JP2004286778A - 画像形成装置及び画像形成装置の制御方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】片面モード、両面モードのいずれの場合も重送がされた場合、装置を停止することなく、その重送紙を確実に排出することができ、欠落する頁の発生しない画像形成装置とその制御方法を提供する。
【解決手段】感光体上の帯電装置により帯電された部分が、トナー画像を転写紙に転写する転写位置まで回転する時間T1と、重送検知手段から転写位置まで転写紙を搬送する時間T2とが、T1≦T2となるように重送検知手段を配置する。重送紙は、画像を形成しないで搬送し、機外に排出する。このとき、帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全ての高電圧をオフにする。両面モードの場合は、重送紙が循環枚数の何枚目かを判断し、先行する転写紙には、両面に画像をコピーして排紙し、重送紙は画像を形成しないで排紙する。
【選択図】 図4
【解決手段】感光体上の帯電装置により帯電された部分が、トナー画像を転写紙に転写する転写位置まで回転する時間T1と、重送検知手段から転写位置まで転写紙を搬送する時間T2とが、T1≦T2となるように重送検知手段を配置する。重送紙は、画像を形成しないで搬送し、機外に排出する。このとき、帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全ての高電圧をオフにする。両面モードの場合は、重送紙が循環枚数の何枚目かを判断し、先行する転写紙には、両面に画像をコピーして排紙し、重送紙は画像を形成しないで排紙する。
【選択図】 図4
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明は、画像形成装置とその制御方法に関し、特に、複数枚の転写紙が重なったままの状態で重送された場合でも装置を停止することなく処理することができる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置では、転写紙が2枚以上重なった状態で給紙されると、紙詰まり(ジャム)として装置を停止させている。そのため、画像形成装置の稼動効率が低下し、かつ、オペレータのジャム処理作業に対する負担が増加している。
【0003】
このような問題に対し、特許文献1(特開平7−140854号)では、重送紙が給紙された場合、画像形成を禁止し、そのまま転写紙を搬送してスタック機構へ排紙する画像形成装置を提案している。このとき、スタック機構が複数ある場合には、空いているスタック機構に重送紙を排出し、オペレータが重送紙を取り除き易くしている。また、次の転写紙が正常に供給された場合には、画像形成を許可することで、頁欠落を防止している。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−140854号 段落0023、段落0026
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記の特許文献1では、画像形成の禁止は、レーザ書込手段による感光体への静電潜像の書込を禁止することによっている。そのため、感光体の周辺に配置された帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置などには高電圧が印加されており、それによって、重送紙が吸引されてジャムになり易いという問題があった。
【0006】
また、両面コピーモードの場合、循環枚数(画像形成装置内で同時に通紙搬送できる最大の転写紙枚数)を1つの単位として両面コピーを行っている。たとえば、循環枚数が3枚の場合を、図12によって説明する。
【0007】
まず、読み取り装置で、機内循環枚数の2倍である6面の原稿(6枚の片面原稿、あるいは3枚の両面原稿)を連続して読み取って、その画像データをメモリに蓄積する(図12(a))。同図に示す1,2,3の数字はそれぞれ1枚目、2枚目、3枚目を意味し、「’」が無い数字は表面、「’」がついた数字は裏面を意味している。原稿の最終面の読み取りが完了すると同時に、1枚目の転写紙を給紙してその表面に画像形成をする(図12(a)3 図12(b)1)。引き続いて2枚目、3枚目の転写紙を給紙してそれぞれの表面に画像形成をする。
【0008】
表面に画像が形成された転写紙は、反転部を経由して再度裏面の画像を形成するために画像形成部へと給紙され、3枚の転写紙の両面(合計6面)に画像形成を行う。ここでは、機内循環枚数が3であるので、最初に3枚の転写紙を送り込み、その後、これらの両面に画像形成がなされるまで、新たな転写紙の給紙は停止される。また、両面モードの場合は、図12に示すように、(a)に示す原稿画像の読み取り順序と、(b)に示す転写紙へ出力する原稿画像の順序とが相違している。
【0009】
このような画像形成方法の場合、前記特許文献1に開示された重送処理方法では、頁の欠落や順序の乱れが発生するという問題がある。
【0010】
本発明は、上記問題の解決を図ったもので、重送がされた場合、装置を停止することなく、その重送紙を確実に排出することができる画像形成装置とその制御方法を提供することを第1の目的としている。また、両面モードの場合に重送紙が供給されても、欠落する頁の発生しない画像形成装置とその制御方法を提供することを第2の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の第1の目的を達成するために本発明は、回転自在な感光体と、該感光体表面に帯電させる帯電装置と、感光体表面に原稿画像を照射して静電潜像を形成する書込装置と、静電潜像をトナー画像として顕像化する現像装置と、転写紙を給紙する給紙装置と、トナー画像を給紙された転写紙に転写する転写装置と、感光体から転写紙を分離させる分離装置と、給紙された転写紙の重送を検知する重送検知手段と、を有する画像形成装置において、転写紙を給紙装置から排紙位置までの転写紙搬送路上に搬送する搬送制御装置を設け、感光体上の前記帯電装置により帯電された部分が、トナー画像を転写紙に転写する転写位置まで回転する時間T1と、前記重送検知手段から前記転写位置まで転写紙を搬送する時間T2とが、T1≦T2となるように前記重送検知手段を転写紙搬送路上に配置したことを特徴としている。
【0012】
前記重送検知手段で転写紙の重送を検知したとき、前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全ての高電圧をオフにする画像形成部制御装置を設けた構成とすることができる。
【0013】
前記の画像形成装置の制御方法としては、片面モードで印刷中のX枚目で前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、X+1枚目以降の転写紙の供給を一旦待機させ、X−1枚目以前の転写紙は、設定通りの処理を行い、重送紙は、前記搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出し、該重送紙が機外又は後処理装置へ送り出された後、搬送制御装置を正常に戻し、X+1枚目として画像形成を再開させることを特徴としている。重送紙にずれがある場合は、転写紙の見かけの長さが長くなっているので、搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出する時間を正常時の2倍を上限として正常時より長時間駆動することになる。
【0014】
前記の第2の目的を達成するために本発明は、画像データを取得する画像読取装置と、該画像読取装置で取得した原稿の画像データを記憶する画像記憶部と、該画像記憶部から所定の順序で画像データを取り出して出力する画像出力制御部と、該画像出力制御部からの画像出力に基づいて転写紙に画像形成を行う画像形成部と、該画像形成部に転写紙を供給する給紙装置と、前記画像形成部により画像形成された転写紙を反転して裏面に画像を形成するために再度画像形成部へと搬送する反転搬送装置とを有する画像形成装置において、転写紙を給紙装置から排紙位置まで転写紙搬送路に沿って搬送する搬送制御装置と、上記転写紙搬送路に転写紙の重送を検知する重送検知手段と、前記転写紙搬送路と反転搬送路内にある転写紙の数をカウントする循環枚数カウンタとを設けたことを特徴としている。
【0015】
前記画像形成部が、回転自在な感光体と、該感光体表面に帯電させる帯電装置と、感光体表面に原稿画像を照射して静電潜像を形成する書込装置と、静電潜像をトナー画像として顕像化する現像装置と、転写紙を給紙する給紙装置と、トナー画像を給紙された転写紙に転写する転写装置と、感光体から転写紙を分離させる分離装置と、を有し、前記感光体上の前記帯電装置により帯電された部分が、トナー画像を転写紙に転写する転写位置まで回転する時間T1と、前記重送検知手段から前記転写位置まで転写紙を搬送する時間T2とが、T1≦T2となるように前記重送検知手段を転写紙搬送路上に配置した構成とすることができる。
【0016】
前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置のそれぞれに対する高電圧のオンオフを制御する画像形成部制御装置を設けることとしてもよい。
【0017】
前記の画像形成装置の制御方法としては、前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対して1枚目ならば、前記給紙装置が2枚目以降の転写紙の供給を一旦待機させ、前記搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して重送紙を排出し、重送紙が排出された後に前記給紙装置が次の転写紙の供給を行い新たに1枚目からの画像形成を再開させることを特徴としている。重送紙にずれがある場合は、転写紙の見かけの長さが長くなっているので、搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出する時間を正常時の2倍を上限として正常時より長時間駆動することになる。
【0018】
または、前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対して1枚目ならば、前記給紙装置が2枚目以降の転写紙の供給を一旦待機し、前記搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動し、かつ、前記画像形成部制御装置が前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置のそれぞれに対する高電圧をオフにして重送紙を排出し、重送紙が排出された後に前記給紙装置が次の転写紙の供給を行い新たに1枚目からの画像形成を再開させる構成としてもよい。
【0019】
