JP3173415B2 - 産業車両のシリンダ制御装置 - Google Patents

産業車両のシリンダ制御装置

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JP3173415B2
JP3173415B2 JP07766197A JP7766197A JP3173415B2 JP 3173415 B2 JP3173415 B2 JP 3173415B2 JP 07766197 A JP07766197 A JP 07766197A JP 7766197 A JP7766197 A JP 7766197A JP 3173415 B2 JP3173415 B2 JP 3173415B2
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cylinder
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敏之 竹内
靖彦 成瀬
丈治 松崎
牧生 塚田
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は荷役用アタッチメン
トを昇降移動させるマストが傾動可能に装備され、ティ
ルトシリンダの作動によりマストが傾動される産業車両
のシリンダ制御装置に係り、詳しくはティルトシリンダ
の制御に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の産業車両であるフォークリフト
においては、車両の前部に設けられたアウタマスト及び
インナマストを備えたマストによりリフトブラケットと
ともにフォークを昇降させる。そして、マストはリフト
レバーの操作に基づくリフトシリンダの作動により伸縮
され、それに伴ってフォークが昇降される。また、荷役
作業を容易にするため及びフォークリフトの走行中の安
定性を良くするため、マストはティルトレバーの操作に
基づくティルトシリンダの作動により、垂直の基準位置
に対して前傾あるいは後傾される。
【0003】フォークリフトはフォークに荷を積載した
状態では重心が前側に移動し、フォークの揚高を高くす
るとマストに作用するモーメントが大きくなる。そし
て、荷を積載した状態でマストを前傾させると重心がよ
り前に移動してフォークリフトの前後方向の安定性が悪
くなる。また、荷の荷重が大きな状態であまり後傾角度
を大きくすると重心が後側に寄り過ぎて前輪が浮き気味
になりスリップが発生する虞がある。そこで、従来はマ
ストの前傾角度及び後傾角度は所定の値に設定されてい
た。一般に、前傾角度が6度、後傾角度が12度に設定
されているが、マストが高い特別仕様のフォークリフト
では、前傾角度が3度で後傾角度が6度に設定されてい
るものもある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】荷役作業で荷を高所に
載置する場合、フォークを高揚高としてマストを前傾さ
せる必要がある。このとき、誤操作等で速い前傾速度で
マストが前傾し過ぎると、荷崩れやフォークリフトの後
輪の浮き上がり(即ち車両の前後方向の不安定状態)が
発生する。従って、作業者はマストが前傾し過ぎないよ
うインチング操作で、注意深く低速で前傾作業を行う必
要があり、精神的な負担が大きい。また、従来装置では
フォークを高揚高としてマストを傾動させる作業には熟
練を要した。
【0005】また、一般に荷取りあるいは荷降ろし作業
時にはフォークが荷を積載するパレットと平行な状態、
即ちフォークを水平な状態(マストを垂直な状態)にす
る必要がある。しかし、手動操作でフォークを正確に水
平状態にするのは熟練を要する。しかも、実際の荷役作
業時にはティルト操作と走行及びリフト操作も行う必要
があり、作業者の負担が大きくなる。
【0006】前記の問題を解消するため、シリンダへの
作動油の供給制御を手動操作弁に代えて電磁弁で行うこ
とが考えられ、自動水平制御を行うフォークリフトも知
られている。しかし、ティルトシリンダの前傾、中立、
後傾作動のための作動油の流路切り換えと、流量の切り
換え全てを電磁弁で行う構成とした場合は、電磁弁が大
型化しかつ複雑になり、製造コストも高くなる。また、
スプール弁は大きな圧が加わった状態では摺動面から作
動油が漏れるが、電磁弁の場合はスプールの作動性を良
くするため、手動弁に比較してスプールとその摺動面と
のクリアランスが大きくその分漏れ量も多くなるという
問題がある。
【0007】本発明は前記の問題点に鑑みてなされたも
のであって、その目的はティルトシリンダへの作動油の
供給制御を、ティルトシリンダへの作動油の供給、排出
方向を切換える手動操作方向切換弁と、簡単な構成の電
磁弁との共同で行い、熟練者でなくてもフォークを水平
にする作業あるいは高揚高での前傾作業を簡単に行うこ
とができる産業車両のシリンダ制御装置を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明では、荷役用アタッチメント
を昇降移動させるマストが傾動可能に装備され、ティル
トシリンダの作動によりマストが傾動される産業車両に
おいて、前記ティルトシリンダへの作動油の供給、排出
を切換える手動操作の方向切換弁と、前記方向切換弁を
中立位置とティルト動作位置とに操作するティルト用操
作手段と、前記ティルトシリンダと前記方向切換弁とを
接続する管路の途中に設けられ、前記ティルト用操作手
段の操作に基づいてその操作位置に対応したティルト動
作を行う方向への作動油の流れを許容するように作動す
るパイロット操作逆止弁と、前記パイロット操作逆止弁
へのパイロット圧の供給を制御するオン・オフソレノイ
ド弁と、前記ティルトシリンダの作動時にマスト角度が
所定の角度になったとき、前記オン・オフソレノイド弁
に対して前記パイロット操作逆止弁を作動油の流れを停
止させる状態にする制御指令を出力する制御手段とを備
えた。
【0009】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記パイロット操作逆止弁はパイロ
ット圧が供給された状態で逆方向の流れを阻止する構成
であり、該パイロット操作逆止弁は前記方向切換弁と前
記ティルトシリンダのロッド室とを接続する第1の管路
と、前記方向切換弁と前記ティルトシリンダのボトム室
とを接続する第2の管路とにそれぞれ順方向が前記ティ
ルトシリンダに向かう方向となるように設けられ、第1
の管路に設けられたパイロット操作逆止弁はそのパイロ
ット圧供給ポートが、前記オン・オフソレノイド弁がオ
ンの状態でパイロット操作逆止弁のパイロット圧供給ポ
ートへのパイロット圧の供給を阻止し、オン・オフソレ
ノイド弁がオフの状態でパイロット圧の供給を可能な状
態に切り換える第1の切換弁に接続されており、第2の
管路に設けられたパイロット操作逆止弁はそのパイロッ
ト圧供給ポートが、前記オン・オフソレノイド弁がオン
の状態でパイロット操作逆止弁のパイロット圧供給ポー
トへのパイロット圧の供給を可能にし、オン・オフソレ
ノイド弁がオフの状態でパイロット圧の供給を阻止する
状態に切り換える第2の切換弁に接続されており、前記
オン・オフソレノイド弁は前記ティルト用操作手段の前
傾操作時にオン状態になり、マスト角度が所定の角度に
なったときオフ状態に前記制御手段によって制御され
る。
【0010】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記オン・オフソレノイド弁は前記
ティルト用操作手段の後傾操作時には、マスト角度が所
定の角度になったときオン状態に前記制御手段によって
制御される。
【0011】請求項4に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記パイロット操作逆止弁はパイロ
ット圧が供給された状態で逆方向の流れを阻止する構成
であり、該パイロット操作逆止弁は前記方向切換弁と前
記ティルトシリンダのロッド室とを接続する第1の管路
に順方向が前記ティルトシリンダに向かう方向となるよ
うに設けられ、そのパイロット圧供給ポートが、前記オ
ン・オフソレノイド弁がオフの状態で前記パイロット圧
供給ポートへのパイロット圧の供給を阻止し、オン・オ
フソレノイド弁がオンの状態で前記パイロット圧供給ポ
ートへのパイロット圧の供給を可能な状態に切り換える
第3の切換弁に接続されており、前記方向切換弁と前記
ティルトシリンダのボトム室とを接続する第2の管路に
は前記オン・オフソレノイド弁がオフの状態で第2の管
路を連通する状態に、オン・オフソレノイド弁がオンの
状態で第2の管路の連通を遮断する状態に切り換える第
4の切換弁が設けられ、前記オン・オフソレノイド弁は
マスト角度が所定の角度になったときオン状態に前記制
御手段によって制御される。
【0012】請求項5に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記パイロット操作逆止弁はパイロ
ット圧供給ポートがオイルタンクと連通する状態で逆方
向の流れを許容する構成であり、該パイロット操作逆止
弁は前記方向切換弁と前記ティルトシリンダのロッド室
とを接続する第1の管路と、前記方向切換弁と前記ティ
ルトシリンダのボトム室とを接続する第2の管路とにそ
れぞれ順方向が前記ティルトシリンダに向かう方向とな
るように設けられ、そのパイロット圧供給ポートが、前
記オン・オフソレノイド弁がオフの状態で前記パイロッ
ト圧供給ポートをオイルタンクと連通する状態とし、オ
ン・オフソレノイド弁がオンの状態で前記パイロット圧
供給ポートとオイルタンクとの連通を遮断する状態に切
り換える切換弁に接続されており、前記オン・オフソレ
