JP3186673U - 電子写真感光体 - Google Patents

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Abstract

【課題】フランジの駆動力伝達部を改良することで、実機使用時における回転精度および回転強度が高く、かつ、製造コストの点でも優れ、また、プロセスカートリッジに組み込まれた状態で、電子写真応用装置の装置本体に着脱自在に装着されて使用される電子写真感光体を提供する。
【解決手段】円筒状導電性基体の外周面に、光導電性材料を含む感光層が形成されてなる感光ドラム2と、その開口端部に嵌合されて、装置本体からの回転駆動力を感光ドラム2に伝達するギヤフランジ1またはフランジと、を備える。ギヤフランジ1またはフランジの、回転駆動力を受ける側の面上に、感光ドラム2の中心軸を中心とする同心円上に配置された円筒体3と3個の係合突起4からなる従動側動力伝達部が形成されている。
【選択図】図1

Description

本考案は電子写真感光体(以下、単に「感光体」とも称する)に関し、詳しくは、電子写真感光体を構成するプロセスカートリッジに組み込まれて使用される際に電子写真応用装置から感光ドラムへの回転駆動力の伝達を行うギヤフランジおよびフランジの改良に関する。
電子写真感光体は、一般に、導電性基体の外周面に感光層が設けられてなる感光ドラムの両端に、フランジまたはギヤフランジが結合されて形成されている。このような感光体は、プロセスカートリッジに搭載され、更に複写機、プリンタ、ファクシミリなどの電子写真応用装置に装着されて使用される。
プロセスカートリッジとは、電圧を直接印加するための帯電部材(除電を含む)や現像、クリーニングなどの電子写真プロセスに必要な各種部材を電子写真感光体の周辺に配置し、これらを一体的に収納してカートリッジ化したもので、電子写真応用装置に着脱可能に装着されて、画像形成の中心的機能を果たすものである。
プロセスカートリッジを装着した電子写真応用装置においては、まず、帯電プロセスによって均一帯電させた電子写真感光体に対し、画像情報に対応する露光を行って潜像を形成する。次いで、その潜像を現像プロセスによりトナーを用いて現像して、感光体上にトナー像を形成する。更に、そのトナー像を転写プロセスにより紙などの支持体上に転写して、画像形成を行う。
従来から、電子写真プロセスを用いた電子写真応用装置においては、上記したようなプロセスカートリッジ方式が広く採用されている。このプロセスカートリッジによれば、装置本体のメンテナンスがほぼ不要となるので、装置のメンテナンス性が非常に簡便となるという利点がある。
ところで、プロセスカートリッジにおいては、電子写真感光体は、装置本体から回転駆動力を受けて回転することにより電子写真プロセスを遂行する。そこで、その駆動力の伝達のために、感光ドラムの端部には一般に、ギヤを備えたフランジまたはフランジが結合される。
感光ドラムに結合されているギヤフランジまたはフランジが感光体から脱落したり、その結合部が緩んだりすると、駆動力が伝達されずに感光体の回転がストップして、装置の機能停止若しくはジッタ等の画像障害の発生という重大事故が生ずることになる。そのため、ギヤフランジまたはフランジに関しては、脱落や緩みが発生しないよう、感光体ドラムとの結合部における長期的信頼性を確保することが、重要な技術的課題である。
一方、フランジの従動側動力伝達部と装置本体の駆動側動力伝達部との間の嵌合精度が悪い場合にも、駆動力の伝達不良が生じて、画像障害の発生を招く場合がある。そのため、フランジにおいては、感光ドラムとの結合信頼性を確保することに加え、駆動側動力伝達部の嵌合状態を最適化して回転駆動力の伝達を確実に行うことにより、高い回転精度を長期にわたり保持することも重要となる。
フランジの従動側動力伝達部の改良に関しては、例えば、特許文献1に、装置本体ギヤに所定のねじれた穴を設け、かつ、電子写真感光体ドラムの長手方向一端にねじれた突起を設けて、これらの嵌合により回転駆動力の伝達を行うことで、感光体ドラムの回転精度を向上する技術が記載されている。
また、特許文献2には、装置本体およびプロセスカートリッジに夫々、装置本体側ギヤに形成された連結穴および連結突起と、突出部およびこれに外接する当接部を設け、これらにより装置本体とプロセスカートリッジとの連結を行って、駆動力の確実な伝達およびプロセスカートリッジの振動防止を図る技術が記載されている。
また、特許文献3には、フランジの従動側動力伝達部に係る成形加工を迅速に行うために、かかる従動側動力伝達部の形状を改良した現像シリンダおよび駆動ギヤに係る技術が記載されている。
特開平8−328449号公報(特許請求の範囲等) 特開2001−324845号公報(特許請求の範囲等) 米国特許第6173146号明細書
上記したように、フランジの従動側動力伝達部の構造に関しては、これまでに種々検討がなされてきているが、さらに、駆動時の回転伝達力を高めて回転精度の長期信頼性を向上させるとともに、コスト性についても向上させることで、実用性を高めたフランジの実現が望まれている。
