JP3193367B2 - ジオグリッドおよびその製造方法 - Google Patents

ジオグリッドおよびその製造方法

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JP3193367B2 JP24284090A JP24284090A JP3193367B2 JP 3193367 B2 JP3193367 B2 JP 3193367B2 JP 24284090 A JP24284090 A JP 24284090A JP 24284090 A JP24284090 A JP 24284090A JP 3193367 B2 JP3193367 B2 JP 3193367B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [発明の背景] 本発明は、ジオグリッド(geogrids)およびその製造
方法に関する。このジオグリッドは、それに形成された
穴のパターンを有する出発材料を延伸させて製作される
プラスチックグリッド構造体であって、上記構造体はメ
ッシ開口部を備え、このメッシ開口部は少なくとも2つ
の対向側部に分子的配向ストランドを有し、構造体にお
ける結合部は少なくとも部分的な分子的配向されてい
る。ジオグリッドは例えば米国特許US 4 374 798号およ
び欧州特許出願EP−A−0 374 365号に開示されてい
る。
単軸ジオグリッドは、互いに平行し離間した配向スト
ランドを接続部により互いに接続させて形成されたグリ
ッドとみなせる。接続部とストランドの各部分は、スト
ランドに対して直角をなす棒状部を形成し、結合部と称
することができる。出発材料は、互いに平行に離間した
連続的長手部と、これら長手部間において、これら長手
部を互いに接続する接続部とで形成されているとみなす
ことができる。穴は通常は正方形または矩形グリッドに
ある。
単軸ジオグリッドの需要が増しているのと同様に、よ
り大きな強度のジオグリッドや経済評価(economy rati
ng)を高めたジオグリッドの要請が高まっている。高密
度ポリエチレンは、単軸ジオグリッドの長期に渡る適用
に好適な材料であり、英国政府(承認証明[Agrement C
ertificate])およびドイツ連邦共和国政府(建造技術
証明[Bautechnik Certificate])は、このようなジオ
グリッドに証明書を発行している。これらの証明書は、
極めて多数の建造申請について、それらが120年の有効
寿命を持つことを認めている。単軸ジオグリッドの典型
的な寸法は、横断棒状部の中心軸の間で測定したとき、
114mmから160mmである。このようなジオグリッドは、平
方メートル当たり樹脂100乃至120KN/Kgの範囲の経済評
価を示し、生産期間中における全延伸比は、通常は4.5:
1から5.0:1の範囲である。
延伸されるべき領域を形成する開口部を長くすること
により、経済評価を高めることは可能である。しかし、
これは横断棒状部に一層大きな間隔をもたらすことにな
る。この間隔は250mmが例えば堤防や土壌保持壁の使用
における上限になると考えられる。より大きな強度は出
発材料の厚みを例えば6mm厚に増すことにより達成し得
る。厚み6mmの高密度ポリエチレンの出発シートは、メ
ートル幅当たり110KNの強度を示し得るが、経済評価は1
00KN/Kgを示すのみである。
高い強度と高い経済評価を持つジオグリッドに対する
強い市場需要がある。
上述したことは別としても、全延伸比を高め得ること
は好ましいことである。また、ストランド若しくは接合
部の何れかの部分における中央線に沿って裂けようとす
る接合部についての著しい傾向を伴わずに、接合部を貫
く配向量を高め得ることは好ましいことである。
[発明の概要] 出発材料における穴は、透孔または盲穴とし得る。た
だし、穴が盲穴であると、その基部が延伸の際に裂け
る。
「配向(延伸)」という用語は分子配向を意味する。
一般に配向ストランドに言及する際には、好ましい配向
の方向はストランドの長手方向である。
「単軸」と「二軸」は、それぞれ単軸延伸と二軸延伸
を意味する。
「厚み」は出発材料又はジオグリッドの平面に対する
垂線の寸法を称し、出発材料又はジオグリッドの平面に
おける占有寸法を「幅」と称する。出発材料又はジオグ
リッドの厚みは、出発材料又はジオグリッドの端面の間
の距離、若しくは指定された部分の端面の間の距離であ
る。ストランドの最小厚みは、仮想結合域の中間のスト
ランド断面の厚みである。これは、標準形状の全ての穴
に対し、厚みが最小であるストランドを断面したものと
実質的に同一である。
領域の「平均厚み」とは、領域の平均した厚みであ
