JP3191891B2 - 90°移相器 - Google Patents

90°移相器

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JP3191891B2 JP09347493A JP9347493A JP3191891B2 JP 3191891 B2 JP3191891 B2 JP 3191891B2 JP 09347493 A JP09347493 A JP 09347493A JP 9347493 A JP9347493 A JP 9347493A JP 3191891 B2 JP3191891 B2 JP 3191891B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P1/00Auxiliary devices
    • H01P1/18Phase-shifters
    • H01P1/185Phase-shifters using a diode or a gas filled discharge tube

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、90°移相器に関
し、特にスイッチドライン型の90°移相器に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図8は従来のスイッチドライン型の移相
器の回路図である。図において、1は入力端子、2は出
力端子、3は入力端子1からの,あるいは出力端子2へ
のそれぞれ2つの経路に設けられた計4つの電界効果型
トランジスタ(以下FETと称す)、4は該各FET3
のソース・ドレイン電極間にそれぞれ接続された共振用
インダクタンスを構成する共振用線路、5は各FET3
のゲートバイアス端子、6は入力側の一方のFET3の
他端と出力側の一方のFET3の他端との間に設けられ
た所定の電気長αを有する基準用線路、7は入力側の他
方のFET3の他端と出力側の他方のFET3の他端と
の間に設けられ、上記基準用線路6に対して所望の電気
長βだけ長い電気長(α+β)を有する位相差発生用線
路である。
【0003】次に動作について説明する。スイッチドラ
イン型移相器は、1つの入力端子1,2への入力を2つ
の出力端子40aと40b,41aと41bのいずれか
へ切り換えるためのスイッチ(単極双投スイッチ;Sing
le Pole Double Throw Switch )2個50,51と、該
2個のスイッチの一方,あるいは他方の各出力端子間に
それぞれ接続された電気長の異なる(この場合、それぞ
れα,α+β)2つの伝送線路6,7とより構成されて
いる。したがって、本移相器の入力端子1から入力され
た信号が、電気長αを有する基準用線路6を伝送されて
本移相器の出力端子2に到達するか、あるいはこの基準
用線路6に対して所望の電気長βだけ長い(α+β)の
線路7を伝送されて出力端子2に到達するかの、その径
路を切り換えることにより、相対的に電気長の差β、つ
まり移相量を得ている。
【0004】即ち、図8に示すスイッチドライン型の移
相器は、FET3と共振用線路4とからなる共振回路に
よりスイッチの動作を行っている。FET3は、ゲート
バイアス電圧を0Vに設定した場合、ソース・ドレイン
電極間は等価的に数オーム以下の低抵抗とみなすことが
でき、オン状態となる。またFET3のゲートバイアス
電圧をピンチオフ電圧以下に設定した場合には、ソース
・ドレイン電極間は等価的に数キロオームの抵抗とオフ
時の容量(CT )との並列回路とみなすことができ、こ
のオフ時容量(CT )とFETのソース・ドレイン間に
接続されている共振線路4とで共振し、オフ状態とな
る。しかしこのオフ状態においても理想的なオフ状態に
することは実際には不可能である。従って、オフ状態側
の線路を経由しては漏れ信号が伝送されることとなり、
その結果、該移相器の出力端子に出力される信号は、オ
ン状態の線路を伝送された信号と、オフ状態の線路を伝
送される漏れ信号とのベクトル合成されたものとなる。
図9にこのベクトル合成図を示す。
【0005】図9において、8は基準用線路6を伝送さ
れた信号の信号ベクトル、9は線路7を伝送された漏れ
信号の信号ベクトルであり、10は両者の合成ベクトル
である。11は基準用線路6を伝送された信号の信号ベ
クトル、12は線路7を伝送された信号の信号ベクト
ル、13は両者の合成ベクトルである。本例において
は、ベクトル9はベクトル8に対し進相となっているの
に対し、ベクトル12はベクトル11に対し遅相となっ
ており、合成ベクトル13は合成ベクトル10に対し約
90°進相となっており、この位相の差が、本移相器の
移相量出力となっている。
