JP3192016B2 - シート材吸着方法及びシート材吸着装置 - Google Patents

シート材吸着方法及びシート材吸着装置

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JP3192016B2
JP3192016B2 JP02452293A JP2452293A JP3192016B2 JP 3192016 B2 JP3192016 B2 JP 3192016B2 JP 02452293 A JP02452293 A JP 02452293A JP 2452293 A JP2452293 A JP 2452293A JP 3192016 B2 JP3192016 B2 JP 3192016B2
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unit
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、積層されたシート材か
ら最表層のシート材を分離して枚葉するためのシート材
吸着方法及びシート材吸着装置に関する。
【0002】
【従来の技術】輪転機等に装着して新聞等の印刷物を作
成するための感光性平版印刷版は、殖版機等の画像記録
装置によって画像が記録された後、現像処理される。一
般に、感光性平版印刷版としては、厚さ約0.24〜
0.3mmのアルミニウムの矩形状の薄板(例えば幅寸法
×長さ寸法が1313×1060)を支持体として、こ
の支持体の表面に感光性被膜を形成したものが使用され
る。
【0003】殖版機等の画像記録装置へ感光性平版印刷
版を供給する場合、感光性平版印刷版は印刷版載置台に
積層された状態から、最表層の感光性平版印刷版を吸盤
によって吸着して取り出す方法がある。
【0004】積層された感光性平版印刷版を最表層から
順に取り出す際、最表層の感光性平版印刷版と次の感光
性平版印刷版とが密着状態となっていることがある。こ
のため、最表層の感光性平版印刷版を持ち上げると数枚
の感光性平版印刷版が同時に持ち上がってしまうことが
ある。
【0005】これを防止して積層された感光性平版印刷
版を最表層から1枚づつ枚葉するために、感光性平版印
刷版の一端部の中央を押圧部材によって押圧しながら、
両端部を吸盤で吸着して持ち上げる吸着装置がある。こ
の吸着装置では、感光性平版印刷版の中央部を押圧しな
がら両端部を持ち上げるため、最表層の感光性平版印刷
版の次の感光性平版印刷版がその剛性によって端部から
次第に分離していく。これによって、最表層の感光性平
版印刷版のみを吸着することができる。また、最表層の
感光性平版印刷版と次の感光性平版印刷版との分離を速
めるため、持ち上げた端部から最表層の感光性平版印刷
版とその次の感光性平版印刷版との間にエアーを供給す
るものがある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような方法では、剛性の弱いシート材を分離させるのは
時間がかかり、また、最表層のシート材と次のシート材
にエアーを強制的に送り込んでも、短時間で完全に分離
させるのは困難である。
【0007】本発明は上記事実を考慮してなされたもの
であり、積層されたシート材から最表層のシート材を短
時間で取り出すことができるシート材吸着方法及びシー
ト材吸着装置を提供することを目的とする。また、吸着
保持したシート材を狭いスペースで搬送可能とするシー
ト材吸着装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の請求項1に係る
シート材吸着方法は、載置台に積層されたシート材の最
表層を吸着して次のシート材と分離して枚葉するシート
材吸着方法であって、前記最表層のシート材の一端部中
央近傍を複数の吸盤によって吸着する第1の吸着手段
と、前記シート材の前記一端部に沿って前記第1の吸着
手段での吸着位置から所定間隔離れた両側を吸着する第
2の吸着手段と、を備え前記第1の吸着手段と前記第2
の吸着手段とによって前記最表層のシート材を吸着した
後、前記第2の吸着手段による持ち上げ量より前記第1
の吸着手段による持ち上げ量を大きくすると共に、前記
第1の吸着手段が前記シート材の中央部側の吸盤の持ち
上げ量が少なくなるように隣接する吸盤の持ち上げ量を
異ならせることを特徴とする。
【0009】本発明の請求項2に係るシート材吸着装置
は、載置台に積層されたシート材の最表層の一端部を
数の吸盤によって吸着する第1の吸着手段と、前記シー
ト材の前記一端部に沿って前記第1の吸着手段での吸着
位置から所定間隔離れた両側を吸着する第2の吸着手段
と、前記第1の吸着手段を前記シート材の表面から略垂
直に離間する方向へ移動するときに前記シート材の中央
部側の吸盤の移動量が少なくなるように隣接する吸盤の
移動量を異ならせる第1の移動手段と、前記第2の吸着
手段を前記シート材の表面から略垂直に離間する方向へ
前記第1の移動手段より少ない移動量で移動させる第2
の移動手段と、を有することを特徴とする。
【0010】
【0011】本発明の請求項3に係るシート材吸着装置
は、請求項2のシート材吸着装置であって、前記シート
材が前記載置台上に傾斜された状態で積層されかつ前記
第1及び第2の吸着手段が、最表層のシート材の上部を
吸着することを特徴とする。
【0012】本発明の請求項4に係るシート材吸着装置
は、請求項2又は請求項3に記載のシート材吸着装置で
あって、前記第1及び第2の吸着手段が各々上下方向に
少なくとも2列設けられたことを特徴とする。
【0013】本発明の請求項5に係るシート材吸着装置
は、吸盤によってシート材の表面を吸着して保持するシ
ート材吸着装置であって、前記シート材の外方に配置さ
れた本体と、前記吸盤が配置された吸盤支持部と、一端
が前記本体に連結され他端が前記吸盤支持部に連結され
たアーム部と、前記本体と前記アーム部との間に設けら
れ前記アーム部を前記シート材の表面に対向する方向へ
突出する方向に沿って移動させる第1の駆動手段と、前
記アーム部と前記吸盤支持部の間に設けられ吸盤支持部
を前記第1の駆動手段による前記アーム部の移動方向に
沿って移動させる第2の駆動手段と、を備えたことを特
徴とする。
【0014】本発明の請求項6に係るシート材吸着装置
は、請求項5に記載のシート材吸着装置であって、前記
第1及び第2の駆動手段が同時に前記アーム部と前記吸
盤支持部を同一方向に向けて移動させることを特徴とす
る。
【0015】
【作用】本発明の請求項1及び請求項2に記載のシート
材吸着方法及び装置では、シート材をその一端部に沿っ
て吸着する第1の吸着手段及び第2の吸着手段を備えて
いる。シート材を第1及び第2の吸着手段によって持ち
上げるとき、第1の吸着手段の持ち上げ量を第2の吸着
手段による持ち上げ量より大きくする。また、第1の吸
着手段は、複数吸盤によって構成され、これらの吸盤で
は、隣接する吸盤の間でシート材の中央部側の吸盤の移
動量が少なくなるように、互いの移動量が異なってい
る。これによって、シート材の中央部は、複数の山形が
形成された形状に湾曲される。
【0016】最表層のシート材が一端部に沿って複数の
山形が形成されるように湾曲した場合、最表層のシート
材の次のシート材は、その剛性によって最表層のシート
材に密着した状態で湾曲することができず、最表層のシ
ート材と次のシート材との間に確実に隙間が生じる。こ
の隙間から空気が最表層のシート材と次のシート材との
間に入り込み、最表層のシート材と次のシート材との間
の密着状態が解除される。これによって、第1及び第2
の吸着手段により最表層のシート材のみを持ち上げるこ
とができる。
【0017】また、最表層のシート材を持ち上げると
き、シート材の表面を押圧していないため、最表層のシ
ート材と次のシート材との間の全域に確実に空気を供給
することができるため、分離性を向上することができ短
時間で確実に最表層のシート材のみを分離して持ち出す
ことができる。
【0018】なお、最表層のシート材と次のシート材と
の間に生じた隙間から、エアーを強制的に供給すること
により、シート材の密着状態を短時間に解除することが
できる。また、第1及び第2の吸着手段は、シート材の
一端部を吸着するものであり、これらに加えて、シート
材中央部分を吸着して保持するための吸着手段を別途設
けてもよい。
【0019】
【0020】本発明の請求項3に記載のシート材吸着装
置は、第1及び第2の吸着手段が、傾斜されて積層され
たシート材の上部を吸着する。これによって、傾斜され
た最表層のシート材の上部が、次のシート材から分離す
る。この状態で最表層のシート材を吸着して持ち上げる
ことにより、最表層のシート材の中央部及び下端部が次
のシート材と分離するため、最表層のシート材を分離し
て枚葉する時間を短縮することができる。
【0021】本発明の請求項4に記載のシート材吸着装
置は、第1及び第2の吸着手段を互いに平行に少なくと
も2列設けている。これによって、最表層のシート材と
次のシート材とを複数位置で分離する。このため、シー
ト材の枚葉時間を短縮することができると共に、少なく
とも1箇所で最表層のシート材と次のシート材との密着
状態を解除すれば、最表層のシート材を次のシート材と
