JP2810646B2 - ラッチ装置 - Google Patents

ラッチ装置

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JP2810646B2
JP2810646B2 JP8068759A JP6875996A JP2810646B2 JP 2810646 B2 JP2810646 B2 JP 2810646B2 JP 8068759 A JP8068759 A JP 8068759A JP 6875996 A JP6875996 A JP 6875996A JP 2810646 B2 JP2810646 B2 JP 2810646B2
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豪 下里
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Kokuyo Co Ltd
Nifco Inc
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Kokuyo Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、引出しやロッカー
の扉等に適用が可能なラッチ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種のラッチ装置として、例えば、引
出しの鏡板に設けた取手用凹陥部内に操作レバーを配設
し、この操作レバーの支軸を前記鏡板の内面側に設けた
軸支部に支承させるとともに、この支軸の一端から付勢
アームを略下方に突出させておき、前記操作レバーに加
えられる操作力により前記付勢アームを回動させてラッ
チ爪を直接又は間接的に付勢し得るようにしたものが開
発されている。すなわち、この種のラッチ装置における
ラッチ爪は、例えば、スプリングにより一定方向に回動
付勢された状態で鏡板の内面側に枢着されており、前記
引出しを収納位置まで没入させた段階で、このラッチ爪
の先端部が家具本体の側壁内面に設けた係合部に自動的
に係合するようになっている。そして、前記操作レバー
を手前に牽引操作することによって前記付勢アームを前
方に回動させ、その付勢アームの先端で前記ラッチ爪を
直接又は間接的に付勢することによって、このラッチ爪
によるロック状態を解除することができるようにしてあ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近時、部品
点数の削減や組立作業の簡素化を図るために、前記軸支
部を前記鏡板等に一体に成形しておき、この軸支部に設
けた後方に開放された軸保持溝に支軸を保持させるよう
にしたものが考えられている。しかして、このものは前
記軸保持溝の開口端部の開口幅を奥の軸保持部分の内径
よりも小さくしておき、部材の一時的な弾性変形を利用
して前記支軸を前記軸保持部分に係合させるようにして
いる。ところが、単にこれだけのものでは、強く操作し
た際に支軸が軸支部から外れることがある。すなわち、
前述したように操作レバーの支軸の一端から付勢アーム
を垂下させたものでは、操作レバーを手前に牽引操作し
て付勢アームの先端でラッチ爪を強く前方に付勢する
と、その反作用で支軸の一端側が、付勢アームの先端と
支軸の他端を支点にして後方に回動しようとする。その
結果、支軸の一端側が軸支部から外れてしまうという不
具合を招くことがある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題を解消するために、操作時に反作用により鏡板等の基
体の内面から離れる方向の力を受ける可能性のある支軸
の所定部位と、この所定部位を支承する軸支部との断面
形状に工夫を加えたものであり、簡単に装着することが
できる上に、使用状態においては前述したような支軸の
脱落が生じ得ないようにしたものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明に係るラッチ装置は、引出
しの鏡板等の基体に操作レバーを設け、この操作レバー
の支軸を前記基体の内面側に設けた軸支部に支承させる
とともに、この支軸から付勢アームを略径方向に突出さ
せておき、前記操作レバーに加えられる操作力により前
記付勢アームを所要の使用回転領域で回動させてラッチ
爪を直接又は間接的に付勢し得るようにしたものにおい
て、所要の軸支部の断面形状と該軸支部に支承される支
軸の断面形状を、所定の組付用回転姿勢において前記支
