JP3173592U - 調理器具 - Google Patents
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Abstract
【課題】シリコンゴム等の軟質合成樹脂で構成された容器を用いて電磁調理器による加熱調理を実現させる調理器具を提供する。
【解決手段】電磁調理器から発生する磁力線により加熱される板状部材10と、軟質合成樹脂で構成された被加熱容器20とを備える。電磁調理器の天板上に板状部材10を載置し、さらに板状部材10の上に被加熱容器20を載置することにより、板状部材10を介して被加熱容器20を加熱する。
【選択図】図2
【解決手段】電磁調理器から発生する磁力線により加熱される板状部材10と、軟質合成樹脂で構成された被加熱容器20とを備える。電磁調理器の天板上に板状部材10を載置し、さらに板状部材10の上に被加熱容器20を載置することにより、板状部材10を介して被加熱容器20を加熱する。
【選択図】図2
Description
本考案は、調理器具に関する。
従来より、電磁調理器で加熱調理する際に使用される調理器具が種々提案され、実用化されている。例えば、現在においては、セラミック鍋の底部に磁性体を埋設し、この磁性体に対する電磁誘導作用により加熱を行う電磁誘導加熱容器が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、電磁調理器で加熱調理を行うには、特許文献1に記載されたような専用の調理器具が必要であったため、例えば近年実用化されているシリコンゴム製の容器を用いて電磁調理器による加熱調理を行うことができなかった。
本考案は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、シリコンゴム等の軟質合成樹脂で構成された容器を用いて電磁調理器による加熱調理を実現させることを目的とする。
前記目的を達成するため、本考案に係る調理器具は、電磁調理器から発生する磁力線により加熱される板状部材と、軟質合成樹脂で構成された被加熱容器と、を備え、電磁調理器の天板上に板状部材が載置され、さらに板状部材の上に被加熱容器が載置されることにより、板状部材を介して被加熱容器が加熱されるように構成されたものである。
かかる構成を採用すると、電磁調理器の天板上に板状部材が載置され、この板状部材の上に被加熱容器が載置されることにより、板状部材を介して被加熱容器を加熱することができる。従って、シリコンゴム等の軟質合成樹脂で構成された被加熱容器を用いて電磁調理器による加熱調理を実現させることができる。
本考案に係る調理器具において、陶土を焼成して形成した板状体の下面に銀製薄膜が貼着されてなる板状部材を採用することができる。
かかる構成を採用すると、いわゆる土鍋の利点(遠赤外線効果や高い保温性)を有する板状部材を低コストで作製することができる。
また、本考案に係る調理器具において、陶土を焼成して形成した板状体の下面に銀が塗布されてなる板状部材を採用することもできる。
かかる構成を採用すると、いわゆる土鍋の利点(遠赤外線効果や高い保温性)を有し、焦げ付きにも強く、なおかつ耐久性の高い板状部材を低コストで作製することができる。
また、本考案に係る調理器具において、陶土を焼成して形成した板状体の下面にカーボン板が貼着されてなる板状部材を採用してもよい。
かかる構成を採用すると、いわゆる土鍋の利点(遠赤外線効果や高い保温性)を有しなおかつ焦げ付きにも強い板状部材を得ることができる。
また、本考案に係る調理器具において、少なくとも一部が金属板で構成されてなる板状部材を採用することができる。
かかる構成を採用すると、板状部材を比較的低コストで容易に作製することができる。
また、本考案に係る調理器具において、金属板が取り外し可能に装着されてなる板状部材を採用してもよい。
かかる構成を採用すると、焦げ付いた場合においても金属板を交換して板状部材を使用し続けることができる。
また、本考案に係る調理器具において、板状部材の上面を、中央が凸の円錐(又はドーム型)形状に形成し、被加熱容器の下面を、板状部材の上面の円錐(又はドーム型)形状に対応するような中央が凹の形状に形成することができる。