ノイド弁はマスト角度が所定の角度になったときオン状
態に前記制御手段によって制御される。
【0013】請求項6に記載の発明では、請求項1,
2,4,5のいずれか一項に記載の発明において、前記
所定の角度は荷役用アタッチメントの揚高及び積載荷重
に対応して設定された所定前傾角度である。
【0014】請求項7に記載の発明では、請求項1〜5
のいずれか一項に記載の発明において、前記所定の角度
はマストが垂直になる角度である。従って、請求項1に
記載の発明では、荷役用アタッチメントを昇降移動させ
るマストはティルトシリンダの作動により傾動される。
手動操作の方向切換弁によりティルトシリンダへの作動
油の供給、排出方向が切換えられる。ティルト用操作手
段により前記方向切換弁が中立位置とティルト動作位置
とに操作される。前記ティルトシリンダと前記方向切換
弁とを接続する管路に設けられたパイロット操作逆止弁
により、作動油は方向切換弁からティルトシリンダに向
かっては自由に流れる。しかし、ティルトシリンダから
方向切換弁へ向かう流れは、パイロット操作逆止弁への
パイロット圧の供給状態によって許容されるときと阻止
されるときとがある。パイロット操作逆止弁は、前記テ
ィルト用操作手段の操作に基づいてその操作位置に対応
したティルト動作を行う方向への作動油の流れを許容す
るように、オン・オフソレノイド弁によりパイロット圧
の供給が制御される。そして、ティルトシリンダの作動
時にマスト角度が所定の角度になったとき、制御手段か
ら前記オン・オフソレノイド弁に対して前記パイロット
操作逆止弁を作動油の流れを停止させる状態にする制御
指令が出力される。
【0015】請求項2に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記パイロット操作逆止弁はパイロ
ット圧が供給された状態で逆方向の流れを阻止する。前
記方向切換弁と前記ティルトシリンダのロッド室とを接
続する第1の管路に設けられたパイロット操作逆止弁
は、そのパイロット圧供給ポートに接続された第1の切
換弁を介して、前記オン・オフソレノイド弁がオンの状
態でパイロット圧供給ポートへのパイロット圧の供給が
阻止され、オン・オフソレノイド弁がオフの状態でパイ
ロット圧の供給が可能な状態となる。前記方向切換弁と
前記ティルトシリンダのボトム室とを接続する第2の管
路に設けられたパイロット操作逆止弁は、そのパイロッ
ト圧供給ポートに接続された第2の切換弁を介して、前
記オン・オフソレノイド弁がオンの状態でパイロット操
作逆止弁のパイロット圧供給ポートへのパイロット圧の
供給が可能な状態に、オン・オフソレノイド弁がオフの
状態でパイロット圧の供給が阻止される状態となる。そ
して、前記オン・オフソレノイド弁は制御手段によって
制御され、前記ティルト用操作手段の前傾操作時にオン
状態になり、マスト角度が所定の角度になったときオフ
状態になる。
【0016】請求項3に記載の発明では、請求項2に記
載の発明において、前記オン・オフソレノイド弁は前記
ティルト用操作手段の後傾操作時には、オフ状態に保持
され、マスト角度が所定の角度になったときオン状態と
なるように、前記制御手段によって制御される。
【0017】請求項4に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記パイロット操作逆止弁はパイロ
ット圧が供給された状態で逆方向の流れを阻止する。前
記方向切換弁と前記ティルトシリンダのロッド室とを接
続する第1の管路に設けられたパイロット操作逆止弁
は、そのパイロット圧供給ポートに接続された第3の切
換弁を介して、前記オン・オフソレノイド弁がオフの状
態で前記パイロット圧供給ポートへのパイロット圧の供
給が阻止される。また、オン・オフソレノイド弁がオン
の状態では、前記パイロット圧供給ポートへのパイロッ
ト圧の供給が可能な状態になる。一方、前記方向切換弁
と前記ティルトシリンダのボトム室とを接続する第2の
管路に設けられた第4の切換弁は、前記オン・オフソレ
ノイド弁がオフの状態で第2の管路を連通する状態に、
オン・オフソレノイド弁がオンの状態で第2の管路の連
通を遮断する状態に切り換えられる。そして、前記オン
・オフソレノイド弁は制御手段によって制御され、マス
ト角度が所定の角度になったときオン状態になる。
【0018】請求項5に記載の発明では、請求項1に記
載の発明において、前記パイロット操作逆止弁はパイロ
ット圧供給ポートがオイルタンクと連通する状態で逆方
向の流れを許容する。前記方向切換弁とティルトシリン
ダのロッド室とを接続する第1の管路と、前記方向切換
弁とティルトシリンダのボトム室とを接続する第2の管
路とにそれぞれ順方向が前記ティルトシリンダに向かう
方向となるように設けられたパイロット操作逆止弁は、
そのパイロット圧供給ポートに接続された切換弁を介し
て、前記オン・オフソレノイド弁がオフの状態で前記パ
イロット圧供給ポートがオイルタンクと連通する状態と
なる。また、オン・オフソレノイド弁がオンの状態で前
記パイロット圧供給ポートとオイルタンクとの連通が遮
断された状態となる。オン・オフソレノイド弁は制御手
段によって制御され、マスト角度が所定の角度になった
ときオン状態になる。
【0019】請求項6に記載の発明では、請求項1,
2,4,5のいずれか一項に記載の発明において、前記
所定の角度は荷役用アタッチメントの揚高及び積載荷重
に対応して設定された所定前傾角度である。従って、マ
ストの前傾動作時にマストが積載荷重及び揚高に対応し
た適正な角度より大きくなるまで前傾することが防止さ
れる。
【0020】請求項7に記載の発明では、請求項1〜5
のいずれか一項に記載の発明において、前記所定の角度
はマストが垂直になる角度である。従って、フォークを
水平にする作業を行う際、即ちマストを垂直にする際、
マストが垂直になったときに自動的にティルトシリンダ
の作動が停止される。
【0021】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)以下、本発明を荷役用アタッチメ
ントとしてフォークが取付けられた産業車両としてのフ
ォークリフトに具体化した第1の実施の形態を図1〜図
6に従って説明する。
【0022】図3に示すように、フォークリフト1の車
体フレーム2にはその前部にマスト3が設けられてい
る。マスト3は車体フレーム2に対して傾動可能に支持
された左右一対のアウタマスト3aと、その内側に昇降
可能に装備されたインナマスト3bとからなる。両アウ
タマスト3aの後側にはリフトシリンダ4がアウタマス
ト3aと平行に固定され、そのピストンロッド4aの先
端がインナマスト3bの上部に連結されている。インナ
マスト3bの内側にはリフトブラケット5がインナマス
ト3bに沿って昇降可能に装備され、リフトブラケット
5に荷役用アタッチメントとしてのフォーク6が取り付
けられている。インナマスト3bの上部にはチェーンホ
イール7が支承され、チェーンホイール7には第1端部
がリフトシリンダ4の上部に、第2端部がリフトブラケ
ット5にそれぞれ連結されたチェーン8が掛装されてい
る。そして、リフトシリンダ4の伸縮によりチェーン8
を介してフォーク6がリフトブラケット5とともに昇降
動される。
【0023】車体フレーム2の左右両側にはティルトシ
リンダ9の基端が回動可能に支持され、そのピストンロ
ッド9aの先端がアウタマスト3aの両外側面に回動可
能に連結されている。そして、ティルトシリンダ9のピ
ストンロッド9aの伸縮によりマスト3が傾動される。
【0024】運転室10の前部にはステアリング11
と、リフト用操作手段としてのリフトレバー12と、テ
ィルト用操作手段としてのティルトレバー13がそれぞ
れ設けられている。図3においては両レバー12,13
が重なった状態で示されている。リフトレバー12の操
作によりリフトシリンダ4が作動(伸縮)され、ティル
トレバー13の操作によりティルトシリンダ9が作動
(伸縮)されるようになっている。
【0025】図2に示すように、アウタマスト3aには
揚高検出手段としての揚高センサ14が所定高さ位置に
取付けられている。揚高センサ14は近接スイッチから
なり、インナマスト3b側に固定された被検出部(図示
せず)を検出することにより、フォーク6の揚高が設定
値H0 以上でオンとなり、設定値H0 未満でオフとなる
ようになっている。揚高センサ14はオンの状態ではハ
イレベル(H)の所定電圧を出力し、オフの状態ではロ
ウレベル(L)の所定電圧を出力する。この実施の形態
では設定値H0 が最大揚高Hmax のほぼ2分の1の高さ
に設定されている。
【0026】車体フレーム2にはマストの傾動角度を検
出する傾動角度検出手段(ティルト角センサ)としての
回転式のポテンショメータ15が設けられている。ポテ
ンショメータ15はティルトシリンダ9の基端を回動可
能に支持する支持部に設けられ、ティルトシリンダ9に
突設されたピン16を挟持する回動片15aを備えてい
る。そして、ピストンロッド9aの伸縮に伴ってティル
トシリンダ9とともに回動片15aが回動して、回動片
15aの回動量に対応した検出信号をポテンショメータ
15が出力する。
【0027】この実施の形態ではポテンショメータ15
は、マスト3が最前傾位置に配置された状態で出力電圧
が最も小さく、最後傾位置に配置された状態で出力電圧
が最も大きくなり、その間は回動量に比例して出力電圧
が変化するようになっている。従って、ティルト角θと
ポテンショメータ15の出力電圧Vとの関係は、図5に
示すように、マスト3が垂直になる基準位置より前傾す
れば、基準位置での出力値より減少し、後傾すれば基準