軸を前記軸支部に略径方向から装着可能であり、且つ、
その装着した支軸を前記使用回転領域にまで回転させた
状態でその支軸が前記軸支部から抜出不能となるように
設定したことを特徴としている。
【0006】円滑に組み立てることができ、しかも、支
軸の脱落を確実に防止するには、軸支部を、後方に向け
て開放された軸保持溝を有したものにし、その軸保持溝
を、奥に形成された部分円弧状をなす軸保持部分と、開
口端部一側に形成された開口幅を狭くするための第1膨
出部分と、開口端部他側に形成され奥側に係止段部を有
する第2膨出部分とを具備したものにしておく。そし
て、この軸支部に支承される支軸の対応部位を、前記軸
保持部分に回動可能に係合する円柱状をなすもので、所
要箇所に該支軸を軸保持溝に挿入可能とするための切欠
部分を有しており、その切欠部分の一端に前記係止段部
に係合して使用回転領域にある支軸が軸支部から外れる
のを防止するための抜止段部を形成したものにしておく
のがよい。
【0007】付勢アームでラッチ爪を直接に付勢する形
態としては、基体の枢着部に枢支されたラッチ爪の基端
部から、従動アームを突設しておき、この従動アームを
前記付勢アームにより直接に付勢してラッチ爪を作動さ
せるようにしたものを挙げることができる。付勢アーム
でラッチ爪を間接的に付勢する実施形態としては、基体
の枢着部に枢支されたラッチ爪の基端部に軸装着孔を設
けておき、この軸装着孔に、先端に屈曲部を有するラッ
チ軸の基端部を装着し、このラッチ軸の屈曲部を前記付
勢アームにより付勢してラッチ爪を作動させるようにし
たものを挙げることができる。この場合、前記ラッチ軸
の基端部外周に、部材を塑性変形させることにより形成
される突条を設けておき、これら突条を軸装着孔の内周
に設けた内溝に係合させてラッチ軸のラッチ爪に対する
空転を防止しておくのが望ましい。かかる構造のものに
おいて、特に製造の簡略化を図りたい場合には、ラッチ
爪の外周における略180度位相の異なった位置に対を
なす突条を設けるとともに、これら両突条を結ぶ仮想線
と前記屈曲部の屈曲方向とを略直交させておき、前記両
突条を形成するためのプレス加工と、前記屈曲部を形成
するための曲げ加工とを同時に行うことができるように
しておくのがよい。
【0008】操作レバーが左右に遊動して取手用凹陥部
の内側面等に衝突するのを防止したい場合には、前記支
軸の外周に突起を突設しておき、この突起をいずれかの
軸支部の側面に係接させて操作レバーの支軸軸心方向の
遊動を防止するのがよい。
【0009】
【実施例】以下、本発明を机の袖部に設けられた引出し
に適用した場合の一実施例につき、図面を参照して説明
する。図1は、本発明に係るラッチ装置を備えた机1の
袖部2を示している。この袖部2は、引出し3、4、5
を袖部本体6に複数段に設けており、これらの引出し
3、4、5に対して本発明を適用している。
【0010】引出し3は、図2に示すように、収納空間
を形成する板金製の胴部7と、この胴部7の前端に溶接
等により固設した板金製の裏板8と、この裏板8の前面
側に着脱可能に覆着した合成樹脂製の基体たる鏡板9と
を具備してなる。引出し4、5も、後述する例外部分を
除き、引出し3に準じた構成をなしている。裏板8は、
図2及び図3に示すように、上縁に前方に延出する基端
側水平片11と、この基端側水平片11の前縁から上方
に起立する起立片12と、この起立片12の上縁から前
方に延出する先端側水平片13とを備えているととも
に、下縁に前方に延出する下片14を有し、さらに、側
縁に前方に延出する基端側前出片15と、この基端側前
出片15の前縁から外側方に延出する側片16と、この
側片16の外縁から前方に延出する先端側前出片17と
を設けている。
【0011】鏡板9は、図4に示すように、取手用の凹
陥部20を有した面板部21と、この面板部21の上縁
から後方に延出させた上壁部22と、面板部21の下縁
から後方に延出させた下壁部23と、面板部21の側縁
から後方に延出させた側壁部24とを有してなる偏平筐
形のもので、合成樹脂によって一体に成形されている。
凹陥部20内には、ラッチ爪操作用の操作レバー25が
配設してあり、この操作レバー25の支軸26を、鏡板
9の内面に突設した軸支部27、28、29、30、3
1、32により回動可能に支承している。また、鏡板9
の一端部内面側に設けた枢着部33にラッチ爪34の基
端部35を枢支させるとともに、このラッチ爪34の先
端部36を前記裏板8の側片16に設けた透窓37を通
して外部に突出させ、引出し3を収納位置まで没入させ