また、装置本体の駆動側動力伝達部の回転方向は、電子写真応用装置の装置本体の仕様によって異なるため、回転方向に応じて駆動側動力伝達部及び従動側動力伝達部の形状を変更する必要がある。したがって、駆動側動力伝達部の形状に応じて複数種類の従動側動力伝達部を作成する必要があり、互換性のあり、耐久性の高い従動側動力伝達部の実現が望まれている。
そこで、本考案の目的は、実機使用時における回転精度が高く、かつ、その回転精度を長期にわたり保持することができ、さらに、駆動側動力伝達部の回転方向にかかわらず動力伝達を行うことができ、しかも製造コストの点でも優れた電子写真感光体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本考案の電子写真感光体の一態様は、プロセスカートリッジに組み込まれた状態で、電子写真応用装置の装置本体に着脱自在に装着されて使用される電子写真感光体である。この電子写真感光体は、円筒状導電性基体の外周面に、光導電性材料を含む感光層が形成されてなる感光ドラムと、該感光ドラムの端部に嵌合されて、前記装置本体に配置された駆動側動力伝達部からの回転駆動力を前記感光ドラムに伝達するギヤフランジまたはフランジと、を備えている。
そして、前記ギヤフランジまたはフランジは、前記回転駆動力を受ける側の面上に突出形成された前記感光ドラムの中心軸を中心とする円筒体と、該円筒体の外周上の3等分位置に、それぞれ半径方向に突出し且つ前記中心軸と平行に配置された前記駆動側動力伝達部に係合する係合突起と、を備える従動側駆動力伝達部が形成されている。
本考案の一態様によれば、感光ドラムの中心軸に対し平行に配置された少なくとも3個所の係合突起を備える従動側動力伝達部を形成している。このため、係合突起の駆動側動力伝達部に形成した係合穴への装着性,嵌合性、および印刷中における回転精度および回転強度を回転方向にかかわらず高めることができ、かつ、製造コストの点でも優れた電子写真感光体を実現することができる。
本考案の一例の電子写真感光体、装置駆動軸および電動モータを示す部分拡大斜視図である。 本考案の一例のギヤフランジを示しており、(a)は図1に示すギヤフランジの斜視図であり、(b)はギヤフランジの変形例を示し、係合突起4が円筒体3と同じ高さである例を示す斜視図である。 図2(a)に係るギヤフランジの(a)側面図、(b−1)正面図および(b−2)断面図である。 図2(b)に係るギヤフランジの(a)側面図、(b−1)正面図、(b−2)断面図および(b-3)部分拡大図である。 第1の実施形態の動作の説明に供する説明図である。 円筒体及び係合突起の形状を示す模式図である。 実施例1の傾斜角θに対する案内補助性及び駆動力伝達特性を示すグラフである。 実施例2の傾斜角θに対する案内補助性及び駆動力伝達特性を示すグラフである。 実施例3の傾斜角θに対する案内補助性及び駆動力伝達特性を示すグラフである。 実施例4の傾斜角θに対する案内補助性及び駆動力伝達特性を示すグラフである。 本考案の第2の実施形態のギヤフランジを示す図である。 本考案の第3の実施形態を示す平面図及び展開図である。 本考案の第3の実施形態の変形例を示す平面図及び展開図である。 本考案の第3の実施形態の他の変形例を示す平面図及び展開図である。 本考案の第4の実施形態を示す平面図及び展開図である。 第4の実施形態の動作の説明に供する説明図である。 本考案の第4の実施形態の変形例を示す平面図及び展開図である。 本考案の第4の実施形態の他の変形例を示す平面図及び展開図である。 本考案を適用し得るギヤを省略したフランジを示す正面図である。
以下、本考案の実施の形態について詳細に説明する。
図1(a)、図2に、本考案の第1の実施形態における電子写真感光体の端部拡大斜視図を、図1(b)に、装置本体駆動軸の斜視図を、図1(c)に、装置本体駆動軸の正面図を、夫々示す。
本考案の電子写真感光体10は、プロセスカートリッジに組み込まれた状態で、電子写真応用装置の装置本体に着脱自在に装着されて使用されるプロセスカートリッジ用感光体である。図示するように、感光体10は、感光ドラム2と、その開口端部に嵌合されたギヤフランジ1とを備えている。
このギヤフランジ1は、装置本体の装置駆動軸Aから感光ドラム2に回転駆動力を伝達し、感光ドラム2によって電子写真プロセスが行われる。装置駆動軸Aは、電動モータBの回転軸に減速機構等の所定の動力伝達機構(図示せず)を介して連結されて一定方向に回転駆動される。この装置駆動軸Aの先端面には、駆動側動力伝達部を構成する係合穴Cが形成されている。この係合穴Cは、装置駆動軸Aの端面位置で三角形状の開口部Dを有し、この開口部Dに連接して装置駆動軸Aの後端側に行くに従い三角形状の断面形状が図1で見て例えば反時計方向へ徐々に回転される螺旋状のねじれ係合穴として形成されている。したがって、開口部Dの裏面側に螺旋状の案内面Eが形成される。なお、三角形状の開口部Dは、3つの頂部にそれぞれR処理が施されている略三角形状の開口部を含む。