位置での出力値より増加するようになっている。即ち、
ポテンショメータ15の出力電圧からマスト3の基準位
置からの傾動角(ティルト角)を簡単に求めることがで
きる。
【0028】リフトシリンダ4にはフォーク6の積載荷
重を検出する積載荷重検出手段としての圧力センサ17
が設けられている。圧力センサ17はリフトシリンダ4
の内部の油圧を検出し、フォーク6の積載荷重に対応し
た検出信号を出力する。
【0029】図4に示すように、ティルトレバー13の
近傍には前傾操作検知手段としての前傾検出スイッチ1
8と、後傾操作検知手段としての後傾検出スイッチ19
とが設けられている。両検出スイッチ18,19はマイ
クロスイッチからなり、前傾検出スイッチ18はティル
トレバー13が前傾位置にあるときはオンに、それ以外
の位置にあるときはオフとなる。後傾検出スイッチ19
はティルトレバー13が後傾位置にあるときはオンに、
それ以外の位置にあるときはオフとなる。
【0030】また、ティルトレバー13の上部には操作
スイッチ13aが設けられている。操作スイッチ13a
は自動水平操作を行う場合に使用するものであって、操
作スイッチ13aは押圧操作(押下)されている状態で
オン信号を出力し、押圧操作が解除された状態ではオフ
信号を出力するようになっている。
【0031】次にリフトシリンダ4及びティルトシリン
ダ9を駆動するための油圧回路を図1に従って説明す
る。図1に示すように、リフトシリンダ4のボトム室4
bは管路20を介してリフト用制御弁21に接続されて
いる。リフト用制御弁21には手動操作の9ポート3位
置切換弁が使用され、フォーク6の昇降及び停止を指示
するリフトレバー12の上昇、中立及び下降操作位置に
対応して、a,b,cの3つの状態に切換可能となって
いる。手動操作の方向切換弁としてのティルト用制御弁
22には6ポート3位置切換弁が使用され、フォーク6
の傾動及び停止を指示するティルトレバー13の前傾、
中立及び後傾操作位置に対応して、c,b,aの3つの
状態に切換可能となっている。
【0032】各シリンダ4,9にオイルタンク23内の
作動油を供給する油圧ポンプ24はエンジンE(図3に
図示)により駆動される。油圧ポンプ24は作動油供給
用管路25を介してリフト用制御弁21のポートP1 に
接続されている。作動油供給用管路25には油圧ポンプ
24から供給される作動油を荷役装置側(リフトシリン
ダ4及びティルトシリンダ9)と、パワーステアリング
用バルブ26側とに分流するフローデバイダ27が設け
られている。作動油供給用管路25はフローデバイダ2
7より下流側において分岐された分岐管路25a,25
bを介してポートP2 ,ポートP3 にそれぞれ接続され
ている。作動油供給用管路25はリリーフ弁28が設け
られた管路29aを介して戻り管路30に接続されてい
る。リフト用制御弁21はポートT1 ,T2 において戻
り管路30に、ポートA1 において管路20に、ポート
A2 において管路29bに、ポートA3 において管路3
1にそれぞれ接続されている。管路29bは戻り管路3
0に接続されるとともに、途中にリリーフ弁32が設け
られている。リリーフ弁32の設定圧力はリリーフ弁2
8の設定圧力より小さな値に設定されている。
【0033】管路20にはパイロット操作逆止弁33が
設けられている。パイロット操作逆止弁33はパイロッ
ト圧が供給された状態では逆方向への流れを阻止し、パ
イロット圧が供給されない状態になると逆方向への流れ
を許容する構成となっている。パイロット操作逆止弁3
3のパイロット圧供給ポート33aはロジック弁34に
接続されている。ロジック弁34はフローデバイダ27
の上流側で作動油供給用管路25から分岐されたパイロ
ット圧供給用管路35に接続されている。パイロット圧
供給用管路35にはフィルタ36及びオン・オフソレノ
イド弁37が設けられている。
【0034】ロジック弁34は3ポート2位置切換弁の
構成を有し、オリフィス38を有する通路39を介して
スプールの両側にパイロット圧が供給されるとともに、
スプールのパイロット圧供給側と反対側の油室が管路4
0を介してリフト用制御弁21のポートA4 に接続され
ている。ロジック弁34はスプールの両側に作用する圧
力がバランスしている状態では、図1に示すように、パ
イロット操作逆止弁33のパイロット圧供給ポート33
aをリフトシリンダ4のボトム室4bと連通させる状態
に保持する。また、ロジック弁34はリフト用制御弁2
1のポートA4とポートT2 とが連通された状態ではパ
イロット圧供給ポート33aをオイルタンク23と連通
する状態に保持するようになっている。
【0035】油圧ポンプ24は作動油供給用管路25か
ら分岐した作動油供給用管路41を介してティルト用制
御弁22のポートP11に接続されている。ティルト用制
御弁22のポートP12には管路31が接続されている。
ティルト用制御弁22はポートT11において戻り管路3
0aに、ポートT12において戻り管路30bにそれぞれ
接続されている。ティルト用制御弁22はポートA11に
おいて第1の管路42aに、ポートA12において第2の
管路42bにそれぞれ接続されている。第1の管路42
aはティルトシリンダ9のロッド室9bに、第2の管路
42bはボトム室9cにそれぞれ接続されている。両管
路42a,42bがティルトシリンダ9とティルト用制
御弁22とを接続する管路を構成する。
【0036】第1の管路42aの途中にはパイロット操
作逆止弁43が、第2の管路42bの途中にはパイロッ
ト操作逆止弁44がそれぞれ設けられている。パイロッ
ト操作逆止弁43,44は順方向がティルトシリンダ9
に向かう方向となるように設けられている。両パイロッ
ト操作逆止弁43,44はパイロット圧が供給された状
態では逆方向への流れを阻止し、パイロット圧が供給さ
れない状態になると逆方向への流れを許容する構成とな
っている。
【0037】パイロット操作逆止弁43のパイロット圧
供給ポート43aは第1の切換弁45に接続されてい
る。第1の切換弁45はパイロット圧操作により2位置
に切り換えられ、パイロット圧が供給された状態でパイ
ロット操作逆止弁43のパイロット圧供給ポート43a
へのパイロット圧の供給を阻止する位置、即ちパイロッ
ト圧供給ポート43aを戻り管路30と連通させる位置
に配置される。また、第1の切換弁45は、パイロット
圧の供給が停止された状態でパイロット操作逆止弁43
のパイロット圧供給ポート43aへのパイロット圧の供
給が可能な位置に配置される。パイロット操作逆止弁4
3は前記オン・オフソレノイド弁37がオンの状態でパ
イロット圧が供給され、オン・オフソレノイド弁37が
オフの状態でパイロット圧の供給が停止される。パイロ
ット操作逆止弁43のパイロット圧にはティルトシリン
ダ9のロッド室9bの圧力が使用される。
【0038】パイロット操作逆止弁44のパイロット圧
供給ポート44aは第2の切換弁46に接続されてい
る。第2の切換弁46はパイロット圧操作により2位置
に切り換えられ、パイロット圧が供給された状態でパイ
ロット操作逆止弁44のパイロット圧供給ポート44a
へのパイロット圧の供給が可能な位置に、パイロット圧
の供給が停止された状態でパイロット操作逆止弁44の
パイロット圧供給ポート44aへのパイロット圧の供給
を阻止する位置に配置される。パイロット操作逆止弁4
4は前記オン・オフソレノイド弁37がオンの状態でパ
イロット圧が供給され、オン・オフソレノイド弁37が
オフの状態でパイロット圧の供給が停止される。パイロ
ット操作逆止弁44のパイロット圧にはティルトシリン
ダ9のボトム室9cの圧力が使用される。両切換弁4
5,46はパイロット圧供給用管路35から分岐された
パイロット圧供給用管路35aに接続されている。
【0039】オン・オフソレノイド弁37はオフの状態
で図1に示すように、前記両切換弁45,46に連通す
るパイロット圧供給用管路35aを戻り管路30と連通
させる位置に保持され、オンの状態で前記両切換弁4
5,46に連通するパイロット圧供給用管路35aを油
圧ポンプ24と連通させる位置に切り換えられる。
【0040】次に、この油圧回路を制御する電気的構成
を説明する。図2に示すように、オン・オフソレノイド
弁37のオン・オフを制御する制御装置47は、マイク
ロコンピュータ48、アナログデジタル変換回路(A/
D変換回路)49及びソレノイド駆動回路50を備えて
いる。マイクロコンピュータ48は、演算手段及び制御
手段としての中央処理装置(以下、CPUという)51
と、読出し専用メモリ(ROM)52aと、記憶手段と
してのEEPROM(電気的に書き替え可能なROM)
52bと、読出し及び書替え可能なメモリ(RAM)5
3と、入力インタフェース54と、出力インタフェース
55とを備えている。
【0041】ROM52aには各種制御プログラム及び
制御プログラムを実行する際に必要なデータが記憶(格
納)されている。制御プログラムには、例えば前傾角度
規制プログラム及び水平制御プログラム等がある。ま
た、EEPROM52bには前傾角度規制制御プログラ
ムを実行するのに必要なデータとして、揚高及び積載荷
重と最大許容前傾角度との関係を表すマップ又は関係式
が記憶されている。マップは例えば、図6に示すよう
に、高揚高の場合(実線)と低揚高の場合(破線)との
2種類あり、積載荷重0の場合はいずれの場合もティル
トシリンダ9の最大伸長状態に対応する最大前傾角度が
最大許容前傾角度θmax (例えば6°)となる。一方、
積荷がある場合は最大許容前傾角度が高揚高と低揚高と
で異なる。高揚高の場合は積載荷重の増加とともに最大
許容前傾角度が小さくなり、低揚高の場合はある荷重ま
では最大許容前傾角度が最大許容前傾角度θmax となる
