JP3186123B2 - 食器洗い機 - Google Patents
食器洗い機Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は食器の洗浄を行う食器洗
い機に関するものである。
い機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】最近、食器洗い機に入れられた食器容量
を簡易的に判断してこれに応じて運転時間をよりきめ細
かく制御しようとする食器洗い機が提案されている。
を簡易的に判断してこれに応じて運転時間をよりきめ細
かく制御しようとする食器洗い機が提案されている。
【０００３】以下に従来の食器洗い機について説明す
る。
る。
【０００４】図７は従来の食器洗い機の断面図を示すも
のである。図７において、１は食器類２を内部に収納し
底部に洗浄水を溜める洗浄槽、３は回転自在に支持され
食器類２に向け洗浄水を噴出する洗浄ノズル、４は洗浄
水を前記洗浄ノズル３に送り込む洗浄ポンプであり、前
記洗浄ポンプ４は後部に冷却ファン５を備えたモータ６
によって駆動される。７は前記洗浄槽１を支える台枠
部、８は前記洗浄槽１の底部に配設され洗浄水を加熱す
るヒータである。９は前記洗浄槽１の底部に外側より密
着するように取り付けられるサーミスタである。１０は
前記洗浄槽１内に外気を送り込む送風ファンであり、洗
浄槽１内の空気は排気口１１より機外へ排出される。
のである。図７において、１は食器類２を内部に収納し
底部に洗浄水を溜める洗浄槽、３は回転自在に支持され
食器類２に向け洗浄水を噴出する洗浄ノズル、４は洗浄
水を前記洗浄ノズル３に送り込む洗浄ポンプであり、前
記洗浄ポンプ４は後部に冷却ファン５を備えたモータ６
によって駆動される。７は前記洗浄槽１を支える台枠
部、８は前記洗浄槽１の底部に配設され洗浄水を加熱す
るヒータである。９は前記洗浄槽１の底部に外側より密
着するように取り付けられるサーミスタである。１０は
前記洗浄槽１内に外気を送り込む送風ファンであり、洗
浄槽１内の空気は排気口１１より機外へ排出される。
【０００５】以上のように構成された食器洗い機につい
て、以下その動作について説明する。利用者が食器類２
をカゴ１２に配置し洗浄槽１に収納して洗剤を入れた後
運転を開始すると、まず、洗浄槽１の底部に所定量の水
道水が給水される。そして、モータ６およびヒータ８に
通電され、洗浄水は加熱されながら洗浄ポンプ４により
食器類２に向けて洗浄ノズル３から噴出される。このと
き、サーミスタ９により洗浄水の温度を検知し制御部１
３は常に洗浄水の温度を把握している。洗浄水の温度が
所定温度に到達し、かつ、洗浄開始から所定時間経過し
たとき、制御部１３は洗浄工程を終了し一旦洗浄水を排
水する。次に新たに水道水が給水され前述の洗浄工程と
同様の動作を数分間行い排水する。このすすぎ工程を数
回繰り返した後、加熱すすぎ工程と称する洗浄工程と同
様の動作を行い所定温度に到達した時点でこれを終了し
て排水する。最後に送風ファン１０を運転して洗浄槽１
内の蒸気を機外へ排出すると同時にヒータ８に間欠に通
電を行い食器類２を加熱して付着している水滴を乾燥さ
せるものである。
て、以下その動作について説明する。利用者が食器類２
をカゴ１２に配置し洗浄槽１に収納して洗剤を入れた後
運転を開始すると、まず、洗浄槽１の底部に所定量の水
道水が給水される。そして、モータ６およびヒータ８に
通電され、洗浄水は加熱されながら洗浄ポンプ４により
食器類２に向けて洗浄ノズル３から噴出される。このと
き、サーミスタ９により洗浄水の温度を検知し制御部１
３は常に洗浄水の温度を把握している。洗浄水の温度が
所定温度に到達し、かつ、洗浄開始から所定時間経過し
たとき、制御部１３は洗浄工程を終了し一旦洗浄水を排
水する。次に新たに水道水が給水され前述の洗浄工程と
同様の動作を数分間行い排水する。このすすぎ工程を数
回繰り返した後、加熱すすぎ工程と称する洗浄工程と同
