JP3170634B2 - 超音波振動子及び超音波駆動装置 - Google Patents
超音波振動子及び超音波駆動装置Info
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Description
型(スレンダータイプ)の超音波モータの動力発生部と
なる棒状の超音波振動子及び超音波駆動装置に関する。
ンダータイプの超音波モータは本出願人により開発さ
れ、既にカメラ等の光学機器に搭載されて実用化されて
いるものである。以下には、前記超音波モータの棒状超
音波振動子の構成について図29を参照して説明する。
視図である。
金属材料で形成される第一振動体2及び第二振動体3、
樹脂材料で形成される絶縁シート22、電極板19及び
これらの締結を行う締結ボルト5より構成される。
概略4等分する形で電極が備えられ、他の端面には概略
全面に電極が備えられている。圧電素子1は各電極毎に
厚さ方向に分極が施されており、中心軸に対して対向す
る位置にある電極は互いに逆方向に分極されている。各
電極には圧電素子の側面において給電用のリード線24
が半田付けにより接続されている。対向する一対の電極
をA相、もう一対の電極をB相とする。
極は伸張、もう一方は圧縮する。電圧を交流電圧とする
と振動子は屈曲の振動を生じる。B相について同様に電
圧を与えると中心軸を含みA相の振動方向と直交する方
向に屈曲の振動を生じる。B相への印加電圧をA相への
印加電圧に対して適当な時間的位相差を与えると、振動
子の任意の点は楕円運動を生じる。
点、例えば第一振動体2の先端面に不図示の移動体を加
圧接触させると、移動体は該振動体の表面粒子の楕円運
動により送りの力を与えられる。移動体を円筒状とし、
移動体の中心軸を回転固定することで移動体は回転運動
が与えられ超音波モータが構成される。
いては以下に述べるような問題があった。
ード線により行われており、このリード線は圧電素子に
半田付けにより固定されているが、この構造では半田付
けの不具合によりリード線の脱落が生じやすく、圧電素
子と振動体への熱の伝播により半田溶融温度に達しずら
い等の問題を生じる。半田の付着状態により振動子の
振動特性のばらつきを生じる。半田付け時の圧電素子の
温度上昇により圧電素子の分極解除が生じる可能性もあ
る。従って、これらの理由により、従来の技術では常に
安定した性能の超音波振動子を製造することが困難であ
り、リード線の半田付け工程における作業能率の低さや
品質管理の困難さに起因する製造コストの高さ、圧電素
子と外部制御回路との接続にリード線を使用しているこ
とに基づく超音波振動子の信頼性の低さや耐久性に対す
る不安、などの問題があった。また、超音波振動子は
圧電素子の変位により振動を得るものであることから、
振動減衰を小さくすることも必要である。
波振動子よりも信頼性及び耐久性にすぐれ且つ従来の超
音波振動子よりも低コストで製造することができ、振動
減衰の少ない改善された超音波振動子及び超音波駆動装
置を提供することである。
極を少なくとも一方の端面に有した少なくとも一枚の圧
電素子と、該圧電素子の二つの端面に対向して配置され
るとともに該圧電素子を挟圧保持する少なくとも2個の
弾性体と、該圧電素子と該弾性体とを互いに締結固定す
る締結部材と、を有して成る棒状の超音波振動子におい
て、該圧電素子と該弾性体との間に配置されて該締結部
材により該圧電素子と該弾性体との間に挟圧保持される
ものであって、絶縁面と電極部とを接着剤層を用いずに
接合したプリント基板が設けられ、該プリント基板には
該圧電素子の該電極に接続する該電極部が該弾性体によ
る挟持領域に設けられるとともに外部制御回路との接続
端子が突出位置に設けられていることを特徴とする。 第
2の発明は、複数の駆動用電極とセンサー用電極とを少
なくとも一方の端面に有した少なくとも一枚の圧電素子
と、該圧電素子の二つの端面に対向して配置されるとと
もに該圧電素子を挟圧保持する少なくとも2個の弾性体
と、該圧電素子と該弾性体とを互いに締結固定する締結
