JP3187941B2 - ファクシミリ機能付複写機 - Google Patents

ファクシミリ機能付複写機

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JP3187941B2
JP3187941B2 JP14847292A JP14847292A JP3187941B2 JP 3187941 B2 JP3187941 B2 JP 3187941B2 JP 14847292 A JP14847292 A JP 14847292A JP 14847292 A JP14847292 A JP 14847292A JP 3187941 B2 JP3187941 B2 JP 3187941B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ファクシミリ機能付複
写機、より詳細には、ファクシミリ機能付複写機におけ
る夜間のファクシミリ受信を、消費電力が少なく、か
つ、確実に行うことができ、しかも、メインテナンスフ
ィー等のランニングコストを安く行うことができるよう
にしたものである。
【0002】
【従来の技術】ディジタル複写機は、ファクシミリ受信
機と共通した機能を多数有するため、これらディジタル
複写機とファクシミリ受信機を一体的に組み合せたファ
クシミリ機能付複写機が提案されている。このファクシ
ミリ機能付複写機は、ファクシミリ機能を有しているた
め、発呼者側よりの情報がいつ着信するかわからないの
で、電源を昼夜入れた状態にしておき、定着装置のヒー
タランプを常時オンして加熱状態にしておく必要があ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】オフィスが無人になる
夜間においては、複写機を使用することはほとんどな
く、ファクシミリ受信がほとんどである。しかしなが
ら、定着ローラのコントロール温度は、昼間と同じ温度
に設定され、ヒータランプのオンオフ制御により消費電
力が多く、ランニングコストが高く付くと共に、コピー
ランプ等のプリンタ部の寿命が損なわれ易いという欠点
がある。特に、昼間は多数枚のマルチコピーに対して定
着性を確保する必要があり、そのため、定着装置のヒー
タランプを常時オンオフ制御し、定着ローラの温度を一
定にして待機しているが、夜間は、定着装置のヒートロ
ーラの温度をマルチコピーに対応させる必要はなく、フ
ァクシミリ受信処理時間に合わせたコピー枚数に対応す
れば良く、昼間時のように、ヒータランプをオン・オフ
制御することは消費電力の無駄である。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、上述のごとき
課題を解決するために複写出力紙とファクシミリ出力
紙に対して共通の定着手段と、昼間モード(複写及びフ
ァクシミリ受信モード)と夜間モード(ファクシミリ受
信モード)を切り換える切り換え手段と、夜間モードを
選択した場合に、前記定着手段の設定温度を昼間モード
選択時に対して低い温度に設定する手段と、夜間モード
選択時、昼間モード時のコピー速度よりも遅いコピー速
度で出力処理を可能とする手段とを有したことを特徴と
するファクシミリ機能付複写機である。
【0005】
【作用】ファクシミリ機能付複写機において、夜間モー
ドにした時、昼間モード時の定着温度よりも低く設定
し、通常モードのコピー速度よりもコピー速度を低下さ
せる出力処理を行える。そのため、節電と同時に夜間モ
ードにおいてもコピー機能を維持できる。また、受信メ
モリの容量を増大させる必要はなくなる。
【0006】
【実施例】図1は、本発明によるファクシミリ機能付デ
ィジタル複写機の一例を説明するための全体構成図で、
このファクシミリ機能付複写機30には、スキャナ部3
1、レーザプリンタ部32、多段給紙ユニット33及び
ソータ34が備えられている。スキャナ部31は透明ガ
ラスから成る原稿載置台35、両面対応自動原稿送り装
置(RDF)36及びスキャナユニット40から構成さ
れている。多段給紙ユニット33は、第1カセット5
1、第2カセット52、第3カセット53及び選択によ
り追加可能な第5カセット55を有している。多段給紙
ユニット33では、各段のカセットに収容された用紙の
上から用紙が1枚ずつ送り出され、レーザプリンタ部3