【0006】このように本マイクロ波移相器において
は、ベクトル9はベクトル8に対し進相となっているの
に対し、ベクトル12はベクトル11に対し遅相となる
ため、合成ベクトル13が合成ベクトル10に対し90
°逆相となるように、線路7の電気長(α+β)の線路
6の電気長αより長い分の電気長βを、90°以上に設
定しているものである。
【0007】かかるスイッチドライン型移相器におい
て、該移相器を実際に設ける場合には、設計によってオ
フ状態のFETの漏れ信号の大きさがばらつくからベク
トル9,12の大きさが変化するとともに、設計にあた
ってはあらかじめFETのオフ状態の漏れ信号の大きさ
を知る必要があり、ベクトル10,13も変化し、両者
のなす角が90°からずれてしまうこととなる。従って
設計にあたってはあらかじめFETのオフ状態の漏れ信
号の大きさを知る必要があり、その分でずれる移相量の
補正を行う必要がある。しかるにこの装置では隣り同士
の2つのFETが漏れ分が同じでかつその値が設計値と
一致していないと、移相量は90°とすることができ
ず、プロセスの不均一によりFETのオフ容量(CT )
が隣り同士で変化した場合には、漏れ信号の大きさも変
化し、移相量が90°から変わってしまうこととなる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】従来のスイッチドライ
ン型移相器は以上のように構成されているので、プロセ
スの変動によりFET3のオフ時容量(CT )がばらつ
いた時には、オフ側の線路をリークする信号の量が変わ
り、これにより図9の合成ベクトル10,13が変化す
ることとなるため、移相量がずれてしまうという問題点
があった。
【0009】この発明は、上記のような従来の問題点を
解消するためになされたもので、設計時に共振回路のリ
ークの影響を考慮しなくてよい構成のスイッチドライン
型90°移相器を得ることを目的としており、さらに共
振回路のリークのばらつきを打ち消すことにより移相量
の悪化を防ぐことのできる90°移相器を得ることを目
的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】この発明に係るスイッチ
ドライン型の90°移相器は、1つの端子への入力を2
つの端子のいずれかに出力する,あるいは2つの各端子
への2つの信号のうちのいずれかを一つの端子に出力す
る,2個の単極双投スイッチと、該2個の単極双投スイ
ッチの各2つの端子の一方の間に接続された,使用周波
数において電気長αを有する基準用伝送線路と、上記2
個の単極双投スイッチの各2つの端子の他方の間に接続
された,使用周波数において電気長(90°+α)を有
する位相差用伝送線路と、上記基準用伝送線路に、該基
準用線路に対し直列に挿入されるか、挿入されないかを
切換えスイッチにより切り換え可能に付加された位相反
転回路とを備えたものである。
【0011】この発明にかかる90°移相器は、上記位
相反転回路を、上記基準用伝送線路のその一端からその
全体の電気長の1/2の位置に該基準用伝送線路に直列
に挿入され、FETと共振線路とからなり上記スイッチ
を構成する共振回路と、該共振回路に並列に接続して設
けられた電気長180°の半波長線路とで構成したもの
である。
【0012】この発明にかかる90°移相器は、上記位
相反転回路を、反射型180°移相器で構成したもので
ある。
【0013】この発明にかかる90°移相器は、上記反
射型180°移相器を、ランゲカプラーを用いた3dB
方向性結合器により構成したものである。
【0014】この発明にかかる90°移相器は、上記反
射型180°移相器を、ブランチラインタイプの3dB
方向性結合器を用いて構成したものである。
【0015】
【作用】この発明におけるスイッチドライン型90°移
相器は、基準用線路と位相差用線路との位相差を90°
とし、かつ基準用線路に位相反転回路を設け、該基準用
線路を漏れ信号が流れる場合には該漏れ信号は該位相反
転回路を通るようにしたから、主信号が流れる線路に対
して他方の線路の漏れ信号は必ず進相となり、かつ得ら
れる移相量は必ず90°となるから、共振回路のオフ時
のリークによる移相量への影響をなくすることができ
る。
【0016】
【実施例】以下、この発明の実施例を図について説明す
る。 実施例1.図1はこの発明の一実施例による90°移相
器を示し、図において、図5と同一符号は同一のものを
示し、14は使用周波数において基準線路の電気長であ
るαと電気長90°との和である(α+90°)の線路
長を有する90°移相用線路、15a,15bはそれぞ
れ該90°移相用線路14において述べた基準線路の電
気長αの1/2である(α/2)の線路長を有し、両者