た際に前記ラッチ爪34が袖部本体6の側壁内面に設け
た係合部38に係合するように構成するとともに、前記
操作レバー25の操作により前記ラッチ爪34の係合部
38に対する係合状態を解除し得るように構成してい
る。
【0012】具体的に説明すれば、操作レバー25は、
図5に示すように、下方に垂下する湾曲した板状のもの
で、取手用凹陥部20内に挿入した指をその背面25a
側に掛けることができるようになっている。操作レバー
25の支軸26の一端26aには、ラッチ爪34を付勢
するための付勢アーム39を該支軸26の軸心と直交さ
せて一体に設けている。支軸26の一端26a側を支承
する軸支部27は、図5〜図8に示すように、後方に向
けて開放された軸保持溝27aを有したもので、その軸
保持溝27aは、奥に形成された部分円弧状をなす軸保
持部分27bと、開口端部一側に形成された開口幅を狭
くするための第1膨出部分27cと、開口端部他側に形
成され奥側に係止段部27eを有する第2膨出部分27
dとを具備したものであり、この軸支部27に支承され
る支軸26の対応部位26bは、前記軸保持部分27b
に回動可能に係合する円柱状をなすもので、所要箇所に
該支軸26を軸保持溝27aに挿入可能とするための切
欠部分26cを有しており、その切欠部分26cの一端
に前記係止段部27eに係合して使用回転領域Aにある
支軸26が軸支部27から外れるのを防止するための抜
止段部26dを形成したものである。第2の軸支部28
は、後方に開放されたU字形の軸保持溝28aを有した
板状のものである。中間の軸支部29、30、31は、
それぞれ支軸26の外周1/4円弧部分を摺接支持可能
な形状をなす板状のものである。支軸26の他端26e
を支持する軸支部32は、支軸26の全周を支持可能な
円筒部分32aを備えている。なお、この支軸26の左
右方向中央部には、対をなす突起26fが所定の間隔を
あけて突設してあり、この突起26fを中央の軸支部3
0の両側面に係接させることによって、操作レバー25
の左右方向の遊動を防止している。
【0013】この支軸26を鏡板9に装着するには、ま
ず、この支軸26を図5の想像線及び図6の実線で示す
組付用回転姿勢Bに保持した上で、その他端26eを軸
支部32の円筒部分32aに挿入し、しかる後に、支軸
26の一端26a側を前方に移動させて前記対応部分2
6bを軸支部27の軸保持溝27aに押入させる。この
組付用回転姿勢Bにおいては、前記切欠部分26eが第
2膨出部分27dに対応することになるため、部材の微
少な弾性変形により該支軸26の対応部分26bを軸保
持溝27aの軸保持部分27bに係合させることができ
る。この状態から支軸26を図7及び図8に示す使用回
転領域Aにまで回転させることによって、該支軸26の
抜止段部26dが軸支部27の係止段部27eに対面又
は当接することになり、該支軸26が軸支部27から脱
落し得なくなる。図7は操作レバー25を操作していな
い状態を示し、図8の実線は操作レバー25を前方に牽
引操作してラッチ爪36を付勢している状態を示してい
る。したがって、図7に示す位置から図8に示す位置ま
での回転角度範囲が、前述した使用回転領域Aに相当す
る。
【0014】一方、ラッチ爪34は、図5に示すよう
に、両端に小径な軸部41、42を有する杆状の基端部
35と、この基端部35から後方に突設された係合孔4
4を有する先端部36と、前記基端部35から内側方に
突設された従動アーム46とを具備してなるもので、合
成樹脂により一体に成形されている。そして、このラッ
チ爪34の基端部35を前記枢着部33に引出し3の進
退方向と略直交する方向から装着している。すなわち、
前記枢着部33は、図5に示すように、鏡板9の内面か
ら後方に向けて突設されラッチ爪34の基端部35を枢
支する上下対をなす支持壁47、48と、これら支持壁
47、48の後端間に設けられラッチ爪34の先端部3
6の通過を許容するための切欠49を有した後壁50
と、これら後壁50及び支持壁47、48の外側縁側に
設けた外側壁51とを備えた箱形のもので、内側方に開
放されている。上下の支持壁47、48には、それぞれ
凹陥部分47a,48aと、この凹陥部分47a,48
aにラッチ爪34の軸部41、42を案内するための案
内面47b,48bとが設けてあり、上支持壁47の案
内面47bは凹陥部分47aに向かって漸次低くなるよ
うに傾斜させてある。ラッチ爪34の基端部35をこの
枢着部33に装着するには、先ず、ラッチ爪34を枢着
部33の内側方に位置させた上で、基端部35の下側の
