JP3171967B2 - 箔片状顔料を含む合成樹脂化粧材の製造方法 - Google Patents

箔片状顔料を含む合成樹脂化粧材の製造方法

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達鋭 荒川
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、平滑表面上に立体感に
富み、要すれば、異なる合成樹脂を重ねることで色彩豊
かなステレオグラフィック模様を呈する合成樹脂化粧材
の製造方法に関するものであり、各種の合成樹脂成形
品、例えば合成樹脂製の眼鏡フレーム、装飾品、および
室内または屋外用の合成樹脂化粧材の分野に利用可能で
ある。
【0002】
【従来の技術】従来、合成樹脂成形体を立体的な模様で
装飾する場合には、当該成形体の表面にプレス加工を施
すか、あるいはレーザー加工や切削加工によって彫刻を
施すといった方法が一般的であった。しかし、かかる方
法で立体模様を表出した製品にあっては、凹凸部の谷間
に脂垢や塵埃等が付着して汚損し易く、外観的に見苦し
くなったり衛生的に不潔になるという欠点があった。
【0003】そこで、本発明者は、立体感のあるステレ
オグラフィック模様を平滑表面上に表出する合成樹脂化
粧材、及びその製造方法を発明し特許出願している(特
願平3−234874号参照)。しかし、この合成樹脂
化粧材にあっては、その色彩あるいは材質を、化粧材全
体にわたって一様にする必要があり、例えば、立体感の
ある模様の部分のみ、色彩を変えて装飾するといったこ
とはできなかった。
【0004】
【解決すべき技術的課題】本発明は、合成樹脂化粧材に
含まれる箔片状顔料を偏向させることにより形成される
ステレオグラフィック模様に、色彩、材質の差異による
模様表出効果を付加することにより、奥行き感が更に助
長され、カラフルでバラエティーに富む合成樹脂化粧材
を製造する新方法を提供することを目的とするものであ
る。
【0005】また、本発明の他の目的は、色彩、材質の
変化を伴う立体感に富んだステレオグラフィック模様を
平滑表面に顕出する合成樹脂化粧材の効率的製造方法を
提供することにある。
【0006】さらに、本発明の他の目的は、立体感に富
んだステレオグラフィック模様を平滑な平面又は平滑な
曲面に顕出する合成樹脂化粧材を、箔片状顔料がランダ
ムに配向して含有される合成樹脂材料からでも、安価に
製造することができる効率的な新方法を提供することに
ある。
【0007】
【課題解決のために採用した手段】本発明者が、上記技
術的課題を解決するために採用した手段を説明すれば、
次のとおりである。
【0008】即ち、本発明は、箔片状顔料を含んだ合成
樹脂材を、加熱し柔軟状態にしてプレス加工することに
より、前記箔片状顔料をプレス型に倣って偏向させた
後、得られた合成樹脂成形材の表面を平滑な平面又は曲
面に切削・研磨して、平滑表面に立体感のあるステレオ
グラフィック模様を顕出する合成樹脂化粧材を安価に製
造する方法を実現するものである。
【0009】また、本発明は、材質あるいは色彩を異に
する複数の合成樹脂部から構成され少なくとも一つの合
成樹脂部に箔片状顔料を含む複層合成樹脂材を、プレス
加工することにより、当該合成樹脂部の境界面および前
記箔片状顔料をプレス型に倣って偏向させた後、得られ
た複層合成樹脂成形材の表面を平滑な平面又は曲面に切
削・研磨して、平滑表面にカラフルで立体感に富むステ
レオグラフィック模様を顕出する合成樹脂化粧材を工業
的に製造する方法を実現するものである。
【0010】
【実施例】以下、本発明を添付図面に示す実施例に基い
て詳しく説明する。なお、図1〜図5は本発明実施例の
合成樹脂化粧材の製造工程を示す簡略断面図である。
【0011】図1中、符号Aで指示するものは、顔料と
してカーボンブラックを濃度2,000ppm含んだセルロー
スプロピオネート樹脂から成る合成樹脂片であり、成形
温度190〜 220℃にてサイズ3×40×40mmに成形して
ある。符号Bで指示するものは、箔片状の顔料として酸
化チタン被覆マイカ(サイズ10〜60μm)を濃度
2,000 ppm含んだセルロースプロピオネート樹脂から成
る合成樹脂片であり、前記合成樹脂片Aと同成形温度に
て、サイズ 0.6×40×40mmに成形してある。これら2
枚の合成樹脂片A・B双方の張り合わせ面に、接着溶剤
としてエチレングリコールモノメチルエーテルアセテー
トを塗布し張り合わせ、両者を60℃、1 kgf/cm2 にて
30分間加圧した後、常圧で50℃に保ち一晩放置した
ところ、厚さ約3.6mmの二層合成樹脂材が得られた。
【0012】次に、図2〜図3で示すように、得られた
二層合成樹脂材を符号1で指示するプレス型、及び符号
2で指示する型枠により熱プレスする。当該プレス型1
には模様形成のために0.4 〜0.6 mmの段差が設けられ
おり、温度 140℃、圧力30kgf/cm2 にて60秒間、熱
プレス処理するのである。この熱プレス処理の結果、プ
レス型1凸部により押圧された合成樹脂部Bは、下部の