分離することができ、枚葉作業を確実に行うことができ
る。
【0022】本発明の請求項5に記載のシート材吸着装
置は、吸盤を配置した吸盤支持部アーム部を介してシ
ート材の外方に配置した本体に連結している。本体から
吸盤支持部をシート材の表面に対向する位置に配置する
ときは、第1の駆動手段と第2の駆動手段によってアー
ム部と吸盤支持部を本体から突出させる。また、吸盤に
よってシート材を吸着保持した状態で移動させるときに
は、第1の駆動手段と第2の駆動手段によってアーム部
と吸盤支持部を収縮させる。
【0023】このように、アーム部を介して吸盤支持部
2段階で突出するようにすれば、吸盤指示部を大きく
突出させるようにしても収縮状態ではコンパクトにする
ことができ、本体を移動させてシート材を搬送するとき
でも、吸盤支持部が本体より突出していないため、安定
した状態で搬送することができる。
【0024】また、シート材を載置台から吸着すると
き、載置台の側方からアームを突出させて吸盤支持部を
シート材の表面に対向させることができるため、複数の
載置台を並べておいても、各々の載置台の側方を移動し
ていずれの載置台上のシート材にも対向させることがで
きる。
【0025】本発明の請求項6に記載のシート材吸着装
置では、第1の駆動手段と第2の駆動手段を同時に作動
させて、アーム部と吸盤支持部を同一方向へ移動させ
る。このため、第1及び第2の駆動手段がそれぞれ低速
度で駆動しても、比較的短時間で吸盤支持部を移動させ
ることができる。
【0026】
【実施例】
〔実施例1〕図1には、本発明の一実施例としての、オ
ートパンチング装置10が示されている。このオートパ
ンチング装置10は、輪転機に使用される印刷版を作成
する際、露光されていない感光性平版印刷版(以下「P
S版」と言う)12を、殖版機等で処理を行う際の基準
及び、現像処理したPS版12を輪転機の版胴へ巻き掛
けるための版曲げを行うための基準とするパンチ孔を穿
設するものである。オートパンチング装置10によって
パンチ孔が穿設されたPS版12は、殖版機等の焼付装
置によって原稿フィルム等に記録された画像に応じた露
光が施され、現像処理されることによって輪転機等に使
用される印刷版となる。
【0027】オートパンチング装置10には、多数枚
(例えば500〜1000枚)のPS版12を積層した
印刷版載置台(以下「スキッド」と言う)14を複数台
装填するスキッド装填部16が備えられている。また、
図2及び図3には、本実施例に適用されるスキッド14
が示されている。
【0028】スキッド14には、基台18の上方に背板
22、支持板24が配設されている。背板22は、垂直
方向に対して傾斜(本実施例では約15°)されてお
り、背板22の下端部に直角に支持板24が連結されて
いる。これらの背板22及び支持板24は、柱30、支
持部材26、28によって傾斜状態が保持されている。
PS版12は、支持板24上に下端が支持された状態で
背板22に積層されるが、スキッド14の背板22の幅
方向の所定の位置に、PS版12が重ねられている。例
えば、PS版12の幅方向に沿った中心位置を背板22
の幅方向の中心位置に合わせる等の方法が可能である
が、これに限定するものではない。
【0029】なお、PS版12は、感光面が背板22側
に向けられており、背板22と最下層のPS版12との
間には、版面保護のための当て紙33が介在され、防湿
紙に包んで最上層にプラスチック又は木製(例えば厚さ
10〜30mmのベニヤ板等)の天板34を重ねて、図示
しないベルト等を横方向ないし縦方向に巻き掛けて梱包
される。スキッド14にPS版12を積層する際、PS
版12の間には合紙を介在させていない。
【0030】スキッド14の基台18の下部には、一対
の脚部20が配置されており、これらの脚部20によっ
てスキッド14が床面等に保持される。また、このスキ
ッド14を移動させる場合、例えば、フォークリフトの
フォーク40を脚部20の間に挿入して持ち上げるよう
になっている。
【0031】図1に示されるように、スキッド装填部1
6には、長尺のステージ42が設けられている。ステー
ジ42は、図示しないアンカーボルト等によって床面に
固定されており、幅方向の一端から略矩形状に切り欠か
れた装填口44が長手方向(図1矢印H方向)に沿って
複数形成されている。各々の装填口44には、前記スキ
ッド14が装填される(本実施例では、8台のスキッド
14が装填可能となっている)。
【0032】図4及び図5に示されるように、装填口4
4は開口側が拡幅されてガイド面58が形成され、スキ
ッド14はガイド面58及びガイド面58に隣接する側
壁60とにより奥壁62の手前まで案内される。なお、
両側の側壁60の近傍には、ガイドローラ64が配設さ
れており、位置決めする際、スキッド14の脚部20に
接触して位置決めを容易にすると共にスキッド14が不
安定に傾斜しないようになっている。
【0033】図5に示されるように、装填口44の奥壁
62には、ストッパー66が配設されている。ストッパ
ー66には、奥壁62に沿って配置された緩衝板68緩
衝板68の中央部に連結したショックアブソーバー7
0、ショックアブソーバー70の両側に対で配置され各
々の先端が緩衝板68に連結されたガイドロッド72を
備えている。ガイドロッド72の中間部はスライド軸受
72Aに挿通されており、スライド軸受72A及びショ
ックアブソーバー70は、ステージ42のフレーム42
Aに固定されている。
【0034】奥壁62の手前に案内されたスキッド14
がストッパー66の緩衝板68に当接すると、ショック
アブソーバー70によってスキッド14が奥壁62近傍
の所定の位置まで緩やかに案内されて停止される。
【0035】また、装填口44には、奥壁62近傍と開
口側とにスキッド14の位置決めを行うためのボールキ
ャスター74、76が配設されている。図4及び図6に
示されるように、ボールキャスタ74、76は、ブラケ
ット78にスチールボール78Aが回転自在に収容され
ており、また、スチールボール78Aの外周部の一部が
ブラケット78から突出されている。
【0036】図3及び図6に示されるように、スキッド
14には、これらのボールキャスタ74、76に対向す
るブロック80、82が基台18の下面に取り付けられ
ている。一方のブロック80には、下方が開口された略
円錐状の凹部80Aが形成され、スキッド14の幅方向
の一端側で縦方向の略中心部に配設されている。また、
他方のブロック82には、下方が開口され頂部の延長線
がブロック80の凹部の中心へ向けられており、スキッ
ド14の幅方向の他端側で縦方向の略中心部に配設され
ている。
【0037】装填口44に装填されたスキッド14は、
これらのボールキャスタ74、76とブロック80、8
2とによって支持される。この際、ボールキャスタ74
のスチールボール78Aがブロック80の凹部80Aに
収容されると、スキッド14の重量によって、スチール
ボール78Aが凹部80Aの傾斜に沿って中心位置へ相
対移動するようになっている。また、ボールキャスタ7
6のスチールボール78Aはブロック82の三角溝82
Aの傾斜に沿って頂部82Bに対向する位置へ相対移動
される。これらのボールキャスタ74、76の相対移動
によって、スキッド14が装填口44の所定の位置に位
置決めされて支持され、スキッド14上にPS版12が
位置決めされているため、PS版12の装填口44に対
しての位置決めがなされる。
【0038】なお、スキッド装填部16に装填されるス
キッド14には、各々サイズの異なるPS版12が積層
されており、図2に示されるように、スキッド14の基
台18には、搭載しているPS版12のサイズを示すバ
ーコード36が貼付られている。また、図4に示される
ように、ステージ42には、バーコードリーダー38が
備えられており、スキッド14が装填口44に装填され
ると、バーコードリーダー38によって搭載している、
PS版12のサイズが判別される。
【0039】図1及び図7に示されるように、スキッド
装填部16のステージ42の長手方向に沿ってレール1
00が配設されている。レール100には、断面形状が
略矩形状で内部が中空とされ、図示しないアンカーボル
ト等によって床面に固定された架台102を備えてい
る。この架台102には、幅方向の外方に架台102の
長手方向に沿って配設されたガイドレール104がレー
ルベース106の下面に取り付けられている。また、一
方のレールベース106の上面には、架台102の長手
方向に沿ってラックギヤ108が配設されている。
【0040】架台102の上方には、移載手段の一部を
構成する移動移載装置110が配設されている。この移
動移載装置110の移動ベース102は、略矩形状平板
とされ、略中心部には、サーボモータ114が配設され
ている。このサーボモータ114の駆動軸114Aの先
端部は、架台102側へ突設され、先端にピニオンギヤ
116が配設されており、架台102に沿って設けられ
た前記ラックギヤ108と噛み合うようになっている。
また、移動ベース112には、架台102の幅方向に沿
った両端部下面に断面形状が略コ字状の脚118が複数
対設けられている。これらの脚118の先端部は前記ガ