とともに、それを超えると積載荷重の増加とともに最大
許容前傾角度が小さくなる。しかし、最大許容前傾角度
は高揚高の場合より大きな値となる。低揚高及び高揚高
時の最大許容前傾角度の最小値は、揚高センサ14の取
付位置、即ち、高揚高か低揚高かの判断基準値により変
化するが、最大荷重Mmax での高揚高時の最大許容前傾
角度の最小値θmin は2°程度に設定される。
【0042】CPU51はA/D変換回路49及び入力
インタフェース54を介してポテンショメータ15及び
圧力センサ17にそれぞれ接続されている。CPU51
は入力インタフェース54を介して操作スイッチ13
a、揚高センサ14、前傾検出スイッチ18及び後傾検
出スイッチ19にそれぞれ接続されている。CPU51
は出力インタフェース55を介してソレノイド駆動回路
50に接続されている。
【0043】CPU51は前記各センサ14,15,1
7、操作スイッチ13a及び両検出スイッチ18,19
の出力信号を入力するとともに、ROM52aに記憶さ
れた各種制御プログラムに従って動作し、ティルトシリ
ンダ9の作動時に、ソレノイド駆動回路50を介してオ
ン・オフソレノイド弁37への制御指令信号を出力す
る。
【0044】次に前記のように構成された装置の作用を
説明する。エンジンEが作動されて油圧ポンプ24が駆
動されると、オイルタンク23内の作動油が作動油供給
用管路25へ吐出される。従って、パイロット圧を供給
するパイロット圧供給用管路35は、油圧ポンプ24が
駆動されるとすぐにパイロット圧が供給可能な状態とな
る。
【0045】リフト用制御弁21はリフトレバー12が
中立位置にあるときはb位置に配置され、b位置におい
て管路20と分岐管路25a及び戻り管路30との連通
を遮断し、リフトシリンダ4内の作動油の移動を阻止す
る状態に保持する。従って、フォーク6が所望の揚高位
置に保持される。リフトレバー12を中立位置から上昇
操作すると、リフト用制御弁21のスプールがa位置に
配置され、a位置において分岐管路25aと管路20と
を連通させる。そして、油圧ポンプ24から吐出される
作動油がリフトシリンダ4のボトム室4bに供給され、
リフトシリンダ4が伸長してフォーク6が上昇する。
【0046】また、リフト用制御弁21はリフトレバー
12の下降操作に基づいてc位置に配置され、c位置に
おいて管路20と戻り管路30とを、作動油供給用管路
25と管路31とを、分岐管路25bと管路29bと
を、管路40と戻り管路30とをそれぞれ連通させる。
管路40と戻り管路30とが連通されると、ロジック弁
34はパイロット操作逆止弁33のパイロット圧供給ポ
ート33aをオイルタンク23と連通させる位置に切り
換えられる。そして、パイロット操作逆止弁33がボト
ム室4b側からリフト用制御弁21側への作動油の流れ
も許容する状態に保持され、ボトム室4bの作動油がオ
イルタンク23へと戻されて、リフトシリンダ4が収縮
してフォーク6が下降する。
【0047】エンジンEが停止されて油圧ポンプ24か
ら作動油の吐出がなくなると、パイロット圧供給用管路
35にパイロット圧が供給されなくなり、リフト用制御
弁21がb位置に配置されてもロジック弁34は図1に
示す位置に保持される。そして、パイロット操作逆止弁
33はパイロット圧供給ポート33aにパイロット圧が
供給される状態に保持され、リフト用制御弁21からリ
フトシリンダ4のボトム室4bへ向かう作動油の移動の
み許容する状態となる。従って、フォーク6が上昇位置
に配置された状態でフォークリフト1の運転が停止され
た状態で、第三者がリフトレバー12を操作して下降位
置に移動させることにより、管路20が戻り管路30と
連通状態になっても、ボトム室4b内の作動油は管路2
0内を流れることができず、フォーク6が下降すること
が確実に防止される。
【0048】また、ティルト用制御弁22はティルトレ
バー13が中立位置にあるときは図1のb位置に配置さ
れ、両管路42a,42bと作動油供給用管路41及び
戻り管路30aとの連通をそれぞれ遮断して、ティルト
シリンダ9内の作動油の移動を阻止する状態に保持され
る。従って、マスト3は所望の傾動角度の状態に保持さ
れる。
【0049】ティルト用制御弁22はティルトレバー1
3の前傾操作に基づいてc位置に配置され、c位置にお
いて作動油供給用管路41と第2の管路42bとを連通
させるとともに、第1の管路42aを戻り管路30aと
連通させる状態となってティルトシリンダ9を伸長可能
とする。また、ティルトレバー13が前傾操作される
と、CPU51に前傾検出スイッチ18のオン信号が入
力される。そして、CPU51からソレノイド駆動回路
50を介してオン・オフソレノイド弁37に励磁指令信
号が出力され、オン・オフソレノイド弁37はパイロッ
ト圧供給用管路35aを油圧ポンプ24と連通させる状
態に切り換えられる。
【0050】その結果、両切換弁45,46にパイロッ
ト圧が供給され、第1の切換弁45はパイロット操作逆
止弁43のパイロット圧供給ポート43aを戻り管路3
0と連通する状態に切り換えられる。また、第2の切換
弁46はパイロット操作逆止弁44のパイロット圧供給
ポート44aを第2の管路42bと連通する状態に切り
換えられる。そして、パイロット操作逆止弁43はティ
ルトシリンダ9のロッド室9bからティルト用制御弁2
2に向かう流れを許容する状態になり、パイロット操作
逆止弁44はティルトシリンダ9のボトム室9cからテ
ィルト用制御弁22に向かう流れを阻止する状態にな
る。その結果、作動油供給用管路41及び第2の管路4
2bを介して作動油がボトム室9cに供給され、ロッド
室9b内の作動油が第1の管路42a及び戻り管路30
aを介してオイルタンク23に排出されるため、ティル
トシリンダ9が伸長され、マスト3が前側に向かって回
動される。マスト3が垂直状態より前側へ回動(傾動)
されればマスト3即ちフォーク6は前傾される。CPU
51に前傾検出スイッチ18のオン信号が入力される
と、CPU51は前傾角度規制制御プログラムを実行す
る。この制御プログラムでは、CPU51は圧力センサ
17の出力信号に基づいてフォーク6の積載荷重を演算
する。また、揚高センサ14の出力信号から揚高が高揚
高か否かを判断し、その揚高及び積載荷重に対応する最
大許容前傾角度をマップ又は関係式から演算する。そし
て、CPU51はポテンショメータ15の出力信号に基
づいて逐次マスト3の傾動角度を演算するとともに、そ
の演算結果と前記最大許容前傾角度とを比較する。そし
て、その差が0になると、前傾検出スイッチ18からオ
ン信号が出力された状態であってもオン・オフソレノイ
ド弁37への励磁指令を停止する。その結果、オン・オ
フソレノイド弁37が両切換弁45,46へのパイロッ
ト圧の供給を阻止する位置に切り換えられ、ロッド室9
b側からティルト用制御弁22側への作動油の流れが阻
止された状態となる。即ち、マスト3の前傾角度が積載
荷重に対応する最大許容前傾角度に達した時点で作業者
がティルトレバー13の前傾操作を中止しなくても、確
実に積載荷重に対応する最大許容前傾角度に保持され
る。
【0051】マスト3が最大許容前傾角度に達する前に
ティルトレバー13が中立位置に操作されると、CPU
51は前傾角度規制制御プログラムの実行を終了する。
従って、このときは、マスト3は最大許容前傾角度より
小さな前傾角度において、作業者の所望の位置で停止す
る。
【0052】ティルト用制御弁22は、ティルトレバー
13の後傾操作に基づいてa位置に配置され、a位置に
おいて作動油供給用管路41と第1の管路42aとを、
戻り管路30aと第2の管路42bとをそれぞれ連通さ
せる状態に配置されてティルトシリンダ9を収縮可能と
する。ティルトレバー13が後傾操作されると、後傾検
出スイッチ19からオン信号が出力されるが、CPU5
1は後傾検出スイッチ19の御信号を入力してもオン・
オフソレノイド弁37の励磁指令は出力しない。従っ
て、第1の切換弁45はパイロット操作逆止弁43のパ
イロット圧供給ポート43aを第1の管路42aと連通
する状態に保持され、第2の切換弁46はパイロット操
作逆止弁44のパイロット圧供給ポート44aを戻り管
路30と連通する状態に保持される。そして、パイロッ
ト操作逆止弁43はティルトシリンダ9のロッド室9b
からティルト用制御弁22に向かう流れを流れを阻止す
る状態に、パイロット操作逆止弁44はティルトシリン
ダ9のボトム室9cからティルト用制御弁22に向かう
許容する状態にそれぞれ保持される。
【0053】その結果、作動油供給用管路41及び第1
の管路42aを介して作動油がロッド室9bに供給さ
れ、ボトム室9c内の作動油が第2の管路42b及び戻
り管路30aを介してオイルタンク23に排出されるた
め、ティルトシリンダ9が収縮され、マスト3が後側に
向かって回動される。マスト3が垂直状態より後側へ回
動(傾動)されればマスト3即ちフォーク6は後傾され
る。
【0054】次に自動水平制御について説明する。フォ
ーク6が後傾している状態から操作スイッチ13aを押
下しながらティルトレバー13の前傾操作を行うと、C
PU51には操作スイッチ13a及び前傾検出スイッチ
18からのオン信号が入力される。このときCPU51
は自動水平制御を行う。前傾検出スイッチ18からのオ
ン信号が入力されると、前記と同様にオン・オフソレノ
イド弁37がオン状態となって、パイロット操作逆止弁
43はティルトシリンダ9のロッド室9bからティルト
用制御弁22に向かう流れを許容する状態になる。ま
た、CPU51は操作スイッチ13aからのオン信号が
入力されている間、ポテンショメータ15の出力信号を
