JP3170459B2 - 弁の操作構造 - Google Patents

弁の操作構造

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JP3170459B2
JP3170459B2 JP19735296A JP19735296A JP3170459B2 JP 3170459 B2 JP3170459 B2 JP 3170459B2 JP 19735296 A JP19735296 A JP 19735296A JP 19735296 A JP19735296 A JP 19735296A JP 3170459 B2 JP3170459 B2 JP 3170459B2
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lifting
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トラクタなどの作
業車の作業装置昇降用のリフトアームを駆動する油圧シ
リンダを制御する場合などの用いられる弁の操作構造
で、詳しくは、弁における直動型のスプールに一体移動
する状態に連結のアームに、前記スプールを移動操作す
るための操作機構を連係させ、前記スプールを一方向に
移動付勢するスプリングを設けてある構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、トラクタの後部に作業装置を昇
降自在に連結してある作業機では、シリンダケースに昇
降揺動自在に支持させた作業装置昇降用のリフトアーム
を駆動するための油圧シリンダに対する油圧制御弁とし
て前記の弁を設け、アームの連結部に、天秤の長手方向
中央箇所をスプール移動方向に直交する軸芯周りに揺動
自在に連結させ、人為操作される昇降操作レバーの作動
に連動して前記軸芯と平行な第1軸芯周りに揺動するこ
とにより前記天秤を一端を支点としてスプール移動方向
に揺動させて前記連結部をスプール移動方向に移動させ
るように天秤の他端に連動する操作アームと、前記リフ
トアームの昇降揺動に連動して前記軸芯と平行な第2軸
芯周りに揺動することにより前記天秤を他端を支点とし
てスプール移動方向に揺動させて前記連結部を前記とは
反対のスプール移動方向に移動させるように天秤の一端
に連動するフィードバックアームとを設けて、昇降操作
レバーの操作位置に対応する高さ位置にリフトアーム、
つまり、作業装置を昇降させるいわゆる、ポジション制
御を行う構成が採用される場合がある。
【0003】詳述すれば、昇降操作レバーを上昇方向に
操作すると、その昇降操作レバーの移動に連動した操作
アームの上昇側への揺動に伴い天秤が一端を支点として
揺動することにより、天秤のアームとの連結部が上昇側
に移動することでアームが上昇側に移動してスプールが
中立位置から上昇位置に移動し、油圧制御弁が中立状態
から上昇状態に切り換わる。そして、この油圧制御弁が
上昇状態に切り換わることでリフトアームが上昇揺動す
ることになり、このリフトアームの上昇揺動に連動した
フィードバックアームの中立側への揺動に伴って、昇降
操作レバーの上昇方向への操作が解除されて昇降操作レ
バーが停止されるまでは、操作アームが揺動しているこ
とで天秤が連結部を支点として揺動してスプールの位置
が上昇位置に保持され、昇降操作レバーの上昇操作が停
止されて操作アームが停止すると、天秤が他端を支点と
して揺動することにより、連結部が中立側に移動するこ
とでアームが中立側に移動してスプールが上昇位置から
中立位置に移動し、油圧制御弁が上昇状態から中立状態
に切り換わり、リフトアームの上昇揺動が停止して昇降
操作レバーの操作位置に対応する上下位置にリフトアー
ムが停止する。
【0004】他方、昇降操作レバーを下降方向に操作す
ると、その昇降操作レバーの移動に連動した操作アーム
の下降側への揺動に伴い天秤が一端を支点として前記と
は反対側に揺動することにより、天秤とアームとの連結
が下降側に移動することでアームが下降側に移動して
スプールが中立位置から下降位置に移動し、油圧制御弁
が中立状態から下降状態に切り換わる。そして、この油
圧制御弁が下降状態に切り換わることでリフトアームが
下降揺動することになり、このリフトアームの下降揺動
に連動したフィードバックアームの中立側への揺動に伴
って、昇降操作レバーの下降方向への操作が解除されて
昇降操作レバーが停止されるまでは、操作アームが揺動
していることで天秤が連結部を支点として前記とは反対
方向に揺動してスプールの位置が下降位置に保持され、
昇降操作レバーの下降操作が停止されて操作アームが停
止すると、天秤が他端を支点として前記とは反対方向に