様の動作を行い所定温度に到達した時点でこれを終了し
て排水する。最後に送風ファン１０を運転して洗浄槽１
内の蒸気を機外へ排出すると同時にヒータ８に間欠に通
電を行い食器類２を加熱して付着している水滴を乾燥さ
せるものである。
【０００６】そして、食器の容量検知については前記洗
浄工程における洗浄水の温度上昇の度合を調べその度合
に応じて洗浄、すすぎ、乾燥の各工程の運転時間を変え
ようとするものである。つまり、ヒータ８の入力値が一
定のとき食器容量が少なければ熱容量がそれだけ少なく
なり図８に示すように洗浄水の温度上昇は早くなる。実
際にはサーミスタ９の検知温度がＴ１からＴ２まで上昇
する時間ｄｔを制御部１３が測定してこの時間ｄｔによ
り食器の容量を判定しようとするものである。一般に食
器容量が少ない場合には洗浄ノズル３から噴出される洗
浄水が食器に当たる機会が多いため、それだけよく洗え
る。また、乾燥についても同じことが言え、逆にその分
運転時間を短くすれば、食器容量によらず常に一定の洗
浄性能と乾燥性能が得られると同時に省エネルギー化や
時間の節約になるというものである。
浄工程における洗浄水の温度上昇の度合を調べその度合
に応じて洗浄、すすぎ、乾燥の各工程の運転時間を変え
ようとするものである。つまり、ヒータ８の入力値が一
定のとき食器容量が少なければ熱容量がそれだけ少なく
なり図８に示すように洗浄水の温度上昇は早くなる。実
際にはサーミスタ９の検知温度がＴ１からＴ２まで上昇
する時間ｄｔを制御部１３が測定してこの時間ｄｔによ
り食器の容量を判定しようとするものである。一般に食
器容量が少ない場合には洗浄ノズル３から噴出される洗
浄水が食器に当たる機会が多いため、それだけよく洗え
る。また、乾燥についても同じことが言え、逆にその分
運転時間を短くすれば、食器容量によらず常に一定の洗
浄性能と乾燥性能が得られると同時に省エネルギー化や
時間の節約になるというものである。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記の従
来の構成において、洗浄水の温度上昇時間は食器洗い機
の設置される周囲の雰囲気温度に影響を受け、例えば夏
（３５度）と冬（５度）とでは洗浄水温を２０度上げる
のに３分以上の差を生じる。この差は食器の容量差によ
る温度上昇時間差より大きいため、雰囲気温度を積極的
に検知してこれに応じて温度上昇時間ｄｔを補正する必
要があった。そして、食器洗い機の設置される周囲の雰
囲気温度を検知する手段としてサーミスタ９があり、運
転開始直前のサーミスタ９の検知温を雰囲気温度とする
ことが考えられるが、一度食器洗い機を使用すると乾燥
工程終了時にはサーミスタ９は９０度前後に達するた
め、数時間経過しないと雰囲気温度まで下がらず一日に
数回使用する家庭では正確に雰囲気温度が検知できない
ために食器の容量判定ができないという問題を有してい
た。
来の構成において、洗浄水の温度上昇時間は食器洗い機
の設置される周囲の雰囲気温度に影響を受け、例えば夏
（３５度）と冬（５度）とでは洗浄水温を２０度上げる
のに３分以上の差を生じる。この差は食器の容量差によ
る温度上昇時間差より大きいため、雰囲気温度を積極的
に検知してこれに応じて温度上昇時間ｄｔを補正する必
要があった。そして、食器洗い機の設置される周囲の雰
囲気温度を検知する手段としてサーミスタ９があり、運
転開始直前のサーミスタ９の検知温を雰囲気温度とする
ことが考えられるが、一度食器洗い機を使用すると乾燥
工程終了時にはサーミスタ９は９０度前後に達するた
め、数時間経過しないと雰囲気温度まで下がらず一日に
数回使用する家庭では正確に雰囲気温度が検知できない
ために食器の容量判定ができないという問題を有してい
た。
【０００８】本発明は上記従来の問題点を解決しようと
するもので、温度検知部を機外に露出しない形で洗浄工
程中に正確に雰囲気温度を検知する手段を有した食器洗
い機を提供することを第１の目的とする。