または、前記の画像形成装置の制御方法において、前記重送検知手段で重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対してX枚目(2≦X≦N)ならば、X+1枚目以降の転写紙の供給は一旦待機させ、X−1枚目までの転写紙はそのまま両面モード処理に移行し、該重送紙は排出し、重送紙が排出された後に次の転写紙の供給を再開し、X+1枚目を新たなX枚目として画像形成を再開させることとすることができる。
【0020】
又は、前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対してX枚目(2≦X≦N)ならば、X+1枚目以降の転写紙の供給は一旦待機させ、X−1枚目までの転写紙はそのまま両面モード処理に移行し、該重送紙は、前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全ての高電圧を印加しない状態で、かつ、搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出し、重送紙が排出された後に次の転写紙の供給を再開し、X+1枚目を新たなX枚目として画像形成を再開させることを特徴としている。
【0021】
前記画像形成装置が後処理装置を有し、転写紙搬送路が、該後処理装置に至る第1搬送路と、該後処理装置を経由せずに排出される第2搬送路とを有し、前記重送紙と正規に印刷された紙とは、一方が第1搬送路を通過する場合は他方が第2搬送路を通過させることとすることができる。
【0022】
又は、前記後処理装置がステープル処理を行う装置であって、設定されたジョブがステープル処理を行わない場合には、前記第2搬送路、前記重送紙を第1搬送路としてを通過させてステープル処理のスタック機構に導き、該スタック機構内の重送紙をジョブの終了後に排紙位置に排出することとしてもよい。
【0023】
【作用】
片面モードの場合、転写紙搬送路内に設けられた重送検知手段が、転写紙の重送を検知すると、それ以降の転写紙の供給を停止する。そして、帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全てに対し、高電圧をオフにする。これによって、感光体にはトナー画像が形成されなくなる。トナー画像の形成されない先頭の位置が転写紙に達してから重送された転写紙の先頭が転写装置に達するので、重送された転写紙には画像が形成されない。重送された転写紙は、帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全てに電圧が印加されていない状態で搬送される。したがって、搬送の途中で感光体などに吸着してジャムになることもなく、確実に機外に排紙することができる。重送紙の排紙においては、転写紙搬送路を駆動するが、重送紙が完全に重なっている場合は、通常の転写紙を送る時間と同じ時間だけ駆動し、重送紙がずれていて見かけの長さが長くなっている場合には、通常の転写紙の場合より2倍を限度として長く駆動して、確実に排紙できるようにする。
【0024】
両面モードの場合は、重送紙が循環枚数の何枚目にあたっているかを検知し、重送紙の前に機内で処理されている転写紙がなければ、前記の片面モードの場合と同様にして重送紙を排紙する。
【0025】
重送紙の前に処理中の転写紙があれば、これらの転写紙の表裏に画像を形成する。重送紙の方は、前記と同様にして搬送して機外に排紙する。
【0026】
このように処理することで、両面モードの場合でも、頁の欠けや乱れを防止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面によって説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の断面構成を示す構成図である。
【0028】
自動原稿給送手段10(以下、ADFと言う)は、原稿dの片面又は両面を読み取るための給紙を行う手段である。ここには、複数枚の原稿dをおく原稿載置部11、原稿dを一枚ずつ送り出す送りローラ12a,12b、原稿dをコンタクトガラス22上に通過させるローラ13、原稿の表裏を反転する反転ローラ14、読み取りが完了した原稿が排出される排紙皿15がある。
【0029】
画像読取装置20は、原稿dを光学的にスキャンして読み取って画像データを生成するものである。この画像読取装置20での読み取り結果から原稿サイズ情報が出力される。画像読取装置20は、光源23、ミラー24,25,26,結像光学系27及びCCD28、並びに、図示されていない光学系駆動手段とから構成される。
【0030】
画像形成部30は画像データを電子写真方式により記録材としての転写紙上に記録するところである。これは、円筒状のドラムからなる感光体31の周囲に配置された帯電装置32、現像装置33、転写装置34、分離装置35、クリーニング装置36と、これらから離れて配置された定着装置39も含む。
【0031】
書込装置40は、画像読取装置20で読み込んだ画像データをレーザ光に変換してポリゴンミラーで走査して感光体31上に照射して静電潜像を形成する部分である。
【0032】
給紙カセットからなる給紙装置50は、複数あり、通常は、それぞれに異なるサイズや紙質の転写紙を収容している。各給紙装置50では一番上の転写紙から順に給紙ローラ51a,51b,51cで転写紙搬送路60に送り出す。転写紙搬送路60には、最小サイズの転写紙の送り方向サイズより短い間隔で、多数の搬送ローラ63が設けられている。また、転写紙搬送路60の感光体31近傍には、レジストローラ61があり、その上流に重送検知手段62が設けられている。
【0033】
重送検知手段62としては、転写紙の一方から光を照射し、転写紙を透過して他方に達した光量を検知するタイプ、光の代わりに超音波を用いて、反対側における超音波の強度を測定するタイプ、転写紙を2つの電極の間を通過させ、静電容量の変化を求めるタイプ等があり、本発明ではいずれのタイプでもよく、特に限定されない。
【0034】
なお、本発明において、転写紙搬送路60とは、給紙装置50から排紙ローラ72までの全体を指すものとする。したがって、分離装置35から定着装置39に転写紙を搬送するコンベア37、定着装置39自身、排紙ローラ72も転写紙搬送路60に含まれる。
【0035】
反転搬送装置70は、表面にプリントされた転写紙の裏面にプリントするために、転写紙を反転させるところで、ここから再度画像形成部30に送り込まれることになる。ここには、切換ガイド71と、排紙ローラ72と、反転部73と、反転搬送路74とがある。
【0036】
図2は本発明における画像形成装置の電気的構成例を示すブロック図である。全体制御部100は画像形成装置の全体を制御するところで、CPUを有し、図示しない処理プログラムに従って画像形成装置各部を制御する。操作部110はコピー枚数、拡大・縮小率、転写紙サイズ(A4,A4R,B5,B5R)などの選択や指定、コピー開始などの各種操作を行なうところであり、操作された結果は全体制御部100に伝達される。
【0037】
ADF10は、全体制御部100の指示に従って原稿給送状態を制御する。原稿読取装置20は、ADF10から供給された原稿画像や、プラテンガラス21上に載置された原稿画像を読み取る。読み取られた原稿画像は、画像処理部120で圧縮等の処理がされ、画像記憶部130に記憶される。循環枚数カウンタ140は、給紙装置50から供給された転写紙が、循環枚数の何枚目に該当するのかをカウントするものである。
【0038】
画像出力制御部150は、画像記憶部130に記憶された画像データの既出力データから、つぎに転写される画像データを選択して画像形成部制御装置200に出力するものである。これに加えて、本発明では、重送検知手段62が転写紙の重送を検知した場合、そのときの循環枚数カウンタ140のカウント値により画像出力制御部150が画像記憶部130から取り出す画像データの順序を変更できるようにしている。
【0039】
画像形成部制御装置200は、感光体31、帯電装置32、現像装置33、転写装置34、分離装置35、給紙装置50、反転搬送装置70、転写紙搬送路60等を制御する。搬送制御装置210は、重送紙を排出する(重送モード)場合に、転写紙搬送路60の全体を制御するものである。
【0040】
図3は、感光体31周辺部と重送検知手段62との位置関係を説明する図である。同図の点Aは、感光体31上の点(線)で帯電装置32によって帯電させられる位置を示す。点Bは、転写装置34によりトナー像が転写紙に転写する位置である。点Cは、転写紙搬送路60上にあって、重送検知手段62で送り込まれた転写紙の重送を検知する位置である。
【0041】
感光体31が図3の時計方向に点Aの位置から点Bの位置まで回転するのに要する時間をT1とし、転写紙が、点Cから点Bまで移動するのに要する時間をT2としたとき、T1≦T2の関係となるようになっている。
【0042】
次に、図の画像形成装置で転写紙に画像を形成する動作を説明する。原稿の両面給送が可能なADF10の原稿載置部11には、原稿第1頁の表面を上にした状態の原稿dが複数枚載置されている。ローラ12a、ローラ12bを介して繰り出された原稿の1枚目はローラ13に沿って回転され、コンタクトガラス22の上を通過する。コンタクトガラス22の下には、光源23とミラー24とが静止した状態で待機しており、光源23により原稿dの原稿面が照射される。原稿dからの反射光は、ミラー24,25,26を介して結像光学系27に入射し、光電変換手段であるCCD28の受光面に像を結び、読み取りを行う。
【0043】
また、図2において、原稿dがプラテンガラス21上に読み取り面を下に向けた状態に載置された場合には、光源23、ミラー24,25,26及び結像光学系27はプラテンガラス21の下を原稿dの一端から他端に向かって走査して読み取りを行う。そして、読み取られた原稿dの画像データは、CCD28から図2の読み取り画像処理部120に送られる。
【0044】
なお、原稿dがADF10により自動給送される場合には、原稿dの1ページ目(表面)が読み取られると、今度は反転ローラ14を介して再度ローラ13を用いた巻き取り操作が行われ、原稿裏面の画像が画像読取装置20で読み取られ、画像処理部120に送られる。
【0045】
このようにして、表面と裏面との画像が読み取られた原稿dは、再度反転ローラ14で反転されて、表面を下に向けた状態で排紙皿15に積載されていく。このようにして画像読取装置20で読み取られた画像データは、画像処理部120で所定の画像処理が行なわれた後、画像記憶部130に記憶される。
【0046】
一方、転写紙pが積載されている複数の給紙カセット50のいずれかから、第一給紙ローラ51a〜51cにより転写紙pが繰り出され、画像形成部30に給送される。
【0047】
画像形成部30に給送される転写紙pは、転写紙搬送路60に送り込まれ、多数の搬送ローラ63で感光体31に向かう。感光体31の手前のレジストローラ61でタイミングがとられた後、円筒ドラム状の感光体31の転写装置34へ向けて搬送される。