かかる構成を採用すると、板状部材の上面が中央凸の円錐(又はドーム型)形状に形成されており、被加熱容器の下面がこの円錐(又はドーム型)形状に対応するような中央凹の形状に形成されているので、被加熱容器を加熱した際に、被加熱容器内部において熱の対流を発生させることができる。従って、例えば被加熱容器に調理用の液体を収容して加温する場合に、加温ムラをなくすことが可能となる。
また、本考案に係る調理器具において、被加熱容器の下部に、板状部材の少なくとも上面を含む部分を収容する板状部材収容部を形成することができる。
かかる構成を採用すると、被加熱容器の下部に形成された板状部材収容部に、板状部材の少なくとも上面を含む部分(例えば板状部材の上半分の部分)を収容することができる。従って、板状部材に対する被加熱容器の位置ずれを防止することができるとともに、板状部材からの熱を被加熱容器に効率良く伝達することができる。
また、本考案に係る調理器具において、被加熱容器を、−30℃〜270℃の温度範囲で使用可能なシリコンゴムで構成することができる。
かかる構成を採用すると、被加熱容器に食材を収容して冷凍庫で保存することができ、また、被加熱容器を冷凍庫から取り出した直後に電磁調理器で加熱することができる。さらに、被加熱容器に食材を収容して電磁調理器で加熱した直後に、被加熱容器を冷蔵庫や冷凍庫で保存することができる。従って、電磁調理の効率を向上させることが可能となる。
本考案によれば、シリコンゴム等の軟質合成樹脂で構成された容器を用いて電磁調理器による加熱調理を実現させることが可能となる。
以下、図面を参照して、本考案の実施形態に係る調理器具1について説明する。
最初に、図1〜図4を用いて、本実施形態に係る調理器具1の構成について説明する。本調理器具1は、図1及び図2に示すように、電磁調理器Cから発生する磁力線により加熱される板状部材10と、被加熱容器20と、を備えている。本調理器具1は、電磁調理器Cの天板CP上に板状部材10が載置され、さらに板状部材10の上に被加熱容器20が載置されることにより、板状部材10を介して被加熱容器20が加熱されるように構成されている。
板状部材10は、陶土を焼成して形成した板状体の下面に銀を塗布して構成したものである。このため、板状部材10は、いわゆる土鍋の利点(遠赤外線効果や高い保温性)を有し、焦げ付きにも強く、耐久性が高く、なおかつ低コストで作製することができるものとなっている。板状部材10は平面視円形状を呈しており、板状部材10の上面11は、図2及び図3に示すように中央が凸の円錐形状に形成されている。
被加熱容器20は、図1及び図2に示すように、容器本体21及び蓋体22から構成されている。容器本体21及び蓋体22は、いずれも軟質のシリコンゴムから構成されている。本実施形態においては、−30℃〜270℃の温度範囲で使用可能なシリコンゴムを採用している。このため、被加熱容器20に食材を収容して冷凍庫で保存したり、被加熱容器20を冷凍庫から取り出した直後に電磁調理器Cで加熱したりすることができる。なお、容器本体21及び蓋体22の材料はシリコンゴムに限られるものではなく、電磁調理器Cによる加熱に耐え得る耐熱性の軟質合成樹脂であればよい。
被加熱容器20の容器本体21は、図1及び図2に示すように、所定高さの側壁21aと、平面視円形状の底壁21bと、を有している。容器本体21の側壁21aの上部(開口部)には、側方に延在するように2つの把持部21cが設けられており、使用者は、被加熱容器20を持ち運ぶ際に容器本体21の把持部21cを把持することができる。容器本体21の底壁21bの下面は、図2及び図4に示すように、板状部材10の上面11の円錐形状に対応するような中央が凹の形状に形成されている。
被加熱容器20の容器本体21の底壁21bの周縁部には、図1、図2及び図4に示すように、下方に所定長突出するフランジ21dが設けられている。容器本体21の底壁21b及びフランジ21dによって、図2に示すように、板状部材10の全体を収容する板状部材収容部が形成されることとなる。なお、板状部材収容部は、板状部材10の全体を収容するものである必要はないが、板状部材10の少なくとも上面11を含む部分を収容するものであることが好ましい。
次に、図5(A)〜図5(D)を用いて、本実施形態に係る調理器具1の使用方法について説明する。
まず、図5(A)に示すように、調理器具1を構成する板状部材10を電磁調理器Cの天板CPの上に載置し、さらに板状部材10の上に被加熱容器20を載置する。この際、被加熱容器20の下部に形成される板状部材収容部に、板状部材10を収容するようにする。被加熱容器20の内部には、加熱対象となる調理用の液体(例えば水)Lを収容することができる。