電子写真感光体10においては、ギヤフランジ1の、回転駆動力を受ける側の面上に、従動側動力伝達部5が形成されている点が重要である。この従動側動力伝達部5は、ギヤフランジ1の回転駆動力を受ける側の面上に突出形成された感光ドラム2の中心(回転)軸を中心とする円筒体3と、この円筒体3の外周面上の軸方向から見て3等分位置に配置された3個の係合突起4とを備えている。
これら係合突起4は、図2に示すように、円筒体3の外周面にその基部側から先端面に向けて感光ドラム2の中心軸と平行に延長されて形成されている。駆動側動力伝達部からの回転駆動力の伝達は、主として各係合突起4を介して行われる。各係合突起4を感光ドラム2の中心軸に対し平行に形成することにより、ギヤフランジ1の設計を簡略化でき、射出成形等により容易にギヤフランジ1を形成でき、コストを小さくすることができる。係合突起4は少なくとも1個あればよく、好ましくは円周方向に3個である。
なお、ギヤフランジ1は、外周部にギヤ6を形成したフランジ本体7を有する。このフランジ本体7は、背面側に感光ドラム2の開口端面に嵌合する嵌合部8が形成され、この嵌合部8とはギヤ6を挟んで反対側に形成された円筒部9の端面に前述した円筒体3及び係合突起4で構成される従動側動力伝達部5が形成されている。
係合突起4の外形形状を、図3(b)および図4(b)に示すように略半円柱とし、外周面を円柱面等にすることにより、装置本体の駆動側動力伝達部の断面が三角形のねじれ係合穴Cの入り口の開口部Dと係合し、駆動力を伝達する時の回転に対する強度が確保される。この係合突起4の形状は、回転駆動力を受けることができるものであれば、図示するような略半円柱状のものには限定されず、例えば、略三角柱状など、適宜の形状とすることができる。また、その寸法についても特に制限はなく、ギヤフランジ1自体の寸法に応じ適宜定めることができる。装置本体の駆動力伝達部との嵌合が可能な形状、寸法にて設計すればよい。
各係合突起4の先端部は、駆動側動力伝達部に対してその半径方向外方に行くに従い突
出高さが低くなる傾斜面4aとされている(図3(a)、図4(a)参照)。この傾斜面
4aを設けたことにより、駆動側動力伝達部となる装置駆動軸Aの先端面に形成された断
面が三角形状のねじれ係合穴Cと、これに係合する係合突起4との位置とが一致していな
くても、ねじれ係合穴Cの入り口部に係合突起4の端部の傾斜面4aが当接し、嵌合性を
向上させる。その後、装置駆動軸Aを電動モータBによって回転させることにより、従動
側動力伝達部5(感光ドラム2)の中心回転軸と三角形状のねじれ係合穴Cの三角形状の
軸心の位置が合ったところで、装置駆動軸Aは、ギヤフランジ1側に移動しながら嵌合が
行われる。
また、係合突起4の円筒体3に対する大きさは、図2(a)、(b)に示すように、様々に変更が可能である。好ましくは、図2(a)に示すように、円筒体3の基部からの係合突起4の突出高さを、円筒体3の突出高さより低くすることが好ましい。円筒体3の端面が先端部4aより、ねじれ係合穴C側へ突出することにより、円筒体3の端面が係合突起4の先端部4aよりねじれ係合穴Cに対して先に接触して円筒体3およびねじれ係合穴Cを調芯し、さらに、ねじれ係合穴Cの根元部に形成された断面が三角形のねじれた壁面の影響を受けることなく、円筒体3が三角形状のねじれ係合穴Cの底部まで挿入され、円筒体3の端部も支持される。
ギヤフランジ1と装置駆動軸Aとの連結動作を、図5(a)及び(b)に示すように、装置駆動軸Aに形成されている三角形状のねじれ係合穴Cが開口部Dから奥に行くに従って時計方向に徐々にねじれているものとして説明する。
電子写真応用装置の装置本体に電子写真感光体10を組込んだプロセスカートリッジ装着する際に、まず、装置駆動軸Aを電動モータによって反時計方向に回転させると、図5(a)に示すように、円筒体3及び係合突起4で構成される従動側動力伝達部5の軸心と装置駆動軸Aの先端に形成された三角形状のねじれ係合穴Cの軸心とが合ったところで、装置駆動軸Aが、ギヤフランジ1側に移動しながら両者間の結合が開始される。このとき、係合突起4の先端側に傾斜面4aが形成されているので、従動側動力伝達部5のねじれ係合穴Cへの挿入が容易に行われる。
そして、装置駆動軸Aが反時計方向に回転駆動されているので、ねじれ係合穴Cのねじれ量に応じて円筒体3及び係合突起4がねじれ係合穴Cの底部に向かって徐々に挿入されて行く。そして、図5(b)に示すように、円筒体3の先端がねじれ係合穴Cの底面に到達するか又はその直前で、係合突起4の基部側の外周面が図5(b)に示すようにねじれ係合穴Cの開口部Dの内壁に当接する。このため、装置駆動軸Aの回転駆動力がねじれ係合穴Cの開口部Dの内壁から3つの係合突起4に伝達され、この伝達された回転駆動力が円筒体3を介してギヤフランジ1に伝達される。そして、ギヤフランジ1からこれに嵌合されている感光ドラム2へ回転駆動力が伝達される。
この係合突起4の基部側の外周面がねじれ係合穴Cの開口部Dの周壁に係合した状態では、係合突起4の先端すなわちねじれ係合穴Cの底部側に傾斜面4aが形成されているので、この傾斜面4aがねじれ係合穴Cの底部に接触することはない。したがって、装置駆動軸Aからの回転駆動力の伝達は、ねじれ係合穴Cの開口部Dの周壁と係合突起4の基部側の外周面との間でのみ行われる。このため、装置駆動軸Aからギヤフランジ1への回転駆動力の伝達がジッタを伴うことなく確実に行われる。