するもので、温度検知部を機外に露出しない形で洗浄工
程中に正確に雰囲気温度を検知する手段を有した食器洗
い機を提供することを第１の目的とする。
【０００９】また、食器洗い機のあらゆる使用条件下に
おいても、安定して雰囲気温度を測定することを第２の
目的とする。
おいても、安定して雰囲気温度を測定することを第２の
目的とする。
【００１０】さらに、雰囲気温度に対して温度上昇時間
を極めて容易に補正し、正確に食器の容量検知を行うこ
とを第３の目的とする。
を極めて容易に補正し、正確に食器の容量検知を行うこ
とを第３の目的とする。
【００１１】また、正確に食器の容量検知を行い、ヒー
タの加熱をともなう洗浄工程の時間を変更し、省エネル
ギー化や時間の節約を行うことを第４の目的とする。
タの加熱をともなう洗浄工程の時間を変更し、省エネル
ギー化や時間の節約を行うことを第４の目的とする。
【００１２】
【課題を解決するための手段】第１の目的を達成するた
めに本発明の食器洗い機は、従来の洗浄水の水温を測定
する第１温度検知部に加え、洗浄ポンプを駆動するモー
タの冷却ファンにより冷却風が食器洗い機の機外から流
入する冷却吸気口を有する空気経路中に第２温度検知部
を配設したものである。
めに本発明の食器洗い機は、従来の洗浄水の水温を測定
する第１温度検知部に加え、洗浄ポンプを駆動するモー
タの冷却ファンにより冷却風が食器洗い機の機外から流
入する冷却吸気口を有する空気経路中に第２温度検知部
を配設したものである。
【００１３】また第２の目的を達成するために本発明の
食器洗い機はモータが動作を開始した後、第１温度検知
部の測定水温が所定温度に到達しかつ所定時間経過した
時点における、第２温度検知部の測定温度と比例関係に
ある食器洗い機の置かれている雰囲気温度を推定するも
のである。
食器洗い機はモータが動作を開始した後、第１温度検知
部の測定水温が所定温度に到達しかつ所定時間経過した
時点における、第２温度検知部の測定温度と比例関係に
ある食器洗い機の置かれている雰囲気温度を推定するも
のである。
【００１４】さらに第３の目的を達成するために本発明
の食器洗い機は、洗浄工程中に第１温度検知部より測定
検知する所定温度区間における洗浄水の水温上昇時間の
長短 により食器容量を判定し、第２温度検知部により測
定検知した雰囲気温度と標準状態として定めた所定の温
度との差に応じて前記食器容量の判定を補正するもので
ある。
の食器洗い機は、洗浄工程中に第１温度検知部より測定
検知する所定温度区間における洗浄水の水温上昇時間の
長短 により食器容量を判定し、第２温度検知部により測
定検知した雰囲気温度と標準状態として定めた所定の温
度との差に応じて前記食器容量の判定を補正するもので
ある。
【００１５】また第４の目的を達成するために本発明の
食器洗い機は、洗浄工程中に第１温度検知部より測定検
知する所定温度区間における洗浄水の水温上昇時間の長
短により食器容量を判定し、第２温度検知部により測定
検知した雰囲気温度と標準状態として定めた所定の温度
との差に応じて前記食器容量の判定を補正し、この補正
の食器容量に応じて、ヒータの加熱をともなう洗浄工程
の時間を変更するものである。
食器洗い機は、洗浄工程中に第１温度検知部より測定検
知する所定温度区間における洗浄水の水温上昇時間の長
短により食器容量を判定し、第２温度検知部により測定
検知した雰囲気温度と標準状態として定めた所定の温度
との差に応じて前記食器容量の判定を補正し、この補正
の食器容量に応じて、ヒータの加熱をともなう洗浄工程
の時間を変更するものである。
【００１６】
【作用】この構成によって、洗浄工程中にはモータによ
り冷却ファンが回転し機外より空気を吸い込みモータを
冷却する訳であるが、この冷却ファンに至るまでの空気
経路中に置かれた第２温度検知部は外気からの冷却風に
さらされるため、洗浄水の温度上昇に影響を受けるもの
の、通常の洗浄工程中において第２温度検知部の検知温
は食器洗い機の周辺の雰囲気温度に相関した値を示し、
