JP3192116B2 - ボックスカルバート敷設方法および敷設装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、狭隘な場所や橋梁
の下などにおけるボックスカルバートの敷設作業を効率
的かつ安全に行うことのできる技術に関する。

【０００２】

【従来の技術】暗渠などを構築する際に使用されるボッ
クスカルバートを、狭隘な場所や橋梁の下などに敷設す
る場合、従来は、丸太などをコロとして使用し、この上
にボックスカルバートを載せ、人力でコロを転がしなが
ら敷設位置まで移動させた後、路床上に載置していた。
しかし、このような人力による敷設方法は、作業効率が
悪いだけでなく、敷設位置でコロを引き抜く際に、作業
者がボックスカルバートと路床との間に挟まれる危険性
が高いという問題があった。

【０００３】そこで、本出願人は、このような場所での
敷設工事に適したボックスカルバート敷設技術を開発
し、実公平１−１１８２５号公報、特公平２−３５０９
５号公報、特開平９−６０１０１号公報などにおいて開
示している。

【０００４】これらの公報に開示しているボックスカル
バート敷設技術においては、ボックスカルバートを載置
するコンクリート路床の両側に設けたレール上を走行す
る搬送台車を用いて、ボックスカルバートを敷設予定位
置まで順次搬送していくことによって敷設工事を行う。

【０００５】こようなボックスカルバート敷設技術を用
いて敷設工事を行うことにより、コロなどを用いた従来
の人力作業に比べ、施工性が大幅に向上するとともに、
作業者の安全を確保することができる。

【０００６】

【発明が解決しようとする課題】実公平１−１１８２５
号公報、特公平２−３５０９５号公報、特開平９−６０
１０１号公報などにおいて開示しているボックスカルバ
ート敷設技術の場合、搬送経路となるコンクリート路床
の両側にレールを設け、このレールに沿って搬送台車を
往復させることによって、ボックスカルバートを順次敷
設している。したがって搬送経路全体が直線状、あるい
は部分的に緩やかなカーブがある程度であれば、前記ボ
ックスカルバート敷設技術を支障なく採用することがで
きる。

【０００７】しかし、搬送経路の途中に急カーブ、曲が
り角あるいは変曲点などがあるような場合、レールを設
けて搬送台車を走行させることは不可能であるため、前
記ボックスカルバート敷設技術を用いて敷設工事を行う
ことができない。

【０００８】そこで、本発明が解決しようとする課題
は、搬送経路の途中に急カーブや曲がり角などがある場
合でも、複数の搬送台車を使用することにより敷設工事
を効率的かつ安全に行うことができるボックスカルバー
ト敷設技術を提供することにある。

【０００９】

【課題を解決するための手段】前記課題を解決するた
め、本発明のボックスカルバート敷設方法は、ボックス
カルバートを敷設する路床に沿って走行可能な複数のボ
ックスカルバート搬送台車と、変曲部に設けられ搬送台
車の間でボックスカルバートの積み換えを行うボックス
カルバート積換手段とを用いてボックスカルバートを前
記路床に敷設する方法であって、ボックスカルバート積
載場所においてボックスカルバートを積載した第１搬送
台車を路床に沿ってボックスカルバート積換手段の位置
まで前進させ、前記積換手段によって第１搬送台車に積
載したボックスカルバートを第２搬送台車へ積み換えた
後、第２搬送台車を路床に沿ってボックスカルバート載
置予定場所まで前進させ、ボックスカルバートを路床に
載置した後、第２搬送台車を路床に沿って前記積換手段
の位置まで後退させ、一方、空となった第１搬送台車を
路床に沿ってボックスカルバート積載場所まで後退させ
新たなボックスカルバートを積載した後、路床に沿って
ボックスカルバート積換手段の位置まで前進させ、以
下、この工程を反復することを特徴とする。

【００１０】このように、本発明のボックスカルバート
敷設方法では、複数のボックスカルバート搬送台車を用
い、路床の変曲部に設けたボックスカルバート積換手段
によって、一方の搬送台車に積載したボックスカルバー
トを他方の搬送台車へ積み換えることにより、搬送台車
が通過できない変曲部におけるボックスカルバートの移
動を行うので、路床に急なカーブや曲がり角がある場合
でも、効率的かつ安全に敷設作業を行うことができる。