一方、装置駆動軸Aに形成されているねじれ係合穴Cのねじれ方向が図5(c)及び(d)に示すように開口部Dから奥に行くに従って反時計方向にねじれている場合には、装置駆動軸Aが図5(c)に示すように時計方向に回転駆動される。
この場合のねじれ係合穴Cと従動側動力伝達部5との結合は、図5(c)に示すように、円筒体3及び係合突起4で構成される従動側動力伝達部5の軸心と装置駆動軸Aの先端に形成された三角形状のねじれ係合穴Cの軸心とが合ったところで、装置駆動軸Aが、ギヤフランジ1側に移動しながら両者間の結合が開始される。このとき、係合突起4の先端側に傾斜面4aが形成されているので、従動側動力伝達部5のねじれ係合穴Cへの挿入が容易に行われる。
そして、装置駆動軸Aが時計方向に回転駆動されているので、ねじれ係合穴Cのねじれ量に応じて円筒体3及び係合突起4がねじれ係合穴Cの底部に向かって徐々に挿入されて行く。そして、図5(d)に示すように、円筒体3の先端がねじれ係合穴Cの底面に到達するか又はその直前で、係合突起4の基部側の外周面が図5(d)に示すようにねじれ係合穴Cの開口部Dの内壁に当接する。このため、装置駆動軸Aの回転駆動力がねじれ係合穴Cの開口部Dの内壁から3つの係合突起4に伝達され、この伝達された回転駆動力が円筒体3を介してギヤフランジ1に伝達される。そして、ギヤフランジ1からこれに嵌合されている感光ドラム2へ回転駆動力が伝達される。
このように、上記第1の実施形態によると、装置駆動軸Aのねじれ係合穴Cのねじれ方向が時計方向にねじれて装置駆動軸Aが反時計方向に回転駆動される場合及び装置駆動軸Aの捩じれ係合穴Cのねじれ方向が反時計方向にねじれて装置駆動軸Aが時計方向に回転駆動される場合の双方で従動側動力伝達部5の係合突起4をねじれ係合穴Cに確実に係合させることができる。
ここで、係合突起4の形状と傾斜面4aの傾斜角との関係を適切に選択することにより、駆動力伝達特性及び案内補助性を向上させることができる。
すなわち、円筒体3及び係合突起4の形状については、図6に示すように、円筒体3に対する係合突起4の半径方向の突出長さをLとし、円筒体3の基部からの軸方向の突出高さをHとし、傾斜面4aの傾斜角をθとし、傾斜面4aの開始部から傾斜面4aと円筒体3の接続部までの軸方向の高さをHuとしたときに、以下の4つの実施例1〜4についてシミュレーションを行った結果、傾斜角θの有効範囲を確認した。なお、上記シミュレーションでは、係合突起4の最外周面における最低必要高さ(H-Hu)を1.5mm以上に設定した。なお、図6では係合突起4の高さが円筒体3の高さHに等しい。
円筒体3(係合突起4)の突出高さHについては、特に制限はないが、係合や着脱の容易性、駆動力伝達の確実性の点から、円筒体3の直径Φの0.3〜0.8倍程度とすることが望ましい。突出高さHが大き過ぎると、着脱の容易性を大きく損ない、また、突出高さHが小さ過ぎると回転時に空回りしたり、外れたりする原因になる。係合突起4の着脱の容易性を高めるには、係合突起4の突出高さHを円筒体3の直径Φの1/2程度とすることも有効である。
〔実施例1〕
突起高さH=4.5mm、突出長さL=1.8〜2.45mmとした。
この実施例1では、傾斜角θを変化させたときの傾斜面4aの案内補助性と駆動力伝達特性とは、図7に示す結果となった。
すなわち、案内補助特性及び駆動伝達特性は、図7で実線図示及び点線図示のように、傾斜角θが31°でともに100%に達し、案内補助特性は傾斜角θが78.5°までは100%を維持している。しかしながら、駆動力伝達特性は、図7で点線図示のように、傾斜角が90°まで100%を維持している。このため、案内補助特性を考慮して実施例1の有効傾斜角θaを31°〜78.5°に設定し、好ましくは傾斜角θを60.9°〜67.8°に設定する。
〔実施例2〕
突起高さH=3.0mm、突出長さL=2.58〜3.13mmとした。
この実施例2では、傾斜角θを変化させたときの傾斜面4aの案内補助性と駆動力伝達特性とは、図8に示す結果となった。
すなわち、案内補助特性は、図8で実線図示のように、傾斜角θが40°で100%に達し、傾斜角85°までは100%を維持している。これに対して駆動力伝達特性は、図8で点線図示のように、傾斜角θが59.8°で100%に達し、傾斜角θが90°まで100%を維持している。このため、案内補助特性と駆動力伝達特性とを考慮して実施例2の有効傾斜角θaを59.8°〜85°に設定し、好ましくは傾斜角θを79°〜80.9°に設定する。
〔実施例3〕
突起高さH=3.4〜3.6mm、突出長さL=1.58〜1.73mmとした。
この実施例3は、傾斜角θを変化させたときの傾斜面4aの案内補助性と駆動力伝達特性とは、図9に示す結果となった。
