JP3184719B2 - 循環式原稿送給装置を備える原稿読取装置 - Google Patents

循環式原稿送給装置を備える原稿読取装置

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JP3184719B2
JP3184719B2 JP28344694A JP28344694A JP3184719B2 JP 3184719 B2 JP3184719 B2 JP 3184719B2 JP 28344694 A JP28344694 A JP 28344694A JP 28344694 A JP28344694 A JP 28344694A JP 3184719 B2 JP3184719 B2 JP 3184719B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複写機などに好適に実
施され、原稿像が読取られる位置へシート状の原稿を循
環しながら順次的に供給搬送する循環式原稿送給装置を
備えた原稿読取装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、複写機などには同一寸法、複数枚
のシート状の原稿を効率的に読取複写させるために、複
数枚の原稿を順次的に、原稿像を読取る露光手段が配置
される読取位置へ供給搬送するための原稿送給装置が備
えられている。特に、原稿収容手段へ原稿を載置し、前
記読取位置への供給搬送後、再び前記原稿収容手段内へ
原稿を再収容させ、こうして前記原稿を循環させながら
供給する原稿送給装置を循環式原稿送給装置(Recycle
Document Handler;以後、RDHと称する)という。
【0003】ところで、複写機などでは供給搬送された
原稿の複写処理中に、複写機本体内部で、たとえば記録
紙の紙詰まりなどの異常や故障などのジャムが発生する
ことがある。このときRDHを備えた複写機では、ジャ
ムが発生すると読取位置に供給搬送していた原稿を前記
原稿収容手段に戻し、ジャムが解除された後、複写を再
開するときには、前記原稿収容手段に載置されている原
稿を順に読取位置に供給搬送し、複写処理を行わずに再
収容する空送りを行い、ジャム発生時に読取位置に供給
搬送されていた原稿から複写処理を再開する。このよう
な、複写再開時にジャムが発生する直前の原稿まで空送
りを行う第1の従来技術は、特開平1−265265に
開示されている。また、ジャムが発生するなどの予め定
められた特定状態のとき空送りを行い、自動的に枚数お
よび頁順揃えなどの補償を行う第2の従来技術は、特開
昭60−29735に開示されている。
【0004】このような、空送りを実行する際には、操
作者が空送りに必要とされる時間を知ることができない
という問題がある。また、前述した2つの従来技術で
は、前記原稿収容手段に載置された原稿の枚数が多い場
合、前記空送りに要する時間が長くなることがある。こ
のとき、操作者が複写を再開するように複写機を操作し
てから、実際に複写処理が再開されるまでに時間がかか
り、いつ複写処理が再開されるかが判らないので、操作
者に不安感を与える場合がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、原稿
の空送りに要する時間を演算し明確に操作者に対して表
示することのできるRDHを備える原稿読取装置を提供
することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、原稿を堆積し
て収容する原稿収容手段と、前記原稿収容手段に堆積し
て収容されている原稿の下または上から1枚ずつ原稿を
取出して、予め定める搬送経路を搬送し、前記原稿が収
容されている位置の上または下に戻す原稿搬送手段と、
前記搬送経路の途中に設けられる原稿読取手段と、前記
原稿読取手段における読取動作を中止すべきことを指令
する中止指令信号を導出する中止指令信号発生手段と、
前記中止指令信号発生手段の出力に応答し、前記中止指
令信号が導出された時点よりも前に読取動作が完了して
いる原稿枚数を計数する読取枚数計数手段と、前記読取
枚数計数手段の出力に応答し、その計数値の枚数の原稿
を予め定める空送り用速度で前記搬送経路に沿って搬送
するのに要する空送り時間を演算する空送り時間演算手
段と、前記空送り時間演算手段の出力に応答し、前記空
送り時間を表示する表示手段とを含むことを特徴とする
循環式原稿送給装置を備える原稿読取装置である。ま
た、本発明は、原稿の搬送方向の長さを表す信号を導出
する原稿サイズ信号発生手段を含み、前記原稿搬送手段
は、前記原稿サイズ信号発生手段の出力に応答し、原稿
の前記長さが長いほど各原稿の搬送時間間隔を長くして
搬送する構成を有し、前記空送り時間演算手段は、前記
読取枚数計数手段および前記原稿サイズ信号発生手段の
出力に応答し、前記長さを有する各原稿を計数値の枚数
だけ搬送経路に沿って搬送するのに要する空送り時間を
演算することを特徴とする。さらにまた本発明は、原稿
を堆積して収容する原稿収容手段と、前記原稿収容手段
に堆積して収容されている原稿の下または上から1枚ず
つ原稿を取出して、予め定める搬送経路を搬送し、前記
原稿が収容されている位置の上または下に戻す原稿搬送
手段と、前記搬送経路の途中に設けられる原稿読取手段
と、前記原稿読取手段における読取動作を中止すべきこ
とを指令する中止指令信号を導出する中止指令信号発生
手段と、前記中止指令信号発生手段の出力に応答し、前
記中止指令信号が導出された時点よりも前に読取動作が
完了している原稿枚数を計数する読取枚数計数手段と、
前記読取枚数計数手段の出力に応答し、その計数値の枚
数の原稿を予め定める空送り用速度で前記搬送経路に沿
って搬送するのに要する空送り時間を演算する空送り時
間演算手段と、空送り中に、前記中止指令信号が導出さ
れた時点よりも前に読取動作が完了している原稿のうち
で空送りされていない、前記原稿収容手段に堆積して収
容されている原稿が、前記原稿搬送手段によって搬送さ
れて前記原稿収容手段に戻るまでに要する残り時間を演
算する残り時間演算手段と、前記残り時間演算手段の出
力に応答し、前記残り時間を表示する表示手段とを含む
ことを特徴とする循環式原稿送給装置を備える原稿読取
装置である。また、本発明の前記残り時間演算手段は、
前記空送り時間演算手段の出力に応答し、予め定める一
定時間毎に前記空送り時間から前記一定時間を減算し
て、前記残り時間を演算することを特徴とする。また本
発明は、前記残り時間演算手段は、前記空送り時間演算
手段の出力に応答し、予め定める一定時間毎に前記空送
り時間から前記一定時間を減算して、前記第1の残り時
間を演算する第1残り時間演算回路と、前記原稿搬送手
段によって搬送された原稿枚数を計数する搬送枚数計数
手段と、前記搬送枚数計数手段と前記読取枚数計数手段
との出力に応答し、前記搬送枚数計数手段の計数値と、
前記読取枚数計数手段の計数値との差の枚数の原稿を予
め定める空送り用速度で前記搬送経路に沿って搬送する
のに要する第2の残り時間を演算する第2残り時間演算
回路と、前記第1残り時間演算回路と、前記第2残り時
間演算回路との出力の差の絶対値を演算する差演算回路
とを含み、前記差演算回路の出力に応答し、前記差の絶
対値が予め定める値未満であるときには前記第1残り時
間演算回路の出力を前記表示手段に与え、前記差の絶対
値が予め定める値以上であるときには、前記第2残り時
間演算回路の出力を前記表示手段に与えることを特徴と
する。また、本発明は、原稿の搬送方向の長さを表す信
号を導出する原稿サイズ信号発生手段を含み、前記原稿
搬送手段は、前記原稿サイズ信号発生手段の出力に応答
し、前記原稿の前記長さが長いほど各原稿の搬送時間間
隔を長くして搬送する構成を有し、前記空送り時間演算
手段は、前記読取枚数計数手段および前記原稿サイズ信
号発生手段の出力に応答し、前記長さを有する各原稿を
計数値の枚数だけ搬送経路に沿って搬送するのに要する
空送り時間を演算し、前記第2残り時間演算回路は、前
記搬送枚数計数手段、前記読取枚数計数手段および前記
原稿サイズ信号発生手段の出力に応答し、前記長さを有
する各原稿をその計数値の枚数だけ搬送経路に沿って搬
送するのに要する第2の残り時間を演算することを特徴
とする。さらにまた、本発明の前記表示手段は、前記原
稿搬送手段が原稿の空送りを実行しているときには、前
記時間を表示するとともに、空送りを実行していること
を表示することを特徴とする。
【0007】
【作用】本発明は、紙詰まりなどのジャムが生じたとき
に、原稿読取手段によって未だ読取られていない原稿を
原稿収容手段に戻すのに必要な時間を計測するのではな
く、未だ読取られていない原稿が前記原稿収容手段に全
て戻されて初期の状態に戻った後であって、原稿の読取
りが再開されてから既に読取られている原稿が、空送り
されるのに必要な時間を計測する。すなわち、操作者が
原稿読取りの再開を指令した後に、既に読取られている
原稿を空送りし、前記読取られていない原稿の第1枚目
が読取領域にもたらされる時間を減算して求める。
【0008】本発明に従えば、RDHを備える原稿読取
装置は、原稿を堆積して収容する原稿収容手段と、前記
原稿収容手段に堆積して収容されている原稿の下または
上から1枚ずつ原稿を取出して、予め定める搬送経路を
搬送し、前記原稿が収容されている位置の上または下に
戻す原稿搬送手段と、前記搬送経路の途中に設けられる
原稿読取手段とを備え、複数枚の原稿を順次的に搬送
し、原稿の読取りを行う。また、前記原稿読取手段にお
ける読取動作を中止すべきことを指令する中止指令信号
を導出する中止指令信号発生手段を備え、たとえば原稿
読取装置内でジャムが発生したときには読取動作を中止
する。さらにまた、前記中止指令信号発生手段の出力に
応答し、前記中止指令信号が導出された時点よりも前に
読取動作が完了している原稿枚数を計数する読取枚数計
数手段と、前記読取枚数計数手段が計数した枚数の原稿
を予め定める空送り用速度で、前記搬送経路に沿って搬
送するのに要する空送り時間を演算する空送り時間演算
手段と、前記空送り時間演算手段が演算した空送り時間
を表示する表示手段とを備えるので、既に読取動作の終
了している原稿を空送りするのに要する時間を操作者に
対して明確に表示することができる。
【0009】また本発明に従えば、前記RDHを備える
原稿読取装置は、原稿サイズ信号発生手段を備え、原稿
の搬送方向の長さを検出し、前記長さを表す信号を導出
する。また、前記原稿搬送手段は、前記原稿サイズ信号
発生手段の出力に応答し、原稿の前記長さが長いほど各
原稿の搬送時間間隔を長くして搬送する構成を有するの
で、先行原稿の後端部と後行原稿の先端部との間隔が、
原稿の前記長さに拘わらず、たとえばほぼ一定の間隔と
なるように、前記原稿収容手段から原稿が搬送される搬
送開始時間間隔を設定している。また、前記空送り時間
演算手段は、前記読取枚数計数手段が計数した計数値お
よび前記原稿サイズ発生手段から導出された原稿の長さ
を表す信号から、前記長さを有する各原稿を前記計数値
の枚数だけ搬送経路に沿って搬送するのに要する空送り
時間を演算する。これによって、同一枚数の原稿を空送
りしても原稿サイズに応じて変化する空送り時間を演算
することができる。
【0010】
【0011】さらにまた本発明に従えば、前記RDHを
備える原稿読取装置は、前記原稿収容手段と、前記原稿
搬送手段と、前記原稿読取手段とを備え、複数枚の原稿
を順次的に搬送し、原稿の読取りを行う。また、前記中
止指令信号発生手段を備え、ジャムの発生時などには、
前記原稿読取手段による読取動作を中止する。また、前
記読取枚数計数手段を備え、前記中止指令信号が導出さ
れた時点よりも前に読取動作が完了している原稿枚数を
計数し、前記空送り時間演算手段によって、前記原稿枚
数の原稿を予め定める空送り用速度で前記搬送経路に沿
って搬送するのに要する空送り時間を演算する。また空
送り中に、既に読取動作が完了した原稿であり、かつ未
だ空送りされていない、前記原稿収容手段に堆積されて
いる原稿が、前記原稿搬送手段によって搬送されて前記
原稿収容手段に戻るまでに要する残り時間を演算する残
り時間演算手段と、前記残り時間演算手段で演算された
残り時間を表示する表示手段を備える。したがって、空
送りが終了するまでの残り時間を操作者に対して明確に
表示することができる。
【0012】また本発明に従えば、前記残り時間演算手
段は、予め定める一定時間毎に、前記空送り時間演算手
段によって演算された前記空送り時間から前記一定時間
を減算し、前記残り時間を演算する。
【0013】また本発明に従えば、前記残り時間演算手
