JP3192348B2 - 引戸の固定具 - Google Patents

引戸の固定具

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JP3192348B2
JP3192348B2 JP11400195A JP11400195A JP3192348B2 JP 3192348 B2 JP3192348 B2 JP 3192348B2 JP 11400195 A JP11400195 A JP 11400195A JP 11400195 A JP11400195 A JP 11400195A JP 3192348 B2 JP3192348 B2 JP 3192348B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は開口枠に開閉自在に設け
た引戸または引違戸などの建具を妄りに開閉できないよ
うにし、しかも迅速簡易に任意位置で固定できるように
したレバー式の引戸の固定具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】スチール製のあるいは木製の窓枠、開口
枠に換気扇やクーラー等を取り付ける場合、このクーラ
ー等を取り付けた状態で、この開口枠に開閉自在に設け
た引違戸または引戸を閉じた位置で、錠以外のもので固
定するために、鴨居の溝に固定具を挿入装着している。
そしてこの固定具の装着固定は付属の締結用ネジを回動
させ、固定具の対向する固定片間を拡げて溝の内側面に
押圧固定させ、これにより引違戸等の移動を阻止すなわ
ち施錠するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って従来の固定具
は、つまみをもって回動するネジ式のため、固定具を鴨
居の溝内にて固定する際、固定具が鴨居から落下しない
ように片手で支えながら付属のつまみを何回も回動させ
ねばならず、迅速に固定できない。またつまみを手指で
回動するため、このつまみ即ちネジの回動トルクも弱
く、確固に固定できないので、固定具を鴨居の溝等に固
定した後でも引違戸を強く引くことにより固定具が溝内
の定位置からずれて引違戸が開くようになり、防犯上安
全性に劣る欠点がある。
【0004】本発明は固定力をネジ回動式の締付力に比
べ強力とし、しかもワンタッチで確実に開口枠等に装着
してその固定あるいは固定解除を行うことを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は上記目的を達成
するためになしたもので、端部に押圧片を備えた固定具
本体に、固定具本体の押圧片と対向し、かつ協働して鴨
居溝内側面に押圧固定する押圧片を備えた可動固定具を
ばね圧下にて摺動可能に支持し、この固定具本体には基
端部を枢着し揺動可能にしてレバーを設けると共に、こ
のレバーに長さを異にした少なくとも2枚以上を重ねた
固定爪をその基端部を枢着して揺動可能となし、かつ固
定爪の先端の爪を前記可動固定具本体に設けたラックと
係止するようにし、かつこの複数枚の固定爪の爪先を個
別的にラック側へ押圧するばねを固定具本体に設ける第
1の発明と、端部に押圧片を備えた固定具本体に、固定
具本体の押圧片と対向し、かつ協働して鴨居溝内側面に
押圧固定する押圧片を備えた可動固定具をばね圧下にて
摺動可能に支持し、この固定具本体には基端部を枢軸に
て揺動可能にしてレバーを設けると共に、このレバーに
枢軸近くの軸にて基端部が枢着されて揺動可能として、
かつ先端の爪を前記可動固定具本体に設けたラックと係
止するようにして固定爪を設け、さらにこの固定爪の爪
先と爪先位置を異なし、前記枢軸に揺動自在に戻止爪を
設け、またこれら固定爪、戻止爪を個別的にラック側へ
押圧するばねを固定具本体に設けた第2の発明とを要旨
とする。
【0006】
【作 用】鴨居の溝内に挿入され、ばね圧にて互いに離