2へ向けて搬送される。RDF36は、複数枚の原稿を
一度にセットしておき、自動的に原稿を1枚ずつスキャ
ナユニット40へ送給して、オペレータの選択に応じて
原稿の片面又は両面をスキャナユニット40に読み取ら
せる。スキャナユニット40は原稿を露光するランプリ
フレクタアセンプリ41、原稿からの反射光像を光電変
換素子(CCD)42に導くための複数の反射ミラー4
3、及び原稿からの反射光像をCCD42に結像させる
ためのレンズ44を含んでいる。
【0007】スキャナ部31は、原稿載置台35に載置
された原稿を走査する場合には、原稿載置台35の下面
に沿ってスキャナユニット40が移動しながら原稿画像
を読み取るように構成されており、RDF36を使用す
る場合には、RDF36の下方の所定位置にスキャナユ
ニット40を停止させた状態で原稿を搬送しながら原稿
画像を読み取るように構成されている。原稿画像をスキ
ャナユニット40で読み取ることにより得られた画像デ
ータは、画像処理部へ送られ各種処理が施された後、画
像処理部のメモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメ
モリ内の画像データをレーザプリンタ部32に与えて用
紙上に画像を形成する。
【0008】レーザプリンタ部32は手差し原稿トレイ
45、レーザ書き込みユニット46及び画像を形成する
ための電子写真プロセス部47を備えている。レーザ書
き込みユニット46は、上述のメモリからの画像データ
に応じたレーザ光を出射する半導体レーザ、レーザ光を
等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度偏向された
レーザ光が静電写真プロセス部47の感光体ドラム48
上で等速度傾向されるように補正するf−θレンズ等を
有している。電子写真プロセス部47は、周知の態様に
従い、感光体ドラム48の周囲に帯電器、現像器、転写
器、剥離器、クリーニング器、除電器及び定着器49を
配置して成っている。定着器49より画像が形成される
べき用紙の搬送方向下流側には搬送路50が設けられて
おり、搬送路50はソータ34へ通じている搬送路57
と多段給紙ユニット33へ通じている搬送路58とに分
岐している。
【0009】搬送路58は多段給紙ユニット33におい
て分岐しており、分岐後の搬送路として反転搬送路50
a及び両面/合成搬送路50bが設けられている。反転
搬送路50aは原稿の両面を複写する両面複写モードに
おいて、用紙の裏表を反転するための搬送路である。両
面/合成搬送路50bは、両面複写モードにおいて反転
搬送路50aから感光ドラム48の画像形成位置まで用
紙を搬送したり、用紙の片面に異なる原稿の画像や異な
る色のトナーで画像を形成する合成複写を行う片面合成
複写モードにおいて用紙を反転することなく感光ドラム
48の画像形成位置まで搬送するための搬送路である。
【0010】多段給紙ユニット33は共通搬送路56を
含んでおり、共通搬送路56は第1カセット51、第2
カセット52、第3カセット53からの用紙を電子写真
プロセス部47に向かって搬送するように構成されてい
る。共通搬送路56は電子写真プロセス部47へ向かう
途中で第5カセット55からの搬送路59と合流して搬
送路60に通じている。搬送路60は両面/合成搬送路
50b及び手差し原稿トレイ45からの搬送路61と合
流点62で合流して静電写真プロセス部47の感光体ド
ラム48と転写器との間の画像形成位置へ通じるように
構成されており、これら3つの搬送路の合流点62は画
像形成位置に近い位置に設けられている。従って、レー
ザ書き込みユニット46及び電子写真プロセス部47に
おいて、上述のメモリから読み出された画像データは、
レーザ書き込みユニット46によってレーザ光線を走査
させることにより感光体ドラム48の表面上に静電潜像
として形成され、トナーにより可視像化されたトナー像
は多段給紙ユニット33から搬送された用紙の面上に静
電転写され定着される。このようにして画像が形成され
た用紙は定着器49から搬送路50及び57を介してソ
ータ34へ送られたり、搬送路50及び58を介して反
転搬送路50aへ搬送される。
【0011】次に、このディジタル複写機30に含まれ
ている画像処理部及び各制御系の構成及び機能を説明す