すなわち、案内補助特性は、図9で実線図示のように、傾斜角θが約30°で100%に達し、傾斜角80°までは100%を維持している。これに対して駆動力伝達特性は、図9で点線図示のように、傾斜角θが38.5°で100%に達し、傾斜角θが90°まで100%を維持している。このため、案内補助特性と駆動力伝達特性とを考慮して実施例3の有効傾斜角θaを38.5°〜80°に設定し、好ましくは傾斜角θを72.4°〜73.9°に設定する。
〔実施例4〕
突起高さH=4.2mm、突出長さL=1.32とした。
この実施例4は、傾斜角θを変化させたときの傾斜面4aの案内補助性と駆動力伝達特性とは、図10に示す結果となった。
すなわち、案内補助特性は、図10で実線図示のように、傾斜角θが約20°で100%に達し、傾斜角80°までは100%を維持している。これに対して駆動力伝達特性は、図10で点線図示のように、傾斜角θが23.7°で100%に達し、傾斜角θが90°まで100%を維持している。このため、案内補助特性と駆動力伝達特性とを考慮して実施例4の有効傾斜角θaを23.7°〜80°に設定し、好ましくは傾斜角θを52.7°に設定する。
このように、係合突起4の傾斜面4aの傾斜角θや係合突起4の形状を変化させることにより、案内補助性及び駆動力伝達特性が変化することが実証された。このため、有効傾斜角θaの選択の自由度を広くするには、実施例4を選択することが好ましい。
一方、傾斜角θを余り大きくせず、90°に近い状態を維持するには、実施例2を選択することが好ましい。
しかしながら、上記実施例1〜4から判断すると、傾斜角θを85°以下に設定することにより、案内補助特性を100%確保することができるので、従動側動力伝達部5のねじれ係合穴Cに対する挿入し易さを確保することができる。また、駆動力伝達特性を確保するには傾斜角θを23.7°以上に設定すればよいことになる。結果的に傾斜角θは23.7°未満では係合突起4の形状を変更しても案内補助性及び駆動力伝達特性を確保することができず、傾斜角θが85°を超えると案内補助性を確保できなくなる。したがって、係合突起4の傾斜面4aの傾斜角θは23.7°〜85°の範囲に設定することにより、係合突起4の形状を選択することにより、案内補助性及び駆動力伝達特性の双方を満足することが可能となる。
さらに、ねじれ係合穴Cの底部の中心に調芯用突起Fが設けられている場合には、円筒体3の内周面3aの形状を調芯用突起Fに取り外し可能に係合するような円筒内面形状とすることが好ましい。円筒体3の内周面3aの形状を円筒内面形状とすることにより、係合突起4は、感光ドラム2に対し、中心軸のぶれを生ずることなく確実に回転駆動力を伝達することができる。すなわち、円筒体3の内周面3aは、前記駆動軸Aのねじれ係合穴Cの底部の中心に設けられた調芯用突起Fと係合して調芯されることにより回転精度が確保される。
円筒体3の内周面3aの形状としては、調芯用突起Fが円錐体または円錐台形状の場合、図4(b2)に示すように、その形状に合わせすり鉢型にすることで、更に回転精度を安定・向上を図ることが可能となる。
本考案においては、ギヤフランジ1に関して上述の要件を満足するものであれば所期の効果を得ることができ、材質、構造等のその他の構成については特に制限されるものではないが、例えば、以下のような構成とすることができる。
ギヤフランジ1の材質としては、例えば、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリアミド、ポリブチレンテレフタレートなどの汎用の各種樹脂材料を挙げることができ、これらの1種または2種以上を適宜混合して用いることができる。
感光ドラム2は、円筒状導電性基体(以下、単に「基体」とも称する)の外周面に光導電性材料を含む感光層が形成されてなる。本考案においては、基体および感光層の材料としては、感光体の要求特性を満たすものであればよく、特に制限されるものではない。例えば、基体の材質としては、アルミニウムまたはアルミニウム合金等からなるものや、円筒状プラスチックの表面にアルミニウムフィルムを蒸着したものなどを用いることができる。また、感光層の光導電性材料としては、各種フタロシアニン化合物等の公知の電荷発生材料およびヒドラゾン化合物等の公知の電荷輸送材料を夫々使用することができる。さらに、層構成に応じて電荷輸送材料を他の添加材等とともにバインダに分散または溶解させて、浸漬塗布法等の公知の手法により、感光層を形成する。感光層は電荷発生層と電荷輸送層とからなる積層型、または単一の層からなる単層型のいずれでもよく、また、基体と感光層との間に下引き層を設けてもよい。
次に、本考案の第2の実施形態を図11について説明する。
この第2の実施形態では、前述した係合突起4の先端形状を傾斜面から変更したものである。
すなわち、第2の実施形態では、図11(a)〜(d)に示すように、円筒体3の外周面に形成された各係合突起4が、半円形断面を有し、半円形断面の直線部を形成する平坦面の円周方向の中央部が円筒体3の外周面に線触接する半円柱部11と、この半円柱部11の平坦面の円周方向端部と円筒体3の外周面とを接続する連結部12とで少なくとも構成されている。また、各係合突起4は半円錐形状の先端部を備える。係合突起4の先端部は、底面が半円柱部11の端面に一致し、半円柱部11が円筒体3の外周面に接触する線の延長線と円筒体3の先端との交点に頂点が一致された誘導面となる半円錐形部13に形成されている。