雰囲気温度にほぼ近い値を推定することができるもので
ある。
り冷却ファンが回転し機外より空気を吸い込みモータを
冷却する訳であるが、この冷却ファンに至るまでの空気
経路中に置かれた第２温度検知部は外気からの冷却風に
さらされるため、洗浄水の温度上昇に影響を受けるもの
の、通常の洗浄工程中において第２温度検知部の検知温
は食器洗い機の周辺の雰囲気温度に相関した値を示し、
雰囲気温度にほぼ近い値を推定することができるもので
ある。
【００１７】また、食器洗い機を使用した直後の機体内
の温度は高くモータの冷却ファンが停止すると第２温度
検知部の検知温度はかなり上昇する。そのため、連続し
て運転した場合第２温度検知部の検知温度は下がりなが
ら雰囲気温度に近付き、逆に低水温の水道水が給水され
た場合上昇しながら雰囲気温度に近付くため、同じ雰囲
気温度でも両者の検知温度に差を生じる。そして、後者
の方が洗浄工程で洗浄水温度が所定温度に到達するのに
時間を必要とするため、第２温度検知部による雰囲気温
度の検知を一律に運転開始後の時間で求めず、第１温度
検知部による洗浄水の検知温が所定温度に達したことを
条件として加えれば、特に低雰囲気温度で低水温の給水
時に対して前記の検知温度の差を小さくできるものであ
る。
の温度は高くモータの冷却ファンが停止すると第２温度
検知部の検知温度はかなり上昇する。そのため、連続し
て運転した場合第２温度検知部の検知温度は下がりなが
ら雰囲気温度に近付き、逆に低水温の水道水が給水され
た場合上昇しながら雰囲気温度に近付くため、同じ雰囲
気温度でも両者の検知温度に差を生じる。そして、後者
の方が洗浄工程で洗浄水温度が所定温度に到達するのに
時間を必要とするため、第２温度検知部による雰囲気温
度の検知を一律に運転開始後の時間で求めず、第１温度
検知部による洗浄水の検知温が所定温度に達したことを
条件として加えれば、特に低雰囲気温度で低水温の給水
時に対して前記の検知温度の差を小さくできるものであ
る。
【００１８】さらに、食器洗い機の置かれた雰囲気温度
と洗浄水の温度上昇時間には負の比例係数をもった比例
の関係があり、食器の容量によらずその直線の勾配は同
じである。そこで、任意の雰囲気温度と標準状態として
定めた雰囲気温度との温度上昇時間差を補正値としてあ
らかじめ定めておき、測定された雰囲気温度と標準状態
として定めた所定の温度との差に応じて食器容量の判定
を補正すれば、一律に標準状態の雰囲気温度における温
度上昇時間で食器の容量判定を行うことができるもので
ある。
と洗浄水の温度上昇時間には負の比例係数をもった比例
の関係があり、食器の容量によらずその直線の勾配は同
じである。そこで、任意の雰囲気温度と標準状態として
定めた雰囲気温度との温度上昇時間差を補正値としてあ
らかじめ定めておき、測定された雰囲気温度と標準状態
として定めた所定の温度との差に応じて食器容量の判定
を補正すれば、一律に標準状態の雰囲気温度における温
度上昇時間で食器の容量判定を行うことができるもので
ある。
【００１９】また、任意の雰囲気温度と標準状態として
定めた雰囲気温度との温度上昇時間差を補正値としてあ
らかじめ定めておき、測定された雰囲気温度と標準状態
として定めた所定の温度との差に応じて食器容量の判定
を補正し、この補正の食器容量に応じて、ヒータの加熱
をともなう洗浄工程の時間を変更すれば、ヒータの加熱
をともなう洗浄工程の時間を変更し、省エネルギー化や
時間の節約を行うことができる。
定めた雰囲気温度との温度上昇時間差を補正値としてあ
らかじめ定めておき、測定された雰囲気温度と標準状態
として定めた所定の温度との差に応じて食器容量の判定
を補正し、この補正の食器容量に応じて、ヒータの加熱
をともなう洗浄工程の時間を変更すれば、ヒータの加熱
をともなう洗浄工程の時間を変更し、省エネルギー化や
時間の節約を行うことができる。
【００２０】
【実施例】（実施例１） 以下本発明の一実施例について、図面を参照しながら説