段は、予め定める一定時間毎に、前記空送り時間演算手
段によって演算された前記空送り時間から前記一定時間
を減算し、前記第1の残り時間を演算する第1残り時間
演算回路と、前記原稿搬送手段によって搬送された原稿
枚数を計数する搬送枚数計数手段と、前記搬送枚数計数
手段によって計数された、空送りが行われた原稿枚数
と、前記読取動作が完了している原稿枚数の差の枚数の
原稿を、予め定める空送り用速度で、前記搬送経路に沿
って搬送するのに要する第2の残り時間を演算する第2
残り時間演算回路と、第1の残り時間と第2の残り時間
との差の絶対値を演算する差演算回路とを備える。そし
て、前記残り時間演算手段は、前記差演算回路において
演算された差の絶対値が予め定める値未満であるときに
は、第1残り時間演算回路の出力を前記表示手段に与
え、前記差の絶対値が予め定める値以上であるときに
は、第2残り時間演算回路の出力を前記表示手段に与え
る。したがって、原稿搬送手段などの滑りなどから生じ
る誤差を考慮した残り時間である第2の残り時間を、こ
の後実際に搬送する原稿の枚数を基に演算し、前記第2
の残り時間によって残り時間を補正し、誤差を小さくす
る。
【0014】また本発明に従えば、前記RDHを備える
原稿読取装置は、原稿の搬送方向の長さを表す信号を導
出する原稿サイズ信号発生手段を備え、前記原稿搬送手
段は、前記原稿の前記長さが長いほど各原稿の搬送時間
間隔を長くして搬送する構成を有する。また前記空送り
時間演算手段は、前記読取枚数計数手段が計数した原稿
の枚数および前記原稿サイズ信号発生手段が導出した原
稿の前記長さを表す信号から、前記長さを有する各原稿
を前記計数値の枚数だけ搬送経路に沿って搬送するのに
要する空送り時間を演算する。前記第2残り時間演算回
路は、前記搬送枚数計数手段が計数した、既に空送りが
完了した原稿の枚数、読取枚数計数手段が読取った原稿
の枚数および前記原稿サイズ信号発生手段が出力する原
稿の長さを表す信号から前記長さを有する各原稿を、前
記枚数だけ前記搬送経路に沿って搬送するのに要する第
2の残り時間を演算する。したがって、原稿サイズに応
じた空送り時間を演算して、前記空送り時間から原稿サ
イズに応じた第1の残り時間を演算し、かつ、原稿サイ
ズに応じた前記第2の残り時間を演算することができ
る。
【0015】
【0016】
【0017】さらにまた本発明に従えば、前記表示手段
は、前記原稿搬送手段が原稿の空送りを実行していると
きには、前記時間を表示するとともに空送りを実行して
いることを表示する。したがって、空送りを実行してい
ることを明確に操作者に対して表示することができる。
【0018】また本発明に従えば、前記原稿の空送り
は、前記中止指令信号が解除されてから後に実行される
ので、前記ジャム発生直後には素速く原稿読取装置およ
びRDHを停止させることができる。原稿読取手段のジ
ャムなどが生じ、前記装置が停止しているときに、RD
Hだけ作動していることは操作者に不安感を与え、すな
わちRDHが作動しているだけでなく、前記原稿読取手
段もジャムが生じているのに拘わらず運転されていて、
たとえば感光体が移動していたり、コロナ放電が行われ
ていたり、前記定着手段の定着用ヒータに電力が供給さ
れたままになっているのではないか、などの不安を与え
ることになる。したがって、前記装置の全ての機能が休
止していることをことを示すために、前記RDHも停止
させる。前記読取手段の再開が可能になった後に、初め
て空送りが許容される。
【0019】
【実施例】図1は、本発明の第1の実施例であるRDH
を備えた複写機の構成を示す簡略化した断面図である。
前記複写機は、原稿読取手段、画像形成手段4、定着手
段14、給紙機構などを含む複写機本体1を備え、その
上部には、原稿載置台2と、RDH3とが設けられてい
る。光走査台としての原稿載置台2は、原稿を光走査す
る読取領域を形成している。また、横手差し給紙部5
は、異なるサイズの記録紙を受入れて1枚ずつ給紙を行
うようになっている。
【0020】給紙カセット6と給紙カセット7,8との
間に形成される空間から上方の円筒状の感光体9の近傍
まで、搬送路10が設けられている。搬送路10は、給
紙カセット6〜8、手差し給紙部5および後述する中間
トレイ11から給送された記録紙を感光体9に導くよう
に構成されている。この搬送路10の転写装置12近傍
に開口する端部には、記録紙を所定のタイミングで供給
するレジストローラ13が設けられている。
【0021】図1では感光体9の左側に配置される定着
装置14において記録紙が排出される方向、すなわち出
紙側には、搬送切換部15が設けられている。搬送切換
部15には、記録紙の片面のみに複写を行う片面複写を
行う場合は用紙をフィニッシャ16に導き、また記録紙
の両面に複写を行う両面複写を行う場合は記録紙を搬送
路17に導くように、記録紙の進路を切換えるゲートフ
ラッパ18が設けられている。フィニッシャ16は、記
録紙を排紙トレイ19に排出する他、必要に応じて記録
紙に対してステープルによる綴じ込み処理などの処理を
施す。排紙トレイ19は、フィニッシャ16によって綴
じ込み処理が施されるなど、処理がなされた記録紙を複
数部受取ることができるように上下に駆動される構造に
なっている。また、フィニッシャ16と搬送路17との
間には、後述する検出器S4が設置されている。
【0022】搬送路17は、搬送切換部15から定着装
置14および搬送装置20の下方を通り、感光体9の下
方部まで延びており、記録紙を中間トレイ11に導く。
中間トレイ11は、定着装置14の下方部に配置されて
おり、搬送路17によって搬送されてきた記録紙を受入
れる。中間トレイ11は、記録紙の出紙方向、図1では
右側に設けられた搬送ベルト21によって、表裏が反転
した記録紙を給送する。
【0023】本体1は、内部に光源49aを備え、この
光源49aによる露光領域が透明板48に対応して設定
されている。感光体9の周囲には、帯電装置22、現像
装置23および転写装置12などが配置される。感光体
9、帯電装置22、現像装置23および転写装置12は
画像形成手段4を形成する。前記露光領域からの原稿反
射光は、反射鏡49b、レンズ49cなどを経て帯電装
置22によって帯電された感光体9上で結像し、読取ら
れた原稿像に対応する静電潜像が形成される。光源49
a、反射鏡49b、レンズ49cなどは光学手段として
の露光手段49を構成する。さらに、露光手段49は前
記原稿載置台2とともに前記原稿読取手段を形成する。
前記静電潜像は、現像装置23によってトナー像に顕像
化される。各種寸法の記録紙は、たとえば3種類の記録
紙をそれぞれ収容する給紙カセット6,7,8および中
間トレイ11から搬送路10を介して転写装置12と感
光体9との間の転写領域に供給される。前記顕像化され
たトナー像はコロナ放電などを用いて前記記録紙に転写
されることによって記録される。そして、転写後の記録
紙は搬送装置20によって定着装置14に搬送され、定
着装置14で熱などを加えられて前記転写されたトナー
像が定着され、フィニッシャ16を介して排紙トレイ1
9に収納される。また、両面複写を行う場合には、複写
された記録紙が中間トレイ11に搬送路17を介して搬
送される。また、感光体9はクリーニング装置24によ
ってクリーニングされた後、再び帯電装置22で一様に
帯電されるなどして複写処理動作に戻る。
【0024】図2は、図1の複写機の制御部の電気的構
成を示すブロック図である。後述するモータM1,M
2,M3は、モータ駆動手段31に接続されており、ま
た後述するクラッチCLT1,CLT2は、クラッチ駆
動手段32に接続されている。モータ駆動手段31、ク
ラッチ駆動手段32および後述する検出器S1〜S5
は、インタフェイス回路33に接続されている。インタ
フェイス回路33は、処理手段34に接続されている。
処理手段34は、インタフェイス回路33を介して検出
器S1〜S5の検出信号を読込む。また、処理手段34
は、インタフェイス回路33およびモータ駆動手段31
を介してモータM1〜M3を制御する。また、同様に処
理手段34は、インタフェイス回路33およびクラッチ
駆動手段32を介してクラッチCLT1,CLT2を制
御する。
【0025】処理手段34の制御用プログラムは、予め
リードオンリメモリなどで実現される第1記憶手段35
に記憶され、またランダムアクセスメモリなどで実現さ
れる第2記憶手段36は、バッファ用メモリや複写処理
制御などに必要なフラグ、カウンタ、タイマなどの演算
領域を有する。
【0026】インタフェイス回路33は、操作パネル3
7の操作入力手段38および表示駆動手段39に接続さ
れている。表示駆動手段39は、表示手段40に接続さ
れている。
【0027】表示手段40は、数字を目視する構成であ
ってもよく、たとえば棒グラフなどのグラフで表示する
構成であってもよく、その他の目視表示を行う構成であ
ってもよく、時間に対応する音声またはその他の音で表
示するような音響で表示する構成であってもよく、また
振動などの機械的表示であってもよい。また、前述した
構成を組合せた構成であってもよい。
【0028】図3は、図1の複写機の操作パネルの一部
平面部である。操作パネル37は、操作入力手段38お
よび表示手段40を備える。操作入力手段38は、たと
えば複写枚数などを設定するための入力キー群38a、
設定枚数をクリアするためのクリアキー38b、複写開
始を指示するプリントスイッチ38cなどを含んで構成
される。また、表示手段40は、たとえば設定枚数など
を表示するためのセット表示部40a、現在の複写枚数
などを表示するための計数表示部40bおよび後述する
メッセージなど様々な情報を表示するメッセージ表示部
40cなどを含んで構成される。
【0029】前述した処理手段34は、たとえば入力キ
ー群38aを介して設定された複写枚数がセット表示部
40aに表示されるように表示駆動手段39を制御し、
ついでプリントスイッチ38cが操作されると、前述の
機構を制御して複写制御を行い、現在の複写枚数を計数
して計数表示部40bに表示させる。また、設定枚数と
計数枚数とが一致すると、計数表示部40bに「0」を
表示させる処理を行い、操作者の所望の複写動作を実行
させる。
【0030】図4は、図1の複写機に備えられるRDH
3の簡略化した構成を示す断面図である。RDH3は、
下取り上戻し方式の循環式原稿搬送モード(以後、「R
DHモード」と称する)と、手差しによる1枚毎セット
方式の個別式原稿搬送モード(以下、「SDFモード」
と称する)との切換えが可能な装置に形成される。RD
Hモードにおいて、たとえば原稿の一方面の複写を行う
片面モードを実行する場合は、シート体収納部である原
稿収容部41に前記一方面を上にして載置して収容され
た原稿Dは、原稿収容部41の直下位置に設けられた送
り出しベルト42によって最下位置の原稿から順に送り
出され、送り出しベルト42の下流側に設けられる一対
の送り出しローラ43a,43b間を通過して搬送路4
4を経て、搬送ローラ45によって搬送された後、読取
位置46に達して停止され、搬送ベルト47によって透
明板48に押し付けられ、その間に光源49aによる露
光領域で露光される。その後、搬送ベルト47によって
搬送され、給紙ローラ50で反転搬送された後、返送用
搬送路51および一対の返送ローラ52a,52bを経
て前記原稿収容部41における最上位置の原稿D上に戻
される。
【0031】搬送ローラ45は、送り出しローラ43
a,43bの下流側に設けられる搬送路44の直下方に
位置させて配置され、図示しないクラッチCLT1を介
して軸を連結したモータM1によって、矢符61方向に
回転駆動されて原稿Dを反転させながら矢符62方向に
搬送し、読取位置46に搬送するようになっている。こ
の搬送ローラ45を挟んで読取位置46と反対の位置、
すなわち搬送ローラ45の搬送方向を基準として上流側
の位置には、たとえば手差しで原稿Dを1枚ずつ載置す
ることができるシート体載置部である原稿載置部54が
設けられる。この原稿載置部54は、SDFモードの送
給時に用いられ、原稿載置部54に原稿の一方の面を下
にして載置された1枚の原稿Dは、搬送ローラ45によ
って矢符62方向に搬送されて、以後はRDHモードと
同様の経路をたどって原稿収容部41に戻される。搬送
ローラ45は、RDHモードの場合は原稿搬送の役割を
なし、SDFモードの場合には原稿引き込みの役割をな
し、共用のローラとして機能している。
【0032】搬送ベルト47は、モータM2によって、
図示しないクラッチCLT2を介して回転駆動される駆
動ローラ56と、この駆動ローラ56に対向して設けら