部材と、を有して成る棒状の超音波振動子において、該
圧電素子と該弾性体との間に配置されて該締結部材によ
り該圧電素子と該弾性体との間に挟圧保持されるもので
あって、絶縁面と電極部とを接着剤層を用いずに接合し
たプリント基板が設けられ、該プリント基板には該圧電
素子の各々の電極に接続する該電極部が該弾性体による
挟持領域に設けられるとともに外部制御回路との接続端
子が突出位置に設けられていることを特徴とする。 第3
の発明は、上記いずれかの発明の超音波振動子を用いて
被駆動体を駆動することを特徴とする超音波駆動装置と
するものである。
る改良された超音波振動子の実施例について説明する。
を示す棒状超音波振動子の分解斜視図である。図2は本
実施例で用いる圧電素子板の電極配置を示す正面図であ
る。
1、金属材料で形成される第一振動体2、第二振動体
3、圧電素子板の各電極へ給電を行なうプリント基板
4、圧電素子板の共通電極8をGND電位とするための
電極板19、及びこれらの締結を行なう締結ボルト5、
より構成される。
は圧電素子板全周を概略4等分する形で電極6が配置さ
れており、圧電素子板の別の面には共通電極8が概略全
面に配置されている。圧電素子板は各電極ごとに厚さ方
向に分極が施されており、図2に示したように6A1,
6B1と6A2,6B2は逆方向に分極が施されてい
る。電極6A1及び6A2をA相、電極6B1及び6B
2をB相とする。
周を概略4等分する形で基板電極7が配置される。基板
電極7は圧電素子板1の電極と7A1−6A1,7A2
−6A2,7B1−6B1,7B2−6B2間で接する
位置に配置される。又、プリント基板4には不図示の制
御回路との接続端子9が設けられており、プリント基板
上でリード電極により7A1−9A1,7A2−9A
2,7B1−9B1,7B2−9B2が接続されてい
る。
電極7、及び共通電極8と電極板19が接触し、プリン
ト基板とGND電極19GNDを持つ電極板19の間に
電界を与えることで圧電素子板1への給電が行なわれ
る。
9に電位を与えることで、圧電素子のA相に電位が与え
られる。同様に接続端子9B1,9B2とGND電極1
9間に電位を与えることでB相に電位が与えられる。接
続端子及びGND電極19にはリード線又はフレキシブ
ル基板等が半田付けコネクター等により接続され、外部
制御回路と接続される。
1と6A2は逆方向に分極されているので振動子は図2
に示したX方向に屈曲する力が発生する。同様にB相に
対して電界を印加するとX方向と概略直交するY方向に
屈曲する力が発生する。
子の屈曲振動の固有振動数付近の交流周波数を選び圧電
素子に印加すると、周期的かつ安定した振動子の屈曲振
動が得られる。また、B相への印加電圧を、A相への印
加電圧に対して適当な時間的位相差を与えると、振動子
の任意の点は軌跡が楕円を描くように振動を行なう。こ
のような振動をしている振動子の任意の点、例えば第一
振動体2の上端面に不図示の移動体を加圧接触させる
と、移動体は振動子の表面粒子の楕円運動により送りの
力を与えられる。
に配置される。プリント基板4は圧電素子板1に隣接す
る位置に配置されるため、プリント基板4においても振
動子の変形による歪みは大きなものとなる。振動子の振
動減衰によるエネルギーの消費量を小さなものとするに
は、プリント基板には材料特性として振動減衰の小さい
ものが得られる材料を選択することが望ましい。本実施
例ではプリント基板のベースをセラミック材料とするこ
とで減衰量の小さい振動子としている。又、プリント基
板のベースとして、Al等の金属材料を選択することも
可能である。
のように振動子の振動減衰量の増加を抑えるためにプリ
ント基板のベースとしてセラミック板を用いる場合、セ
ラミック板の板厚は0.8mm以下とすることが望まし
い。金属材料を用いる場合はAl,Fe等、振動減衰の
小さい材料を用いることが望ましい。金属材料をベース
基板とする場合、ベース基板−電極間に絶縁層が必要と
なるが、この絶縁層は通常樹脂材料が用いられるため振
