JP3159877B2 - 変性ポリアセタールおよびその製造方法 - Google Patents

変性ポリアセタールおよびその製造方法

Info

Publication number
JP3159877B2
JP3159877B2 JP28891894A JP28891894A JP3159877B2 JP 3159877 B2 JP3159877 B2 JP 3159877B2 JP 28891894 A JP28891894 A JP 28891894A JP 28891894 A JP28891894 A JP 28891894A JP 3159877 B2 JP3159877 B2 JP 3159877B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
polyacetal
polymerizable compound
modified
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP28891894A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH08127631A (ja
Inventor
裕之 金井
肇 芹澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Polyplastics Co Ltd
Original Assignee
Polyplastics Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority to JP28891894A priority Critical patent/JP3159877B2/ja
Application filed by Polyplastics Co Ltd filed Critical Polyplastics Co Ltd
Priority to EP95934835A priority patent/EP0737698A1/en
Priority to BR9506425A priority patent/BR9506425A/pt
Priority to US08/663,279 priority patent/US5973081A/en
Priority to CN95191811A priority patent/CN1075080C/zh
Priority to PCT/JP1995/002138 priority patent/WO1996013535A1/ja
Priority to KR1019960703443A priority patent/KR100373482B1/ko
Priority to TW084111016A priority patent/TW300237B/zh
Priority to MX9602497A priority patent/MX9602497A/es
Publication of JPH08127631A publication Critical patent/JPH08127631A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3159877B2 publication Critical patent/JP3159877B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Polyoxymethylene Polymers And Polymers With Carbon-To-Carbon Bonds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマー、充填剤など
との親和性が改善された変性ポリアセタールおよびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリアセタールは、優れた機械的強度、
摺動性、耐熱性、耐薬品性、成形性、電気的特性を有し
ているため、エンジニアリングプラスチックとして広い
分野で利用されている。
【0003】一方、ポリアセタールは、他の材料との親
和性や相溶性が極めて小さい。そのため、ポリマーや補
強剤とのブレンドにより改質することが困難であるとと
もに、塗料、着色料や接着剤との密着性を向上させるこ
とが困難である。例えば、耐衝撃性を改善するためエラ
ストマーをブレンドすると、エラストマーとの親和性及
び相溶性が小さいため、高い衝撃特性を付与できない。
また、エラストマーの分散性不良により成形品の表面が
剥離し、成形品の外観を著しく損なう。さらに、改質の
ために安定剤、潤滑剤などの添加剤をポリアセタールに
添加すると、添加剤が成形品の表面に滲出し、表面の外
観を損うとともに、添加剤の機能を有効に利用できな
い。
【0004】ポリアセタールの親和性を改善するために
は、ポリアセタールに官能基を導入して変性することが
有用である。官能基の導入によるポリアセタールの変性
方法として種々の方法が提案されている。例えば、特公
昭43−23467号公報には、アミノアルデヒドを共
重合モノマーとして用い、アミノ基を導入する方法が提
案されている。しかし、この方法では、重合触媒として
用いる三フッ化ホウ素などのルイス酸がアミノ基と容易
に反応するので、重合効率、ひいてはエンジニアリング
プラスチックとしての特性が低下する。
【0005】特公昭47−19425号公報には、ニト
ロ基を有する環状エーテル又は環状アセタールを共重合
モノマーとして用い、得られたポリマーを還元すること