合成樹脂部Aへ、プレス型1の凹凸形状に倣って突出す
る。この際、合成樹脂部Bの中、特にこの突出部分の中
に含まれる箔片状顔料もまた、プレス型1の凹凸形状に
倣って偏向するのである。
【0013】そして、図4〜図5で示すように、硬化し
た二層合成樹脂成形材を前記型枠2から取り外し、二層
合成樹脂成形材のプレス面の凹凸部を平滑に切削・研磨
した結果、厚み約3mmの合成樹脂化粧材が得られ、この
合成樹脂化粧材は、その平滑表面上に深みの異なる2種
類のシルバー色を呈する立体感に富んだ絵模様を顕出し
た。
【0014】本発明の具体例である実施例は概ね上記の
ように構成されるが、本発明は前述の実施例に限定され
るものではなく「特許請求の範囲」の記載内において種
々の変更が可能である。
【0015】例えば、上記実施例では、箔片状顔料を、
上層の合成樹脂部Bにのみ含有させたが、下層の合成樹
脂部Aにも含有させるようにしても良い。また、上記実
施例では、上下層に同じ合成樹脂を用い、色彩の異なる
顔料を混合することで、濃淡を含め主に色彩の相違を利
用したが、例えば、上下で合成樹脂自体を違えることで
屈折率等の相違を利用しても良い。
【0016】また、上記実施例においては、合成樹脂片
A・Bを溶剤で張り合わせて二層合成樹脂材を形成した
が、この二層合成樹脂材を、押出ダイを複数備える二色
押出成形機によって形成しても勿論良い。
【0017】さらに、上記実施例では二層の合成樹脂材
を熱プレス加工したが、これに限るものではなく、更に
多種の合成樹脂を重ねれば、よりカラフルな化粧材を製
することができる。
【0018】
【本発明の効果】以上、実施例をもって説明したとお
り、本発明方法によって製せられる合成樹脂化粧材は、
局部的に箔片状顔料が偏向しているので、平滑表面上に
光学的に立体感のあるステレオグラフィック模様を表出
させる効果があると同時に、その平滑表面上に、材質あ
るいは色彩の異なる合成樹脂部が露出するので、色彩、
屈折率等の相違による模様表現効果も生じるのである。
これらの相乗効果により、従来の化粧材に比して、更に
奥行き感に富み、カラフルなステレオグラフィック模様
を顕出することが可能になるのである。
【0019】また、本発明方法は、従来の射出成形法や
押出成形法、あるいは注型成形法の伝統的設備で、複雑
な工程を必要とせずに、カラフルで立体感に富んだステ
レオグラフィック模様を平滑表面に顕出する合成樹脂化
粧材を効率的に製造することができるので、例えば合成
樹脂製の眼鏡フレーム、装飾品、および室内又は屋外用
の合成樹脂化粧材の、デザイン性、色彩性を大いに向上
させることができる。
【0020】さらに、本発明方法は、箔片状顔料がラン
ダムに配向して含有される合成樹脂材であっても、それ
を加熱してプレス加工を施すだけで、箔片状顔料を局部
的に偏向させることができるので、立体感のあるステレ
オグラフィック模様を呈する合成樹脂化粧材を、とても
安価に製造することができ、産業上の利用価値は頗る高
いものと言える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に使用する二種類の合成樹脂片の断
面図である。
【図2】図1の二種類の合成樹脂片を張り合わせ形成し
た二層合成樹脂材を、プレス装置にセットした状態を示
す簡略断面図である。
【図3】図2の二層合成樹脂材に熱プレス加工を施した
状態を示す簡略断面図である。
【図4】図3の型枠から取り出された二層合成樹脂成形
材を示す簡略断面図である。
【図5】図4の二層合成樹脂成形材の表面を切削・研磨
して表面を平滑にして得られた合成樹脂化粧材を示す簡
略断面図である。
【符号の説明】
A 合成樹脂材料 B 箔片状顔料を含む合成樹脂材料 1 プレス型 2 型枠

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 箔片状の顔料を含んだ合成樹脂材を、加
    熱し柔軟状態にしてプレス加工することにより、前記箔
    片状顔料をプレス型に倣って偏向させた後、得られた合
    成樹脂成形材の表面を平滑な平面又は曲面に切削・研磨
    して、平滑表面に立体感のあるステレオグラフィック模
    様を顕出する合成樹脂化粧材を得ることを特徴とした箔
    片状顔料を含む合成樹脂化粧材の製造方法。
  2. 【請求項2】 材質あるいは色彩を異にする複数の合成
    樹脂部から構成され少なくとも一つの合成樹脂部に箔片
    状顔料を含む複層合成樹脂材を、プレス加工することに
    より、当該合成樹脂部の境界面および前記箔片状顔料を
    プレス型に倣って偏向させた後、得られた複層合成樹脂
    成形材の表面を平滑な平面又は曲面に切削・研磨して、
    平滑表面にカラフルで立体感に富むステレオグラフィッ
    ク模様を顕出する合成樹脂化粧材を得ることを特徴とし
    た箔片状顔料を含む合成樹脂化粧材の製造方法。
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