揺動することにより、連結部が中立側に移動することで
アームが中立側に移動してスプールが下降位置から中立
位置に移動し、油圧制御弁が下降状態から中立状態に切
り換わり、リフトアームの下降揺動が停止して昇降操作
レバーの操作位置に対応する上下位置にリフトアームが
停止する。
【0005】そして、スプールが上昇方向に移動付勢さ
れていると、昇降操作レバーの下降操作に伴う操作アー
ムによるスプールの下降位置への移動及び上昇操作時に
おけるフィードバックアームによるスプールの中立位置
への移動が、スプリングによる付勢力に抗した移動とな
る一方、昇降操作レバーの上昇操作に伴う操作アームに
よるスプールの上昇位置への移動及び下降操作時におけ
るフィードバックアームによるスプール中立位置への移
動が、連結部の移動に付勢力で追従しての移動となる。
また、反対に、スプールが下降方向に移動付勢されてい
ると、昇降操作レバーの上昇操作に伴う操作アームによ
るスプールの上昇位置への移動及び下降操作時における
フィードバックアームによる中立位置への移動がスプリ
ングによる付勢力に抗した移動となる一方、昇降操作レ
バーの下降操作に伴う操作アームによるスプールの下降
位置への移動及び上昇操作時におけるフィードバックア
ームによるスプールの中立位置への移動が、連結部の移
動に付勢力で追従しての移動となる。
【0006】そのような操作構造として従来では、図1
2に示すように、油圧制御弁13のスプール13Aを一
方向に移動付勢するスプリング23をスプール13A周
りを巻回する状態で油圧制御弁13の弁ケースCとアー
ム18との間に介装して、スプール13A自体に一方向
への付勢力を付与するようにしていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来構造
によるときは、連結部の移動に付勢力で追従してスプー
ルを移動させる場合には、スプールがスプリングの付勢
力で移動するから、操作アームと昇降操作レバーとの連
動機構及びフィードバックアームとリフトアームとの連
動機構にスプールを移動させるための操作力が必要でな
くて、スプールを円滑に移動させることができるもの
の、連結部を移動させてスプールを付勢力に抗して移動
させる際、操作力が作用する連結部とスプリングが作用
する反力点との間隔が大きいため、アームに作用する反
力点回りでのモーメントが大きくなり、その結果、アー
ムに倒れが発生してスプールと弁ケースとの間にこじれ
が発生することにより、操作抵抗が非常に大きくなっ
て、前記両連動機構にこじれや撓みを発生させる。
【0008】このことは、油圧制御弁自体の性能が良く
ても、連結部の移動に付勢力で追従してスプールを移動
させる場合と、付勢力に抗して連結部を移動させてスプ
ールを移動させる場合とで、昇降操作レバー及びリフト
アームの作動量に対応したスプールの移動量が大きく相
違してヒステリシスが大きくなり、その結果、同じ位置
に昇降操作レバーを操作位置させた場合であっても、下
降側から昇降操作レバーを操作位置させたときと上昇側
から昇降操作レバーを操作位置させたときとでリフトア
ームの揺動停止位置が相違するといったように、精度の
良い制御を行えない。しかも、付勢力に抗してスプール
を移動させるように操作された場合には、連動機構のこ
じれや撓みよる操作量の吸収があるため、微操作を行い
にくいものし、かつ、昇降操作レバーの作動及びフィー
ドバック作動に対するスプールの感度を低下させてい
た。
【0009】要するに、従来の技術によるときは、連結
部操作によって、付勢力に抗してスプールを移動させる
場合と付勢力でスプールの追従移動させる場合とで必要
とされる操作力が大きく違って、操作性が悪いものであ
り、作業機のポジション制御に適用した場合には、昇降
操作レバーの操作位置に対応する揺動位置にリフトアー
ムを正確に揺動位置させることが、つまり、正確なポジ
ション制御が難しいものであった。
【0010】本発明の目的は、スプールを一方向にスプ
リングで移動付勢する形式を採用し た場合における操作
性を改善する点にある。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る本第1発
明の特徴及び作用並びに効果は次の通りである。
【0012】〔特徴〕 弁における直動型のスプールに一体移動する状態に連結
のアームに、前記スプールを移動操作するための操作機
構を連係させ、前記スプールを一方向に移動付勢するス
プリングを、前記スプールよりも操作機構側に変位した
箇所で前記アーム又はアームと操作機構との連結部に作
用するように配設してある点にある。
【0013】〔作用〕 本第1発明によるときは、スプールよりも操作機構側に
