JP3593483B2 - バネスパイラルと歯車との連結構造 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は、バネスパイラルと歯車との連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子写真方式の画像形成装置においては、転写後に感光体ドラム上に残留しているトナーを除去するクリーニング装置が設けられている。クリーニング装置は、ケーシング、転写後に感光体ドラムの表面に残留しているトナーをケーシング内に書き落とすためのブラシローラおよびブレードならびにこれらによってケーシング内に書き落とされたトナーをクリーニング装置の一端まで搬送して所定のトナー蓄積タンクに排出するためのトナー搬送機構を備えている。
【0003】
図5および図6は、従来のトナー搬送機構を示している。
【0004】
従来のトナー搬送機構は、ケーシングに形成された孔に嵌め込まれる軸受け101に回転自在に挿通された軸部材102と、軸部材102の外端部に回転不能に嵌め合わされた歯車103と、軸部材102の外端に嵌められた歯車抜け止め用のEリング104と、軸部材102の内端部に回転不能に一端側が固定されたバネスパイラル105とからなる。
【0005】
図示しない駆動機構を介して歯車が回転せしめられと、バネスパイラル105が回転し、バネスパイラル105によってトナーが搬送される。このようなトナー搬送機構では、部品点数が多く、組み立て性が悪いという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
この発明は、部品点数が少なく組み立て性の良い、バルスパイラルと歯車との連結構造を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明によるバネスパイラルと歯車との連結構造は、軸部とその一端に一体的に形成された歯車とからなる動力伝達部材の軸部が軸受けに回転自在に挿通されており、軸受から突出している軸部の先端部に抜け止め用キャップが嵌め合わされており、軸部の先端部の外周面には係合孔が形成されており、抜け止め用キャップの外周面には、抜け止め用キャップが軸部の先端部に嵌め合わされた状態において、軸部の係合孔に連通する凹所が形成されており、一端側に折り曲げ部を有するバネスパイラルの一端側が抜け止め用キャップの外周面に嵌め合わされており、バネスパイラルの一端側の折り曲げ部が、抜け止め用キャップの凹所を通って軸部材の係合孔に差し込まれていることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を、複数感光体方式(タンデム方式)が採用された複写機のクリーニング装置に適用した場合の実施の形態について説明する。
【0009】
複数感光体方式とは、たとえば、K、M、C、Y各色ごとに感光体ユニットを備え、各感光体ユニット上でトナー像を形成して、転写ベルト上の転写紙に多段転写してカラー画像を得るものである。
【0010】
図1は、1つの感光体ユニットを示している。
【0011】
感光体ユニットは、感光体ドラム1を備えている。感光体ドラム1の周囲には、その回転方向の順に、感光体ドラム1の表面の感光層を帯電させる帯電器2、感光層上に静電潜像を形成するためのLPH(LEDプリントヘッド)3、感光層上に形成された静電潜像をトナー顕像として顕像化する現像装置4、感光層上に形成されたトナー顕像を転写ベルト10上の転写紙(図示略)に転写するための転写帯電ローラ5、転写後の感光体ドラム1上に残留しているトナーを除去するクリーニング装置6が配されている。この例では、帯電器2とクリーニング装置6とはユニット化されている。
【0012】
クリーニング装置6は、図1および図1のII−II線に沿う拡大断面図である図2に示すように、下部に横断面略U形のトナー搬送部を有するケーシング21、感光体ドラム1の表面に残留しているトナーをトナー搬送部内に書き落とすためのブラシローラ22およびブレード23、ならびにこれらによってトナー搬送部内に書き落とされたトナーをクリーニング装置6の一端まで搬送して図示いないタンクに排出するためのバネスパイラル45を有するトナー搬送機構を備えている。
【0013】
ブラシローラ22の両端には、支軸部が形成されている。両支軸部は、ケーシング21に固定された軸受け31、32に回転自在に貫通している。一方の軸受31から外方に突出している支軸の先端部には、歯車33が取り付けられている。
【0014】
トナー搬送機構は、図2、図3および図4に示すように、軸部41とその一端に一体的に形成された歯車42とからなる合成樹脂製の動力伝達部材43と、合成樹脂製の抜け止め用キャップ44と、金属製のバネスパイラル45とからなる。動力伝達部材43の軸部41の先端部は横断面が欠円形に形成されており、その欠円形部分の平坦面に係合孔41aが形成されている。