る。図2は図1に示したファクシミリ機能付ディジタル
複写機30に含まれている画像処理部及び各制御系のブ
ロック構成図である。ディジタル複写機30に含まれて
いる画像処理部は、画像データ入力部70、画像処理部
71、画像データ出力部72、RAM(ランダムアクセ
スメモリ)等から構成されるメモリ73及び画像処理中
央処理演算装置(CPU)74を備えている。
【0012】画像データ入力部70はCCD部70a、
ヒストグラム処理部70b及び誤差拡散処理部70cを
含んでいる。画像データ入力部70は図1のCCD42
から読み込まれた原稿の画像データを2値化変換して、
2値のデジタル量としてヒストグラムをとりながら、誤
差拡散法により画像データを処理して、メモリ73に一
旦記憶するように構成されている。即ち、CCD部70
aでは、画像データの各画像濃度に応じたアナログ電気
信号がA/D変換された後、MTF(Modulation Trans
fer Function)補正、白黒補正又はガンマ補正が行わ
れ、256階調(8ビット)のデジタル信号としてヒス
トグラム処理部70bへ出力される。ヒストグラム処理
部70bでは、CCD部70aから出力されたデジタル
信号が256階調の画素濃度別に加算されて濃度情報
(ヒストグラムデータ)が得られると共に、必要に応じ
て、得られたヒストグラムデータは画像処理CPU74
へ送られ、又は画素データとして誤差拡散処理部70c
へ送られる。誤差拡散処理部70cでは、擬似中間調処
理部の一種である誤差拡散法、即ち2値化の誤差を隣接
画素の2値化判定に反映させる方法により、CCD部7
0aから出力された8ビット/画素のデジタル信号が1
ビット(2値)に変換され、原稿における局所領域濃度
を忠実に再現するための再配分演算が行われる。
【0013】画像処理部71は多値化処理部71a及び
71b、合成処理部71c、濃度変換処理部71d、変
倍処理部71e、画像プロセス部71f、誤差拡散処理
部71g並びに圧縮処理部71bを含んでいる。画像処
理部71は、入力された画像データをオペレータが希望
する画像データに最終的に変換する処理部であり、メモ
リ73に最終的に変換された出力画像データとして記憶
されるまでこの処理部にて処理するように構成されてい
る。但し、画像処理部71に含まれている上述の各処理
部は必要に応じて機能するものであり、機能しない場合
もある。
【0014】即ち、多値化処理部71a及び71bで
は、誤差拡散処理部70cで2値化されたデータが再度
256階調に変換される。合成処理部71cでは、画素
毎の論理演算、即ち論理和、論理積又は排他的論理和の
演算が選択的に行われる。この演算の対象となるデータ
は、メモリ73に記憶されている画像データ及びパター
ンジェネレータ(PG)からのピットデータである。濃
度変換処理部71dでは、256階調のデジタル信号に
対して、所定の階調変換テーブルに基づいて入力濃度に
対する出力濃度の関係が任意に設定される。変倍処理部
71eでは、指示された変倍率に応じて、入力される既
知データにより補間処理を行うことによって、変倍後の
対象画素に対する画素データ(濃度値)が求められ、副
走査が変倍された後に主走査が変倍処理される。画像プ
ロセス部71fでは、入力された画素データに対して様
々な画像処理が行われ、又、特徴抽出等データ列に対す
る情報収集が行われ得る。誤差拡散処理部71gでは、
画像データ入力部70の誤差拡散処理部70cと同様な
処理が行われる。圧縮処理部71hでは、ランレングス
という符号化により2値データが圧縮される。又、画像
データの圧縮に関しては、最終的な出力画像データが完
成した時点で最後の処理ループにおいて圧縮が機能す
る。画像データ出力部72は復元部72a、多値化処理
部72b、誤差拡散処理部72c及びレーザ出力部72
dを含んでいる。
【0015】画像データ出力部72は、圧縮状態でメモ
リ73に記憶されている画像データを復元し、もとの2
56階調に再度変換し、2値データより滑らかな中間調
表現となる4値データの誤差拡散を行い、レーザ出力部
72dへデータを転送するように構成されている。即
ち、復元部72aでは、圧縮処理部71bによって圧縮
された画像データが復元される。多値化処理部72bで
は、画像処理部71の多値化処理部71a及び71bと
同様な処理が行われる。誤差拡散処理部72cでは、画