動減衰が大きくなってしまう。プリント基板による振動
エネルギーの消費を小さなものとするために、絶縁層は
80μm以下であることが望ましい。
振動子の締結構造を利用することで接着等煩雑な作業を
必要とせず、簡便かつ安定した給電が行なえる。
の実施例である。本実施例では、圧電素子板1には両面
に電極を付け、厚さ方向に分極(4領域に分けず、全面
同極性に分極)を施した後に片面の電極を研摩等により
除去してある。この電極を除去した面とプリント基板の
電極面が接触するように配置される。
よりA相への給電が行なわれるが、基板電極7A2には
基板電極7A1と逆の電圧が印加される。交流電圧であ
れば振動子に屈曲振動が与えられる。同様にしてB相に
対して電圧が与えられ、屈曲振動が与えられる。
を示す棒状超音波振動子の分解斜視図である。
と同じであるが、プリント基板4にはフレキシブルプリ
ント基板20が用いられ、図1で示した電極板19を兼
ねる円盤部を持ち、円盤状の電極7GNDが備えられ
る。プリント基板20は不図示の外部制御回路との接続
端子9を併せ持つ。
の内径部でプリントパターンにより導通され、7A1は
接続端子9Aと導通される。基板電極7B1と7B2は
プリント基板円盤部の振動子外径より外側で導通され、
7B1は接続端子9Bと導通される。プリント基板20
は基板電極と圧電素子電極は7A1−6A1,7A2−
6A2,7B1−6B1,7B2−6B2、及び7GN
Dと電極8が接触する位置に配置される。
20を配置し、接続端子9Aに電圧を印加することでA
相が駆動され、接続端子9に電圧を印加することでB相
が駆動される。
子の変形の状態を表したものである。圧電素子の単位面
積dAが振動子のX方向への屈曲に作用する力は、振動
子の中心軸から領域dAのX方向への距離xに比例して
大きくなる。つまり、dA×xで与えられる。振動子に
屈曲変形を発生させる時は圧電素子の外径側を用いる方
が、発生する力を効果的に用いることができる。基板電
極7の導通の為のプリントパターンを内径側及び振動子
外径より外側に配置することで圧電素子の外径部を有効
に用いることができ、効率良い振動子を形成できる。
となる樹脂シートに銅箔を接着剤により接着することで
形成される。樹脂シート及び接着剤は振動減衰が大きい
為、振動子全体の振動減衰が大きくなり振動子の効率低
下を生じてしまう。
変化を調べる為に、試検用振動子を作成して比較を行な
った。振動子の外形は、径8mm、全長13.5mmで
ある。第一及び第二振動体はBS材料、締結ボルトは快
削鋼にKNメッキを施した材料、である。圧電素子はP
ZTであり、厚さ0.4mmである。振動子は屈曲1次
振動で用いられ共振周波数は64kHzである。
トがポリイミド樹脂で厚さ25μm、電極は銅箔シート
で厚さ35μmであり、接着剤の厚さの異なる2種のプ
リント基板材料を用意した。このプリント基板材料は振
動子の減衰量変化を調べる為のものであり、圧電素子へ
の給電は電極板により行なわれる。
振周波数での振動子のQ値(減衰量を表し、値が大きい
ほど減衰は小さい)の比較を示す。接着剤層の無いプリ
ント基板を用いることで減衰の増加量の少ない効率の良
い振動子を形成することができる。
超音波振動子の分解斜視図である。図8に本実施例で用
いるフレキシブルプリント基板の一部分の詳細を示す。
体2及び第二振動体3、締結ボルト5は前記実施例と同
じ形状及び材質である。各部材の配置、締結による組立
状態も同じであるが、第一振動体とフレキシブルプリン
ト基板20の間に電気絶縁材料で形成された絶縁シート
22が配置されている。
オモテ面には前記実施例と同様に円盤部を概略4等分し
た基板電極7が備えられ、図8に示すように各基板電極
7にはスルーホール101A1,101B1,101B
2が配されており、裏面と導通がとられている。裏面に
は導通電極102が配され、スルーホール101A1と
101A2及び101B1と101B2で導通されてい
る。この様な構成とすることで、基板電極7A1と7A
2、7B1と7B2が導通され、圧電素子のA相及びB