この第2の実施形態によると、係合突起4の先端形状が半円錐形状とされているので、円筒体3の先端面では、半円錐形部13の頂点が円筒体3の外周面に接触して、円筒体3の外周面から半径方向に突出する部分がなく、この円筒体3の先端面から基部側に向かうに従って半円錐形部13の外周面となる円錐面が徐々に外方に突出することになる。このため、円筒体3の外径を装置駆動軸Aの三角形状のねじれ係合穴Cの開口部Dの内接円より小さく設定しておけば円筒体3の先端が捩じれ係合穴Cの開口部Dへ確実に挿入される。
その後、装置駆動軸Aが回転駆動されることにより、ねじれ係合穴Cの開口部Dが回転し始め、円筒体3がねじれ係合穴Cの内部に挿入される。このとき、半円錐形部13に接する外接円が徐々に大きくなるので、調芯されながら半円錐形部13が捩じれ係合穴Cの内部に挿入される。この場合に、半円錐形部13とねじれ係合穴Cの開口部との接触が点接触となるので、少ない抵抗で円滑に半円錐形部13がねじれ係合穴C内に挿通される。
そして、円筒体3の先端面がねじれ係合穴Cの底部に当接する状態となると、係合突起4の基部側が捩じれ係合穴Cの開口部に係合して装置駆動軸Aの回転力が係合突起4及び円筒体3を介してギヤフランジ1に伝達され、感光ドラム2を回転させる。
このように、上記第2の実施形態によると、装置駆動軸Aのねじれ係合穴Cと、ギヤフランジ1の従動側動力伝達部5との係合を円滑に行うことができるとともに、円筒体3の先端面がねじれ係合穴Cの底部に当接したときには、係合突起4の半円柱部11がねじれ係合穴Cの開口部に係合するので、十分な回転強度で動力伝達を行うことができる。
次に、本考案の第3の実施形態を図12〜図14について説明する。
この第3の実施形態では、係合突起4を中心軸方向に延長させて形成する場合に代えて部分的に係合突起を形成するようにしたものである。
すなわち、第3の実施形態では、図12(a)及び(b)に示すように、3つの係合突起4が半円柱形状に代えて先端を半球状部21とした円柱体22で構成されている。ここで、円柱体22は、円筒体3の外周面における軸方向の中央部よりやや先端より位置に半径方向に突出して形成されている。この円柱体22は、円筒体3の先端が装置駆動軸Aに形成されたねじれ係合穴Cの底部に当接したときに、円柱体22の半球状部21の一点がねじれ係合穴Cの開口部Dの内壁に当接するように位置決めされている。
この第3の実施形態によると、円筒体3の先端側には、係合突起が形成されていないので、円筒体3の外径を装置駆動軸Aに形成されたねじれ係合穴Cの三角形状の開口部Dの内接円より小さい径に設定することにより、円筒体3を捩じれ係合穴Cの三角形状の開口部D内に容易に挿通することができる。
この状態で、装置駆動軸Aを円筒体3側に押し付けながら電動モータBで回転駆動することにより、円筒体3の先端が、ねじれ係合穴Cの底部に到達する。このとき、各円柱体22の先端の半球状部21がねじれ係合穴Cの三角形状の開口部Dの内側の案内面Eに点接触しながら円筒体3がねじれ係合穴C内に挿入されるので、摺動抵抗を少なくして円筒体3をねじれ係合穴C内に容易に挿通させることができる。しかも、円柱体22の先端がねじれ係合穴C内に挿入されるので、引き込み効果を発揮することができる。
そして、円筒体3の先端がねじれ係合穴Cの底部に到達した状態で、各円柱体22の先端の半球状部21がねじれ係合穴Cの三角形状の開口部Dの裏面側の案内面Eに点接触する状態を維持する。このため、装置駆動軸Aの回転駆動力が各円柱体22及び円筒体3で構成される従動側動力伝達部5を介してギヤフランジ1に伝達され、感光ドラム2を回転駆動することができる。
なお、上記第3の実施形態においては、円柱体22を円筒体3の軸方向中央部よりやや先端側に配置した場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図13(a)及び(b)に示すように、円筒体3の基部側に円柱体22を形成するようにしても、上記第3の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
この場合も、円筒体3の先端が装置駆動軸Aに形成されたねじれ係合穴Cの底部に当接したときに、円柱体22の先端の半球状部21がねじれ係合穴Cの三角形状の開口部Dの内壁に点接触するように形成しておけばよい。
また、上記第3の実施形態においては、係合突起4として円柱体22を適用した場合に
ついて説明したが、これに限定されるものではなく、図14(a)及び(b)に示すよう
に構成することもできる。
この図14(a)及び(b)の場合には、円筒体3の基部側に半径方向に突出して形成
された半円形板部31と、この半円形板部31の円筒体3側の基部に連接して半径方向の
突出量が半円形板部31より少ない三日月状柱部32と、この三日月状柱部32の先端に
連結された前述した第2の実施形態と同様の半円錐形部33とを備えている。
ここで、半円形板部31は、円筒体3が装置駆動軸Aに形成したねじれ係合穴Cの底部
