JP3178031B2 - ディスパーサル信号除去装置 - Google Patents

ディスパーサル信号除去装置

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JP3178031B2
JP3178031B2 JP25433691A JP25433691A JP3178031B2 JP 3178031 B2 JP3178031 B2 JP 3178031B2 JP 25433691 A JP25433691 A JP 25433691A JP 25433691 A JP25433691 A JP 25433691A JP 3178031 B2 JP3178031 B2 JP 3178031B2
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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
    • H04N5/00Details of television systems
    • H04N5/14Picture signal circuitry for video frequency region
    • H04N5/21Circuitry for suppressing or minimising disturbance, e.g. moiré or halo
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    • H04NPICTORIAL COMMUNICATION, e.g. TELEVISION
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    • H04N5/44Receiver circuitry for the reception of television signals according to analogue transmission standards
    • HELECTRICITY
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    • H04N7/00Television systems
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はディスパーサル信号成分
を有する受信信号からディスパーサル信号を除去するこ
とができるディスパーサル信号除去装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】放送衛星(BS:Broadcasting Satelli
te)や通信衛星(CS:Communication Satellite )を
経由して伝送する例えば映像信号等には、衛星電波の持
つエネルギーが伝送帯域内の特定の周波数に集中しない
ように拡散するため、三角波によるエネルギー拡散信号
(ディスパーサル信号)が重畳されている。このディス
パーサル信号が映像信号上に残されていると、画面上で
面フリッカとなって表われるため、受信時にはこのディ
スパーサル信号を除去することが必要になる。
【0003】このディスパーサル信号の除去手段として
は、クランプ回路を用いたものや、クランプ回路とディ
スパーサルキャンセラを併用するものがあげられるが、
まずこれらについて説明する。
【0004】例えばMUSE信号を放送衛星BSを使っ
て放送する場合、図8(a)のMUSE信号に対し、図
8(b)のディスパーサル信号が重畳される。このディ
スパーサル信号はMUSE信号の第1フィールドの中央
で最小となり、第2フィールドの中央で最大となる30Hz
の三角波信号で、MUSE信号をFM変調した場合の黒
及び白レベル間の周波数差は10.2MHz であるのに対し、
ディスパーサル信号のピーク・ツ−・ピーク間の周波数
差は600KHzであり、即ち 5.9%のエネルギー拡散量とな
っている。
【0005】また、MUSE信号を通信衛星CSを使っ
て送信する場合のディスパーサル信号は図8(d)に示
されており、即ちMUSE信号をFM変調した場合の黒
及び白レベル間の周波数差は8.5MHzであるのに対し、デ
ィスパーサル信号のピーク・ツ−・ピーク間の周波数差
は2.2MHzであり、即ち26%のエネルギー拡散量となって
いる。
【0006】まず、図8(b)のような振幅の小さいデ
ィスパーサル信号がMUSE信号に重畳されている場合
は、通常図9に示すようなクランプ回路6によってこれ
を除去している。即ち、ディスパーサル信号の重畳され
たMUSE信号の被FM変調信号は、図示を省略したF