によりニトロ基をアミノ基に変換する方法が提案されて
いる。しかし、還元工程でポリマーが分解し易く、得ら
れたポリマーはエンジニアリングプラスチックとしての
特性が十分でない。
【0006】特開平3−21618号公報、特開平3−
21619号公報には、共重合モノマーを用いヒドロキ
シル基、アシルオキシ基などを有するポリアセタール共
重合体を製造することが提案され、特開平5−2523
8号公報には、ニトリル基、カルボキシル基、エステル
基、またはアミド基を有する環状エーテルまたは環状ホ
ルマールをトリオキサンと共重合することが提案されて
いる。しかし、これらの方法では、重合反応性が低く、
高分子量の共重合体を高い収率で得ることが困難であ
る。特開平3−93822号公報には、ニトリル基を有
するポリアセタール共重合体が提案されている。しか
し、この方法は、非常に多量の重合触媒を必要とし実用
的でない。
【0007】このように、官能基を有するコモノマーを
用いて共重合させる方法は、コモノマーが重合反応に悪
影響を及ぼすので、円滑な共重合反応が損われ、重合度
を高めることが困難である。
【0008】補強剤による補強効果を向上させるため、
強化ポリアセタール樹脂組成物に重合性化合物を用いる
ことも提案されている。例えば、特公昭60−6969
号公報には、ポリオキシメチレン樹脂100重量部に対
して、無機充填剤5〜150重量部、不飽和ポリエステ
ル0.1〜20重量部を添加した混合物を、実質的に同
時に溶融混練する強化ポリオキシメチレン樹脂組成物の
製造方法が開示されている。この先行文献には、ラジカ
ル重合開始剤も同時に溶融混練するのが好ましいことも
記載されている。特公昭58−18383号公報には、
ポリアセタール樹脂100重量部に対して、炭素繊維5
〜150重量部、不飽和ポリエステル0.1〜20重量
部及びラジカル重合開始剤0〜5重量部の割合からなる
混合物を実質的に同時に混練する炭素繊維強化ポリアセ
タール樹脂組成物の製造法が開示されている。
【0009】しかし、前記組成物は、予め特定の補強剤
が含まれているため、用途毎に前記樹脂組成物を調製す
る必要がある。例えば、炭素繊維強化ポリアセタール樹
脂組成物は、炭素繊維の含有量に応じて灰色ないし黒色
となるので、有彩色の成形品には適用できない。しか
も、溶融混練工程で不飽和ポリエステルが架橋し易いた
め、成形条件を厳密に管理する必要があるだけでなく、
不飽和ポリエステルの架橋により生成する粒状物などに
より成形品の外観および品質が損われる。
【0010】特公昭58−18384号公報には、ポリ
アセタール樹脂100重量部、炭素繊維5〜150重量
部、ラジカル重合開始剤0.01〜5重量部、およびア
クリルアミド、N−メチロールアクリルアミド又はジビ
ニルベンゼン0.1〜20重量部を実質的に同時に加熱
混練した炭素繊維強化ポリアセタール樹脂組成物が開示
されている。この方法において、架橋性のジビニルベン
ゼンを用いる場合には、前記不飽和ポリエステルを用い
た組成物と同様の問題が生じる。
【0011】さらに、特公昭59−36644号公報に
は、ポリオキシメチレン100重量部、非炭素系無機充
填剤5〜150重量部、ラジカル重合開始剤0.01〜
5重量部およびアクリルアミド又はN−メチロールアク
リルアミド0.1〜20重量部の加熱混練物からなる強
化ポリオキシメチレン樹脂組成物が開示されている。特
開昭60−219252号公報には、ポリアセタール樹
脂にガラス繊維と過酸化物とシラン系カップリング剤を
添加したガラス繊維強化ポリアセタール樹脂組成物が開
示されている。
【0012】しかし、前記組成物は、未変性のポリアセ
タールは補強剤や充填剤に対する濡れ性が小さいため、
混練しても補強剤や充填剤を効率よく均一に分散するこ
とが困難である。また、補強剤や充填剤を共存させる
と、変性効率が大きく低下する。そのため、前記組成物
を成形しても、補強剤や充填剤の機能を有効に発現でき
ず、成形品に高い機械的特性、電気的特性などを付与で
きない場合がある。
【0013】さらに、ラジルカル重合開始剤とポリアセ
タールとを溶融混練すると、ラジカル重合開始剤により
ポリアセタール樹脂が分解し、低分子量化する。例え
ば、前記特開昭60−219252号公報には、過酸化
物とポリアセタールとを溶融混練すると、ラジカル重合
開始剤によりポリアセタール樹脂が酸化分解することが
開示されている。また、特開昭49−74790号公報
には、ポリオキシメチレンを有機過酸化物と溶融状態で
接触させることにより、分解し、平均分子量を調製する
方法が開示され、英国特許第1172741号明細書に
は、分散剤または溶媒の存在下、ポリアセタールをパー
オキサイドで処理する平均分子量の低減方法が開示され
ている。このようにラジカル重合開始剤、特に有機過酸
化物を用いるとポリアセタールが分解するため、高い分
子量、機械的特性、電気的特性を維持しつつ、ラジカル
重合開始剤によりポリアセタールを改質することは困難
である。そのためか、特開平5−214212号公報に
は、ポリアセタールを直接変性することなく、グリシジ
ル基およびアミド結合を有する重合性単量体で変性され
た変性ポリオレフィンの添加により、ポリオキシメチレ
ン樹脂を改質することが提案されている。
【0014】さらに、N−メチロールアクリルアミドは
容易に自己縮合して二量体となり架橋し易いので、架橋
により組成物の成形性が低下したり、成形品の外観や品
質が損われる。また、アクリルアミドは、ポリアセター
ルとの混練中に発生するホルムアルデヒドと反応して、
前記N−メチロールアクリルアミドとなるので、上記と
