシンナを各分岐溝部42によっ
て拡径部33Aの接線方向から塗料室B′内に流出させ
ることができ、より一層効果的にシンナに旋回力を与え
ることができる。
【0048】さらに、図4は本発明の第3の実施例を示
し、本実施例の特徴は、シンナに旋回力を与える複数の
分岐溝部をケーシングの底部に設けたことにある。な
お、本実施例では上述した前記第1の実施例と同一の構
成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものと
する。
【0049】図中、51は前記第1の実施例で述べたケ
ーシング31に替えて本実施例に適用されるケーシング
を示し、該ケーシング51には、前記第1の実施例で述
べたケーシング31とほぼ同様に、ドレン抜き穴51
A、複数のボルト取付穴51B(図示せず)、およびテ
ーパ状面部51Cが設けられると共に、その流出口32
は塗料室B′の接線方向に沿って設けられている。しか
し、本実施例によるケーシング51のテーパ状面部51
Cは塗料室B′の全周に亘って形成されると共に、該テ
ーパ状面部51Cには後述の分岐溝部52,52,…が
設けられている点で前記第1の実施例によるものと相違
する。
【0050】52,52,…は流入口18の周方向に9
0度ずつ離間して接線方向に位置し、ケーシング51の
テーパ状面部51Cに設けられた4個の分岐溝部を示
し、該各分岐溝部52は、その流入側が流入口18に開
口し、その流出側がスピンドル33よりも径方向外側に
位置して塗料室B′内に開口すると共に、その断面はU
字状ないし半円状となっている。そして、該各分岐溝部
52は、流入口18から流入したシンナをスピンドル3
3の外側に導いて塗料室B′内に流出させることによ
り、このシンナに旋回力を与えて旋回流とするものであ
る。
【0051】かくして、このように構成される本実施例
でも、上述した前記第1の実施例とほぼ同一の作用効果
を奏する。しかし、特に、本実施例では、ケーシング5
1のテーパ状面部51Cに各分岐溝部52を設ける構成
としたから、流入口18を前記第1の実施例で述べた環
状溝部34として利用することができ、製造工数を低減
することができる。
【0052】なお、前記各実施例では、スピンドル33
にストッパを設けない場合を例に挙げて説明したが、本
発明はこれに限らず、例えば図5に示す第1の変形例の
如く、各分岐溝部35の流入側に位置してスピンドル3
3の拡径部33A下面側に下向きに伸長するストッパ6
1,61,…を設ける構成としてもよく、第3の実施例
の場合はケーシング51のテーパ状面部51Cにストッ
パを設ける構成としてもよい。
【0053】また、前記各実施例では、各分岐溝部3
5,42,52の溝幅を短くした場合を例示したが、本
発明はこれに限らず、例えば図6に示す第2の変形例の
如く、環状溝部34′および各分岐溝部35′の溝幅を
広げてもよい。
【0054】さらに、前記各実施例では、エア弁3、シ
ンナ弁4、塗料弁5を一体化した色替弁装置に適した場
合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限らず、エ
ア弁3およびシンナ弁4を別体のマニホールドに組み付
けて洗浄弁装置となし、該洗浄弁装置と塗料弁とをゲー
トを介して接続する構成としてもよい。
【0055】さらにまた、前記各実施例では、シンナを
用いて洗浄する場合を例に挙げて説明したが、水系塗料
の場合には洗浄液として水を用いることもできる。
【0056】一方、前記各実施例では、回転霧化型の静
電塗装機を備えた塗装装置に適用する場合を例に挙げて
説明したが、塗装機の種類を問わず適用できる。
【0057】
【発明の効果】以上詳述した通り、第1の発明によれ
ば、スピンドルの下面側には弁体の弁軸外周側を取囲む
環状溝部を設けると共に、該環状溝部の周方向に離間し
て接線方向に複数の分岐溝部を設ける構成としたから、
洗浄液が流入口を介して塗料室内に流入すると、この洗
浄液は環状溝部を介して各分岐溝部内に流入し、該各分
岐溝部によって旋回力を付与されつつ塗料室内に流出す
ることにより、旋回流となる。この結果、洗浄液全体の
流体力を均一化して高めることができ、旋回流と化した