【００１１】また、本発明のボックスカルバート敷設装
置は、ボックスカルバートを敷設する路床に沿って走行
可能な複数のボックスカルバート搬送台車と、前記搬送
台車に設けられたボックスカルバート積載機構と、路床
の変曲部に形成され前記搬送台車の間でボックスカルバ
ートの積み換えを行うボックスカルバート積換手段とを
備えたことを特徴とする。このような構成とすることに
より、路床の変曲部に設けられたボックスカルバート積
換手段を中継点として搬送台車を往復させ、ボックスカ
ルバート積換手段において、一方の搬送台車に積載した
ボックスカルバートを他方の搬送台車へ積み換えを行
い、ボックスカルバート載置予定場所まで搬送して、敷
設することができるため、路床に急なカーブや曲がり角
がある場合でも、効率的かつ安全に敷設作業を行うこと
ができる。

【００１２】ここで、本発明のボックスカルバート敷設
装置では、ボックスカルバート積載機構として、ボック
スカルバートを載せて昇降可能な昇降台を備えることに
より、昇降台を上昇させた状態でボックスカルバートを
積載すれば搬送台車の走行を妨げることがなく、ボック
スカルバート載置予定場所まで搬送台車を走行させて昇
降台を可能させれば、積載したボックスカルバートを路
床に載置することができるため、人力などに頼ることな
く、敷設作業を効率的に行うことができる。

【００１３】また、本発明のボックスカルバート敷設装
置では、ボックスカルバート積換手段として、路床の変
曲部に、搬送台車に積載したボックスカルバートを複数
方向から載置、再積載可能な仮載置床版を設けることに
より、一方の搬送台車に積載して搬送してきたボックス
カルバートを仮載置床版に載置すれば、このボックスカ
ルバートを他方の搬送台車に積み換えることが可能とな
るため、積換作業を効率的に行うことができる。この場
合、仮載置床版においては、ボックスカルバートを複数
方向から載置、再積載可能であるため、変曲部が急カー
ブや曲がり角であって複数の搬送台車の走行方向が互い
に異なる配置となっている場合でも、積換作業を容易に
行うことができる。

【００１４】さらに、本発明のボックスカルバート敷設
装置では、前記仮載置床版を、ボックスカルバートを載
せた状態で回転可能な構造とすることにより、仮載置床
版上においてボックスカルバートの方向変換が可能とな
るため、仮載置床版に載置されたボックスカルバートが
どちらを向いていても、ボックスカルバート敷設予定場
所における載置方向に合致するように方向変換して、搬
送台車への積み換えを行うことができる。この場合、仮
載置床版を回転させる動力源としては、ボックスカルバ
ートのサイズや重量に応じて、手動あるいは電動などを
採用することができる。

【００１５】一方、本発明のボックスカルバート敷設装
置では、ボックスカルバート積換手段として、ボックス
カルバートを吊上可能な吊上機を設けることにより、一
方の搬送台車でボックスカルバート積換手段の位置まで
搬送してきたボックスカルバートを吊上機で吊り上げ、
この間に搬送台車の入換えを行えば、他方の搬送台車へ
の積み換えを行うことができる。

【００１６】この場合、前記吊上機に、ボックスカルバ
ートを吊上状態で回転させる機能を設けることにより、
ボックスカルバートの方向変換を行うことが可能となる
ため、一方の搬送台車で搬送されてきたボックスカルバ
ートがどちらを向いていても、ボックスカルバート敷設
予定場所における載置方向に合致するように方向変換し
て、搬送台車への積み換えを行うことができる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図１は第１実施形態を示す一部切
欠平面図、図２は第１実施形態を示す一部切欠斜視図で
ある。

【００１８】本実施形態においては、ボックスカルバー
ト１２を敷設する路床１３ａ，１３ｂの両側にレール１
４が設けられ、路床１３ａ，１３ｂにはレール１４に沿
って走行可能な複数のボックスカルバート搬送台車２
１，２２が配置されるとともに、路床１３ａ，１３ｂの
変曲部２３にボックスカルバート積換用の仮載置床版２
４が設けられている。