イドレール104の下方に延設され、ガイドレール10
4に摺動可能に係合されたスライダー120が取り付け
られている。
【0041】移動ベース112は、スライダー120と
ガイドレール104との係合によって架台102に支持
され、サーボモータ114の駆動によるピニオンギヤ1
16とラックギヤ108との噛み合い位置の相対移動に
伴って架台102の長手方向に沿って移動するようにな
っている。
【0042】移動ベース112の上面には、側面形状が
略台形状のフレーム122が形成されている。フレーム
122には、移動ベース112に垂直に立設された一対
の柱122Aを有しており、これらの柱122Aは、前
記スキッド装填部16に装填されたPS版12の感光面
と反対側の面に対応されて配置されている。これらの柱
122Aには、上下方向に沿ってガイドレール124が
配設され、これらの柱122Aの間には、軸方向の一端
がフレーム122の上部に設けられたブラケット126
に回転可能に支持されたボールネジ128が柱122A
に対して平行に配設されている。
【0043】図8に示される如く、ボールネジ128の
下端部には、フレーム122の下部に取り付けられたサ
ーボモータ130の駆動軸130Aが連結されており、
ボールネジ128の中間部には、移動ブラケット132
が配置されている。この移動ブラケット132は、図示
しないナットがボールネジ132に螺合されて係合され
ている。
【0044】フレーム122には、一対の柱122Aの
ガイドレール124に隣接して、矩形状に組まれた支持
ベース134が配設されている。この支持ベース134
の上部及び下部には、各々のガイドレール124に摺動
可能に係合されたスライダー136が取り付けられてい
る。また、支持ベース134の中央部には、前記ボール
ネジ128の中間部に設けられた移動ブラケット132
が連結されている。このため、サーボモータ130の駆
動によりボールネジ128に対して移動ブラケット13
2が相対移動し、この相対移動に伴って支持ベース13
4がガイドレール124に沿って上下動される。この支
持ベース134の上下動は、後述するPS版12を吸着
するためのPS版12のサイズに応じた所定の高さ、及
び、スキッド14に積層されているPS版12の枚数に
応じた高さに移動されるようになっている。
【0045】なお、一方の柱122Aには、近接スイッ
チ194が上下に配置されており、支持ベース134の
上限及び下限を検出するようになっている。通常、支持
ベース134は、上限位置に配置されている。
【0046】支持ベース134のフレーム122と反対
側には、長尺矩形状に組まれたフレーム138によって
構成されたアーム140が配設されている。アーム14
0は長手方向が前記架台102の幅方向に沿って配設さ
れており、アーム140の支持ベース134側には、ア
ーム140の長手方向に沿ってロッドレスシリンダ14
2が取り付けられている。このロッドレスシリンダ14
2の駆動によって移動する駆動ブロック142Aは、支
持ベース134に連結されている。また、アーム140
の上部及び下部には、長手方向に沿ってガイドレール1
44が取り付けられており、支持ベース134には、こ
れらのガイドレール144に摺動可能に係合されたスラ
イダー146が取り付けられ、アーム140が支持ベー
ス134に支持されている。このため、ロッドレスシリ
ンダ142の駆動によりアーム140がその長手方向に
沿って支持ベース134に対して相対移動される。
【0047】アーム140の支持ベース134と反対側
には、アーム140の長手方向に沿ってロッドレスシリ
ンダ148が取り付けられている。このロッドレスシリ
ンダ148の駆動ブロック148Aは、矩形状に組まれ
た支持フレーム150に連結されている。また、アーム
140には、ロッドレスシリンダ148の上方にスライ
ドレール152がアーム140の長手方向に沿って取り
付けられており、支持フレーム150には、スライドレ
ール152に摺動可能に係合されたスライダー154が
取り付けられている。これらによって、支持フレーム1
50がアーム140に支持されると共に、ロッドレスシ
リンダ148の駆動によりアーム140の長手方向に沿
って相対移動される。
【0048】図9に示される如く、支持フレーム150
には、駆動軸156Aが上下方向に沿って伸縮されるエ
アーシリンダ156が取り付けられている。このエアー
シリンダ156の駆動軸156Aの先端は、連結バー1
58の中間部に回動可能に連結されている。
【0049】また、支持フレーム150のアーム140
と反対側には、略矩形状の吸盤支持フレーム160が配
設されている。吸盤支持フレーム160の下端部は、ブ
ラケット162を介して支持フレーム150の下部に回
動可能に連結されている。また、吸盤支持フレーム16
0の上部には、連結バー158の両端が一対のロッド1
64を介して連結されている。ロッド164と連結バー
158及びロッド164と吸盤支持フレーム160と
は、互いに回動可能とされている。このため、エアーシ
リンダ156の駆動によって、吸盤支持フレーム160
は、ブラケット162を中心に回動され、前記スキッド
14の背板22の傾斜に合わせたPS版12の支持位置
と、略垂直状態の通常位置とに配置可能とされている。
【0050】吸盤支持フレーム160の上部には、中央
部に吸盤168が配設され、吸盤168の両側に吸盤1
70が配設されている。また、これらの吸盤168、1
70の外方には、各々2個づつの吸盤172が取り付け
られている。これらの吸盤168、170、172は、
ガイドロッド176の先端の吸盤支持部材174に取り
付けられている。これらのガイドロッド176は、中間
部が吸盤支持フレーム160に取り付けられたスライド
軸受178によって吸盤支持フレーム160に支持され
ている。また、吸盤支持フレーム160のガイドロッド
176の近傍には、エアーシリンダ180、182、1
84が配設されている。これらのエアーシリンダ18
0、182、184の駆動軸180A、182A、18
4Aの先端は、各々ガイドロッド176に連結されてお
り、エアーシリンダ180の駆動によって吸盤168
が、エアーシリンダ182の駆動によって吸盤170
が、エアーシリンダ184の駆動によって吸盤172が
それぞれ移動される。
【0051】吸盤支持フレーム160の下部の中央部に
は、エアーシリンダ186が配設され、エアーシリンダ
186の両側には、スライド軸受188に挿通されたガ
イドロッド190が備えられている。エアーシリンダ1
86の駆動軸186Aの先端及びガイドロッド190の
先端には、吸盤支持ブラケット192が連結されてい
る。この吸盤支持ブラケット192には、先端に吸盤1
94を備えた吸盤支持部材174が取り付けられている
(本実施例では、一例として6個の吸盤194が取り付
けられている)。これらの吸盤194は、エアーシリン
ダ186の駆動によって移動される。
【0052】これらの吸盤168、170、172、1
94には、図示しない負圧供給手段から負圧が供給され
るようになっており、負圧が供給されるとPS版12の
非感光面を吸着するようになっている。この負圧供給手
段には、真空スイッチが設けられており、各吸盤16
8、170、172の負圧状態によってPS版12が吸
着されているか否かが検出される。
【0053】図10(A)に示されるように、吸盤16
8、170、172、194は、PS版12を吸着する
際、エアーシリンダ180、182、184、186の
駆動軸180A、182A、184A、186Aを引き
伸ばした状態で行われる。この後、図10(B)に示さ
れるように、PS版12を吸着した後、各々の駆動軸1
80A、182A、184A、186Aの収容量(スト
ローク)が変えられる。これによって、PS版12は天
地方向の中央部が、山型形状に湾曲される。これによっ
て、最表層のPS版12と次のPS版12との間に隙間
が形成される。
【0054】吸盤支持フレーム160の上部には、吸盤
170と吸盤172との間にエアーノズル196が配設
されている。このエアーノズル196ブラケット196
Aによって突設され、エアーノズル196の先端は、吸
盤170、172の間へ上方からエアーを吹きつけるよ
うに配置されている。前記最表層のPS版12と次のP
S版12との間に形成された隙間に、エアーノズル19
6からエアーが供給されることによって、これらのPS
版12の密着状態が解除される。これによって、図10
(C)に示されるように、最上層のPS版12のみがス
キッド14から持ち出される。なお、本実施例では、ス
キッド14に搭載されたPS版12のサイズに拘らず、
PS版12の上端から約40mmの位置に、吸盤168、
170、172が対向される。
【0055】また、図11(A)に示されるように、吸
盤支持フレーム160の下側の吸盤194は、エアーシ
リンダ186の駆動によって突出された状態で最表層の
PS版12を吸着するようになっている。最表層のPS
版12を吸着したのち、図11(B)及び図12に示さ
れるように、エアーシリンダ180、182、184と
共に、エアーシリンダ186を収縮させて最表層のPS
版12を持ち出すようになっている。