に当接したときに、外周面がねじれ係合穴Cの三角形状の開口部Dの裏側の案内面Eに接
触するように位置決めされている。
この図14(a)及び(b)の構成でも、円筒体3のねじれ係合穴Cへの挿通時には円筒体3の先端外周面の径が円筒体の外径そのものであるので、前述した第2の実施形態と同様に、円筒体3をねじれ係合穴Cの開口部Dへ容易に挿通することができる。その後、円筒体3の先端がねじれ係合穴Cの底部に当接するまでは、三日月柱部32の外周面がねじれ係合穴Cの開口部D内に挿通され、円筒体3の先端がねじれ係合穴Cの底部に達する前に、半円形板部31の外周面がねじれ係合穴Cの開口部Dの裏側の案内面Eに接触する。したがって、半円形板部31によって引き込み効果を発揮することができるとともに、装置駆動軸Aの回転駆動力が従動側動力伝達部5を介してギヤフランジ1に伝達されて感光ドラム2が回転される。
次に、本考案の第4の実施形態を図15について説明する。
この第4の実施形態では、係合突起として、トルク伝達用突起部と引き込み用突起部とを設けるようにしたものである。
すなわち、第4の実施形態では、図15(a)及び(b)に示すように、前述した第2実施形態の構成において、3つの係合突起4を3つのトルク伝達用突起部41とし、この3つのトルク伝達用突起部41の先端側におけるトルク伝達用突起部41間に先端が半球状に形成された円柱部でなる引き込み用突起部42が形成されている。
この引き込み用突起部42は、装置駆動軸Aに形成されたねじれ係合穴Cの三角形状の開口部Dの裏面側の案内面Eに係合して、装置駆動軸Aの回転に伴って円筒体3をねじれ穴Cの底部側に引き込む作用を行う。この引き込み用突起部42は円筒体3をねじれ穴Cの底部側に引き込む作用のみを行うので、可撓性を持たせるように比較的細く形成することが好ましい。
この第4の実施形態によると、装置駆動軸Aにギヤフランジ1を連結する場合には、まず、図16(a)に示すように、装置駆動軸Aの端面に形成したねじれ係合穴Cの開口部D内に円筒体3及び引き込み用突起部42を挿通する。この状態で、電動モータBを回転駆動して、装置駆動軸Aを図16(a)で反時計方向に回転させると、引き込み用突起部42がねじれ係合穴Cの開口部Dの裏側の螺旋状の案内面によって案内されて円筒体3がねじれ係合穴C内に引き込まれる。
このため、円筒体3が、図16(b)に示すように、先端がねじれ係合穴Cの底部に当
接し、トルク伝達用突起部41がねじれ係合穴Cの開口部Dの内壁に接触する状態となる
までねじれ係合穴C内に引き込まれる。そして、トルク伝達用突起部41部がねじれ係合
穴Cの開口部Dの内壁に接触する状態となると、装置駆動軸Aの回転駆動力がトルク伝達
用突起部41及び円筒体3を介してギヤフランジ1に伝達されて感光ドラム2が回転駆動
される。
このように、第4の実施形態によると、係合突起がトルク伝達用突起部41と引き込み用突起部42とで構成されている。このため、引き込み用突起部42がねじれ係合穴Cの内面の案内面によって案内されることにより、円筒体3がその先端をねじれ係合穴Cの底部に当接されるまで確実に引き込まれる。したがって、ねじれ係合穴Cと円筒体3との係合深さが不十分となることを確実に防止することができ、装置駆動軸Aと従動側動力伝達部5とが空回りしたり、ジッタを生じたりして回転精度が不安定となることを確実に防止することができる。
なお、上記第4の実施形態においては、引き込み用突起部42をトルク伝達用突起部41の時計方向側に設けた場合について説明したが、装置駆動軸Aの回転方向が逆である場合には、引き込み用突起部42をトルク伝達用突起部41の反時計方向側に設けるようにすればよい。さらには、トルク伝達用突起部41の時計方向及び反時計方向の双方に引き込み用突起部42を設けることもでき、この場合には、装置駆動軸Aの回転方向が時計方向回転及び反時計方向回転の何れかで、ねじれ係合穴Cのねじれ方向が異なる場合でも対応することができる。
また、上記第4の実施形態においては、引き込み用突起部42を円柱状に形成した場合について説明したが、図17(a)及び(b)に示すように、引き込み用突起部42を三角柱状に形成するようにしてもよく、さらには図18(a)及び(b)に示すように、三角板状に形成するようにしてもよい。要は、引き込み用突起部42はねじれ係合穴Cの案内面で案内可能な形状であれば任意の形状を適用することができる。
なお、上述した実施の形態は、本考案を具体化した例を示すものであり、したがって本考案はこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本考案の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることはいうまでもない。上記第1〜第4の実施形態においてはフランジ本体7の外周部にギヤ6を形成したギヤフランジ1について説明したが、図19に示すギヤが形成されていないフランジ本体7に従動側動力伝達部5を備えるフランジ51にも本考案を適用することができる。この場合でも、上述した第1〜第4の実施形態におけるギヤフランジ1と同様の作用効果を奏する。
