JP3160866B2 - 電子楽器のパラメータ設定装置 - Google Patents

電子楽器のパラメータ設定装置

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JP3160866B2
JP3160866B2 JP08153292A JP8153292A JP3160866B2 JP 3160866 B2 JP3160866 B2 JP 3160866B2 JP 08153292 A JP08153292 A JP 08153292A JP 8153292 A JP8153292 A JP 8153292A JP 3160866 B2 JP3160866 B2 JP 3160866B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電子楽器における楽
音形成用などの多数のパラメータ情報を設定編集するパ
ラメータ設定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、電子楽器は音源システムおよび周
辺機能などが非常に高度化、多機能化しており、多種多
様の楽音が形成できるようになってきている。それに伴
い、電子楽器の動作を制御するパラメータも非常に多数
になっている。例えば、かつてのVCOやVCFを用い
たいわゆるアナログシンセサイザーにおいてはパラメー
タ数がせいぜい20〜30個程度であったが、近年のデ
ィジタルシンセサイザーにおいては音源部分のみをとっ
ても100〜200個のパラメータを有し、さらに周辺
システムも含めると500以上のパラメータを有するも
のがみられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような膨大な数の
パラメータをユーザが入力あるいは変更するためのパラ
メータ設定編集機能は、例えば多文字表示器やグラフィ
ック表示器を用いたとしてもかなり煩雑なものとならざ
るを得ない。すなわち、そのようなパラメータの設定編
集機能が設けられていたとしても、ユーザはパラメータ
の数が膨大であるためにそれらパラメータのすべてを覚
えることはできず、またパラメータの設定編集操作も煩
雑なため習熟できないという問題点があった。したがっ
て、ユーザは自分でパラメータを設定編集して音作りを
行なうことはほとんどなく、電子楽器メーカーがあらか
じめプリセットしたパラメータの組合わせの中から選択
して使用するのが実情であった。すなわち、近年のシン
セサイザーなどの電子楽器では、パラメータの設定編集
機能は設けられているが、実質的にはそれは用いられる
ことなく、名ばかりのパラメータ設定編集機能となって
いた。
【0004】この発明は、上述の従来例における問題点
に鑑み、内部に数多くのパラメータを有する電子楽器に
用いるパラメータ設定装置において、ユーザの要求ある
いは理解度や習熟度に合せて容易な操作でかつ効果的に
パラメータの入力や変更を行なうことができるようにす
ることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するた
め、この発明は、多数のパラメータによってその動作を
制御される電子楽器のパラメータ設定装置であって、前
記多数のパラメータを記憶するための記憶手段と、前記
多数のパラメータのうちユーザによる設定編集が可能な
パラメータの範囲を表すエディットレベルを指定するた
めのエディットレベル指定手段と、前記パラメータの値
を設定編集するための操作手段と、前記操作手段の操作
に基づき、前記記憶手段に記憶されているパラメータの
値のうち前記エディットレベル指定手段によって指定さ
れたエディットレベルに応じた範囲のパラメータのみを
選択的に設定編集するパラメータ編集手段とを備えたこ
とを特徴とする。
【0006】前記エディットレベル指定手段で指定でき
るエディットレベルは複数レベルとする。例えば、第1
のエディットレベルは非常に限定した範囲のパラメータ
のみを設定編集の対象とし、第2のエディットレベルは
第1のエディットレベルの範囲より広い範囲のパラメー
タを設定編集の対象とし、第3のエディットレベルはす
べてのパラメータを設定編集の対象とする、というよう
に複数のエディットレベルを指定できるようにするとよ
い。
【0007】所定の限定した範囲のパラメータのみを設
定編集の対象とする場合、その対象外のパラメータにつ
いては変更せず元のままの値としてよい。逆に、設定編
集の対象であるパラメータの設定編集の状況に応じて、
その対象外のパラメータを自動的に変更するようにして
もよい。
【0008】また、多数のパラメータをそのパラメータ
の意味や役割などに応じてグループに分け、例えば概念
的にそのグループを表すような名称(置換パラメータと
呼ぶものとする)でそのグループを特定するようにし、
1つの置換パラメータを設定変更することによりそのグ
ループに属する各パラメータを設定変更できるようにし
てもよい。例えば、楽音波形のエンベロープのアタック
の強さというとき、内部的には1つのパラメータでアタ
ックの強さが定められるような形状のエンベロープの場
合もあるし、複数のパラメータでアタックの強さが定め
られるような形状のエンベロープの場合もある。そこ
で、どのような形状のエンベロープであっても「アタッ
クの強さ」という1つの置換パラメータでアタックの強
さに関連する1つあるいは複数のパラメータを代表さ
せ、この置換パラメータ「アタックの強さ」を変更する
ことにより、内部パラメータが幾つあってもそれらを自
動的に変更するようにしてもよい。
【0009】また、パラメータの設定編集を行なってい
る途中で、その時点のパラメータの値を保持したまま、
エディットレベルの変更を行なえるようにするとよい。
これにより、エディットレベルを変更しながらパラメー
タの設定編集を行なうことができ、パラメータの設定編
集作業がより容易となる。
【0010】パラメータの変化可能幅すなわちパラメー
タが取り得る値の範囲は、エディットレベルに応じて異
ならせるようにしてもよい。これにより、例えばユーザ
のパラメータ変更により元の音色のニュアンスが大幅に
変わってしまうことなどを防止できる。