【0048】
画像記憶部130から画像出力制御部150に画像データが入力され、書込装置40内のレーザダイオードから画像データに応じたレーザ光を感光体31上に照射し、静電潜像を形成する。この静電潜像を現像装置33で現像することで、感光体31上にトナー像を形成する。
【0049】
このトナー像は感光体31の下部の転写装置34により転写紙pに転写される。そして、感光体31に密着されている転写紙pは分離装置35により分離される。感光体31から分離された転写紙pは転写紙搬送路60の一部であるコンベア37によって定着装置39に入り、トナー像が熱と圧力とにより定着される。このようにして、転写紙pに画像が形成される。
【0050】
両面モードの場合は、トナー像が定着された転写紙pは、切換ガイド71を介して下方に搬送され、反転部73に入って反転され、反転搬送路74を経由して再度画像形成部30に送られる。前記原稿dの片面の画像形成が終了した画像形成部30では、感光体31に付着したトナーがクリーニング装置36で除去され、続く帯電装置32により帯電させられ、次の画像形成に備えている。
【0051】
この状態で転写紙pのもう一方の面(未だ画像形成されていない面)が画像形成部30に搬入され、画像が形成される。分離装置35で感光体31から分離された転写紙pはコンベア37を介して再度定着装置39に入って定着される。このようにして、裏面と表面との画像形成が完了した転写紙p、または、一方の面の画像形成が完了した転写紙pは排出される。
【0052】
次に、本発明の画像形成装置において、転写紙に重送が生じた場合の処理の仕方を、まず、片面モードの場合について説明し、その後、両面モードの場合について説明する。
【0053】
図4は、片面モードで重送があった場合の制御方法を説明するフローチャートである。給紙装置50から転写紙搬送路60内に転写紙が給紙されると(S101)、重送検知手段62で重送か否かを判断する(S102)。重送でなければ、S103に行き、上述した通常の片面コピー作業を行い、コピーが完了するのを待って、S101に戻り、次の転写紙を給紙する。
【0054】
X枚目の転写紙が重送であると判断された場合は、次のX+1枚目以降の転写紙の給紙を停止し、図5の画像形成部におけるタイミングチャートに示すように、帯電装置32の帯電出力、現像装置33の現像バイアス出力、転写装置34の転写出力、分離装置35の分離出力の全てを、画像形成部制御装置200でオフにする。また画像出力制御部150は、X枚目以降の画像の出力を停止する。その後、下流にX−1枚目以前の転写紙があるかどうか、すなわち、現在処理中の転写紙があるかどうかを判定する(S104)。下流に転写紙が無いと判断されると、重送紙は、重送モードで搬送される(S105)。
【0055】
図6は、通常モードと重送モードにおける転写紙の搬送方法を説明する図で、(a),(b)は通常モードの場合、(c),(d)は重送モードの場合を示す。これらの図における搬送ローラ63a,63bは、図1に示す複数の搬送ローラ63のうち、任意の隣接するローラ2対を取り出したものである。
【0056】
通常モードの場合、転写紙pは所定の長さなので、1枚の転写紙pを送り出せばよく、(a)では搬送ローラ63a,63bは共に回転しているが、(b)のように後方の搬送ローラ63bは、転写紙pの後端が通過したら、停止して問題はない。
【0057】
しかし、重送紙は(c)のように、搬送路内でずれて搬送されている場合がある。その場合、(d)に示すように、上側の1枚目の転写紙pが後方の搬送ローラ63bを通過しても下側の転写紙p’は、後方の搬送ローラ63bを通過していないことになる。この状態で、転写紙1枚の送りが完了したとして搬送ローラ63bを停止させると、ジャムとなり、画像形成装置が停止することになる。
【0058】
図7は、搬送ローラ63a,63bのタイミングチャートで、a,bは通常モードの場合、c,dは、本発明の重送モードである。図7a,bに示すように、通常モードでは、前方側の搬送ローラ63aは、転写紙の長さの分だけ回転したら停止し、後方側の搬送ローラ63bを転写紙pの後端が通過したとき停止させている。そのため、重送場合には、下側の転写紙が後方側の搬送ローラ63bを通過し終わっていないので、ジャムと判断されることになる。
【0059】
これに対し、本発明の重送モードは、先端の搬送ローラ63aと後端の搬送ローラ63bの双方を通常の転写紙の場合よりも長い時間回転させて搬送する。すなわち、搬送制御装置210が、図7c,dに示すように1枚の転写紙pが通過しても、先端の搬送ローラ63aと後端の搬送ローラ63bのいずれも停止させない。重送紙は、転写紙搬送路60の途中でずれて、見かけ上長い転写紙と同じようになってしまうからである。これを給紙装置50から重送紙を機外に排紙するまで転写紙搬送路60の全体について行う。そして、前方側の搬送ローラ63aは、通常モードの転写紙を送り出して停止する時間からΔt1時間送らせて停止している。また、後方側の搬送ローラ63bを停止させるタイミングも、通常モードに対してΔt2だけ送らせて停止させている。
【0060】
ここで、Δt1とΔt2の時間の設定方法が問題となるが、重送された場合の転写紙のずれの量による。重送が2枚の場合が最も多いので、通常モードの搬送時間をtとすれば、Δt1=Δt2=tをほぼ上限と考えることができる。これ以上長い時間にしても、システムの生産性を落とすだけで、単なる無駄となる。下限としては、重送紙が完全に重なっている場合で、Δt1=Δt2=0となる。この場合の重送モードは、重送紙をジャムして扱わずに単に搬送を継続することになり、駆動時間は、通常の送り時間と同じ時間となる。実際にΔt1とΔt2の時間を決める場合には、重送紙のずれ具合を考慮して適当と考えられる時間を試行錯誤的に設定すればよい。
【0061】
重送紙を搬送する場合に、また、別の問題がある。転写紙搬送路60は、感光体31と転写装置34、分離装置35の間を通過する。このとき、感光体31にトナー画像があれば、転写紙にトナー画像が転写されてしまうが、重送紙はずれている可能性が大きく、不良画像となってしまう。
【0062】
そこで、重送検知手段62が重送を検知したら、上述したように、画像形成部制御装置200で、直ちに図5に示すように帯電装置32から分離装置35までの高電圧をオフにする。これによって、感光体31上にはトナー像が形成されないことになる。また、図3で説明したように、点Aが点Bに達する時間をT1とし、転写紙が、点Cから点Bまで移動するのに要する時間をT2としたとき、T1≦T2の関係となるようになっているので、重送の転写紙の先端が転写装置34に達したときには、感光体31上にはトナー画像は全く無い状態となっている。したがって、重送の転写紙には画像は形成されることがない。
【0063】
画像を形成しないことだけが目的であれば、帯電装置32における帯電のみを停止するなど、帯電装置32、現像装置33、転写装置34のいずれか1個所で高電圧の印加を停止すればよい。しかし、その場合、高電圧が印加されていることから、搬送中の重送の転写紙が、これらの高電圧により引き付けられ、ジャムが発生し易くなる。そのため、本発明では、帯電装置32から分離装置35までの全ての高電圧の印加をオフとしているのである。
【0064】
図4のS104に戻り、先行紙があると判断された場合には、先行紙は通常のモードで処理される(S106)。一方、重送紙は重送モードで搬送される(S107)。そして、通常モードで搬送された先行紙が、定着装置39を通過して、排紙ローラ72に達するか、あるいは、後処理装置入口を通過する(S108)。この時点で、コピーカウントが1枚加算され(S109)、後処理装置でパンチにより穿孔されたり、複数枚重ねてステープラー処理される等の後処理がされる(S110)。
【0065】
一方重送紙は、S105又はS107で重送モードにより画像形成装置内を通過している。そして、重送紙が後処理装置の入口を通過するのを待ち(S111)、重送紙の後処理(後述する)をして(S112)、次の転写紙を給紙するかどうかを判断する(S113)。つぎの転写紙X+1枚目を給紙し、S101に戻り、X枚目として通常モードで処理する。給紙しない場合は、終了となる。
【0066】
以上の制御方法によれば、重送紙があっても、画像形成装置を停止させることなく重送紙を排紙し、コピーを継続することができ、しかも、頁の欠落も生じない。また、重送モードにより転写紙を搬送する場合、搬送時間を延長しているので、確実に重送紙を排紙することができ、排紙不良によるジャムを防止することができる。また、重送を検知したらすぐに帯電装置32、現像装置33、転写装置34、分離装置35での高電圧の印加を停止するので、感光体31の周囲で紙詰まりを起こすことを防止することができる。
【0067】
次に、S112における重送紙の後処理について説明する。図8は、ステープルを行う後処理装置80の模式図である。転写紙進入路81は、画像形成装置の排紙ローラ72から排紙される転写紙を受け取る。転写紙進入路81は、第1搬送路82と第2搬送路83とに分かれる。分岐部には、図示しない切換ガイドを設けている。第1搬送路82は、スタック機構84に転写紙を送り込む。ここに所定枚数の転写紙が溜まると、図示しないステープラが作動して綴じる。綴じられたものは、スタック機構84から排紙トレイ85に排出される。ステープル処理されないものは、第2搬送路83を通って排紙トレイ85に排紙される。
【0068】
図9は、通常コピーされた転写紙pを後処理装置80でステープル処理する場合の重送紙qの後処理を説明する図で、(a)はコピー中、(b)はコピー終了後を示す。
【0069】
図9において、通常の転写紙pは、排紙ローラ72から後処理装置80の転写紙進入路81に入り、第1搬送路82を経て、スタック機構84に一時的に収容される。一方、重送紙qは、第2搬送路83を通過して直接排紙トレイ85に排紙される。したがって、コピー終了後は、図9(b)に示すように、排紙トレイ85上にステープル処理された転写紙Pが重ねて置かれ、それらの間に重送紙qが混在した状態となる。
【0070】
図10は、通常コピーされた転写紙pを後処理装置80でステープル処理しない場合の重送紙qの後処理を説明する図で、(a)はコピー中、(b)はコピー終了後を示す。
【0071】
図10において、通常の転写紙pは、排紙ローラ72から後処理装置80の転写紙進入路81に入り、こんどは第2搬送路83を経て、直接、排紙トレイ85内に収容される。他方、重送紙qは、第1搬送路82を通過してスタック機構84に溜められる。一方、通常の転写紙pは、第2搬送路83を通過して直接排紙トレイ85に排紙される。したがって、コピー終了後は、図10(b)に示すように、排紙トレイ85上に転写紙pが重ねて置かれる。そして、転写紙pの上にスタック機構84から排出された重送紙qが載ることになる。