間するようにしたL字形の固定具本体と可動固定具に夫
々押圧片を対向して設け、この固定具本体に揺動自在に
設けたレバーに、長さの異なる複数枚を重ねて支持し固
定爪の爪先を前記可動固定具に設けたラックに噛合可能
としているので、このレバーを起こす操作により可動固
定具は固定具本体に対して摺動可能となり、この状態で
対向する2つの押圧片を鴨居の溝内に挿入した後、レバ
ーを再び倒すことによりレバーがてこの作用をして固定
爪の爪先をラックに押圧される。この時、複数枚重ねた
長さの異なるいずれかの固定爪の爪先がラックの1歯と
係止して可動固定具を固定具本体の押圧片より離間する
方向へ押圧移動してロックされ、対向する両押圧片が溝
内側面に強く押圧されて固定されるものである。従って
レバーの傾起操作のみで溝内にねじ式より強力に押圧挟
持されるので、ワンタッチで装着固定、解除が行われる
ものとなる。
【0007】
【実施例】以下本発明の引戸の固定具を図1乃至図15
に示す第1実施例、また図16乃至図22に示す第2実
施例、さらに図23乃至図25に示す第3実施例に夫々
もとづいて説明する。図1乃至図15に示す第1実施例
において1は、鴨居などの開口枠溝内に固定される固定
具本体で、本発明の固定具Aはこの固定具本体1と、固
定具本体1内に摺動自在に支持され、固定具本体と共に
溝内に嵌合されて溝内側に押圧して固定する可動固定具
3と、このばね圧下にて摺動する可動固定具を溝内側面
に強押圧して固定するための固定爪4と、この固定爪を
揺動移動して可動固定具へ強く係止させるレバー2とよ
り構成される。
【0008】固定具本体1は図1及び図6乃至図8に詳
示するように、全体の形状をL字形とする。そしてその
短片側を開口枠の溝内に挿入して一方の溝内側面に当接
する押圧片11とし、長片側の本体片12にはその中央
部に長手方向に沿ってガイド溝13を形成し、本体片1
2の外面側片には図7、図8に示すようにガイド溝13
の幅・長さとも小とした窓孔14を短片側と連なる部分
に至るまで開口させ、また内面側片には図8に示すよう
にガイド溝13の幅・長とも小とした窓孔15を窓孔1
4より少し大となるようにして開口させると共に、この
窓孔15にはその両側にガイド溝13の幅と等しくなる
一または2の切欠16,16を形成し、この切欠16,
16位置に可動固定具3を位置合わせして可動固定具3
のラック本体片をガイド溝13内へ嵌入するようにす
る。
【0009】また固定具本体1の外面側にはばね取付片
17を突設し、これに板ばね5をネジ等のばね止具6に
て固定できるようにすると共に、ばね取付片17と反対
の短片側の外面側には窓孔14の両側に対向してレバー
取付用のブラケット18,18を突設する。そして各ブ
ラケット18には軸挿通孔が穿孔されている。
【0010】固定具本体1の短片側の押圧片11の外側
面には、溝内側面を押圧接する際、傷を付けたりまた妄
りに摺動したりしないよう摩擦抵抗が大きく、かつ所要
の弾力性を有するゴム、軟質合成樹脂製の板状弾性体1
Gを嵌合して設ける溝を形成する。そしてガイド溝13
内の片側もしくは両側にその長手方向全長にわたってガ
イドロッド39を配設し、その一端を押圧片11に沿っ
て固定した固定板9にて嵌挿支持し、このガイドロッド
39の外周にコイルばね3Sを嵌挿し、このばね3Sの
一端を図1に示すように固定板9にて、他端を後述可動
固定具3の嵌入ガイド35の一つと夫々当接し、このば
ねの反発力が固定具本体1と可動固定具3間にて互いに
離間する方向に作用するようにする。
【0011】レバー2は図1、図4、図2乃至図13に
詳示するように、固定具本体1の全長と等しいか、もし
くはこれより少し短くした長さと、窓孔14の幅で対向
するブラケット18,18間に挿入される幅とを備え、
その内側面の周囲を残して内部をくり抜いた形21と
し、基端側の両側片にレバー枢着用の軸孔H1と固定爪