【0011】
【作用】エディットレベル指定手段により指定されたエ
ディットレベルに応じて設定編集が可能なパラメータの
範囲が定められる。したがって、あらかじめユーザの要
求あるいは理解度や習熟度などに合せて設定編集が可能
なパラメータの範囲を定め、その範囲を特定するエディ
ットレベルを設けておくことができる。ユーザは、自己
の要求あるいは理解度や習熟度などに合せた適当なエデ
ィットレベルを指定して、容易かつ効果的なパラメータ
の設定編集を行なうことができる。
【0012】
【実施例】以下、図面を用いてこの発明の実施例を説明
する。
【0013】図1は、この発明の一実施例に係るパラメ
ータ設定装置を適用した電子楽器(シンセサイザー)の
ブロック構成を示す。このシンセサイザーは、6個のオ
ペレータを含むFM(周波数変調)方式の音源を有する
シンセサイザーである。
【0014】この実施例の電子楽器は、中央処理装置
(CPU)1、リードオンリメモリ(ROM)2、ラン
ダムアクセスメモリ(RAM)3、ディスプレイ4、デ
ィスプレイインターフェース5、パネルスイッチおよび
パネルコントローラ6、パネルインターフェース7、キ
ーボードスイッチ8、キーボードインターフェース9、
音色メモリ10、FM音源11、ディジタルアナログ変
換器(DAC)12、並びにバスライン13を備えてい
る。
【0015】CPU1は、パラメータの設定編集などを
含むこの電子楽器の全体の動作を制御する。ROM2
は、CPU1が実行するプログラムおよび後述するパラ
メータ変化幅テーブルRTABLEなどを記憶する。R
AM3には、ワークレジスタや後述するリミットテーブ
ルLTABLEなどの記憶領域が割当てられている。デ
ィスプレイ4は、ディスプレイインターフェース5を介
してバスライン13から受取ったデータを表示する表示
器である。パネルスイッチおよびパネルコントローラ6
は、この電子楽器のパネル上に設けられているスイッチ
およびコントローラである。ユーザがパネルスイッチお
よびパネルコントローラ6を操作すると、その操作情報
はパネルインターフェース7を介してバスライン13に
出力される。
【0016】この電子楽器は、ユーザが演奏するための
鍵盤(キーボード)を有している。キーボードスイッチ
8は、鍵盤の各鍵の押下を検出するために各鍵ごとに設
けられているスイッチである。キーボードスイッチ8の
オン/オフは、キーボードインターフェース9を介して
バスライン13に出力される。音色メモリ10は、この
電子楽器で発生する楽音の音色を決定する多数の音色パ
ラメータを記憶するRAMである。FM音源11は、C
PU1の制御に基づいてバスライン13上に送出される
音色パラメータや発音の指示信号を受けて、楽音波形信
号(ディジタル信号)を生成する。ディジタルアナログ
変換器(DAC)12は、FM音源11から送出される
ディジタル楽音波形信号をアナログ信号に変換する変換
器である。DAC12の出力(アナログの楽音波形信
号)は、不図示のサウンドシステムに出力され、これに
より実際の放音が行なわれる。
【0017】図2は、この実施例の電子楽器のパネル外
観を示す。パネル20上には、上述のディスプレイ4に
相当する液晶表示装置(LCD)21のほか、パネルス
イッチおよびパネルコントローラ6に相当する各種のス
イッチおよびコントローラが設けられている。
【0018】プレイスイッチ22を押下することによ
り、この電子楽器はプレイモードとなる。プレイモード
においてユーザが鍵盤を操作(演奏)すると、その操作
に応じた楽音が発生される。楽音の音色は、その時点で
音色メモリ10に設定されている音色パラメータにした
がう音色である。プレイモードのとき、プレイスイッチ
22の左上に設けられているLED42が点灯し、現在
のモードがプレイモードであることを示すようになって
いる。
【0019】エディットスイッチ23を押下することに
より、この電子楽器はエディットモードとなる。エディ
ットモードにおいて、ユーザは音色メモリ10に記憶さ
れている音色パラメータを編集(入力や変更)すること
ができる。エディットモードのとき、エディットスイッ
チ23の左上に設けられているLED43が点灯し、現
在のモードがエディットモードであることを示すように
なっている。
【0020】音色番号選択スイッチ31は、「1」から
「10」の数字が刻印されている10個のスイッチから
なる。いずれかのスイッチを押下すると、そのスイッチ
に割当てられている音色の音色パラメータがROM2か
ら読出され音色メモリ10にセットされ、またそのスイ
ッチの左上に設けられているLED51が点灯して、現
在選択されている音色を示すようになっている。音色番
号選択スイッチ31は、プレイモードおよびエディット
モードのいずれのモードにおいても押下してよい。プレ
イモードのときは、新たに音色メモリ10にセットされ
た音色パラメータにしたがう音色で楽音が発生される。
エディットモードのときは、新たに音色メモリ10にセ
ットされた音色パラメータがパラメータ設定編集の対象
となる。
【0021】「Level1」と刻印されたスイッチ2
4は第1エディットレベル選択スイッチである。エディ
ットモードの状態でこのスイッチ24を押下するとエデ
ィットレベルが第1エディットレベルとなる。第1エデ
ィットレベルのとき左上のLED44が点灯する。「L
evel2」と刻印されたスイッチ25は第2エディッ
トレベル選択スイッチである。エディットモードの状態
でこのスイッチ25を押下するとエディットレベルが第
2エディットレベルとなる。第2エディットレベルのと
き左上のLED45が点灯する。「Level3」と刻
印されたスイッチ26は第3エディットレベル選択スイ
ッチである。エディットモードの状態でこのスイッチ2
6を押下するとエディットレベルが第3エディットレベ
ルとなる。第3エディットレベルのとき左上のLED4
6が点灯する。各エディットレベルにおいてユーザが編
集できるパラメータの範囲などについては後述する。
【0022】エディットスイッチ23を押下してエディ
ットモードに入ったときは、その時点のエディットレベ
ルに応じた編集可能なパラメータの名称がLCD21に