入力し、その信号とマストの傾動角度が0度即ちフォー
ク6の水平状態を示す電圧に対応する値とを比較する。
そして、ポテンショメータ15の出力電圧に基づく値
が、フォーク6の水平状態を表わす値(ティルト角0
度)に近くなったとき、CPU51は消磁指令をソレノ
イド駆動回路50に出力する。その結果、オン・オフソ
レノイド弁37が両切換弁45,46へのパイロット圧
の供給を阻止する位置に切り換えられ、ロッド室9b側
からティルト用制御弁22側への作動油の流れが阻止さ
れた状態となる。そして、前傾動作が阻止され、作業者
がティルトレバー13の前傾操作を中止しなくても、フ
ォーク6が水平な状態でマスト3の傾動が停止され、フ
ォーク6が水平状態に保持される。
【0055】一方、フォーク6が前傾している状態から
操作スイッチ13aを押下しながらティルトレバー13
の後傾操作を行うと、CPU51には操作スイッチ13
a及び後傾検出スイッチ19からのオン信号が入力され
る。このときもCPU51は自動水平制御を行う。CP
U51は操作スイッチ13aからのオン信号が入力され
ている間、ポテンショメータ15の出力信号を入力し、
その信号とマストの傾動角度が0度即ちフォーク6の水
平状態を示す電圧に対応する値とを比較する。そして、
ポテンショメータ15の出力電圧に基づく値が、ティル
ト角0度に近くなったとき、CPU51は励磁指令をソ
レノイド駆動回路50に出力する。その結果、オン・オ
フソレノイド弁37がパイロット圧供給用管路35aを
油圧ポンプ24と連通させる状態に切り換えられる。
【0056】そして、前記と同様にパイロット操作逆止
弁44のパイロット圧供給ポート44aが第2の管路4
2bと連通する状態に切り換えられ、パイロット操作逆
止弁44はティルトシリンダ9のボトム室9cからティ
ルト用制御弁22に向かう流れを阻止する状態になる。
その結果、後傾動作が阻止され、作業者がティルトレバ
ー13の後傾操作を中止しなくても、フォーク6が水平
な状態でマスト3の傾動が停止され、フォーク6が水平
状態に保持される。
【0057】CPU51はオン・オフソレノイド弁37
の励消磁指令を出力する際、ティルト角が0度で指令信
号を出力せずに、0度に近くなったときに出力するの
は、オン・オフソレノイド弁37の作動の遅れ及び両切
換弁45,46の作動の遅れを考慮しているためであ
る。遅れが無視できるほど小さな場合は、ティルト角が
0度となったときにソレノイド駆動回路50に指令信号
を出力してもよい。
【0058】この実施の形態では以下の効果を有する。 (イ) ティルトシリンダ9への作動油の供給制御を、
ティルトシリンダ9への作動油の供給、排出方向を切換
える手動操作方向切換弁(ティルトレバー13)と、簡
単な構成の電磁弁(オン・オフソレノイド弁37)との
共同で行い、熟練者でなくてもフォーク6を水平にする
作業あるいは高揚高での前傾動作を簡単に行うことがで
きる。
【0059】(ロ) フォーク6(荷役用アタッチメン
ト)の揚高及び積載荷重に対応してマスト3の前傾角度
を規制するようにティルトシリンダ9への作動油の供給
を制御する制御手段(CPU51)を備えたので、マス
ト3が適正な前傾角度を超えて前傾することが防止され
る。従って、荷の積載状態において高揚高での前傾操作
時に、作業者に対する精神的な負担が少なくなるととと
もに、熟練者でなくても作業を容易に行うことができ
る。また、誤操作でティルトレバー13を最前傾位置に
操作しても、荷崩れやフォークリフトの後輪の浮き上が
り(即ち車両の前後方向の不安定状態)が発生しない。
【0060】(ハ) ティルトシリンダ9への作動油の
供給の制御が、ティルトシリンダ9への作動油の供給、
排出を切換え制御するティルト用制御弁22(手動操作
方向切換弁)と、ティルト用制御弁22とティルトシリ
ンダ9とを接続する両管路42a,42bの途中に設け
られたパイロット操作逆止弁43,44とにより行われ
る。従って、作業者が従来の手動操作弁とほぼ同様な操
作でティルト動作を実施でき、しかも、必要に応じてオ
ン・オフソレノイド弁37の制御によってパイロット操
作逆止弁43,44の状態を制御して自動水平制御や前
傾角度規制制御等を行うことができるので、荷役作業の
際に作業者の負担が少なくなる。
【0061】(ニ) 複数のパイロット圧操作の切換弁
45,46の開閉制御を1個のオン・オフソレノイド弁
37で制御するため、オン・オフソレノイド弁が1個で
すみ、構造が簡単になる。
【0062】(ホ) 傾動角度検出手段(ポテンショメ
ータ15)からはマスト3の基準位置からの傾動量に対
応した電圧が出力されるため、出力電圧の変化量により
傾動角の変化を容易に検出できる。
【0063】(ヘ) スプール弁は大きな圧が加わった
状態では摺動面から作動油が漏れるが、前傾停止状態で
はティルト用制御弁22とロッド室9bとを接続する第
1の管路42aに設けられたパイロット操作逆止弁43
が閉鎖状態となるため、ティルト用制御弁22に大きな
圧が作用しない。従って、所定の前傾位置にマスト3を
長時間保持する際に、ティルト用制御弁22からの作動
油の漏れが防止され、確実に所定の前傾角度に保持され
る。
【0064】(ト) 揚高を高揚高か否かの2段階で判
断して最大許容前傾角度を設定するため、CPU51の
演算が容易になる。 (チ) 揚高及び積載荷重と最大許容前傾角度との関係
を表すマップ又は関係式がEEPROM52bに記憶さ
れているため、機種によって異なるマップ又は関係式が
必要な場合でも、EEPROM52bの記憶内容の一部
を修正したり追加することにより、同じ制御装置47で
簡単に対応できる。
【0065】(リ) 手動操作によりリフトシリンダ4
への作動油の供給、排出を切換え制御するリフト用制御
弁21と、リフトシリンダ4のボトム室4bとを接続す
る管路20の途中に、ボトム室4b側からリフト用制御
弁21へ向かう作動油の流れを規制するパイロット操作
逆止弁33を設け、油圧ポンプ24の駆動時にパイロッ
ト操作逆止弁33に該逆止弁33を開放させるパイロッ
ト圧を供給可能した。従って、フォーク6を上昇位置に
配置してフォークリフト1の運転を停止した状態で、第
三者がリフトレバー12を操作したり、作業者が誤って
リフトレバー12を下降位置に移動させても、フォーク
6が下降することが防止される。
【0066】(ヌ) パイロット操作逆止弁33,4
3,44、ロジック弁34及び両切換弁45,46にパ
イロット圧を供給するパイロット圧供給手段を、リフト
シリンダ4への作動油供給用管路25から分岐されたパ
イロット圧供給用管路35,35aで構成したため、パ
イロット圧供給手段の構成が簡単になる。
【0067】(第2の実施の形態)次に第2の実施の形
態を図7に従って説明する。この実施の形態ではリフト
シリンダ4を作動するための回路構成は前記実施の形態
と同じで、ティルトシリンダ9を作動するための回路構
成が前記実施の形態と異なっている。そして、この実施
の形態では第2の管路42bにパイロット操作逆止弁4
4を設けずに、第4の切換弁としてのパイロット圧操作
の切換弁56が設けられている点と、パイロット操作逆
止弁43のパイロット圧供給ポート43aが第3の切換
弁としてのロジック弁57に接続され、ティルト用制御
弁22に8ポート3位置切換弁が使用されている点とが
前記実施の形態と異なっている。前記実施の形態と同一
部分は同一符号を付して詳しい説明を省略し、異なる点
のみ説明する。
【0068】ロジック弁57は3ポート2位置切換弁の
構成を有し、オリフィスを有する通路57aを介してス
プールの両側にパイロット圧が供給されるとともに、ス
プールのパイロット圧供給側と反対側の油室が管路58
を介してティルト用制御弁22のポートA13に接続され
ている。また、ティルト用制御弁22のポートT13は管
路59を介して戻り管路30に接続されている。ロジッ
ク弁57はスプールの両側に作用する圧力がバランスし
ている状態では、図7に示すように、パイロット操作逆
止弁43のパイロット圧供給ポート43aをティルトシ
リンダ9のロッド室9bと連通させる状態に保持する。
また、ロジック弁57はティルト用制御弁22のポート
A13とポートT13とが連通された状態ではパイロット圧
供給ポート43aを管路58を介してオイルタンク23
と連通する状態に保持するようになっている。
【0069】オン・オフソレノイド弁37はオフ状態で
図7に示すように、ロジック弁57にパイロット圧を供
給するとともに、切換弁56にパイロット圧を供給しな
い位置に保持される。また、オン状態で切換弁56にパ
イロット圧を供給するとともに、ロジック弁57にパイ
ロット圧を供給しない位置に保持される。
【0070】従って、この実施の形態においてはエンジ
ンEの駆動により油圧ポンプ24が駆動されてパイロッ
ト圧供給用管路35に作動油が供給されると、前記実施
の形態と異なりオン・オフソレノイド弁37がオフ状態
でパイロット圧がロジック弁57に供給された状態とな
る。このときロジック弁57は管路58が管路59と連
通状態にならない限り、図7に示すようにパイロット圧
供給ポート43aを管路42aと連通する位置に保持さ
れ、パイロット操作逆止弁43はティルトシリンダ9の
ロッド室9b側からティルト用制御弁22に向かう流れ
を阻止する状態となる。また、オン・オフソレノイド弁
37がオフの状態では切換弁56は開放位置に保持され
る。
【0071】そして、CPU51はティルトレバー13
が前傾操作されて前傾検出スイッチ18からオン信号が
出力されると、前記実施の形態と同様に前傾角度規制プ
ログラムを実行する。ティルトレバー13の前傾操作に
より管路58が管路59と連通され、ロジック弁57が
パイロット圧供給ポート43aを管路58等を介してオ