像データ入力部70の誤差拡散処理部70cと同様な処
理が行われる。レーザ出力部72dでは、プリント部制
御用CPU79からの制御信号に基づき、デジタル画像
データがレーザのオン/オフ信号に変換され、レーザが
オン/オフ状態となる。尚、画像データ入力部70及び
画像データ出力部72において扱われるデータは、メモ
リ73の容量の削減のため、基本的には2値データの形
でメモリ73に記憶されているが、画像データの劣化を
考慮して4値のデータの形で処理することも可能であ
る。
【0016】一方、ファクシミリ装置としては、電話回
線77、NCU(網制御ユニット)76及びモデム75
を介して発呼側のファクシミリ装置より受信情報が着信
するとプリンタ部制御用CPU79へ着信信号が送ら
れ、このCPU79は画像処理CPU74に対し、画像
データ(モデムからのデータ)のメモリ準備を命令し、
メモリ73へ画像データを記憶させる。これを読み出
し、読み出した受信情報に従って、レーザ書き込みユニ
ット46を駆動し感光ドラム48の表面に受信情報に対
応した静電潜像を形成する。なお、レーザ書き込みユニ
ット46の駆動に先立って感光ドラム48の表面は帯電
チャーヂャーにより均一に帯電される。
【0017】次いで、感光ドラム上の静電潜像に現像器
がトナーを供給しこれにより該当する部分にトナー像が
形成される。また、この間において、図2に示されるプ
リンタ部制御用CPU79が給紙、搬送ローラを駆動
し、カセット内の紙をレジストローラ63へ供給する。
レジストローラ63は感光ドラム48の回転と同期をと
って紙を感光ドラムと転写チャージャーの間に供給す
る。これにより、感光ドラム48上のトナー像が紙に転
写される。トナー像を転写された紙は定着器49の位置
へ搬送され、ここで、定着工程が行われた後、搬送路5
0及び57を介してソータ34へ送られたり、搬送路5
0及び58を介して反転搬送路50aへ搬送される。
【0018】図3は、定着器49の詳細を説明するため
の図で、該定着器49は、上ローラ49a及び下ローラ
49bの上下一対のローラから成り、上ローラ49aの
内部には、その表面を定着温度になるまで加熱するヒー
タランプ81が設けられている。また、上ローラ49a
の表面にはこれの表面温度を検出するサーミスタ78が
設けられ、このサーミスタ78はバネ装置90により、
上ローラ49aに常に均一な圧力で接触するように支持
されている。サーミスタ78は、上ローラ49aの表面
温度に対応した電圧信号をプリンタ部制御用CPU79
に出力する。すると、プリンタ部制御用CPU79は、
サーミスタ78からの検出信号と予め設定された基準電
圧値とに基づき、上ローラ49aの表面温度を定着温度
に設定するように、ヒータオン・オフ駆動回路80に所
定の駆動信号を発する。ヒータのオン・オフ駆動回路8
0はゼロクロスを使ったトライアック等を装備してお
り、プリンタ部制御用CPU79からの駆動信号に応じ
てヒータランプ90を加熱し、これにより上ローラ49
a即ち定着器49が定着温度に設定される。なお、定着
温度の設定は、受信メモリの蓄積量に余裕がなくなった
場合(夜間ファクシミリ受信モード選択時)に行われ、
それまではオフ状態である。
【0019】図4は、本発明によるファクシミリ機能付
複写機に用いられる表示パネルの一例を示す表面図で、
本発明によるファクシミリ機能付複写機の表示パネル1
00には、図示のように、夜間モード(夜間ファクシミ
リ受信モード)と昼間(通常)モード(複写機及びファ
クシミリ受信モード)切り換えスイッチ101及びメッ
セージ表示パネル102を有し、切り換えスイッチ10
1により、勤務時間帯は、昼間モードにして、通常の複
写機能とファクシミリ受信機能を働かせ、夜間等従業員
が帰った時は、夜間モードに切り換えてファクシミリ受
信可能状態にしておく。
【0020】図5は、本実施例の動作説明をするための
フローチャートで、夜間ファクシミリモードを選択する
と(step1)、ヒータランプ81は、プリンタ部制御用
CPU79によりオフ状態となり、ここで、受信メモリ
はクリアーされる(step2)。その後、受信データは、
メモリへ蓄積される。画像処理CPU74はメモリ残量
をモニターしているので(step3)、受信メモリの蓄積
量に余裕がなくなった場合、該画像処理CPU74は、