り、領域の面積を測定し、それを領域の幅で除すること
により規定される。
「等厚(equivalent thickness)」とは、穴の形成以
前に、単位面積当たり同一重量を有する平坦な出発材料
の厚みである。ここで穴は、穿孔若しくは他の材料除去
技術により形成されるものとする。
棒状部長さは出発材料の横断接線の間の距離である。
接線は、垂直側面を有する穴又はメッシ開口の各々に
接する仮想線である。穴又はメッシ開口が、垂直側面
(つまり、出発材料又はジオグリッドの面に対して直角
となる)を有しない場合には、接線は、対応する垂直側
面を有する穴又はメッシ開口に対応する各々に対して接
する仮想線である。長手方向接線は長手部に対して平行
に延在し、横断接線は個々の接続部に対して平行に延在
する。出発材料において、仮想結合域は、長手部と接続
部との間の接合部における一対の長手方向接線と横断接
線の間に規定される長手部の領域である。
「平面上の」という用語は、出発材料又はジオグリッ
ドが、その面に平行をなす中間面に関して実質的に対称
をなすことを意味する。
平坦な出発材料は、平行面の平面を有する。
断面は、出発材料、又はジオグリッドの面に対して直
角をなして採られる。
「土壌」という用語は、岩、石、砂利、地面または粘
土を含む。
「経済評価」は、単位面積についての単位質量当たり
のジオグリッドの強度であり、KN/Kg/m2として示す。
「ストランド強度」は、棒状部の間のジオグリッドス
トランドの部分の強度である。
HDPEは、高密度ポリエチレン(High density polyeth
ylene)である。
ディアボロ(diabolo)形状穴は、英国特許出願GB−
A−2 174 332号に開示された一般形状を有する穴であ
り、延伸方向で考えて第1部分の次に第2部分、その次
に第3部分と続き、第1部分と第3部分とが第2部分よ
り広い穴である。
「溝付け」は、英国特許出願GB−A−2 128 132号に
開示された冷却形成処理、若しくはそれと類似の処理で
あり、それぞれのストラド形成域を延伸する前にプラス
チック材料が融解範囲の下限以下の温度にあるときに材
料を除くことなく出発材料のストランド形成域の少なく
とも一部に窪みを形成する工程である。
本発明は、最も厚い部分で少なくとも6mmの厚みを有
する出発材料から形成されたジオグリッドに適用され
る。出発材料の長手部の平均厚みは、接続部の中央線の
軸に沿った断面でみたとき、接続部の平均厚みよりも実
質的に大きい。更に長手部の面積は、上記断面でみたと
き、接続部の面積よりも少なくとも2.5倍ある。延伸の
際は、仮想結合域の中央部の厚みが少なくとも約9.6%
減少するまで延伸が続けられる。延伸は、仮想結合域の
中心の厚みの減少率が、各仮想結合域の中間で測定した
とき、各仮想結合域に至るストランドの厚み減少率より
も実質的に小さいうちに終了させる。延伸期間中、接続
部の端部は、長手方向に配向され得る。
本発明の主要な利点は、ジオグリッドの単位重量当た
りの強度の大幅な増大である。例えば、6mm等厚の出発
シートは、10mm厚の長手部および2mm厚の接続域を有す
るような形式に型出しされ得る。また、米国特許US4 37
4 798号の生成物(本発明のジオグリッドに対応)に比
して、おおよそ50%、70%、またはそれ以上の強度の増
加を与える。メートル幅当たり約200KN以上の強度、お
よび約170以上の経済評価は、HDPEにより達成し得る。
一般的に、出発材料シートの型出しにより、プラスチ
ック材料の大部分を長手部に配置し得る一方、小部分が
接続部に残される。これにより、ジオグリッドの耐力ス
トランドを形成するように、プラスチック材料の使用を
最も効果的に活用できる。また、プラスチック材料の単
位重量当たりの非常に高い強度を達成可能とする。厚い
長手部の使用は、延伸期間中に仮想結合域全体が縦方向
に過度に伸張することなく、穴に占められる幅を一層少
なくさせることを可能とする。仮想結合域の若干の縦方
向伸長は差し支えないが、過度の伸長は好ましくなく、
穴が占める最小幅を達成する。
平坦な出発材料との比較では、材料は延伸されていな
い領域から延伸された領域へ移動されている。更に、穴
が好ましい形成方法である穿孔により形成されている場
合には、接続域の厚みの減少に起因して、穿除されて再
生される材料が一層に少なくなる。一般的に、穴が占め
るのは、(穴の最大幅で測定して)好ましくは出発材料
の全幅の少なくとも約25%並びに/若しくは多くとも約
50%であり、約37.5%付近が好ましい。
分子配向が仮想結合域を貫くので、構造体の全長を貫
く配合が存在する(これは、仮想結合域の各横断面にお
いて若干の配向材料が存在することを意味するが、若干