表示される。編集可能なパラメータの名称がLCD21
の1画面に表示できないときは複数画面で表示する。画
面の切換えは、画面切換えスイッチ27を押下すること
により行なう。LCD21の画面上にはカーソルが表示
される。カーソルは、カーソルキー28を押下すること
により画面上を移動できる。カーソルが位置しているパ
ラメータが設定編集対象のパラメータとなる。
【0023】デクリメントスイッチ29は、編集対象の
パラメータの値をデクリメント(−1)するためのスイ
ッチである。インクリメントスイッチ30は、編集対象
のパラメータの値をインクリメント(+1)するための
スイッチである。データスライダー32は、編集対象の
パラメータの値を上下するためのコントローラである。
【0024】音色パラメータの編集の基本的な手順は、
まず上記の音色番号選択スイッチ31のいずれかのスイ
ッチを押下して音色メモリ10に音色パラメータを読出
す。なお、後述する第3エディットレベルでは適当な方
式で音色メモリ10をクリアして、白紙の状態から始め
てもよい。次に、エディットスイッチ23を押下してエ
ディットモードとし、エディットレベル選択スイッチ2
4,25,26にいずれかのスイッチを押下してエディ
ットレベルを選択する。これにより、編集可能なパラメ
ータの名称がLCD21に表示される。ユーザは、カー
ソルキー28を用いて編集したいパラメータ名称にカー
ソルを合せ、デクリメントスイッチ29、インクリメン
トスイッチ30、またはデータスライダー32を操作し
て、パラメータの値を設定編集する。所望のパラメータ
の設定編集が終わったら、プレイモードにして設定した
新たな音色で演奏することができるようになる。
【0025】次に、この実施例で指定できる3つのエデ
ィットレベルについて説明する。エディットレベルと
は、ユーザが編集できる音色パラメータの範囲を特定す
るレベルである。第1エディットレベル(Level
1)は、初心者向けのエディットレベルであり、ユーザ
が編集できる音色パラメータの範囲は非常に限定したも
のとされている。第1エディットレベルでユーザが編集
できるパラメータの名称は、システムのパラメータ名そ
のままではなく一部はユーザに直観的に分かりやすい名
称(あるいは音色のニュアンスを表す名称など)に置き
換えている。パラメータの変化範囲(変化可能幅)も、
オリジナルの音色を損なわない程度に限定している。
【0026】第1エディットレベルにおいてユーザが設
定編集可能なパラメータは以下の6個のみである。 ・ATTACK:音のアタック感を表すパラメータであ
る。 ・DECAY:減衰(ディケイ)部における音の長さを
表すパラメータである。 ・RELEASE:リリース時間を表すパラメータであ
る。 ・BRIGHTNESS:音の明るさ(高調波の量の増
減)を表すパラメータである。 ・LFO SPEED:LFOのスピードを表すパラメ
ータである。 ・PITCHBEND RANGE:ピッチベンドの最
大変化幅を表すパラメータである。
【0027】上記パラメータの中にはLFO SPEE
DやPITCHBEND RANGEのようにシステム
の内部パラメータそのものであるものもあるし、ユーザ
のパラメータ変更処理に応じて所定の処理を行なった後
にシステムの所定の内部パラメータを変更するものもあ
る。例えば、上記の音のアタック感を表すパラメータA
TTACKは、その値を増減することにより1つの内部
パラメータを増減することもあるし、アタックに関連す
る複数の内部パラメータを増減することもある。幾つの
内部パラメータを変更するかは、その時点で選択されて
いるエンベロープの形状に基づく。
【0028】図3(a)はこの実施例の装置で設定編集
可能なエンベロープに関連するパラメータを図示した例
である。この図のエンベロープは、キーオン時点でレベ
ルL0からレートR1の傾きで立上がりレベルL1に至
る区間でアタック部を構成している。その後、レベルL
1からレートR2でレベルL2まで立ち下がり、さらに
レベルL2からレートR3でレベルL3まで立ち下がる
区間でディケイ部を構成し、キーオフまでレベルL3を
維持する区間でサスティン部を構成し、キーオフからレ
ートR4でレベルL4まで立ち下がる区間でリリース部
を構成している。
【0029】一方、エンベロープの波形はこれ以外にも
種々のものがある。例えば、アタック部のみを取って
も、図3(b)のようにレベルL0からレートR1の傾
きで立上がりレベルL1に至る区間でアタック部を構成
するもののほか、図3(c)のようにレベルL0からレ
ートR1の傾きで立上がりレベルL1に至りさらにレベ
ルL1からレートR2の傾きで立上がりレベルL2に至
る区間でアタック部を構成するもの、あるいは図3
(d)のようにレベルL0からレートR1の傾きで立上
がりレベルL1に至りさらにレベルL1からレートR2
の傾きで立上がりレベルL2に至りさらにレベルL2か
らレートR3の傾きで立上がりレベルL3に至る区間で
アタック部を構成するものなどがある。
【0030】したがって、現在音色メモリ10に読み出
されている音色パラメータが、図3(b)、図3(c)
または図3(d)のいずれのタイプのエンベロープを表
すパラメータであるかによって、ユーザが操作したパラ
メータATTACKに応じた変更の仕方が変わってく
る。この実施例の第1エディットレベルにおいては、例
えばユーザがパラメータATTACKをインクリメント
したとき、図3(b)のタイプであればレートR1をイ
ンクリメントし、図3(c)のタイプであればレートR
1およびR2をインクリメントし、図3(d)のタイプ
であればレートR1、R2およびR3をインクリメント
するというようにしている。
【0031】第1エディットレベルでは、FM合成方式
を理解しないと設定することができないようなパラメー
タはない。一般的に、音のニュアンスを表すパラメータ
のみである。第1エディットレベルでは、パラメータエ
ディット後のデータはメモリにストアすることは許可さ
れない。一時的な変更のみである。なお、第1エディッ
トレベルは初心者だけでなく上級者などが(音作りでは
なく)演奏最中にパラメータを変更する場合に用いても
効果的である。例えば、演奏時に曲調に合せてプリセッ