軸部42を下支持壁48の案内面48bに案内させつつ
凹陥部分48aに係合させ、しかる後に、前記基端部3
5の上軸部41を上支持壁47の案内面47bに摺接さ
せつつ凹陥部分47aに係合させる。すなわち、前記案
内面47bは前述のように傾斜させてあるため、ラッチ
爪34を回動させつつその軸部41を強く押しつけるこ
とによって、支持壁47等が一時的に弾性変形して該軸
部41が該支持壁47の凹陥部分47aに係合すること
になる。図2〜図4は両軸部41、42を上下支持壁4
7,48の凹陥部分47a,48aに係合させた状態を
示している。52はこのラッチ爪34を、その先端部3
6が外側方に回動する方向に回動付勢するスプリングで
ある。このようにして枢着部33に装着されたラッチ爪
34の従動アーム46の後側に、前記操作レバー25の
支軸26から突設した付勢アーム39が係接させてあ
る。
【0015】前記操作レバー25及びラッチ爪34を組
付けた状態で、前記鏡板9を裏板8に覆着するようにし
ている。具体的には、鏡板9の上壁部22を掛止手段5
5を介して前後回動可能に掛止させるとともに、前記鏡
板9の下壁部23を裏板8の下片14に、該鏡板9の裏
板8に対する接近回動動作を利用して係合する弾性係合
手段56を介して止着している。掛止手段55は、図2
に示すように、裏板8における起立片12の上縁近傍部
分から先端側水平片13の後縁近傍部分に亘って連続形
成した屈曲孔57と、鏡板9の上壁部22から下方に突
設され前記屈曲孔57に挿入される板状の掛止爪58と
を具備してなるものであり、前記掛止爪58の厚み寸法
を、鏡板9を後傾させた組立準備姿勢においては前記屈
曲孔57に後上方から斜めに遊嵌可能であり、起立させ
た組立完了姿勢においてはその前面基端部が前記屈曲孔
57の前端縁に密着するとともに背面先端部が前記起立
片12の前面に密着し得る値に設定している。
【0016】弾性係合手段56は、図2及び図4に示す
ように、鏡板9の下壁部23に設けた窓孔59と、この
窓孔59の後縁から該窓孔59内に延設され上下方向に
弾性変形可能な舌片状の係合爪61と、前記裏板8の下
片14に設けた係合凹所62とを具備してなるもので、
前記係合爪61を部材の一時的な弾性変形を利用して前
記裏板8の係合凹所62に係合させるようになってい
る。
【0017】このようにして鏡板9を裏板8に装着した
状態においては、図3に示すように、ラッチ爪34の先
端部36が裏板8の側片16に穿設した透窓37を貫通
して裏板8の後方に突出することになるとともに、この
透窓37が枢着部33の後壁50によって閉塞されるよ
うになっている。このような構成のものであれば、引出
し3を収納位置まで没入させると、その途上においてラ
ッチ爪34の先端部36が袖部本体6の内側面に固設し
た係合部38に摺接して内側方に案内されることにな
る。その結果、このラッチ爪34は、スプリング52の
付勢力に抗して一時的に内側方に回動した後に元の位置
に自己復帰することになり、その先端部36に設けた係
合孔44が前記係合部38と係合する。よって、この状
態では、引出し3が没入位置に保持され不用意に前方へ
開くことがない。この位置から取手用凹陥部20内に指
を挿入して操作レバー25を手前に牽引すると、該操作
レバー25の支軸26に設けた付勢アーム39が前方に
回動し、ラッチ爪34の従動アーム46を前方に押圧す
ることになる。その結果、ラッチ爪34の先端部36が
スプリング52の付勢力に抗して内側方に回動すること
になり、このラッチ爪34と袖部本体6の係合部38と
の係合状態が解除される。そのため、引出し3を前方に
引き出すことが可能となる。
【0018】以上のように操作することが可能である
が、このラッチ装置の操作レバー25を支持する支軸2
6の一端26a側は、前述した図6〜図8に示す構成に
より軸支部27に支持させてあるので、操作レバー25
を強く操作しても、その支軸26が軸支部27〜31か
ら外れることがない。すなわち、ラッチ爪34の先端部
34が最も内方にまで回動して付勢アーム39をそれ以
上前方に回動させ得ない状態(図8の実線参照)から、
さらに、操作レバー25を強く前方に牽引操作すると、
その反作用によりこの支軸26の一端26a側が、他端
26及び付勢アーム39の先端を支点にして後方へ回動
しようとするが、その後方移動は、抜止段部26dが軸
支部27の係止段部27eに当接することにより阻止さ
れる。したがって、支軸26が軸支部27から離脱する
のを確実に防止することができることになる。
【0019】また、この実施例では、基体たる鏡板9の