本考案によれば、実機使用時における回転精度が高く、かつ、その回転精度を長期にわたり保持することができ、さらに、駆動側動力伝達部の回転方向に関わらず動力伝達を行うことができ、しかも製造コストの点でも優れた電子写真感光体を提供できる。
1 ギヤフランジ
2 感光ドラム
3 円筒体
3a円筒体内周面
4 係合突起
5 従動側動力伝達部
10 電子写真感光体
11 半円柱部
12 連結部
13 半円錐形部
21 半球状部
22 円柱体
31 半円形板部
32 三日月柱部
33 半円錐部
41 トルク伝達用突起部
42 引き込み用突起部
51 フランジ
A 装置駆動軸
B 電動モータ
C ギヤフランジと係合する断面が三角形状のねじれ係合穴
D 開口部
E 案内面
F 調芯用突起

Claims (17)

  1. プロセスカートリッジに組み込まれた状態で、電子写真応用装置の装置本体に着脱自在に装着されて使用される電子写真感光体であって、
    円筒状導電性基体の外周面に、光導電性材料を含む感光層が形成されてなる感光ドラムと、該感光ドラムの端部に嵌合されて、前記装置本体に配置された駆動側動力伝達部からの回転駆動力を前記感光ドラムに伝達するギヤフランジまたはフランジと、を備える電子写真感光体において、
    前記ギヤフランジまたはフランジは、前記回転駆動力を受ける側の面上に突出形成された前記感光ドラムの中心軸を中心とする円筒体と、該円筒体の外周上の3等分位置に、それぞれ半径方向に突出し且つ前記中心軸と平行に配置された前記駆動側動力伝達部に係合する係合突起と、を備える従動側駆動力伝達部が形成されていることを特徴とする電子写真感光体。
  2. 前記係合突起は、前記駆動側動力伝達部の中央部に設けられた、断面が三角形状の係合
    穴に係合し、前記感光ドラムを回転させることを特徴とする請求項1記載の電子写真感光
    体。
  3. 前記係合突起は、前記駆動側動力伝達部の中央部に設けられた、断面が三角形状のねじ
    れ係合穴に係合し、前記感光ドラムを回転させることを特徴とする請求項1記載の電子写
    真感光体。
  4. 前記係合突起は、前記円筒体の外周面に沿って軸方向に延長して形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の電子写真感光体。
  5. 前記係合突起の先端部には、前記駆動側動力伝達部の前記係合穴への挿入を容易とする半径方向外側に行くに従い突出高さが低くなる傾斜面が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の電子写真感光体。
  6. 前記係合突起の先端部には、前記駆動側動力伝達部の前記係合穴への挿入を容易とする円錐状傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項4に記載の電子写真感光体。
  7. 前記係合突起の突出高さを前記円筒体より低くし、当該円筒体の先端を、前記駆動側動
    力伝達部の前記係合穴の底面に到達可能としたことを特徴とする請求項4に記載の電子写
    真感光体。
  8. 前記円筒体の内周面は、前記係合穴の中央部に設けられた調芯用突起の外周面と係合可能な形状に形成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の電子写真感光体。
  9. 前記調芯用突起を円錐台状形状とし、前記円筒体の内周面を前記円錐台形状に係合するすり鉢形状としたことを特徴とする請求項8記載の電子写真感光体。
  10. 前記係合突起は、前記駆動側動力伝達部の前記ねじれ係合孔の入口側に係合するトルク伝達用突起部と、当該ねじれ係合孔の案内面に係合する引き込み用突起部とを備えていることを特徴とする請求項3に記載の電子写真感光体。
  11. 前記係合突起は、トルク伝達用突起部と引き込み用突起部とを兼用していることを特徴とする請求項10に記載の電子写真感光体。
  12. 前記トルク伝達用突起部は、前記円筒体の基部側に形成され、前記引き込み用突起部は前記円筒体の先端側に形成されていることを特徴とする請求項10に記載の電子写真感光体。
  13. 前記トルク伝達用突起部は、先端を半球状とした円柱体で構成されていることを特徴とする請求項12に記載の電子写真感光体。
  14. 前記引き込み用突起部は、前記係合突起間に配置された円柱突起で形成されていることを特徴とする請求項12に記載の電子写真感光体。
  15. 前記引き込み用突起部は、前記係合突起間に配置された三角柱突起で形成されていることを特徴とする請求項12に記載の電子写真感光体。
  16. 前記引き込み用突起部は、前記係合突起間に配置された三角板状突起で形成されていることをと特徴とする請求項12に記載の電子写真感光体。
  17. 前記円筒体の外径は、前記係合穴の内接円直径より短く設定されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の電子写真感光体。
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