れる従動ローラ57との間に無端状に張架されていて、
モータM2の駆動によって矢符63方向に回転される。
この搬送ベルト47は、多数の通気孔が設けられてい
て、前記ローラ56,57間の搬送ベルト47によって
挟まれる空間である搬送路64に配設される図示しない
吸引ダクトに臨んでいる。前記ダクトの吸引口が、図4
では下側である搬送路64側を走行する搬送ベルト47
に上部から接するように開口していることによって、搬
送ベルト47は前記空気吸引ダクトの吸引作用を受けな
がら走行し、搬送ローラ45によって搬送される原稿D
を吸着して滑りがない状態の下で給紙ローラ50側に搬
送することができる。
【0033】また、原稿Dの一方面および他方面に存在
する原稿像を2枚の記録紙の一方面または1枚の記録紙
の両表面などに複写する両面モードにおいて、前述した
経路をたどって原稿の一方面の複写を行う前、または行
った後に他方面の複写を行う。RDHモードにおいて、
原稿の他方面の複写を行う場合には、原稿収容部41に
前記一方面を上にして積み重ねて収容された原稿Dは、
前述した一方面の複写と同様に、送り出しローラ43
a,43b間を通過し、搬送路44を経て矢符61方向
に回転駆動された搬送ローラ45によって搬送される。
搬送された原稿Dの終端が、参照符65で示す位置に達
したことが原稿終端部検出器S2によって検知される
と、方向転換爪66が搬送路44を閉鎖し、搬送路68
を開放する方向へ切換えられ、かつ搬送ローラ45が逆
転すなわち矢符67方向に回転駆動される。前記原稿D
は搬送路68を通り、原稿Dの他方面を下側、すなわち
複写機本体1側に向けて搬送路64に搬送される。その
後、前述した一方面の複写の場合と同様の経路をたどっ
て露光された後に、原稿収容部41に戻される。
【0034】また、原稿一循環検出器S1は、原稿収容
部41に載置された原稿がすべて搬送されたことを検出
するために設置される。前記検出器S1は、検知爪S1
aを有し、検知爪S1aは操作者が最初に原稿を載置し
た状態(以後、「載置状態」と称する)において、最上
部にある原稿、すなわち最後に搬送される原稿である最
終原稿の上に配置される。返送された原稿は、検知爪S
1aの上に載置されていく。原稿が全て搬送されると、
検知爪S1aは自重によって落下し、検出器S1が検知
爪S1aが最下部まで落下したことを検知して、前記最
終原稿が搬出されたことを検知する。また、前記検知爪
S1aは原稿が一巡する毎に最上部の原稿の上に位置す
るように、駆動手段などを用いて移動されるようにして
もよい。
【0035】さらに、検出器S1が原稿が1巡したこと
を検知したときに、後述する検知器S3などによって計
数された原稿枚数と、以前に計数されストアされている
原稿枚数を比較するなどして、原稿が2枚同時に送られ
る2枚送りなどを検知することができる。
【0036】また、原稿搬送検出器S3は送り出しベル
ト42と、送り出しローラ43の間近辺に設置され、原
稿収容部41から原稿が搬送されたことを検知する。ま
た、複写機本体1のフィニッシャ16の入口近辺には、
原稿収容枚数検出器S4が設置され、複写された記録紙
がフィニッシャ16に搬送されたことを検知する。検出
器S3,S4は、たとえば受発光素子または受光素子と
発光素子などを含んで構成される光センサで実現され、
光経路を原稿などが通過することによって光強度などが
変化することを検出し、前記原稿または記録紙が搬送さ
れたことを検出する。さらにまた、原稿収容部41に
は、原稿サイズを検出する原稿サイズ検出器S5が設置
されている。検出器S5は、前端が基準位置に揃えられ
て原稿収容部41に載置された原稿の後端位置および原
稿の幅を検出して原稿サイズおよび載置された方向、た
とえば縦置きか横置きかを検出する。すなわち、検出器
S5は原稿の搬送方向の長さを検出する。
【0037】片面モードを行う場合、読取位置から戻さ
れた原稿Dはこれから搬送される原稿Dと同様に、原稿
の一方面を上にして載置される。また、前記両面モード
において他方面の読取が行われて、戻された原稿Dは、
前記一方面を下にして、すなわち表裏が逆転して載置さ
れる。
【0038】図5は、図1の複写機にジャムが発生した
後にRDH3において行われる原稿の空送りのパターン
図である。また、図6は、原稿の空送り動作を説明する
ためのフローチャートである。図5と図6を併せて説明
する。
【0039】図5(1)は、複写機にジャムが発生し、
RDHで行われていた原稿の搬送が停止した状態を示す
図である。原稿Dの参照符70で示す三角印のある方の
一方面を表とする。5枚の原稿D1〜D5のうち、原稿
D4,D5は露光などの複写処理が終了し、原稿収容部
41に戻されている。原稿D3は、複写処理が終了した
後、読取位置46から搬送されて給紙ローラ50によっ
て返送されている途中にある。原稿D2は、原稿収容部
41から搬送され、搬送路44にあり、複写処理が行わ
れていない。複写処理が終了した原稿の枚数は、前述し
た検出器S4などの検出結果などで計数され、その値が
計数値Yに代入されている。また、前記枚数は、搬送装
置20のベルトの回転などから検出してもよい。図5
(1)の状態でジャムが発生すると、原稿D2,D3を
原稿収容部41に戻し、停止する。この状態を図5
(2)に示す。また、この動作は、後述するジャム解除
後に行われてもよい。
【0040】たとえば、ジャムの原因、たとえば紙詰ま
りしていた紙を取り除くためにあけていた複写機本体1
の扉が閉められたことを検知し、かつ、複写機本体1内
のジャム原因であった異常が排除されたことを検知する
と、露光など原稿の読取動作の中止を指令していた信号
の導出を停止し、複写処理の再開が許容されるジャム解
除状態となる。図5(2)の状態からジャム解除状態に
なり、かつ、複写処理の再開を指示される、たとえばプ
リントスイッチ38cが操作されると、原稿の空送り処
理が開始され、図6のフローチャートのステップn1か
らステップn2に進む。ステップn2では、検出器S1
によって最終原稿、図5の場合は原稿D1が搬出された
ことが検知されたか否かが判断され、そうであるときに
はステップn3に進み、そうでないとき、すなわち最終
原稿D1が搬出されていないときには、ステップn4で
原稿収容部41に載置されている原稿の最下位置に位置
する原稿を空送りして、再び原稿収容部41の原稿の上
に戻す。また、このとき前記メッセージ表示部40cに
「原稿を載置状態に戻しています。」などの空送りを行
っていることを示す表示を行ってもよい。原稿D1が搬
出されて空送りされ、原稿収容部41に戻された場合、
原稿収容部41には、原稿D1〜D5が原稿D5を最下
位置として載置状態に戻されている。また、ジャム発生
時にステップn1〜n4まで進み、原稿を載置状態にし
ておいてもよい。
【0041】ステップn3では、空送りした枚数を計数
する計数値Xに0を代入してリセットする。ステップn
5では、最終原稿D5から原稿給紙を行って原稿を搬送
し始め、1枚原稿を搬送する度に前記計数値Xに1を加
算して更新する。また、原稿を1枚搬送したことは、前
記検出器S3で検出してもよい。ステップn6では、前
記計数値Xが前記計数値Yよりも大きいか否かが判断さ
れ、そうでないとき、すなわち複写処理が終了した原稿
を搬送しているときは、ステップn7で原稿を空送り
し、原稿収容部41に戻す。この状態を図5(3)に示
す。また、前記計数値Xよりも前記計数値Yが小さい場
合、すなわち複写処理が行われた原稿D5,D4,D3
に続く原稿D2が搬送されたときには、ステップn8に
進み、原稿D2を読取位置である処理位置で停止させ、
ステップn9で複写処理を再開して空送り処理を終了す
る。この状態を図5(4)に示す。ステップn10で
は、通常の複写処理制御に移り、ステップn11で処理
を終了する。
【0042】このように、ジャムが発生して複写処理を
停止した後、複写処理を再開する場合には、原稿を空送
りすることによって自動的にジャム発生前に複写処理を
行った原稿の次の原稿から複写を行うことができる。
【0043】図7は、図4のRDHを用いた原稿の空送
り動作および空送り時間処理動作の第1の例を説明する
ためのフローチャートである。図7は、図6に類似のも
のであり、同様の処理を行う箇所には同一の符号をつけ
説明を省略する。この第1の例では、原稿が空送りされ
て一巡し、載置状態に戻ってから複写処理が再開される
までの時間である空送り時間を表示する。
【0044】ステップn1からステップn4までは、図
6と同様に進む。ステップn3からステップn21に進
み、1枚目の原稿を送り出してから複写処理が再開され
るまでの時間である空送り時間Tが演算される。前記空
送り時間Tは、予め検出されている原稿サイズによって
決定される搬送サイクル時間tcycと、複写が完了し
た記録紙の枚数、すなわち空送りを行う原稿の枚数Yと
の積である。搬送サイクル時間tcycが予め、たとえ
ば第1および第2記憶手段などにストアされていてもよ
い。
【0045】 T = tcyc・Y …(1) 通常、RDHにおいて原稿を搬送する搬送サイクル、す
なわち、先行原稿の搬送を開始した時刻から後行原稿の
搬送を開始する時刻までの時間である搬送サイクル時間
は、原稿のサイズおよび載置方向に応じて、すなわち原
稿の搬送方向の長さに応じて異なる値を取る。たとえ
ば、原稿サイズがA4の場合、搬送サイクルは1分間に
60枚の原稿を送る60CPM(cycle/minute)であ
り、前記搬送サイクル時間tcycは、1秒である。ま
た、原稿サイズがA3の場合、搬送サイクルは1分間に
40枚の原稿を送る40CPMであり、前記搬送サイク
ル時間tcycは、1.5秒である。このように、原稿
の長さが長くなると、搬送サイクル時間tcycは長く
なる。
【0046】ステップn22では、ステップn21で演
算した空送り時間Tがメッセージ表示部40cに表示さ
れる。たとえば、「コピー開始までにT時間かかりま
す。しばらくお待ち下さい。」などの文章の形で、前記
メッセージ表示部40cに表示される。
【0047】ステップn22からステップn5に進み、
ステップn5からステップn8までは、図6と同様に進
む。ステップn8からステップn23に進み、ステップ
n23では複写処理が再開されて空送り処理が終了され
る。かつ、ステップn22で表示した空送り時間の表示
を消し、「コピー中です。」など、複写処理が実行され
ていることを示す表示を表示する。ステップn23から
ステップn10に進み、ステップn10からステップn
11は、図6と同様に進んで処理を終了する。
【0048】以上のような処理を行うことによって、原
稿を空送りするために要する時間を操作者に明確に表示
することができる。
【0049】図8は、図4のRDHを用いた原稿の空送
り動作および空送り時間処理動作の第2の例を説明する
ためのフローチャートである。図8は、図6および図7
と類似のものであり、同様の処理を行う箇所には同一の
符号をつけ説明を省略する。この第2の例では、原稿の
空送り処理における搬送サイクルの複写処理における搬
送サイクルを最も速いサイクルとする。
【0050】従来、原稿の空送り処理における搬送サイ
クルは、複写処理における搬送サイクルと同じサイクル
とされている。複写処理と異なり、空送り処理において
は原稿は読取位置で停止する必要がないため、停止を行
わずに搬送することができる。これによって、空送り処
理における搬送サイクル時間を、読取位置で停止してい
た時間などを除いた搬送に必要な最小限の時間とするこ
とができる。
【0051】ステップn1からステップn4までは、図
6、図7と同様に進む。ステップn3からステップn3
1に進み、ステップn31では、前記空送り時間Tを演
算する。前記空送り時間Tは、前述した必要最小限の搬
送サイクル時間である最小搬送サイクル時間tcyc1
と、前記空送りする原稿の枚数Yとの積である。
【0052】 T = tcyc1・Y …(2) 前記最小搬送サイクル時間tcyc1は、前記搬送サイ
クル時間tcycよりも短い。
【0053】 tcyc1 < tcyc …(3) たとえば、原稿サイズがA4であるとき、始めに送り出
した原稿の後端と、次に送り出す原稿の先端との間隔を
100mm、原稿を搬送する速度を90mm/sとする
と、前記最小搬送サイクル時間tcyc1は、以下の式
で計算され約0.35秒である。
【0054】
【数1】
【0055】式4の210mmは、原稿サイズがA4の
原稿の搬送方向の長さである。これに対し、前述したよ
うに複写処理における搬送サイクル時間tcycは、1
秒である。したがって、最小搬送サイクル時間tcyc
1は、搬送サイクル時間tcycよりも短かくなること