で電気長αの線路を構成する基準側線路、5,4は該2
つの基準側線路15a,15b間に相互に並列接続して
設けられた、FETスイッチ、及び共振用インダクタン
ス線路であり、この並列回路により共振回路を構成す
る。16は上記FET5と共振用線路4とからなる並列
回路に並列に接続して設けられた、位相反転回路を形成
する電気長180°の伝送線路である。
【0017】本実施例の90°移相器のパターン図を図
10に示す。図10において、図中の符号は上記で説明
したものに対応し、101は基板である。本実施例の9
0°移相器の基本的な動作は従来とほぼ同じであり、こ
の発明の主旨は従来のスイッチドライン型移相器でオフ
状態のFETから漏れていた信号を、基準用線路15側
に設けた位相反転回路16により位相を反転しようとす
るものである。
【0018】図2は本90°移相器の動作状態を示すベ
クトル図であり、これを参照して動作について説明す
る。まず位相反転回路16の設けてある基準用線路15
a,15b側をオンとし、かつ位相反転回路16はオ
フ、つまり位相反転をさせない状態にし、90°移相用
側の線路14をオフとする。この時オン側の基準用線路
15を通る信号は信号ベクトル8、オフ側の90°移相
用側の線路14を通る漏れ信号は信号ベクトル9であ
る。従って得られる出力信号はベクトル8,9のベクト
ル合成により信号ベクトル10となる。
【0019】次に位相反転回路16の設けてある基準用
線路15をFETスイッチ3によりオフとし、かつ位相
反転回路16はオン、つまり位相反転させる状態にし、
90°移相用側の線路14をオンとする。この時オン側
の線路14を通る信号は信号ベクトル13、オフ側の線
路15及び位相反転回路16を通る信号は信号ベクトル
17である。従って得られる出力信号はベクトル13,
17のベクトル合成により信号ベクトル18となる。
【0020】このような動作を行うことによりオン側の
線路の信号8,13に対しオフ側の線路を漏洩する信号
はいずれの場合も90°進相した信号9,17となり、
しかも線路14と線路15の電気長の差は90°の位相
差を生ずる電気長としているので、ベクトル10とベク
トル18とは常に90°の位相差を実現することができ
る。またプロセスの不均一により、FETのオフ容量
(CT )が変化しても隣接して形成されるFET3の特
性が同じであれば、ベクトル9,17が同時に同量だけ
変化するため、合成されるベクトル10とベクトル18
の位相差は常に90°に保たれることとなり、安定した
動作を行う90°移相器を提供できる。
【0021】このように本実施例1の90°移相器で
は、スイッチドライン型90°移相器において、基準用
線路15a,15bと位相差用線路14の電気長の差を
90°とし、そのうちの基準用線路に直列に挿入する
か、挿入しないかをスイッチング可能として位相反転回
路16を付加することにより、共振回路がオフ状態であ
るとき基準用線路または位相差用線路に流れる漏れ信号
を、オン側の線路の信号に対し必ず90°進相となるよ
うにしている。従って、漏れ信号による移相量に対する
影響は漏れ信号がいずれの線路側に生じる場合にも同じ
となり、移相器の動作としては、この漏れ信号による影
響が打ち消されることとなる。従って、隣接して形成さ
れるFETの漏れ信号が同じである限り、設計時に前も
って漏れ信号の大きさを知る必要はなく、また考慮する
必要もないこととなり、回路設計を非常に容易に、かつ
高精度に行うことができることとなる。またプロセスに
よる不均一も吸収することができ、高歩留りをも達成す
ることができるものである。
【0022】実施例2.図3は本発明の実施例2による
90°移相器を示す。上記実施例1では、位相反転回路
を、FET3と共振用線路4からなる共振回路に並列に
接続した180°線路16により構成したが、本実施例
2はこれを180°の反射型移相器20で構成したもの
である。
【0023】また、図11は本実施例2のパターン図を
示すものである。図11において、19はFET3と共
振用線路4からなる2つのスイッチとともに、180°
の反射型移相器20を構成する,ランゲカプラーを用い
た3dB方向性結合器である。また、70はグランドパ
ッド、102は基板である。
【0024】図4は本実施例2の90°移相器の動作状
態を示すベクトル図を示す。以下図4を用いて本実施例
2の90°移相器の動作について説明する。まず180
°の反射型移相器19の設けてある線路15側をオンと
し、かつ反射型移相器19はオフ、つまり位相反転をさ
せない状態にし、90°移相用側の線路14をオフとす
る。この時オン側の線路15の信号は信号ベクトル8、
オフ側の線路14の信号は信号ベクトル9である。従っ