M復調器によって復調された後、入力端子1からバッフ
ァ増幅器2を介してクランプ回路6に供給される。クラ
ンプ回路6の出力はバッファ増幅器5を通じてA/D変
換器12に供給され、その出力が出力端子13から図示
を省略したデコーダに供給される。
【0007】クランプ回路6は、バッファ増幅器2,5
間に直列に挿入されたコンデンサ7と、コンデンサ7及
びバッファ増幅器5との接続中点並びにクランプ電圧
(映像信号の最大レベルの1/2のレベル)が供給され
る入力端子10間に接続された抵抗8及びオン/オフス
イッチ9の直列回路から構成される。そして、このオン
/オフスイッチ9は、図10に示すMUSE信号の水平
同期信号期間(HD期間)中で、サンプル番号3から9
の間にオンとなり、それ以外の期間ではオフになるよう
に制御されている。
【0008】MUSE信号に重畳されているディスパー
サル信号が図8(b)のように、その振幅がFM変調時
の周波数差で600KHzの場合の、クランプ回路6の出力で
ある残留信号を図8(c)に示すが、この残留信号の振
幅は黒レベルから白レベルまでの振幅を0dBとしたと
きに−52dB程度に相当し、従って、クランプ回路6
によるディスパーサル信号除去作用により、再生画像に
対して面フリッカのようなノイズを発生させることには
ならない。
【0009】なお、図11(a)のようにディスパーサ
ル信号xの傾斜をK、クランプ回路6のコンデンサ7の
容量をC、抵抗8の抵抗値をRとすると、図11(b)
の残留信号yは、 y=CRK{1−exp(−t/CR) } と表わされる。
【0010】ところで、ディスパーサル信号が図8
(d)の如く、その振幅が大きい(2.2MHz)場合、クラ
ンプ回路6の出力である残留信号は図8(e)のように
なり、これは黒レベルから白レベルまでの振幅を0dB
としたときに−38dB程度に相当し、フリッカ妨害と
なって再生画像に影響を与えることが発生する。そこ
で、このようにディスパーサル信号レベルがある程度大
きいときは、これを除去するために図12のようにクラ
ンプ回路とディスパーサルキャンセラが併用される。
【0011】すなわち、ディスパーサル信号が重畳され
たMUSE信号の被FM変調信号が復調され、入力端子
1からバッファ増幅器を介して、抵抗3A,3Bからな
るディスパーサルキャンセラ3に入力され、さらにその
出力はバッファ増幅器5を介して前記図9と同様のクラ
ンプ回路6に入力される。そしてクランプ回路6の出力
はバッファ増幅器11を通じてA/D変換器12に供給
され、デジタルコード化されて出力端子13から図示し
ないデコーダに供給される。
【0012】24はキャンセル信号発生回路で、これは
タイミング信号発生器34及びタイミング信号の供給さ
れる積分回路27から構成されている。また、積分回路
27は、非反転入力端子が接地された演算増幅器28、
演算増幅器の反転入力端子に接続される入力側の抵抗2
9、及び演算増幅器28の出力端子及び反転入力端子の
間に接続されたコンデンサ30から構成されている。
【0013】このキャンセル信号発生回路24では、タ
イミング信号発生器34から、フレーム毎に位相が反転
する矩形波状のタイミング信号が発生され、これが積分
回路27に供給されて積分されることにより、上述した
三角波形状のディスパーサル信号と位相が逆のキャンセ
ル信号が発生し、これがディスパーサルキャンセラ3の
抵抗3Bの一端に供給される。これにより、ディスパー
サル信号は完全に除去されるか又は減衰される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このようにディスパー
サル信号を除去する手段としてはクランプ回路によるも
のと、クランプ回路とディスパーサルキャンセラを併用
するものがあったが、上述したようにクランプ回路のみ
では振幅の大きいディスパーサル信号についてはこれを
効果的に除去できないという問題がある。
【0015】また、クランプ回路とディスパーサルキャ
ンセラを併用するものでは、キャンセル信号が一定であ
るため、周波数や振幅の異なるディスパーサル信号成分
を有する受信信号に対しては対応できず、従って受信信
号の種類によって、その都度例えばマニュアル操作で発
生させるキャンセル信号の周波数や振幅を変更する必要
があるという問題がある。
【0016】例えば放送衛星BSを利用したハイビジョ
ン放送では、ディスパーサル信号は30Hzの三角波信号で
エネルギー拡散量は 5.9%であり、また、放送衛星BS
を利用したNTSC放送では、ディスパーサル信号は15
Hzの三角波信号でエネルギー拡散量は 3.5%である。さ