明する。
明する。
【００２１】全体構成は従来とほぼ同様であるため、全
体構成を示す断面図は図６を参照し、図１に本発明の要
部破断斜視図を示す。なお、従来例と同じ部材について
は同記号を記す。
体構成を示す断面図は図６を参照し、図１に本発明の要
部破断斜視図を示す。なお、従来例と同じ部材について
は同記号を記す。
【００２２】図１において、１４は台枠部７の後部に設
けられた冷却吸気口、１５は前記冷却吸気口１４よりモ
ータ６の冷却ファン５へ冷却風を導くガイドリブで冷却
風の流れる空気経路１６を形成する。１７は前記冷却吸
気口１４より突出した略コの字状の支持部１８に挟持さ
れる第２サーミスタである。
けられた冷却吸気口、１５は前記冷却吸気口１４よりモ
ータ６の冷却ファン５へ冷却風を導くガイドリブで冷却
風の流れる空気経路１６を形成する。１７は前記冷却吸
気口１４より突出した略コの字状の支持部１８に挟持さ
れる第２サーミスタである。
【００２３】以上の構成においてその動作を説明する。
食器洗い機の基本動作は従来例と同じであるが、洗浄槽
１内の洗浄水温を検知する第１サーミスタ９ならびに第
２サーミスタ１７の検知温度は図２に示すように通常、
運転開始前はほぼ食器洗い機が置かれている周囲の雰囲
気温度と一致する。洗浄工程が開始されると洗浄水がヒ
ータ８により加熱され第１サーミスタ９の検知温度は上
昇する。一方洗浄ポンプ４を駆動するモータ６が動作す
ると冷却ファン５により冷却風が冷却吸気口１４より流
入してモータ６に当たった後に冷却排気口１９より排出
され、このとき、第２サーミスタ１７も冷却風にさらさ
れるが、台枠７内の雰囲気は洗浄水からの放熱で温度が
上がり、この影響を受けて第２サーミスタ１７の検知温
度は図２に示すように洗浄水の温度上昇に伴い上昇す
る。しかし、運転開始後の時間ｔａのときの第２サーミ
スタ１７の検知温度Ｔａをとると、図３に示すように検
知温度Ｔａと食器洗い機の周囲の雰囲気温度とは相関関
係にあるため、極めて正確に雰囲気温度を検知できるも
のである。
食器洗い機の基本動作は従来例と同じであるが、洗浄槽
１内の洗浄水温を検知する第１サーミスタ９ならびに第
２サーミスタ１７の検知温度は図２に示すように通常、
運転開始前はほぼ食器洗い機が置かれている周囲の雰囲
気温度と一致する。洗浄工程が開始されると洗浄水がヒ
ータ８により加熱され第１サーミスタ９の検知温度は上
昇する。一方洗浄ポンプ４を駆動するモータ６が動作す
ると冷却ファン５により冷却風が冷却吸気口１４より流
入してモータ６に当たった後に冷却排気口１９より排出
され、このとき、第２サーミスタ１７も冷却風にさらさ
れるが、台枠７内の雰囲気は洗浄水からの放熱で温度が
上がり、この影響を受けて第２サーミスタ１７の検知温
度は図２に示すように洗浄水の温度上昇に伴い上昇す
る。しかし、運転開始後の時間ｔａのときの第２サーミ
スタ１７の検知温度Ｔａをとると、図３に示すように検
知温度Ｔａと食器洗い機の周囲の雰囲気温度とは相関関
係にあるため、極めて正確に雰囲気温度を検知できるも
のである。
【００２４】（実施例２） また、食器量が多くて食器洗い機を２回に分けて運転さ
れた場合、一度使用してその直後は食器洗い機が暖まっ
た状態にあるため、図４に示すように運転開始前の第１
サーミスタ９および第２サーミスタ１７の検知温度は共
に高くなっている。特に、給湯により使用される場合、
洗浄水温は最初から高いままであるが、洗浄運転開始後
第２サーミスタ１７の検知温度は徐々に下がって１０分
後には安定する。逆に低温の給水が行われた場合、図５
に示すように洗浄水温の上昇に伴い第２サーミスタ１７
の検知温度も上昇する。
れた場合、一度使用してその直後は食器洗い機が暖まっ
た状態にあるため、図４に示すように運転開始前の第１
サーミスタ９および第２サーミスタ１７の検知温度は共
に高くなっている。特に、給湯により使用される場合、
洗浄水温は最初から高いままであるが、洗浄運転開始後