ト音色のニュアンスを微妙に変更したい場合などに用い
ることもできる。
【0032】第2エディットレベルは、中級者向けのエ
ディットレベルであり、シンセサイザーの構造について
ある程度の知識を持ち第1エディットレベルで設定編集
できるパラメータ以外にも設定編集したいと思うユーザ
向けのエディットレベルである。ただし、第2エディッ
トレベルも第1エディットレベルと同様に白紙の状態か
ら音作りを行なうのではなく、あくまでプリセットの音
色を自分の好みに合せて変更するのみに止まる。したが
って、音源のシステム構成に関わるパラメータは設定編
集の対象とならない。第2エディットレベルにおいてユ
ーザが編集可能なパラメータは以下の14個である。
【0033】・ATTACK,DECAY,RELEA
SE,BRIGHTNESS,LFOSPEED,PI
TCHBEND RANGE:上記の第1エディットレ
ベルと同じである。 ・VEROCITY:キータッチにより音色変化を与え
る感度を表すパラメータである。 ・DETUNE:音にデチューン感を与える度合を表す
パラメータである。 ・LFO DELAY,VIBRATO DEPTH,
TREMOLO DEPTH,TRANSPOSE,V
OICE NAME:それぞれ内部パラメータを直接変
更する。
【0034】なお第2エディットレベルでは、パラメー
タ設定編集後のデータをRAM3にストアすることが許
可される。ストア後の音色名はストア前と区別するため
音色名を変更することができ、変更後の音色名で音色パ
ラメータを音色メモリ10に読出すことができる。
【0035】第3エディットレベルは、シンセサイザー
の音源原理や各パラメータの機能などを知り尽くしたユ
ーザ向けのエディットレベルである。すべてのパラメー
タを、そのパラメータが持つ最大変化範囲で変更するこ
とができる。パラメータ数が多くなるためパラメータの
選択のための操作は複雑となるが、逆に精緻なエディッ
トが可能となる。プリセット音色を細かく音作りし直す
こともできるし、白紙の状態からまったく新しい音作り
を行なうことも可能である。本エディットレベルは従来
のシンセサイザーなどで通常実施されているパラメータ
のエディット状態と同じものである。
【0036】なお、パラメータの設定編集の最中にエデ
ィットレベルを変更することもできる。例えば、第3エ
ディットレベルのユーザであっても、簡単な操作でAT
TACKやDECAYを変更したいときは、第3エディ
ットレベルから第1エディットレベルへとレベルを切り
換えて、これらの変更を行ない再び第3エディットレベ
ルに戻ればよい。パラメータの設定編集途中におけるエ
ディットレベルの変更により、音色メモリ10中の音色
パラメータがリセットされることはなく、音色パラメー
タはその時点の値を保持し続けるようになっている。こ
のように、ある音色を編集している途中でもエディット
レベルの相互間移動が可能となっている。
【0037】次に、この実施例の装置で用いているパラ
メータ変化幅テーブルRTABLEおよびリミットテー
ブルLTABLEにつき説明する。この実施例の装置に
おいて、設定編集され得るパラメータは所定の変化可能
幅を有する。すなわち、各パラメータは上限および下限
が定められている。この各パラメータの上限および下限
は、エディットレベルに応じて変化する。例えば、第1
エディットレベルでは元の音色のニュアンスをあまり変
えることがないようにパラメータの変化幅は狭く設定さ
れ、逆に第3エディットレベルではシステムが許可する
最大の変化幅でパラメータを変更できるようになってい
る。パラメータ変化幅テーブルRTABLEおよびリミ
ットテーブルLTABLEは、このようなパラメータの
変化幅を決定するときに用いるテーブルである。
【0038】図4(a)は、パラメータ変化幅テーブル
RTABLEを示す。パラメータ変化幅テーブルRTA
BLEはROM2上に設けられている。RTABLE1
は第1エディットレベルのときに用いられるテーブルで
ある。OFFSET11はパラメータp1に関する変化
可能幅を示す。すなわち、パラメータp1の現在値がa
のとき、ユーザの操作により変化するパラメータp1の
範囲は a−OFFSET11≦p1≦a+OFFSET11 に限定される。同様に、OFFSET12はパラメータ
p2に関する変化幅を示す。
【0039】RTABLE2は第2エディットレベルの
ときに用いられるテーブルであり、OFFSET21,
OFFSET22,…も上記のOFFSET11と同様
に各パラメータに関する変化可能幅を示す。
【0040】RTABLE3は第3エディットレベルの
ときに用いられるテーブルである。テーブルRTABL
E3中のデータMAXおよびMINは、各パラメータp
1,p2,…の取り得る最大値および最小値(システム
的に取り得る最大値および最小値)を示す。これらの最
大値および最小値は、変化可能幅ではなく絶対的な値で
ある。
【0041】図4(b)は、リミットテーブルLTAB
LEを示す。リミットテーブルLTABLEはRAM3
上に設けられている。リミットテーブルLTABLEに
は、その時点のエディットレベルに応じた各パラメータ
の取り得る範囲の最大値および最小値(絶対的な値)が
設定される。
【0042】次に、図5のフローチャートを参照して、
エディットモード時にエディットレベル選択スイッチ2
4,25,26のいずれかのスイッチを押下したときの
動作を説明する。
【0043】図5(a)を参照して、第1エディットレ
ベル選択スイッチ24を押下したときは、ステップS1
1で第1エディットレベルのパラメータ変化幅テーブル
RTABLE1を参照し、第1エディットレベルで編集
が許されている全パラメータの最大値および最小値を求
める。求める際の計算式は、以下の通りである。 最大値=現パラメータ値+RTABLE1のOFFSE
T値 最小値=現パラメータ値−RTABLE1のOFFSE
T値
【0044】次に、ステップS12で上記算出した最大
値と当該パラメータのテーブルRTABLE3中のMA
X値とを比較し、最大値がMAX値より大きくなってい
るときは、最大値をそのMAX値と同じ値とする。これ