【0072】
本発明では、重送紙の後処理とは、図9及び図10に示すように、重送紙が後処理装置80を通過することを指すが、このほか、たとえば、重送紙を纏めてステープルで綴じるなど、通常の転写紙と同じ処理をしてもよい。
【0073】
図11は、両面モードで重送があった場合の制御方法を説明するフローチャートである。給紙装置50から転写紙搬送路60内に転写紙が給紙されると(S201)、重送検知手段62で重送か否かを判断する(S202)。重送でなければ、S203に行き、上述した通常の両面コピー作業を行い、コピーが完了するのを待って、S201に戻り、次の転写紙を給紙する。
【0074】
重送であると判断された場合は、片面モードの場合と同様に、新たな転写紙の給紙を停止し、図5に示す帯電装置32の帯電出力、現像装置33の現像バイアス出力、転写装置34の転写出力、分離装置35の分離出力の全てを、画像形成部制御装置200でオフにする。その後、循環枚数カウンタ140が、重送紙は循環枚数の1枚目か否かを判定する(S204)。1枚目であれば、下流には処理中の転写紙が無いと判断され、重送紙は、重送モードで搬送され、後処理装置80へと送られる(S205)。重送紙が後処理装置80の入口に達するのを待って(S206)、重送紙の後処理を実行する(S207)。
【0075】
S204で重送紙が循環枚数に対して1枚目でない場合は、先行する転写紙があることになる。そこで、先行する転写紙については、以下のようにして、通常の両面コピーを行う(S208)。
【0076】
循環枚数が、たとえば、5枚の場合、図12で説明したのと同様にして、画像読取は、1,1’,2,2’3,3’4,4’,5,5’の順で10枚の原稿画像データを読み込む。そして、重送が発生しなければ、画像データは、1,2,3,4,5,1’,2’,3’,4’,5’の順で出力し、転写紙1,2,3,4,5の両面にコピーすることとなる。
【0077】
仮に、重送紙が3枚目であったとすると、2枚の転写紙が画像形成装置内で処理中ということになる。そこで、循環枚数カウンタ140が重送紙の枚数が3と判断すると、この情報が画像出力制御部150に伝達され、画像出力制御部150は、画像形成の順序を1,2,1’,2’の順に組み替えて出力する。したがって、2枚の転写紙には、表裏に1,1’,2,2’の画像を形成できることになる。
【0078】
一方の重送紙は、重送モードで後処理装置80へと搬送される(S209)。重送モードの搬送については、図6、図7で説明したのと同じである。重送紙が後処理装置80の入口に達したら(S210)、後処理装置80で後処理を行う(S211)。
【0079】
重送紙qの前にある2枚の先行紙が、後処理装置80の入口に達するのを待って(S212)、コピーカウントを加算し(S213)、後処理装置80で後処理を行い(S214)、次の転写紙を循環枚数3枚目として受け取る(S215)。この後、重送紙がなければ、3,4,5枚目の転写紙を給紙し、画像出力制御部150が3,4,5,3’,4’,5’の順に画像データを出力し、各転写紙の両面に画像形成を行って一巡が終わる。
【0080】
以上は、循環枚数が5枚で重送紙が3枚目の場合を例示したが、一般に、循環枚数Nに対してX枚目(2≦X≦N)ならば、X+1枚目以降の転写紙の供給は一旦待機させ、X−1枚目までの転写紙はそのまま両面モード処理に移行するという処理を行うことになる。
【0081】
本発明では、上記のような制御方法を採用しているので、上述した片面モードの場合の効果に加えて、両面モードの場合でも、頁の欠落や飛びを防止することが可能となる。
【0082】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明は、画像形成装置において、転写紙を給紙装置から排紙位置までの転写紙搬送路上に搬送する搬送制御装置を設け、感光体上の帯電装置により帯電された部分が、トナー画像を転写紙に転写する転写位置まで回転する時間T1と、重送検知手段から転写位置まで転写紙を搬送する時間T2とが、T1≦T2となるように重送検知手段を転写紙搬送路上に配置したので、転写紙の重送があった場合でも、画像形成装置を停止することなくその重送紙を排紙することができる。また、重送紙が転写位置に到達したときには、感光体上に画像が形成されないようでき、重送紙を画像形成装置内を通過させても転写紙には画像が形成されないことから、転写紙を無駄にすることがなくなる。
【0083】
重送検知手段で転写紙の重送を検知したとき、前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全ての高電圧をオフにする画像形成部制御装置を設ける構成とすれば、重送紙を通過させる場合、感光体の周辺の高電圧により張り付いてジャムになるということを防止することができる。
【0084】
上記の画像形成装置を用いて、片面モードで印刷中のX枚目で前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、X+1枚目以降の転写紙の供給を一旦待機させ、X−1枚目以前の転写紙は、設定通りの処理を行い、重送紙は、前記搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出し、該重送紙が機外又は後処理装置へ送り出された後、搬送制御装置を正常に戻し、X+1枚目として画像形成を再開させるように制御すれば、画像形成装置を停止することなく、重送紙を確実に排出することができ、頁の欠落を防止できる。
【0085】
両面モードを有する画像形成装置に、転写紙搬送路に転写紙の重送を検知する重送検知手段と、転写紙搬送路と反転搬送路内にある転写紙の数をカウントする循環枚数カウンタとを設けた構成とすれば、重送が発生したときの循環枚数をカウントし、先行する転写紙に両面コピーをして重送紙はコピーすることなく搬送して機外に排出することができる。したがって、両面モードの場合に重送が生じても、欠落する頁の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の断面構成を示す構成図である。
【図2】本発明における画像形成装置の電気的構成例を示すブロック図である。
【図3】感光体周辺部と重送検知手段との位置関係を説明する図である。
【図4】片面モードで重送があった場合の制御方法を説明するフローチャートである。
【図5】画像形成部におけるタイミングチャートである。
【図6】通常モードと重送モードにおける転写紙の搬送方法を説明する図で、(a),(b)は通常モードの場合、(c),(d)は重送モードの場合を示す。
【図7】搬送ローラのタイミングチャートである。
【図8】ステープルを行う後処理装置の模式図である。
【図9】通常コピーされた転写紙を後処理装置でステープル処理する場合の重送紙の後処理を説明する図で、(a)はコピー中、(b)はコピー終了後を示す。
【図10】通常コピーされた転写紙を後処理装置でステープル処理しない場合の重送紙の後処理を説明する図で、(a)はコピー中、(b)はコピー終了後を示す。
【図11】両面モードで重送があった場合の制御方法を説明するフローチャートである。
【図12】両面コピーモードの場合、原稿の給紙順序と転写紙の給紙順序とタイミングを説明する図である。
【符号の説明】
p 転写紙
q 重送紙
31 感光体
32 帯電装置
33 現像装置
34 転写装置
35 分離装置
40 書込装置
50 給紙装置
60 転写紙搬送路
62 重送検知手段
200 画像形成部制御装置
【発明が属する技術分野】
本発明は、画像形成装置とその制御方法に関し、特に、複数枚の転写紙が重なったままの状態で重送された場合でも装置を停止することなく処理することができる技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
画像形成装置では、転写紙が2枚以上重なった状態で給紙されると、紙詰まり(ジャム)として装置を停止させている。そのため、画像形成装置の稼動効率が低下し、かつ、オペレータのジャム処理作業に対する負担が増加している。
【0003】
このような問題に対し、特許文献1(特開平7−140854号)では、重送紙が給紙された場合、画像形成を禁止し、そのまま転写紙を搬送してスタック機構へ排紙する画像形成装置を提案している。このとき、スタック機構が複数ある場合には、空いているスタック機構に重送紙を排出し、オペレータが重送紙を取り除き易くしている。また、次の転写紙が正常に供給された場合には、画像形成を許可することで、頁欠落を防止している。
【0004】
【特許文献1】
特開平7−140854号 段落0023、段落0026
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記の特許文献1では、画像形成の禁止は、レーザ書込手段による感光体への静電潜像の書込を禁止することによっている。そのため、感光体の周辺に配置された帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置などには高電圧が印加されており、それによって、重送紙が吸引されてジャムになり易いという問題があった。
【0006】
また、両面コピーモードの場合、循環枚数(画像形成装置内で同時に通紙搬送できる最大の転写紙枚数)を1つの単位として両面コピーを行っている。たとえば、循環枚数が3枚の場合を、図12によって説明する。
【0007】
まず、読み取り装置で、機内循環枚数の2倍である6面の原稿(6枚の片面原稿、あるいは3枚の両面原稿)を連続して読み取って、その画像データをメモリに蓄積する(図12(a))。同図に示す1,2,3の数字はそれぞれ1枚目、2枚目、3枚目を意味し、「’」が無い数字は表面、「’」がついた数字は裏面を意味している。原稿の最終面の読み取りが完了すると同時に、1枚目の転写紙を給紙してその表面に画像形成をする(図12(a)3 図12(b)1)。引き続いて2枚目、3枚目の転写紙を給紙してそれぞれの表面に画像形成をする。
【0008】
表面に画像が形成された転写紙は、反転部を経由して再度裏面の画像を形成するために画像形成部へと給紙され、3枚の転写紙の両面(合計6面)に画像形成を行う。ここでは、機内循環枚数が3であるので、最初に3枚の転写紙を送り込み、その後、これらの両面に画像形成がなされるまで、新たな転写紙の給紙は停止される。また、両面モードの場合は、図12に示すように、(a)に示す原稿画像の読み取り順序と、(b)に示す転写紙へ出力する原稿画像の順序とが相違している。
【0009】
このような画像形成方法の場合、前記特許文献1に開示された重送処理方法では、頁の欠落や順序の乱れが発生するという問題がある。
【0010】