変位した箇所でアーム又はアームと操作機構との連結部
に作用するように、スプールを一方向に移動付勢するス
プリングを配設してあるから、従前と同様に、スプリン
グによりスプールを一方向に移動付勢することでスプー
ルを一方向に移動させる際には連結部の移動に付勢力で
スプールを追従移動させてスプールを円滑に移動させる
形式を採用しながらも、連結部を移動させることでスプ
ールをスプリングの付勢力に抗して移動させていくと
き、スプリングが作用する反力点が連結部やその近くと
なり、その結果、アームに作用する反力点回りのモーメ
ントが零に又は小さくなって、スプリングを設けること
に起因したアームの倒れを零に又は小さくしてスプール
と弁ケースとの間に発生するこじれを零に又は小さくで
きる。その結果、スプールを付勢力に抗して移動させる
際の操作抵抗を小さくできて、連結部の移動に付勢力で
スプールを追従移動させる場合との操作抵抗の差を小さ
くすることができる。しかも、スプリングの操作対象が
アームであるから、これをスプリング受けに兼用するこ
とができる。
【0014】 〔効果〕 従って、本第1発明によれば、連結部の移動に付勢力で
スプールを追従移動させる場合とスプールを付勢力に抗
して移動させる場合との操作抵抗差を小さくできること
により、操作性を改善できるようになった。しかも、部
材の兼用化により構造簡単に実施することができる。
【0015】請求項2に係る本第2発明の特徴は次の通
りである。
【0016】〔特徴〕 上記本第1発明の特徴において、前記弁が、作業車にお
けるシリンダケースに昇降揺動自在に支持させた作業装
置昇降用のリフトアームを駆動するための油圧シリンダ
に対する油圧制御弁であって、その油圧制御弁の操作系
を構成するに、前記操作機構には、アームの連結部を、
人為操作される昇降操作レバーの作動に連動してスプー
ル移動方向に直交する軸芯周りに揺動させて前記連結部
をスプール移動方向に移動させる操作アームと、前記リ
フトアームの昇降揺動に連動して前記連結部を前記とは
反対のスプール移動方向に移動させるフィードバックア
ームとを設けてある点にある。
【0017】請求項3に係る本第3発明の特徴及び作用
並びに効果は次の通りである。
【0018】〔特徴〕 上記本第1発明や本第2発明の特徴において、前記弁
が、作業車におけるシリンダケースに昇降揺動自在に支
持させた作業装置昇降用のリフトアームを駆動するため
の油圧シリンダに対する油圧制御弁であって、その油圧
制御弁の操作系を構成するに、アームの連結部に、天秤
の長手方向中央箇所をスプール移動方向に直交する軸芯
周りに揺動自在に連結させ、人為操作される昇降操作レ
バーの作動に連動して前記軸芯と平行な第1軸芯周りに
揺動することにより前記天秤を一端を支点としてスプー
ル移動方向に揺動させて前記連結部をスプール移動方向
に移動させるように天秤の他端に連動する操作アーム
と、前記リフトアームの昇降揺動に連動して前記軸芯と
平行な第2軸芯周りに揺動することにより前記天秤を他
端を支点としてスプール移動方向に揺動させて前記連結
を前記とは反対のスプール移動方向に移動させるよう
に天秤の一端に連動するフィードバックアームとを設け
てある点にある。
【0019】〔作用〕 本第3発明によるときは、昇降操作レバーを上昇方向に
操作すると、その昇降操作レバーの移動に連動した操作
アームの上昇側への揺動に伴い天秤が一端を支点として
揺動することにより、天秤の連結部が上昇側に移動する
ことでアームが上昇側に移動してスプールが中立位置か
ら上昇位置に移動し、油圧制御弁が中立状態から上昇状
態に切り換わる。そして、この油圧制御弁が上昇状態に
切り換わることでリフトアームが上昇揺動することにな
り、このリフトアームの上昇揺動に連動したフィードバ
ックアームの中立側への揺動に伴って、昇降操作レバー
の上昇方向への操作が解除されて昇降操作レバーが停止
されるまでは、操作アームが揺動していることで天秤が
連結部を支点として揺動してスプールの位置が上昇位置
に保持され、昇降操作レバーの上昇操作が停止されて操
作アームが停止すると、天秤が他端を支点として揺動す
ることにより、連結部が中立側に移動することでアーム
が中立側に移動してスプールが上昇位置から中立位置に
移動し、油圧制御弁が上昇状態から中立状態に切り換わ
り、リフトアームの上昇揺動が停止して昇降操作レバー
の操作位置に対応する上下位置にリフトアームが停止す
る。
【0020】他方、昇降操作レバーを下降方向に操作す
ると、その昇降操作レバーの移動に連動した操作アーム
の下降側への揺動に伴い天秤が一端を支点として前記と
は反対側に揺動することにより、天秤とアームとの連結
が下降側に移動することでアームが下降側に移動して