は、上記の計算式で算出した最大値がシステムとして許
されている範囲を越えた場合に補正する処理である。同
様に、上記算出した最小値と当該パラメータのテーブル
RTABLE3中のMIN値とを比較し、最小値がMI
N値より小さくなっているときは、最小値をそのMIN
値と同じ値とする。
【0045】次に、ステップS13で最大値と最小値と
をリミットテーブルLTABLEに書込み、処理を終了
する。以上の処理は第1エディットレベルで設定編集が
許されている全パラメータに関して行なわれる。
【0046】図5(b)を参照して、第2エディットレ
ベル選択スイッチ25を押下したときは、上記図5
(a)と同様の処理が行なわれる。ただし、RTABL
E1の代わりにRTABLE2が参照される。
【0047】図5(c)を参照して、第3エディットレ
ベル選択スイッチ26を押下したときは、ステップS3
1でテーブルRTABLE3の内容をリミットテーブル
LTABLEにコピーし、処理を終了する。
【0048】次に、図6のフローチャートを参照して、
ユーザがエディットレベルとして第1エディットレベル
を選択し、さらに音のアタック感を表すパラメータAT
TACKを編集対象として選択し、デクリメントスイッ
チ29またはインクリメントスイッチ30(図ではIN
C/DEC SWと表記した)を押下したときの動作を
説明する。
【0049】まず、ステップS41でデクリメントスイ
ッチ29またはインクリメントスイッチ30が押下され
ると、ステップS42でワークレジスタOPに「1」を
セットする。ワークレジスタOPは6個あるオペレータ
を特定するオペレータナンバ(「1」から「6」の値を
とる)をセットするレジスタである。次に、ステップS
43でエンベロープを特定するパラメータのうちレベル
L1,L2,L3を参照し、その中で最大のレベルを探
し、セグメント番号をレジスタSNにセットする。
【0050】この実施例では、上述した図3(b)、図
3(c)または図3(d)のいずれかのタイプのアタッ
ク部が用いられている。したがって、レベルL1,L
2,L3のうちどのレベルが最大かを判別することによ
り、現在音色メモリ10上に設定されているパラメータ
で特定されるエンベロープがどのタイプのアタック部を
有するものか特定できる。セグメント番号とは、各レベ
ルL1,L2,L3間を移行する各区間を特定する番号
である。ステップS43において、具体的には、図3
(b)のタイプのアタック部ではレベルL1が最大とな
るからセグメント番号SN=1、図3(c)のタイプの
アタック部ではレベルL2が最大となるからセグメント
番号SN=2、図3(d)のタイプのアタック部ではレ
ベルL3が最大となるからセグメント番号SN=3が、
それぞれセットされることとなる。
【0051】次に、ステップS44でワークレジスタX
に「1」をセットし、ステップS45でワークレジスタ
Xとセグメント番号SNとを比較する。ワークレジスタ
Xがセグメント番号SN以下であるときは、ステップS
46でオペレータナンバOPのオペレータにおけるセグ
メント番号XのセグメントのレートRXをインクリメン
ト(インクリメントスイッチ30を押下したとき)また
はデクリメント(デクリメントスイッチ29を押下した
とき)する。
【0052】次に、ステップS47でリミットテーブル
LTABLE中のレートRXに関する最大値と最小値を
読出し、レートRXが最大値と最小値との間にあるか否
か判別し、その範囲外のときは最大値または最小値に合
せるようにリミットする。そして、ステップS48でワ
ークレジスタXをインクリメントし、ステップS49で
ワークレジスタXが「4」であるか否か判別する。ワー
クレジスタXが「4」のときは、既にレートR1,R
2,R3の各処理が終わっているということだから、ス
テップS50に進む。ワークレジスタXが「4」でない
ときは、ステップS45に戻って、次のセグメントの処
理を行なう。ステップS45でワークレジスタXがセグ
メント番号SN以下でないときは、ステップS50に進
む。
【0053】ステップS50でオペレータナンバOPを
インクリメントし、ステップS51でオペレータナンバ
OPが「7」か否か判別する。オペレータナンバOPが
「7」でないときは、次のオペレータについて処理を行
なうために、ステップS43に戻る。オペレータナンバ
OPが「7」のときは、全オペレータについて処理を終
えたということであるから、処理を終了する。
【0054】次に、図7のフローチャートを参照して、
ユーザがエディットレベルとして第1エディットレベル
を選択し、さらにパラメータDECAYを編集対象とし
て選択し、デクリメントスイッチ29またはインクリメ
ントスイッチ30を押下したときの動作を説明する。
【0055】まず、ステップS61でデクリメントスイ
ッチ29またはインクリメントスイッチ30が押下され
ると、ステップS62でオペレータナンバOPに「1」
をセットする。次に、ステップS63でエンベロープを
特定するパラメータのうちレベルL1,L2,L3を参
照し、その中で最大のレベルを探し、セグメント番号を
レジスタSNにセットする。この実施例では、上述した
図3(b)のタイプのアタック部のときはディケイ部に
含まれるレートはR2とR3、図3(c)のタイプのア
タック部のときはディケイ部に含まれるレートはR3、
図3(d)のタイプのアタック部のときはディケイ部に
含まれるレートはなし、というようなエンベロープを用
いている。
【0056】次に、ステップS64でセグメント番号S
Nが「3」か否か判別する。セグメント番号SNが
「3」のときは、上述したようにディケイ部に含まれる
レートはないから、ステップS69に進む。セグメント
番号SNが「3」でないときは、ステップS65でセグ
メント番号SNと「1」との和をワークレジスタXにセ
ットし、ステップS66でセグメント番号Xのセグメン
トのレートRXをインクリメント(インクリメントスイ
ッチ30を押下したとき)またはデクリメント(デクリ
メントスイッチ29を押下したとき)する。
【0057】次に、ステップS67でリミットテーブル
LTABLE中のレートRXに関する最大値と最小値を
読出し、レートRXが最大値と最小値との間にあるか否