本発明は、上記問題の解決を図ったもので、重送がされた場合、装置を停止することなく、その重送紙を確実に排出することができる画像形成装置とその制御方法を提供することを第1の目的としている。また、両面モードの場合に重送紙が供給されても、欠落する頁の発生しない画像形成装置とその制御方法を提供することを第2の目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の第1の目的を達成するために本発明は、回転自在な感光体と、該感光体表面に帯電させる帯電装置と、感光体表面に原稿画像を照射して静電潜像を形成する書込装置と、静電潜像をトナー画像として顕像化する現像装置と、転写紙を給紙する給紙装置と、トナー画像を給紙された転写紙に転写する転写装置と、感光体から転写紙を分離させる分離装置と、給紙された転写紙の重送を検知する重送検知手段と、を有する画像形成装置において、転写紙を給紙装置から排紙位置までの転写紙搬送路上に搬送する搬送制御装置を設け、感光体上の前記帯電装置により帯電された部分が、トナー画像を転写紙に転写する転写位置まで回転する時間T1と、前記重送検知手段から前記転写位置まで転写紙を搬送する時間T2とが、T1≦T2となるように前記重送検知手段を転写紙搬送路上に配置したことを特徴としている。
【0012】
前記重送検知手段で転写紙の重送を検知したとき、前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全ての高電圧をオフにする画像形成部制御装置を設けた構成とすることができる。
【0013】
前記の画像形成装置の制御方法としては、片面モードで印刷中のX枚目で前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、X+1枚目以降の転写紙の供給を一旦待機させ、X−1枚目以前の転写紙は、設定通りの処理を行い、重送紙は、前記搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出し、該重送紙が機外又は後処理装置へ送り出された後、搬送制御装置を正常に戻し、X+1枚目として画像形成を再開させることを特徴としている。重送紙にずれがある場合は、転写紙の見かけの長さが長くなっているので、搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出する時間を正常時の2倍を上限として正常時より長時間駆動することになる。
【0014】
前記の第2の目的を達成するために本発明は、画像データを取得する画像読取装置と、該画像読取装置で取得した原稿の画像データを記憶する画像記憶部と、該画像記憶部から所定の順序で画像データを取り出して出力する画像出力制御部と、該画像出力制御部からの画像出力に基づいて転写紙に画像形成を行う画像形成部と、該画像形成部に転写紙を供給する給紙装置と、前記画像形成部により画像形成された転写紙を反転して裏面に画像を形成するために再度画像形成部へと搬送する反転搬送装置とを有する画像形成装置において、転写紙を給紙装置から排紙位置まで転写紙搬送路に沿って搬送する搬送制御装置と、上記転写紙搬送路に転写紙の重送を検知する重送検知手段と、前記転写紙搬送路と反転搬送路内にある転写紙の数をカウントする循環枚数カウンタとを設けたことを特徴としている。
【0015】
前記画像形成部が、回転自在な感光体と、該感光体表面に帯電させる帯電装置と、感光体表面に原稿画像を照射して静電潜像を形成する書込装置と、静電潜像をトナー画像として顕像化する現像装置と、転写紙を給紙する給紙装置と、トナー画像を給紙された転写紙に転写する転写装置と、感光体から転写紙を分離させる分離装置と、を有し、前記感光体上の前記帯電装置により帯電された部分が、トナー画像を転写紙に転写する転写位置まで回転する時間T1と、前記重送検知手段から前記転写位置まで転写紙を搬送する時間T2とが、T1≦T2となるように前記重送検知手段を転写紙搬送路上に配置した構成とすることができる。
【0016】
前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置のそれぞれに対する高電圧のオンオフを制御する画像形成部制御装置を設けることとしてもよい。
【0017】
前記の画像形成装置の制御方法としては、前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対して1枚目ならば、前記給紙装置が2枚目以降の転写紙の供給を一旦待機させ、前記搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して重送紙を排出し、重送紙が排出された後に前記給紙装置が次の転写紙の供給を行い新たに1枚目からの画像形成を再開させることを特徴としている。重送紙にずれがある場合は、転写紙の見かけの長さが長くなっているので、搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出する時間を正常時の2倍を上限として正常時より長時間駆動することになる。
【0018】
または、前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対して1枚目ならば、前記給紙装置が2枚目以降の転写紙の供給を一旦待機し、前記搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動し、かつ、前記画像形成部制御装置が前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置のそれぞれに対する高電圧をオフにして重送紙を排出し、重送紙が排出された後に前記給紙装置が次の転写紙の供給を行い新たに1枚目からの画像形成を再開させる構成としてもよい。
【0019】
または、前記の画像形成装置の制御方法において、前記重送検知手段で重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対してX枚目(2≦X≦N)ならば、X+1枚目以降の転写紙の供給は一旦待機させ、X−1枚目までの転写紙はそのまま両面モード処理に移行し、該重送紙は排出し、重送紙が排出された後に次の転写紙の供給を再開し、X+1枚目を新たなX枚目として画像形成を再開させることとすることができる。
【0020】
又は、前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対してX枚目(2≦X≦N)ならば、X+1枚目以降の転写紙の供給は一旦待機させ、X−1枚目までの転写紙はそのまま両面モード処理に移行し、該重送紙は、前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全ての高電圧を印加しない状態で、かつ、搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出し、重送紙が排出された後に次の転写紙の供給を再開し、X+1枚目を新たなX枚目として画像形成を再開させることを特徴としている。
【0021】
前記画像形成装置が後処理装置を有し、転写紙搬送路が、該後処理装置に至る第1搬送路と、該後処理装置を経由せずに排出される第2搬送路とを有し、前記重送紙と正規に印刷された紙とは、一方が第1搬送路を通過する場合は他方が第2搬送路を通過させることとすることができる。
【0022】
又は、前記後処理装置がステープル処理を行う装置であって、設定されたジョブがステープル処理を行わない場合には、前記第2搬送路、前記重送紙を第1搬送路としてを通過させてステープル処理のスタック機構に導き、該スタック機構内の重送紙をジョブの終了後に排紙位置に排出することとしてもよい。
【0023】
【作用】
片面モードの場合、転写紙搬送路内に設けられた重送検知手段が、転写紙の重送を検知すると、それ以降の転写紙の供給を停止する。そして、帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全てに対し、高電圧をオフにする。これによって、感光体にはトナー画像が形成されなくなる。トナー画像の形成されない先頭の位置が転写紙に達してから重送された転写紙の先頭が転写装置に達するので、重送された転写紙には画像が形成されない。重送された転写紙は、帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全てに電圧が印加されていない状態で搬送される。したがって、搬送の途中で感光体などに吸着してジャムになることもなく、確実に機外に排紙することができる。重送紙の排紙においては、転写紙搬送路を駆動するが、重送紙が完全に重なっている場合は、通常の転写紙を送る時間と同じ時間だけ駆動し、重送紙がずれていて見かけの長さが長くなっている場合には、通常の転写紙の場合より2倍を限度として長く駆動して、確実に排紙できるようにする。
【0024】
両面モードの場合は、重送紙が循環枚数の何枚目にあたっているかを検知し、重送紙の前に機内で処理されている転写紙がなければ、前記の片面モードの場合と同様にして重送紙を排紙する。
【0025】
重送紙の前に処理中の転写紙があれば、これらの転写紙の表裏に画像を形成する。重送紙の方は、前記と同様にして搬送して機外に排紙する。
【0026】
このように処理することで、両面モードの場合でも、頁の欠けや乱れを防止することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施例を図面によって説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の断面構成を示す構成図である。
【0028】
自動原稿給送手段10(以下、ADFと言う)は、原稿dの片面又は両面を読み取るための給紙を行う手段である。ここには、複数枚の原稿dをおく原稿載置部11、原稿dを一枚ずつ送り出す送りローラ12a,12b、原稿dをコンタクトガラス22上に通過させるローラ13、原稿の表裏を反転する反転ローラ14、読み取りが完了した原稿が排出される排紙皿15がある。
【0029】
画像読取装置20は、原稿dを光学的にスキャンして読み取って画像データを生成するものである。この画像読取装置20での読み取り結果から原稿サイズ情報が出力される。画像読取装置20は、光源23、ミラー24,25,26,結像光学系27及びCCD28、並びに、図示されていない光学系駆動手段とから構成される。
【0030】
画像形成部30は画像データを電子写真方式により記録材としての転写紙上に記録するところである。これは、円筒状のドラムからなる感光体31の周囲に配置された帯電装置32、現像装置33、転写装置34、分離装置35、クリーニング装置36と、これらから離れて配置された定着装置39も含む。
【0031】
書込装置40は、画像読取装置20で読み込んだ画像データをレーザ光に変換してポリゴンミラーで走査して感光体31上に照射して静電潜像を形成する部分である。
【0032】