の未配向材料も存在し得る)。配向の連続性は、構造体
の長期クリープ抵抗(即ち、負荷下の伸長に対する長期
抵抗)を相当に向上させる。本発明は仮想結合域を貫く
一層に多くの配向を可能とする。
配向は、より明確に仮想結合域を貫かせられるから、
延伸期間中の応力は長手部についての線に集中する。米
国特許US4 374 798号の単軸構造との比較では、接続域
の横断面積が小さく、それ故に質量が小さいので、応力
散逸が一層に小さい。これは大きな全配向度(即ち、大
きな全強度比)を達成可能にする。例えばHDPEを例とす
ると、5.5:1、6:1または6.5:1若しくはそれ以上を達成
可能である。
所定の長穴の長さ、長手方向ピッチ、延伸比当りで、
米国特許US 4 374 798号におけるような平坦な出発材料
よりも多くの配向が仮想結合域を貫くので、より多くの
プラスチック材料が仮想結合域から引出され、ストラン
ドにおける配向は少なくなる。換言すれば、仮想結合域
を貫く配向度は制御される。付加的な制御は、所定の出
発材料の穴の幅から得られる。数値で示せば、仮想結合
域の中点に適用される延伸比は、仮想結合域の表面で測
って、2.5:1、3:1または3.3:1ほども大きくでき、全延
伸比は例えば6:1である。
接続部は、配向がストランドよりも仮想結合域で少な
くなるように長手部を抑制する。これを達成するために
接続部は、長手部の配向に影響するのに充分な厚み、或
いは横断面または長手断面、若しくは長さを持たねばな
らない。しかし、過度に伸長させるほど長手部の方向力
が減少するように大きな厚み若しくは断面を接続部が有
してはならない。
好ましくは、長手部の平均厚みと接続部の平均厚みと
の比率は、少なくとも約1.5:1、または約1.67:1であ
り、更に好ましくは、少なくとも約1.8:1、または約2:
1、或いは約2.15:1である。これにより、接続部の強制
力は低減される。
接続部の強制力の他の調整としては、仮想結合域の長
さの仮想長手方向接線に沿った仮想結合域の平均厚に対
する比率を考慮することである。仮想結合域が短かすぎ
る場合には、接続部の力が小さすぎるので、仮想結合域
が過度に薄くなり得る。
接続部の強制力の更なる調整としては、接続部の中央
線の軸において長手部を通る断面を考慮することであ
り、このような断面の面積と長手方向接線に沿った断面
の面積との比率を考慮することである。この比率(縦横
面積比と称す)は、少なくとも約1.67:1、または約1.3
3:1が好ましい。もっとも、好ましくは、この比率は大
きくとも約6.67:1、または5:1である。
接続部の強制力の更に他の調整としては、接続部の中
央線の軸に沿って断面したとき、長手部の幅と厚みとの
比率を考慮することである。この比率は、大きくとも約
2:1、または約1.75:1、または約1.72:1、或いは約1.65:
1が好ましい。
延伸期間中に接続部が長手方向に延出しないことが好
ましい。
節減のためには、個々の接続部の中央線の軸に沿った
断面を考慮できる。長手部の面積と接続部の面積との比
率は、少なくとも約2.5:1にすべきであり、また、少な
くとも約3.3:1、若しくは約5:1にしてもよい。
長手部は出発材料を通る実質的に均等な断面(溝付け
がなされている場合には、この溝付けにより明確に規定
された降伏点が形成された位置は除く)とし得るが、こ
れはさほど必要ではない。一般的に述べれば、出発材料
は、個々の仮想結合域を越えて延出する長手部の部分の
ように、且つ好ましくは、仮想結合域の各側面の距離に
亘って、介在部分よりも厚く、好ましくは実質的に均等
な断面のように形成し得る。上記距離は、仮想結合域の
長さの少なくとも10%または20%になるのが好ましい。
配向運動は、(横断面で見て)仮想結合域における長
手部の形状により影響されると考えられる。
一般に、少なくとも仮想結合域における長手部の部分
(好ましくは、少なくともその各側面における上記距離
に亘って)は、少なくとも一つの長手延出部分を有し得
る。この長手延出部分は、長手部の上記部分の少なくと
も一方の側方エッジ(好ましくは両側方エッジ)よりも
充分に厚い。一つよりも多くの上記長手延出部分が在り
得るが、好ましくは一つであり、これは長手部の中央線
の軸に在る。一つまたは各々の部分は、好ましくは長手
部の両側方エッジから離間されている。上記長手延出部
分の厚みと長手部の側方エッジの厚みとの比率は、好ま
しくは少なくとも約1.5:1、または約1.8:1、若しくは約
2:1であり、且つ好ましくは大きくとも約3:1、または約
5:1、若しくは約7:1である。上記長手延出部分の厚みの
増加は、延伸比の増大を明らかに可能とする一方、仮想
結合域の中心における小さい配向の体積を維持する。け