が理解される。また、最小搬送サイクル時間tcyc1
は、前述した式4からも判るように、原稿サイズおよび
載置方向、すなわち原稿の長さによって変化する。前記
最小搬送サイクル時間tcyc1は、原稿サイズなどに
応じて複数個用意され、たとえば予め記憶手段にストア
されていてもよい。
【0056】ステップn31からステップn22に進
み、ステップn31で演算した空送り時間Tを表示す
る。ステップn22からステップn5に進み、ステップ
n5からステップn7まで、図6および図7と同様に進
む。ステップn6で空送りすべき原稿を全て搬送したと
判断されると、搬送サイクルを複写処理のための搬送サ
イクルに戻す。ステップn8からステップn11まで
は、図7と同様に進み、処理を終了する。以上のような
処理によって、空送り時間を短縮することができる。
【0057】図9は、図4のRDHを用いた原稿の空送
り動作および空送り時間処理動作の第3の例を説明する
ためのフローチャートである。図9は、図6および図7
に類似のものであり、同様の処理を行う箇所には、同様
の符号をつけ説明を省略する。この第3の例では、前述
した第1および第2の例で演算した空送り時間Tを減算
表示する。
【0058】ステップn1からステップn4までは、図
6と同様に進む。ステップn3からステップn41に進
み、前述の式1に基づいて空送り時間Tを演算し、T1
に代入する。T1は、後述する表示時間である。また、
計数値t2に予め定められた一定時間、たとえば1秒に
あたる計数値を代入して減算タイマをセットする。前記
減算タイマは、予め定められる時間間隔毎に減算を行う
タイマである。たとえば、100ms毎に減算を行うよ
うな減算タイマである場合、計数値t2には、計数値1
0を代入し、100ms毎に計数値t2から計数値1が
減算され、計数値t2が0になるとタイマ終了となる。
また、減算タイマの代わりに予め定められた一定時間毎
に、信号を導出するようなタイマを用いてもよい。
【0059】ステップn41からステップn42に進
み、前記減算タイマの計数値t2が0であるか否か、す
なわち予め定められた一定時間が経過したか否かが判断
され、そうであるときにはステップn43で表示時間T
1から1を減算して更新し、前記減算タイマの計数値t
2に予め定められた時間に対応する計数値を代入し、ス
テップn44に進む。ステップn42で予め定められた
一定時間が経過していないと判断されたときには、ステ
ップn44に進む。ステップn44では、前記表示時間
T1を表示手段に表示する。たとえば、「コピー開始ま
でT1secかかります。」などのような文章による表
示を行い、また、表示される時間はステップn43で一
定時間毎に減算され更新される、すなわち前記空送り時
間Tの残り時間を示す表示時間T1である。ステップn
44からステップn5に進み、ステップn5からステッ
プn7は、図6および図7と同様に進む。ステップn6
で前記計数値Xが前記計数値Y以下であると判断される
と、ステップn7に進み、またステップn7からステッ
プn42に戻る。ステップn6で前記計数値Xが前記計
数値Yより大きいと判断されると、ステップn8に進
み、ステップn8からステップn11まで図7と同様に
進んで処理を終了する。以上のような処理によって、操
作者は空送り時間Tの残り時間を知ることができる。
【0060】図10は、図4のRDHを用いた原稿の空
送り動作および空送り時間処理動作の第4の例を説明す
るためのフローチャートである。図10は、図6,図
7,図9に類似のものであり、同様の処理を行う箇所に
は、同一の符号を付けて説明を省略する。前述した第1
〜第3の例では、空送り時間Tは空送りを開始するとき
に演算し、第3の例では前記空送り時間Tを一定の時間
間隔で減算し、残り時間を決定している。このとき、空
送り動作中に、搬送ベルトの滑りなどによって、搬送サ
イクルに誤差が生じることによって原稿搬送に遅れが生
じることがある。この第4の例では、減算表示する表示
時間の補正を行い、より正しい時間表示を行う。
【0061】ステップn1からステップn4までは、図
6と同様に進む。ステップn4からステップn41に進
み、空送り時間Tを演算して、表示時間T1に代入し、
また減算タイマをセットする。ステップn42では、減
算タイマの計数値t2が0であるか否かを判断し、そう
でなければステップn44に進み、そうであればステッ
プn53に進む。ステップn53では、減算タイマの計
数値に予め定める一定時間に対応する計数値を代入して
セットし、表示時間T1から1を減算して更新する。ま
た、空送りする枚数である計数値Yから、ステップn3
で0にリセットされてから、原稿収容部41から搬送さ
れた原稿の枚数を計数している計数値Xを減算した残り
枚数Y1が演算され、前記残り枚数Y1に基づいて残り
時間T2が次式で演算される。
【0062】 T2 = tcyc・Y1 …(5) 前記残り時間T2は、前記残り枚数Y1と前述した搬送
サイクル時間tcycとの積である。ステップn53か
らステップn54に進み、前記残り時間T2と前記表示
時間T1との差の絶対値が、予め定められた時間差、た
とえば0.5よりも小さいか否かが判断される。
【0063】 −0.5 < (T2−T1) < 0.5 …(6) そうであるならば、すなわち表示時間の誤差が小さいと
きにはステップn44に進み、そうでないときすなわち
表示時間の誤差が大きいときには、ステップn55で、
前記表示時間T1に前記残り時間T2を代入した後にス
テップn44に進む。ステップn44では表示時間T1
を表示し、ステップn5に進む。ステップn5からステ
ップn11は、図9と同様に進み、処理を終了する。以
上のような動作によって、より正確な残り時間を表示す
ることができる。
【0064】図11は、本発明の第2実施例であるRD
H101を備える転写型静電式の複写機の基本的構成を
示す簡略化した断面図である。複写機本体170の内部
中央には、直円筒状の感光体171が一定速度で回転自
在に配置される。感光体171の外周部には、帯電用コ
ロナ放電器などで実現される帯電装置172、現像装置
173および転写装置201などが配置されている。感
光体171、帯電装置172、現像装置173および転
写装置201などは画像形成手段を形成する。感光体1
71に対して図面左方側には定着装置174が配置され
る。RDH101は、複写機本体170の上面に備えら
れ、このRDH101の第1支持筒105と、第2支持
筒106の鉛直下方にそれぞれ構成される第1読取位置
120と、第2読取位置121とが本体170の上方面
において、略同一平面に並列に設けられる。また、複写
機本体170の上方面には、製本化された書籍などに対
応した第3読取位置175を設け、2系統の読取露光方
式が可能な光学手段としての露光手段195が配置され
る。
【0065】図12は、図11のRDH101の簡略化
した断面図である。RDH101は、原稿を収容する収
容手段である原稿収容部102、原稿収容部102から
原稿を1枚ずつ給紙する給紙手段103、原稿を外周面
に沿って搬送した第1読取位置120へ一方面を臨ませ
る直円筒状の第1支持筒105、搬送される原稿の他方
面を第2読取位置121へ臨ませる直円筒状の第2支持
筒106、原稿収容部102から第1支持筒105へ原
稿を搬送する原稿搬送手段107、第1支持筒105か
ら第2支持筒106までの間に介在して第2読取位置1
21へ臨む表面が第1読取位置120の一方面に対する
他方面となるように原稿の搬送状態を反転させる原稿反
転手段108、さらに第2支持筒106から原稿収容部
102へ原稿を戻す原稿返送手段109を含んで構成さ
れる。
【0066】原稿収容部102は、付された頁数順に整
合された複数枚のシート状の原稿Dを、その一端部であ
る図12において右側端部を端部揃え部材110で揃え
た状態で、たとえばその頁数の最も若い原稿を原稿搬送
ベルト111上に向けて載置して受け入れる。この原稿
収容部102内に載置された原稿Dを、最上部に位置す
る原稿から順に1枚ずつ原稿搬送手段107に分離給送
するために、原稿収容部102の上方に原稿給紙手段1
03を構成する給紙ローラ112が設けられる。この給
紙ローラ112は、原稿が、原稿送出時にモータM12
によって予め定められたタイミングで矢印方向に回転駆
動されるとともに、回転時にソレノイドなどの力によっ
てレバー113を介して最上部に位置する原稿D0に押
し付けられ、これによって最上位置の原稿D0から順に
原稿搬送手段107へ分離給送を行う。
【0067】原稿収容部102から給紙ローラ112に
よって原稿が1枚ずつ送り込まれる原稿搬送手段107
は、水平方向から下方垂直方向に曲折した搬送経路11
4を備える。この搬送経路114の入口側端部には、原
稿Dの重複搬送を防止するための捌きローラ115a,
115bが設置される。上側の捌きローラ115aは、
原稿を搬送する方向に回転駆動され、下側の捌きローラ
115bは原稿を戻す方向に回転駆動され、これら捌き
ローラ115a,115b間を通過させることによっ
て、原稿Dは確実に1枚ずつに分離されて搬送経路11
4に送られる。この搬送経路114には、搬送方向に間
隔をあけて各一対の搬送ローラ116a,116b,1
16c,116dが設置される。
【0068】これら各一対の搬送ローラ116a〜11
6dは、それぞれ原稿Dの両面に回転自在に当接し、前
記搬送ローラ116a〜116dを原稿搬送モータM1
3で強制回転することによって、前記各搬送ローラで案
内しながら原稿Dを搬送経路114に沿って矢符117
方向に搬送する。この搬送経路114の入口側近傍に
は、原稿搬送検出器S12が、出口側近傍には第1読取
位置前検出器S13がそれぞれ設置される。
【0069】また、搬送経路114の出口である第1支
持筒105の近傍には、一対の第1レジストローラ11
9a,119bが設置される。この第1レジストローラ
119a,119bは、駆動軸に図示しないクラッチC
LT11を介して連結されており、クラッチCLT11
のオン・オフ制御によって回転を停止し、また再回転を
行わせる。前記クラッチCLT11のオン・オフ制御
は、操作者の所望の複写態様に従って制御される。
【0070】すなわち、原稿Dの読取りが必要な場合に
は、複写機本体170における記録紙の搬送と同期を取
るために、前記第1レジストローラ119a,119b
の回転を停止して原稿Dを待機させ、同期が取られた後
に再回転して第1支持筒105へ原稿Dを搬送する。ま
た、原稿Dの読取りが不必要な場合、たとえば空送りな
どには、常時、前記第1レジストローラ119a,11
9bを、他の搬送ローラと同様に単に搬送用ローラとし
て回転し、原稿Dを停止させることなく通過させる。
【0071】なお、第1レジストローラ119a,11
9bが単に搬送用ローラとして動作する場合には、搬送
される原稿Dの許容される最大長さL1未満の長さだけ
第1レジストローラ119a,119bよりも搬送方向
上流側にある搬送ローラ116c,116dの回転は、
原稿Dの搬送が終了するまで停止しない。また、第1レ
ジストローラ119a,119bが原稿Dを待機させ
て、第1支持筒105への搬送のタイミングを調整する
レジスト用ローラとして動作する場合には、前記位置に
ある搬送ローラ116c,116dの回転も制御され
る。すなわち、搬送経路114を搬送される原稿Dの搬
送方向先端部が第1レジストローラ119a,119b
のローラ間に到達すると、搬送ローラ116c,116
dの回転は一旦停止し、原稿Dの搬送を停止する。その
後、第1レジストローラ119a,119bが回転を開
始すると同時に、搬送ローラ116c,116dの回転
もまた再開され、原稿Dの搬送を再開する。
【0072】原稿Dの原稿像を読取る読取位置は、水平
方向に間隔をあけて並列に設置された第1支持筒105
と、第2支持筒106のそれぞれ鉛直下端面に対応して
構成される第1読取位置120と、第2読取位置121
とから成る。これら第1読取位置120と第2読取位置
121とは、図示のように同一平面上に位置する。
【0073】前記各支持筒105,106は、それぞれ
原稿搬送モータM14,M15によって記録紙への複写
速度、すなわち設定される複写倍率に基づいて原稿を前
記各読取位置120,121へ搬送すべき搬送速度に同
期して時計方向に回転駆動される。また、各支持筒10
5,106には、その外周面に沿ってそれぞれ所定間隔
をあけて従動ローラ122a〜122d,123a〜1
23dが設置されており、これら従動ローラによって原
稿Dを各支持筒105,106の各外周面に押し付けて
巻付け、支持筒105,106の外周面に形成された周