次いで、図5(B)に示すように、電磁調理器CのコイルCCから磁力線Mを発生させる。すると、図5(C)に示すように、磁力線Mの影響により調理器具1の板状部材10に渦電流IVが流れることとなる。そして、渦電流IVにより板状部材10が発熱し、この発熱した板状部材10により被加熱容器20が加熱されることとなる。これにより、図5(D)に示すように、被加熱容器20に収容された調理用の液体Lを加熱することができる。
以上説明した実施形態に係る調理器具1においては、電磁調理器Cの天板CP上に板状部材10が載置され、板状部材10の上に被加熱容器20が載置されることにより、板状部材10を介して被加熱容器20を加熱することができる。従って、シリコンゴム製の被加熱容器20を用いて電磁調理器Cによる加熱調理を実現させることができる。
また、以上説明した実施形態に係る調理器具1においては、陶土を焼成して形成した板状体の下面に銀が塗布されてなる板状部材10を採用している。従って、いわゆる土鍋の利点(遠赤外線効果や高い保温性)を有し、焦げ付きにも強く、なおかつ耐久性の高い板状部材10を低コストで作製することができる。
また、以上説明した実施形態に係る調理器具1においては、板状部材10の上面11が中央凸の円錐形状に形成されており、被加熱容器20の容器本体21の底壁21bの下面がこの円錐形状に対応するような中央凹の形状に形成されている。このため、図2に示すように、被加熱容器20を加熱した際に被加熱容器20内部において熱の対流Fを発生させることができる。従って、被加熱容器20に調理用の液体を収容して加温する場合に、加温ムラをなくすことが可能となる。
また、以上説明した実施形態に係る調理器具1においては、被加熱容器20の下部に形成された板状部材収容部(底壁21b及びフランジ21d)に、板状部材10の全体を収容することができる。従って、板状部材10に対する被加熱容器20の位置ずれを防止することができるとともに、板状部材10からの熱を被加熱容器20に効率良く伝達することができる。
また、以上説明した実施形態に係る調理器具1においては、被加熱容器20を、−30℃〜270℃の温度範囲で使用可能なシリコンゴムで構成しているので、被加熱容器20に食材を収容して冷凍庫で保存することができ、また、被加熱容器20を冷凍庫から取り出した直後に電磁調理器Cで加熱することができる。さらに、被加熱容器20に食材を収容して電磁調理器Cで加熱した直後に、被加熱容器20を冷蔵庫や冷凍庫で保存することができる。従って、電磁調理の効率を向上させることが可能となる。
なお、以上の実施形態においては、図2に示すように、板状部材10の上面11を中央凸の円錐形状に形成し、被加熱容器20の容器本体21の底壁21bの下面をこの円錐形状に対応する中央凹の形状に形成した例を示したが、板状部材10の上面11や被加熱容器20の下面の形状はこれに限られるものではない。例えば、図6に示すように、板状部材10の上面11を中央凸のドーム型形状に形成し、被加熱容器20の下面をこのドーム型形状に対応するような中央凹の形状に形成することもできる。
また、以上の実施形態においては、陶土を焼成して形成した板状体の下面に銀を塗布して構成した板状部材10を採用した例を示したが、板状部材10の構成はこれに限られるものではない。
例えば、陶土を焼成して形成した板状体の下面に銀製薄膜を貼着して板状部材を構成することもできる。このようにすると、いわゆる土鍋の利点(遠赤外線効果や高い保温性)を有する板状部材を低コストで作製することができる。
また、陶土を焼成して形成した板状体の下面にカーボン板が貼着されてなる板状部材を採用することもできる。このようにすると、いわゆる土鍋の利点(遠赤外線効果や高い保温性)を有しなおかつ焦げ付きにも強い板状部材を得ることができる。
また、少なくとも一部が金属板で構成されてなる板状部材を採用してもよい。このようにすると、板状部材を比較的低コストで容易に作製することができる。さらに、金属板が取り外し可能に装着されてなる板状部材を採用すると、焦げ付いた場合においても金属板を交換して板状部材を使用し続けることができる。
また、粘土に鉄粉等の金属粉を練りこんで焼成することにより板状部材を構成することもできる。