相に各々電気信号が与えられる。
盤部の全面を略覆うように配されている。これは振動子
中に接触の不均一な部分を持つことによる共振周波数の
ズレや振動方向の偏りを防ぎ、かつ振動波の伝搬を良好
なものとする為である。
の裏面で行なうことで基板電極の面積を可能な限り大き
くすることができ、圧電素子の電極面積も大きくなる。
これより、出力の大きく効率良い振動子をもたらすこと
ができる。
樹脂シート22を別体として示したが、プリント基板2
0にカバーコートを施し、導通電極102の絶縁を確保
することで同様の効果が得られる。
示す棒状超音波振動子の分解斜視図である。図10は本
実施例で用いるフレキシブルプリント基板20の一部分
の詳細図である。
プリント基板20の円盤部には円周を概略4等分する基
板電極7が円盤部両面に配されている。図10に示すよ
うに基板電極7A1と7A2はプリント基板オモテ面の
導通パターン103aにより接続され、基板電極7B3
と7B4はプリント基板裏面の導通パターン103bに
より接続されている。各基板電極7は逆の面の基板電極
とスルーホール101により導通されている。基板電極
7A1と接続端子9A、及び基板電極7B1と接続端子
9Bはプリント基板上の導通パターンにより接続されて
いる。
位を与える為に備えられる。基板電極7GNDはプリン
ト基板の両面に備えられ、スルーホール104により両
面の間で導通をとられている。
に配置される。本実施例においては圧電素子は2枚用い
られており、プリント基板を圧電素子で挟み込むように
配することで各圧電素子に給電が行なわれる。
給電の構成を複雑なものとすることなく、圧電素子の枚
数を増やすことが可能となり、大出力を得られる振動子
を形成できる。
の構成を示す、棒状超音波振動子の縦断面図である。
が、4枚、8枚等偶数枚を用いた振動子の構成は同様の
構成とすることで容易に形成される。
基板20は4ケ所の円盤部20R1〜20R4を持ち、
円盤部20R1,20R2,20R3は図10と同様の
基板電極構成を成している。円盤部20R4にはGND
電位の為の電極7GNDが両面に配されスルーホールに
より両面の導通が得られている。接続端子と基板電極は
9A−7A,9B−7B,9G−7GNDで接続されて
いる。
R2,20R3を挟み込む形で圧電素子板1が配され
る。圧電素子板1は電極6を持つ面がプリント基板20
と接触し、圧電素子の逆の面には金属製の電極板21が
配される電極板21は締結ボルト5に加圧接触し、電気
的に導通されている。第一振動体2、第二振動体3、締
結ボルト5は金属材料で形成されており、第二振動体3
はプリント基板円盤部20R4と接触しているのでこれ
らは全てGND電位となる。このように配することで各
圧電素子全てに電圧が印加される。
子枚数の複数化が容易に行なえ、大出力を発生する振動
子を容易に作成できる。
割しA,B相の2相による駆動を示してきたが、本発明
はこれに限らず、圧電素子板及び圧電素子各電極への給
電の為のプリント基板を任意の数に分割して2相以上の
電圧印加による駆動構成としてもよい。
び圧電素子板1を6分割し、3相による駆動とした例で
ある。
び圧電素子板1を8分割し、4相による駆動とした例で
ある。
駆動構成は本実施例に限らず、他の実施例においても容
易に実施できる。
を示す棒状超音波振動子の分解斜視図である。図16は
本実施例で用いる圧電素子板1の電極配置を示す平面図
である。
で形成される第一振動体2及び第二振動体3、圧電素子
板の各電極と外部制御回路との接続を行うプリント基板
4、圧電素子板の共通電極8をGND電位とするための
電極板19、およびこれらを一体とするための締結ボル
ト5より構成される。
には圧電素子円周を概略4等分する形で電極6が配置さ
れており、圧電素子の逆の面には共通電極8が概略全面
に配置されている。圧電素子板1は各電極ごとに厚さ方
向に分極が施されており、図16に示したように電極6
B1と6B2は逆方向に分極されている。電極6AをA
相、電極6B1及び6B2をB相、電極6Sをセンサー