か判別し、その範囲外のときは最大値または最小値に合
せるようにリミットする。そして、ステップS68でワ
ークレジスタXをインクリメントし、ステップS69で
ワークレジスタXが「4」であるか否か判別する。ワー
クレジスタXが「4」のときは、既にレートR3までの
処理が終わっていると言うことだから、ステップS70
に進む。ワークレジスタXが「4」でないときは、ステ
ップS66に戻って、次のセグメントの処理を行なう。
【0058】ステップS70でオペレータナンバOPを
インクリメントし、ステップS71でオペレータナンバ
OPが「7」か否か判別する。オペレータナンバOPが
「7」でないときは、次のオペレータについて処理を行
なうために、ステップS63に戻る。オペレータナンバ
OPが「7」のときは、全オペレータについて処理を終
えたということであるから、処理を終了する。
【0059】次に、図8のフローチャートを参照して、
ユーザがエディットレベルとして第1エディットレベル
を選択し、さらにリリース時間を表すパラメータREL
EASEを編集対象として選択し、デクリメントスイッ
チ29またはインクリメントスイッチ30を押下したと
きの動作を説明する。
【0060】まず、ステップS81でデクリメントスイ
ッチ29またはインクリメントスイッチ30が押下され
ると、ステップS82でオペレータナンバOPに「1」
をセットする。次に、ステップS83でオペレータナン
バOPのレートR4(R4は常にリリースレートとなっ
ている)をインクリメント(インクリメントスイッチ3
0を押下したとき)またはデクリメント(デクリメント
スイッチ29を押下したとき)する。次に、ステップS
84でリミットテーブルLTABLE中のレートR4に
関する最大値と最小値を読出し、レートR4が最大値と
最小値との間にあるか否か判別し、その範囲外のときは
最大値または最小値に合せるようにリミットする。
【0061】そして、ステップS85でオペレータナン
バOPをインクリメントし、ステップS86でオペレー
タナンバOPが「7」か否か判別する。オペレータナン
バOPが「7」でないときは、次のオペレータについて
処理を行なうために、ステップS83に戻る。オペレー
タナンバOPが「7」のときは、全オペレータについて
処理を終えたということであるから、処理を終了する。
【0062】次に、図9のフローチャートを参照して、
ユーザがエディットレベルとして第1エディットレベル
を選択し、さらに音の明るさを表すパラメータBRIG
HTNESSを編集対象として選択し、デクリメントス
イッチ29またはインクリメントスイッチ30を押下し
たときの動作を説明する。
【0063】まず、ステップS91でデクリメントスイ
ッチ29またはインクリメントスイッチ30が押下され
ると、ステップS92でオペレータナンバOPに「1」
をセットする。次に、ステップS93でオペレータナン
バOPのオペレータがキャリアオペレータか否か判別す
る。キャリアオペレータでないときは、音の明るさには
影響しないので、次のオペレータの処理に進むべく、ス
テップS96に進む。
【0064】ステップS93でオペレータナンバOPの
オペレータがキャリアオペレータであるときは、ステッ
プS94でそのオペレータのアウトプットレベルをイン
クリメント(インクリメントスイッチ30を押下したと
き)またはデクリメント(デクリメントスイッチ29を
押下したとき)する。次に、ステップS95でリミット
テーブルLTABLE中のアウトプットレベルに関する
最大値と最小値を読出し、インクリメントまたはデクリ
メントした結果のアウトプットレベルが最大値と最小値
との間にあるか否か判別し、その範囲外のときは最大値
または最小値に合せるようにリミットする。
【0065】そして、ステップS96でオペレータナン
バOPをインクリメントし、ステップS97でオペレー
タナンバOPが「7」か否か判別する。オペレータナン
バOPが「7」でないときは、次のオペレータについて
処理を行なうために、ステップS93に戻る。オペレー
タナンバOPが「7」のときは、全オペレータについて
処理を終えたということであるから、処理を終了する。
【0066】なお、ユ−ザ−がエディットレベルとして
第1エディットレベルを選択し、パラメ−タLFO S
PEEDあるいはPITCHBEND RANGEを選
択した場合の処理は、上述した処理と同様である。ま
た、ユ−ザ−がエディットレベルとして第2エディット
レベルを選択し、上述した各パラメ−タを選択した場合
の処理も、パラメ−タの最大値および最小値が異なるだ
けで、上述した処理と同様である。
【0067】次に、図10のフローチャートを参照し
て、ユーザがエディットレベルとして第2エディットレ
ベルを選択し、さらにパラメータVEROCITYを編
集対象として選択し、デクリメントスイッチ29または
インクリメントスイッチ30を押下したときの動作を説
明する。
【0068】まず、ステップS101でデクリメントス
イッチ29またはインクリメントスイッチ30が押下さ
れると、ステップS102でオペレータナンバOPに
「1」をセットする。次に、ステップS103でオペレ
ータナンバOPのオペレータのパラメータVEROCI
TYをインクリメント(インクリメントスイッチ30を
押下したとき)またはデクリメント(デクリメントスイ
ッチ29を押下したとき)する。
【0069】次に、ステップS104でリミットテーブ
ルLTABLE中のVEROCITYに関する最大値と
最小値を読出し、インクリメントまたはデクリメントし
た結果のVEROCITYが最大値と最小値との間にあ
るか否か判別し、その範囲外のときは最大値または最小
値に合せるようにリミットする。
【0070】そして、ステップS105でオペレータナ
ンバOPをインクリメントし、ステップS106でオペ
レータナンバOPが「7」か否か判別する。オペレータ
ナンバOPが「7」でないときは、次のオペレータにつ
いて処理を行なうために、ステップS103に戻る。オ
ペレータナンバOPが「7」のときは、全オペレータに
ついて処理を終えたということであるから、処理を終了
する。
【0071】次に、図11のフローチャートを参照し