枢着用の軸孔H2とを穿孔し、この軸孔H2とブラケッ
ト18の軸挿通孔とを一致するようにレバー2をブラケ
ット18,18間へ挿入し、一致した両孔間に軸P1を
挿通し、レバー2を揺動可能にして固定具本体1に取り
付けるものであると共に、先端にはロック26の爪25
が嵌合係止するためのロック孔2Hが穿孔される。
【0012】可動固定具3は図2及び図9乃至図11に
詳示するように、本体31の一側面の中央部分にその長
手方向に沿って鋸歯状のラック34を刻設し、このラッ
ク34の両側部にリブ36,36を一体に設けると共
に、この本体31の幅を窓孔15の幅より少し小として
窓孔15を経てガイド溝13へ嵌入可能とし、かつ本体
31の両側部に切欠16内へ挿通可能な嵌入ガイド3
5,35を一体に形成する。そして本体31の背面側中
央部には押圧片23を突設すると共に、この押圧片32
の一側面には弾性体3Gを配設すると共に、前記嵌入ガ
イド35,35には図9、図10に示すように、これに
コイルばね3Sを嵌挿支持するためのばね嵌挿孔38と
ガイドロッド挿通孔37とを穿孔し、この両孔37,3
8を一直線上に配設する。
【0013】固定爪4は図1及び図14に示すように一
端にラック34と係止する爪41を形成し、他端側には
軸孔42を穿孔し、軸P2をこの軸孔42とレバーの軸
孔H2に挿通して摺動可能に枢着する。この固定爪4は
その形状は同じとするが、長さが長短異なるものを2枚
または3枚以上を重ねて使用し、この複数枚重ねた固定
爪4は夫々その軸孔を一致させ、他端の爪41の位置が
図14に示すように夫々異なるようにし、これによりレ
バーを倒したとき、いずれかの固定爪の爪先がラック3
4と必ず係止し、ロック可能とするものである。
【0014】そしてこの2枚以上を重ねた固定爪4の先
端上面即ち爪41の上方位置に、この爪41をラック側
へ押圧係止するための板ばね5の先端側を当接する。こ
の板ばね5は図15に示すように基端側50をビスなど
のばね止具6にて固定具本体1のばね取付片17に固定
するための取付孔53を穿孔し、先端側は図示のように
複数のスリット52を刻設し、重ねた各固定爪4を一枚
ずつと当接するようにして押片51を配設する。従って
板ばね5は、その基端側を一体とするが先端側は櫛歯状
に複数に分割し、この分割数は重ねる固定爪の数に合わ
せ、各固定爪が分割された板ばねの先端櫛歯部の押片5
1にて押圧力を受け、各固定爪は夫々独立してラックに
押圧係止されるようにする。
【0015】固定具本体1には図1、図3及び図6、図
7に示すようにロック26が設けられる。これは固定具
本体1のばね取付片17の外側に溝10と、この溝10
の内奥部に穿孔した窓孔19とを設け、この溝10内に
溝長手方向に摺動可能にしてロック26を嵌挿し、板ば
ね5を止めるネジ6にて固定板28を固着するとき、ロ
ック26は溝内にて支持されると共に、このロック26
とばね取付片27にて常にロック26が外方へ突出する
ようにする。
【0016】このときロック26の摺動量は、窓孔19
の長さにより規制され、また窓孔19にてロック26が
突出して抜け出るのを防止している。またこのロック2
6には三角形のロック爪25が一体に設けられ、レバー
2を倒したときのロック爪25がロック孔2H内に嵌合
係止されレバーの引き起こしを防止し、そしてロック爪
26をばね27に抗して押し込むようにしてロック爪を
ロック孔2Hを外してレバーの起立を可能とする。
【0017】従って上述の如く形成した各部材を用いて
固定具本体1のガイド溝13内に可動固定具3をばね圧
下で摺動可能に嵌挿し、2枚以上の重ねた固定爪4を夫
々櫛歯状板ばね5にて押圧して枢着したレバー2を固定
具本体1に揺動自在に支持して一体とする。このように
なした引戸の固定具Aを鴨居の溝内の所定位置に固定す
るには、まず図1(1)または図4、図5に示すように