【００１９】また、仮載置床版２４は、搬送台車２１に
積載し路床１３ａに沿って搬送されてきたボックスカル
バート１２を載置可能であり、仮載置床版２４上に載置
されたボックスカルバート１２は、レール１４に沿って
移動してきた他方の搬送台車２２に積み換えることが可
能である。

【００２０】さらに、仮載置床版２４は、ボックスカル
バート１２を載せた状態で電動により回転可能な構造で
あるため、仮載置床版２４上に載置されたボックスカル
バート１２の方向変換を行うことが可能である。

【００２１】したがって、後述するように、路床１３
ａ，１３ｂの変曲部２３に設けられた仮載置床版２４を
中継点として搬送台車２１，２２を往復させ、仮載置床
版２４において、搬送台車２１に積載したボックスカル
バート１２を搬送台車２２へ積み換えを行い、搬送台車
２２によりボックスカルバート載置予定場所１５まで搬
送して、敷設することができる。

【００２２】ここで、図３，４を参照して、搬送台車２
１，２２について説明する。図３はボックスカルバート
搬送台車を示す斜視図、図４は前記ボックスカルバート
搬送台車を示す側面図である。

【００２３】図３，４において、搬送台車２１，２２を
構成する一対の走行台車１，１は、断面矩形で、内部に
中空部が形成され回転自在なホイール２が装着されてい
る。また走行台車１の後部には減速機４、駆動モータ３
が配置され、減速機４からチェイン５を介してホイール
２を回転駆動する駆動機構が形成されている。そして、
この搬送台車２１，２２の運転は、駆動モータ３に接続
したリモートコントロールスイッチ（図示せず）を用い
て遠隔操作によって行う。

【００２４】走行台車１の中空部内には油圧ジャッキ６
が装備され、この油圧ジャッキ６の操作は前記のリモー
トコントロールスイッチによって行う。一対の走行台車
１，１を基端部で連結するブリッジ７の上には、油圧ジ
ャッキ６を駆動する電動式の油圧ポンプ８が設けられて
いる。

【００２５】走行台車１，１上には、それぞれ昇降台９
が設けられ、昇降台９の断面形状は走行台車１，１の上
面と両側面を覆うようなコ字形状である。この昇降台９
は、油圧ジャッキ６の上昇、下降動作により上下方向に
昇降可能である。

【００２６】一方の走行台車１には横送り機１０が設け
られ、他方の走行台車１にはローラ１１が、横送り機１
０と対応する位置に設けられている。横送り機１０は、
スライドベース１０ａの下方に設けられたハンドル取付
け部１０ｂにハンドル（図示せず）をセットし、これを
手動で回転させることにより、走行台車１，１の走行方
向と直角方向にスライドベース１０ａを移動させること
ができる。したがって、走行台車１，１に積載したボッ
クスカルバート１２は、横送り機１０を作動させること
により、スライドベース１０ａおよびローラ１１の連携
で、走行方向と直角方向に移動させることもできる。

【００２７】このように、本実施形態においては、搬送
台車２１，２２に、ボックスカルバート１２を載せて昇
降可能な昇降台９を備えているため、昇降台９を上昇状
態にしてボックスカルバート１２を積載すれば、搬送台
車２１，２２の走行を妨げることがなく、搬送台車２
１，２２をそれぞれ仮載置床版２４、ボックスカルバー
ト載置予定場所１５まで走行させて昇降台９を下降させ
れば、積載したボックスカルバート１２を仮載置床版２
４や路床１３ｂ上に載置することができる。

【００２８】また、搬送台車２１，２２には横送り機１
０が装備され、ボックスカルバート載置予定場所１５に
おいて、積載しているボックスカルバート１２を進行方
向と直角方向に移動させて位置調整することが可能であ
るため、仮載置床版２４上あるいは路床１３ｂ上の正確
な位置にボックスカルバート１２を載置することができ
る。

【００２９】ここで、図５を参照して、ボックスカルバ
ート敷設作業の工程について説明する。図５は第１実施
形態における作業工程を示す説明図である。

【００３０】ボックスカルバート積載場所２５において
ボックスカルバート１２を積載した搬送台車２１を、図
５（ａ）に示すように、路床１３ａに沿って仮載置床版
２４の上まで前進させ、図５（ｂ）に示すように、ボッ
クスカルバート１２を仮載置床版２４上に載置した後、
搬送台車２１を路床１３ａに沿って後退させる。