らに、通信衛星CSを利用したハイビジョン放送では、
ディスパーサル信号は30Hzの三角波信号でエネルギー拡
散量は11〜26%程度になる。
【0017】このような各種存在するディスパーサル信
号に対して自動的に対応し、かつ、少なくとも画面上の
フリッカ妨害をなくす程度に除去することのできるディ
スパーサル信号除去装置が求められている。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような問題
点に鑑みてなされたもので、入力された受信信号をディ
スパーサル信号成分を除去せずに通過させるソフトクラ
ンプ手段と、入力された受信信号からディスパーサル信
号成分を除去する機能を有するハードクランプ手段と、
入力された受信信号からディスパーサル信号成分を検出
するディスパーサル信号検出手段と、検出されたディス
パーサル信号成分からキャンセル信号を生成するキャン
セル信号発生手段と、このキャンセル信号が供給される
ことによって受信信号からディスパーサル信号成分を除
去する機能を有するディスパーサルキャンセラ手段とを
設け、ソフトクランプ手段を通過した受信信号からディ
スパーサル信号検出手段がディスパーサル信号成分を検
出し、キャンセル信号発生手段によってキャンセル信号
を生成することが可能となった以降における所定時点以
後は、受信信号はディスパーサルキャンセラ手段及びハ
ードクランプ手段を経ることによってディスパーサル信
号成分が除去されるように構成されたディスパーサル信
号除去装置を提供するものである。
【0019】
【作用】ディスパーサル信号成分を検出し、これに基づ
いてキャンセル信号を発生させることにより、ディスパ
ーサルキャンセラ手段においては各種の周波数、振幅、
位相のディスパーサル信号成分に対応してこれを除去す
ることができる。また、ディスパーサル信号成分の検出
は、ソフトクランプ手段の出力から行なうものであり、
ソフトクランプ回路においてはディスパーサル信号成分
はそのまま通過されてほとんど減衰されないため、ディ
スパーサル信号検出手段においては非常に容易にディス
パーサル信号成分を検出することができる。
【0020】
【実施例】以下、図1〜図5を参照して本発明の一実施
例を説明する。なお、これらの図において前記図9,図
12と同一部分は同一符合を付し重複説明を省略する。
図1に示す本実施例においては、入力端子1に供給され
た映像信号、すなわち受信した被FM変調信号から図示
しないFM復調器によって復調された、例えば図2
(a)に示すような信号は、バッファ増幅器2、ディス
パーサルキャンセラ3、バッファ増幅器5を介してソフ
トクランプ回路14或はハードクランプ回路15に供給
され、切換回路16を介してバッファ増幅器11、A/
D変換器12に供給される。
【0021】そしてA/D変換器12からのデジタル出
力は出力端子13から図示しないデコーダに供給され画
像再生処理に供される一方、同期分離・タイミング発生
回路17及び、ディスパーサル信号検出回路18に入力
される。
【0022】同期分離・タイミング発生回路17は供給
されたデジタル映像信号から得られた同期信号から、水
平同期信号、フレームパルス、各種タイミング信号等を
出力するものであるが、図示する回路ブロック内におい
ては、特に、ディスパーサル信号検出回路18に対し
て、水平同期信号に基づいて発生したクランプパルスP
C 及びPLL回路による同期ロックがされたことを示す
信号SSL を出力し、またハードクランプ回路15に対
してもクランプパルスPC を出力している。
【0023】ただし、ディスパーサル信号検出回路18
に対しては、クランプパルスPC は遅延回路19を介し
て供給しているが、これはA/D変換器12等において
発生する遅延時間に対して、ハードクランプ回路15に
供給されるクランプパルスPC との間で時間的整合を取
るためのものである。
【0024】ディスパーサル信号検出回路18において
は、入力された受信信号即ちA/D変換器12の出力と
本ディスパーサル信号除去装置を搭載する受信装置側の
同期が取れたことを示す信号SSL が供給された後、受
信信号において周期的に一定の電位が存在すべきペデス
タル期間の電位をクランプパルスPC のタイミングに基
づいて数10フレーム程度にわたって検出することによ
ってディスパーサル信号成分を得ることができる。
【0025】そして、ディスパーサル信号検出回路18
からは例えば図2(d)のようなディスパーサル信号成
分の波形、或は図2(e)のようなディスパーサル信号
成分の波形に対応する振幅及び位相を示す信号が、ディ
スパーサル検出信号Dd として出力される。このディス
パーサル検出信号Dd はキャンセル信号発生回路20に