プリンタ部制御用CPU79へ通信によって情報を流
す。それにもとづき、プリンタ部制御用CPU79は、
メモリの内容を出力することで、次回のファクシミリ受
信に応じられるようメモリに空き領域を確保するべきか
否か判断する。その結果、出力すべきと判断した時点
で、ヒータランプオンのシーケンスに入り(step4)、
定着器49が所定温度に達した時に、受信メモリの蓄積
内容をコピー出力する(step5)。
【0021】図6は、前述のごときファクシミリ機能付
複写機において、ファクシミリ受信可能状態にして夜間
放置した場合に、ファクシミリ受信メモリが一杯になっ
た時点で電源が自動に入り出力するようにした場合に、
メモリが一杯にならなかった場合には、翌朝、通常モー
ドに切換えた時に、コピー出力するようにし、受信メモ
リが蓄積されていない場合はメッセージを出すようにし
た場合の実施例を説明するためのフローチャートで、夜
間ファクシミリモードを選択すると(step1)、受信メ
モリはクリアーされる(step2)。ヒータランプは、プ
リンタ部制御用CPU79によりオフ状態となる(step
3)。その後、受信データはメモリへ蓄積される。画像
処理CPU74はメモリ残量をモニターしているので
(step4)、受信メモリの蓄積量に余裕がなくなった場
合、画像処理CPU74はプリンタ部CPU79へ通信
によって情報を流す。それにもとづき、プリンタ部制御
用CPU79は、メモリの内容を出力することで、次回
ファクシミリ受信に応じられるようにメモリに空き領域
を確保するべきか否か判断する。その結果、出力すべき
と判断した時点で、ヒータランプオンのシーケンスに入
る(step5)。一方、受信メモリの蓄積量に余裕があっ
ても、例えば、朝、ユーザが通常モード(昼間のマルチ
コピーやファクシミリ受信モード)に切換えた場合には
(step6)、画像処理CPU74はメモリ残量をプリン
タ部CPU79へ通信によって情報を流す。メモリの蓄
積量がゼロの場合は(step7)、図4の表示パネル10
2に、例えば、“昨夜のファクシミリの着信はありませ
ん”などのメッセージを表示させることにより(step
8)、ユーザにインフォメーションを流す。メモリの蓄
積量がある場合には、ヒータランプオンのシーケンスへ
入り(step9)、定着器49が設定温度に達した時点
で、受信メモリの蓄積内容のコピー出力を実施する。
【0022】図7は、前述のごときファクシミリ機能付
複写機において、ファクシミリ受信可能状態にして、夜
間放置した場合には、定着器の設定温度を通常のコピー
モード時に対して低い温度にすることにより節電するよ
うにした場合のフローチャートを示す図で、この場合、
夜間ファクシミリ受信モード時のメッセージを表示する
とともに、ファクシミリ受信処理時間(コピー枚数/
分)に対応するマルチコピーを可とするものである。こ
の実施例では、昼間(通常)モードにおいて、定着ヒー
トローラ49aの温度を190℃に保つように、プリン
タ部制御用CPU79がコントロールする。これは、プ
リンタ部制御用CPU79がサーミスタ78からの検出
信号と予め190℃に対応設定された基準電圧値とに基
づき、上ローラ49aの表面温度を定着温度に設定する
ように、ヒータオン・オフ駆動回路80に所定の駆動信
号を発する。他方、図4におけるスイッチ101により
夜間ファクシミリモードを選択すると(step1)、プリ
ンタ部制御用CPU79が170℃に対応設定された基
準電圧値に対して、サーミスタ78からの検出信号を比
較し、上ローラ49aの表面温度を定着温度に設定する
ように、ヒータオン・オフ駆動回路80に所定の駆動信
号を発する(step2)。それとともに、夜間ファクシミ
リ受信モードに入っていることをユーザに知らせるため
にメッセージ表示パネル102に、例えば、“夜間ファ
クシミリ受信モード”と表示する(step3)。また、夜
間ファクシミリモード選択時にも、コピーをとる必要が
ある場合には(step4)、受信処理時間(コピー枚数/
分)に対応したマルチコピーを可能とする(step5)。
【0023】図7に示した実施例では、通常モードにお
いて、A4原稿が30枚/分のコピースピードに対応す
るように、ヒートローラの設定温度が190℃に設定さ
れている。これは、図8に示すように、30枚/分のコ
ピースピードでコピーをとり続けても、定着性を満足で