て得られる出力信号はベクトル8,9のベクトル合成に
より信号ベクトル10となる。
【0025】次に反射型移相器19の設けてある線路1
5をオフとし、かつ反射型移相器19はオン、つまり1
80°反射移相をする,即ち位相反転させる状態にし、
90°移相用側の線路14をオンとする。この時オン側
の線路14の信号は信号ベクトル13、オフ側の線路1
5の信号は信号ベクトル17である。従って得られる出
力信号はベクトル13,17のベクトル合成により信号
ベクトル18となる。
【0026】このような動作を行うことにより、オン側
の線路の信号に対しオフ側の線路を漏洩する信号はいず
れの場合も90°進相した信号となり、しかも線路14
と線路15とは90°の位相差を生ずる電気長としてい
るので、ベクトル10とベクトル18とは常に90°の
位相差を実現することができる。またプロセスの不均一
によりFETのオフ容量(CT )が変化しても、隣接し
て形成されるFET3の特性が同じであれば、ベクトル
9,17が同時に同量だけ変化するため、合成されるベ
クトル10とベクトル18の位相差は常に90°に保た
れることとなり、安定な動作を行う90°移相器が得ら
れることとなる。
【0027】実施例3.本発明の実施例3は、上記実施
例2における180°反射型移相器20を構成する3d
B方向性結合器を、ブランチラインタイプの3dB方向
性結合器により構成したものである。
【0028】(1) ブランチラインタイプの3dB方向性
結合器の説明 ブランチラインタイプの3dB方向性結合器の等価回路
を図5(a) に示す。図5の伝送線路60〜63はすべて
90°の電気長を有する。また特性インピーダンスは、
伝送線路60,62はZ0 ,伝送線路61,63はZ0
/√2である。また、各端子は、51は入力端子、52
は出力端子、58,59は負荷端子である。
【0029】図5(b) に負荷端子58,59を接地した
ブランチラインタイプの3dB方向性結合器の等価回路
を示す。ここで負荷端子58,59が接地されているこ
とより伝送線路62は無いものと同じと考えられる。ま
た各伝送線路の電気長が90°であることより、伝送線
路61については負荷端子58が接地されているので入
力端子51から伝送線路61をみたインピーダンスは無
限大となる。同様に伝送線路63についても出力端子5
2からみたインピーダンスは無限大となる。従って図5
(b) の等価回路は図5(c) の等価回路で表わすことがで
きる。
【0030】次に図5(d) に負荷端子58,59を開放
したブランチラインタイプの3dB方向性結合器の等価
回路を示す。ここで、負荷端子58,59が開放されて
いることより、入力端子51から伝送線路61をみたイ
ンピーダンスはゼロ,つまりショート状態になる。同様
に出力端子52から伝送線路63をみたインピーダンス
もゼロとなる。逆に伝送線路60に対しては、入力端子
51,出力端子52からみたインピーダンスはいずれも
無限大となり、伝送線路60は無いものと考えることが
できる。従って図5(d) の等価回路は図5(e) の等価回
路で表わすことができる。
【0031】各伝送回路の電気長は90°であることよ
り、図5(c) と図5(e) の等価回路の電気長の差は18
0°になっており、これにより、図3の反射型移相器2
0を構成できる。
【0032】(2) 本実施例3の90°移相器における反
射型移相器20の説明 即ち、この3dB方向性結合器19にブランチラインタ
イプのものを用いた反射型移相器20を構成した場合
の、該反射型移相器の等価回路を図6に示す。図6にお
いて、64は信号の伝送方向に直列に装荷したFET、
65は信号の伝送方向に並列に装荷したFET、66
b,66cはFETのゲートバイアス端子、67はこれ
らFET64,65で構成される広帯域特性のSPDT
スイッチ、51は入力端子、52は出力端子である。そ
して、図6の端子51を、図3の3dB方向性結合器1
9の入力端子A、図6の端子52を、図3の出力端子
C、図6の端子66bを図3の端子5b、図6の端子6
6cを、図3の端子5cとすればよい。
【0033】また、本実施例3の,図6の反射型移相器
のパターン図を図12に示す。図12において、図中の
符号は上記で説明したものに対応し、70はグランドパ
ッド、103は基板である。
【0034】(3) 本実施例3の90°移相器の動作の説
明 本実施例の90°移相器は、ブランチラインタイプの方
向性結合器の帯域が中心周波数の±10%であるので、
移相器の帯域もこれと同じになる。
【0035】このような反射型180°移相器を用いた
本実施例の90°移相器も基本的な動作は、図1の実施
例1の90°移相器と全く同じである。
【0036】本実施例3の90°移相器の動作状態を示