イルタンク23と連通する位置に配置され、パイロット
操作逆止弁43はロッド室9b側からティルト用制御弁
22に向かう流れを許容する状態となる。CPU51は
圧力センサ17の出力信号及び揚高センサ14の出力信
号に基づいて、マップ又は関係式から対応する最大許容
前傾角度を演算する。そして、CPU51はポテンショ
メータ15の出力信号からマスト3の傾動角度を逐次演
算し、演算結果と最大許容前傾角度との差が0になる
と、オン・オフソレノイド弁37への励磁指令を出力す
る。そして、オン・オフソレノイド弁37がオンとなっ
て、切換弁56へパイロット圧を供給するとともに、ロ
ジック弁57へのパイロット圧の供給を停止する位置に
切り換えられる。その結果、切換弁56が閉鎖位置に切
り換えられるとともに、ロジック弁57がパイロット操
作逆止弁43のパイロット圧供給ポート43aを管路4
2aと連通する位置に切り換えられ、パイロット操作逆
止弁43はロッド室9bからティルト用制御弁22へ向
かう流れを阻止する状態となる。即ち、マスト3の前傾
角度が積載荷重に対応する最大許容前傾角度に達した時
点で、ティルトシリンダ9の作動が自動的に停止され
る。
【0072】また、操作スイッチ13aが押圧された状
態でティルトレバー13が前傾あるいは後傾操作される
と、CPU51は自動水平制御を行う。CPU51は操
作スイッチ13aからのオン信号が入力されている間、
ポテンショメータ15の出力信号を入力し、その信号と
マストの傾動角度が0度即ちフォーク6の水平状態を示
す電圧に対応する値とを比較する。そして、ポテンショ
メータ15の出力電圧に基づく値が、フォーク6の水平
状態を表わす値(ティルト角0度)になったとき、CP
U51は励磁指令をソレノイド駆動回路50に出力す
る。その結果、オン・オフソレノイド弁37がオン状
態、即ち、切換弁56へパイロット圧を供給するととも
に、ソレノイド弁57へのパイロット圧の供給を停止す
る位置に切り換えられる。その結果、切換弁56が閉鎖
位置に切り換えられるとともに、パイロット操作逆止弁
43はロッド室9bからティルト用制御弁22へ向かう
流れを阻止する状態となり、ティルトシリンダ9の作動
が自動的に停止されフォーク6が水平状態に保持され
る。
【0073】この実施の形態では前記第1の実施の形態
の(イ)〜(ホ)及び(ト)〜(ヌ)と同様な効果を有
する他に、次の効果を有する。 (ル) 前記実施の形態では前傾動作を行うにはオン・
オフソレノイド弁37をオンにする必要があり、前傾動
作を停止するにはオン・オフソレノイド弁37をオフ状
態に切り換え、後傾動作を停止するにはオン・オフソレ
ノイド弁37をオン状態に切り換える。即ち、自動水平
制御を行う場合、ティルト操作が前傾か後傾かを確実に
判断できないと、停止動作ができない。しかし、この実
施の形態ではどちらの場合もオン・オフソレノイド弁3
7をオン状態にすることによりティルト動作を停止で
き、制御が容易になる。
【0074】(ヲ) ティルト操作時にオン・オフソレ
ノイド弁37をオンにする必要がなく、ティルト動作の
停止を前傾、後傾のいずれの場合もオン・オフソレノイ
ド弁37のオン動作により実行できる。従って、前傾検
出スイッチ18及び後傾検出スイッチ19がなくても、
ポテンショメータ15の出力信号から演算したマストの
傾動角度が目標の角度になったとき、オン・オフソレノ
イド弁37に励磁指令を出力することにより、前傾角度
規制制御及び自動水平制御を行うことができる。
【0075】(ワ) 第2の管路42bにパイロット操
作逆止弁44がないため、第1の実施の形態に比較して
構造が簡単になる。ティルトシリンダ9のピストンロッ
ド9aにはフォーク6(荷役用アタッチメント)により
ピストンロッド9aの突出側への力が作用しているた
め、ボトム室9bには作動停止中に大きな油圧が作用せ
ず、第2の管路42bに逆止弁がなくてもティルト用制
御弁22からの漏れはない。
【0076】(第3の実施の形態)次に第3の実施の形
態を図8に従って説明する。この実施の形態ではリフト
シリンダ4の下降作動時にソレノイド弁の励磁が必要な
点と、第1及び第2の管路42a,42bに設けられた
パイロット操作逆止弁が共通の切換弁により制御される
点が前記両実施の形態と異なっている。前記実施の形態
と同一部分は同一符号を付して詳しい説明を省略し、異
なる点のみ説明する。
【0077】リフト用制御弁21には7ポート3位置切
換弁が使用されている。パイロット操作逆止弁33のパ
イロット圧供給ポート33aはオン・オフソレノイド弁
60を介して戻り管路30に接続されている。オン・オ
フソレノイド弁60はオン状態でパイロット圧供給ポー
ト33aのパイロット圧をオイルタンク23に落とし、
オフ状態でパイロット圧を保持可能に構成されている。
【0078】リフトレバー12の近傍にはリフト用制御
弁21の下降操作を検出する下降操作検出手段としての
マイクロスイッチ61が設けられている。マイクロスイ
ッチ61はリフトレバー12が下降操作位置に配置され
た状態ではオンに、それ以外の状態ではオフとなる。マ
イクロスイッチ61はオン・オフソレノイド弁60に励
磁電流を供給するソレノイド駆動回路(図示せず)と電
気的に接続されている。ソレノイド駆動回路はマイクロ
スイッチ61がオンのときにオン・オフソレノイド弁6
0に励磁電流を供給し、オフのときには励磁電流の供給
を停止する。
【0079】ティルト用制御弁22には6ポート3位置
切換弁が使用されている。第1及び第2の管路42a,
42bにはパイロット操作逆止弁62,63がそれぞれ
設けられている。各パイロット操作逆止弁62,63は
パイロット圧供給ポート62a,63aがオイルタンク
23と連通する状態で逆方向の流れを許容する構成であ
り、パイロット圧供給ポート62a,63aが管路64
を介して戻り管路30に接続されている。管路64には
切換弁65が設けられている。切換弁65はオン・オフ
ソレノイド弁37によりパイロット圧操作され、オン・
オフソレノイド弁37がオンの状態で閉鎖位置に配置さ
れ、オフ状態で開放位置に配置されるようになってい
る。
【0080】管路64にはパイロット操作逆止弁62と
パイロット操作逆止弁63との間に、切換弁65側への
流れが順方向となる逆止弁66が設けられている。ま
た、第1の管路42aにはパイロット操作逆止弁62と
ロッド室9bとの間にパイロット操作逆止弁67が、順
方向がロッド室9b側となるように設けられている。パ
イロット操作逆止弁67はパイロット圧が供給されたと
き逆方向への流れを供給する構成で、パイロット圧供給
ポート67aが管路68を介して第2の管路42aにパ
イロット操作逆止弁63とボトム室9cとの間において
接続されている。
【0081】前記両実施の形態ではエンジンEにより油
圧ポンプ24が駆動されると、パイロット操作逆止弁3
3にパイロット圧が供給可能な状態になる。即ち、パイ
ロット操作逆止弁33は油圧ポンプ24の駆動時には逆
止弁の作用は発揮しない。従って、リフト用制御弁21
が中立位置に配置された状態では、リフトシリンダ4の
ボトム室4bの作動油に加わる荷重はそのままリフト用
制御弁21に作用する。リフト用制御弁21はスプール
弁で構成されており、スプール弁は大きな圧が加わった
状態では摺動面から作動油が徐々に漏れる。その結果、
フォーク6が上昇位置に配置された状態でリフト用制御
弁21が中立位置に配置され、その状態で放置するとフ
ォーク6が自然降下する。
【0082】しかし、この実施の形態では、オン・オフ
ソレノイド弁60がオフ状態にあれば油圧ポンプ24の
駆動中でもパイロット操作逆止弁33のパイロット圧供
給ポート33aのパイロット圧はオイルタンク23に落
ちず、パイロット操作逆止弁33はボトム室4bからリ
フト用制御弁21への作動油の流れを阻止する状態に保
持される。そして、オン・オフソレノイド弁60はリフ
ト用制御弁21が下降位置に操作されたときのみオン状
態となるため、リフト用制御弁21が中立位置に配置さ
れた状態ではパイロット操作逆止弁33は管路20を遮
断した状態に保持される。従って、リフト用制御弁21
にリフトシリンダ4のボトム室4bの油圧がかからず、
リフト用制御弁21からの作動油の漏れがほとんど無く
なり、フォークの自然降下量が少なくなる。
【0083】また、オン・オフソレノイド弁37がオフ
の状態では、切換弁65は開放位置に保持され、両パイ
ロット操作逆止弁62,63は逆方向への作動油の流れ
を許容する状態に保持される。この状態でティルトレバ
ー13が前傾操作されると、ティルト用制御弁22がc
位置に配置され、ポートP11及びポートA12を介して第
2の管路42bへ作動油が供給される。そして、第1の
管路42aに設けられたパイロット操作逆止弁67のパ
イロット圧供給ポート67aにパイロット圧が供給され
て、パイロット操作逆止弁67も逆方向への作動油の流
れを許容する状態に保持される。その結果、第1の管路
42a内をロッド室9aからティルト用制御弁22に向
かって作動油が流れ、マスト3が前傾される。
【0084】一方、オン・オフソレノイド弁37がオフ
の状態でティルトレバー13が後傾操作されると、ティ
ルト用制御弁22がa位置に配置され、ポートP11及び
ポートA11を介して第1の管路42aに作動油が供給さ
れる。このとき第2の管路42bのパイロット操作逆止
弁63は作動油の逆方向への流れを許容する状態に保持
されているため、作動油は両パイロット操作逆止弁6
2,67を通ってロッド室9bに供給され、ボトム室9
c内の作動油は第2の管路42bを通って戻り管路30
aへと排出され、マスト3が後傾される。
【0085】ティルトレバー13の操作時に操作スイッ