回搬送経路120a,121aに沿って原稿を搬送す
る。この周回搬送経路120a,121aの鉛直下方に
は、硬質透明ガラス板などで実現される第1および第2
透明板124,125が設置されて前記第1および第2
読取位置120,121を構成する。原稿Dが第1支持
筒105と、第1透明板124との間を、設定される複
写倍率に基づく速度で通過する際には、原稿Dの一方面
である、図12において、原稿収容部102に載置され
ている原稿Dの上面を読取露光して、一方面に対応した
原稿像の読取りを行う。第2支持筒121と、第2透明
板125との間を通過する際には、後述するように原稿
Dの他方面である原稿収容部102に載置されている原
稿Dの下面を読取露光して、他方面に対応した原稿の読
取りを行う。
【0074】なお、操作者の所望の複写態様および後述
する原稿の空送り動作に伴う搬送においては、これら第
1読取位置120および第2読取位置121での読取露
光動作を行われることがなく、前記原稿Dがそのまま通
過する場合もある。
【0075】第1読取位置120には、前記原稿搬送手
段107の搬送経路114を介して、第1レジストロー
ラ119a,119bの回転力によって第1支持筒10
5に原稿Dを巻き付けつつ搬送する。第1支持筒105
と、第2支持筒106との間には、図示のように原稿D
が読取位置に臨む表面を切換える表裏反転経路130を
備えた原稿反転手段108が配設される。表裏反転経路
130は、第1支持筒105と、第2支持筒106との
周回搬送経路120a,121aの対向する部位からそ
れぞれ上方へ傾斜して伸長する第1経路130aおよび
第2経路130bと、これら第1および第2経路130
a,130bの交流点から水平左方向へ伸長する第3経
路130cとから構成される。
【0076】第1支持筒105の周回搬送経路120a
に連続する第1経路130aの一部には、方向転換爪1
31が設置される。この方向転換爪131をソレノイド
SOL1によって作動させて原稿Dを第1経路130a
に、または第1原稿支持筒105の周回搬送経路120
aに選択的に搬送する。すなわち、第1読取位置120
を通過した原稿Dを、操作者の所望の複写態様に従っ
て、1度の読取露光でよい場合には、方向転換爪131
を周回搬送経路120aを閉鎖する、図12の実線位置
に作動して原稿Dを第1経路130aに搬送する。一
方、読取露光が複数回必要な場合には、方向転換爪13
1を第1経路130aを閉鎖する、図12の二点鎖線位
置に作動して、原稿Dを第1支持筒105の周回搬送経
路120aに沿って複数回搬送する。
【0077】読取露光動作終了後、方向転換爪131が
実線位置に作動し、第1経路130aに原稿Dを搬送す
る。第1経路130aには、原稿Dの搬送方向後端部を
検出する第1読取位置後検出器S14、一対のローラ1
34a,134b、方向転換爪135が原稿Dの搬送方
向上流側から順に設置される。前記第1読取位置後検出
器S14の検出信号に基づいて、以下の表裏反転動作が
制御される。
【0078】原稿Dは、ローラ134a,134bが回
転駆動されることによって、方向転換爪135を経て第
3経路130cへと搬送される。第3経路130cに
は、各一対の搬送ローラ136a,136b;137
a,137bが配設される。前記搬送ローラ136a,
137aは、原稿反転用モータM16によって正逆反転
される。これら搬送ローラ136,137は、方向転換
爪135からの原稿Dを第3経路130c内で矢符14
0a方向に搬送した後、原稿Dの搬送方向後端部が方向
転換爪135を通過した時点で、モータM16の回転が
反転されることによって、原稿Dを矢符140b方向へ
搬送する。
【0079】方向転換爪135は、ソレノイドSOL2
によって、図12の実線で示す状態とされ、第3経路1
30cに対して第1経路130aを閉鎖する一方、第2
経路130bを開放し、原稿Dが第2経路130bへ搬
送されるようにする。第2経路130bには、ローラ1
34cが配設され、ソレノイドSOL3によってローラ
134aに圧接されて、その間に原稿Dを挟持して搬送
する。以上のように本実施例の原稿の表裏反転動作は、
正逆転するローラ136,137を用いて実現している
けれども、たとえばベルト搬送装置やエアー搬送装置な
どを用いた構成によって行ってもよい。
【0080】また、前記ローラ134a,134cの回
転力は、第2支持筒106がその外周面に原稿Dを巻付
けて第2読取位置121へ搬送する動作を補助してい
る。前記ローラ134cに関して、搬送方向下流側位置
には、原稿Dの搬送方向先端部の通過を検出する第2読
取位置前検出器S15が設置される。
【0081】さらに、前記第2読取位置前検出器S15
に関して搬送方向下流側には、一対の第2レジストロー
ラ159a,159bが配設される。この第2レジスト
ローラ159a,159bは、駆動軸に図示していない
クラッチCLT12を介して連結されており、クラッチ
CLT12のオン・オフ制御によって回転を停止し、ま
た再回転が行われる。クラッチCLT12のオン・オフ
制御は、操作者の所望の複写態様に従って制御される。
【0082】すなわち、原稿Dの読取りが必要な場合に
は、記録紙との同期を取るために、第2レジストローラ
159a,159bの回転を停止して原稿Dを待機さ
せ、記録紙との同期が取られた後に、ローラを再回転し
て第2支持筒106へ原稿Dを搬送する。また、原稿D
の読取りが不必要な場合は、単に搬送用ローラとして常
時第2レジストローラ159a,159bを回転し、原
稿Dを停止することなく通過させる。前記ソレノイドS
OL3の動作は、前記第2レジストローラ159a,1
59bの回転動作に応じて制御される。なお、搬送され
る原稿Dの許容される最大長さL1未満の長さだけ、第
2レジストローラ159a,159bよりも搬送方向上
流側にある搬送ローラ136,137は、前述した第1
レジストローラ119a,119bと、搬送ローラ11
6c,116dとの動作関係と同様の動作をなす。
【0083】すなわち、第2レジストローラ159a,
159bが単に搬送ローラとして、動作する場合には、
原稿Dを第2支持筒106へ搬送するための搬送ローラ
136,137の回転は、原稿Dの搬送が終了するまで
停止しない。また、第2レジストローラ159a,15
9bがレジスト用ローラとして動作する場合には、原稿
Dの搬送方向先端部がローラ159a,159b間に到
達すると、搬送ローラ136,137の回転は一旦停止
する。その後、第2レジストローラ159a,159b
が回転を開始すると同時に、搬送ローラ136,137
の回転もまた開始され、原稿Dの搬送を再開する。
【0084】前述のように、表裏反転経路130で、原
稿Dの搬送方向が反転されることによって、原稿Dの既
に第1読取位置120へ臨んだ一方面が、第2支持筒1
06の外周面に臨んで巻き付けられ、原稿Dのまだ読取
位置を臨んでいない他方面を外面側として第2支持筒1
06によって搬送される。したがって、第2読取位置1
21では、設定される複写倍率に基づく搬送速度で搬送
される原稿Dの他方面が読取露光され、他方面に対応し
た原稿像が読取られる。
【0085】第2支持筒106に関して、第2読取位置
121を通過した原稿Dが周回搬送経路121aから原
稿収容手段109の搬送経路145へ分岐する部位に
は、方向転換爪146が設置される。この方向転換爪1
46は、ソレノイドSOL4によって作動し、搬送経路
145に対して周回搬送経路121aを選択的に開閉す
る。
【0086】すなわち、操作者の所望の複写様態に従っ
て、第2読取位置121での読取露光が1回のみの場合
には、方向転換爪146は搬送経路145を閉鎖し、周
回搬送経路121aを開放して原稿Dを搬送経路145
へ搬送する。また、複数回の読取露光を行う場合には、
方向転換爪146は搬送経路145を閉鎖し、周回搬送
経路121aに沿って原稿Dを必要回数搬送した後に、
搬送経路145へ搬送する。
【0087】前述したように、第1読取位置120で原
稿Dの一方面、また第2読取位置121で原稿の他方面
をそれぞれ読取露光することによって、原稿Dの表裏両
面の原稿像を読取ることができる。また、これら第1読
取位置120と、第2読取位置121とでそれぞれ必要
回数読取露光できるので、複数枚の原稿Dに対して必要
な複数部の複写を行うことができる。
【0088】第2読取位置121から原稿収容部102
へ原稿Dを戻す原稿返送手段109において、前記搬送
経路145は前記搬送ベルト111の下方側端部に接続
して原稿Dを搬送ベルト111へ搬送する。すなわち、
搬送経路145には、各一対の搬送ローラ150,15
1を設置して、原稿Dを搬送する。また、搬送経路14
5の出口近傍には、原稿Dの通過を検知する原稿収容枚
数検出器S16を設置する。この検出器S16からの検
出信号によって、搬送ベルト111および原稿返送手段
109の動作制御が行われる。
【0089】無端状の搬送ベルト111は、図示のよう
に、上下および左右に間隔をあけて設置した駆動ローラ
155a,155b,155c,155dに巻き掛けら
れている。駆動ローラ155bを検出器S16からの検
出信号に基づいて、戻し用搬送モータM17で矢印方向
に回転駆動することによって、搬送ベルト111を図1
2では、反時計方向に回転駆動する。この搬送ベルト1
11の上張架部分は、原稿Dの載置部を兼ねている。ま
た、前記搬送経路145と近接した位置へは、原稿呼込
みローラ156が設置され、搬送ベルト111との間で
の搬送力によって原稿Dを搬送ベルト111の上張架部
分と、載置されている原稿Dの最下部との間に送り込
む。
【0090】その際、送り込み動作を円滑とするため
に、原稿収容部102に載置された原稿Dの給紙方向下
流側端部の下方側に、原稿蹴上げローラ158が設置さ
れる。これによって、積重して載置された原稿Dの図1
2において左方側端部を搬送ベルト111から一時的に
浮上し、最下端部に原稿を送り込むための開口を確実に
広げる。最下端位置に送り込まれた原稿Dは、その搬送
方向先端部が端部揃え部材110に達した時点で、搬送
ベルト111の駆動用モータである戻し用搬送モータM
17が駆動して停止されることによって、原稿収容部1
02への戻し動作が終了する。
【0091】また、原稿収容部102には、図示のよう
に載置した原稿Dの一循環を検知するために、たとえば
鏡面仕上げされたステンレス鋼板などから成る検知用作
動部材160が配設される。この作動部材160は、原
稿Dを操作者が原稿収容部102内に載置する前の状態
では、図12の実線で示す下端位置にあり、その上に原
稿Dが載置される。原稿収容部102から原稿Dが1枚
ずつ搬送され、再び戻されるにつれて作動部材160は
次第に上方側に変位し、未搬送の原稿と返送された原稿
との間に介在して、両者を区分けする。原稿Dが全て一
循環すると、検知用作動部材160は、二点鎖線で示す
最上位に達する。
【0092】最上位に達した検知用作動部材160は、
原稿収容部102内のたとえば発光素子および受光素子
の組合せから成る原稿一循環検出器S11でその露出状
態が検出され、一循環が終了した旨を示す検出信号を発
生する。この検出信号を利用して、操作者の所望の複写
部数だけ複写を行うなどの複写機本体170側の動作が
制御される。その後、検知用作動部材160は、作動部
材駆動モータM11の駆動によって180度回転し、原
稿Dに対して下方側の位置、すなわち元の位置に戻され
る。
【0093】再び、図11を参照して、複写機本体17
0の内部上方には、原稿の表面をスリット露光する光源
196、反射鏡197a,197b,197c,197
dおよびレンズ198を含む露光手段195が設けられ
る。この露光手段195において、光源196からの光
が原稿Dの原稿面に照射されると、原稿像を示すその原
稿反射光は、反射鏡197a〜197dおよびレンズ1
98を経て感光体171の露光領域192において結像
する。
【0094】露光手段195は、RDH101における
前記複写倍率に基づく搬送速度で行われる原稿Dの搬送
に応じて、第1支持筒105直下の第1読取位置120
および第2支持筒106直下の第2読取位置121にお
いて停止した状態で、読取露光を行う。また、書籍など
第3読取位置175に載置された場合には、光源196
および反射鏡197aを備える第1移動体199が第3
読取位置175を走査しつつ、読取露光を行う。これら
2つの読取露光方式は、前記露光手段195を駆動用モ
ータM23で駆動して行う。第1読取位置120、第2
読取位置121、第3読取位置175および前記露光手
段195は原稿読取手段を形成する。
【0095】感光体171は、時計方向に一定速度で回