ロック26を押し込んでレバー2を起こすと固定爪4が
ラック34への押圧力が解除されて爪とラックとの係止
が外れるので、可動固定具3は自由に摺動可能となる。
この状態で対向する押圧片11,32間を溝幅に合わせ
て縮小しながら鴨居等の溝内へ挿入し、手指等の押圧力
を解くとこの押圧片11,32はばね39の作用にて互
いに離間して溝内側面に夫々当接される。
【0018】次にレバー2を図1(1)または図4に示
すように起こした状態より図1(2)に示すように倒し
て固定具本体1に添うようにすると、ロック26のロッ
ク爪25はレバーのロック孔2H内に図3に示すように
嵌合してロックされ、かつこのレバーはてこの作用をし
て固定爪の基端側即ち軸P2による枢着位置が軸P1を
中心にした円弧を描くようにして移動する。この時、重
なった複数枚の固定爪4が全体としてその爪の先端が図
1において右方へ移動する。この複数枚の固定爪は夫々
長さが異なるため、何れか一つの固定爪の爪41がラッ
ク34の爪谷に係止し、可動固定具3をこの固定爪の移
動にて押圧片11より離間する方向へ移動させることに
より溝内側面に強く押圧されて固定するものである。レ
バーはロックされているので、ロック26を押し込まな
い限りレバーは起立させることができない。
【0019】また溝への装着固定状態より固定具Aを取
り外す場合は、ロック26を押し込めるとレバーのロッ
クが外れ、レバーは傾起可能となるので、この状態でレ
バーを起こすと固定爪4によるラックへの係止は解除さ
れて、可動固定具の摺動が可能となり、この可動固定具
を固定具本体の押圧片11側へ手で押すことにより対抗
する押圧片間隔が縮小して溝から簡易に取り外すことが
できる。
【0020】なお鴨居の溝幅が異なる場合でも、溝内へ
装着する前は可動固定具はばね圧が作用していても自由
に移動するので、幅の狭い溝から広い溝まで同様に装着
でき、レバーを倒さない限りばね圧による押圧片の溝内
側面への圧接のみで支持され、レバーを倒すことにより
強固に固定されるものである。
【0021】また本発明は鴨居等の溝内に装着する他
に、対向する押圧片間を小となるようにすれば引違戸と
鴨居の溝内側面との隙間に挿入して装着固定する方式と
しても使用可能である。
【0022】また図16以下は異なる実施例を示す。図
1乃至図15に示す第1実施例では、固定具本体と可動
固定具の互いに対向する押圧片間を離間するように作用
させるコイルばね3Sを固定具本体のガイド溝13内の
片側または両側に挿通したものであるが、この第2実施
例では固定具本体の外部に配設したものである。以下第
2実施例について説明する。
【0023】固定具本体1は図15以下に詳示するよう
に、全体の形状を第1実施例と同じようにL字形とし、
短片側を押圧片11とし、長片側の本体片12にはその
中央部に長手方向に沿ってガイド溝13を形成し、本体
片12の外面側片には窓孔14を短片側と連なる部分に
至るまで開口させ、また内面側片には窓孔15を窓孔1
4より少し大となるようにして開口させると共に、この
窓孔15にはその両側に切欠16,16を形成し、この
切欠16,16位置に可動固定具3を位置合わせして可
動固定具3のラック本体片をガイド溝13内へ嵌入する
ようにすると共に、固定具本体1の外面側にはばね取付
片17を突設し、これに板ばね5をばね止具6にて固定
し、ばね取付片17と反対の短片側外面側には窓孔14
の両側に対向してレバー取付用のブラケット18,18
を突設する。
【0024】また、第2実施例に於ける可動固定具3は
図16及び図20乃至図22に詳示するように、本体3
1の一側面にその長手方向に沿って鋸歯状のラック34
を刻設し、この本体31の幅を窓孔15の幅より少し小
として窓孔15を経てガイド溝13へ嵌入可能とし、か
つ本体31の両側部に切欠16内へ挿通可能な嵌入ガイ
ド35,35を一体に形成すると共に、本体31の背面