【００３１】次に、図５（ｃ）に示すように、仮載置床
版２４を９０度回転させることによって、ボックスカル
バート１２の方向を、ボックスカルバート敷設予定場所
１５での載置方向に合致させた後、レール１４ａ上で待
機していた搬送台車２２を仮載置床版２４に向かって前
進させる。

【００３２】そして、図５（ｄ）に示すように、搬送台
車２２が仮載置床版２４の位置に到達した時点で停止さ
せ、仮載置床版２４上にあるボックスカルバート１２を
搬送台車２２に積載すると、ボックスカルバート１２の
方向変換および搬送台車２２へ積み換えが完了する。

【００３３】この後、ボックスカルバート１２を積載し
た搬送台車２２を路床１３ｂに沿ってボックスカルバー
ト載置予定場所１５まで前進させ、ボックスカルバート
１２を路床１３ｂに載置した後、搬送台車２２を路床１
３ｂに沿って仮載置床版２４の後方のレール１４ａ上ま
で後退させ、その状態で待機させる。

【００３４】一方、空になった搬送台車２１は、路床１
３ａに沿ってボックスカルバート積載場所２５まで後退
させ、新たなボックスカルバート１２を積載した後、路
床１３ａに沿って仮載置床版２４の位置まで前進させ、
図５（ａ）に示す工程以降を反復することにより敷設作
業を行うことができる。

【００３５】このように、本実施形態では、複数のボッ
クスカルバート搬送台車２１，２２を用い、路床１３
ａ，１３ｂの変曲部２３に設けた回転可能な仮載置床版
２４によって、一方の搬送台車２１に積載したボックス
カルバート１２を他方の搬送台車２２へ積み換えること
により、搬送台車２１，２２がそのままでは通過できな
い変曲部２３におけるボックスカルバート１２の移動を
行うので、施工現場の路床に急なカーブや曲がり角があ
る場合でも、効率的かつ安全に敷設作業を行うことがで
きる。

【００３６】次に、図６を参照して、第２実施形態につ
いて説明する。図６は第２実施形態を示す一部切欠側面
図である。

【００３７】本実施形態では、複数の搬送台車間におけ
るボックスカルバート積換手段として、路床の変曲部２
３にボックスカルバート１２を吊り上げて回転させる機
能を有する吊上回転機３０を設けている。

【００３８】したがって、図６に示すように、一方の搬
送台車２１で吊上回転機３０の位置まで搬送してきたボ
ックスカルバート１２を吊上回転機３０で吊り上げると
ともに回転させ、この間に、搬送台車２１を後退させ、
待機していた搬送台車２２（図示せず）を吊上状態にあ
るボックスカルバート１２の下まで前進させた後、ボッ
クスカルバート１２を下降させれば、搬送台車２２への
積み換えを行うことができる。このあとは、搬送台車２
２を前進させ、前述と同様にして敷設作業を行うことが
できる。

【００３９】このように、吊上回転機３０は、ボックス
カルバート１２を吊上状態で回転させる機能を備え、ボ
ックスカルバート１２の方向変換を行うことが可能であ
るため一方の搬送台車２１で搬送されてきたボックスカ
ルバート１２がどちらを向いていても、ボックスカルバ
ート敷設予定場所１５における載置方向に合致するよう
に方向変換して、搬送台車２２への積み換えを行うこと
ができる。

【００４０】次に、図７を参照して、第３実施形態につ
いて説明する。図７は第３実施形態を示す一部切欠平面
図である。

【００４１】本実施形態では、複数の搬送台車２１，２
２間におけるボックスカルバート積換手段として、路床
１３ａ，１３ｂの変曲部２３にボックスカルバート１２
を載置可能な仮載置床版２６を設けている。

【００４２】したがって、図７に示すように、路床１３
ａに沿って搬送台車２１で搬送してきたボックスカルバ
ート１２を仮載置床版２６上に載置した後、搬送台車２
１を後退させ、レール１４ａで待機していた搬送台車２
２を仮載置床版２６の位置まで前進させれば、ボックス
カルバート１２を搬送台車２２へ積載することができ
る。このあとは、搬送台車２２を前進させ、前述と同様
にして敷設作業を行うことができる。