同様の問題が生じる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、ポリマー、補強剤や充填剤などに対する高い親和性
が付与された変性ポリアセタールを提供することにあ
る。
【0016】本発明の他の目的は、官能基が導入されて
いるにも拘らず、高い分子量を有する変性ポリアセター
ルを提供することにある。
【0017】本発明のさらに他の目的は、架橋が抑制さ
れているとともに、成形加工性および再利用性の高い変
性ポリアセタールを提供することにある。
【0018】本発明の目的は、ポリアセタールの高い性
能を維持しつつ、効率よく改質できる変性ポリアセター
ルの製造方法を提供することにある。
【0019】本発明の他の目的は、ラジカル発生剤を用
いるにも拘らず、分子量の低下を抑制しつつ、官能基を
有する重合性化合物により高い効率で変性できる変性ポ
リアセタールの製造方法を提供することにある。
【0020】本発明のさらに他の目的は、補強剤や充填
剤の非共存下、ポリアセタールに官能基を簡便かつ効率
よく直接導入できる変性ポリアセタールの製造方法を提
供することにある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記目的
を達成するため鋭意検討の結果、ポリアセタールと官能
基を有する重合性化合物とを加熱することにより、重合
性化合物を簡単かつ効率よくグラフト化でき、ポリアセ
タールの親和性を改善できることを見いだし、本発明を
完成した。
【0022】すなわち、本発明の変性ポリアセタール
は、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステ
ル基、ヒドロキシル基、エーテル基、アミド基、アミノ
基、ニトリル基、イソシアネート基、イミド基、アリー
ル基、およびヘテロ原子として窒素原子を有する複素環
基からなる群から選択された少なくとも一種の官能基を
有する重合性化合物の残基が、ポリアセタール成分に対
して、0.1〜30重量%導入されている変性ポリアセ
タールであって、(A)ポリアセタールと、(B)重合
性不飽和結合と前記官能基とを有する重合性化合物との
溶融混合又は溶融混練により、前記官能基が導入されて
いる
【0023】前記官能基を有する重合性化合物は、1分
子中に複数のエチレン性不飽和結合を有していてもよい
が、変性過程で過度の架橋を抑制するため、1分子中に
1つのエチレン性不飽和結合を有する場合が多い。ま
た、重合性化合物としては、通常、常圧における沸点が
70℃以上の化合物を用いる場合が多い。なお、前記官
能基のうち、アミド基の窒素原子には、非縮合性官能基
が結合していてもよい。また、前記複素環基には、例え
ば、環状イミノエステル基、環状イミノエーテル基など
が含まれる。
【0024】本発明の方法は、前記ポリアセタールと前
記官能基を有する重合性化合物とを加熱し、前記重合性
化合物の残基をポリアセタールに導入することにより、
変性ポリアセタールを製造する方法であって、(A)ポ
リアセタールと、(B)重合性不飽和結合と前記官能基
とを有する重合性化合物との溶融混合又は溶融混練によ
り前記官能基を導入する
【0025】前記ポリアセタールの変性は種々の方法、
例えば、(C)ラジカル発生剤の存在下、(A)ポリア
セタールと(B)官能基を有する重合性化合物とを、ポ
リアセタールの溶融状態で混合することにより行なうこ
とができる。この方法において、(A)ポリアセタール
と(B)官能基を有する重合性化合物との共存下に
(C)ラジカル発生剤を添加し、ポリアセタールの溶融
状態で混合してもよく、(A)ポリアセタールと(B)
官能基を有する重合性化合物とのコンパウンド又は溶融
混合物に、(C)ラジカル発生剤を添加し、ポリアセタ
ールの溶融状態で混合してもよい。ラジカル発生剤とし
ては、有機過酸化物又はアゾ化合物が使用できる。
(B)官能基を有する重合性化合物の割合は、(A)ポ
リアセタール100重量部に対して0.1〜30重量部
程度の範囲から選択でき、(C)ラジカル発生剤の割合
は、(A)ポリアセタールおよび(B)重合性化合物の
合計量100重量部に対して0.01〜2.5重量部程
度の範囲から選択できる。
【0026】前記の方法において、(A)ポリアセター
ルと(C)ラジカル発生剤との溶融混合物に、(B)官
能基を有する重合性化合物を添加し、ポリアセタールの
溶融状態で混合すると、前記重合性化合物の官能基が効
率よく導入された比較的低分子量の変性ポリアセタール
を製造することができる。
【0027】なお、本明細書において、「重合性化合物
の残基」とは、重合性化合物の単量体の単位に限らず、
その重合体(例えば、重合により生成したダイマー、ト
リマー、テトラマーやポリマー成分)をも意味する。
「グラフト重合」とは、重合性化合物の残基(ユニッ
ト)が主鎖、側鎖または末端に結合することを意味す
る。また、「非自己縮合性官能基」とは、例えば、メチ
ロール基などのように、反応成分が介在することなしに
縮合可能な官能基を意味する。さらに、特に言及する場
合を除き、アクリル系単量体およびメタクリル系単量体
を「(メタ)アクリル系単量体」と総称する。
【0028】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0029】本発明の変性ポリアセタールを構成する
(A)ポリアセタールは、オキシメチレン基(−CH2
O−)を主たる構成単位として含む高分子化合物であ
る。ポリアセタールには、ポリオキシメチレンホモポリ
マーおよびポリアセタールコポリマーが含まれる。この