給紙カセットからなる給紙装置50は、複数あり、通常は、それぞれに異なるサイズや紙質の転写紙を収容している。各給紙装置50では一番上の転写紙から順に給紙ローラ51a,51b,51cで転写紙搬送路60に送り出す。転写紙搬送路60には、最小サイズの転写紙の送り方向サイズより短い間隔で、多数の搬送ローラ63が設けられている。また、転写紙搬送路60の感光体31近傍には、レジストローラ61があり、その上流に重送検知手段62が設けられている。
【0033】
重送検知手段62としては、転写紙の一方から光を照射し、転写紙を透過して他方に達した光量を検知するタイプ、光の代わりに超音波を用いて、反対側における超音波の強度を測定するタイプ、転写紙を2つの電極の間を通過させ、静電容量の変化を求めるタイプ等があり、本発明ではいずれのタイプでもよく、特に限定されない。
【0034】
なお、本発明において、転写紙搬送路60とは、給紙装置50から排紙ローラ72までの全体を指すものとする。したがって、分離装置35から定着装置39に転写紙を搬送するコンベア37、定着装置39自身、排紙ローラ72も転写紙搬送路60に含まれる。
【0035】
反転搬送装置70は、表面にプリントされた転写紙の裏面にプリントするために、転写紙を反転させるところで、ここから再度画像形成部30に送り込まれることになる。ここには、切換ガイド71と、排紙ローラ72と、反転部73と、反転搬送路74とがある。
【0036】
図2は本発明における画像形成装置の電気的構成例を示すブロック図である。全体制御部100は画像形成装置の全体を制御するところで、CPUを有し、図示しない処理プログラムに従って画像形成装置各部を制御する。操作部110はコピー枚数、拡大・縮小率、転写紙サイズ(A4,A4R,B5,B5R)などの選択や指定、コピー開始などの各種操作を行なうところであり、操作された結果は全体制御部100に伝達される。
【0037】
ADF10は、全体制御部100の指示に従って原稿給送状態を制御する。原稿読取装置20は、ADF10から供給された原稿画像や、プラテンガラス21上に載置された原稿画像を読み取る。読み取られた原稿画像は、画像処理部120で圧縮等の処理がされ、画像記憶部130に記憶される。循環枚数カウンタ140は、給紙装置50から供給された転写紙が、循環枚数の何枚目に該当するのかをカウントするものである。
【0038】
画像出力制御部150は、画像記憶部130に記憶された画像データの既出力データから、つぎに転写される画像データを選択して画像形成部制御装置200に出力するものである。これに加えて、本発明では、重送検知手段62が転写紙の重送を検知した場合、そのときの循環枚数カウンタ140のカウント値により画像出力制御部150が画像記憶部130から取り出す画像データの順序を変更できるようにしている。
【0039】
画像形成部制御装置200は、感光体31、帯電装置32、現像装置33、転写装置34、分離装置35、給紙装置50、反転搬送装置70、転写紙搬送路60等を制御する。搬送制御装置210は、重送紙を排出する(重送モード)場合に、転写紙搬送路60の全体を制御するものである。
【0040】
図3は、感光体31周辺部と重送検知手段62との位置関係を説明する図である。同図の点Aは、感光体31上の点(線)で帯電装置32によって帯電させられる位置を示す。点Bは、転写装置34によりトナー像が転写紙に転写する位置である。点Cは、転写紙搬送路60上にあって、重送検知手段62で送り込まれた転写紙の重送を検知する位置である。
【0041】
感光体31が図3の時計方向に点Aの位置から点Bの位置まで回転するのに要する時間をT1とし、転写紙が、点Cから点Bまで移動するのに要する時間をT2としたとき、T1≦T2の関係となるようになっている。
【0042】
次に、図の画像形成装置で転写紙に画像を形成する動作を説明する。原稿の両面給送が可能なADF10の原稿載置部11には、原稿第1頁の表面を上にした状態の原稿dが複数枚載置されている。ローラ12a、ローラ12bを介して繰り出された原稿の1枚目はローラ13に沿って回転され、コンタクトガラス22の上を通過する。コンタクトガラス22の下には、光源23とミラー24とが静止した状態で待機しており、光源23により原稿dの原稿面が照射される。原稿dからの反射光は、ミラー24,25,26を介して結像光学系27に入射し、光電変換手段であるCCD28の受光面に像を結び、読み取りを行う。
【0043】
また、図2において、原稿dがプラテンガラス21上に読み取り面を下に向けた状態に載置された場合には、光源23、ミラー24,25,26及び結像光学系27はプラテンガラス21の下を原稿dの一端から他端に向かって走査して読み取りを行う。そして、読み取られた原稿dの画像データは、CCD28から図2の読み取り画像処理部120に送られる。
【0044】
なお、原稿dがADF10により自動給送される場合には、原稿dの1ページ目(表面)が読み取られると、今度は反転ローラ14を介して再度ローラ13を用いた巻き取り操作が行われ、原稿裏面の画像が画像読取装置20で読み取られ、画像処理部120に送られる。
【0045】
このようにして、表面と裏面との画像が読み取られた原稿dは、再度反転ローラ14で反転されて、表面を下に向けた状態で排紙皿15に積載されていく。このようにして画像読取装置20で読み取られた画像データは、画像処理部120で所定の画像処理が行なわれた後、画像記憶部130に記憶される。
【0046】
一方、転写紙pが積載されている複数の給紙カセット50のいずれかから、第一給紙ローラ51a〜51cにより転写紙pが繰り出され、画像形成部30に給送される。
【0047】
画像形成部30に給送される転写紙pは、転写紙搬送路60に送り込まれ、多数の搬送ローラ63で感光体31に向かう。感光体31の手前のレジストローラ61でタイミングがとられた後、円筒ドラム状の感光体31の転写装置34へ向けて搬送される。
【0048】
画像記憶部130から画像出力制御部150に画像データが入力され、書込装置40内のレーザダイオードから画像データに応じたレーザ光を感光体31上に照射し、静電潜像を形成する。この静電潜像を現像装置33で現像することで、感光体31上にトナー像を形成する。
【0049】
このトナー像は感光体31の下部の転写装置34により転写紙pに転写される。そして、感光体31に密着されている転写紙pは分離装置35により分離される。感光体31から分離された転写紙pは転写紙搬送路60の一部であるコンベア37によって定着装置39に入り、トナー像が熱と圧力とにより定着される。このようにして、転写紙pに画像が形成される。
【0050】
両面モードの場合は、トナー像が定着された転写紙pは、切換ガイド71を介して下方に搬送され、反転部73に入って反転され、反転搬送路74を経由して再度画像形成部30に送られる。前記原稿dの片面の画像形成が終了した画像形成部30では、感光体31に付着したトナーがクリーニング装置36で除去され、続く帯電装置32により帯電させられ、次の画像形成に備えている。
【0051】
この状態で転写紙pのもう一方の面(未だ画像形成されていない面)が画像形成部30に搬入され、画像が形成される。分離装置35で感光体31から分離された転写紙pはコンベア37を介して再度定着装置39に入って定着される。このようにして、裏面と表面との画像形成が完了した転写紙p、または、一方の面の画像形成が完了した転写紙pは排出される。
【0052】
次に、本発明の画像形成装置において、転写紙に重送が生じた場合の処理の仕方を、まず、片面モードの場合について説明し、その後、両面モードの場合について説明する。
【0053】
図4は、片面モードで重送があった場合の制御方法を説明するフローチャートである。給紙装置50から転写紙搬送路60内に転写紙が給紙されると(S101)、重送検知手段62で重送か否かを判断する(S102)。重送でなければ、S103に行き、上述した通常の片面コピー作業を行い、コピーが完了するのを待って、S101に戻り、次の転写紙を給紙する。
【0054】
X枚目の転写紙が重送であると判断された場合は、次のX+1枚目以降の転写紙の給紙を停止し、図5の画像形成部におけるタイミングチャートに示すように、帯電装置32の帯電出力、現像装置33の現像バイアス出力、転写装置34の転写出力、分離装置35の分離出力の全てを、画像形成部制御装置200でオフにする。また画像出力制御部150は、X枚目以降の画像の出力を停止する。その後、下流にX−1枚目以前の転写紙があるかどうか、すなわち、現在処理中の転写紙があるかどうかを判定する(S104)。下流に転写紙が無いと判断されると、重送紙は、重送モードで搬送される(S105)。
【0055】
図6は、通常モードと重送モードにおける転写紙の搬送方法を説明する図で、(a),(b)は通常モードの場合、(c),(d)は重送モードの場合を示す。これらの図における搬送ローラ63a,63bは、図1に示す複数の搬送ローラ63のうち、任意の隣接するローラ2対を取り出したものである。
【0056】
通常モードの場合、転写紙pは所定の長さなので、1枚の転写紙pを送り出せばよく、(a)では搬送ローラ63a,63bは共に回転しているが、(b)のように後方の搬送ローラ63bは、転写紙pの後端が通過したら、停止して問題はない。
【0057】
しかし、重送紙は(c)のように、搬送路内でずれて搬送されている場合がある。その場合、(d)に示すように、上側の1枚目の転写紙pが後方の搬送ローラ63bを通過しても下側の転写紙p’は、後方の搬送ローラ63bを通過していないことになる。この状態で、転写紙1枚の送りが完了したとして搬送ローラ63bを停止させると、ジャムとなり、画像形成装置が停止することになる。
【0058】
図7は、搬送ローラ63a,63bのタイミングチャートで、a,bは通常モードの場合、c,dは、本発明の重送モードである。図7a,bに示すように、通常モードでは、前方側の搬送ローラ63aは、転写紙の長さの分だけ回転したら停止し、後方側の搬送ローラ63bを転写紙pの後端が通過したとき停止させている。そのため、重送場合には、下側の転写紙が後方側の搬送ローラ63bを通過し終わっていないので、ジャムと判断されることになる。
【0059】
これに対し、本発明の重送モードは、先端の搬送ローラ63aと後端の搬送ローラ63bの双方を通常の転写紙の場合よりも長い時間回転させて搬送する。すなわち、搬送制御装置210が、図7c,dに示すように1枚の転写紙pが通過しても、先端の搬送ローラ63aと後端の搬送ローラ63bのいずれも停止させない。重送紙は、転写紙搬送路60の途中でずれて、見かけ上長い転写紙と同じようになってしまうからである。これを給紙装置50から重送紙を機外に排紙するまで転写紙搬送路60の全体について行う。そして、前方側の搬送ローラ63aは、通常モードの転写紙を送り出して停止する時間からΔt1時間送らせて停止している。また、後方側の搬送ローラ63bを停止させるタイミングも、通常モードに対してΔt2だけ送らせて停止させている。
【0060】