すベクトル図も図4と全く同じであり、その動作の説明
は省略する。
【0037】(4) 本実施例3の90度移相器の効果の説
明 このような動作を行うことによりオン側の線路の信号に
対しオフ側の線路を漏洩する信号はいずれの場合も90
°進相した信号となり、しかも線路14と線路15とは
90°の位相差を生ずる電気長としているので、ベクト
ル10とベクトル18とは常に90°の位相差を実現す
ることができる。またプロセスの不均一によりFETの
オフ容量(CT )が変化しても、隣接して形成されるF
ET3の特性が同じであれば、ベクトル9,17が同時
に同量だけ変化するため、合成されるベクトル10とベ
クトル18の位相差は常に90°に保たれることとな
り、安定な動作を行う90°移相器が得られることとな
る。
【0038】実施例4.前述したブランチタイプの3d
B方向性結合器を用いたものと同じ動作を行う180°
移相器を、ランゲカプラーを用いることによっても実現
することができる。本実施例4による90°移相器は、
上記実施例3における180°反射型移相器(20)
を、図7にその等価回路を示すランゲカプラーを用いた
180°反射型移相器により構成したものである。
【0039】図7において、68は負荷端子を接地した
ランゲカプラー,69は負荷端子を開放したランゲカプ
ラーであり、64〜67,51,52は図12の場合と
同じである。即ち、64は信号の伝送方向に直列に装荷
したFET,65は信号の伝送方向に並列に装荷したF
ET,66はFETのゲートバイアス端子,67はこれ
らFET64,65で構成される広帯域特性のSPDT
スイッチ,51は入力端子,52は出力端子であり、こ
のような反射型180°移相器を用いた本実施例の90
°移相器は、図7の端子51を、図3の3dB方向性結
合器19の入力端子Aとし、図7の端子52を、図3の
出力端子Cとし、図7の端子66bを図3の端子5bと
し、図7の端子66cを、図3の端子5cとすればよ
い。
【0040】本実施例4の180°反射型移相器の回路
パターン図を図13に示す。図中の符号は上記で説明し
たものに対応し、104は基板である。
【0041】このような、その回路パターンを図13に
示す図7の反射型180°移相器を用いた本実施例4の
90°移相器は、上記実施例2,3の90°移相器と全
く同じ動作を行う。ただし、図7のこの180°反射型
移相器は、ランゲカプラーの帯域が約1オクターブなの
で、中心周波数まで使用可能な広帯域な特性となる。
【0042】
【発明の効果】以上のようにこの発明にかかる90°移
相器によれば、スイッチドライン型90°移相器におい
て、基準用線路と位相差用線路の電気長の差を90°と
し、そのうちの基準用線路に直列に挿入するか、挿入し
ないかをスイッチング可能として位相反転回路を付加す
ることにより、共振回路がオフ状態であるとき基準用線
路または位相差用線路に流れる漏れ信号を、オン側の線
路の信号に対し必ず90°進相となるようにして、漏れ
信号による移相量に対する影響を、漏れ信号がいずれの
線路側に生じる場合にも同じとし、移相器の動作におい
てはこの漏れ信号による影響が打ち消されるように構成
したので、隣接して形成されるFETの漏れ信号が同じ
である限り、設計時に前もって漏れ信号の大きさを知る
必要、あるいは考慮する必要がないこととなり、回路設
計を非常に容易に、かつ高精度に行うことができること
となる。またプロセスによる不均一も吸収することがで
き、高歩留りをも達成できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1の90°移相器の回路構成を
示す図である。
【図2】本発明の実施例1の90°移相器の動作状態を
示すベクトル図である。
【図3】本発明の実施例2,3,4の90°移相器の回
路構成を示す図である。
【図4】本発明の実施例2,3,4の90°移相器の動
作状態を示すベクトル図である。
【図5】(a) は、本発明の実施例3による90°移相器
において,180°反射型移相器20を構成するのに用
いるブランチラインタイプの3dB方向性結合器の等価
回路を示す図、(b) は、該ブランチラインタイプの3d
B方向性結合器の,負荷端子58,59を接地した状態
の等価回路を示す図、(c) は、図(b) の等価回路を示す
図、(d) は、該ブランチラインタイプの3dB方向性結
合器の,負荷端子58,59を開放した状態の等価回路
を示す図、(e) は図(d) の等価回路を示す図である。
【図6】本発明の実施例3による90°移相器におい
て,ブランチラインタイプの3dB方向性結合器を用い
て構成した180°反射型移相器の等価回路を示す図で
ある。
【図7】本発明の実施例4による90°移相器におい