転駆動されるに伴って、まず帯電手段172によって帯
電される。帯電された感光体171には、露光領域19
2において露光手段195を経た原稿反射光が結像し、
読取られた原稿像に対応した静電潜像が形成される。こ
の静電潜像は、現像装置173によって、トナー像に顕
像化される。このトナー像は、後述のように感光体17
1へ給紙される記録紙Pに、転写領域191において、
コロナ放電器などで実現される転写装置201によって
転写される。転写後の記録紙Pは、搬送装置202によ
って定着装置174へ搬送され、定着が行われる。
【0096】なお、転写領域191において、転写終了
後、感光体171上に残留したトナーは、転写領域19
1よりも感光体171の回転方向下流側に設置されるク
リーニング装置193によって除去される。その後、除
電装置194によって感光体171上の残留電荷を逃が
し、続いて静電潜像を形成するために帯電装置172に
よって感光体171表面は、帯電される。
【0097】複写機本体170の一方の側部には、記録
紙Pが収納された給紙カセット176a,176bが、
また本体170の下方部には、同じく給紙カセット17
6c,176dが装填される。これら給紙カセット17
6a〜176dに積載された記録紙Pは、最上部に位置
するものから順に1枚ずつ上取りされて、給紙経路17
8a〜178dに給紙される。この給紙動作は、各給紙
カセット176a〜176dの上部に配設された給紙ロ
ーラ179a〜179dが、給紙駆動用モータM18に
よって回転駆動されることによって行われる。前記給紙
経路178a〜178dおよび後述する中間トレイ18
3からの給紙経路178eには、用紙搬送用ローラ17
7a〜177eが設置され、これらが搬送用ローラ駆動
用モータM19によって回転駆動されることによって、
原稿読取手段に記録紙Pを給紙する。
【0098】給紙カセット176a〜176dおよび中
間トレイ183から給紙され搬送された記録紙Pは、感
光体171への搬送経路上に設置される第3レジストロ
ーラ200a,200bによって感光体171への搬送
タイミングが制御される。すなわち、感光体171へ搬
送される記録紙Pの搬送方向先端部が、第3レジストロ
ーラ200a,200b間に到達すると、記録紙Pの搬
送が一旦停止される。
【0099】原稿Dの一方面の読取露光が第1読取位置
120で行われる場合、前記RDH101内の第1レジ
ストローラ119a,119bは、原稿Dの搬送を制御
するレジスト用ローラとして動作し、第2レジストロー
ラ159a,159bは、単に搬送用ローラとして動作
する。原稿Dが第1レジストローラ119a,119b
において、また記録紙Pの第3レジストローラ200
a,200bにおいて、一旦停止した後、たとえば第1
レジストローラ119a,119bを回転駆動して、原
稿Dの搬送を開始した後、予め定められる所定時間経過
後に第3レジストローラ200a,200bを回転駆動
して記録紙Pの搬送を開始する。
【0100】この設定時間は、第1レジストローラ11
9a,119bによって原稿Dの搬送が開始されてか
ら、前述のようにその原稿Dが第1読取位置120にお
いて読取露光され、原稿像に対応して感光体171に形
成されたトナー像の移動方向下流側端部が転写領域19
1に到達するまでの時間から、記録紙Pが第3レジスト
ローラ200a,200bから搬送を開始してからその
搬送方向先端部が転写領域191に到着するまでの時間
を差し引いた時間に設定され、たとえば後述する制御装
置内のタイマなどによって計時される。したがって、上
述のように同期をとることによって転写像の記録紙Pに
対する位置合わせを確実に行うことができる。
【0101】また、原稿Dの他方面の読取露光が第2読
取位置121で行われる場合、第1レジストローラ11
9a,119bは単に搬送用ローラとして動作し、第2
レジストローラ159a,159bは、レジスト用ロー
ラとして動作する。第2レジストローラ159a,15
9bによる原稿Dの搬送のタイミングと、第3レジスト
ローラ200a,200bによる記録紙Pの搬送タイミ
ングとの関係は、前述の第1レジストローラ119a,
119bと、第3レジストローラ200a,200bと
の同期関係と同様に設定される。なお、上述のような第
3レジストローラ200a,200bの回転/停止制御
は、駆動モータとの間に介在される記録紙搬送用クラッ
チCLT13のオン・オフ制御によって行われる。
【0102】複写機本体170の他方の側部面には、排
出トレイ180が配設される。この排出トレイ180に
は、ソレノイドSOL8が取付けられており、ソレノイ
ドSOL8を所定時間励磁すると、図11の紙面手前方
向に排出トレイ180がシフト動作し、また次に前記ソ
レノイドSOL8を所定時間消磁すると、紙面裏面方向
に前記排出トレイ180がシフト動作する。これによっ
て、排出トレイ180が複数枚の場合の原稿に対し、複
数組取られた記録紙を仕分けした状態で受け取ることが
可能となる。
【0103】複写機本体170内には、この排出トレイ
180へ原稿読取手段を通過した記録紙Pを排出する排
出経路181、および排出経路181から分岐した記録
紙表裏反転経路182が設けられる。前記原稿読取手段
を通過し、一方面に原稿像に対応する複写が行われた記
録紙Pは、操作者の所望の複写様態に従って、後記
(1)〜(3)の3種の態様で、排出トレイ180へ排
出される。
【0104】(1)排出経路181を、そのまま通過し
て排出トレイ180へ排出される。
【0105】(2)排出経路181に向かった後、記録
紙Pの他方面に複写を行うために、記録紙表裏反転経路
182においてスイッチバック動作された後、再度原稿
読取手段へ搬送するために一時的に中間トレイ183に
収容される。中間トレイ183に積み重ねられた記録紙
Pを、その最下部に位置するものからモータM24によ
って回転駆動される給紙手段184によって搬送経路1
78eを介して原稿読取手段に搬送し、排出経路181
を通過して排出トレイ180へ排出される。
【0106】(3)排出経路181に向かった後、記録
紙表裏反転経路182によって記録紙Pの反転を行った
後、排出経路181から排出トレイ180へ排出され
る。
【0107】上記した3種の記録紙Pの搬送動作を可能
とするために、記録紙表裏反転経路182は、排出経路
181の2箇所の位置から分岐した経路182a,18
2b、これら経路182a,182bが合流する経路1
82c、この経路182cから分岐して中間トレイ18
3へ向かう経路182dによって構成される。前記経路
182aが排出経路181から分岐する部位に、第1方
向転換爪185が、経路182aと経路182bとの合
流部位には、第2方向転換爪186が、経路182cと
経路182dとの分岐部位には、第3方向転換爪187
がそれぞれ配設される。これら第1〜第3方向転換爪1
85〜187は、それぞれ図示しない駆動ソレノイドS
OL5,SOL6,SOL7によって作動し、操作者の
所望の複写態様に応じて記録紙Pの搬送経路が選択され
る。
【0108】経路182aと経路182bとの合流部位
近傍には、ローラ188a,188b,188cが配設
され、経路182cと経路182dとの分岐部近傍に
は、ローラ189a,189b,189cが配設され、
それぞれ記録紙Pを搬送する。また、経路182aと、
経路182bの合流部位近傍の経路182cには、反転
用ローラ190が配設され、図示しない駆動用モータM
21で正逆回転されて記録紙Pの搬送方向を反転する。
経路182cと経路182dとの分岐部の下方側には反
転用ローラ191が配設され、図示しない駆動用モータ
M22で正逆回転される。さらに、排出経路181aの
出口部近傍には、排出検出器S23が、経路182aの
入口部近傍および経路182cには、記録紙反転検出器
S24,S25が、さらに経路182dの出口部近傍に
は中間トレイ入口検出器S26がそれぞれ配設されてい
る。
【0109】前述した記録紙表裏反転経路182の構成
によって、上記(1)の排出態様の場合には、第1方向
転換爪185で排出経路181に対して経路182aを
閉鎖し、記録紙Pを排出経路181に沿って排出する。
前記(2)の態様の場合には、第1方向転換爪185で
排出経路181を閉鎖して、経路182aへ記録紙Pを
導入し、第2方向転換爪186で経路182cを開放
し、経路182cにおいて反転用ローラ191を用いて
搬送方向を反転する。その後、第3方向転換爪187に
よって経路182dを開放し、中間トレイ183へ記録
紙Pを導出する。上記(3)の態様の場合は、前述のよ
うに記録紙Pを経路182cに導入した後、反転用ロー
ラ191で搬送方向を反転し、第2方向転換爪186で
経路182aを閉鎖する一方とともに、経路182bを
開放して経路182bから排出経路181へ導出する。
【0110】本複写機においては、図11に示される各
部位における記録紙Pの搬送状態を検出するために、記
録紙給紙検出器S20、記録紙転写前検出器S21、定
着後検出器S22、中間トレイ内用紙有無検出器S2
7、中間トレイ給紙検出器S28などが設けられる。
【0111】前述したRDH101を備えた複写機は、
操作者の所望の態様によって、(a)片面原稿から複数
組の仕分けした片面複写、(b)片面原稿から複数組の
仕分けした両面複写、(c)両面原稿から複数組の仕分
けした片面複写、(d)両面原稿から複数組の仕分けし
た両面複写のいずれにおいても、原稿を複数回循環させ
ることで、自在に複写を行うことが可能である。
【0112】また、操作者の所望の複写態様に応じて、
原稿を支持筒に複数回巻き付けたまま、読取露光を行
い、原稿の一循環中に複数組複写することも行われる。
【0113】さらに、設定される複写倍率に基づいて、
前記各支持筒105,106、前記各支持筒105,1
06での搬送前後に設けられる第1および第2レジスト
ローラ119a,119b;159a,159b、およ
び各搬送ローラなどの回転速度を制御することによっ
て、一定速度で回転駆動される感光体171上に読取ら
れる原稿像の倍率が規制され、こうして等倍モード、縮
小モード、さらに拡大モードの所望の大きさで原稿像を
記録し、複写することが可能である。すなわち、等倍モ
ードでの各読取位置120,121への原稿Dの搬送速
度を基準として、縮小モードでは、前記支持筒105,
106および前記レジストローラなどの回転速度が縮小
倍率に応じて大きくなるように制御され、前記各読取位
置120,121を搬送される原稿Dの搬送速度が大き
くなる。また、拡大モードでは、前記支持筒105,1
06および各レジストローラなどの回転速度が拡大倍率
に応じて小さくなるように制御され、こうして各読取位
置120,121を搬送する原稿Dの搬送速度が小さく
なる。
【0114】前記各種複写態様において、(b)片面原
稿から両面複写を行う態様であって、最終頁から複写を
行う複写態様においては、前記原稿枚数が奇数枚もしく
は偶数枚によって制御方法が異なるので、予め前記複写
態様による複写動作前に前記原稿Dの計数動作が行わ
れ、原稿が奇数枚であるか偶数枚であるかが判断され
る。本実施例では、前記計数動作が前記RDH101に
よって自動的に行われる。
【0115】すなわち、原稿収容部102には、複写の
ために予め積重して載置された原稿Dは、前述した搬送
経路へ順次的に供給され、各レジストローラ119a,
119b;159a,159bを単なる搬送用ローラと
して機能させ、第1支持筒105、原稿反転手段10
8、さらに第2支持筒106を経て原稿搬送ベルト11
1によって、前記原稿Dを原稿収容部102へ再収納す
る。こうして、原稿収容部102へ載置された全ての原
稿Dにわたって、前記搬送経路を一循環させ、前記搬送
経路に近接配置される前記検出器S12〜S16のいず
れかによって搬送する原稿Dの枚数を計数することがで
きる。前記全ての原稿の一循環は、前記原稿一循環検出
器S11によって検出される。
【0116】前記計数動作の際には、単に原稿の枚数を
計数するのみであるので、各支持筒105,106によ
って読取位置120,121を搬送される原稿Dは、露
光手段195によって読取露光されることがない。すな
わち、単に搬送される、いわゆる空送りが行われる。前
記空送りにおいては、設定される複写倍率に関与する必
要がなく、できるだけ早い動作が望まれる。
【0117】図13は、複写機本体170と、RDH1
01とを制御する制御装置の電気的構成を示すブロック
図である。前述した搬送ローラや支持筒などを動作させ
るモータM11,M12,M13,…などは、モータ駆
動手段211に接続される。RDH101内を搬送され