チ13aからオン信号が出力されれば、CPU51は前
記と同様にして自動水平制御を行う。また、前傾操作の
みの場合は、前傾角度規制制御を行う。CPU51はテ
ィルト動作を停止させる場合、オン・オフソレノイド弁
37の励磁指令をソレノイド駆動回路50に出力する。
オン・オフソレノイド弁37がオン状態になると、切換
弁65が閉鎖位置に保持される。そして、両パイロット
操作逆止弁62,63のパイロット圧供給ポート62
a,63aは戻り管路30aとの連通が阻止された状態
となり、逆方向即ちティルト用制御弁22へ向かう作動
油の流れを阻止する状態に保持される。その結果、ティ
ルト動作が停止され、マストは所定位置に保持される。
【0086】従って、この実施の形態においても、ティ
ルト動作に関しては、第1の実施の形態の(イ)〜
(ホ)及び(ト)〜(ヌ)と同様な効果を有する他に、
第2の実施の形態の(ル)及び(ヲ)と同様の効果を有
する。また、パイロット圧操作の切換弁が1個のみ使用
されているため、第1及び第2の実施の形態に比較して
構造が簡単になる。
【0087】なお、実施の形態は上記に限定されるもの
ではなく、例えば、次のように具体化してもよい。 ○ マスト角度検出手段はマスト3の基準位置からの傾
動角度を検出可能なものであればよく、ティルトシリン
ダ9の回動角度を検出する回転式のポテンショメータ1
5に限らず、例えば、ティルトシリンダ9の伸縮量、即
ちピストンロッド9aの突出量を検出するリニアポテン
ショメータを使用してもよい。また、マスト3とともに
回動する軸の回動角度をポテンショメータやロータリエ
ンコーダで検出する構成としてもよい。
【0088】○ 第1の実施の形態において、後傾検出
スイッチ19を省略してもよい。第2及び第3の実施の
形態において、前傾検出スイッチ18及び後傾検出スイ
ッチ19の両方を省略してもよい。そして、CPU51
は常にポテンショメータ15の出力信号を入力し、その
変化から前傾操作か後傾操作かを判断し、操作スイッチ
13aからオン信号が出力されていない状態で、前傾操
作の場合は前傾角度規制制御を行う。また、操作スイッ
チ13aからオン信号が出力されている状態では、マス
ト角度が0度になったときにティルト動作を停止させ
る。この場合、検出スイッチの数が必要最小限でよく、
組付けが簡単になる。
【0089】○ 揚高センサ14は被検知部が有るか否
かを検知できるセンサであればよく、近接スイッチに代
えてリミットスイッチや光スイッチを使用してもよい。 ○ 低揚高の場合は前傾角度規制を行わずに、高揚高の
場合のみ積載荷重に対応した前傾角度規制を行ってもよ
い。このとき、高揚高か否かの判断基準位置は、最大荷
重を積載した状態で最大前傾角度θmax まで前傾しても
車両の安定状態が保持される高さが設定される。この場
合は、高揚高のときのみ前傾角度規制を行うので制御が
簡単になる。
【0090】○ 揚高検出手段として揚高を連続的に検
出可能なセンサを使用してもよい。例えば、揚高を連続
的に検出可能なセンサとして、従来使用されているリー
ル式の揚高センサを使用する。リール式の揚高センサ
は、一端がフォーク6又はリフトブラケット5に接続さ
れたワイヤと、そのワイヤが巻き掛けられるリールと、
リールの回転量を検出するための回転検出器(ポテンシ
ョメータ)とを備えている。マップとしては揚高毎に図
6に示したような積載荷重と最大許容前傾角度とを示す
マップを記憶手段(例えばEEPROM52b)に記憶
させるか、揚高、積載荷重及び最大許容前傾角度の関係
を示す三次元マップをEEPROM52bに記憶させ
る。この場合、揚高が連続的に検出できるため、最大許
容前傾角度を積載荷重と揚高とに対応して細かく設定で
き、作業者の自由度が増しティルト作業時の作業性が向
上する。また、揚高を連続的に検出するセンサとしてリ
ール式の揚高センサ以外のものを使用してもよい。
【0091】○ 揚高を連続的に検出しない場合でも、
高揚高か否かの2段階ではなく、揚高センサ14を複数
設けて揚高を3段階あるいは4段階以上の複数段階で検
出可能とする。そして、それに対応して積載荷重と最大
許容前傾角度との関係を示すマップの数を増やす。例え
ば3段階で検出する場合、マップ又は関係式を低揚高
用、中揚高用及び高揚高用の3種設けるか、低揚高では
前傾角度規制を行わず、中揚高用及び高揚高用の2種の
マップ又は関係式を設けて中揚高及び高揚高で前傾角度
規制を行うようにする。この場合、揚高を2段階で最大
許容前傾角度を設定する場合に比較して最大許容前傾角
度をより適正な値に設定できる。
【0092】○ また、前傾角度規制を行う場合、荷の
荷重に対応して前傾角度を変更せず、揚高の大きさと荷
の有無とにより前傾角度の規制を行ってもよい。この場
合、制御がより簡単になる。また、揚高あるいは積載荷
重の一方のみに基づいて最大許容前傾角度を設定して、
前傾角度規制制御を行ってもよい。この場合は制御がよ
り容易となる。
【0093】○ 前傾検出スイッチ18及び後傾検出ス
イッチ19はティルトレバー13がティルト操作位置に
移動したことを検出できるものであればよく、マイクロ
スイッチに限らず、近接スイッチや光スイッチを使用し
てもよい。また、検出スイッチがティルト用制御弁22
に組み込まれた構成としてもよい。
【0094】○ 前傾角度規制を行わずに自動水平制御
のみを行う構成としてもよい。その場合には、マスト角
度検出手段としてマスト角度を連続的に検出するセンサ
に代えて、マスト角度が0度の位置のみを検出可能な検
出手段を使用でき、例えば、リミットスイッチ、近接ス
イッチ、光スイッチを使用できる。そして、操作スイッ
チ13aがオン状態のときにマスト角度が0度になる
と、ティルト動作の停止指令が出力される。この場合、
制御が簡単になるとともに、CPU51等複雑な制御装
置を必要とせず、操作スイッチ13aのオン・オフと、
マスト角度検出手段のオン・オフ信号に基づいてオン・
オフソレノイド弁37のオン・オフ制御を行う回路で制
御手段を構成できる。また、前傾検出スイッチ18及び
後傾検出スイッチ19を省略でき、構造がより簡単にな
る。
【0095】○ 第3の実施の形態でパイロット圧操作
の切換弁65に代えて、オン状態において開放位置に、
オフ状態において閉鎖位置にそれぞれ保持されるオン・
オフソレノイド弁37を管路64に設ける。そして、テ
ィルトレバー13のティルト操作時にオン・オフソレノ
イド弁37をオンにし、前傾角度規制制御あるいは自動
水平制御のための停止時にオン・オフソレノイド弁37
をオフにする構成とする。この場合、切換弁65が不要
となって、構造がより簡単になり第3の実施の形態に比
較して製造コストが安くなる。
【0096】○ 第3の実施の形態において下降操作検
出手段は、リフト用制御弁21が下降操作位置に配置さ
れたことを検出可能なものであればよく、リフトレバー
12が下降操作側へ回動されたことを検出するポテンシ
ョメータを使用したり、リフト用制御弁21のスプール
の位置を検知する近接スイッチを設けてもよい。
【0097】○ フォークリフト1に報知手段を設け、
前傾角度規制制御及び自動水平制御の際、マスト3が所
定の傾動角度で停止したとき、CPU51が報知手段へ
の作動指令信号を出力する構成とする。報知手段として
は、ブザー、表示灯、ディスプレイ(表示装置)等があ
る。この場合、作業者が報知手段の作動を確認して、次
の動作を早期に行うことができる。
【0098】○ パイロット圧供給手段を作動油供給用
管路25から分岐されたパイロット圧供給用管路35,
35aで構成する代わりに、エンジンEで駆動される容
量の小さな油圧ポンプを別に設け、その油圧ポンプから
管路35にパイロット圧用の作動油を供給する構成とし
てもよい。
【0099】○ リフトシリンダ4を作動させる油圧回
路からパイロット操作逆止弁33及びそのパイロット圧
を制御する構成を省略してもよい。 ○ 荷役用アタッチメントとしてフォーク6以外のアタ
ッチメント、例えばロール紙の運搬に使用するロールク
ランプ、ブロックの運搬や高積み作業に使用するブロッ
ククランプ、コイル状に巻かれたワイヤ及びケーブル等
コイル状あるいは円筒状の荷の運搬に使用するラム等を
装備したフォークリフト(産業車両)に適用してもよ
い。
【0100】○ エンジンを駆動源とする産業車両に限
らず、バッテリを駆動源とする産業車両に適用してもよ
い。前記各実施の形態から把握できる請求項記載以外の
技術思想(発明)について、以下にその効果とともに記
載する。
【0101】(1) 請求項1〜請求項6のいずれかに
記載の発明において、マストの傾動角度を連続的に検出
する傾動角度検出手段を設け、前記制御手段は傾動角度
検出手段の出力信号に基づいてマストの傾動角度が所定
の角度になったときパイロット操作逆止弁を作動油の流
れを停止させる状態にする制御信号を出力する。この場
合、前傾角度規制制御が容易となる。
【0102】(2) 請求項1〜請求項5のいずれかに
記載の発明において、制御手段はマストが垂直状態であ
るか否かを検出する検出手段であり、ティルト動作中に
マストが垂直状態になったことの検出信号が前記オン・
オフソレノイド弁に前記制御指令を出力する。この場
合、マストの傾動角度を連続的に検出する傾動角度検出
手段を設けずに自動水平制御が簡単にできる。
【0103】(3) 請求項1〜請求項6のいずれかに
記載の発明において、荷役用アタッチメントの揚高を検
出する揚高検出手段と、前記マストの基準位置からの傾
動角度を検出するマスト角度検出手段と、前記荷役用ア
タッチメントの積載荷重を検出する積載荷重検出手段
と、揚高及び積載荷重と最大許容前傾角度との関係を表
すマップ又は関係式を記憶した記憶手段と、前記揚高検