コポリマーは、オキシメチレン基以外に、炭素数2〜6
程度、好ましくは炭素数2〜4程度のオキシアルキレン
単位(例えば、オキシエチレン基(−CH2 CH2
−)、オキシプロピレン基、オキシテトラメチレン基な
ど)を構成単位として含んでいる。炭素数2〜6程度の
オキシアルキレン基の割合は、ポリアセタールの用途な
どに応じて適当に選択でき、例えば、ポリアセタール全
体に対して、0.1〜30モル%、好ましくは1〜20
モル%程度である。
【0030】ポリアセタールコポリマーは、二成分で構
成されたコポリマー、三成分で構成されたターポリマー
などの複数の成分で構成されていてもよく、ブロックコ
ポリマーなどであってもよい。また、ポリアセタール
は、線状のみならず分岐構造であってもよく、架橋構造
を有していてもよい。さらに、ポリアセタールの末端
は、例えば、酢酸、プロピオン酸、酪酸などのカルボン
酸とのエステル化などにより安定化されていてもよい。
ポリアセタールの重合度、分岐度や架橋度も特に制限は
なく、溶融成形可能であればよい。
【0031】好ましいポリアセタールには、ポリオキシ
メチレン、ポリアセタールコポリマー(例えば、少なく
ともオキシメチレン単位とオキシエチレン単位とで構成
されたコポリマー)が含まれる。熱安定性の点からは、
ポリアセタールコポリマーが好ましい。
【0032】前記(A)ポリアセタールは、例えば、ホ
ルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデ
ヒドなどのアルデヒド類、トリオキサン、エチレンオキ
サイド、プロピレンオキサイド、1,3−ジオキソラン
などの環状エーテルを重合することにより製造できる。
【0033】そして、本発明の変性ポリアセタールに
は、官能基を有する重合性化合物の残基が導入されてい
る。重合性化合物の官能基には、エポキシ基、カルボキ
シル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、エ
ーテル基、アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシア
ネート基、イミド基、アリール基、およびヘテロ原子と
して窒素原子を有する複素環基などが含まれる。なお、
アミド基及びアミノ基の窒素原子には、置換基が結合し
ていてもよい。重合性化合物は、1分子中に同種又は異
種の官能基を有する多官能性であってもよい。これらの
官能基は、ポリマー、補強剤や充填剤などの添加剤との
親和性を高める上で有用である。これらの重合性化合物
は一種又は二種以上組合せて使用できる。
【0034】官能基を有する重合性化合物は、1分子中
に少なくとも1つの重合性基(不飽和結合)を有する必
要がある。複数の重合性不飽和結合を有する化合物は少
量添加して変性することにより、過度の架橋を抑制し溶
融粘度を抑制して、ブロー成形やフィルム成形などに適
した樹脂組成物を得るのに有効である。射出成形材料の
ように流動性を要求される場合は、架橋を抑制し、成形
加工性を高めるため、重合性化合物は1分子中に1つの
重合性不飽和結合(例えば、エチレン性二重結合、アセ
チレン結合)、特にエチレン性不飽和結合を有する化合
物であるのが好ましい。また、複数の重合性不飽和結合
を有する化合物であっても、例えば、ジアリルアミンな
どのように、分子内で環状化して線状の重合体を形成す
る重合性化合物も使用できる。
【0035】エポキシ基を有する化合物としては、例え
ば、アリルグリシジルエーテル、カルコングリシジルエ
ーテルなどのグリシジルエーテル;グリシジル(メタ)
アクリレート、ビニル安息香酸グリシジルエステル、ア
リル安息香酸グリシジルエステル、ケイ皮酸グリシジル
エステル、シンナミリデン酢酸グリシジルエステル、ダ
イマー酸グリシジルエステル、エポキシ化ステアリルア
ルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステルな
どのグリシジル又はエポキシエステル;エポキシヘキセ
ン、リモネンオキシドなどのエポキシ化された不飽和の
鎖状又は環状オレフィンなどが挙げられる。なお、グリ
シジルエーテル型の重合性化合物には、後述するよう
に、式(1)で表される化合物(例えば、N−[4−
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベ
ンジル]アクリルアミドなど)も含まれる。エポキシ基
を有する好ましい重合性化合物には、(メタ)アクリロ
イル基を有するグリシジルエーテル型又はグリシジルエ
ステル型エポキシ化合物が含まれる。
【0036】カルボキシル基を有する化合物としては、
例えば、アクリル酸、メタクリル酸、プロピオル酸、ク
ロトン酸などの脂肪族不飽和モノカルボン酸;ケイ皮酸
などの芳香族不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマ
ル酸、イタコン酸、シトラコン酸などの脂肪族不飽和ジ
カルボン酸;マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエ
チル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノヘキシ
ル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノ2−エチ
ルヘキシルなどのマレイン酸モノエステルやこれらに対
応するフマル酸モノエステルなどの不飽和ジカルボン酸
モノエステルなどが挙げられる。好ましいカルボキシル