れども、重要な延伸比は仮想結合域の表面に対して適用
され得る。
配向運動は、断面でみた仮想結合域の最内部の領域が
表面領域に対し低下した影響又は低減した干渉を有する
場合には、改良され、表面領域を更に延伸させる。これ
は、上記長手延出部分が、出発材料の一面に少なくとも
一つの長手延出隆起部、即ち更に明確には突出リブを含
む場合に達成できる。一つの可能な形状(横断面でみ
て)は、隆起部を含み、この隆起部の側面は、各側面の
表面よりも更に段階的に傾斜している。丸み付けが適用
される場合には、隆起部の側面は部分的に凹状曲線で規
定され、隆起部の頂部は凸状曲線で規定され得る。
結合部の中央線に沿った断面でみて、上記長手延出部
分の間の材料は、均等な厚みになり得る。ただし、溝付
けが成されているとすれば、この溝付け部は除く。しか
しながら長手部の側面、即ち長手部または上記隆起部の
側面は、好ましくは材料の平面に対して例えば15゜乃至
約40゜または45゜をなす斜面であって、出発材料の最も
厚い部分に対して真下へ傾斜し得る(好ましくは丸み付
けによる)。
長手部の外表面(即ち上面および底面)は、製作上の
理由のために平坦且つ平行とし得る。
リブに代わる形状として、長手部の断面形状は、概ね
多角形(例えば、六角形若しくは八角形)を採り得る。
この多角形は、出発材料の面に対して平行をなす二つの
対向する側面を有し、好ましくは、概ね正則多角形、若
しくは概ね楕円、または概ね円形である。割れを避ける
ために、外側凹面形状は、丸みを付けるのが好ましい。
好ましくは、上記長手部を通る何れの横断面も、その
最も厚い部分で少なくとも6mmの厚みを有する。
出発材料の面に対して平行である接続部の中央面は、
個々の面において、好ましくは長手部の個々の面におけ
る最高位置の面、若しくはその内側と一致する。また、
接続部は、長手部の個々の面における最高位置の面の完
全に内側へ至ってもよい。長手部は、出発材料の単に一
方の側面(例えば平坦な他方の側面を伴う側面)、若し
くは両側面から突出し得るが、出発材料は実質的に平面
上にあることが好ましい。
上述したように、延伸は、長手部の全長が配向される
まで、即ち配向の重要な貫入が仮想結合域を貫くまで継
続されねばならない。しかし、延伸は、仮想結合域を貫
く配向度が過剰になる以前に終了させるべきである。仮
想結合域を貫く配向度が過剰である場合には、使用中に
割れが生じ得る。実際には、配向度はX線回折試験によ
り得られる。配向率の良好な表示は、断面面積の減少率
を測定するか、或いは、出発材料に印された線の間の間
隔の増加を測定することにより達成される。均等な厚み
の長手部では、結合部の中心は、結合部へ入るストラン
ドの最も厚い部分よりも充分に厚くなる。一般的に述べ
れば、延伸は、接続部、即ち棒状部の中央線における結
合部の厚みが、結合部へ入るストランドの最も薄い部位
の全厚よりも充分に厚い(例えば少なくとも50%、70
%、100%大きい)間に終了させるべきである。各場合
において、厚みはストランドの中央線で測定できる。従
って結合部の間に延在するストランドの部分の全断面が
高度に配向されることが望ましいが、配向度が結合部に
亘って減少し、その後増加すべきことが要請される。
好ましい単軸ジオグリッドの結合部の長手方向断面形
状は、例えばストランドの中央線の軸に沿って、且つジ
オグリッドの面に垂直な断面でみて、従来の断面形状と
は異なり得る。この断面形状それ自体が、ジオグリッド
の特性の向上に寄与することは可能である。結合部材の
中心は出発材料の仮想結合域の中心よりも薄い。厚みは
出発材料に比して、少なくとも約9.6%、または約10
%、若しくは約12.5%、或いは約14.8%(殆ど15%)、
または約21.2%だけ常に減少し、約25%以上に達するま
で減少してもよい。
明瞭に規定された降伏点がストランドに生じ得る。従
って所謂円形パンチ若しくはディアボロ形状パンチの使
用により、隣接する穴の間の出発材料の最も狭い部分ま
たは各部分に、一つ若しくは二つの明瞭に規定された降
伏点が生じ得る。明瞭に規定された降伏点は、最大破壊
点をストランドに或いは降伏点近傍に位置させることを
確実とし、更に仮想結合域の間の長手部の部分を先ず配
向して仮想結合域に至りこの仮想結合域を通る配向の貫
通の一層大きな制御を与えることも確実とすることによ
って、ジオグリッドの延伸特性を一層明確に規定でき
る。
出発材料は任意の適切な方法により製作可能である。
出発材料は、融解温度範囲内またはそれ以上、若しくは
可能であれば軟化温度範囲内の温度下で形成(ただし穴
を形成する必要はない)することが望ましい。例えば一
般に、次の各文献に記載された溶融加工を使用できる。