きるスピードである(図8の曲線A)。また、本実施例
の最低定着温度は160℃に設定されており、これ以下
にヒートローラ温度が下がると、転写紙上のトナー粒子
が完全に溶融せず、紙の繊維空間への流入が不完全で、
手で触れるだけでも容易にトナーが転写紙から離れると
いう低温オフセットという現象となる。一方、夜間は無
人化となるオフィスではマルチコピーの必要がない。従
って、ヒートローラの設定温度を通常モードの190℃
に設定する必要はなく、これは無駄な電力を消費する。
夜間ファクシミリ受信モードを選択することにより、ヒ
ートローラの設定温度を170℃に切り換える。
【0024】本実施例の温度は、その時々にて変更可能
である。これは、ファクシミリ受信から画像処理を経て
出力するまでの時間が30秒とすると、1分間当りA4
サイズが2枚のコピースピードとなる。夜間ファクシミ
リ受信モード選択時には、2枚/分のマルチコピーを続
けても最低定着温度よりヒートローラ表面温度が下がら
ない設定温度であれば良い(図8の曲線B)。また、こ
の夜間ファクシミリ受信モードを選択した場合には、図
4のメッセージパネル102に“夜間ファクシミリ受信
モード”等と表示し、ユーザに情報を与える。また、夜
間ファクシミリ受信モード設定時においても、コピー機
能を維持しておくため、上記内容における2枚/分のマ
ルチコピーを認める。すなわち、ユーザが夜間ファクシ
ミリ受信モード時に2枚以下のマルチコピーを要望し、
キー入力(マルチ置数)した場合は、コピーモードを受
けつける。しかしながら、2枚以上になると定着性能を
満足できないとして、コピーモードの受けつけを禁止
し、表示パネル102に“マルチコピーは2枚以下”な
どのメッセージを表示する。なお、本実施例における上
述の値は上記値に限定されるものでなく、種々の条件に
より変わる。
【0025】図9は、本発明の他の実施例を説明するた
めの図で、図中、82はリアルタイムクロックで、その
他、図2に示したブロック図と同様の作用をする部分に
は、図2の場合と同一の参照番号が付してある。而し
て、このリアルタイムクロック82は、カレンダー機能
を有したICであり、年、日、時刻等の設定が可能であ
る。このICは、電源のON/OFFに関係なく、バッ
テリーによりバックアップされており、時間をカウント
アップできるものである。
【0026】図10は、図9に示したファクシミリ機能
付複写機に用いて好適な操作パネルの一例を示す平面図
で、この操作パネル100は、図4に示した操作パネル
100と同様に、夜間モードと昼間モード切り換え用の
スイッチ101、メッセージ表示パネル102を有し、
更に、時刻設定用キー群103、コピー出力時刻設定モ
ードキー104、セットキー105、タイマースタート
キー106等を有している。
【0027】図11は、図9に示した実施例の動作説明
をするためのフローチャートで、図10に示した夜間フ
ァクシミリモードと昼間(通常)モードの切換スイッチ
101によって夜間ファクシミリモードを選択すると
(step1)、ヒータランプ81はプリンタ部制御用CP
U79によりオフ状態となり、受信メモリはクリアされ
る(step2)。本実施例でのメモリは約600字のA4
サイズを20枚分蓄積可能な容量を有している。その
後、夜間のファクシミリ受信時のデータはメモリへ蓄積
される。他方、出力時刻設定モードキー104の入力に
より表示パネル102は画面が切り換り予約画面102
a(図10の(b))となり、例えば、「出力時刻を設定し
て下さい」と表示される。ここで、表示パネル102上
のメッセージ102aに従って時刻設定用キー群103
を入力することにより設定可能となる(step3)。表示
パネル102上のメッセージ102aにおいて入力の必
要部分(例えば、午前、時、分)を点滅させて時刻設定
用キー群103で時刻を入力後、セットキー105を入
力することにより、点滅をやめて、設定されたことを示
す。その後、タイマースタートキー106の入力により
リアルタイムクロックがスタートする(step4)。な
お、リアルタイムクロック82の初期設定は同様な形で
行なわれる。設定された時刻に到達したことをリアルタ
イムクロックの情報(内部データ)よりプリンタ部制御
用CPU79が判断する(step5)。それにもとづき、