第２サーミスタ１７の検知温度は徐々に下がって１０分
後には安定する。逆に低温の給水が行われた場合、図５
に示すように洗浄水温の上昇に伴い第２サーミスタ１７
の検知温度も上昇する。
【００２５】ここで、第１サーミスタ９が洗浄工程時の
温調温度（５７度）到達し、かつ、運転を開始し所定時
間経過後（１０分）における第２サーミスタ１７の検知
温度により雰囲気温度を決定すれば、前記のような様々
な使用条件においても正確に雰囲気温度の検知が行える
ものである。
温調温度（５７度）到達し、かつ、運転を開始し所定時
間経過後（１０分）における第２サーミスタ１７の検知
温度により雰囲気温度を決定すれば、前記のような様々
な使用条件においても正確に雰囲気温度の検知が行える
ものである。
【００２６】（実施例３） さらに、雰囲気温度と洗浄水の温度上昇時間とは負の比
例係数をもった比例関 係にあり、雰囲気温度と第２サー
ミスタ１７の検知温度は一対一に対応するため、図６に
示すように洗浄水の温度Ｔ１からＴ２までの温度上昇時
間ｄｔと検知温度Ｔａは負の比例係数をもった比例関係
にあり、また、食器の容量に無関係にその直線の勾配は
一定である。そして、２０度の雰囲気温度を標準状態と
し、第２サーミスタ１７の検知温度と標準状態との温度
上昇時間差ａを測定した温度上昇時間（ｄｔ１，ｄｔ
２）に加えれば、すべて標準状態における温度上昇時間
（ｄｔ１＋ａ，ｄｔ２＋ａ）に置き換えることができ、
一律の基準をもって食器の容量検知がおこなえるもので
ある。なお、本実施例では洗浄ポンプにいたる冷却風経
路中に温度検知部を置いて食器洗い機周辺の雰囲気温度
を求めたが、特に雰囲気温度の検知手段を限定するもの
ではない。
例係数をもった比例関 係にあり、雰囲気温度と第２サー
ミスタ１７の検知温度は一対一に対応するため、図６に
示すように洗浄水の温度Ｔ１からＴ２までの温度上昇時
間ｄｔと検知温度Ｔａは負の比例係数をもった比例関係
にあり、また、食器の容量に無関係にその直線の勾配は
一定である。そして、２０度の雰囲気温度を標準状態と
し、第２サーミスタ１７の検知温度と標準状態との温度
上昇時間差ａを測定した温度上昇時間（ｄｔ１，ｄｔ
２）に加えれば、すべて標準状態における温度上昇時間
（ｄｔ１＋ａ，ｄｔ２＋ａ）に置き換えることができ、
一律の基準をもって食器の容量検知がおこなえるもので
ある。なお、本実施例では洗浄ポンプにいたる冷却風経
路中に温度検知部を置いて食器洗い機周辺の雰囲気温度
を求めたが、特に雰囲気温度の検知手段を限定するもの
ではない。
【００２７】
【発明の効果】以上のように本発明は、洗浄ポンプ部を
駆動するモータと、このモータを冷却する冷却ファン
と、洗浄水の水温を測定する第１温度検知部とを備え、
前記冷却ファンにより冷却風が食器洗い機の機外から流
入する冷却吸気口を有する空気経路中に第２温度検知部
を配設することにより、機外に温度検知部を露出するこ
となく、洗浄工程中に容易かつ正確に雰囲気温度を検知
できるものである。
駆動するモータと、このモータを冷却する冷却ファン
と、洗浄水の水温を測定する第１温度検知部とを備え、
前記冷却ファンにより冷却風が食器洗い機の機外から流
入する冷却吸気口を有する空気経路中に第２温度検知部
を配設することにより、機外に温度検知部を露出するこ
となく、洗浄工程中に容易かつ正確に雰囲気温度を検知
できるものである。
【００２８】また、モータが動作を開始した後、第１温
度検知部の測定水温が所定温度に到達し尚且つ所定時間
経過した時点における、第２温度検知部の測定温度と比
例関係にある食器洗い機の置かれている雰囲気温度を推
定することにより、あらゆる使用条件下においても極め
て正確に雰囲気温度を検知できるものである。
度検知部の測定水温が所定温度に到達し尚且つ所定時間
経過した時点における、第２温度検知部の測定温度と比
例関係にある食器洗い機の置かれている雰囲気温度を推
定することにより、あらゆる使用条件下においても極め