スプールが中立位置から下降位置に移動し、油圧制御弁
が中立状態から下降状態に切り換わる。そして、この油
圧制御弁が下降状態に切り換わることでリフトアームが
下降揺動することになり、このリフトアームの下降揺動
に連動したフィードバックアームの中立側への揺動に伴
って、昇降操作レバーの下降方向への操作が解除されて
昇降操作レバーが停止されるまでは、操作アームが揺動
していることで天秤が連結部を支点として前記とは反対
方向に揺動してスプールの位置が下降位置に保持され、
昇降操作レバーの下降操作が停止されて操作アームが停
止すると、天秤が他端を支点として前記とは反対方向に
揺動することにより、連結部が中立側に移動することで
アームが中立側に移動してスプールが下降位置から中立
位置に移動し、油圧制御弁が下降状態から中立状態に切
り換わり、リフトアームの下降揺動が停止して昇降操作
レバーの操作位置に対応する上下位置にリフトアームが
停止する。要するに、昇降操作レバーの操作位置に対応
する高さ位置にリフトアーム、つまり、作業装置を昇降
させるいわゆる、ポジション制御を行うことができる。
そして、本第1発明で述べたように、スプールを付勢力
に抗して移動させる際の操作抵抗を小さくできることに
より、連動機構に発生するこじれや撓みを小さくでき
る。
【0021】 〔効果〕 従って、本第3発明によれば、連結部の移動に付勢力で
追従させてスプールを移動させる場合と、付勢力に抗し
連結部を移動させてスプールを移動させる場合とで、
昇降操作レバー及びリフトアームの作動量に対応したス
プールの移動量の相違を少なくしてヒステリシスを小さ
くでき、その結果、精度の良い制御を行える。しかも、
天秤からスプールへのアームを介する操作力の伝達ロス
を極力少なくして、微操作を行い易いいものにし、か
つ、昇降操作レバーの作動及びフィードバック作動に対
するスプールの感度を向上させて、ポジション制御が正
確に、かつ、精度良く行えるようになった。
【0022】請求項4に係る本第4発明の特徴及び作用
並びに効果は次の通りである。
【0023】〔特徴〕 上記本第3発明の特徴において、前記昇降操作レバーと
操作アームとを連動させる連動手段を構成するに、操作
アームの軸部に、その軸部と一体に第1軸芯周りに揺動
する当たり部を形成し、前記昇降操作レバーに、前記ス
プリングの付勢力による揺動方向とは反対方向から前記
当たり部に接当して昇降操作レバーの一方向側への揺動
に伴い前記付勢力に抗して当たり部を反対方向に押圧揺
動させる接当操作部を形成してある点にある。
【0024】〔作用〕 本第4発明によるときは、スプールを付勢するスプリン
グを設けてあることに着目して、軸部に当たり部を形成
し、かつ、昇降操作レバーに接当操作部を形成すること
により、昇降操作レバーの一方向側への揺動に伴いスプ
リングの付勢力に抗して天秤を揺動させる一方、昇降操
作レバーの反対方向への揺動に伴いスプリングの付勢力
で天秤を揺動させるようにしてあって、スプリングの付
勢力で接当操作部と当たり部とを常時、接当するように
してあるから、接当操作部と当たり部との連動にガタを
発生させることがない。
【0025】 〔効果〕 従って、本第4発明によれば、昇降操作レバーの動作に
天秤を正確に応動させて、所期のポジション制御の精度
を向上できるようになった。
【0026】請求項5に係る本第5発明の特徴及び作用
並びに効果は次の通りである。
【0027】〔特徴〕 上記本第4発明の特徴において、前記昇降操作レバー
に、前記当たり部に前記付勢力による揺動方向から接当
して昇降操作レバーの前記一方向側とは反対方向側への
揺動に伴い当たり部を揺動方向に押圧揺動させるための
逆接当操作部を形成してある点にある。
【0028】〔作用〕 本第5発明によるときは、昇降操作レバーに逆接当操作
部を形成して、昇降操作レバーの反対方向側への作動に
よっても当たり部を押圧揺動させるようにしてあるか
ら、汚染などによりスプールの移動抵抗が大きくなっ
て、スプリングの付勢力によるスプールの動きが鈍くな
った場合、昇降操作レバーを反対方向側に作動させるこ
とにより、スプリングの付勢力に代わって人為操作力で
スプールを確実に移動させることができる。
【0029】 〔効果〕 従って、本第5発明によれば、信頼性を向上できるよう
になった。
【0030】
【発明の実施の形態】乗用型耕耘機は、図1及び図2に
示すように、左右一対の駆動操向用の前車輪1、左右一
対の駆動用の後車輪2、運転座席3、ステアリングハン
ドル4、昇降揺動自在な機体後部の左右一対のリフトア
ーム5、そのリフトアーム5を昇降揺動駆動するための
油圧シリンダ(以下リフトシリンダと称する。)6など
を備えたトラクタ7の後部に、トップリンク8aと左右