相とする。
周を概略4等分する形で基板電極7が配置される。基板
電極7は圧電素子1の電極6と7A−6A,7B1−6
B1,7B2−6B2,7S−6S間で接する位置に配
置される。又、プリント基板には接続端子9が設けられ
ており、プリント基板4上でプリントパターンにより7
A−9A,7B1−9B1,7B2−9B2,7S−9
Sで接続されている。
間に電圧を印加することで圧電素子板1への給電が行わ
れる。接続端子9Aに電圧を印加することで圧電素子の
A相に電圧が駆動される。同様に接続端子9B1,9B
2に電圧を印加することでB相が駆動される。接続端子
9及び電極19にはリード線又はフレキシブルプリント
基板等が半田付け、コネクター等により固定され、外部
制御回路と接続される。
は歪みを発生し、振動子は図16に示すX方向に屈曲す
る。同様にB相に対して電圧を印加するとX方向と概略
直行するY方向に屈曲される。印加する電圧を交流電圧
とし、例えば振動子の屈曲振動の固有振動数付近の交流
周波数を選ぶと、周期的、かつ安定した振動子の屈曲振
動が得られる。又、B相への印加電圧をA相への印加電
圧に対して適当な時間的位相差を与えると、振動子の任
意の点は軌跡が楕円を描くように振動を行う。このよう
な振動をしている振動子の任意の点、例えば第一振動体
2の上端面に不図示の移動体を加圧接触させると、移動
体は振動子の表面粒子の楕円運動により、送りの力を与
えられる。
より歪みを生じ、圧電効果により電荷を発生する。この
電荷を接続端子9Sより検出することで振動子の振動状
態のモニターが行われる。電極6SはA相圧電素子に対
して0radずれた位置に配置される。この時の、周波
数に対するA相圧電素子の印加電圧とセンサー相の出力
信号の位相差の関係(以後θA−Sと称する)、及びセ
ンサー相の出力信号の大きさ(Vs)の関係を図17に
示す。屈曲1次振動モードで振動子を駆動すると、共振
周波数Frにおいて位相差θA−Sは、CW(時計周り
方向)、CCW(反時計周り方向)共に(90π/18
0)radになり、共振周波数より高い側の周波数では
徐々にずれていく。出力信号の大きさ(Vs)は共振周
波数付近で最大値をとり、共振周波数より高い側の周波
数では徐々に小さくなる。よって、振動を与えている時
にこの位相差θA−Sや出力信号の大きさを見ることで
入力の周波数と振動子の共振周波数との関係のモニター
が行え、振動子の安定した駆動が行える。
に配置される。プリント基板4は圧電素子板1に隣接し
て配置されるため、プリント基板4においても振動子の
変形による歪みは大きなものとなる。振動子の減衰によ
る振動エネルギーの消費量を抑えるためにはプリント基
板4は減衰の小さい材料を選択することが望ましい。本
実施例ではプリント基板4のベース材としてセラミック
材料を用いることで減衰量の小さい振動子としている。
又、プリント基板のベースとしてアルミ等の金属材料を
選択することも可能である。
のように振動子の減衰量の増加を抑えるため、プリント
基板のベースとしてセラミック板を用いる場合、板厚は
0.8mm以下であることが望ましい。金属材料を用い
る場合はアルミニウム等の振動減衰の小さい材料を用い
ることが望ましい。金属材料をベース基板とする場合、
ベース基板−電極板間に絶縁層が必要となるが、この絶
縁層には通常樹脂材料が用いられるために振動減衰が大
きなものとなってしまう。このため、プリント基板に設
けられる絶縁層は80μm以下であることが望ましい。
を示す分解斜視図であり、図3の第2実施例の変形実施
例である。
向に分極(4領域に分けずに全面同極性に分極)を施し
た後に片面の電極を研摩等により除去してある。この電
極を除去した面と、プリント基板4の電極面が接触する
ように配置される。
への給電が行われる。基板電極7B1,7B2によりB
相への給電が行われるが基板電極7B2には7B1と逆
の電圧が印加される。交流電圧であれば振動子に屈曲振
動が与えられる。又、基板電極7Sにより振動子の振動
状態のモニターが行われる。