Duinat名義のフランス国特許出願FR−A−368 393号、H
ureau名義の米国特許US 3 252 181号、英国特許出願GB
−A−969 655号、英国特許出願GB−A−1 406 642号、
Hureau名義のフランス国特許出願FR−A−2 138 198
号、若しくはLabarre名義のフランス国特許出願FR−A
−2 131 842号。しかしながら好ましい方法は、少なく
とも一方が型出しされた連続ベルトの間に、加熱ウェブ
を通過させる溶融加工方法である。この場合、穴は同時
に形成されるか、好ましくはその後に例えば穿孔により
形成される。出発材料は配向されていないことが好まし
いが、無視できる溶融流配向の存在を許さないものでは
ない。
強度の範囲がメートル幅当たり40KN乃至60KNの単軸ジ
オグリッドに対する需要が明らかに示されている。ジオ
グリッドが、その長手方向に延在する初期強度について
幅0.25m乃至4mの範囲で形成される場合には、その使用
においては充分に実用的な利点となり得る。これは、正
確に穴を開けられた出発材料の形成、および1.5mよりも
大きな幅を有する単軸延伸機がもたらす極めて高いコス
トと困難性のために、実行不可能であった。
これは、本発明の出発材料が二軸ジオグリッドを製造
する際に重要な利点を与えることにより解決される。本
発明の二軸構造体が、第1延伸方向に対して直角をなす
方向において、全体に例えば1.5:1乃至3:1に延伸される
ときは、接続部の減少された断面が接続部の始点となる
べき延伸を引き起こし、この延伸は、その貫入が仮想結
合域に至ることを防ぐように制御される。これは、第1
延伸方向におけるストランドの性能を妨げずに、構造体
を広げ得ることを意味する。二軸ジオグリッドを製造す
る際には、二方向の延伸を同時に実行し得る。或いは長
手部の延伸に先立って接続部を延伸し得る。しかしなが
ら、長手部の後に接続部を延伸することが好ましく、ま
た、機械方向に延出する長手部を有することも好まし
い。
本発明を添付図面に基づいて説明する。延伸の手法と
しては米国特許4 374 798号明細書、特に第10欄7〜60
行に記載されている方法を本発明に対しても適用するこ
とができる。
下記の全ての実施例は、実験サンプルの中央部から取
り出したものに基づく。
別段の指示がない限り、最初又は単一の延伸において
横断方向の抑制度は横断方向の15%以下の収縮に相当
し、これは延伸が機械方向で行われる製造において予測
される抑制の程度である。
なお、図中、同一部分については同一参照符号が付さ
れている。
第1図乃至第5図について 第1図に示されている出発材料1は、単一平面状のも
ので高密度ポリエチレン(HDPE)から作られ、平行に互
いに離間した連続的長手部2と、これら長手部2間に存
在するより薄い接続部3とを有する。この接続部3は長
手部2を接続する薄肉部を打抜いて形成された透孔4相
互間に延びている。この透孔(又は穴)4の中央は、長
手部2に平行な2つの側部を有する仮想四角形グリッド
上に存在している。
第1図及び第2図は透孔4を平行に対向していない部
分にも形成し得ることを示している。仮想長手及び横断
接線が第1図に一点鎖線で示され、これらは仮想結合域
を規定している。
第2図から明らかなように、各長手部は各表面部にリ
ブ2'、即ち長手部2の両側縁部(エッジ)又は長手方向
接線から離間する肉厚長手部又は中央突起が形成されて
いる。このリブ2'の両側は中央面に対し約10゜の傾斜を
成す斜面に接続している。この長手部2の中央部の厚み
は長手方向接線(両側縁部)の厚みの約3倍となってい
る。接続部3は長手部2の斜面と連続する部分からなっ
ている。
第2図に示されているように、横断面は、長手部2の
断面である第1の区域“a"と接続部3の断面である第2
の区域“b"に仮想上に分割される。この第2の区域“b"
は透孔4の最も広い部分に相当する。この“a/b"面積比
及び“a/b"平均厚み比が、第2図及びその他の図につい
て表1に記載されている。
出発材料1は延伸比が6:1(ストランドについては11:
1)となるように長手方向に延伸され、第3図に示すよ
うな単軸延伸メッシュ構造又はジオグリッド5が形成さ
れる。このジオグリッド5は透孔4から形成されたメッ
シュ状開口部6を有する。この開口部6は出発材料1の
長手部2から形成された配向平行ストランド7と、この
配向ストランド7に直交する棒状部8とからなるグリッ
ドにより規定(又は形成)されている。この棒状部8は
接続部3と配向ストランド7の一部により形成されてい
る。出発材料の仮想結合域にあるプラスチック材料の一
部は結合部9間のストランド7に引き延ばされる。全体
の延伸率は、長手部2の全長が配向されるが、棒状部の