一対のロアリンク8bとからなる3点リンク機構8を介
して耕耘装置9を昇降自在に連結し、前記リフトアーム
5に前記ロアリンク8bをリフトロッド10を介して連
結して、耕耘装置9を駆動昇降するように構成されてい
る。
【0031】前記リフトアーム5は、前記トラクタ7の
後部を構成するミッションケース11の上部に取り付け
たシリンダケース12に昇降揺動自在に支持されてい
る。
【0032】前記リフトシリンダ6は、圧油供給により
伸長作動してリフトアーム5を上昇側に揺動させ、圧油
排出により耕耘装置9の重量で短縮作動してリフトアー
ム5を下降側に揺動させるものであって、そのシリンダ
室6Aは、図5に示すように、前記シリンダケース12
内にそのシリンダケース12の左右中心Xより左右一側
方に偏位されて配置形成されている。前記シリンダ室6
Aを形成するシリンダチューブ部6aは、シリンダケー
ス12の一部として一体形成されている。
【0033】そして、乗用型耕耘機、つまりは、トラク
タ7は、耕耘装置9の対トラクタ高さを設定レベルに維
持する機械式のポジション制御手段を備えている。
【0034】前記ポジション制御手段は、図3に示すよ
うに、リフトシリンダ6に対する油圧制御弁13と、ミ
ッションケース11に貯留されている潤滑油を作動油と
して前記油圧制御弁13に供給する油圧ポンプ14を備
えた油圧回路15と、前記油圧制御弁13を操作するよ
うに前記運転座席3の横側に設けた昇降操作レバー16
と、この昇降操作レバー16で設定されたレベルに耕耘
装置9が昇降したとき前記油圧制御弁13を中立状態に
戻す連係手段とを設けて、昇降操作レバー16で設定し
たレベルに耕耘装置9を昇降するように構成されてい
る。
【0035】前記油圧制御弁13は、図5に示すよう
に、前記シリンダチューブ6aとそれに左右方向で対向
するシリンダケース12の側壁部12aとの間隙Aの下
方に、そのスプール13Aが前後向き姿勢となる状態で
配設されている。そして、図4に示すように、第1制御
弁V1、第2制御弁V2、第3制御弁V3、逆止弁V4
を一つの弁ケースCに組み込んだものである。
【0036】前記スプール13Aは、図3〜図7に示す
ように、第1制御弁V1を構成する第1スプール13a
と、第2制御弁V2を構成する第2スプール13bとか
らなる。
【0037】前記第1スプール13aは、前後方向に移
動することにより、中立位置N、上昇位置U、下降位置
Dの三つの操作位置に切り換え操作自在なものである。
【0038】前記第2スプール13bは、前後方向に移
動することにより、中立位置Nと作用位置URとの二つ
の操作位置に切り換え操作自在なものである。
【0039】詳述すると、図4に示すように、第1スプ
ール13aが中立位置Nで第2スプール13bが中立位
置Nになると、第3制御弁V3がポンプポートPPから
からの圧油を第1タンクポートT1から流出させ、第2
制御弁V2がシリンダポートCPからの圧油を第2タン
クポートT2から流出しないようにロックすることによ
り、油圧制御弁13が中立状態になってリフトシリンダ
6を停止状態に制御する。第1スプール13aが上昇位
置Uで第2スプール13bが中立位置Nになると、第3
制御弁V3が第1制御弁V1からパイロット回路17を
介して供給されるパイロット油圧でロック作動してポン
プポートPPからの圧油を第1タンクポートT1から流
出しないようにロックし、かつ、第2制御弁V2がポン
プポートPPからの圧油を第2タンクポートT2から流
出しないようにロックすることにより、油圧制御弁13
が上昇操作状態になってリフトシリンダ6をリフトアー
ム上昇側の駆動状態に制御する。第1スプール13aが
下降位置Dで第2スプール13bが作用位置URになる
と、第1制御弁V1がポンプポートPPからの圧油を第
3タンクポートT3から流出させ、かつ、第2制御弁V
2がシリンダポートCPからの圧油を第2タンクポート
T2から流出させることにより、油圧制御弁13が下降
操作状態となってリフトシリンダ6をリフトアーム下降
側の駆動状態に制御する。
【0040】前記昇降操作レバー16は、図3、図5に
示すように、に示すように、前記シリンダケース12の
側壁部12aに左右向き軸芯P0周りに前後揺動自在に
取り付けられている。
【0041】前記連係手段は、前記スプール13Aにア
ーム18を連結し、このアーム18上端の連結部に、前
記シリンダチューブ部6aと側壁部12aとの間隙Aに
上下向き姿勢で配置した天秤19の上下中央部を支軸J
を介して左右向き軸芯P周りで前後に揺動自在に連結
し、第1左右向き軸芯P1周りに揺動することにより前
記天秤19の下端を支点として前後方向に揺動させるよ
うに前記天秤19の上端に係合連動する操作アーム20