て、ユーザがエディットレベルとして第2エディットレ
ベルを選択し、さらにパラメータDETUNEを編集対
象として選択し、デクリメントスイッチ29またはイン
クリメントスイッチ30を押下したときの動作を説明す
る。
【0072】まず、ステップS111でデクリメントス
イッチ29またはインクリメントスイッチ30が押下さ
れると、ステップS112でオペレータナンバOPに
「1」をセットする。次に、ステップS113でオペレ
ータナンバOPが偶数であるか否か判別する。オペレー
タナンバOPが偶数のときは、ステップS114でその
オペレータナンバOPのオペレータのパラメータDET
UNEをインクリメント(インクリメントスイッチ30
を押下したとき)またはデクリメント(デクリメントス
イッチ29を押下したとき)し、ステップS116に進
む。一方、ステップS113でオペレータナンバOPが
奇数のときは、ステップS115でそのオペレータナン
バOPのオペレータのパラメータDETUNEをデクリ
メント(インクリメントスイッチ30を押下したとき)
またはインクリメント(デクリメントスイッチ29を押
下したとき)し、ステップS116に進む。
【0073】次に、ステップS116でリミットテーブ
ルLTABLE中のDETUNEに関する最大値と最小
値を読出し、インクリメントまたはデクリメントした結
果のDETUNEが最大値と最小値との間にあるか否か
判別し、その範囲外のときは最大値または最小値に合せ
るようにリミットする。
【0074】そして、ステップS117でオペレータナ
ンバOPをインクリメントし、ステップS118でオペ
レータナンバOPが「7」か否か判別する。オペレータ
ナンバOPが「7」でないときは、次のオペレータにつ
いて処理を行なうために、ステップS113に戻る。オ
ペレータナンバOPが「7」のときは、全オペレータに
ついて処理を終えたということであるから、処理を終了
する。
【0075】ユ−ザがエディットレベルとして第3エデ
ィットレベルを選択した場合の具体的動作については明
示しないが、全パラメ−タについてシステム的に取り得
る最大値および最小値の範囲内で編集処理が行なわれ
る。
【0076】上記の実施例によれば、第1エディットレ
ベルでは設定編集できるパラメータを大幅に限定し、第
2エディットレベルでは中位程度に限定し、第3エディ
ットレベルでは全パラメータを編集可能としている。し
たがって、初心者から上級者までユーザの理解度や習熟
度に合せたエディットレベルを選択して、それぞれ容易
な操作で効果的にパラメータの入力や変更を行なうこと
ができる。低次のエディットレベルから始めて徐々に高
次のエディットレベルでパラメータ設定編集を行なうよ
うにすれば、ユーザは抵抗なく最終的には全パラメータ
を理解することができる。
【0077】また、第1および第2エディットレベルで
は、例えばATTACKというパラメータで音のアタッ
ク感に関わる内部のパラメータを代表させているので、
アタック部の形状が異なるエンベロープを編集する場合
も操作上はATTACKという1つのパラメータを変更
すればよいこととなる。したがって、初心者(あるいは
上級者でも)にとっては操作が非常に容易となる。
【0078】さらに、パラメータの変化可能幅を設けて
その範囲内でのみパラメータ変更を可能としているの
で、例えば第1エディットレベルでは変化可能幅をより
狭くしてオリジナルの音色を損なわないように取り扱う
こともできる。
【0079】次に、この発明の第2の実施例を説明す
る。この第2の実施例は、内部のパラメータをグループ
化して1つの置換パラメータで代表させ、その置換パラ
メータをユーザに設定編集させるものである。第2の実
施例は、上記第1の実施例と同様の構成を有し同様に動
作するものであるので共通部分は説明を省略する。第1
の実施例では各パラメータの編集を図6〜図11のよう
に個別に行なっているが、第2の実施例では図12
(b)に示す手順で統一して取り扱う。
【0080】図12(a)は、パラメータグループテー
ブルを示す。パラメータグループテーブルは、ROM2
上に設けられている。パラメータグループテーブルは、
システム内部の複数のパラメータp1,p2,p3,…
をその意味にしたがってグループ化し、置換パラメータ
P1,P2,…で代表させた対応関係を示すテーブルで
ある。この図では、4個のパラメータp1〜p4を置換
パラメータP1で、5個のパラメータp5〜p9を置換
パラメータP2で、…というように対応させている。k
1,k2,k3,…は、パラメータp1,p2,p3,
…に対応する変化率である。
【0081】パラメータグループテーブルは、エディッ
トレベルごとに設けられており、低次(初心者向け)の
エディットレベルでは編集可能なパラメータを少なくか
つその中でより多くのパラメータをグループ化して1つ
の置換パラメータで代表させるようにし、高次(上級者
向け)のエディットレベルでは編集可能なパラメータを
より多くかつその中で適度の数のパラメータをグループ
化して1つの置換パラメータで代表させるようにしてい
る。
【0082】図12(b)のフローチャートを参照し
て、この第2の実施例において置換パラメータPNが設
定編集対象として選択され変更された場合の動作を説明
する。なお、設定編集対象の置換パラメータPNを選択
し変更する操作は、上記第1の実施例と同様である。す
なわち、エディットモードにおいてエディットレベルに
応じた範囲の置換パラメータがLCD21に表示され、
カーソルを合せることにより置換パラメータを選択す
る。そして、デクリメントスイッチ29、インクリメン
トスイッチ30、またはデータスライダー32を操作し
て、置換パラメータの値を設定編集する。
【0083】図12(b)において、まずステップS1
21で編集対象として選択されている置換パラメータP
Nの値が変更されたか否か判別する。変更されていない
場合は、そのまま処理を終了する。変更されている場合
は、ステップS122で図12(a)のパラメータグル
ープテーブルから、置換パラメータPNにどの内部パラ
メータpi 〜pj が対応しているかを示す情報とそれら
の内部パラメータpi〜pj に対応する変化率ki 〜kj