中央部、特に結合部9の中間点10でのストランド7の厚
みが隣接する仮想結合域又は棒状部相互間の中間のスト
ランド7の厚み(11で示す部分の厚み)より実質的に大
きいものとなるような程度とする。リブ2'により形成さ
れたローブ(赤い突出部)の効果は結合部9、又は少な
くとも結合部9表面の配向を増大させることであり、実
際に約3.3:1の延伸率が認められた。
第6図および第7図について 第6図は第3図の単軸配向ジオグリッド5を全体とし
て横方向に3:1に延伸して得られた二軸延伸ジオグリッ
ド12を示している。図示していないが、出発材料1の横
方向のピッチを増加させることが好ましい。このピッチ
の増加によりa:b比および平均厚み率が若干変化し、区
域bに十分な横方向寸法が与えられ結合部9と干渉する
ことなく満足なストランドを形成することができる。
実際に、第3図の配向ストランド7および結合部9は
干渉されておらず、ストランド7の全長のいかなる点も
実質的な変化が認められない。しかし、接続部3はその
中央部に配向が始まるようにして延伸され、横方向に配
向されたストランド13が形成され、これによりジオグリ
ッドの面積が増加し、単位面積当たりのプラスチック材
料の重量が減少することになる。このようにしてつくら
れた結合部の一つが第7図に示されている。中央部14は
第1の延伸方向にのみ配向されている。また、そこには
横方向に配向された部分15、各隅部での非配向または僅
かに配向された小さい区域16、および部分15を長手方向
に配向された中央部14から区別され各側部に向かって延
びる非配向または僅かに配向された小さい区域17があ
る。実際上、区域17の材料は長手方向にまたは横方向に
あるいは二軸方向に僅かに配向しているかも知れない。
しかし、その効果は配向がないのと同様である。しか
し、別の方法としてこの区域17に実質的な二軸配向を導
入することもできる。
第8図ないし第14図について 第8図および第9図に示す出発材料1は長手部を形成
する比較的広い長沢突起またはリブを有する。この長手
部2は約36゜で傾斜する側面を有し、その中央部は(長
手接線における)側方縁部より約400%厚い。長手部2
相互間には平行面(同一厚み)からなる接続部3が形成
されている。穴4の主たる部分はこの平行面に形成され
ている。しかし、穴4の縁部は僅かにリブの縁部に食い
込んでいる。このタイプの出発材料の具体例は表2の第
1−5欄に記載されている。
出発材料1は長手方向に延伸比が6:1(ストランドに
おいて約11:1)となるように延伸され第10図に示す単軸
延伸ジオグリッド5が得られる。第13図の二軸延伸ジオ
グリッド12はジオグリッド5を横方向に1.42:1の割合で
延伸して得られる。
第15図ないし第19図について 第15図および第16図に示す出発材料1は円弧状の断面
を有する長手部2を有し、その中央部がより肉厚となっ
ている。この円弧状の長手部材2は曲面を形成するよう
にして接合部3に連接している。接合部3はより肉厚の
中央部3′を有し、ジオグリッドが地中にあるときアン
カーまたは接合手段となる。この肉厚の中央部3′の両
側には薄肉部3″が形成されていて蝶番の役目をなし長
手ストランド7に対する裂け応力を防止している。出発
材料1において、長手部2の厚み(断面で最も厚い部
分)の薄肉部3″の厚み(断面で最も薄い部分)に対す
る比は10:1より小さく、5:1より大きいことが好まし
く、より好ましくは約6:1である(第16図は6.35:1の場
合を示している)。
この場合、接線は長手部2が薄肉部3″に曲線的に接
続し始める点で走っている。穴4は湾曲角部を有する四
角形をなし、たとえば幅が12.7mmのものである。この出
発材料1を5.5:1の延伸比で長手方向に延伸して第17図
の単軸延伸ジオグリッド5が得られる。
第20図ないし第22図について 第20図において、長手部2は平坦な頂部を有し、これ
は平坦な予備加熱シリンダーを用いて延伸前に出発材料
1を加熱する場合に有効となる。これは第3図のように
して延伸される。
第23図ないし第32図について 第23図ないし第32図は出発材料1についての上記実施
例以外の可能な種々な変形例を示している。穴は第1図
に示すようなディアボロ(diabolo)形のものである。
ただし、第26図は円形のものである。
第23図の出発材料1は第1図および第2図のものと極
めて似ているがやや大きい片を有している。
第24図の出発材料1は第23図のものとよく似ているが
リブ2′が若干大きく頂部が平坦で、接続部3がより狭
く、これにより横方向の延伸に対し良好な降伏点を与え
ている。
第25図は第9図(溝のないもの)と対比することがで