本考案は、以上の実施形態に限定されるものではなく、この実施形態に当業者が適宜設計変更を加えたものも、本考案の特徴を備えている限り、本考案の範囲に包含される。すなわち、前記実施形態が備える各要素およびその配置、材料、条件、形状、サイズなどは、例示したものに限定されるわけではなく適宜変更することができる。また、前記実施形態が備える各要素は、技術的に可能な限りにおいて組み合わせることができ、これらを組み合わせたものも本考案の特徴を含む限り本考案の範囲に包含される。
1…調理器具
10…板状部材
11…板状部材の上面
20…被加熱容器
21b…底壁(板状部材収容部)
21d…フランジ(板状部材収容部)
C…電磁調理器
CP…電磁調理器の天板
M…磁力線
10…板状部材
11…板状部材の上面
20…被加熱容器
21b…底壁(板状部材収容部)
21d…フランジ(板状部材収容部)
C…電磁調理器
CP…電磁調理器の天板
M…磁力線
Claims (11)
- 電磁調理器から発生する磁力線により加熱される板状部材と、軟質合成樹脂で構成された被加熱容器と、を備え、
電磁調理器の天板上に前記板状部材が載置され、さらに前記板状部材の上に前記被加熱容器が載置されることにより、前記板状部材を介して前記被加熱容器が加熱されるように構成された、
調理器具。 - 前記板状部材は、陶土を焼成して形成した板状体の下面に銀製薄膜が貼着されてなるものである、
請求項1に記載の調理器具。 - 前記板状部材は、陶土を焼成して形成した板状体の下面に銀が塗布されてなるものである、
請求項1に記載の調理器具。 - 前記板状部材は、陶土を焼成して形成した板状体の下面にカーボン板が貼着されてなるものである、
請求項1に記載の調理器具。 - 前記板状部材は、少なくとも一部が金属板で構成されてなるものである、
請求項1に記載の調理器具。 - 前記板状部材は、前記金属板が取り外し可能に装着されてなるものである、
請求項5に記載の調理器具。 - 前記板状部材の上面は、中央が凸の円錐形状に形成され、
前記被加熱容器の下面は、前記円錐形状に対応するような中央が凹の形状に形成される、
請求項1から6の何れか一項に記載の調理器具。 - 前記板状部材の上面は、中央が凸のドーム型形状に形成され、
前記被加熱容器の下面は、前記ドーム型形状に対応するような中央が凹の形状に形成される、
請求項1から6の何れか一項に記載の調理器具。 - 前記被加熱容器の下部には、前記板状部材の少なくとも上面を含む部分を収容する板状部材収容部が形成されてなる、
請求項1から8の何れか一項に記載の調理器具。 - 前記被加熱容器は、シリコンゴムで構成される、
請求項1から9の何れか一項に記載の調理器具。 - 前記被加熱容器は、−30℃〜270℃の温度範囲で使用可能なシリコンゴムで構成される、
請求項10に記載の調理器具。
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JP2011007065U JP3173592U (ja) | 2011-11-30 | 2011-11-30 | 調理器具 |
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JP2011007065U JP3173592U (ja) | 2011-11-30 | 2011-11-30 | 調理器具 |
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JP (1) | JP3173592U (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014033901A (ja) * | 2012-08-10 | 2014-02-24 | Mitsubishi Electric Corp | 加熱調理器 |
JP2014038799A (ja) * | 2012-08-20 | 2014-02-27 | Shin Etsu Polymer Co Ltd | 電磁調理器具用バンド及び電磁調理器具 |
-
2011
- 2011-11-30 JP JP2011007065U patent/JP3173592U/ja not_active Expired - Fee Related
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