側中央部には押圧片23を突設し、かつこの押圧片32
の一側面には本体31と平行してばね嵌合筒33を一体
に形成し、これにコイル状のばね7を嵌挿支持する。こ
れにより可動固定具3を固定具本体1のガイド溝13に
摺動可能にして嵌挿したとき、互いに対向する押圧片1
1,32間が離間方向に作用する。これはばね嵌合筒3
3内にコイル状のばね7を嵌挿し、その一端側をばね嵌
合筒内底面で、他端側を押圧片11にて当接支持し、こ
の時ばねの位置がずれないように押圧片11にピン状の
ガイドGを突設し、このガイドGをコイルばね内に嵌挿
するものである。
【0025】レバー2、固定爪4、板ばね5の構成は第
1実施例と同じのためその構成及び作用効果の説明を省
略する。また、第2実施例においてもその作用は第1実
施例と同じである。
【0026】図23以下は本発明の第3実施例を示す。
この実施例は第1、第2実施例において長さの異なる固
定爪を複数枚重ねて用い、レバーの1回の傾起動作にて
鴨居溝等への装着固定を行うのに対して、固定爪と戻止
爪とを用いレバーの1回の傾起操作では固定具を確固に
固定できない場合、レバーの2回以上傾起操作により確
固に装着できるようにしたものである。
【0027】第3実施例において、固定具Aは固定具本
体1と、レバー2と、可動固定具3と、1又は2枚以上
重ねた固定爪4及びこの固定爪押圧用の板ばね5とより
第1及び第2実施例と同様に構成される。そしてこの第
3実施例では、所要長の固定爪4を軸P2にて枢着する
が、この固定爪4の基端側端面に引掛面42を一体に形
成し、この引掛面42を枢軸P1と対向すると共に、レ
バー2の起立によって予め定めた角度以上に達したと
き、引掛面42が枢軸P1と当接してそれ以降レバーの
起立角に応じて固定爪4も揺動させ、爪先41がラック
歯34より離れるようにする。
【0028】枢軸P1に枢着される戻止爪7は、その先
端にラック歯34と係止する爪71を形成し、枢軸P1
に枢着される基端側端面に引掛面72を一体に形成する
と共に、この戻止爪7と固定爪4との長さを異にするも
のである。そしてこの引掛面72は、レバー2の基端側
に設けた操作片22と対向し、予め定めた角度までレバ
ー2が起立すると引掛面72と操作片22が互いに当接
し、レバーの起立方向へ戻止爪7も揺動するようにす
る。
【0029】これにより戻止爪7の爪先位置は、レバー
2の傾起動作によっても戻止爪7の枢軸P1は常に定位
置にあるため変化せず、爪先71の角度がレバー角に応
じて変化する程度であるが、固定爪4は軸P2にてレバ
ー2に枢着され、レバー2の傾起運動により軸P2の位
置は枢軸P1を中心として描く円弧形軌跡上を移動する
ことになる。これによってレバー2の傾起角に応じて固
定爪先端の爪先41の位置は、ラック歯の長手方向に沿
って移動し、かつ爪先角度も変化するものとなる。
【0030】従って上述の如く構成する第3実施例にお
いては、第1実施例と同様にしてレバー2を図23に示
すように通常の操作角のa位置まで起こした状態より倒
して固定具本体1に添うようにすると、このレバーはて
この作用をして固定爪の基端側即ち軸P2による枢着位
置が軸P1を中心にした円弧を描くようにして移動す
る。この時、固定爪4の爪41の先端がラック34の爪
谷に係止し、可動固定具3をこの固定爪の移動にて押圧
片11より離間する方向へ移動させることになり溝内側
面に強く押圧されて固定するものである。しかし、この
レバー2の1回目の通常の操作では鴨居溝内への装着固
定が十分でない場合、さらにレバー2を引き起こす。こ
の時のレバー2の起立角は図23の実線で示すように1
回目の操作角a位置よりも大きなb位置とする。
【0031】このレバーをb位置へ揺動起立させること
により、固定爪4は係片42が枢着P1と当接し、これ
によって固定爪4は起こされて爪先41はラック34の