て正確に雰囲気温度を検知できるものである。
【００２９】さらに、洗浄工程中に第１温度検知部によ
り測定検知する所定温度区間における洗浄水の温度上昇
時間の長短により食器容量を判定し、前記第２温度検知
部により測定検知した雰囲気温度と標準状態として定め
た所定の温度との差に応じて前記食器容量の判定を補正
したので、雰囲気温度に対する補正が極めて容易になる
と同時に食器容量の判定基準が一律になり簡素化がはか
れるものである。
り測定検知する所定温度区間における洗浄水の温度上昇
時間の長短により食器容量を判定し、前記第２温度検知
部により測定検知した雰囲気温度と標準状態として定め
た所定の温度との差に応じて前記食器容量の判定を補正
したので、雰囲気温度に対する補正が極めて容易になる
と同時に食器容量の判定基準が一律になり簡素化がはか
れるものである。
【００３０】さらに、洗浄工程中に第１温度検知部によ
り測定検知する所定温度区間における洗浄水の温度上昇
時間の長短により食器容量を判定し、前記第２温度検知
部により測定検知した雰囲気温度と標準状態として定め
た所定の温度との差に応じて前記食器容量の判定を補正
し、この補正の食器容量に応じて、ヒータの加熱をとも
なう洗浄工程の時間を変更したので、省エネルギー化や
時間の節約を行うことができる。
り測定検知する所定温度区間における洗浄水の温度上昇
時間の長短により食器容量を判定し、前記第２温度検知
部により測定検知した雰囲気温度と標準状態として定め
た所定の温度との差に応じて前記食器容量の判定を補正
し、この補正の食器容量に応じて、ヒータの加熱をとも
なう洗浄工程の時間を変更したので、省エネルギー化や
時間の節約を行うことができる。
【図１】本発明の食器洗い機の第１の実施例の要部破断
斜視図
斜視図
【図２】本発明の食器洗い機の検知温度の変化を示すグ
ラフ
ラフ
【図３】検知温度と雰囲気温度との関係を示すグラフ
【図４】給湯連続運転時における検知温度の変化を示す
グラフ
グラフ
【図５】低温給水運転時における検知温度の変化を示す
グラフ
グラフ
【図６】検知温度と温度上昇時間との関係を示すグラフ
【図７】従来の食器洗い機の断面図
【図８】洗浄水の温度上昇の様子を示すグラフ
１ 洗浄槽 ５ 冷却ファン ６ モータ ７ 台枠部 ８ ヒータ ９ 第１サーミスタ １４ 冷却吸気口 １６ 空気経路 １７ 第２サーミスタ
フロントページの続き (72)発明者 濱口 渉 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電 器産業株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−311924（ＪＰ，Ａ) (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A47L 15/46
Claims (4)
- 【請求項１】食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類
に向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた
洗浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗
浄ポンプ部を駆動するモータと、このモータを冷却する
冷却ファンと、洗浄水を加熱するヒータと、洗浄水の水
温を測定する第１温度検知部とを備え、前記冷却ファン
により冷却風が食器洗い機の機外から流入する冷却吸気
口を有する空気経路中に第２温度検知部を配設した食器
洗い機。 - 【請求項２】モータが動作を開始した後、第１温度検知
部の測定水温が所定温度に到達しかつ動作開始より所定
時間経過した時点における、第２温度検知部の測定温度
と比例関係にある食器洗い機の置かれている雰囲気温度
を推定する請求項１記載の食器洗い機。 - 【請求項３】食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類