プリンタ部制御用CPU79はヒータオンのシーケンス
にはいり(step6)、定着器が定着温度に達した時点で
受信メモリの蓄積内容のコピー出力を開始する(step
7)。
【0028】図12は、本発明の他の実施例を説明する
ためのフローチャートで、この実施例は、図10、図1
1に関して説明した実施例において、夜間のファクシミ
リ受信モード期間中に受信が1件もなく、メモリがゼロ
の場合の例を説明するためのもので、切り換えスイッチ
101による夜間モードの選択から設定された時刻に到
達したことをリアルタイムクロック82の情報(内部デ
ータ)よりプリンタ部制御用CPU79が判断するとこ
ろまで(step5まで)は、図11に示したフローと同じ
である。而して、この実施例においては、画像処理CP
U74はメモリ残量をモニターしており(step6)、そ
の情報をプリンタ部CPU79へ通信によって情報を流
す。メモリの蓄積量がゼロでない場合、プリンタ部制御
用CPU79はヒータオンのシーケンスにはいり(step
7)、定着器が定着温度に達した時点で受信メモリの蓄
積内容のコピー出力を開始する(step8)。メモリの蓄
積量がゼロの場合は、図10に示した表示パネル102
に、例えば、“昨夜のファクシミリの着信はありませ
ん”などのメッセージを表示させることによりユーザに
インフォメーションを流す(step9)。
【0029】図13は、本発明の更に他の実施例を説明
するためのフローチャートで、この実施例は、図10,
図11に関して説明した実施例において、夜間のファク
シミリ受信モード期間中に、換言すれば、設定時刻に到
達する前に、メモリ容量が一杯になってメモリが足りな
くなった場合の例を説明するもので、切り換えスイッチ
101による夜間モードの選択から、タイマースタート
キー106を入力してタイマーをスタートするところま
で(step4まで)は、図11に示したフローと同じであ
る。前述のように、タイマースタートキー106の入力
により、リアルタイムクロック82がスタートし(step
4)、メモリーをクリアし(step5)、以降、ファクシ
ミリ受信時のデータはメモリに蓄積されるが、このメモ
リの残量は、画像処理CPU74によりモニターされて
おり(step6)、出力時刻までの間に、受信メモリの蓄
積量に余裕がなくなった場合、画像処理CPU74はプ
リンタ部CPU79へ通信によって情報を流す。それに
ともづき、プリンタ部制御用CPU79はメモリの内容
を出力することで次回ファクシミリ受信に応じられるよ
うにメモリに空き領域を確保するべきか否か判断する。
その結果、出力すべきと判断した時点で(受信メモリの
領域がなくなった場合)、ヒータランプオンのシーケン
スへ入る(step7)。そして、蓄積内容のコピー出力
(step8)後そのメモリ蓄積量がゼロになったことを確
認し(step9)、ヒータランプをオフし(step10)、
再度メモリのクリアのステップまでもどる。受信メモリ
の蓄積量に余裕があれば、出力時刻に到達するまで(st
ep11)、ファクシミリの受信を継続し、メモリに蓄積
する。設定された時刻に達した時は、図12に示した実
施例と同様にして、設定された時刻に到達したことをリ
アルタイムクロック82の情報(内部データ)よりプリ
ンタ部制御用CPU79が判断する。画像処理CPU7
4はメモリ残量をモニタしているので(step12)、そ
の情報をプリンタ部CPU79へ通信によって情報を流
す。メモリの蓄積量がゼロでない場合、プリンタ部制御
用CPU79は、ヒータオンのシーケンスにはいり(st
ep13)、定着器が定着温度に達した時点で受信メモリ
の蓄積内容のコピー出力を開始する(step14)。メモ
リの蓄積量がゼロの場合は、図9の表示パネル102
に、例えば、“昨夜のファクシミリの着信はありませ
ん”などのメッセージを表示させることによりユーザに
インフォメーションを流す(step15)。
【0030】
【発明の効果】本発明のファクシミリ機能付複写機によ
れば、定着手段の設定温度を通常のコピーモード時に対
して低い温度にするようにしたので、 1.節電効果がある。 2.定着手段を含むヒータランプ等の寿命を伸ばすこと
ができる。 3.設定温度を低くすることにより熱による悪影響を低
減することができる。 4.夜間ファクシミリモード選択時においても、コピー