【0015】
抜け止め用キャップ44は、バネスパイラル45の内径とほぼ等しい外径を有する円柱ブロック状であり、その一端にフランジ44aを備えている。抜け止め用キャップ44におけるフランジ44aが形成されている方の端面には、動力伝達部材43の軸部41の先端部が嵌め込まれる横断面欠円形の凹所44bが形成されている。また、抜け止め用キャップ44におけるフランジ44aを除く部分の外周面には、軸方向にのびた溝44cが形成されている。この溝44cは、凹所44bに動力伝達部材43の軸部41の先端部が嵌め込まれた状態において、係合孔41aと連続するように、凹所44bに繋がっている。
【0016】
動力伝達部材43の軸部41は、ケーシング21に形成された孔に嵌め込まれている軸受46に回転自在に挿通している。抜け止め用キャップ44の凹所44bに軸部41の先端部が嵌め込まれるようにして、抜け止め用キャップ44が軸部41の先端部に嵌め合わされている。そして、バネスパイラル45の一端側が抜け止め用キャップ44の外周面に嵌め合わされており、かつバネスパイラル45の一端側に形成されたの折り曲げ部が抜け止め用キャップ44の溝44cを通して軸部41の係合孔41aに差し込まれている。
【0017】
バネスパイラル45の一端側に形成されたの折り曲げ部が抜け止め用キャップ44の溝44cを通して軸部41の係合孔41aに差し込まれているので、抜け止め用キャップ44が動力伝達部材43の軸部41から抜けるといったことが防止されるとともに、動力伝達部材43が回転せしめられることによってバネスパイラル45が回転するようになる。
【0018】
動力伝達部材43の歯車42は、ブラシローラ22の一端部に取り付けられた歯車33と噛み合っているとともに、ケーシング21に回転自在に取り付けられた歯車51に噛み合っている。歯車51は、感光体ドラム1の回転軸に取り付けられた歯車52にも噛み合っている。したがって、歯車51が図1に示すように反時計方向に回転せしめられると、感光体ドラム1およびバネスパイラル45時計方向に回転し、ブラシローラ22は反時計方向に回転する。
【0019】
上記実施の形態によれば、トナー搬送機構は、動力伝達部材43と、抜け止め用キャップ44と、バネスパイラル45との3つの部材からなり、従来例のようにEリング等の止め金具が不要となるので、組み立てが簡単となる。
【0020】
【発明の効果】
この発明によれば、部品点数が少なく組み立て性の良い、バネスパイラルと歯車との連結構造が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】感光体ユニットを示す垂直断面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う拡大断面図である。
【図3】クリーニング装置に設けられたトナー搬送機構を示す拡大分解斜視図である。
【図4】クリーニング装置に設けられたトナー搬送機構を示す拡大断面図である。
【図5】クリーニング装置に設けられた従来のトナー搬送機構を示す拡大分解斜視図である。
【図6】クリーニング装置に設けられた従来のトナー搬送機構を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
41 軸部
41a 係合孔
42 歯車
43 動力伝達部材
44 抜け止め用キャップ
44a フランジ
44b 凹所
44c 溝
45 バネスパイラル
46 軸受
Claims (1)
- 軸部とその一端に一体的に形成された歯車とからなる動力伝達部材の軸部が軸受けに回転自在に挿通されており、軸受から突出している軸部の先端部に抜け止め用キャップが嵌め合わされており、軸部の先端部の外周面には係合孔が形成されており、抜け止め用キャップの外周面には、抜け止め用キャップが軸部の先端部に嵌め合わされた状態において、軸部の係合孔に連通する凹所が形成されており、一端側に折り曲げ部を有するバネスパイラルの一端側が抜け止め用キャップの外周面に嵌め合わされており、バネスパイラルの一端側の折り曲げ部が、抜け止め用キャップの凹所を通って軸部材の係合孔に差し込まれているバネスパイラルと歯車との連結構造。
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JP36030399A JP3593483B2 (ja) | 1999-12-20 | 1999-12-20 | バネスパイラルと歯車との連結構造 |
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