【0056】図9に示されるように、吸盤支持フレーム
160には、上部に残量検出センサ198が備えられ、
下部の吸盤ブラケット192に版検出センサ200が備
えられている。残量検出センサ198は、スキッド14
の背板22の表面に向けられた2個の光電センサ(図示
省略)によって、背板22の表面とPS版12の最上層
との相対高さを検出してスキッド14上のPS版12の
残量を検出するものであり、版検出センサ200は、一
対のピンプローブ200Aによって電極が構成され、一
対のピンプローブ200AがPS版12の非感光面に接
触したか否かによってPS版12の有無を検出するよう
になっている。
【0057】図7に示されるように、移動移載装置11
0には、レール100と移動ベース112との間にスキ
ッド装填部16の装填口44に対応するリミットスイッ
チ202及び近接スイッチ204、206が設けられて
いる。リミットスイッチ202は、移動移載装置110
の移動ベース112が通過することによって接点が切り
換わるようになっており、これによって、移動移載装置
110のレール100上の位置が検出される。また、近
接スイッチ204、206は対で設けられ、リミットス
イッチ202側の近接スイッチ204が吸盤支持フレー
ム160をスキッド14の背板22に対向させる際の基
準位置を検出し、近接スイッチ206が吸盤支持フレー
ム106を背板22へ接近させる際の移動限界を検知す
るようになっている。
【0058】移動移載装置110は、スキッド装填部1
6の互いに隣接するスキッド14の間の所定の位置に停
止されると、ロッドレスシリンダ142、148の駆動
によって、吸盤支持フレーム160をスキッド14に積
層されたPS版12の最表層に対向させ、エアーシリン
ダ156の駆動によって、吸盤支持フレーム160をP
S版12の傾斜に沿って傾ける。この後、サーボモータ
114の駆動によって移動ベース112を移動させて吸
盤支持フレーム160を最上層のPS版12へ接近さ
せ、吸盤168、170、172、190によってPS
版12の裏面を吸着するようになっている。なお、吸盤
支持フレーム160をPS版12に接近させるとき、サ
ーボモータ130によって高さを調節するようになって
いる。
【0059】PS版12を吸着して支持した移動移載装
置110は、PS版12をレール100の一端側に配置
された固定移載装置210へ搬送するようになってい
る。
【0060】図1に示されるように、固定移載装置21
0は、レール100の長手方向(矢印H方向)の一端側
に配置されており、移動移載装置110の吸盤168、
170、172、194(図9参照)によって支持され
たPS版12に対向するようになっている。また、固定
移載装置210は、レール100の一端部に並設された
パンチ装置240にも対向されている。すなわち、レー
ル100による搬送路と、固定移載装置210からの搬
送路とが平行とされ、固定移載装置210は、これらの
搬送路の間でPS版12を受け渡す役目を有している。
なお、レール100による搬送方向とパンチ装置240
以降の搬送方向とは互いに反対方向とされている(18
0°ずれている)。
【0061】図13乃至図15に示されるように、固定
移載装置210には、フレーム本体211が複数の角材
によって組付けられて構成されている。フレーム本体2
11の前記移動移載装置110及び定盤242と対向す
る面は、高さ方向中間部に1本の梁212(図15参
照)が掛け渡されているのみで開口されている。
【0062】梁212の上面には、ロッドレスシリンダ
222がこの梁212の長手方向に全域に亘って配設さ
れている。ロッドレスシリンダ222の駆動ブロック2
22Aは、このロッドレスシリンダ222の上面に沿っ
て移動されるようになっている。
【0063】駆動ブロック222Aには、ブラケット2
23の下端の一部から略直角に屈曲された取付部223
Aが固着されており、これによって、ブラケット223
は、駆動ブロック222と共に梁212に沿って移動さ
れる。
【0064】ブラケット223の立設された面には、支
持フレーム216が取付けられている。支持フレーム2
16は、全体の形状が上端部が移動移載装置110及び
定盤242と離反する方向直角に屈曲された略L字型と
され、複数の角材で枠状に組付けられている。このた
め、支持フレーム216も前記駆動ブロック223Aと
共に梁212に沿って移動されることになる。
【0065】この移動によって、支持フレーム216
は、移動移載装置110と対向する位置及び定盤242
と対向する位置へ移動可能となる。
【0066】支持フレーム216の下部の一方の側部
(図15の左側)は、角材が略コ字型に組付けられた延
設部216Aが固着されている。これにより、支持フレ
ーム216の下部の幅方向寸法が拡大されている。
【0067】この幅方向寸法が延長された支持フレーム
216の下部の両角部には、蝶番224の一辺が固着さ
れている。この蝶番224の他辺には、吸盤支持フレー
ム218が固着されている。このため、吸盤支持フレー
ム218は、蝶番224の軸を中心に垂直状態から水平
状態までの間で図14の矢印R方向へ回動可能とされ
る。
【0068】支持フレーム216の上端の屈曲先端部中
央には、エアーシリンダ214の本体基部が回動可能に
取付けられている。このエアーシリンダ214の伸縮ロ
ッド214Aは、前記吸盤支持フレーム218の図15
の裏面側に回動可能に取付けられている。
【0069】ここで、エアーシリンダ214のロッド2
14Aが引き込まれた状態では、吸盤支持フレーム21
8は垂直状態で保持され、ロッド214Aが伸長された
状態では、吸盤支持フレーム218は水平状態で保持さ
れることになる。
【0070】吸盤支持フレーム218には、吸盤220
が配置されている。これらの吸盤220は、支持フレー
ム216がロッドレスシリンダ222の駆動ロッド22
2Aの駆動によって移動移載装置110側端部へ移動さ
れ、この移動移載装置110と対向されている状態で、
移動移載装置110の吸盤168、170、172、1
94に支持されたPS版12を挟んで各々の吸盤16
8、170、172、194に略対応されている(図示
省略)。
【0071】これらの吸盤220には、図示しない負圧
供給手段が接続されており、移動移載装置110に支持
されたPS版12が接近対向されると、負圧が供給され
てPS版12の感光面を吸着してPS版12を支持する
ようになっている。また、この負圧供給手段には、真空
スイッチが設けられており、吸盤220がPS版12を
吸着したことが検知されると、移動移載装置110の吸
盤168、170、172、194への負圧の供給が解
除されて、PS版12が固定移載装置210へ受け渡さ
れる。
【0072】なお、吸盤支持フレーム218の下部に
は、この吸盤220とは別の、独立された配管によって
PS版12を吸着可能な予備吸盤225が取付けられて
いる。この予備吸盤225は、大サイズのPS版12を
吸着した状態でPS版12を水平状態とした場合に、P
S版12の垂れを防止する役目を有している。
【0073】図14に示されるように、固定移載装置2
10とパンチ装置240との間には、ベルトコンベア2
30が配置可能なスペースが設けられている。このベル
トコンベア230には、水平状態でPS版12を載置し
て、このPS版12をパンチ装置240へ送り込む数条
の無端ベルト232を備えている。ベルトコンベア23
0の中央部には、エアーシリンダ234の駆動軸234
Aが回動可能に連結されている。このベルトコンベア2
30は、エアーシリンダ234の駆動によって、パンチ
装置240側の端部を中心にPS版12を載置可能な水
平位置から、固定移載装置210側の端部が下方に移動
した退避位置との間を回動される。
【0074】吸盤220に支持されたPS版12は、ロ
ッドレスシリンダ222の駆動によってベルトコンベア
230に対応する位置に移動され、エアーシリンダ21
4の駆動によって略水平状態とされ、この後、エアーシ
リンダ234の駆動によって退避位置から回動されて水
平位置とされたベルトコンベア230上へ載置されて受
け渡される。これによって、PS版12とベルトコンベ
ア230とが干渉しないようになっている。
【0075】ベルトコンベア230上に載置されたPS
版12は、無端ベルト232の駆動によってパンチ装置
240の定盤242上へ送り込まれる。
【0076】図13に示されるように、パンチ装置24
0の定盤242は、平面形状が略L字状の固定定盤24
4と、この固定定盤244とによって平面形状が略矩形
状の定盤242を形成する移動定盤246とによって構
成されている。
【0077】図16に示されるように、移動定盤246
の下方には、移動フレーム248が配置されている。移
動フレーム248には、サーボモータ250、このサー
ボモータ250の駆動によって回転するボールネジ25
2及びこのボールネジ252と平行に配置されたガイド
ロッド254とを備えている。移動定盤246の下面に
は、ボールネジ252に螺合されたナットを備えたブラ
ケット256、ガイドロッド254に摺動可能に挿通さ
れたスライダー258とが取り付けられており、サーボ
モータ250の駆動によって、移動定盤246が矢印H