を示す棒状超音波振動子の分解斜視図である。図20は
本実施例で用いるフレキシブルプリント基板20の一部
分の詳細図である。
ものとほぼ同じである。プリント基板4にはフレキシブ
ルプリント基板20が用いられ、プリント基板20は図
15に示した電極板19を兼ねる円盤部を持ち、円盤状
の電極7GNDが備えられる。プリント基板20は不図
示の外部制御回路との接続端子9を合わせ持つ。
基板の円盤部には円周を概略4等分する基板電極7が円
盤部両面に配されている。基板電極7A2と7A3はプ
リント基板の裏面で、内径部の導通パターン103aに
より接続される。基板電極7B1と7B2はプリント基
板のオモテ面で、振動子の外径より外側の導通パターン
103bにより接続される。両面の基板電極7はプリン
ト基板に設けられたスルーホール101により導通され
る。基板電極と接続端子は7A1−9A,7B1−9
B,7S−9Sでプリント基板上の導通パターンにより
接続される。
位を与えるために設けられる。基板電極7GNDはプリ
ント基板の両面に設けられ、スルーホール104により
両面の間で導通されている。又、基板電極7GNDと接
続端子9GNDはプリント基板上の導通パターンにより
導通される。
施例を示す棒状超音波振動子の分解斜視図である。図2
2は本実施例で用いられるフレキシブルプリント基板の
部分詳細図と圧電素子の電極構成を示す平面図である。
ものとほぼ同じであり、2枚の圧電素子板の一方の圧電
素子1bには図22に示すように4つの駆動用電極と1
つのセンサー用電極7Sが備えられる。電極7SはX軸
に対称となる形状をなしている。プリント基板20の両
面には圧電素子の各電極に対応する位置に基板電極7が
備えられる。
の概略4分の1を用いてセンサー相を設けており、この
ため駆動に用いられる圧電素子の面積が大きく減少して
いたが、本実施例ではセンサー用の圧電素子とセンサー
用電極を小さくして駆動力減少の防止を図っている。
動子の変形の状態を表したものである。圧電素子の単位
面積dAが振動子のX方向への屈曲に作用する力は振動
子の中心軸から領域dAのX方向への長さxの積で与え
られる。つまり、振動子に屈曲変形を発生させる時は圧
電素子の外径側を用いる方が圧電素子が発生する力を有
効に用いることができる。センサー相を圧電素子の内径
側に設けることで駆動に用いられる圧電素子の領域を力
の発生量の大きな位置に配することができ、変形量の大
きく効率の高い振動子を作成できる。
施例の棒状超音波振動子の縦断面図であり、圧電素子板
1を6枚用いた例を示しているが、4枚、8枚等偶数枚
を用いた振動子の構成は本実施例と同様にして容易に形
成できる。
基板20は4ケ所の円盤部20Rを持ち、円盤部20R
1は図9と同様の基板電極構成をなしており、駆動用の
電極7A,7B及びセンサー相用電極7Sが備えられて
いる。円盤部20R2,20R3はA,B相のための電
極7A,7Bを備える。
0R1,20R2,20R3をはさみ込む形で圧電素子
板1が配される。ただしプリント基板20の円盤部20
R1の図に示した面には圧電素子1の電極6を持つ面
が、円盤部のその他の面には圧電素子1の電極6を持つ
面が、配される。圧電素子1の共通電極8と接するよう
に金属製の電極板21が配される。電極板21は締結ボ
ルト5に加圧接触し電気的に導通される。第一振動体2
と第二振動体3、締結ボルト5は金属材料で形成されて
おり、更に第二振動体3はプリント基板円盤部20R4
と接触しているのでこれらはすべてGND電位となり、
圧電素子1すべてにGND電位が与えられる。
てセンサー層として用いる圧電素子は微小であり、圧電
素子を駆動用として有効に用いられる。
し、A,B相の2相による駆動を示してきたが本発明は
これに限らず圧電素子及び圧電素子各電極への給電のた
めのプリント基板電極を任意の数に分割し、2相以上の
電圧負荷による駆動構成としても良い。
び圧電素子1を6分割し、3相による駆動とした例であ
る。
び圧電素子1を8分割し、4相による駆動とした例であ
る。