基を有する化合物には、(メタ)アクリル酸、マレイン
酸、マレイン酸モノアルキルエステルなどが含まれる。
【0037】酸無水物基を有する化合物には、例えば、
無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、
無水ハイミック酸などが含まれる。酸無水物基を有する
好ましい化合物には、無水マレイン酸が含まれる。
【0038】エステル基を有する化合物には、例えば、
前記不飽和モノまたはジカルボン酸などのカルボキシル
基を有する重合性化合物又は酸無水物基を有する重合性
化合物と、炭素数1〜20程度のヒドロキシ化合物との
エステルが含まれる。前記ヒドロキシ化合物としては、
例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、
2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−2−
プロパノール、1−ヘキサノール、1−オクタノール、
1−ドデカノール、ステアリルアルコールなどの炭素数
1〜20程度(好ましくは炭素数4〜20程度)の脂肪
族アルコール、シクロヘキサノールなどの脂環族アルコ
ール、ベンジルアルコールなどのアラルキルアルコー
ル、フェノールなどのフェノール類が挙げられる。
【0039】このような重合性化合物には、例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オク
チル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メ
タ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリ
ル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸
ベンジルなどの(メタ)アクリレート;マレイン酸ジメ
チル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレ
イン酸ジヘキシル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸
ジ2−エチルヘキシルやこれらに対応するフマル酸エス
テルなどの不飽和ジカルボン酸エステルが含まれる。
【0040】エステル基を有する化合物には、後述する
ヒドロキシル基を有する重合性化合物と、有機カルボン
酸とのエステルも含まれる。エステル基を有する化合物
には、さらに、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸
ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリス
チン酸ビニル、オレイン酸ビニル、ステアリル酸ビニル
などの炭素数2〜20程度(好ましくは炭素数6〜20
程度)の有機カルボン酸のビニルエステル類も含まれ
る。
【0041】エステル基を有する好ましい重合性化合物
には、沸点が比較的高い化合物、例えば、アルキル基の
炭素数8〜20程度の(メタ)アクリル酸アルキルエス
テル及び有機カルボン酸部分の炭素数10〜20程度の
ビニルエステルが含まれる。
【0042】ヒドロキシル基を有する化合物としては、
例えば、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチル(メ
タ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)ア
クリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレー
ト、ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオ
ペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセ
リンモノ(メタ)アクリレート、ビニルフェノールなど
が挙げられる。ヒドロキシル基を有する好ましい重合性
化合物には、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート
などが含まれる。
【0043】エーテル基を有する化合物としては、例え
ば、メトキシメチル(メタ)アクリレート、エトキシメ
チル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)ア
クリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エ
トキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル
(メタ)アクリレート、メトキシスチレンなどが例示で
きる。
【0044】また、ヒドロキシル基およびエーテル基を
有する化合物には、ジエチレングリコールモノ(メタ)
アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリ
レート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)ア
クリレートなどが挙げられる。
【0045】アミド基を有する化合物には、例えば、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルア
クリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−
イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノ
プロピルアクリルアミド、シアセトンアクリルアミドな
どの(メタ)アクリルアミドとその誘導体;ビニルスル
ホンアミド、ビニルスルホンアニリド、ビニルスルホン
メチルアニリド、ビニルスルホンアセトアニリドなどの
ビニルスルホンアミド類が含まれる。アミド基を有する
好ましい重合性化合物には、(メタ)アクリルアミド、
N−置換(メタ)アクリルアミドが含まれる。
【0046】アミノ基を有する化合物としては、例え
ば、アリルアミン、ジアリルアミンなどのアリル化合
物;4−ビニルアニリン、N−ビニルジフェニルアミン
などのビニル化合物;N,N−ジメチルアミノエチル
(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル
(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート類が
挙げられる。
【0047】イミド基を有する化合物には、例えば、マ
レイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイ
ミド、ビスマレイミドなどのマレイミドとその誘導体;
N−ビニルスクシンイミド、N−ビニルグルタルイミ
ド、N−ビニルフタルイミドなどのN−ビニル多価カル
ボン酸イミドなどが含まれる。イミド基を有する好まし
い重合性化合物には、マレイミドとその誘導体が含まれ
る。
【0048】ニトリル基を有する化合物としては、アク
リロニトリル、メタクリロニトリル、2−シアノエチル
(メタ)アクリレートなどが挙げられる。ニトリル基を
有する好ましい重合性化合物には、(メタ)アクリロニ
トリルが含まれる。
【0049】イソシアネート基を有する化合物として
は、ビニルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネ
ート、m−(2−イソシアノ−2−プロピル)−α−メ
チルスチレンなどが挙げられる。
【0050】シクロアルキル基又はアリール基を有する
化合物としては、例えば、ビニルシクロヘキサン、2−
ビニル−1−ノネン、スチレン、α−メチルスチレン、
p−クロロメチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニ
ルトルエン、ビニルナフタリン、ビニルアントラセンな
どが挙げられる。
【0051】複素環基を有する化合物としては、ヘテロ
原子として窒素原子を有する化合物、例えば、2−ビニ
ルキノリン、3−ビニルピペリジン、2−ビニルピラジ
ン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビ
ニルピロール、N−ビニルインドール、N−ビニルカル
バゾール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−
ピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、アクリ
ロイルモルホリンなどが挙げられる。また、前記複素環
基を有する重合性化合物には、オキサゾロン基を有する
化合物(例えば、2−ビニル−5−オキサゾロンなど)
などの環状イミノエステル、オキサゾリン基を有する化
合物(例えば、2−ビニル−2−オキサゾリンなど)な
どの環状イミノエーテルなども含まれる。複素環基を有
する好ましい重合性化合物には、ヘテロ原子としての窒
素原子にビニル基が結合した複素環化合物、環状イミノ
エステル基や環状イミノエーテル基などのようにヘテロ
原子として窒素原子とともに酸素原子を有する複素環基
を有するビニル化合物が含まれる。
【0052】重合性化合物の好ましい官能基には、例え
ば、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステ
ル基、ヒドロキシル基、官能基が窒素原子に結合してい
てもよいアミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネ
ート基、イミド基、前記複素環基(環状イミノエステル
基、環状イミノエーテル基など)が含まれる。好ましい
アミド基には、非自己縮合性官能基が窒素原子に結合し
たN−置換アミド基が含まれる。
【0053】特に、グリシジル(メタ)アクリレート
などのエポキシ基を有するエチレン性重合性化合物、
(メタ)アクリル酸などのカルボキシル基を有するエチ
レン性重合性化合物、無水マレイン酸などの酸無水物
基を有するエチレン性重合性化合物、又はアミド結合
及びエポキシ基を有するエチレン性重合性化合物が好ま
しい。
【0054】エポキシ基又はアミド結合及びエポキ
シ基を有するエチレン性重合性化合物には、下記式
(1)で表される化合物が含まれる。
【0055】
【化2】 (式中、R1 は水素原子又はメチル基、R2 〜R5 は同
一又は異なって水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、
アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、ア
シルオキシ基を示す。nは0又は1である) 前記ハロゲン原子には、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素原
子が含まれ、アルキル基には、例えば、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s
ec−ブチル、t−ブチル、ペンチル、ヘキシル、オク