る原稿Dと、複写機本体170内を搬送される記録紙P
との搬送の同期を取るためなどに用いられるクラッチC
LT11,CLT12,CLT13,…などが、クラッ
チ駆動手段212に接続される。搬送経路における方向
転換爪131,135などを作動させるソレノイドSO
L1,SOL2,…などは、ソレノイド駆動手段221
に接続される。
【0118】前記各駆動手段211,212,221
は、原稿Dや記録紙Pの搬送状態を検出する各検出器S
11,S12,S13,…など、複写機本体170に設
けられる操作パネル217の操作入力手段218、およ
び操作パネル217の表示手段を駆動する表示駆動手段
219などとともに、インタフェイス回路213に接続
される。操作パネル217は、前述した図3に示した操
作パネルに類似のものである。
【0119】インタフェイス回路213は、マイクロコ
ンピュータなどによって実現される処理手段214に接
続され、前記検出器からの検出信号を処理手段214に
送出するとともに、処理手段214からの制御信号を前
記各駆動回路211,212,219,221に与え
る。処理手段214には、リードオンリメモリなどで実
現される第1記憶手段215と、ランダムアクセスメモ
リなどで実現される第2記憶手段216が接続されてい
る。処理手段214は、第1記憶手段215に予め記憶
されている制御用プログラムに従って、複写処理の制御
を行う。第2記憶手段216は、たとえば複写処理の制
御に必要となるカウンタ、タイマ、フラグなどの演算用
領域として使用される。さらに、インタフェイス回路2
13は、操作パネル217上における操作入力手段21
8からの信号を処理手段214に送出し、また複写処理
の経過などに関する情報を表示駆動手段219を介し
て、操作パネル217に設けられる表示手段220に表
示させる。前記操作入力手段218の一部によって、複
写倍率または複写態様などを設定することができる。
【0120】処理手段214は、前記操作入力手段21
8によって設定される複写倍率に基づいて、RDH10
1によって原稿Dを搬送させる各支持筒105,106
や、各搬送ローラを駆動するモータM13〜M16の回
転速度を制御する。また、前記操作入力手段218によ
って選択される複写態様から、前記処理手段214は計
数動作の必要を判断し、前記計数動作の際には、前記各
モータM13〜M16を前記最大搬送速度に基づく回転
速度と同じように制御し、前記計数動作による原稿Dの
空送りに費やす時間を短縮する。
【0121】図14は、図11の複写機にジャムが発生
した後にRDH101において行われる原稿の空送りの
パターン図である。また、図15は、原稿の空送り動作
を説明するためのフローチャートである。図14、図1
5を併せて説明する。図15は、図6のフローチャート
に類似のものである。
【0122】図14(1)はジャムが発生し、原稿の搬
送が停止した状態を示す図である。参照符225で示す
三角印のある一方面を原稿の表とする。たとえば、5枚
の原稿D1〜D5のうち、原稿D1は両面の複写処理が
終了し、原稿収容部102に戻されている。原稿D2は
原稿表面の複写が終了し、原稿裏面の複写処理の途中で
あり、第2読取位置121で停止している。原稿D3は
原稿表面の複写処理の途中であり、第1読取位置120
で停止している。原稿D4,D5は、複写処理が行われ
ていない。図14(1)の状態で、ジャムが発生する
と、原稿D2,D3を、原稿収容部102へ戻し停止す
る。この状態を図14(2)に示す。
【0123】図14(2)の状態からジャム解除状態に
なり、複写処理の再開を指示する、たとえばプリントス
イッチなどが操作されると、原稿の空送り処理開始さ
れ、図15のフローチャートのステップm1からステッ
プm2に進む。ステップm2では、前述した検出器S1
1によって原稿収容部102に載置された原稿のうちの
最下位値の原稿D5が搬送されたことが検出されたか否
かが判断され、そうであるときにはステップm3に進
み、そうでないときにはステップm4で原稿収容部10
2の最上位置にある原稿を空送りする。この状態を図1
4(3)に示す。
【0124】原稿Dが載置状態に戻ると、ステップm3
で空送りした枚数を計数する計数値Xを0にリセットす
る。ステップm5では、原稿D1から原稿を搬送し始
め、1枚原稿を給紙し搬送する度に前記計数値Xに1を
加算して更新する。
【0125】ステップm6では、前記計数値Xが複写処
理が終了した原稿の枚数、すなわち空送りを行う原稿の
枚数を計数している計数値Yよりも大きいか否かが判断
され、そうでないとき、既に複写処理が終了した原稿を
搬送しているときは、ステップm7で原稿を空送りして
原稿収容部102に戻す。また、計数値Xよりも計数値
Yが小さい場合、すなわち複写処理が終了していない原
稿D2が搬送されたときには、原稿が第1または第2読
取位置に達すると、ステップm9に進む。
【0126】ステップm9では、複写処理を再開し、露
光を行うとともに、空送り処理を終了する。この状態を
図15(4)に示す。ステップm10では、通常の複写
処理制御に移り、ステップm11で処理を終了する。以
上のようにジャムが発生して複写処理を停止した後、複
写処理を再開する場合には、原稿を空送りすることによ
って、自動的にジャム発生前に複写処理を終了していた
原稿の次の原稿から複写を行うことができる。
【0127】図16は、図12のRDH101を用いた
原稿の空送り動作および空送り時間処理動作の第1の例
を説明するためのフローチャートである。図16は、図
15と類似のものであり、同一の処理を行う箇所には同
一の符号を付け説明は省略する。この第1の例では、図
12のRDH101のように、複写倍率によって原稿の
搬送速度が異なる場合において、搬送される原稿サイズ
および複写倍率に応じた空送り時間を表示する。
【0128】ステップm1からステップm4までは、図
15と同様に進む。ステップm3からステップm21に
進み、搬送サイクル時間tcycを演算し、搬送サイク
ル時間tcycに基づいて空送り時間Tを演算する。搬
送サイクル時間tcycは、先行原稿の終端と、後行原
稿の先端との間隔GAPを一定に保つように制御され、
次式で表される。
【0129】
【数2】
【0130】たとえば、原稿サイズがA4であり、複写
倍率が等倍である場合、前記間隔GAPを50mmと
し、原稿搬送速度Pを450mm/sとすると、前記搬
送サイクル時間tcycは、式7を用いて計算され、約
580msとなる。
【0131】
【数3】
【0132】上式で210mmとは、原稿の搬送方向の
長さSIZEXである。また、搬送サイクル時間tcy
cは、原稿サイズおよび複写倍率に応じて予め複数個用
意され、記憶手段にストアされていてもよい。空送り時
間Tは、式1を用いて演算される。前記空送り時間T
は、空送りする原稿の枚数Yと、前記搬送サイクル時間
tcycとの積である。
【0133】 T = tcyc・Y …(1) ステップm21からステップm22に進み、たとえば
「コピー開始までT秒かかります。」などの文章を用い
て、空送り時間Tを表示する。ステップm22からステ
ップm5に進み、ステップm5からステップm7まで
は、図15と同様に進む。ステップm6で計数値Xが計
数値Yより大きいときには、ステップm23に進み、複
写処理を再開し、空送り処理を終了するとともに、ステ
ップm22で表示した空送り時間の表示を終了する。ス
テップm23からステップm10に進み、ステップm1
0で通常の複写処理制御に移ってステップm11で処理
を終了する。以上のような動作によって、複写倍率に応
じて搬送サイクルが異なる場合でも空送り時間Tを演算
し、表示することができる。
【0134】図17は、図12のRDH101を用いた
原稿の空送り動作および空送り時間処理動作の第2の例
を説明するためのフローチャートである。図17は、図
15、図16に類似のものであり、同一の動作を行う箇
所には同一の符号を付け説明を省略する。前述した第1
の例では、空送り時間Tを複写倍率に対応する搬送速度
に基づいて演算している。露光を行わない空送り時に
は、搬送速度を露光時の搬送速度で行う必要がない。こ
の第2の例では、空送りを最大速度、すなわち最小倍率
Mgminに対応した搬送速度で行う。
【0135】ステップm1で処理が開始されるとステッ
プm21に進み、原稿の搬送速度を最小倍率Mgmin
に対応した搬送速度に設定してステップm2に進む。ス
テップm2からステップm4までは、図15,図16と
同様に進む。ステップm3で計数値Xが0にリセットさ
れるとステップm32に進み、搬送サイクル時間tcy
cおよび空送り時間Tを演算する。搬送サイクル時間t
cycは、以下の式で演算される。
【0136】
【数4】
【0137】このとき、搬送速度は、最小倍率Mgmi
nに対応した値(Mgmin/P)である。また最小倍
率とは、たとえば拡大および縮小を行う複写機または縮
小のみを行う複写機の場合には最も小さい縮小倍率であ
り、たとえば拡大のみを行う複写機の場合では、最も小
さい倍率、すなわち等倍などである。式9で求めた搬送
サイクル時間tcycに基づいて、空送り時間Tを式1
に従って演算する。
【0138】 T = tcyc・Y …(1) ステップm32からステップm21に進み、空送り時間
Tを表示する。ステップm21からステップm5に進
み、ステップm5からステップm7までは、図15、図
16と同様に進む。ステップm6からステップm33に
進み、搬送速度を操作者が予め定めた複写倍率に対応す
る搬送速度に戻す。ステップm33からステップm23
に進み、複写処理を再開して空送り処理を終了し、か
つ、ステップm22で表示した空送り時間の表示を終了
する。ステップm10で終了の複写処理制御に移り、ス
テップm11で処理を終了する。以上のような動作によ
って、複写倍率によって原稿の搬送速度が異なるRDH
において、空送り時間を短縮することができる。
【0139】また、図12のRDH101を用いた空送
り処理および空送り時間処理において、図4のRDH3
用いた空送り処理および空送り時間処理と同様に、空送
り時間の減算表示および減算表示の補正を行ってもよ
い。
【0140】図4または図12のRDHを用いた空送り
処理および空送り時間処理の各例において、複写処理を
行っていない原稿を空送りして載置状態に戻す動作、す
なわち図6〜図10のフローチャートのステップm1〜
ステップm4、図15〜図17のフローチャートのステ
ップm1〜ステップm4は、ジャム発生直後に行い、ジ
ャム解除後には、空送り処理および空送り時間処理は、
空送り時間の演算動作、すなわちステップn5またはス
テップm5から開始するようにしてもよい。
【0141】また、図4のRDH3を用いた空送り動作
および空送り時間処理動作の第3または第4の例におい
て、搬送サイクル時間tcycを最小搬送サイクル時間
tcyc1として行ってもよい。
【0142】さらにまた、第1および第2実施例のRD
Hを用いた空送り動作および空送り時間処理動作は、ジ
ャム解除後に行っているけれども、ジャム発生直後に行
ってもよい。また、前記空送り動作および空送り時間処
理動作をジャム解除後に行うことによって、ジャム発生
時直後には、RDHを含む複写機の全動作を停止させ、
操作者に素早くジャム発生を知らせることができる。ま
た、ジャム発生時にRDHなどの動作を行うことによっ
て、複写機本体が作動しているのではないかという不安
感を操作者に与えないようにすることができる。
【0143】また、本発明は、RDHを備えた複写機に
おいて、記録紙切れまたはトナー切れなどが生じて複写
処理が停止した後に、空送り処理を行う場合にも実施す
ることができる。
【0144】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、RDHを
備える原稿読取装置は、原稿を堆積して収容する原稿収
容手段と、堆積して収容されている原稿の下または上か
ら1枚ずつ原稿を取出して、予め定める搬送経路を搬送
し、前記原稿が収容されている位置の上または下に戻す
原稿搬送手段と、前記搬送経路の途中に設けられる原稿
読取手段とを備え、複数の原稿を順次的に搬送し、原稿
の読取りを行う。また、原稿読取手段における読取動作
を中止すべきことを指令する中止指令信号を導出する中
止指令信号発生手段を備え、原稿読取装置内でジャムが
生じた場合には読取り動作を中止する。また、前記中止
指令信号が導出された時点よりも前に読取動作が完了し
ている原稿枚数を計数する読取枚数計数手段と、前記原
稿枚数の原稿を予め定める空送り用速度で前記搬送経路
に沿って搬送するのに要する空送り時間を演算する空送