て,ランゲカプラーによる3dB方向性結合器を用いて
構成した180°反射型移相器の等価回路を示す図であ
る。
【図8】従来の90°移相器の回路構成を示す図であ
る。
【図9】従来の90°移相器の動作状態を示すベクトル
図である。
【図10】本発明の実施例1の90°移相器の回路パタ
ーンを示す図である。
【図11】本発明の実施例2の90°移相器の回路パタ
ーンを示す図である。
【図12】本発明の実施例3の90°移相器のブランチ
ラインタイプの3dB方向性結合器を用いて構成した1
80°反射型移相器の回路パターンを示す図である。
【図13】本発明の実施例4の90°移相器のランゲカ
プラーを用いて構成した180°反射型移相器の回路パ
ターンを示す図である。
【符号の説明】
1 入力端子 2 出力端子 3 電界効果型トランジスタ 4 共振用線路 5 ゲートバイアス端子 6 基準用線路 7 伝送線路 8 基準線路を伝送される信号のベクトル(オン時) 9 位相差用線路を伝送される信号のベクトル(オフ
時) 10 8,9の合成ベクトル 11 位相差用線路を伝送される信号ベクトル(オン
時) 12 基準用線路を伝送される信号のベクトル(オフ
時) 13 11,12の合成ベクトル 14 電気長90°+基準用線路を付加した伝送線路 15 基準用線路の1/2の長さの伝送線路 16 電気長180°の伝送線路 17 位相反転回路で反転された信号 18 13,17の合成ベクトル 19 3dB方向性結合器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−32301(JP,A) 特開 平6−303095(JP,A) 特開 昭61−208307(JP,A) 特開 平6−232604(JP,A) 特開 平3−237807(JP,A) 特開 平3−70201(JP,A) 実開 平1−149102(JP,U) 実開 昭62−143301(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01P 1/185 H01P 1/15 H01P 5/22 H03H 11/18

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ1つの端子への入力を2つの端
    子のいずれかに出力する,あるいは2つの各端子への2
    つの信号のうちのいずれかを一つの端子に出力する,第
    1,第2の単極双投スイッチと、 上記第1,第2の単極双投スイッチの各上記2つの端子
    の一方の間に接続された、使用周波数において電気長α
    を有する基準用伝送線路と、 上記第1,第2の単極双投スイッチの各上記2つの端子
    の他方の間に接続された、使用周波数において電気長
    (90°+α)を有する位相差用伝送線路と、 上記基準用伝送線路に、該基準用線路に対し直列に挿入
    されるか、挿入されないかを切替えスイッチにより切り
    換え可能に付加された位相反転回路とを備え、 上記第1の単極双投スイッチの1つの端子を全体回路の
    入力端子とし、 上記第2の単極双投スイッチの1つの端子を全体回路の
    出力端子としたことを特徴とする90°移相器。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の90°移相器において、 上記位相反転回路は、 上記基準用伝送線路のその一端からその全体の電気長の
    1/2の位置に該基準用伝送線路に直列に挿入され、F
    ETと共振線路とからなり上記切換えスイッチを構成す
    る共振回路と、 該共振回路に並列に接続され、使用周波数において電気
    長180°を有する半波長線路とを備えてなることを特
    徴とする90°移相器。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の90°移相器において、 上記位相反転回路は、反射型180°移相器で構成され
    てなることを特徴とする90°移相器。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の90°移相器において、 上記反射型180°移相器は、ランゲカプラーを用いた
    3dB方向性結合器により構成されてなることを特徴と
    する90°移相器。
  5. 【請求項5】 請求項3記載の90°移相器において、 上記反射型180°移相器は、ブランチラインタイプの
    3dB方向性結合器を用いて構成されてなることを特徴
    とする90°移相器。
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