上下方向寸法の大きな引出し4、5に適用されるラッチ
装置についても、支軸26に支持された操作レバー25
及びラッチ爪34は、引出し3と同様なものを使用して
部品の共通化を図っているが、この場合には、操作レバ
ー25に加えられる操作力を、図9に示すように、ラッ
チ軸51を介してラッチ爪34に間接的に伝達するよう
にしている。
【0020】具体的に説明すれば、前記ラッチ爪34の
基端部35には、軸装着孔35aが形成してある。この
軸装着孔35はラッチ爪34の基端部35に軸心を一致
させて一体に成形されたもので、その内周には対をなす
内溝35bが、相互に180度位相を異ならせて形成し
てある。ラッチ軸51は、先端に屈曲部52を有した金
属線材製のもので、その基端部51aの外周には、部材
を弾性変形させることにより形成される対をなす突条5
3が設けてある。そして、前記各突条53を前記各内溝
35bに係合させつつこのラッチ軸51の基端部51a
をラッチ爪34の軸装着孔35aに嵌装することによっ
て、該ラッチ軸51のラッチ爪34に対する空転が防止
されるようになっている。しかして、このものは操作レ
バー25に加えられる操作力が支軸26及び付勢アーム
39を介してラッチ軸51の屈曲部52に伝達されるよ
うになっており、この屈曲部52が前方に押圧されるこ
とによってラッチ爪34が内方に回動するようになって
いる。
【0021】ところで、このラッチ軸51は、図10に
示すように、その外周における180度位相の異なった
位置に対をなす突条53が設けてあり、これら両突条5
3を結ぶ仮想線Nと、屈曲部52の屈曲方向Mとを直交
させている。このようにしておけば、金属素材を挟圧作
用により塑性変形させて突条53を形成する際の金型の
移動方向と、屈曲部52を屈曲させる際の金型の移動方
向とが一致することになるため、前記両突条53を形成
するためのプレス加工と、前記屈曲部52を形成するた
めの曲げ加工とを同時に行うことが可能になる。
【0022】軸の外周に空転防止用の突条を部材の塑性
変形により形成する点や、軸の外周における略180度
位相の異なった位置に対をなす突条を部材の塑性変形に
より設けるとともに、これら両突条を結ぶ仮想線とこの
軸に設ける屈曲部の屈曲方向とを略直交させておき、前
記両突条を形成するためのプレス加工と、前記屈曲部を
形成するための曲げ加工を同時に行うことができるよう
にした技術は、ラッチ装置以外の分野にも適用が可能で
ある。
【0023】なお、本発明は、以上説明した実施例に限
定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲
で種々変形が可能であり、例えば、ロッカ−の扉等にも
同様に適用可能である。
【0024】
【発明の効果】本発明は、以上のような構成であるか
ら、操作レバーの支軸を基体の軸支部に容易に装着する
ことができるにも拘らず、使用中においてはその支軸が
前記軸支部から脱落するのを有効に防止することができ
る。したがって、部品点数の増加や組立作業の煩雑化を
招くことなしに、装置の信頼性を高めることができると
いう効果を奏する。
【0025】特に、軸支部を前記実施例のような形状の
ものにしておけば、支軸の装着を円滑に行うことができ
る上に、使用状態における支軸の脱落を確実に防止する
ことが可能となる。また、ラッチ爪とラッチ軸との結合
部分に部材の塑性変形により形成した突条を設けて空転
を防止するようにしておけば、軸の外周に平坦な回り止
めを形成する場合のような切削作業が不要となり、部品
製造時の工数を無理なく削減することが可能となる。特
に、突条の形成方向と屈曲部の屈曲方向を前述のように
設定しておけば、突条を形成するためのプレス加工と、
前記屈曲部を形成するための曲げ加工を同時に行うこと
が可能となり、生産効率を向上させることができるもの
である。
【0026】さらに、支軸に突起を設けて操作レバーの
軸心方向移動を防止するようにしておけば、該操作レバ
ーと取手用凹陥部の内側面との隙間を適切に維持するこ
とが可能となり、操作レバーが凹陥部内でがたつくのを
効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す全体斜視図。
【図2】同実施例における鏡板及び裏板の内面側を示す
斜視図。
【図3】同実施例における裏板の外面側を示す斜視図。
【図4】同実施例における鏡板の内面側を示す斜視図。
【図5】同実施例における鏡板の内面側を示す分解斜視
図。
【図6】同実施例の組立て順序を示す説明図。
【図7】同実施例の組立て順序を示す説明図。