り時間演算手段と、前記空送り時間を表示する表示手段
とを備え操作者に空送りに要する時間を表示する。
【0145】また、前記原稿読取装置は、原稿の搬送方
向の長さを表す信号を導出する原稿サイズ信号発生手段
を含み、前記原稿搬送手段は、原稿の前記長さが長いほ
ど各原稿の搬送時間間隔を長くして搬送する構成を有
し、前記空送り時間演算手段は、前記長さを有する各原
稿を計数値の枚数だけ搬送経路に沿って搬送するのに要
する空送り時間すなわち、原稿サイズに応じて同一枚数
の原稿を空送りする場合でも変化する空送り時間を演算
する。
【0146】
【0147】以上のことから、原稿サイズなど原稿を空
送りする際の条件に応じた空送り時間を操作者が認識す
ることができる。したがって、空送りする原稿の枚数が
多く、空送りに時間がかかる場合などにおいて、空送り
時間が判らないために感じる不安感を解消することがで
き、原稿読取装置に対する信頼感を生じさせることがで
きる。また、前記時間を認識することによって、前記装
置を利用する際に適切な時間配分を行うことができ、空
送り時間などの空送り時間を有効に使うこともできる。
【0148】
【0149】また本発明によれば、RDHを備える原稿
読取装置は、前記原稿収容手段と、前記原稿搬送手段
と、前記原稿読取手段とを備え、複数枚の原稿を順次的
に搬送し、原稿の読取りを行う。また、前記中止指令信
号発生手段を備え、ジャム発生時には読取動作を中止さ
せる。さらに、前記読取枚数計数手段と、前記空送り時
間演算手段とを備え、既に読取動作が終了している原稿
を空送りする。前記空送り時間を演算する。また空送り
中に、既に読取動作が終了している原稿のうちで未だ空
送りされていない、前記原稿収容手段に堆積されている
原稿が、前記原稿搬送手段によって搬送されて前記収容
手段に戻るまでに要する残り時間を演算する残り時間演
算手段を備え、かつ、前記残り時間を表示する表示手段
を備え空送りが終了するまでの残り時間を表示する。
【0150】また本発明によれば、前記残り時間演算手
段は、前記空送り時間演算手段から予め定める一定時間
毎に前記一定時間を減算し、前記空送り時間の残り時間
を演算する。また本発明によれば、前記残り時間演算手
段は、第1残り時間演算回路において前記空送り時間か
ら前記一定時間を減算して演算された、第1の残り時間
と、前記原稿搬送手段によって搬送された原稿枚数を計
数する搬送枚数計数手段の計数値と前記読取枚数計数手
段の計数値との差の枚数の原稿を予め定める空送り用速
度で、前記搬送経路に沿って搬送するのに要する第2残
り時間演算回路において演算された第2の残り時間との
差の絶対値を差演算回路で演算し、前記差の絶対値が予
め定める値未満であるときには第1の残り時間を前記表
示手段に与え、前記差の絶対値が予め定める値以上であ
るときには、前記第2残り時間を表示手段に与えRDH
における搬送サイクルの遅れなどの誤差を補正する。
【0151】また本発明によれば、前記原稿読取装置
は、前記原稿サイズ信号発生手段を含み、前記空送り時
間演算手段は、前記長さを有する原稿を予め読取られて
いる原稿の枚数だけ搬送経路に沿って搬送するのに要す
る空送り時間を演算し、前記第2残り時間演算回路は、
前記原稿搬送手段によって搬送される原稿枚数と前記原
稿読取手段によって読取られた原稿枚数とに応答して前
記長さを有する各原稿を搬送経路に沿って搬送するのに
要する第2の残り時間を演算する。
【0152】したがって、原稿サイズに応じた空送り時
間を表示するので、操作者に読取動作が再開されるタイ
ミングを判り易く知らせることができ、原稿読取装置に
対する信頼感が生じ、また、前記装置を利用する際によ
り確実な時間配分を行うことができる。
【0153】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例であるRDHを備えた複写
機の構成を簡略化して示す断面図である。
【図2】図1の複写機の制御部の電気的構成を示すブロ
ック図である。
【図3】図1の複写機の操作パネルの一部平面図であ
る。
【図4】図1のRDHの構成を簡略化して示す断面図で
ある。
【図5】図3のRDHにおいて行われる原稿の空送りの
パターン図である。
【図6】原稿の空送り動作を説明するためのフローチャ
ートである。
【図7】図4のRDHの原稿の空送り動作および空送り
時間処理動作の第1の例を説明するためのフローチャー
トである。
【図8】図4のRDHの原稿の空送り動作および空送り
時間処理動作の第2の例を説明するためのフローチャー
トである。
【図9】図4のRDHの原稿の空送り動作および空送り
時間処理動作の第3の例を説明するためのフローチャー
トである。
【図10】図4のRDHの原稿の空送り動作および空送
り時間処理動作の第4の例を説明するためのフローチャ
ートである。
【図11】本発明の第2実施例であるRDHを備える複
写機の構成を示す簡略化した断面図である。
【図12】図11のRDH101の簡略化した断面図で
ある。
【図13】図11の複写機を制御する制御部の電気的構
成を示すブロック図である。
【図14】図12の複写機において行われる原稿の空送
りのパターン図である。
【図15】原稿の空送り動作を説明するためのフローチ
ャートである。
【図16】図12のRDHの原稿の空送り動作および空
送り時間処理動作の第1の例を説明するためのフローチ
ャートである。
【図17】図12のRDHの原稿の空送り動作および空
送り時間処理動作の第2の例を説明するためのフローチ
ャートである。
【符号の説明】
1,170 複写機本体 3,101 RDH 41,102 原稿収容部 44 搬送路 45 搬送ローラ 46 読取位置 47 搬送ベルト 49 露光手段 50 給紙ローラ 51 返送用搬送路 105 第1支持筒 106 第2支持筒 114 搬送経路 120 第1読取位置 121 第2読取位置 130 表裏反転経路 S1,S11 原稿一循環検出器 S2 原稿終端部検出器 S3,S12 原稿搬送検出器 S4,S16 原稿収容枚数検出器 S5 原稿サイズ検出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65H 7/00 - 7/20 B65H 43/00 - 43/08 B65H 83/00 - 85/00 G03G 15/00 107

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 原稿を堆積して収容する原稿収容手段
    と、 前記原稿収容手段に堆積して収容されている原稿の下ま
    たは上から1枚ずつ原稿を取出して、予め定める搬送経
    路を搬送し、前記原稿が収容されている位置の上または
    下に戻す原稿搬送手段と、 前記搬送経路の途中に設けられる原稿読取手段と、 前記原稿読取手段における読取動作を中止すべきことを
    指令する中止指令信号を導出する中止指令信号発生手段
    と、 前記中止指令信号発生手段の出力に応答し、前記中止指
    令信号が導出された時点よりも前に読取動作が完了して
    いる原稿枚数を計数する読取枚数計数手段と、 前記読取枚数計数手段の出力に応答し、その計数値の枚
    数の原稿を予め定める空送り用速度で前記搬送経路に沿
    って搬送するのに要する空送り時間を演算する空送り時
    間演算手段と、 前記空送り時間演算手段の出力に応答し、前記空送り時
    間を表示する表示手段とを含むことを特徴とする循環式
    原稿送給装置を備える原稿読取装置。
  2. 【請求項2】 原稿の搬送方向の長さを表す信号を導出
    する原稿サイズ信号発生手段を含み、 前記原稿搬送手段は、前記原稿サイズ信号発生手段の出
    力に応答し、原稿の前記長さが長いほど各原稿の搬送時
    間間隔を長くして搬送する構成を有し、 前記空送り時間演算手段は、前記読取枚数計数手段およ
    び前記原稿サイズ信号発生手段の出力に応答し、前記長
    さを有する各原稿を計数値の枚数だけ搬送経路に沿って
    搬送するのに要する空送り時間を演算することを特徴と
    する請求項1記載の循環式原稿送給装置を備える原稿読
    取装置。
  3. 【請求項3】 原稿を堆積して収容する原稿収容手段
    と、 前記原稿収容手段に堆積して収容されている原稿の下ま
    たは上から1枚ずつ原稿を取出して、予め定める搬送経
    路を搬送し、前記原稿が収容されている位置の上または
    下に戻す原稿搬送手段と、 前記搬送経路の途中に設けられる原稿読取手段と、 前記原稿読取手段における読取動作を中止すべきことを
    指令する中止指令信号を導出する中止指令信号発生手段
    と、 前記中止指令信号発生手段の出力に応答し、前記中止指
    令信号が導出された時点よりも前に読取動作が完了して
    いる原稿枚数を計数する読取枚数計数手段と、 前記読取枚数計数手段の出力に応答し、その計数値の枚
    数の原稿を予め定める空送り用速度で前記搬送経路に沿
    って搬送するのに要する空送り時間を演算する空送り時
    間演算手段と、 空送り中に、前記中止指令信号が導出された時点よりも
    前に読取動作が完了している原稿のうちで空送りされて
    いない、前記原稿収容手段に堆積して収容されている原
    稿が、前記原稿搬送手段によって搬送されて前記原稿収
    容手段に戻るまでに要する残り時間を演算する残り時間
    演算手段と、 前記残り時間演算手段の出力に応答し、前記残り時間を
    表示する表示手段とを含むことを特徴とする循環式原稿
    送給装置を備える原稿読取装置。
  4. 【請求項4】 前記残り時間演算手段は、 前記空送り時間演算手段の出力に応答し、予め定める一
    定時間毎に前記空送り時間から前記一定時間を減算し
    て、前記残り時間を演算することを特徴とする請求項3
    記載の循環式原稿送給装置を備える原稿読取装置。
  5. 【請求項5】 前記残り時間演算手段は、 前記空送り時間演算手段の出力に応答し、予め定める一
    定時間毎に前記空送り時間から前記一定時間を減算し
    て、前記第1の残り時間を演算する第1残り時間演算回
    路と、 前記原稿搬送手段によって搬送された原稿枚数を計数す
    る搬送枚数計数手段と、 前記搬送枚数計数手段と前記読取枚数計数手段との出力
    に応答し、前記搬送枚数計数手段の計数値と、前記読取
    枚数計数手段の計数値との差の枚数の原稿を予め定める
    空送り用速度で前記搬送経路に沿って搬送するのに要す
    る第2の残り時間を演算する第2残り時間演算回路と、 前記第1残り時間演算回路と、前記第2残り時間演算回
    路との出力の差の絶対値を演算する差演算回路とを含
    み、 前記差演算回路の出力に応答し、前記差の絶対値が予め
    定める値未満であるときには前記第1残り時間演算回路
    の出力を前記表示手段に与え、前記差の絶対値が予め定
    める値以上であるときには、前記第2残り時間演算回路
    の出力を前記表示手段に与えることを特徴とする請求項
    3記載の循環式原稿送給装置を備える原稿読取装置。
  6. 【請求項6】 原稿の搬送方向の長さを表す信号を導出
    する原稿サイズ信号発生手段を含み、 前記原稿搬送手段は、前記原稿サイズ信号発生手段の出
    力に応答し、前記原稿の前記長さが長いほど各原稿の搬
    送時間間隔を長くして搬送する構成を有し、 前記空送り時間演算手段は、前記読取枚数計数手段およ
    び前記原稿サイズ信号発生手段の出力に応答し、前記長
    さを有する各原稿を計数値の枚数だけ搬送経路に沿って
    搬送するのに要する空送り時間を演算し、 前記第2残り時間演算回路は、前記搬送枚数計数手段、
    前記読取枚数計数手段および前記原稿サイズ信号発生手
    段の出力に応答し、前記長さを有する各原稿をその計数
    値の枚数だけ搬送経路に沿って搬送するのに要する第2
    の残り時間を演算することを特徴とする請求項5記載の
    循環式原稿送給装置を備える原稿読取装置。
  7. 【請求項7】 前記表示手段は、前記原稿搬送手段が原
    稿の空送りを実行しているときには、前記時間を表示す
    るとともに、空送りを実行していることを表示すること
    を特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の循環式原
    稿送給装置を備える原稿読取装置。
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