駆動構成は本発明の他の実施例においても容易に実施で
きる。
超音波モータの縦断面図である。振動子の締結ボルト5
は先端部に細径の支柱部5pを有し、この支柱部5pの
先端部に固定された固定部材15によりモータ自体の固
定を行えるようにし、更に移動体等の回転支持の作用を
兼用している。移動体18は第一弾性体2の先端面に接
触し、加圧は固定部材15からベアリング部材13とギ
ア14を介して移動体18に内装されたバネケース17
のコイルバネ16を押圧することで与えられる。
振動子では、圧電素子と外部制御回路とを電気的に接続
するための接続手段としてリード線の使用をやめてプリ
ント基板を使用するとともに該プリント基板を該振動子
の締結用ボルトの締め付け力を利用して圧電素子と振動
子本体との間に挟み込むようにしたので、従来のような
リード線のハンダ付け作業が不要となり、従って、ハン
ダ付け作業に起因する様々な問題すなわち、品質の不安
定、信頼性の低さ、作業能率の悪さ、製造コストの高
さ、耐久性に対する不安、等の問題、が解決され、品質
の安定した信頼性の高い、且つ、低コストで製造できる
超音波振動子が提供される。また、プリント基板は、絶
縁面と電極部とを接着剤層を用いずに接合した構成とし
ているので、振動減衰が少なく、効率のよい振動子を提
供することができる。さらに、本発明の構造によれば、
従来品よりも高出力の超音波振動子を低コストで容易に
製作することができる。
図。
図。
図。
するための図。
シブルプリント基板の構成と力学的性質とを示した図。
図。
板の構成を示した図。
図。
ト基板の構成を示した図。
断面図。
るプリント基板の構成を示した図。
基板の他の実施例を示した図。
リント基板及び圧電素子の構成を示した図。
視図。
を示した図。
出力を説明するための図。
視図。
視図。
構成を示した図。
斜視図。
素子及びプリント配線基板の構成を示した図。
発生状態を説明するための図。
縦断面図。
線基板の構造を示した図。
電素子とプリント配線基板の構成を示した図。
れる圧電素子とプリント基板の構成を示した図。
超音波モータの縦断面図。
電極 9…接続端子 13…ベアリング
部材 14…ギア 15…固定部材 16…コイルバネ 17…バネケース 18…ロータ 19…電極板 20…フレキシブルプリント基板 21…電極板 22…絶縁シート 101…スルーホ
ール 102…導通電極 103…導通パタ
ーン
Claims (13)
- 【請求項1】 複数の電極を少なくとも一方の端面に有
した少なくとも一枚の圧電素子と、該圧電素子の二つの
端面に対向して配置されるとともに該圧電素子を挟圧保
持する少なくとも2個の弾性体と、該圧電素子と該弾性
体とを互いに締結固定する締結部材と、を有して成る棒
状の超音波振動子において、 該圧電素子と該弾性体との間に配置されて該締結部材に
より該圧電素子と該弾性体との間に挟圧保持されるもの
であって、絶縁面と電極部とを接着剤層を用いずに接合
したプリント基板が設けられ、該プリント基板には該圧
電素子の該電極に接続する該電極部が該弾性体による挟
持領域に設けられるとともに外部制御回路との接続端子
が突出位置に設けられていることを特徴とする超音波振
動子。 - 【請求項2】 複数の駆動用電極とセンサー用電極とを
少なくとも一方の端面に有した少なくとも一枚の圧電素
子と、該圧電素子の二つの端面に対向して配置されると
ともに該圧電素子を挟圧保持する少なくとも2個の弾性
体と、該圧電素子と該弾性体とを互いに締結固定する締
結部材と、を有して成る棒状の超音波振動子において、 該圧電素子と該弾性体との間に配置されて該締結部材に
より該圧電素子と該弾性体との間に挟圧保持されるもの
であって、絶縁面と電極部とを接着剤層を用いずに接合
したプリント基板が設けられ、該プリント基板には該圧
電素子の各々の電極に接続する該電極部が該弾性体によ
る挟持領域に設けられるとともに外部制御回路との接続
端子が突出位置に設けられていることを特徴とする超音
波振動子。 - 【請求項3】 プリント基板は両面に電極部を有し、該