をその軸部20Aが前記側壁部12aを貫通する状態で
その側壁部12aに保持させ、第2左右向き軸芯P2周
りに揺動することにより前記天秤19の上端を支点とし
て前後方向に揺動させるように前記天秤19の下端に係
合連動するフィードバックアーム21をその軸部21A
が前記側壁部12aを貫通する状態でその側壁部12a
に保持させ、前記リフトアーム5が前記昇降操作レバー
16の操作方向に対応する方向に昇降操作レバー16の
操作ストロークに対応するストロークを作動すると、前
記油圧制御弁13を中立状態に戻すように、前記操作ア
ーム20の軸部20Aを昇降操作レバー16に、かつ、
フィードバックアーム21の軸部21Aをフィードバッ
クリンク22を介してリフトアーム5にそれぞれ外端部
において連動させ、前記スプール13Aを下降位置D側
に移動付勢するコイルスプリング23を設けて構成され
ている。なお、アーム18は、第1スプール13aに一
体移動するように連動しており、第2スプール13bに
対しては、移動範囲のうち第1スプール13aを中立位
置Nと下降位置Dとの間で移動させる範囲部分での移動
により第2スプール13bを中立位置Nと作用位置UR
とに切り換えるように連動している。
【0042】すなわち、図10の(イ)に示すように、
油圧制御弁13が中立状態にあるときに昇降操作レバー
16を上昇位置UP側に揺動操作すると、図10の
(イ)中二点鎖線で示すように、操作アーム20が第1
左右向き軸芯P1周りに揺動して天秤19がフィードバ
ックアーム21との係合連動部を支点として揺動し、そ
の結果、図10の(ロ)に示すように、天秤19とアー
ム18との連結部に設けた支軸Jも係合連結部を支点と
して揺動することでアーム18が移動して、第2スプー
ル13bを中立位置Nに保持した状態で第1スプール1
3aが中立位置Nからスプリング23の付勢力に抗して
上昇位置Uに切り換わり、これによって、油圧制御弁1
3が中立状態から上昇操作状態に切り換わって、リフト
シリンダ6をリフトアーム上昇側に駆動させる。このリ
フトシリンダ6の駆動によるリフトアーム5の上昇揺動
に伴いフィードバックアーム21が第2左右向き軸芯P
2周りに揺動することにより、昇降操作レバー16の上
昇方向への操作が解除されて昇降操作レバー16が停止
するまでは、操作アーム20が揺動していることで天秤
19が連結部を支点として、つまり、左右向き軸芯P周
りに揺動して第1スプール13aが上昇位置Uに保持さ
れ、昇降操作レバー16の上昇操作が停止されて操作ア
ーム20が停止すると、図10の(ロ)中二点鎖線で示
すように、天秤19が操作アーム18との係合連動部を
支点として揺動し、その結果、前記連結部も係合連結部
を支点として揺動することでアーム18が前記とは反対
側に移動して、第1スプール13aが付勢力で上昇位置
Uから中立位置Nに切り換わり、これによって、油圧制
御弁13が上昇操作状態から中立状態に切り換わって、
リフトシリンダ6の作動を停止させ、リフトアーム1
8、つまりは、耕耘装置9を、昇降操作レバー16の操
作位置に相当する高さ位置に揺動停止させる。
【0043】また、図10の(ハ)に示すように、油圧
制御弁13が中立状態にあるときに昇降操作レバー16
を下降位置DP側に揺動操作すると、図10の(ハ)中
二点鎖線で示すように、その揺動操作量に応じた量をも
って操作アーム20が第1左右向き軸芯P1周りに前記
とは反対方向に揺動して天秤19がフィードバックアー
ム21との係合連動部を支点として揺動し、その結果、
図10の(ニ)に示すように、連結部も係合連動部を支
点として揺動することでアーム18が前記とは反対方向
に移動して、第1スプール13aが付勢力で中立位置N
から下降位置Dに切り換わる一方、第2スプール13b
が中立位置Nから作用位置URに切り換わり、これによ
って、油圧制御弁13が中立状態から下降操作状態に切
り換わって、リフトシリンダ6をリフトアーム下降側に
駆動させる。このリフトアーム5の下降揺動に伴いフィ
ードバックアーム21が第2左右向き軸芯P2周りに揺
動することにより、昇降操作レバー16の下降方向への
操作が解除されて昇降操作レバー16が停止されるまで
は、操作アーム20が揺動していることで第1スプール
13aが下降位置Dに保持され、昇降操作レバー16の
下降操作が停止されて操作アーム20が停止すると、図
10の(ニ)中二点鎖線で示すように、天秤19が操作
アーム18との係合連動部を支点として揺動し、その結
果、連結部も係合連動部を支点として揺動することでア
ーム18が前記とは反対側に移動して、第1スプール1
3aが下降位置Dから中立位置Nに切り換わる一方、第
2スプール13bが中立位置Nに切り換わり、これによ