機能を維持できる。夜間 モード時には、通常のコピー速度より通紙速度を低
下させて出力処理を行うようにしたので、受信メモリの
容量を増大させる必要はなく、また無駄な電力消費も解
消できる。また、ファクシミリ受信処理時間(コピー枚
数/分)に対応したマルチコピーを可能としたので、夜
間における定着手段のヒートローラの温度をマルチコピ
ーに対応させる必要はなく、ファクシミリの受信処理時
間に合わせたコピー枚数に対応したコピーを行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるファクシミリ機能付複写機の一例
を説明するための全体構成図である。
【図2】図1に示したファクシミリ機能付複写機におけ
る画像処理部及び各制御系の構成及び機能を説明するた
めのブロック図である。
【図3】図1に示した定着装置49の詳細を説明するた
めの図である。
【図4】操作パネルの一例を示す平面図である。
【図5】請求項1に記載した発明の一実施例を説明する
ためのフローチャートである。
【図6】請求項2及び3に記載した発明の一実施例を説
明するためのフローチャートである。
【図7】請求項4に記載した発明の実施例を説明するた
めのフローチャートである。
【図8】ヒートローラの表面温度の経時変化を示す図で
ある。
【図9】図1に示したファクシミリ機能付複写機におけ
る画像処理部及び各制御系の他の構成及び機能を説明す
るための図である。
【図10】操作パネルの他の例を説明するための平面図
である。
【図11】本発明の他の実施例を説明するためのフロー
チャートである。
【図12】本発明の更に他の実施例を説明するためのフ
ローチャートである。
【図13】本発明の更に他の実施例を説明するためのフ
ローチャートである。
【符号の説明】
30…ファクシミリ機能付複写機、31…スキャナ部、
32…レーザプリンタ部、33…給紙ユニット、34…
ソータ、35…原稿載置台、36…自動原稿送り装置、
40…スキャナユニット、46…レーザ書き込みユニッ
ト、48…感光体ドラム、70…画像データ入力部、7
1…画像処理部、72…画像データ出力部、73…メモ
リ、74…画像処理CPU、75…モデム、76…網制
御ユニット、77…電話回線、78…サーミスタ、79
…プリンタ部制御用CPU、80…ヒータオン・オフ駆
動回路、81…ヒータランプ、82…リアルタイムクロ
ック、100…操作パネル、101…モード切り換えス
イッチ、102…表示パネル。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭64−57870(JP,A) 特開 平2−231861(JP,A) 特開 平2−281872(JP,A) 特開 平3−128564(JP,A) 特開 平3−101363(JP,A) 特開 平3−163952(JP,A) 特開 昭49−91713(JP,A) 特開 平2−23766(JP,A) 特開 平2−231869(JP,A) 特開 平3−216067(JP,A) 特開 平4−8059(JP,A) 実開 平2−123164(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 1/00 - 1/00 108 G03G 21/00 370

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複写出力紙とファクシミリ出力紙に対し
    て共通の定着手段と、昼間モード(複写及びファクシミ
    リ受信モード)と夜間モード(ファクシミリ受信モー
    ド)を切り換える切り換え手段と、夜間モードを選択し
    た場合に、前記定着手段の設定温度を昼間モード選択時
    に対して低い温度に設定する手段と、夜間モード選択
    時、昼間モード時のコピー速度よりも遅いコピー速度で
    出力処理を可能とする手段とを有したことを特徴とする
    ファクシミリ機能付複写機。
  2. 【請求項2】 夜間モード選択時の出力処理を可能とす
    る手段は、ファクシミリ受信処理時間に対応するマルチ
    コピーを可能とするものであることを特徴とする請求項
    2記載のファクシミリ機能付複写機。
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