供給され、キャンセル信号発生回路20ではディスパー
サル検出信号Dd に基づいて、図2(a)のように映像
信号に重畳されているディスパーサル信号成分と逆位相
である図2(f)のようなキャンセル信号SC を発生さ
せ、これをD/A変換器21でアナログ化してディスパ
ーサルキャンセラ3に供給する。なお、このD/A変換
器21に代えてパルス幅変調用のローパスフィルタを設
けるようにしてもよい。
【0026】もちろん、キャンセル信号SC の発生方式
は各種考えられ、例えばディスパーサル検出信号Dd
図2(d)のような波形を示すデジタルコードであるよ
うに設計されている場合は、これを演算処理により位相
反転してキャンセル信号SCとする方式を採用すればよ
い。そしてD/A変換器21を介してディスパーサルキ
ャンセラ3に供給する。
【0027】また、ディスパーサル検出信号Dd が図2
(e)のようにディスパーサル信号成分の波形に対応す
る振幅及び位相を示す信号である場合は、例えば図3の
ようにスイッチ回路40及び積分回路41からなるキャ
ンセル信号発生回路20を構成し、供給された振幅電圧
をスイッチ回路40のa端子に供給するとともに、b端
子をグランド電圧とし、このスイッチ回路40のスイッ
チングを供給された位相で制御する。するとスイッチ回
路40の出力としてキャンセル信号SC の位相及び振幅
に相当する方形波が得られるため、これを積分回路41
で積分すれば三角波のキャンセル信号SC を得ることが
できる。即ち、この場合キャンセル信号発生回路20の
後段のD/A変換器21は不要となる。
【0028】キャンセル信号発生回路20によって発生
されたキャンセル信号SC が供給されるディスパーサル
キャンセラ3では、抵抗3A,3Bによって受信信号と
キャンセル信号SC を所定の加算比率に設定して(例え
ば、抵抗3Aの抵抗値Ra:抵抗3Bの抵抗値Rb=
1:10とする)、加算を行なうことにより、入力端子
1から供給された受信信号に重畳されているディスパー
サル信号成分は減衰又は除去される。
【0029】また、ディスパーサル信号検出回路18か
らは検出動作が完了した時点で検出終了信号SE がCP
U22に対して出力される。CPU22は、この検出終
了信号SE の入力に応じてスイッチング制御信号CS
発生させ、後述するように切換回路16の接続端子をa
からbに制御するものである。
【0030】ソフトクランプ回路14、ハードクランプ
回路15、及び切換回路16は、例えば図4のように構
成される。図4において50は減算回路、51はクラン
プパルスPC の供給されるタイミングでクランプ基準電
圧CLLと減算回路50の出力を比較するコンパレータ、
52は所定の時定数を得るためのコンデンサを示し、切
換回路16がb接点に接続された状態でこれらの回路に
よって形成される回路系がハードクランプ回路15とし
て機能することになる。
【0031】また、53は減算回路50の出力から正の
ピーク電圧を検出する正ピーク検出回路、54は減算回
路50の出力から負のピーク電圧を検出する負ピーク検
出回路、55,56は検出された正及び負のピーク電圧
のセンター電圧を得るための抵抗、57は得られたセン
ター電圧とクランプ基準電圧CLLを比較するコンパレー
タ、58,59はハードクランプ回路15よりも長い所
定の時定数を得るための抵抗及びコンデンサである。そ
して、切換回路16がa接点に接続された状態でこれら
の回路によって形成される回路系がソフトクランプ回路
14として機能する。
【0032】ここで、ハードクランプ回路15はいわゆ
るペデスタルクランプ手段として用いられており、直流
伝送率もほぼ100%とされている。したがって、仮に
図2(a)のようにディスパーサル信号成分を含む受信
信号がハードクランプ回路15に入力されると、図2
(c)のように或る程度ディスパーサル信号成分が減衰
させられた信号が出力される。ただし、ハードクランプ
回路15によるディスパーサル信号の減衰は30dB程
度が限界とされている。
【0033】一方、ソフトクランプ回路14は抵抗58
及びコンデンサ59による時定数が長く設定され、従っ
て例えば15Hzにも達しない超低周波数(ほぼDC成分の
み)についてはクランプを行ない、入力映像信号のAP
L変動によってA/D変換器12への入力信号における
DC変動を少なくするものであるが、15Hz以上の周波数
については直流伝送率がゼロに近い。このため、仮に図
2(a)のようにディスパーサル信号成分を含む受信信
号がソフトクランプ回路14に入力されると、ソフトク
ランプ回路14の出力は図2(b)のようになり、即ち
重畳されたディスパーサル信号成分もそのまま出力され