って、油圧制御弁13が下降操作状態から中立状態に切
り換わって、リフトシリンダ6の作動を停止させ、リフ
トアーム18、つまりは、耕耘装置9を、昇降操作レバ
ー16の操作位置に相当する高さ位置に揺動停止させ
る。
【0044】また、前記油圧回路15のうち前記第1制
御弁V1からタンクポートT3とを接続している排油路
24は、図4に示すように、第1制御弁V1が上昇位置
Uから中立位置Nに切り換わった際に前記パイロット回
路17パイロット油圧をタンクポートT3に排出するた
めの油路であって、絞り部25が形成されている。
【0045】すなわち、第1スプール13aが上昇位置
Uから中立位置Nに切り換わって油圧制御弁13がリフ
トシリンダ6をリフトアーム上昇駆動から停止状態に切
り換え操作すると、これに伴い排油路24によってパイ
ロット回路17からパイロット油圧を排出することによ
り、第3制御弁V3が排出阻止の閉じ状態から排油許容
の開放状態に切り換わるようにされており、このとき、
絞り部25が排油路24の流量を絞ることでによって第
3制御弁V3を前記開放状態に低速できりかわるように
されている。このため、リフトアーム5は、上昇駆動時
には耕耘装置9を迅速に上昇させるように高速で作動し
ながら、停止時には停止衝撃が発生しにくいように速度
ダウンして緩速で停止する。
【0046】前記コイルスプリング23は、図5〜図7
に示すように、前記スプール13Aよりも前記左右向き
軸芯P側に変位した箇所に設けられている。詳述する
と、前記アーム18を作用対象として設けられている。
つまり、前記アーム18のうち左右向き軸芯Pとスプー
ル13Aとの中央付近と、前記油圧制御弁13の弁ケー
スCに取り付けたブラケット27との間に介装されてお
り、スプール13A及びブラケット27のそれぞれに
は、コイルスプリング23に嵌合してそのコイルスプリ
ング23の逸脱を防止する突起13B,27Aが形成さ
れている。
【0047】前記昇降操作レバー16と操作アーム20
とを連動させる連動手段は、図5、図8に示すように、
操作アーム20の軸部20Aの外端部に、軸部20Aと
一体に第1左右向き軸芯P1周りに揺動する揺動アーム
28の先端に当たり部29を形成し、前記昇降操作レバ
ー16に、前記コイルスプリング23の付勢力による揺
動方向とは反対方向、つまり、上昇操作方向から前記当
たり部29に接当して昇降操作レバー16の上昇操作方
向側への揺動に伴い前記付勢力に抗して当たり部29を
上昇操作方向に押圧揺動させる接当操作部30を形成し
て構成されている。
【0048】すなわち、昇降操作レバー16の上昇操作
動に対しては、その昇降操作レバー16に接当当たり部
30を介して押圧されて操作アーム20を付勢力に抗し
て上昇側に揺動させ、昇降操作レバー16の下降操作動
に対しては、その昇降操作レバー16の下降操作動に伴
い付勢力で追従する状態で操作アーム20を下降側に揺
動させるようになっている。
【0049】かつ、前記昇降操作レバー16には、図9
に示すように、前記当たり部29に前記付勢力による揺
動方向、つまり、下降操作方向から接当して昇降操作レ
バー16の下降側への揺動に伴い当たり部29を下降方
向に押圧揺動させるための逆接当操作部31が形成され
ている。つまり、昇降操作レバー16を下降方向に操作
することでも操作アーム20を下降側に揺動操作できる
ようになっている。
【0050】前記接当操作部30と逆接当操作部31と
は、図8及び図9に示すように、U字形の部材32から
一体に構成されて昇降操作レバー16に取り付けられて
いる。
【0051】なお、前記昇降操作レバー16の取り付け
部には、図5に示すように、前記コイルスプリング23
の付勢力に抗して昇降操作レバー16を位置保持するよ
うにその昇降操作レバーー16の揺動に抵抗を付与する
摩擦式のブレーキ38が設けられており、このブレーキ
38は調節ナット34の締め込み量を調整することで昇
降操作レバー16に付与する抵抗を調節できるようにな
っている。
【0052】〔別実施形態〕 上記実施の形態では、スプリング23の作用対象とし
て、アーム18を示したが、作用対象としては、図11
に示すように、前記連結部に位置する支軸Jであっても
良い。
【0053】上記実施の形態では、アーム18の中央付
近を作用対象とする状態にスプリング23を設けたが、
スプリング23は、アーム18のうち中央付近よりも支
軸J寄りの箇所やスプール13A寄りの箇所を作用対象
とする状態に設けても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態を示す乗用型耕運機の側面図
【図2】実施の形態を示す乗用型耕運機後部の斜視図
【図3】実施の形態を示すポジション制御手段の斜視図