ここで、Δt1とΔt2の時間の設定方法が問題となるが、重送された場合の転写紙のずれの量による。重送が2枚の場合が最も多いので、通常モードの搬送時間をtとすれば、Δt1=Δt2=tをほぼ上限と考えることができる。これ以上長い時間にしても、システムの生産性を落とすだけで、単なる無駄となる。下限としては、重送紙が完全に重なっている場合で、Δt1=Δt2=0となる。この場合の重送モードは、重送紙をジャムして扱わずに単に搬送を継続することになり、駆動時間は、通常の送り時間と同じ時間となる。実際にΔt1とΔt2の時間を決める場合には、重送紙のずれ具合を考慮して適当と考えられる時間を試行錯誤的に設定すればよい。
【0061】
重送紙を搬送する場合に、また、別の問題がある。転写紙搬送路60は、感光体31と転写装置34、分離装置35の間を通過する。このとき、感光体31にトナー画像があれば、転写紙にトナー画像が転写されてしまうが、重送紙はずれている可能性が大きく、不良画像となってしまう。
【0062】
そこで、重送検知手段62が重送を検知したら、上述したように、画像形成部制御装置200で、直ちに図5に示すように帯電装置32から分離装置35までの高電圧をオフにする。これによって、感光体31上にはトナー像が形成されないことになる。また、図3で説明したように、点Aが点Bに達する時間をT1とし、転写紙が、点Cから点Bまで移動するのに要する時間をT2としたとき、T1≦T2の関係となるようになっているので、重送の転写紙の先端が転写装置34に達したときには、感光体31上にはトナー画像は全く無い状態となっている。したがって、重送の転写紙には画像は形成されることがない。
【0063】
画像を形成しないことだけが目的であれば、帯電装置32における帯電のみを停止するなど、帯電装置32、現像装置33、転写装置34のいずれか1個所で高電圧の印加を停止すればよい。しかし、その場合、高電圧が印加されていることから、搬送中の重送の転写紙が、これらの高電圧により引き付けられ、ジャムが発生し易くなる。そのため、本発明では、帯電装置32から分離装置35までの全ての高電圧の印加をオフとしているのである。
【0064】
図4のS104に戻り、先行紙があると判断された場合には、先行紙は通常のモードで処理される(S106)。一方、重送紙は重送モードで搬送される(S107)。そして、通常モードで搬送された先行紙が、定着装置39を通過して、排紙ローラ72に達するか、あるいは、後処理装置入口を通過する(S108)。この時点で、コピーカウントが1枚加算され(S109)、後処理装置でパンチにより穿孔されたり、複数枚重ねてステープラー処理される等の後処理がされる(S110)。
【0065】
一方重送紙は、S105又はS107で重送モードにより画像形成装置内を通過している。そして、重送紙が後処理装置の入口を通過するのを待ち(S111)、重送紙の後処理(後述する)をして(S112)、次の転写紙を給紙するかどうかを判断する(S113)。つぎの転写紙X+1枚目を給紙し、S101に戻り、X枚目として通常モードで処理する。給紙しない場合は、終了となる。
【0066】
以上の制御方法によれば、重送紙があっても、画像形成装置を停止させることなく重送紙を排紙し、コピーを継続することができ、しかも、頁の欠落も生じない。また、重送モードにより転写紙を搬送する場合、搬送時間を延長しているので、確実に重送紙を排紙することができ、排紙不良によるジャムを防止することができる。また、重送を検知したらすぐに帯電装置32、現像装置33、転写装置34、分離装置35での高電圧の印加を停止するので、感光体31の周囲で紙詰まりを起こすことを防止することができる。
【0067】
次に、S112における重送紙の後処理について説明する。図8は、ステープルを行う後処理装置80の模式図である。転写紙進入路81は、画像形成装置の排紙ローラ72から排紙される転写紙を受け取る。転写紙進入路81は、第1搬送路82と第2搬送路83とに分かれる。分岐部には、図示しない切換ガイドを設けている。第1搬送路82は、スタック機構84に転写紙を送り込む。ここに所定枚数の転写紙が溜まると、図示しないステープラが作動して綴じる。綴じられたものは、スタック機構84から排紙トレイ85に排出される。ステープル処理されないものは、第2搬送路83を通って排紙トレイ85に排紙される。
【0068】
図9は、通常コピーされた転写紙pを後処理装置80でステープル処理する場合の重送紙qの後処理を説明する図で、(a)はコピー中、(b)はコピー終了後を示す。
【0069】
図9において、通常の転写紙pは、排紙ローラ72から後処理装置80の転写紙進入路81に入り、第1搬送路82を経て、スタック機構84に一時的に収容される。一方、重送紙qは、第2搬送路83を通過して直接排紙トレイ85に排紙される。したがって、コピー終了後は、図9(b)に示すように、排紙トレイ85上にステープル処理された転写紙Pが重ねて置かれ、それらの間に重送紙qが混在した状態となる。
【0070】
図10は、通常コピーされた転写紙pを後処理装置80でステープル処理しない場合の重送紙qの後処理を説明する図で、(a)はコピー中、(b)はコピー終了後を示す。
【0071】
図10において、通常の転写紙pは、排紙ローラ72から後処理装置80の転写紙進入路81に入り、こんどは第2搬送路83を経て、直接、排紙トレイ85内に収容される。他方、重送紙qは、第1搬送路82を通過してスタック機構84に溜められる。一方、通常の転写紙pは、第2搬送路83を通過して直接排紙トレイ85に排紙される。したがって、コピー終了後は、図10(b)に示すように、排紙トレイ85上に転写紙pが重ねて置かれる。そして、転写紙pの上にスタック機構84から排出された重送紙qが載ることになる。
【0072】
本発明では、重送紙の後処理とは、図9及び図10に示すように、重送紙が後処理装置80を通過することを指すが、このほか、たとえば、重送紙を纏めてステープルで綴じるなど、通常の転写紙と同じ処理をしてもよい。
【0073】
図11は、両面モードで重送があった場合の制御方法を説明するフローチャートである。給紙装置50から転写紙搬送路60内に転写紙が給紙されると(S201)、重送検知手段62で重送か否かを判断する(S202)。重送でなければ、S203に行き、上述した通常の両面コピー作業を行い、コピーが完了するのを待って、S201に戻り、次の転写紙を給紙する。
【0074】
重送であると判断された場合は、片面モードの場合と同様に、新たな転写紙の給紙を停止し、図5に示す帯電装置32の帯電出力、現像装置33の現像バイアス出力、転写装置34の転写出力、分離装置35の分離出力の全てを、画像形成部制御装置200でオフにする。その後、循環枚数カウンタ140が、重送紙は循環枚数の1枚目か否かを判定する(S204)。1枚目であれば、下流には処理中の転写紙が無いと判断され、重送紙は、重送モードで搬送され、後処理装置80へと送られる(S205)。重送紙が後処理装置80の入口に達するのを待って(S206)、重送紙の後処理を実行する(S207)。
【0075】
S204で重送紙が循環枚数に対して1枚目でない場合は、先行する転写紙があることになる。そこで、先行する転写紙については、以下のようにして、通常の両面コピーを行う(S208)。
【0076】
循環枚数が、たとえば、5枚の場合、図12で説明したのと同様にして、画像読取は、1,1’,2,2’3,3’4,4’,5,5’の順で10枚の原稿画像データを読み込む。そして、重送が発生しなければ、画像データは、1,2,3,4,5,1’,2’,3’,4’,5’の順で出力し、転写紙1,2,3,4,5の両面にコピーすることとなる。
【0077】
仮に、重送紙が3枚目であったとすると、2枚の転写紙が画像形成装置内で処理中ということになる。そこで、循環枚数カウンタ140が重送紙の枚数が3と判断すると、この情報が画像出力制御部150に伝達され、画像出力制御部150は、画像形成の順序を1,2,1’,2’の順に組み替えて出力する。したがって、2枚の転写紙には、表裏に1,1’,2,2’の画像を形成できることになる。
【0078】
一方の重送紙は、重送モードで後処理装置80へと搬送される(S209)。重送モードの搬送については、図6、図7で説明したのと同じである。重送紙が後処理装置80の入口に達したら(S210)、後処理装置80で後処理を行う(S211)。
【0079】
重送紙qの前にある2枚の先行紙が、後処理装置80の入口に達するのを待って(S212)、コピーカウントを加算し(S213)、後処理装置80で後処理を行い(S214)、次の転写紙を循環枚数3枚目として受け取る(S215)。この後、重送紙がなければ、3,4,5枚目の転写紙を給紙し、画像出力制御部150が3,4,5,3’,4’,5’の順に画像データを出力し、各転写紙の両面に画像形成を行って一巡が終わる。
【0080】
以上は、循環枚数が5枚で重送紙が3枚目の場合を例示したが、一般に、循環枚数Nに対してX枚目(2≦X≦N)ならば、X+1枚目以降の転写紙の供給は一旦待機させ、X−1枚目までの転写紙はそのまま両面モード処理に移行するという処理を行うことになる。
【0081】
本発明では、上記のような制御方法を採用しているので、上述した片面モードの場合の効果に加えて、両面モードの場合でも、頁の欠落や飛びを防止することが可能となる。
【0082】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明は、画像形成装置において、転写紙を給紙装置から排紙位置までの転写紙搬送路上に搬送する搬送制御装置を設け、感光体上の帯電装置により帯電された部分が、トナー画像を転写紙に転写する転写位置まで回転する時間T1と、重送検知手段から転写位置まで転写紙を搬送する時間T2とが、T1≦T2となるように重送検知手段を転写紙搬送路上に配置したので、転写紙の重送があった場合でも、画像形成装置を停止することなくその重送紙を排紙することができる。また、重送紙が転写位置に到達したときには、感光体上に画像が形成されないようでき、重送紙を画像形成装置内を通過させても転写紙には画像が形成されないことから、転写紙を無駄にすることがなくなる。
【0083】
重送検知手段で転写紙の重送を検知したとき、前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全ての高電圧をオフにする画像形成部制御装置を設ける構成とすれば、重送紙を通過させる場合、感光体の周辺の高電圧により張り付いてジャムになるということを防止することができる。
【0084】
上記の画像形成装置を用いて、片面モードで印刷中のX枚目で前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、X+1枚目以降の転写紙の供給を一旦待機させ、X−1枚目以前の転写紙は、設定通りの処理を行い、重送紙は、前記搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出し、該重送紙が機外又は後処理装置へ送り出された後、搬送制御装置を正常に戻し、X+1枚目として画像形成を再開させるように制御すれば、画像形成装置を停止することなく、重送紙を確実に排出することができ、頁の欠落を防止できる。