方向へ移動される。また、移動フレーム248の下方に
は、サーボモータ260、このサーボモータ260の駆
動によって回転するボールネジ262及びこのボールネ
ジ262と平行に配置されたガイドロッド264とが備
えられている。ボールネジ262及びガイドロッド26
4は、前記移動フレーム248に設けられたボールネジ
252及びガイドロッド254と水平面に沿って互いに
直交する方向へ向けられている。移動フレーム248の
下面には、ボールネジ262に螺合されたナットを備え
たブラケット266、ガイドロッド264に摺動可能に
挿通されたスライダー268が取り付けられており、サ
ーボモータ260の駆動によって移動フレーム248と
共に移動定盤246が矢印E方向へ移動される。
【0078】これらによって、移動定盤246は、固定
定盤244と一体となる位置と固定定盤244から分離
した位置との間を矢印H方向ないし矢印E方向へに沿っ
て移動される。
【0079】図13及び図14に示されるように、定盤
242には、図示しない駆動手段の駆動力が伝達されて
回転するローラ270が前記ベルトコンベア230の近
傍に配置されており、ベルトコンベア230から送り込
まれたPS版12を定盤242上の奥方(搬送方向)へ
送り込むようになっている。
【0080】図13に示されるように、固定定盤244
には、位置決めローラ272、274、276が設けら
れている。位置決めローラ272、274は、ベルトコ
ンベア230によるPS版12の搬送方向側の端部に、
この搬送幅方向に沿って一直線上に配置されている。位
置決めローラ276は、搬送幅方向の一端側に配置され
ており。これらの位置決めローラ272、274、27
6に、PS版12の外周端面が当接することによって、
PS版12の定盤242上での位置決めがなされる。な
お、位置決めローラ272、274、276は、PS版
12の位置決め完了を検出するための電極の役目も有し
ており、各々の位置決めローラ272、274、276
にPS版12の端面が接触したことが確認されることに
よって、定盤242でPS版12が位置決めされたこと
が確認される。
【0081】移動定盤246には、定盤242上に載置
されたPS版12を位置決めローラ272、274へ向
けて押圧するプッシャー278、位置決めローラ276
へ向けて押圧するプッシャー280とが配置されてい
る。図17に示されるように、プッシャー278、28
0は、エアーシリンダ282(283)の駆動軸282
A(283A)の先端にローラ284(285)が配置
されている(図中の括弧内はプッシャー280を示
す)。また、エアーシリンダ282(283)は、エア
ーシリンダ286(287)の駆動軸286A(287
A)に連結されたL字状のブラケット288に取り付け
られている。
【0082】プッシャー278(280)は、エアーシ
リンダ282(283)の駆動によってローラ284
(285)が移動定盤246に形成された長孔290
(291)から出没され、エアーシリンダ286(28
7)の駆動によって長孔290(291)の長軸方向に
沿って移動され、ローラ284(285)の外周面に接
触するPS版12を押圧するようになっている。なお、
移動定盤246及び固定定盤244上面には、吸引孔2
92が形成されており、図示しない負圧供給手段から供
給される負圧によって定盤242上に位置決めされたP
S版12を吸着保持するようになっている。
【0083】図13に示されるように、位置決めローラ
272、274の近傍には、2対のパンチャー294、
296が配設され、位置決めローラ276の近傍には、
パンチャー298が配設されている。これらの、パンチ
ャー294、296、298は、定盤242上に位置決
めされ各々の収容部300に挿入されたPS版12の端
部でPS版12のサイズに応じた位置に殖版用及び版曲
げ用のパンチ孔を穿設するようになっている。なお、位
置決めローラ276は、固定定盤244に穿設された長
孔302内を長軸方向に沿って移動されて、サイズの異
なるPS版12を所定の基準位置に配置するようになっ
ている。
【0084】また、固定定盤244には、移動定盤24
6との間にパンチャー304及び位置決めローラ306
が出没可能に配置されている。この位置決めローラ30
6も、図示しないエアーシリンダ等の駆動手段によっ
て、前記位置決めローラ276と同一方向に沿って移動
される。
【0085】図14に示されるように、定盤242の上
方には、排出装置310が設けられている。この排出装
置310は、定盤242の上方と、パンチ装置240に
隣接して設けられ、パンチ孔が穿設されたPS版12を
次工程へ搬送するためのパレット等の搬送手段の上方と
の間を移動するようになっている。図18に示されるよ
うに、パンチ装置240の図示しないフレームには、定
盤242の上方から前記パレットの上方に達する一対の
ガイドレール312が配置されている。また、一方のガ
イドレール312の近傍には、駆動方向がガイドレール
312と平行に配置されたロッドレスシリンダ314が
配置されている。
【0086】一対のガイドレール312の間には、略矩
形上のベース316が掛け渡されており、このベース3
16は、ロッドレスシリンダ314の駆動ブロック31
4Aに連結されている。また、ベース316には、複数
のスライダー318が配置され、各々ガイドレール31
2に摺動可能に係合されており、スライダー318を介
してベース316が支持され、ロッドレスシリンダ31
4の駆動によってガイドレール312に沿って移動され
る。
【0087】ベース316の中央部には、駆動軸320
Aが下方に突出されたエアーシリンダ320が配置され
ている。また、エアーシリンダ320の周囲には、軸方
向がエアーシリンダ320の駆動軸320Aと平行とさ
れた複数のガイドロッド322が、スライド軸受324
を介して摺動可能に配設されている。エアーシリンダ3
20の駆動軸320A及びガイドロッド322の先端に
は、ベース316の下方に配置された略矩形状の支持ベ
ース326連結されてている。エアーシリンダ320の
駆動によって支持ベース326が水平状態で上昇及び下
降される。
【0088】支持ベース326の四隅近傍の各々には、
スライド軸受328が配設されており、各々のスライド
軸受328には、ガイドロッド330が摺動可能に挿通
されている。また、支持ベース326には、エアーシリ
ンダ332が配設されている。このエアーシリンダ33
2は駆動軸332Aは支持ベース326の下方へ突出さ
れており、先端は、略矩形状に組まれた吸盤支持フレー
ム334に連結されている。また、各々のガイドロッド
330の先端も吸盤支持フレーム334に連結されてい
る。吸盤支持ベース334は、エアーシリンダ332に
よって支持され、また、エアーシリンダ332の駆動に
よって水平状態で上昇及び下降される。
【0089】吸盤支持フレーム326には、吸盤336
を備えた多数の吸盤支持部材174が取り付けられてお
り、これらの吸盤336は、図示しない負圧供給手段に
接続されており、負圧が供給されることによって定盤2
42上のPS版12を吸着するようになっている。
【0090】また、ベース316には、排出装置310
が定盤242の上方に位置した状態で、ベルトコンベア
340の近傍に配置されたローラ270に対向するロー
ラ338が取り付けられている。このローラ338は、
断面形状が略コ字状のローラ支持ブラケット340の先
端に回転可能に支持されている。このローラ支持ブラケ
ット340の中間部には、エアーシリンダ342の駆動
軸342Aが連結されている。エアーシリンダ342
は、ベース316に取り付けられたブラケット344に
配置されている。また、ブラケット344には、エアー
シリンダ342の両側にスライド軸受346が取り付け
られている。これらのスライド軸受346には、エアー
シリンダ342の駆動軸342Aと平行に配置されたガ
イドロッド348が摺動可能に挿通されており、ガイド
ロッド348の先端は、ローラ支持ブラケット340に
連結されている。
【0091】図14に示されるように、ローラ338
は、エアーシリンダ342の駆動によって下降されて前
記ローラ270と対向されるようになっており、これに
よって、ローラ270との間でPS版12を挟みローラ
270の駆動力でPS版12を定盤242上へ送り込む
ようになっている。
【0092】PS版12を排出装置310によって定盤
242上から排出する場合、移動定盤246がサーボモ
ータ250、260の駆動によって移動して、PS版1
2がパンチャー294、296、298の収容部300
から引き出され、吸盤336に吸着されて定盤242上
から持ち上げられる。このPS版12は、ロッドレスシ
リンダ314の駆動によって定盤242の上方から移動
され、パンチ装置240から排出される。
【0093】次に、本実施例に係るオートパンチング装
置10の作用を説明する。なお、本実施例では、スキッ
ド装填部16に装填されたスキッド14に、各々天地方
向寸法と幅方向寸法とが異なるPS版12が積層されて
いる。各々の装填口44にスキッド14を位置決めする
ことによって、スキッド装填部16にPS版12が位置
決めされる。スキッド装填部16の各々のサイズのPS