き、この場合、二軸延伸ジオグリッドを製造するための
横方向の配向に対し、良好な降伏点を与える。
第26図は21゜の傾斜面を両側に有する長手部2を示し
ている、この断面形状は第25図のものと似ているが平坦
な頂部を有しない。接続部3は長手部2の傾斜面に接続
している。穴4は盲であり、エンボスによって形成さ
れ、その両側は傾斜し、中間平面上にベース部4′が形
成されている。すなわち、穴4は垂直側面を有しない。
接線はそれぞれの同等の垂直側面を有する穴におけるよ
うに示されている。すなわち、同等の垂直側面の穴の幅
は、この穴4が上面、底面と交わる部分より若干狭くな
っている。
第27図は接続部3が中間平面からはずれて形成されて
いるものを示している。
第28図は接続部3及び長手部2の両側部が湾曲面で形
成されているものを示している。これは横方向に延伸し
二軸延伸ジオグリッドを形成するとき、接続部3の中央
に降伏点を与える。長手部2の断面は多角形(8角形)
をなし、その上下面は出発材料1の面と平行をなしてい
る。
第29図は第28図のものと若干似た出発材料1を示して
いる。しかし、接続区域3は出発材料1の一方の面に対
してのみ形成されている。一般に、接続区域3は中間平
面からさらに変位させることができる。
第30図は打抜き加工(パンチング)される前の出発材
料が第16図のものと全く同一のものを示している。しか
し、穴4はより狭く、そのため接線は蝶番部分3″の最
も肉薄の部分に接して通過することになる。
第31図は第16図のものと良く似ているが、長手部2が
平坦な頂部と底部を有する。この長手部2の蝶番部分
3″の最も肉薄の部分に対する厚みの比率は5.7:1であ
る。
第32図は二軸延伸構造物を横方向延伸により形成する
場合に、良好な降伏点を与えるため溝が設けられている
例を示している。この長手部2は所望により穴4の最も
広い部分に溝を設けるようにしてもよい。この溝はポリ
プロピレンにおいて適用することができ、全てのプラス
チック材料に対して有効なものとは云えない。
表2 全てのサンプルは、サンプルNo.10が生産サンプルで
あることを除き、実験サンプルである。各サンプルの出
発材料は高密度ポリエチレン(HDPE)である。サンプル
1、2、4及び5に対しては十分な抑制が加えられた。
穴のサイズは以下の通りである。
ディアボロ:長さ、15.9mm、最大幅、9.5mm、中央幅、
9.0mm ヘキサゴン:第33図のもの、最下列、左から3番目、長
さ、15.9mm、幅、9.5mm 四角形:長さ、15.875mm、幅、9.525mm 各サンプルにおいて、ストランドの中間点の厚みは最
小厚みを示した。ダッシュ印はパラメータが入手できな
かったものを示している。
第33図 穴は如何なる形状のものでもよく、そのうち、好まし
い例が第33図に示されている。即ち、好ましい形状とし
ては角部が湾曲した四角形、円形、だ円形、バレル形、
角部が湾曲したダイヤモンド形、六角形、八角形、ディ
アボロ形、両端が延びたディアボロ形、又は両端が円み
を帯びた長尺形のものである。
第34図 第34図は出発材料を製造するための装置である。厚い
ウェブ11が押出し機12によって押出し成形され、熱いま
ま連続循環ベルト13間に直接導入される。このベルト13
の少なくとも一方は所定の凹凸形状の予備出発材料(但
し、穴は設けられていない)14を形成すべく凹凸面をな
している。このベルト13は一連の金属板からなるもので
あってもよい。最初のニップロール15を通過したのち、
ベルト13及びウェブ11がクーラー16によって冷却され
る。ついで、この予備出発材料14は直接、プレス17に導
入され、材料14の肉薄部に穴4が打抜きにより穿設さ
れ、出発材料1が完成する。次に出発材料1は機械方向
に延伸され、単軸延伸グリッドが形成される。さらに横
方向に延伸されて二軸延伸ジオグリッドが形成され、こ
れは米国特許4,374,798の第11a図の場合と同様である。
第35図 第35図は出発材料1を製造するための別の装置を示し
ている。押出機12によりウェブ11が押出し成形され、つ
いで直接冷却カレンダロール装置18に導入される。この
装置18は凹凸面を有する3個のロールにより形成される
2つのニップを有する。各ロールの凹凸面は所望の形状
に即して溝が周面に施されている。
第36図 第36図は本発明の単軸延伸ジオグリッド5を土堤の補
強に使用した例を示している。多くの使用形態が可能で
あり、例えば、ジオグリッド23をフェンス用パネル22中
に埋入することにより各フェンス用パネル22に連結し、
この短いジオグリッド23を通常のジオグリッド5に連結
するようにしてもよい(GB−A−2,078,833参照)。そ
の他、別の連結部材を利用することも可能であり、ある