両面の電極部を電気的に接続するスルーホールを有して
いることを特徴とする請求項1又は2の超音波振動子。 - 【請求項4】 該圧電素子は厚さ方向に分極されるとと
もに一方の端面にのみ電極を有しているものであること
を特徴とする請求項1又は2の超音波振動子。 - 【請求項5】 該圧電素子及び該プリント基板はそれぞ
れの中心部に孔が貫設されている環状円盤形をなし、該
弾性体は中心部に孔が貫設されている環状体もしくは肉
厚円筒体であり、該締結部材は該圧電素子及び該プリン
ト基板並びに該弾性体の孔に貫挿された軸状部材であ
り、該プリント基板の電極部を接続する配線が該プリン
ト基板の該孔の孔縁と該プリント配線基板の外周縁に沿
って設けられていることを特徴とする請求項1又は2の
超音波振動子。 - 【請求項6】 該プリント基板がフレキシブルプリント
配線基板であることを特徴とする請求項1又は2の超音
波振動子。 - 【請求項7】 該プリント基板がフレキシブルプリント
配線基板であって、ベースシートに対して該電極部を直
接接合したフレキシブルプリント配線基板であることを
特徴とする請求項1又は2の超音波振動子。 - 【請求項8】 該圧電素子の接地電極に接続する接地用
電極部を該プリント基板が有していることを特徴とする
請求項1又は2の超音波振動子。 - 【請求項9】 該センサー用電極の大きさが該駆動用電
極の大きさより小さく設定されていることを特徴とする
請求項2の超音波振動子。 - 【請求項10】 該センサー用電極が該駆動用電極より
も内周側に配置されていることを特徴とする請求項2の
超音波振動子。 - 【請求項11】 該プリント基板がフレキシブルプリン
ト配線基板であって、金属のベースシートに絶縁層を形
成し、該絶縁層に対して該電極部を接合したフレキシブ
ルプリント配線基板であることを特徴とする請求項1又
は2の超音波振動子。 - 【請求項12】 該絶縁層を80μm以下にしたことを特
徴とする請求項11の超音波振動子。 - 【請求項13】 請求項1ないし12のいずれかに記載
の超音波振動子を用いて被駆動体を駆動することを特徴
とする超音波駆動装置。
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Applications Claiming Priority (1)
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Publication Number | Publication Date |
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JPH07163163A JPH07163163A (ja) | 1995-06-23 |
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Family
ID=17900524
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP30173493A Expired - Lifetime JP3170634B2 (ja) | 1993-12-01 | 1993-12-01 | 超音波振動子及び超音波駆動装置 |
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Country | Link |
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JP (1) | JP3170634B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
1993
- 1993-12-01 JP JP30173493A patent/JP3170634B2/ja not_active Expired - Lifetime
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