版12の所定の位置にパンチ孔を穿設することができ、
本実施例では、8種類のPS版12を処理可能となって
いる。
【0094】PS版12のサイズが指定されると、スキ
ッド装填部16に装填されたスキッド14の中から、こ
の指定されたサイズのPS版12が載置されているスキ
ッド14を検索し、この検索結果に基づいて移動移載装
置110がレール100に沿って移動を開始する。この
移動は、サーボモータ114の駆動軸114Aに取付け
られたピニオンギヤ116がレール100の架台102
に設けられたラックギヤ108と噛み合っているため、
サーボモータ114の駆動に応じて移動される。
【0095】検索されたスキッド14に対応するリミッ
トスイッチ202が移動移載装置110を検出すると、
サーボモータ114の駆動が停止され、移動移載装置1
10は所定のスキッド14の近傍に停止される。
【0096】この状態でアーム140をロッドレスシリ
ンダ142、148の駆動力によって長手方向に移動さ
せることにより、吸盤支持フレーム160に取付けられ
た吸盤168、170、172、194をスキッド14
上のPS版12に対応配置させることができる。
【0097】次に、この吸盤支持フレーム160は、エ
アーシリンダ156の駆動によって、垂直位置から15
°傾斜され、スキッド14上のPS版12と平行とされ
る。この状態で、吸盤支持フレーム160がPS版12
に接近する方向へ移動ベース112が移動される。この
とき、吸盤168、170、172、194は突出状態
となっており、吸盤168、170、172、194は
PS版12に接近し始め、最表層のPS版12と密着し
て吸着する。吸盤168、170、172、194によ
るPS版12の吸着後、吸盤168、170、172、
194を引込位置とすることにより、最表層のPS版1
2を持ち出すことができる。
【0098】ここで、図10(A)乃至図10(C)に
示されるように、上側の吸盤168、172、174
は、ストロークが異なっているため、上記引込動作に応
じて、PS版12は、山型状に変形する。この山型状に
変形した一部に次層のPS版12との間の隙間が生じ、
この隙間にエアーを供給する。
【0099】これにより、最表層のPS版12と次層の
PS版12との間にエアーが供給されて密着状態が解除
され、最表層のPS版12のみを容易に分離することが
できる。
【0100】PS版12が吸盤168、170、17
2、194によって持ち出されると、傾斜された吸盤支
持フレーム160が元の位置(垂直状態)に戻されると
共に、支持ベース134を上昇させる。
【0101】次にアーム140をロッドレスシリンダ1
42、148の駆動によって、PS版12がレール10
0上に配置される位置まで移動させる。
【0102】PS版12を保持した移動ベース112
は、サーボモータ114の駆動力によってレール100
に沿って固定移載装置210方向へ移動される。
【0103】固定移載装置210には、前記吸盤16
8、170、172、194の一部とそれぞれ対向配置
された吸盤220が設けられており、前記移動ベース1
12の移動によってPS版12の感光面と接触する。
【0104】この状態で、固定移載装置210側の吸盤
220によってPS版12の感光面を吸着し、PS版1
2の裏面側を吸着していた移動移載装置110の吸盤1
68、170、172、194の吸着を解除する。これ
によって、PS版12は、移動移載装置110から固定
移載装置210へと受け渡すことができる。
【0105】なお、この場合、互いの吸盤168、17
0、172、194、220の吸着位置がPS版12の
表裏面でほぼ同一の位置(PS版12を挟持する位置)
とされているので、PS版12がこれらの吸盤の吸着力
によって変形する等の不具合はない。
【0106】ここで、PS版12が大サイズの場合は、
予備吸盤224によってPS版12の下方を吸着する。
これにより、後述のPS版12の回転動作による水平状
態でのPS版12の垂れが防止される。
【0107】固定移載装置210の吸盤220(及び/
又は予備吸盤225)に吸着されたPS版12は、支持
フレーム216がロッドレスシリンダ222の駆動によ
って梁212の長手方向へ移動することによって、パン
チ装置340に対向される。
【0108】このとき、定盤242の上流側に位置する
ベルトコンベア230は、退避位置となっている。
【0109】次に、エアーシリンダ214の駆動軸21
4Aを伸長させると、吸盤支持フレーム218が蝶番2
24を中心に略90°回転される。このため、PS版1
2は、略垂直状態から略水平状態とされる。この場合、
ベルトコンベア230がPS版12の移動軌跡上から退
避されているので(退避位置)、このPS版12とベル
トコンベア230との干渉はない。
【0110】PS版12が略水平状態とされると、この
PS版12は、定盤242の上流側で定盤242の高さ
位置とほぼ同一の高さ位置で保持されることになる。こ
こで、エアーシリンダ234の駆動軸234Aを伸長さ
せると、ベルトコンベア233が退避位置から支持位置
へ移行し、吸盤220によって吸着保持されているPS
版12の裏面側と対向される。
【0111】このため、PS版12の吸盤220(及び
/又は予備吸盤225)による吸着を解除すると、PS
版12は、ベルトコンベア230上に載置される。PS
版12が載置されると、無端ベルト232が駆動され
て、PS版12は、定盤242方向へ搬送される。
【0112】次に、排出装置310を定盤242上に移
動させ、エアシリンダ342の駆動軸342Aを伸長さ
せると、この駆動軸342Aの先端に取付けられたロー
ラ338と定盤242のベルトコンベア230側端部に
設けられたローラ270とによって、PS版12が挟持
される。従って、ローラ270を駆動させることによ
り、PS版12は、定盤242の所定位置へ送り込むこ
とができる。
【0113】PS版12が大サイズの場合、PS版幅方
向のパンチャー304は、定盤242上から引き込んで
おり、また、小サイズ用位置決めローラ306も定盤2
42上から引き込んでいる。また、プッシャー278、
280は共に引込み状態となっている。
【0114】このため、大サイズのPS版12が定盤2
42上に載置される場合には、このパンチャー304、
位置決めローラ306及びプッシャー278、280と
の干渉はない。
【0115】PS版12がローラ270、338によっ
て定盤242上の所定位置に配置されると、エアーシリ
ンダ282、283の駆動により、プッシャー278、
280が定盤242上に突出される。この状態で、プッ
シャー278、280は、エアーシリンダ286、28
7の駆動によって、軸直角方向へ移動され、PS版12
を押圧する。このとき、PS版12の幅方向側位置決め
ローラ276は、PS版12のサイズに応じて、予め所
定の位置に移動されている。
【0116】この押圧されたPS版12は、プッシャー
278、280により押圧される辺と対向する辺が、位
置決めローラ272、274、276に当接される。こ
のとき、PS版12が全ての位置決めローラ272、2
74、276に接触されると、位置決めローラ272、
274、276が導通状態となり、PS版12の位置決
めが完了したことが確認される。
【0117】PS版12の位置決め完了状態でPS版1
2の搬送方向先端にパンチャー294又は、パンチャー
296によって、パンチ孔が穿孔される。このパンチ孔
は、殖版装置による、焼付基準用とされると共に輪転機
へ装填するための版曲げ用基準用とされる。
【0118】PS版12にパンチ孔が穿孔されると、固
定定盤244側の吸引が解除される。次に、サーボモー
タ250、260が駆動され、移動定盤246がXY方
向へ移動される。これにより、PS版12を、パンチャ
ー294、296、298の収容部300から引き出す
ことができる。ここで、排出装置310のエアーシリン
ダ332を駆動させ、吸盤支持フレーム334を下降さ
せ、吸盤336によってPS版12を吸着する。PS版
12の吸着後は、吸盤支持フレーム334は再び上昇
し、これによって、PS版12は、定盤242から持ち
出される。このとき、移動定盤246によってPS版1
2をパンチャー294、296、298の収容部300
から引き出しているので、PS版12の持ち出し動作中
にパンチャー294、296、298と干渉することは
ない。
【0119】吸盤336によって持ち出されたPS版1
2は、ロッドレスシリンダ314の駆動によって水平移
動され、次工程との受渡位置へと移動される。この受渡
位置では、排出装置310のガイドレール312が、P
S版12の幅方向両端部に沿って配設されているのみで
あるため、移動されたPS版12の下方が空間とされ
る。従って、エアーシリンダ320の駆動軸320Aを
最も伸長させ、かつ吸盤336による吸着を解除するこ
とにより、次工程への受け渡すためのスペース上へPS
版12を容易に送り出すことができる。
【0120】〔実施例2〕次に本発明の実施例2につい
て説明する。なお、以下に説明する実施例2における基
本的な構成は実施例1と同様であり、同一の部品には同
一の符号を付与してその説明を省略している。