に向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた
洗浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗
浄ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水を加熱するヒー
タと、洗浄水の水温を測定するための第１温度検知部
と、食器洗い機周辺の雰囲気温度を測定するための第２
温度検知部とを備え、洗浄工程において前記第１温度検
知部により測定検知する所定温度区間における洗浄水の
水温上昇時間の長短により食器容量を判定し、前記第２
温度検知部により測定検知した雰囲気温度と標準状態と
して定めた所定の温度との差に応じて前記食器容量の判
定を補正する食器洗い機。 - 【請求項４】食器類を収める洗浄槽と、洗浄水を食器類
に向けて噴出する洗浄ノズルと、前記洗浄槽に溜られた
洗浄水を洗浄ノズルに送り込む洗浄ポンプ部と、前記洗
浄ポンプ部を駆動するモータと、洗浄水を加熱するヒー
タと、洗浄水の水温を測定するための第１温度検知部
と、食器洗い機周辺の雰囲気温度を測定するための第２
温度検知部とを備え、洗浄工程において前記第１温度検
知部により測定検知する所定温度区間における洗浄水の
水温上昇時間の長短により食器容量を判定し、前記第２
温度検知部により測定検知した雰囲気温度と標準状態と
して定めた所定の温度との差に応じて前記食器容量の判
定を補正し、この補正の食器 容量に応じて、ヒータの加
熱をともなう洗浄工程の時間を変更する食器洗い機。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28439191A JP3186123B2 (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 食器洗い機 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP28439191A JP3186123B2 (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 食器洗い機 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05115416A JPH05115416A (ja) | 1993-05-14 |
| JP3186123B2 true JP3186123B2 (ja) | 2001-07-11 |
Family
ID=17677974
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP28439191A Expired - Fee Related JP3186123B2 (ja) | 1991-10-30 | 1991-10-30 | 食器洗い機 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3186123B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP5731157B2 (ja) * | 2010-09-28 | 2015-06-10 | 株式会社ハーマン | 食器洗浄機 |
| JP5936300B2 (ja) * | 2010-11-25 | 2016-06-22 | 株式会社ハーマン | 食器洗浄乾燥機 |
-
1991
- 1991-10-30 JP JP28439191A patent/JP3186123B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH05115416A (ja) | 1993-05-14 |
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