を読出す。次に、変化幅d(所定値)と変化率kn を
用いて各パラメータpn を変更する。変更の演算式は pn ←pn +kn ・d (ただしn は、i ≦n ≦j ) である。
【0084】次に、ステップS124でリミットテーブ
ルLTABLE中の各パラメータpn に関する最大値と
最小値を読出し、上記演算式で算出した結果が最大値と
最小値との間にあるか否か判別し、その範囲外のときは
最大値または最小値に合せるようにリミットする。そし
て、ステップS125で最終的なパラメータpn (i≦n
≦j )を音色メモリ10に書き込み、処理を終了す
る。
【0085】なお、設定編集の対象となる置換パラメー
タがLCD21に表示されるときには、一応の目安とし
て現在の設定状況を表示する必要があるが、これはその
置換パラメータのグループに属するパラメータを加重平
均するなどにより得た値を用いればよい。表示の仕方
は、数値のほかグラフなどを用いてもよい。加重平均の
重み係数は図12(a)のパラメータグループテーブル
内の変化率kn を用いてもよいし、他の係数を用いても
よい。
【0086】また、上記の変化幅dは所定値でなく、パ
ラメータごとあるいは置換パラメータごとなどで異なる
変化幅dを用いるようにしてもよい。さらに、上記演算
式の代わりにほかの演算式を用いてもよい。
【0087】上記第2の実施例によれば、パラメータを
グループ化して置換パラメータで代表させているので、
ユーザが意味的にとらえやすい名称で置換パラメータを
設定するようにすれば、ユーザに分かりやすいパラメー
タ編集が可能となる。また、処理手順も簡便化する。
【0088】なお、上記第1および第2の実施例では、
音色パラメータの設定編集に本発明を適用した例を説明
したが、音色パラメータだけでなく他のパラメータに適
用してもよい。
【0089】また、エディットレベルで特定される編集
可能なパラメータの範囲の決め方はどのようなものでも
よい。例えば、上記第1の実施例では第1エディットレ
ベルで編集できるパラメータは第2エディットレベルで
編集でき、第2エディットレベルで編集できるパラメー
タは第3エディットレベルで編集できるというように、
エディットレベルが上がるごとに編集できるパラメータ
の範囲が増えていくような例を説明したが、これに限ら
ず、例えば第1エディットレベルと第2エディットレベ
ルとで互いに編集できないパラメータがあるように範囲
を決定してもよい。
【0090】さらに、上記第2の実施例で、エディット
レベルごとにグループ化する組合わせを変えて、例えば
第1エディットレベルではパラメータp1,p2,p
3,p4を置換パラメータP1で代表させ、一方第2エ
ディットレベルではパラメータp2,p3,p4,p5
を同じ置換パラメータP1で代表させるというように組
合わせを変えてもよい。また、設定編集したパラメータ
を、MIDIなどで他の電子楽器に送るようにしてもよ
い。
【0091】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、内部に数多くのパラメータを有する電子楽器に用い
るパラメータ設定装置において、設定編集が可能なパラ
メータの範囲を表すエディットレベルをユーザに指定さ
せるようにし、指定されたエディットレベルで特定され
る範囲のパラメータのみを選択的に設定編集するように
しているので、ユーザの要求あるいは理解度や習熟度な
どに合せて容易な操作でかつ効果的にパラメータの入力
や変更を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施例に係るパラメータ設定装
置を適用した電子楽器のブロック構成図
【図2】 この実施例の電子楽器のパネル外観図
【図3】 エンベロープに関連するパラメータを説明す
るための波形図
【図4】 パラメータ変化幅テーブルおよびリミットテ
ーブルの内容図
【図5】 エディットレベル選択スイッチ押下時の処理
フローチャート
【図6】 ATTACK設定編集処理フローチャート
【図7】 DECAY設定編集処理フローチャート
【図8】 RELEASE設定編集処理フローチャート
【図9】 BRIGHTNESS設定編集処理フローチ
ャート
【図10】 VEROCITY設定編集処理フローチャ
ート
【図11】 DETUNE設定編集処理フローチャート
【図12】 この発明の第2の実施例を説明するための
テーブル図およびフローチャート
【符号の説明】
1…中央処理装置(CPU)、2…リードオンリメモ
リ(ROM)、3…ランダムアクセスメモリ(RA
M)、4…ディスプレイ、5…ディスプレイインターフ
ェース、6…パネルスイッチおよびパネルコントロー
ラ、7…パネルインターフェース、8…キーボードスイ
ッチ、9…キーボードインターフェース、10…音色メ
モリ、11…FM音源、12…ディジタルアナログ変換
器(DAC)、13…バスライン、20…パネル、21
…液晶表示装置(LCD)、22…プレイスイッチ、2
3…エディットスイッチ、24,25,26…エディッ
トレベル選択スイッチ、27…画面切換えスイッチ、2
8…カーソルキー、29…デクリメントスイッチ、30
…インクリメントスイッチ、31…音色番号選択スイッ
チ。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数のパラメータによってその動作を制
    御される電子楽器のパラメータ設定装置であって、 前記多数のパラメータを記憶するための記憶手段と、 前記多数のパラメータのうちユーザによる設定編集が可
    能なパラメータの範囲を表すエディットレベルを指定す
    るためのエディットレベル指定手段と、 前記パラメータの値を設定編集するための操作手段と、 前記操作手段の操作に基づき、前記記憶手段に記憶され
    ているパラメータの値のうち前記エディットレベル指定
    手段によって指定されたエディットレベルに応じた範囲
    のパラメータのみを選択的に設定編集するパラメータ編
    集手段とを備えたことを特徴とする電子楽器のパラメー
    タ設定装置。
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