【図4】実施の形態を示す油圧回路図
【図5】実施の形態を示す連係手段の切り欠き正面図
【図6】実施の形態を示す連係手段要部の平面図
【図7】実施の形態を示す連係手段要部の切り欠き側面
【図8】実施の形態を示す連動手段要部の切り欠き側面
【図9】実施の形態を示す連動手段要部の切り欠き側面
【図10】実施の形態を示す天秤の動作説明図
【図11】別実施形態を示す連係手段要部の切り欠き側
面図
【図12】従来の技術を示す要部の切り欠き側面図
【符号の説明】
5 リフトアーム 6 油圧シリンダ 12 シリンダケース 13 油圧制御弁 13A スプール 16 昇降操作レバー 18 アーム 19 天秤 20 操作アーム 20A 軸部 21 フィードバックアーム 23 スプリング 29 当たり部 30 接当操作部 31 逆接当操作部 P 軸芯 P1 第1軸芯 P2 第2軸芯
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭59−27357(JP,U) 実開 昭61−115224(JP,U) 実開 昭60−14159(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16K 31/44 A01B 63/10 F15B 13/04 F16K 11/07

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 弁における直動型のスプールに一体移動
    する状態に連結のアームに、前記スプールを移動操作す
    るための操作機構を連係させ、前記スプールを一方向に
    移動付勢するスプリングを、前記スプールよりも操作機
    構側に変位した箇所で前記アーム又はアームと操作機構
    との連結部に作用するように配設してある弁の操作構
    造。
  2. 【請求項2】 前記弁が、作業車におけるシリンダケー
    スに昇降揺動自在に支持させた作業装置昇降用のリフト
    アームを駆動するための油圧シリンダに対する油圧制御
    弁であって、その油圧制御弁の操作系を構成するに、前
    記操作機構には、アームの連結部を、人為操作される昇
    降操作レバーの作動に連動してスプール移動方向に直交
    する軸芯周りに揺動させて前記連結部をスプール移動方
    向に移動させる操作アームと、前記リフトアームの昇降
    揺動に連動して前記連結部を前記とは反対のスプール移
    動方向に移動させるフィードバックアームとを設けてあ
    る請求項1記載の弁の操作構造。
  3. 【請求項3】 前記弁が、作業車におけるシリンダケー
    スに昇降揺動自在に支持させた作業装置昇降用のリフト
    アームを駆動するための油圧シリンダに対する油圧制御
    弁であって、その油圧制御弁の操作系を構成するに、ア
    ームの連結部に、天秤の長手方向中央箇所をスプール移
    動方向に直交する軸芯周りに揺動自在に連結させ、人為
    操作される昇降操作レバーの作動に連動して前記軸芯と
    平行な第1軸芯周りに揺動することにより前記天秤を一
    端を支点としてスプール移動方向に揺動させて前記連結
    をスプール移動方向に移動させるように天秤の他端に
    連動する操作アームと、前記リフトアームの昇降揺動に
    連動して前記軸芯と平行な第2軸芯周りに揺動すること
    により前記天秤を他端を支点としてスプール移動方向に
    揺動させて前記連結部を前記とは反対のスプール移動方
    向に移動させるように天秤の一端に連動するフィードバ
    ックアームとを設けてある請求項1又は2記載の弁の操
    作構造。
  4. 【請求項4】 前記昇降操作レバーと操作アームとを連
    動させる連動手段を構成するに、操作アームの軸部に、
    その軸部と一体に第1軸芯周りに揺動する当たり部を形
    成し、前記昇降操作レバーに、前記スプリングの付勢力
    による揺動方向とは反対方向から前記当たり部に接当し
    て昇降操作レバーの一方向側への揺動に伴い前記付勢力
    に抗して当たり部を反対方向に押圧揺動させる接当操作
    部を形成してある請求項3記載の弁の操作構造。
  5. 【請求項5】 前記昇降操作レバーに、前記当たり部に
    前記付勢力による揺動方向から接当して昇降操作レバー
    の前記一方向側とは反対方向側への揺動に伴い当たり部
    を揺動方向に押圧揺動させるための逆接当操作部を形成
    してある請求項4記載の弁の操作構造。
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