ることになる。
【0034】このように構成される本実施例のディスパ
ーサル信号除去装置による動作を図5のタイミングチャ
ートを参照しながら説明する。
【0035】まず受信装置の電源がt1 時点でオンとさ
れるとする。このとき切換回路16に対してCPU22
からスイッチング制御信号CSは供給されていないた
め、切換回路16はa接点に接続されており、また、キ
ャンセル信号発生回路20によるキャンセル信号SC
発生されていない。従って入力端子1からの受信信号は
ディスパーサルキャンセラ3においてそのままディスパ
ーサル信号成分は減衰されずに通過し、ソフトクランプ
回路14に入力されるが、もちろん前述したようにソフ
トクランプ回路14においてもディスパーサル信号成分
は減衰されない(図2(b)参照)。
【0036】このソフトクランプ回路14の出力はA/
D変換された後ディスパーサル信号検出回路18に供給
されるが、ディスパーサル信号検出回路18では受信装
置の同期ロックがなされたt2 時点から、供給されてい
る受信信号からディスパーサル信号成分を検出する動作
を開始する。
【0037】そして、t3 時点でディスパーサル信号成
分の検出が終了すると、ディスパーサル信号検出回路1
8はCPU22に対して検出終了信号SE を出力し、ま
た、キャンセル信号発生回路20にディスパーサル検出
信号Dd を出力する。するとキャンセル信号発生回路2
0はキャンセル信号SC を発生させ、ディスパーサルキ
ャンセラ3に供給されるため、以降、ディスパーサルキ
ャンセラ3におけるディスパーサル信号成分の除去動作
が実行される。
【0038】なお、ディスパーサル信号検出回路18に
よるディスパーサル検出動作終了以降、キャンセル信号
発生回路20は、電源オフ或は受信信号ソース切換が行
なわれるまでディスパーサルキャンセラ3に対してキャ
ンセル信号SC を継続して供給しなければならないが、
その手段としては、例えば発生させたキャンセル信号波
形のデジタルデータを内部RAMに記憶し、このデータ
を連続して出力したり、或はキャンセル信号発生回路2
0が前記図3のように構成される場合は、例えばディス
パーサル信号検出回路18からのディスパーサル検出信
号Dd を継続して供給させるなど、各種手段が考えられ
る。
【0039】一方、t3 時点で検出終了信号SE が入力
されると、CPU22は例えばt4時点からスイッチン
グ制御信号CS の出力を開始し、切換回路16をb接点
に接続する。従って、t4 時点以降は、入力端子1から
の受信信号はまずディスパーサルキャンセラ3において
ディスパーサル信号成分が減衰され、さらにハードクラ
ンプ回路15においてもディスパーサル信号が減衰され
るため、この時点以降のハードクランプ回路15の出力
は図2(g)に示すように、ほぼ完全にディスパーサル
信号成分が除去された信号となる。
【0040】このディスパーサル信号成分が除去された
信号はA/D変換器12を介して図示しないデコーダに
供給され、画像再生処理がなされて画面上に出力される
が、もちろんディスパーサル信号による面フリッカによ
って画質が低下することは解消されることになる。
【0041】なお、例えばt5 時点で放送チャンネルが
切り換えられるなどして受信ソースが変更された場合は
再び同期ロックされた後、同様にディスパーサル信号検
出及びキャンセル信号発生動作がなされ、さらにソフト
クランプ回路14とハードクランプ回路15の切換処理
がなされてディスパーサル信号の除去が実行される。
【0042】以上のように、本実施例のディスパーサル
信号除去装置においては、まず、受信信号から検出され
たディスパーサル信号の周波数、振幅、位相等に基づい
てキャンセル信号を発生させているため、あらゆる入力
受信信号に対して自動的に対応してディスパーサル信号
成分の除去を行なうことができる。そしてさらに、ディ
スパーサルキャンセラ3とハードクランプ回路15の両
方でディスパーサル信号除去を行なうため、例えば比較
的振幅の大きいディスパーサル信号成分に対しても、画
面上で面フリッカが現われない程度に精度の高いディス
パーサル信号の除去を実現することができる。
【0043】さらに、ディスパーサル信号検出回路18
におけるディスパーサル信号成分の検出動作は、全くデ
ィスパーサル信号成分が減衰されていない状態(ソフト
クランプ処理がなされたのみ)の受信信号を用いて実行
されるため、非常に迅速にしかも正確に検出することが
できる。例えば、仮に図2(c)に示したようなハード
クランプを行なった受信信号に対してはディスパーサル
信号成分検出に数100フレーム程度の間においてデー
タをサンプルする必要があるが、本実施例では数10フ