【００４３】本実施形態の場合、仮載置床版２６は回転
機能がなく、ボックスカルバート１２の方向変換を行う
ことができないため、図７に示すように、予めボックス
カルバート１２を、ボックスカルバート敷設予定場所１
５における載置方向と合致する方向にして搬送台車２１
に積載する必要があるが、動力を必要とする回転機構や
吊上機構を使用しないため、電源などの動力源のない場
所でも施工が可能であり、全体的な構造を簡略化するこ
とができる。

【００４４】なお、以上の実施形態では、変曲部におい
て路床が直角をなしている場合について説明している
が、本発明はこのような場所におけるボックスカルバー
ト敷設工事に限定するものではなく、変曲部において路
床が鋭角あるいは鈍角をなしているような場合において
も広く採用することが可能である。

【００４５】

【発明の効果】本発明により、以下の効果を奏すること
ができる。

【００４６】（１）請求項１記載のボックスカルバート
敷設方法においては、路床の変曲部に設けたボックスカ
ルバート積換手段を用いて、複数の搬送台車間における
ボックスカルバートの積み換えを行うため、搬送台車が
通過できない変曲部におけるボックスカルバートの移動
が可能となり、路床に急なカーブや曲がり角がある場合
でも、ボックスカルバート敷設作業を効率的かつ安全に
行うことができる。

【００４７】（２）ボックスカルバートを敷設する路床
に沿って走行可能な複数のボックスカルバート搬送台車
と、前記搬送台車に設けられたボックスカルバート積載
機構と、路床の変曲部に形成され前記搬送台車の間でボ
ックスカルバートの積み換えを行うボックスカルバート
積換手段とを備えたことにより、ボックスカルバート積
換手段を中継点として複数の搬送台車を往復させるとと
もに、ボックスカルバート積換手段を用いて、一方の搬
送台車に積載したボックスカルバートを他方の搬送台車
へ積み換えを行い、ボックスカルバート載置予定場所ま
で搬送して、敷設することができるため、路床に急なカ
ーブや曲がり角がある場合でも、効率的かつ安全に敷設
作業を行うことができる。

【００４８】（３）ボックスカルバート積載機構とし
て、ボックスカルバートを載せて昇降可能な昇降台を備
えることにより、昇降台を上昇させた状態でボックスカ
ルバートを積載すれば搬送台車の走行を妨げることがな
く、ボックスカルバート載置予定場所まで搬送台車を走
行させて昇降台を可能させれば、積載したボックスカル
バートを路床に載置することができるため、人力などに
頼ることなく、敷設作業を効率的に行うことができる。

【００４９】（４）ボックスカルバート積換手段とし
て、路床の変曲部に、搬送台車に積載したボックスカル
バートを複数方向から載置、再積載可能な仮載置床版を
設けることにより、一方の搬送台車に積載して搬送して
きたボックスカルバートを仮載置床版に載置すれば、他
方の搬送台車への積み換えが可能となるため、積換作業
を効率的に行うことができる。この場合、仮載置床版
に、複数方向からボックスカルバートを載置、再積載可
能であるため、変曲部が急カーブや曲がり角であって複
数の搬送台車の走行方向が互いに異なる配置となってい
る場合でも、積換作業を容易に行うことができる。

【００５０】（５）路床の変曲部に設けられた仮載置床
版を、ボックスカルバートを載せた状態で回転可能な構
造とすることにより、仮載置床版上においてボックスカ
ルバートの方向変換が可能となるため、仮載置床版に載
置されたボックスカルバートがどちらを向いていても、
ボックスカルバート敷設予定場所における載置方向に合
致するように方向変換して搬送台車への積み換えを行う
ことができるため、敷設作業全体の効率が向上する。

【００５１】（６）ボックスカルバート積換手段とし
て、ボックスカルバートを吊上可能な吊上機を設けるこ
とにより、一方の搬送台車でボックスカルバート積換手
段の位置まで搬送してきたボックスカルバートを吊上機
で吊り上げ、この間に搬送台車の入換えを行えば、他方
の搬送台車への積み換えを容易に行うことができる。