歯との係合を解かれる。そして一つ後退したラックの
歯、すなわち図23では左方へラック一歯分のみ移動し
て噛合することになる。しかしこの時、戻止爪7の爪先
71はラック34の一歯と噛合しているので、可動固定
具3はこの戻止爪7にて固定され、後退すなわち溝内よ
り弛むことがない。
【0032】この状態で次にレバー2を再び傾動し、図
24に示すようにすると、1回目の操作時と同じように
固定爪4は軸P1の円弧形の移動にて爪先41は前進
し、一歯後退したラック歯と噛合し、このラックを前進
させるものとなってレバーの1回目操作時より可動固定
具3をさらに前進させ、これによって溝内への装着固定
をより強固に行うものである。
【0033】
【発明の効果】請求項1記載の引戸の固定具は、鴨居の
溝内に挿入され、ばね圧にて互いに離間するようにした
L字形の固定具本体と可動固定具に夫々押圧片を対向し
て設けているので、鴨居の溝幅が異なる場合でもワンタ
ッチで固定具を溝内へ挿入することができる。また、こ
の可動固定具に設けたラックに、固定具本体に揺動自在
に設けたレバーに、長さの異なる複数枚を重ねて支持し
た固定爪の爪先を噛合可能としているので、レバーを起
こすことにより可動固定具は固定具本体に対して摺動可
能となり、この状態で対向する2つの押圧片を鴨居の溝
内に挿入した後、レバーを再び倒すことによりレバーが
てこの作用をして固定爪の爪先をラックに押圧され、し
かも、長さの異なるいずれかの固定爪の爪先がラックの
1歯と係止して可動固定具を固定具本体の押圧片より離
間する方向へ強く押圧ロックされてワンタッチで固定で
きる。さらにレバーの傾起操作のみ溝内にねじ式より強
力に押圧挟持されるので、ワンタッチで装着固定、解除
が簡易に行えるなどの利点がある。請求項2記載の発明
においては、請求項1記載の構成にさらに戻止爪をレバ
ーに設け、この戻止爪と固定爪との協働作用にてレバー
の傾起操作を2回繰り返すことによって、鴨居溝内への
装着固定をより強固に行えるものとなる。請求項3記載
の発明においては、固定具本体と可動固定具間を互いに
反発離間させるばねを固定具本体溝内に挿通しているの
で、外観をすっきりさせ、かつ小型化することができ
る。請求項4記載の発明においては、固定具本体と可動
固定具間を互いに反発離間させるばねを可動固定具の押
圧片に設けたばね嵌合筒内に嵌挿しているので、組み立
てが容易に行える利点がある。請求項5記載の発明にお
いては、レバーに固定爪と戻止爪とを枢着し、このレバ
ーの設定された角度以上の起立時において、固定爪の基
端面が枢軸に戻止爪の基端面がレバーの掛片に夫々当接
してレバーの起立と共に固定爪・戻止爪をラックより離
間方向へ揺動するように、固定爪と枢軸及び戻止爪とレ
バーとの相対位置関係に配設しているので、レバーの傾
起操作を2回行うことにより可動固定具をさらに前進さ
せて溝内への装着固定をより強固に、しかも操作が簡単
に行える利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の引戸の固定具の第一実施例を示す断面
図で、(1)は装着固定前の状態を、(2)は固定時の
状態を示す。
【図2】同平面図である。
【図3】ロック部の詳細断面図である。
【図4】同正面図である。
【図5】同側面図である。
【図6】固定具本体の一部破断した正面図である。
【図7】同平面図である。
【図8】同底面図である。
【図9】可動固定具の断面図である。
【図10】平面図である。
【図11】底面図である。
【図12】レバーの断面図である。
【図13】同底面図である。
【図14】固定爪を示し、(1)は正面図、(2)は平
面図である。
【図15】板ばねの説明図で、(1)は固定爪が2枚の
場合、(2)は3枚の場合を示す。
【図16】本発明第2実施例を示し、(1)は装着固定
前の状態を、(2)は固定時の状態を示す。
【図17】同正面図である。