いはジオグリッドをフェンスに連結せずに、又はフェン
スを用いずに、あるいはフェンスを巻き込むようにして
設け、ついで土壌中に埋め込むようにしてもよい(米国
特許No.4,374,798参照)。
【図面の簡単な説明】
第1図は出発材料の斜視図、第2図は第1図のII−II線
に沿う断面図、第3図は第1図の出発材料を単軸延伸し
て形成された単軸延伸ジオグリッドの斜視図、第4図は
第3図のIV−IV線に沿う断面図(横断接線の断面)、第
5図は第3図のV−V線に沿う断面図(棒状体の中央線
の断面)、第6図は第3図のジオグリッドを第1の延伸
方向に対し直角な方向に延伸して形成された二軸延伸ジ
オグリッドの斜視図、第7図は第6図のメッシュ構造体
の結合部の拡大平面図、第8図乃至第14図は第1図乃至
第7図に対応する図(だだし、異なる出発材料及びジオ
グリッドを用いている)、第15図乃至第19図は第1図乃
至第5図に対応する図(ただし、更に異なる出発材料及
び単軸ジオグリッドを用いている)、第20図乃至第22図
は第3図乃至第5図に対応する図(ただし、溝のない第
32図の出発材料から作られたジオグリッドを示してい
る)、第23図乃至第32図は他の出発材料から得られたも
のの断面図で、第1図のII−II線に沿う面で断面にした
もの、第33図は穴の異なる形状を示す平面図、第34図及
び第35図は本発明で用いられる出発材料を製造するため
の装置を模式的に示す平面図、第36図は本発明のジオグ
リッドを土留めに用いた例を示す断面図である。 図中、1……出発材料、2……長手部、2′……リブ、
3……接続部、4……透穴又は穴、5……ジオグリッ
ド、6……開口部、7……配向ストランド、8……棒状
部、9……結合部、10……中間点。
フロントページの続き (72)発明者 キース・フレイザー・マーテイン イギリス国、ランカシャー、ウイスウエ ル、タスカース・クロフト 3 (72)発明者 トーマス・ケネス・ガードナー イギリス国、ランカシャー、ブラックバ ーン、ラモック、ウイニー・レーン 29 (56)参考文献 特開 昭55−90337(JP,A) 特開 昭61−154833(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 55/00 - 55/30 B29D 28/00 E02D 3/00 E02D 17/18 E01C 5/00 - 7/36

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】互いに平行し離間する連続的長手部(2)
    と、該長手部間に形成され該長手部を接続する接続部
    (3)と、該長手部と接続部(3)とにより囲まれる穴
    部(4)とを有し、該長手部と平行に延び該穴部に接す
    る仮想長手方向接線と、該接続部に平行に延び該穴部に
    接する仮想横断接線との間で仮想出発材料結合域が定め
    られ、該仮想長手方向接線が該長手部の側方エッジを規
    定し、該長手部の平均厚みが接続部の平均厚みより(該
    接続部の中央線の軸に沿った断面からみて)実質的に大
    きいプラスチック出発材料(1)を用意し; 該出発材料を該長手部と平行な方向に延伸して該長手部
    を連続する配向ストランドとし、該接続部と該配向スト
    ランドとからなるグリッドによって規定されるメッシ開
    口部を有するメッシ構造体を形成するものであって、仮
    想結合域の中央部の厚み減少率が、各仮想結合域間の中
    間で測定したとき、各仮想結合域に至るストランド部分
    の厚み減少率より実質的に小さい内に該延伸を終わらせ
    るジオグリッドの製造方法であって、 該出発材料(1)が最も厚い部分で少なくとも6mmの厚
    みを有し、長手部(2)の面積(a)が上記断面でみた
    ときに接続部(3)の面積(b)の少なくとも2.5倍で
    あり、仮想結合域の中央部の厚みが少なくとも9.6%減
    少するまで該延伸を続けることを特徴とするジオグリッ
    ドの製造方法。
  2. 【請求項2】該出発材料を長手部(2)と平行な方向お
    よび接続部(3)と平行な方向の二方向に延伸し、二軸
    延伸ジオグリッドとすることを特徴とする請求項1記載
    の製造方法。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の製造方法で作ら
    れたジオグリッド。
  4. 【請求項4】請求項3に記載のジオグリッドを土壌に埋
    め込むことを特徴とする土壌の補強方法。
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