【0121】図19乃至図21には、実施例2に係る移
動移載装置400の一部が示されている。なお、移動移
載装置400の基本構成は、実施例1に用いた移動移載
装置110と同じ構成となっている。
【0122】図19に示すように、支持ベース134に
設けられたアーム140には、支持ベース134と反対
側にガイドレール152とロッドレスシリンダ148が
取付けられ、支持フレーム410が連結されている。支
持フレーム410は、ガイドレール152に摺動可能に
係合したスライダー412が取付けられ、ガイドレール
152とスライダ412を介してアーム140に支持さ
れている。また、支持フレーム410には、ロッドレス
シリンダ148の駆動ブロック148Aが連結されてい
る。このため、ロッドレスシリンダ148が駆動する
と、支持フレーム410がアーム140の長手方向に沿
って相対移動するようになっている。
【0123】アーム140に取付けられたロッドレスシ
リンダ142、148は各々支持フレーム410を同一
方向へ移動するように同時に駆動するように制御されて
おり、支持フレーム410を最も収容した位置が原位置
とされ、この原位置から支持フレーム150をスキッド
装填部16の装填口44方向へ突出させた状態で、支持
フレーム150がスキッド14に搭載したPS版12の
表面に対向するようになっている。
【0124】図20に示されるように、支持フレーム4
10のアーム140と反対側には、吸盤支持フレーム4
20が配設され、ブラケット162を軸に回動可能に連
結されている。
【0125】この吸盤支持フレーム420の下端部の吸
盤194は、各々エアーシリンダ422の駆動軸の先端
に取付けられており、エアーシリンダ422が同時に駆
動することによって、吸盤194が一体でスキッド14
に載置さいれたPS版12の接離方向へ移動するように
なっている。
【0126】また、吸盤支持フレーム420には、上部
及び下部にスキッド14に搭載したPS版12又はスキ
ッド14の背板22を検出するためのエアーシリンダ5
1、52、53が取付けられている。各々のエアーシリ
ンダ51、52、53は、同一規格品であり各々の駆動
軸54の先端にブロック55が取付けられると共に、駆
動軸が伸長した状態から一定量収縮したときに作動する
図示しないセンサが取付けられている。
【0127】図21にも示されるように、エアーシリン
ダ51は、吸盤支持フレーム420の上部で、吸盤17
0の近傍に取付けられており、また、エアーシリンダ5
2は、吸盤支持フレーム420の下部の略中央部に吸盤
194と並んで取付けられている。これらのエアーシリ
ンダ51、52は、ブロック55が吸盤列より突出した
状態で、吸盤列と共にPS版12の表面に接近するよう
になっている。これによって、ブロック55が吸盤列よ
り先にPS版12に接触して、駆動軸54が収縮するよ
うになっている。このエアーシリンダ51、52の駆動
軸54の収縮がセンサによって検出される。
【0128】また、エアーシリンダ53は、エアーシリ
ンダ51の上方で、吸盤支持フレーム420から突出し
て取付けられ、かつ、先端のブロック55がエアーシリ
ンダ51の先端のブロック55より吸盤支持フレーム4
20から突出するように取付けられている。このエアー
シリンダ53は、吸盤支持フレーム420をスキッド1
4に載置したPS版12の表面に対向させたとき、PS
版12の上方の背板22に対向するようになっており、
背板22に当接して駆動軸54は収縮することによって
センサが作動するようになっている。
【0129】エアーシリンダ53とエアーシリンダ51
のブロック55の突出量の差Xは、約50枚のPS版1
2の厚さに相当しており、吸盤支持フレーム420をス
キッド14に搭載したPS版12に対向させて接近させ
たとき、エアーシリンダ51、52が先に作動したとき
は、スキッド14に搭載しているPS版12が所定量以
上(約50枚以上)あると判断することができる。ま
た、エアーシリンダ51、52よりも先にエアーシリン
ダ53のブロック55がスキッド14の背板22に当接
して駆動軸54が収縮した場合、スキッド14に搭載し
ているPS版12の厚さがエアーシリンダ51とエアー
シリンダ53の突出量の差X未満であり、スキッド14
に搭載しているPS版12の残量が不足している(約5
0枚以下)と判断することができるようになっている。
【0130】また、例えば、吸盤支持フレーム420が
所定の状態に傾斜しなかった場合、エアーシリンダ51
がPS版12の表面に当接する前に、吸盤支持フレーム
420の下端部の吸盤194が当接してしまい、装置を
破損してしまう恐れがある。このとき、吸盤194の近
傍に配置したエアーシリンダ52のブロック55がPS
版12の表面に当接して吸盤支持フレーム420のPS
版12の表面への接近を防止する役目を有している。す
なわち、エアーシリンダ51、52が共にPS版12の
表面を検出したときのみ、PS版12の吸着動作を行う
ようにしている。
【0131】このように構成された移動移載装置400
では、所望のPS版12が装填されている装填口44の
所定の位置に停止すると、PS版12の吸着動作を開始
する(以下図22に示すフローチャートを参照)。
【0132】まず、移動移載装置400では、支持ベー
ス134の前面の原位置に収縮させて配置しているアー
ム140と支持フレーム410をロッドレスシリンダ1
42、148の駆動によって伸長する(ステップ100
0)。このとき、ロッドレスシリンダ142、148
は、支持フレーム410を同一方向へ向けて延出するよ
うに同時に作動するため、短時間で支持フレーム410
に配置した吸盤支持フレーム420をスキッド14に搭
載しているPS版12の表面に対向させることができ
る。また、支持フレーム410は、アーム140を介在
させて2段に伸縮するため、伸長状態で大きく突出して
いても、コンパクトな状態で収容することができる。
【0133】このように、移動移載装置400では、ア
ーム140と支持フレーム410(吸盤支持フレーム4
20)の2段伸縮としているため、収縮状態でコンパク
トにすることができると共に、比較的長く伸長すること
ができ、吸着保持したPS版12を安定した状態で搬送
することができる。また、2段伸縮とすることによっ
て、各々が安定した状態で移動するように低速度で移動
させても、全体としては迅速に移動でき、吸盤支持フレ
ーム420の伸縮を安定した状態で短時間で行うことが
できる。
【0134】次に、吸盤支持フレーム420は、垂直位
置から15°傾斜させ、スキッド14上のPS版12の
表面と平行状態とする(ステップ1002)。この状態
で、エアーシリンダ51、52、53が伸長駆動して、
ブロック55が突出する(ステップ1004)。この状
態で吸盤支持フレーム420をスキッド14の背板22
へ接近させる(ステップ1006)。
【0135】このとき、スキッド14に所定枚数以上の
PS版12が積層されているときは、積層されているP
S版12の厚みがエアーシリンダ51とエアーシリンダ
53の間のブロック55の突出量の差Xより大きいた
め、エアーシリンダ51、52のブロック55が最初に
最表層のPS版12に当接して駆動軸54が収縮して所
定量以上のPS版12が搭載されていると判断すること
ができる(ステップ1008、1010、1012、1
014)。
【0136】また、スキッド14に搭載しているPS版
12の残量が不足し、積層されているPS版12の厚み
がエアーシリンダ51とエアーシリンダ53のブロック
55の突出量の差Xより小さい場合、吸盤支持フレーム
420がスキッド14の背板22に接近すると、最初に
エアーシリンダ53のブロック55がスキッド14の背
板22に当接して、エアーシリンダ53の駆動軸54が
収縮する。これによって、エアーシリンダ51、52が
作動する前にエアーシリンダ53が作動して、スキッド
14に搭載しているPS版12の残量が所定量以下(本
実施例では約50枚)であると判断することができる
(ステップ1008で肯定)。この判断によって、例え
ば、アラームや警告表示等によって該当スキッド14の
PS版12の残量が不足していると周囲に告知でき、ス
キッド14の交換準備を促すことができる(ステップ1
016)。
【0137】さらに、エアーシリンダ52のブロック5
5がエアーシリンダ51のブロック55より先にPS版
12の表面に当接して、エアーシリンダ52に設けられ
ているブロック55がPS版12又はスキッド14の背
板22に当接してエアーシリンダ51、53より先に作
動した場合、例えば、吸盤支持フレーム420の傾斜角
度が所定の角度に達していないと判断することができ、
吸盤支持フレーム420のPS版12の表面への接近を
中止することができる(ステップ1018)。これによ
って、吸盤168、170、172、194が規定の状
態でPS版12と接近しないための吸盤支持フレーム4
20の損傷を防止することができる。
【0138】エアーシリンダ51、52が共に作動する
と、吸盤168、170、172に負圧を供給しながら
PS版12にさらに接近して、PS版12を吸着する
(ステップ1020)。これを図示しない真空スイッチ
で確認すると(ステップ1022)、次に吸盤194に