レーム程度の期間で検出可能である。
【0044】また、受信信号に対してソフトクランプを
行なっておくことにより電源オンの後、迅速に同期ロッ
クを達成することができる。これらのことから、本実施
例では例えば上記図5における電源オン(t1 時点)か
ら実際にディスパーサル信号成分の除去が開始される時
点(t4 時点)までの時間を約 0.5秒以内とすることを
実現できる。そして、このように迅速にディスパーサル
信号の除去を開始できるため、視聴者にとっては、電源
オン直後に多少の間だけ面フリッカを感じてしまうとい
うことも、まず起こり得ない。
【0045】図6は本発明の他の実施例を示すものであ
り、ディスパーサル信号除去装置を全てアナログの回路
系で実現するものである。この場合、受信信号は出力端
子13の後段でA/D変換され、デコーダに供給され
る。また、図7はディスパーサルキャンセラ3をハード
クランプ回路15の後段に配置した実施例であり、これ
らの実施例においても前記図5で説明した動作タイミン
グと同様の動作により、効果的なディスパーサル信号の
除去が達成される。なお、もちろん回路構成はさらに各
種考えられる。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように本発明のディスパー
サル信号除去装置は、ソフトクランプ処理のみを施され
た受信信号からディスパーサル信号成分を検出し、検出
されたディスパーサル信号成分からキャンセル信号を発
生させるとともに、ディスパーサル信号検出以降はディ
スパーサルキャンセラ及びハードクランプ回路の両方に
おいてディスパーサル信号の除去処理を行なうように構
成したため、あらゆる振幅、周波数、位相のディスパー
サル信号にも自動的に対応してこれを除去できるととも
に、その除去精度も高いという効果がある。さらに、デ
ィスパーサル信号成分の検出は迅速でしかも正確に達成
されるため、ディスパーサル信号の除去動作の開始が遅
れるということもなく、従ってディスパーサル信号によ
る画面上への影響はほぼ完全に解消されることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例のブロック図である。
【図2】本実施例の説明のための各種波形図である。
【図3】キャンセル信号発生回路の一例を示す回路図で
ある。
【図4】本実施例のソフトクランプ回路,ハードクラン
プ回路,切換回路の回路図である。
【図5】本実施例の動作タイミングの説明図である。
【図6】本発明の他の実施例のブロック図である。
【図7】本発明の他の実施例のブロック図である。
【図8】ディスパーサル信号及び残留信号の説明図であ
る。
【図9】従来例のブロック図である。
【図10】MUSE信号の説明図である。
【図11】ディスパーサル信号及び残留信号の説明図で
ある。
【図12】従来例のブロック図である。
【符号の説明】
3 ディスパーサルキャンセラ 14 ソフトクランプ回路 15 ハードクランプ回路 16 切換回路 18 ディスパーサル信号検出回路 20 キャンセル信号発生回路 22 CPU
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04N 5/16 H04N 7/20

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された受信信号からディスパーサル
    信号成分を除去せずに通過させるソフトクランプ手段
    と、入力された受信信号からディスパーサル信号成分を
    除去する機能を有するハードクランプ手段と、入力され
    た受信信号からディスパーサル信号成分を検出するディ
    スパーサル信号検出手段と、検出されたディスパーサル
    信号成分からキャンセル信号を生成するキャンセル信号
    発生手段と、このキャンセル信号が供給されることによ
    って受信信号からディスパーサル信号成分を除去する機
    能を有するディスパーサルキャンセラ手段とを設け、 前記ソフトクランプ手段を通過した受信信号から前記デ
    ィスパーサル信号検出手段がディスパーサル信号成分を
    検出し、前記キャンセル信号発生手段によってキャンセ
    ル信号を生成することが可能となった以降における所定
    時点以後は、受信信号は前記ディスパーサルキャンセラ
    手段及び前記ハードクランプ手段を経ることによってデ
    ィスパーサル信号成分が除去されるように構成したこと
    を特徴とするディスパーサル信号除去装置
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