【００５２】（７）吊上機に、ボックスカルバートを吊
上状態で回転させる機能を設けることにより、ボックス
カルバートの方向変換を行うことが可能となるため、一
方の搬送台車で搬送されてきたボックスカルバートがど
ちらを向いていても、ボックスカルバート敷設予定場所
における載置方向に合致するように方向変換して、搬送
台車への積み換えを行うことができるため、敷設作業全
体の効率を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施形態を示す一部切欠平面図である。

【図２】第１実施形態を示す一部切欠斜視図である。

【図３】ボックスカルバート搬送台車を示す斜視図であ
る。

【図４】図４に示すボックスカルバート搬送台車を表す
側面図である。

【図５】第１実施形態における作業工程を示す説明図で
ある。

【図６】第２実施形態を示す一部切欠側面図である。

【図７】第３実施形態を示す一部切欠平面図である。

【符号の説明】

１ 走行台車 ２ ホイール ４ 減速機 ３ 駆動モータ ５ チェイン ６ 油圧ジャッキ ７ ブリッジ ８ 油圧ポンプ ９ 昇降台 １０ 横送り機 １０ａ スライドベース １０ｂ ハンドル取付け部 １１ ローラ １２ ボックスカルバート １３ａ，１３ｂ 路床 １４，１４ａ レール １５ ボックスカルバート載置予定場所 ２３ 変曲部 ２４，２６ 仮載置床版 ２５ ボックスカルバート積載場所 ３０ 吊上回転機

Claims (7)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ボックスカルバートを敷設する路床に沿
   って走行可能な複数のボックスカルバート搬送台車と、
   前記路床の変曲部に設けられ前記搬送台車の間でボック
   スカルバートの積み換えを行うボックスカルバート積換
   手段とを用いて前記ボックスカルバートを前記路床に敷
   設する方法であって、 ボックスカルバート積載場所においてボックスカルバー
   トを積載した第１搬送台車を前記路床に沿って前記ボッ
   クスカルバート積換手段の位置まで前進させ、前記積換
   手段によって前記第１搬送台車に積載した前記ボックス
   カルバートを第２搬送台車へ積み換えた後、 前記第２搬送台車を前記路床に沿ってボックスカルバー
   ト載置予定場所まで前進させ、前記ボックスカルバート
   を前記路床に載置した後、前記第２搬送台車を前記路床
   に沿って前記積換手段の位置まで後退させ、 一方、空となった前記第１搬送台車を前記路床に沿って
   前記ボックスカルバート積載場所まで後退させ新たなボ
   ックスカルバートを積載した後、前記路床に沿って前記
   ボックスカルバート積換手段の位置まで前進させ、 以下、この工程を反復することを特徴とするボックスカ
   ルバート敷設方法。
2. 【請求項２】 ボックスカルバートを敷設する路床に沿
   って走行可能な複数のボックスカルバート搬送台車と、
   前記搬送台車に設けられたボックスカルバート積載機構
   と、前記路床の変曲部に形成され前記搬送台車の間でボ
   ックスカルバートの積み換えを行うボックスカルバート
   積換手段とを備えたボックスカルバート敷設装置。
3. 【請求項３】 ボックスカルバート積載機構が、ボック
   スカルバートを載せて昇降可能な昇降台である請求項２
   記載のボックスカルバート敷設装置。
4. 【請求項４】 前記ボックスカルバート積換手段が、前
   記変曲部に設けられ前記搬送台車に積載した前記ボック
   スカルバートを複数方向から載置、再積載可能な仮載置
   床版である請求項２記載のボックスカルバート敷設装
   置。
5. 【請求項５】 前記仮載置床版が、前記ボックスカルバ
   ートを載せた状態で回転可能である請求項４記載のボッ
   クスカルバート敷設装置。
6. 【請求項６】 前記ボックスカルバート積換手段が、前
   記ボックスカルバートを吊上可能な吊上機である請求項
   ４記載のボックスカルバート敷設装置。
7. 【請求項７】 前記吊上機が、前記ボックスカルバート
   を吊上状態で回転させる機能を有するものである請求項
   ６記載のボックスカルバート敷設装置。