【図8】同実施例の組立て順序を示す説明図。
【図9】同実施例における他の引出し内を示す斜視図。
【図10】同部分を分解して示す斜視図。
【図11】同実施例におけるラッチ軸の基端部を示す拡
大断面図。
【符号の説明】
9…基体(鏡板) 25…操作レバー 26…支軸 26a…一端 26b…対応部分 26c…切欠部分 26d…抜止段部 27、28、29、30、31、32…軸支部 27a…軸保持溝 27b…軸保持部分 27c…第1膨出部分 27d…第2膨出部分 27e…係止段部 34…ラッチ爪 35…基端部 35a…軸装着孔 35b…内溝 36…先端部 39…付勢アーム 51…ラッチ軸 51a…基端部 52…屈曲部 53…突条 A…使用回転領域 B…組付用回転姿勢 M…屈曲方向 N…仮想線
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 平6−84938(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E05C 3/16 - 3/22 A47B 88/00 A47B 95/02 504

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基体に操作レバーを設け、この操作レバー
    の支軸を前記基体の内面側に設けた軸支部に支承させる
    とともに、この支軸から付勢アームを略径方向に突出さ
    せておき、前記操作レバーに加えられる操作力により前
    記付勢アームを所要の使用回転領域で回動させてラッチ
    爪を直接又は間接的に付勢し得るようにしたラッチ装置
    において、所要の軸支部の断面形状と該軸支部に支承さ
    れる支軸の断面形状を、所定の組付用回転姿勢において
    前記支軸を前記軸支部に略径方向から装着可能であり、
    且つ、その装着した支軸を前記使用回転領域にまで回転
    させた状態でその支軸が前記軸支部から抜出不能となる
    ように設定したことを特徴とするラッチ装置。
  2. 【請求項2】前記軸支部は、後方に向けて開放された軸
    保持溝を有したもので、その軸保持溝は、奥に形成され
    た部分円弧状をなす軸保持部分と、開口端部一側に形成
    された開口幅を狭くするための第1膨出部分と、開口端
    部他側に形成され奥側に係止段部を有する第2膨出部分
    とを具備したものであり、この軸支部に支承される支軸
    の対応部位は、前記軸保持部分に回動可能に係合する円
    柱状をなすもので、所要箇所に該支軸を軸保持溝に挿入
    可能とするための切欠部分を有しており、その切欠部分
    の一端に前記係止段部に係合して使用回転領域にある支
    軸が軸支部から外れるのを防止するための抜止段部を形
    成したものである請求項1記載の引出装置。
  3. 【請求項3】基体の枢着部に枢支されたラッチ爪の基端
    部から、従動アームを突設しておき、この従動アームを
    前記付勢アームにより直接に付勢して該ラッチ爪を作動
    させるようにした請求項1又は2記載のラッチ装置。
  4. 【請求項4】基体の枢着部に枢支されたラッチ爪の基端
    部に軸装着孔を設けておき、この軸装着孔に、先端に屈
    曲部を有するラッチ軸の基端部を装着し、このラッチ軸
    の屈曲部を前記付勢アームにより付勢してラッチ爪を作
    動させるようにしたものであって、前記ラッチ軸の基端
    部外周に、部材を塑性変形させることにより形成される
    突条を設けておき、この突条を軸装着孔の内周に設けた
    内溝に係合させてラッチ軸のラッチ爪に対する空転を防
    止している請求項1又は2記載のラッチ装置。
  5. 【請求項5】ラッチ軸の外周における略180度位相の
    異なった位置に対をなす突条を設けるとともに、これら
    両突条を結ぶ仮想線と前記屈曲部の屈曲方向とを略直交
    させておき、前記両突条を形成するためのプレス加工
    と、前記屈曲部を形成するための曲げ加工とを同時に行
    うことができるようにした請求項3記載のラッチ装置。
  6. 【請求項6】前記支軸の外周に突起を突設しておき、こ
    の突起をいずれかの軸支部の側面に係接させて操作レバ
    ーの支軸軸心方向の遊動を防止している請求項1、2、
    3、4又は5記載のラッチ装置。
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