【図18】固定具本体の一部破断した正面図である。
【図19】同平面図である。
【図20】可動固定具の断面図である。
【図21】同底面図である。
【図22】同平面図である。
【図23】本発明の第3実施例を示すレバーを通常位置
よりさらに引き起こした装着固定前の状態を示す断面図
である。
【図24】本発明の第3実施例でレバーを倒して装着固
定した状態を示す断面図である。
【図25】同レバー基端部の戻止爪と固定爪との関係を
示す平面図である。
【符号の説明】
1 固定具本体 11 押圧片 12 本体片 13 ガイド溝 14 窓孔 15 窓孔 18 ブラケット 3 可動固定具 31 本体 32 押圧片 34 ラック 4 固定爪 41 爪 5 板ばね 7 コイル状のばね 8 戻止爪 81 爪先 82 引掛面 P1 枢軸 P2 軸
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05C 17/60 E05C 17/64 E05C 21/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 端部に押圧片を備えた固定具本体と;こ
    の固定具本体にばね圧下にて摺動可能に嵌挿し、固定具
    本体の押圧片と対向し、かつ協働して鴨居溝内側面に押
    圧固定するようにした押圧片を備えた可動固定具と;固
    定具本体に一端部を枢着して揺動可能としたレバーと;
    このレバーに基端部が枢着されて揺動可能となし、先端
    に備えた爪を前記可動固定具本体に設けたラックと係止
    するようにし、かつ長さを異にした少なくとも2枚以上
    を重ねた固定爪と;この複数枚の固定爪の爪先を個別的
    にラック側へ押圧するばねと;より構成されることを特
    徴とする引戸の固定具。
  2. 【請求項2】 端部に押圧片を備えた固定具本体と;こ
    の固定具本体にばね圧下にて摺動可能に嵌挿し、固定具
    本体の押圧片と対向し、かつ協働して鴨居溝内側面に押
    圧固定するようにした押圧片を備えた可動固定具と;固
    定具本体に一端部を枢軸にて枢着して揺動可能としたレ
    バーと;このレバーの枢軸近くの軸にて基端部が枢着さ
    れて揺動可能となし、先端に備えた爪を前記可動固定具
    本体に設けたラックと係止するようにした固定爪と;こ
    の固定爪の爪先と爪先位置を異なし、前記枢軸に揺動自
    在に設けた戻止爪と;これら固定爪、戻止爪を個別的に
    ラック側へ押圧するばねと;より構成されることを特徴
    とする引戸の固定具。
  3. 【請求項3】 固定具本体と可動固定具間に介在し、固
    定具本体に対し可動固定具をばね圧下にて摺動可能にす
    るばねを固定具本体の長手部材内にガイドロッドに嵌挿
    して納めると共に、このばねの端部を可動固定具と固定
    具本体の一部に夫々当接した請求項1又は2記載の引戸
    の固定具。
  4. 【請求項4】 固定具本体と可動固定具間に介在し、固
    定具本体に対し可動固定具をばね圧下にて摺動可能にす
    るばねを可動固定具の押圧片に設けたばね嵌合筒内に嵌
    挿し、他端を固定具本体の押圧片に当接した請求項1又
    は2記載の引戸の固定具。
  5. 【請求項5】 レバーに枢着した固定爪と戻止爪とは、
    レバーの設定された角度以上の起立時において、固定爪
    の基端面が枢軸に戻止爪の基端面がレバーの掛片に夫々
    当接してレバーの起立と共に固定爪・戻止爪をラックよ
    り離間方向へ揺動するように、固定爪と枢軸及び戻止爪
    とレバーとの相対位置関係に配設した請求項2記載の引
    戸の固定具
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