出手段により検出された揚高及び前記積載荷重検出手段
により検出された積載荷重に基づいてマストの最大許容
前傾角度を演算する演算手段とを設け、前記制御手段は
前記マストを前側に向かって回動させる際のティルトシ
リンダの作動時に、前記マスト角度が前記最大許容前傾
角度に達したらティルトシリンダの前傾動作を停止させ
る制御指令を出力する。この場合、前傾角度規制制御を
荷役作業の実施の形態に対応したより適切な条件で実施
できる。
【0104】(4) 請求項1〜請求項7のいずれかに
記載の発明において、マスト角度を所定の角度で停止さ
せたとき、報知手段(ブザー、表示灯等)への作動指令
信号を出力する制御手段を備えた。この場合、作業者が
報知手段の作動を確認して、次の動作を早期に行うこと
ができる。
【0105】
【発明の効果】以上詳述したように請求項1〜請求項7
に記載の発明によれば、手動操作弁とほぼ同様な操作で
ティルト動作を実施でき、熟練者でなくてもフォークを
水平にする作業あるいは高揚高での前傾作業を簡単に行
うことができる。
【0106】請求項2に記載の発明によれば、所定の前
傾位置にマストを長時間保持する際に、方向切換弁から
の作動油の漏れが防止され、確実に所定の前傾角度に保
持できる。
【0107】請求項4及び請求項5に記載の発明によれ
ば、ティルトシリンダの作動中、オン・オフソレノイド
弁をオンにすることにより、ティルト動作が停止される
ため、前傾角度規制制御や自動水平制御が簡単となる。
【0108】請求項6に記載の発明によれば、前傾角度
規制制御を簡単に行うことができ、高揚高で前傾のティ
ルト動作を行う際に、誤操作があっても荷崩れやフォー
クリフトの後輪の浮き上がり(即ち車両の前後方向の不
安定状態)の発生を防止することができる。
【0109】請求項7に記載の発明によれば、自動水平
制御を簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1の実施の形態の油圧回路図。
【図2】 制御装置の電気的構成を示すブロック図。
【図3】 フォークリフトの側面図。
【図4】 ティルト操作レバーの側面図。
【図5】 ティルト角とポテンショメータの出力電圧の
関係を示す線図。
【図6】 前傾角度規制制御のためのマップを示す線
図。
【図7】 第2の実施の形態の油圧回路図。
【図8】 第3の実施の形態の油圧回路図。
【符号の説明】
1…産業車両としてのフォークリフト、3…マスト、6
…荷役用アタッチメントとしてのフォーク、9…ティル
トシリンダ、13…ティルト用操作手段としてのティル
トレバー、15…傾動角度検出手段としてのポテンショ
メータ、22…方向切換弁としてのティルト用制御弁、
37…オン・オフソレノイド弁、42a…第1の管路、
42b…第2の管路、43,44,62,63…パイロ
ット操作逆止弁、43a,44a,62a,63a…パ
イロット圧供給ポート、45…第1の切換弁、46…第
2の切換弁、51…制御手段としてのCPU、56…第
4の切換弁としての切換弁、57…第3の切換弁として
のロジック弁、65…切換弁。
フロントページの続き (72)発明者 塚田 牧生 長野県上水内郡豊野町浅野1671 仁科工 業 株式会社 内 (72)発明者 中島 滋人 長野県上水内郡豊野町浅野1671 仁科工 業 株式会社 内 (56)参考文献 特開 昭58−119600(JP,A) 特開 平5−278998(JP,A) 実開 昭59−123097(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B66F 9/22,9/24

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷役用アタッチメントを昇降移動させる
    マストが傾動可能に装備され、ティルトシリンダの作動
    によりマストが傾動される産業車両において、 前記ティルトシリンダへの作動油の供給、排出を切換え
    る手動操作の方向切換弁と、 前記方向切換弁を中立位置とティルト動作位置とに操作
    するティルト用操作手段と、 前記ティルトシリンダと前記方向切換弁とを接続する管
    路の途中に設けられ、前記ティルト用操作手段の操作に
    基づいてその操作位置に対応したティルト動作を行う方
    向への作動油の流れを許容するように作動するパイロッ
    ト操作逆止弁と、 前記パイロット操作逆止弁へのパイロット圧の供給を制
    御するオン・オフソレノイド弁と、 前記ティルトシリンダの作動時にマスト角度が所定の角
    度になったとき、前記オン・オフソレノイド弁に対して
    前記パイロット操作逆止弁を作動油の流れを停止させる
    状態にする制御指令を出力する制御手段とを備えた産業
    車両のシリンダ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記パイロット操作逆止弁はパイロット
    圧が供給された状態で逆方向の流れを阻止する構成であ
    り、該パイロット操作逆止弁は前記方向切換弁と前記テ
    ィルトシリンダのロッド室とを接続する第1の管路と、
    前記方向切換弁と前記ティルトシリンダのボトム室とを
    接続する第2の管路とにそれぞれ順方向が前記ティルト
    シリンダに向かう方向となるように設けられ、第1の管
    路に設けられたパイロット操作逆止弁はそのパイロット
    圧供給ポートが、前記オン・オフソレノイド弁がオンの
    状態でパイロット操作逆止弁のパイロット圧供給ポート
    へのパイロット圧の供給を阻止し、オン・オフソレノイ
    ド弁がオフの状態でパイロット圧の供給を可能な状態に
    切り換える第1の切換弁に接続されており、第2の管路
    に設けられたパイロット操作逆止弁はそのパイロット圧
    供給ポートが、前記オン・オフソレノイド弁がオンの状
    態でパイロット操作逆止弁のパイロット圧供給ポートへ
    のパイロット圧の供給を可能にし、オン・オフソレノイ
    ド弁がオフの状態でパイロット圧の供給を阻止する状態
    に切り換える第2の切換弁に接続されており、前記オン
    ・オフソレノイド弁は前記ティルト用操作手段の前傾操
    作時にオン状態になり、マスト角度が所定の角度になっ
    たときオフ状態に前記制御手段によって制御される請求
    項1に記載の産業車両のシリンダ制御装置。
  3. 【請求項3】 前記オン・オフソレノイド弁は前記ティ
    ルト用操作手段の後傾操作時には、マスト角度が所定の
    角度になったときオン状態に前記制御手段によって制御
    される請求項2に記載の産業車両のシリンダ制御装置。
  4. 【請求項4】 前記パイロット操作逆止弁はパイロット
    圧が供給された状態で逆方向の流れを阻止する構成であ
    り、該パイロット操作逆止弁は前記方向切換弁と前記テ
    ィルトシリンダのロッド室とを接続する第1の管路に順
    方向が前記ティルトシリンダに向かう方向となるように
    設けられ、そのパイロット圧供給ポートが、前記オン・
    オフソレノイド弁がオフの状態で前記パイロット圧供給
    ポートへのパイロット圧の供給を阻止し、オン・オフソ
    レノイド弁がオンの状態で前記パイロット圧供給ポート
    へのパイロット圧の供給を可能な状態に切り換える第3
    の切換弁に接続されており、前記方向切換弁と前記ティ
    ルトシリンダのボトム室とを接続する第2の管路には前
    記オン・オフソレノイド弁がオフの状態で第2の管路を
    連通する状態に、オン・オフソレノイド弁がオンの状態
    で第2の管路の連通を遮断する状態に切り換える第4の
    切換弁が設けられ、前記オン・オフソレノイド弁はマス
    ト角度が所定の角度になったときオン状態に前記制御手
    段によって制御される請求項1に記載の産業車両のシリ
    ンダ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記パイロット操作逆止弁はパイロット
    圧供給ポートがオイルタンクと連通する状態で逆方向の
    流れを許容する構成であり、該パイロット操作逆止弁は
    前記方向切換弁と前記ティルトシリンダのロッド室とを
    接続する第1の管路と、前記方向切換弁と前記ティルト
    シリンダのボトム室とを接続する第2の管路とにそれぞ
    れ順方向が前記ティルトシリンダに向かう方向となるよ
    うに設けられ、そのパイロット圧供給ポートが、前記オ
    ン・オフソレノイド弁がオフの状態で前記パイロット圧
    供給ポートをオイルタンクと連通する状態とし、オン・
    オフソレノイド弁がオンの状態で前記パイロット圧供給
    ポートとオイルタンクとの連通を遮断する状態に切り換
    える切換弁に接続されており、前記オン・オフソレノイ
    ド弁はマスト角度が所定の角度になったときオン状態に
    前記制御手段によって制御される請求項1に記載の産業
    車両のシリンダ制御装置。
  6. 【請求項6】 前記所定の角度は荷役用アタッチメント
    の揚高及び積載荷重に対応して設定された所定前傾角度
    である請求項1,2,4,5のいずれか一項に記載の産
    業車両のシリンダ制御装置。
  7. 【請求項7】 前記所定の角度はマストが垂直になる角
    度である請求項1〜5のいずれか一項に記載の産業車両
    のシリンダ制御装置。
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