負圧を供給しながら突出して、吸盤194によってPS
版12を吸着する(ステップ1024)。このとき、版
検出センサ200によってPS版12の有無を確認し
て、もしスキッド14上にPS版12が無かったときに
は、各吸盤への負圧の供給を解除して、PS版12の取
り出し作業を中止する(ステップ1026、102
8)。
【0139】版検出センサ200によってPS版12を
検出すると、図10及び図11に示す如き枚葉作業を行
って(ステップ1030)、最表層のPS版12をスキ
ッド14上から取り出した後、ロッドレスシリンダ14
2、148を駆動してアーム140及び支持フレーム4
10を収容(原位置に戻す)すると共に、吸盤支持フレ
ーム420を垂直状態の原位置に戻し(ステップ103
2)て、スキッド14からのPS版12の取出しが終了
する。
【0140】なお、本実施例では、同一規格のエアーシ
リンダ51、52、53を用いて、取付け位置を変えて
スキッド14に搭載しているPS版12の残量が所定量
以上かあるいは不足しているかを検出するようにしてい
るため、検出範囲の設定及び確認が極めて容易となって
いる。また、エアーシリンダ51と共にエアーシリンダ
52を設けているため、吸盤支持フレーム420が規定
状態でPS版12の表面に接近しないときには、吸盤支
持フレーム420(移動移載装置400)の移動を停止
することができるため、吸盤支持フレーム420に設け
た各部品を破損するこがない。また、吸盤支持フレーム
420が正規の状態でPS版12に接近しなかったた
め、吸盤支持フレーム420の下端部に設けた版検出セ
ンサ200がPS版12に衝突してしまい、版検出セン
サ200が破損するときにPS版12を傷めてしまうと
言う問題が生じることがない。
【0141】なお、本実施例では、シート材としてPS
版(感光性平板印刷版)12を適用した例について説明
したが、本発明が適用されるシート材は、PS版に限定
するものではない。例えば、他の感光材料、紙等のシー
ト材を最表層から1枚づつ取り出すためのシート材吸着
装置に適用することができる。また、吸盤支持フレーム
420に設けたエアーシリンダ51、52、53は、こ
れに限定せず、受光部と投光部を備えた光電式や超音波
式等の一般的なセンサの適用が可能でる。
【0142】
【発明の効果】以上説明した如く、本発明に係るシート
材吸着方法は、シート材の一端部を吸着する際、第1の
吸着手段を第2の吸着手段より大きく移動させると共
に、第1の吸着手段に設けている複数の吸盤の間で移動
量を異ならせている。これによって、シート材の一端部
の略中央部分に次のシート材との間の隙間を形成するこ
とができシート材の分離を容易に行うことができる。
【0143】また、本発明に係るシート材吸着装置は、
積層されたシート材の最表層を吸着して、確実に次のシ
ート材と分離して取り出すことができと共に、最表層の
シート材と次のシート材とを短時間で分離することがで
きる。
【0144】さらに、本発明のシート材吸着装置では、
シート材を吸着した吸盤支持部と本体との間にアームを
介して2段伸縮するようにしているため、収縮状態で
は、コンパクトになり安定した状態で吸着しているシー
ト材を搬送することができる優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るオートパンチング装置を示す概
略斜視図である。
【図2】本実施例に適用されたスキッドを示す斜視図で
ある。
【図3】本実施例に適用されたスキッドを示す側面図で
ある。
【図4】本実施例に係るスキッド装填部の一部を示す斜
視図である。
【図5】本実施例に係るスキッド装填部の一部を示す斜
視図である。
【図6】スキッドの下部を示す正面図である。
【図7】移動移載装置の下部を示す斜視図である。
【図8】実施例1に係る移動移載装置のアームを示す斜
視図である。
【図9】実施例1に係る移動移載装置の吸盤支持フレー
ムを示す斜視図である。
【図10】(A)、(B)、(C)は各々移動移載装置
の吸着を示す吸盤近傍の概略平面図であり、(A)は吸
着した直後、(B)は分離中、(C)は分離後を示す。
【図11】(A)、(B)は各々移動移載装置の吸着を
示す下部の吸盤近傍の概略平面図であり、(A)は吸着
直後、(B)は分離後を示す。
【図12】移動移載装置の吸盤支持フレームを示す概略
側面図である。
【図13】本実施例に係る固定移載装置とパンチ装置の
構成を示す概略斜視図である。
【図14】本実施例に係る固定移載装置とパンチ装置の
構成を示す概略側面図である。
【図15】本実施例に係る固定移載装置の分解斜視図で
ある。
【図16】定盤の下部を示す概略斜視図である。
【図17】プッシャーを示す要部側面図である。
【図18】本実施例に係る排出装置を示す要部斜視図で
ある。
【図19】本発明の実施例2に係る移動移載装置のアー
ムを示す斜視図である。
【図20】本発明の実施例2に係る移動移載装置の吸盤
支持フレームを示す斜視図である。
【図21】PS版の残量を検出する構造を示す吸盤支持
フレームの概略側面図である。
【図22】実施例2に係る移動移載装置でのPS版の吸
着動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 オートパンチング装置 12 PS版(シート材) 14 スキッド 51 エアーシリンダ 52 エアーシリンダ 53 エアーシリンダ 110、400 移動移載装置 122 フレーム 140 アーム 142 ロッドレスシリンダ(第1の駆動手段) 144 ロッドレスシリンダ(第2の駆動手段) 160、420 吸盤支持フレーム 168、170 吸盤(第1の吸着手段) 172 吸盤(第2の吸着手段) 180、182 エアーシリンダ(第1の移動手段) 184 エアーシリンダ(第2の移動手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 1/00 - 3/68

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 載置台に積層されたシート材の最表層を
    吸着して次のシート材と分離して枚葉するシート材吸着
    方法であって、 前記最表層のシート材の一端部中央近傍を複数の吸盤に
    よって吸着する第1の吸着手段と、 前記シート材の前記一端部に沿って前記第1の吸着手段
    での吸着位置から所定間隔離れた両側を吸着する第2の
    吸着手段と、 を備え前記第1の吸着手段と前記第2の吸着手段とによ
    って前記最表層のシート材を吸着した後、前記第2の吸
    着手段による持ち上げ量より前記第1の吸着手段による
    持ち上げ量を大きくすると共に、前記第1の吸着手段が
    前記シート材の中央部側の吸盤の持ち上げ量が少なくな
    るように隣接する吸盤の持ち上げ量を異ならせることを
    特徴とするシート材吸着方法。
  2. 【請求項2】 載置台に積層されたシート材の最表層の
    一端部を複数の吸盤によって吸着する第1の吸着手段
    と、 前記シート材の前記一端部に沿って前記第1の吸着手段
    での吸着位置から所定間隔離れた両側を吸着する第2の
    吸着手段と、 前記第1の吸着手段を前記シート材の表面から略垂直に
    離間する方向へ移動するときに前記シート材の中央部側
    の吸盤の移動量が少なくなるように隣接する吸盤の移動
    量を異ならせる第1の移動手段と、 前記第2の吸着手段を前記シート材の表面から略垂直に
    離間する方向へ前記第1の移動手段より少ない移動量で
    移動させる第2の移動手段と、 を有することを特徴とするシート材吸着装置。
  3. 【請求項3】 前記シート材が前記載置台上に傾斜され
    た状態で積層されかつ前記第1及び第2の吸着手段が、
    最表層のシート材の上部を吸着することを特徴とする請
    求項2に記載のシート材吸着装置。
  4. 【請求項4】 前記第1及び第2の吸着手段が各々上下
    方向に少なくとも2列設けられたことを特徴とする請求
    項2又は請求項3に記載のシート材吸着装置。
  5. 【請求項5】 吸盤によってシート材の表面を吸着して
    保持するシート材吸着装置であって、前記シート材の外
    方に配置された本体と、前記吸盤が配置された吸盤支持
    部と、一端が前記本体に連結され他端が前記吸盤支持部
    に連結されたアーム部と、前記本体と前記アーム部との
    間に設けられ前記アーム部を前記シート材の表面に対向
    する方向へ突出する方向に沿って移動させる第1の駆動
    手段と、前記アーム部と前記吸盤支持部の間に設けられ
    吸盤支持部を前記第1の駆動手段による前記アーム部の
    移動方向に沿って移動させる第2の駆動手段と、を備え
    たことを特徴とするシート材吸着装置。
  6. 【請求項6】 前記第1及び第2の駆動手段が同時に前
    記アーム部と前記吸盤支持部を同一方向に向けて移動さ
    せることを特徴とする請求項5に記載のシート材吸着装
    置。
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