【0085】
両面モードを有する画像形成装置に、転写紙搬送路に転写紙の重送を検知する重送検知手段と、転写紙搬送路と反転搬送路内にある転写紙の数をカウントする循環枚数カウンタとを設けた構成とすれば、重送が発生したときの循環枚数をカウントし、先行する転写紙に両面コピーをして重送紙はコピーすることなく搬送して機外に排出することができる。したがって、両面モードの場合に重送が生じても、欠落する頁の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の断面構成を示す構成図である。
【図2】本発明における画像形成装置の電気的構成例を示すブロック図である。
【図3】感光体周辺部と重送検知手段との位置関係を説明する図である。
【図4】片面モードで重送があった場合の制御方法を説明するフローチャートである。
【図5】画像形成部におけるタイミングチャートである。
【図6】通常モードと重送モードにおける転写紙の搬送方法を説明する図で、(a),(b)は通常モードの場合、(c),(d)は重送モードの場合を示す。
【図7】搬送ローラのタイミングチャートである。
【図8】ステープルを行う後処理装置の模式図である。
【図9】通常コピーされた転写紙を後処理装置でステープル処理する場合の重送紙の後処理を説明する図で、(a)はコピー中、(b)はコピー終了後を示す。
【図10】通常コピーされた転写紙を後処理装置でステープル処理しない場合の重送紙の後処理を説明する図で、(a)はコピー中、(b)はコピー終了後を示す。
【図11】両面モードで重送があった場合の制御方法を説明するフローチャートである。
【図12】両面コピーモードの場合、原稿の給紙順序と転写紙の給紙順序とタイミングを説明する図である。
【符号の説明】
p 転写紙
q 重送紙
31 感光体
32 帯電装置
33 現像装置
34 転写装置
35 分離装置
40 書込装置
50 給紙装置
60 転写紙搬送路
62 重送検知手段
200 画像形成部制御装置
Claims (12)
- 回転自在な感光体と、該感光体表面に帯電させる帯電装置と、感光体表面に原稿画像を照射して静電潜像を形成する書込装置と、静電潜像をトナー画像として顕像化する現像装置と、転写紙を給紙する給紙装置と、トナー画像を給紙された転写紙に転写する転写装置と、感光体から転写紙を分離させる分離装置と、給紙された転写紙の重送を検知する重送検知手段と、を有する画像形成装置において、
転写紙を給紙装置から排紙位置までの転写紙搬送路上に搬送する搬送制御装置を設け、感光体上の前記帯電装置により帯電された部分が、トナー画像を転写紙に転写する転写位置まで回転する時間T1と、前記重送検知手段から前記転写位置まで転写紙を搬送する時間T2とが、T1≦T2となるように前記重送検知手段を転写紙搬送路上に配置したことを特徴とする画像形成装置。 - 前記重送検知手段で転写紙の重送を検知したとき、前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全ての高電圧をオフにする画像形成部制御装置を設けたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
- 請求項1又は2記載の画像形成装置の制御方法において、片面モードで印刷中のX枚目で前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、X+1枚目以降の転写紙の供給を一旦待機させ、X−1枚目以前の転写紙は、設定通りの処理を行い、重送紙は、前記搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出し、該重送紙が機外又は後処理装置へ送り出された後、搬送制御装置を正常に戻し、X+1枚目として画像形成を再開させることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
- 画像データを取得する画像読取装置と、該画像読取装置で取得した原稿の画像データを記憶する画像記憶部と、該画像記憶部から所定の順序で画像データを取り出して出力する画像出力制御部と、該画像出力制御部からの画像出力に基づいて転写紙に画像形成を行う画像形成部と、該画像形成部に転写紙を供給する給紙装置と、前記画像形成部により画像形成された転写紙を反転して裏面に画像を形成するために再度画像形成部へと搬送する反転搬送装置とを有する画像形成装置において、
転写紙を給紙装置から排紙位置まで転写紙搬送路に沿って搬送する搬送制御装置と、上記転写紙搬送路に転写紙の重送を検知する重送検知手段と、前記転写紙搬送路と反転搬送路内にある転写紙の数をカウントする循環枚数カウンタとを設けたことを特徴とする画像形成装置。 - 前記画像形成部が、回転自在な感光体と、該感光体表面に帯電させる帯電装置と、感光体表面に原稿画像を照射して静電潜像を形成する書込装置と、静電潜像をトナー画像として顕像化する現像装置と、転写紙を給紙する給紙装置と、トナー画像を給紙された転写紙に転写する転写装置と、感光体から転写紙を分離させる分離装置と、を有し、前記感光体上の前記帯電装置により帯電された部分が、トナー画像を転写紙に転写する転写位置まで回転する時間T1と、前記重送検知手段から前記転写位置まで転写紙を搬送する時間T2とが、T1≦T2となるように前記重送検知手段を転写紙搬送路上に配置したことを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
- 前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置のそれぞれに対する高電圧のオンオフを制御する画像形成部制御装置を設けたことを特徴とする請求項5記載の画像形成装置。
- 請求項4から6のいずれかに記載の画像形成装置の制御方法において、前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対して1枚目ならば、前記給紙装置が2枚目以降の転写紙の供給を一旦待機させ、前記搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して重送紙を排出し、重送紙が排出された後に前記給紙装置が次の転写紙の供給を行い新たに1枚目からの画像形成を再開させることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
- 請求項6記載の画像形成装置の制御方法において、前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対して1枚目ならば、前記給紙装置が2枚目以降の転写紙の供給を一旦待機し、前記搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動し、かつ、前記画像形成部制御装置が前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置のそれぞれに対する高電圧をオフにして重送紙を排出し、重送紙が排出された後に前記給紙装置が次の転写紙の供給を行い新たに1枚目からの画像形成を再開させることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
- 請求項4から6のいずれかに記載の画像形成装置の制御方法において、前記重送検知手段で重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対してX枚目(2≦X≦N)ならば、X+1枚目以降の転写紙の供給は一旦待機させ、X−1枚目までの転写紙はそのまま両面モード処理に移行し、該重送紙は排出し、重送紙が排出された後に次の転写紙の供給を再開し、X+1枚目を新たなX枚目として画像形成を再開させることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
- 請求項6記載の画像形成装置の制御方法において、前記重送検知手段が重送紙を検知した場合、前記循環枚数カウンタのカウント値が循環枚数Nに対してX枚目(2≦X≦N)ならば、X+1枚目以降の転写紙の供給は一旦待機させ、X−1枚目までの転写紙はそのまま両面モード処理に移行し、該重送紙は、前記帯電装置、現像装置、転写装置、分離装置の全ての高電圧を印加しない状態で、かつ、搬送制御装置が転写紙搬送路を駆動して排出し、重送紙が排出された後に次の転写紙の供給を再開し、X+1枚目を新たなX枚目として画像形成を再開させることを特徴とする画像形成装置の制御方法。
- 前記画像形成装置が後処理装置を有し、転写紙搬送路が、該後処理装置に至る第1搬送路と、該後処理装置を経由せずに排出される第2搬送路とを有し、前記重送紙と正規に印刷された紙とは、一方が第1搬送路を通過する場合は他方が第2搬送路を通過させることを特徴とする請求項7から10のいずれかに記載の画像形成装置の制御方法。
- 前記後処理装置がステープル処理を行う装置であって、設定されたジョブがステープル処理を行わない場合には、前記第2搬送路、前記重送紙を第1搬送路としてを通過させてステープル処理のスタック機構に導き、該スタック機構内の重送紙をジョブの終了後に排紙位置に排出することを特徴とする請求項11記載の画像形成装置の制御方法。
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---|---|---|---|
JP2003075268A JP2004286778A (ja) | 2003-03-19 | 2003-03-19 | 画像形成装置及び画像形成装置の制御方法 |
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Cited By (3)
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JP2008037006A (ja) * | 2006-08-08 | 2008-02-21 | Seiko Epson Corp | インクジェット式記録装置及びその制御方法 |
JP2013029734A (ja) * | 2011-07-29 | 2013-02-07 | Kyocera Document Solutions Inc | 画像形成システム |
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2003
- 2003-03-19 JP JP2003075268A patent/JP2004286778A/ja active Pending
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