洗浄液によって塗料室内に残存した塗料を効果的に洗浄
し、洗浄効率を高めて塗装品質や信頼性等を向上するこ
とができる。また、少ない洗浄液でも効果的に塗料を洗
浄できるから、洗浄時間を短縮することができ、洗浄コ
ストを低減することができる。
【0058】また、第2の発明によれば、ケーシングの
底部には、流入口の周方向に離間して接線方向に複数の
分岐溝部を設ける構成としたから、前記第1の発明とほ
ぼ同様の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるペイントレギュレ
ータを示す縦断面図である。
【図2】図1中の矢示II−II方向断面図である。
【図3】本発明の第2の実施例によるペイントレギュレ
ータを示す図2と同様の断面図である。
【図4】本発明の第3の実施例によるペイントレギュレ
ータを示す縦断面図である。
【図5】本発明の第1の変形例によるペイントレギュレ
ータを示す断面図である。
【図6】本発明の第2の変形例によるペイントレギュレ
ータを示す断面図である。
【図7】従来技術によるペイントレギュレータが用いら
れる塗装装置を示す全体構成図である。
【図8】図7中のペイントレギュレータを拡大して示す
縦断面図である。
【図9】図8中の矢示IX−IX方向断面図である。
【図10】塗装装置の作動状態を示すタイムチャートで
ある。
【符号の説明】
9 塗装機 18 流入口 20 カバー 21 ダイヤフラム 27 弁体 27A 弁軸 27B 弁部 31,51 ケーシング 32 流出口 33 スピンドル 34,41 環状溝部 35,42,52 分岐溝部 A 制御圧室 B′ 塗料室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B05B 12/00 - 13/06 B05B 5/00 - 5/16 F16K 1/00 - 1/54 F16K 17/00 - 17/168 G05D 7/00 - 7/06 F02M 39/00 - 71/04

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有底筒状に形成されたケーシングと、該
    ケーシングの底部に設けられ、色替弁装置に接続される
    流入口と、前記ケーシングの径方向外側に設けられ、塗
    装機に接続される流出口と、前記ケーシングの上部側を
    施蓋して設けられたカバーと、前記ケーシングと該カバ
    ーとの間に挟持され、前記ケーシング内を上側に位置す
    る制御圧室と下側に位置する塗料室とに画成するダイヤ
    フラムと、該ダイヤフラムの内周側に設けられたスピン
    ドルと、基端側が弁軸となって該スピンドルと同軸に設
    けられ、先端側が前記流入口を開,閉する弁部となった
    弁体とからなるペイントレギュレータにおいて、前記ス
    ピンドルの下面側には前記弁体の弁軸外周側を取囲む環
    状溝部を設けると共に、該環状溝部の周方向に離間して
    接線方向に複数の分岐溝部を設けたことを特徴とするペ
    イントレギュレータ。
  2. 【請求項2】 有底筒状に形成されたケーシングと、該
    ケーシングの底部に設けられ、色替弁装置に接続される
    流入口と、前記ケーシングの径方向外側に設けられ、塗
    装機に接続される流出口と、前記ケーシングの上部側を
    施蓋して設けられたカバーと、前記ケーシングと該カバ
    ーとの間に挟持され、前記ケーシング内を上側に位置す
    る制御圧室と下側に位置する塗料室とに画成するダイヤ
    フラムと、該ダイヤフラムの内周側に設けられたスピン
    ドルと、基端側が弁軸となって該スピンドルと同軸に設
    けられ、先端側が前記流入口を開,閉する弁部となった
    弁体とからなるペイントレギュレータにおいて、前記ケ
    ーシングの底部には、前記流入口の周方向に離間して接
    線方向に複数の分岐溝部を設けたことを特徴とするペイ
    ントレギュレータ。
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