チル基など炭素数1〜10程度のアルキル基が含まれ
る。好ましいアルキル基には炭素数1〜6程度、特に炭
素数1〜4程度の低級アルキル基が含まれる。
【0056】アルコキシ基には、例えば、メトキシ、エ
トキシ、プロポキシ、ブトキシ、t−ブトキシ、ペンチ
ルオキシ、ヘキシルオキシ基などの炭素数1〜6程度の
低級アルコキシ基が含まれる。
【0057】アルコキシカルボニル基としては、例え
ば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポ
キシカルボニル、ブトキシカルボニル、t−ブトキシカ
ルボニル、ペンチルオキシカルボニル、ヘキシルオキシ
カルボニル基などのアルコキシ部分の炭素数が1〜6程
度の低級アルコキシカルボニル基である場合が多い。
【0058】アシル基には、ホルミル、アセチル、プロ
ピオニル、ブチリル、バレリル、ピバロイル基などの炭
素数1〜6程度の低級アシル基が含まれる。アシルオキ
シ基としては、例えば、アセチルオキシ、プロピオニル
オキシ、ブチリルオキシ、バレリルオキシ、ピバロイル
オキシ基などが例示できる。
【0059】R2 〜R5 は同一又は異なって水素原子、
ハロゲン原子、低級アルキル基である場合が多い。特に
2 〜R5 は同一又は異なって水素原子又は低級アルキ
ル基である場合が多い。
【0060】nが0の化合物には、前記グリシジル(メ
タ)アクリレートが含まれる。nが1の化合物の具体例
としては、例えば、N−[4−(2,3−エポキシプロ
ポキシ)フェニルメチル]アクリルアミド、N−[4−
(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベ
ンジル]アクリルアミド、N−[4−(2,3−エポキ
シプロポキシ)−3,5−ジエチルベンジル]アクリル
アミド、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−
3,5−ジブチルベンジル]アクリルアミドなどのN−
[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジア
ルキルベンジル]アクリルアミド、N−[4−(2,3
−エポキシプロポキシ)−2,6−ジメチルベンジル]
アクリルアミド、N−[4−(2,3−エポキシプロポ
キシ)−2,5−ジメチルベンジル]アクリルアミド、
N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−2,3,
5,6−テトラメチルベンジル]アクリルアミドなどが
例示される。
【0061】重合性化合物は、室温、大気圧下で液状又
は固体状(非ガス状)である場合が多い。これらの重合
性化合物のうち、常圧における沸点70℃以上、好まし
くは100℃以上、さらに好ましくは120℃以上の化
合物を用いる場合が多く、好ましい重合性化合物の沸点
は、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸、グリシジル
(メタ)アクリレート、前記式(1)で表される化合物
(例えば、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)
−3,5−ジメチルベンジル]アクリルアミド)などの
ように、常圧で140℃以上である場合が多い。
【0062】なお、変性効率および成形品の利用効率を
高めるため、変性ポリアセタールは、充填剤や補強剤の
非共存下、前記重合性化合物のグラフト重合により変性
されたポリアセタールであるのが好ましい。
【0063】前記官能基の導入量は、ポリマーや添加剤
との親和性を向上できる範囲で選択でき、例えば、ポリ
アセタール成分に対して、重合性化合物換算で、0.1
〜30重量%(例えば0.1〜20重量%程度)、好ま
しくは0.2〜25重量%(例えば0.2〜15重量%
程度)、さらに好ましくは0.3〜20重量%(例えば
0.3〜10重量%程度)であり、0.2〜10重量%
程度である場合が多い。
【0064】重合性化合物の残基Xは、下記式で表され
るいずれかの構成単位を形成してポリアセタールに組込
まれている。
【0065】 −O(CH2 i −CH(X)−(CH2 j − −O(CH2 k −X (式中、i=0〜5、j=0〜5,i+j=0〜5およ
びk=1〜6である。Xは重合性化合物の残基を示す) 重合性化合物の残基Xは、主に下記の構成単位でポリア
セタールに組込まれている場合が多い。
【0066】 −OCH(X)−、−OCH(X)CH2−、 −OCH2(X)、−OCH2CH2(X) (式中、Xは前記に同じ)前記変性ポリアセタールは、
(A)ポリアセタールと、(B)官能基を有する重合性
化合物とを加熱し、前記重合性化合物の残基をポリアセ
タールに導入することにより製造でき、前記(A)ポリ
アセタールと、(B)重合性不飽和結合と前記官能基と
を有する重合性化合物との溶融混合又は溶融混練により
前記官能基を導入する。(A)ポリアセタールと(B)
官能基を有する重合性化合物とは、(C)ラジカル発生
剤(重合開始剤)の非存在下で加熱してもよいが、
(C)ラジカル発生剤の存在下で加熱すると、重合性化
合物の残基を効率よく導入できる。
【0067】(C)ラジカル発生剤は、フリーラジカル
を発生し、重合性化合物の重合を開始する重合開始剤と
しての機能を有する化合物であれば、その種類は特に制
限されない。ラジカル発生剤としては、有機過酸化物な
どの過酸化物、アゾ化合物、その他のラジカル重合開始
剤が使用できる。
【0068】過酸化物としては、例えば、t−ブチルヒ
ドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、
クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒ
ドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5
−ジヒドロペルオキシドなどのアルキルヒドロペルオキ
シド;ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミル
パーオキシド、ジクミルパーオキシド、t−ブチルパー
オキシクメン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブ
チルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、α,α′
−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベ
ンゼンなどの過酸化ジアルキル;ベンゾイルパーオキシ
ド、ラウロイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパ
ーオキシドなどの過酸化ジアシル;メチルエチルケトン
パーオキシド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)
−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカンなどのアル
キリデンペルオキシド;n−ブチル−4,4−ビス(t
−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキ
シベンゾエートなどの過酸エステルなどが挙げられる。
【0069】アゾ化合物としては、例えば、1−[(1
−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、
2,2′−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス
(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}など
のアゾアミド系化合物;1,1−アゾビス(シクロヘキ
サン−1−カルボニトリル)、2−フェニルアゾ−4−
メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2′
−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリ
ル]、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾニトリル
系化合物;2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチ
ルペンタン)などのアルキルアゾ系化合物が挙げられ
る。
【0070】他のラジカル発生剤としては、例えば、過
硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウム
などの過硫酸塩も使用できる。
【0071】これらのラジカル発生剤は単独で使用して
もよく、同種又は異種のものを組合せて使用してもよ
い。
【0072】重合性化合物(B)の官能基をポリアセタ
ールに効率よく導入するため、好ましいラジカル発生剤
には、半減期1分に対応する温度が130℃以上、好ま
しくは150℃以上、さらに好ましくは160℃以上の
化合物が含まれる。このようなラジカル発生剤は、アル
キルヒドロペルオキシド、過酸化ジアルキル、過酸エス
テル(特にアルキルヒドロペルオキシド、過酸化ジアル
キル)、前記アゾ化合物である場合が多い。
【0073】(B)官能基を有する重合性化合物の割合
は、所望する改質度および変性ポリアセタールの用途な
どに応じて選択でき、例えば、(A)ポリアセタール1
00重量部に対して0.1〜30重量部、好ましくは
0.3〜25重量部、さらに好ましくは0.5〜20重
量部程度であり、1〜20重量部程度である場合が多
い。(B)重合性化合物の割合が少ないと、ポリアセタ
ールの変性度が小さく、過多であると、重合性化合物の
種類によっては、ポリアセタールの機械的特性などが低
下する場合がある。
【0074】(A)ポリアセタールに対する(C)ラジ
カル発生剤の割合は、ポリアセタールの過度の低分子量
化を抑制でき、かつ変性効率を損わない範囲から選択で
き、例えば、(A)ポリアセタール100重量部に対し
て3.5重量部以下(例えば、0.01〜3.5重量部
程度)、好ましくは0.01〜3重量部、さらに好まし
くは0.01〜1.5重量部程度であり、0.05〜
0.5重量部程度である場合が多い。また、(A)ポリ
アセタールと(B)重合性化合物との合計量に対する
(C)ラジカル発生剤の割合は、ラジカル発生剤の加工
温度における半減期、重合性化合物の量、加工温度、加
工時間などに応じて選択でき、(A)ポリアセタールと
(B)重合性化合物との合計100重量部に対して2.
5重量部以下(例えば、0.01〜2.5重量部程
度)、好ましくは0.01〜2重量部、さらに好ましく
は0.01〜1重量部程度であり、0.05〜0.5重
量部程度である場合が多い。(C)ラジカル発生剤の使
用量が過少であると、(B)重合性化合物による変性度
が低下し易く、過多であってもさほど変性度が向上しな
い。また、ラジカル発生剤の使用量が多過ぎると、ラジ
カル発生剤の種類によってはポリセタールの分解が過度
に生じる場合がある。
【0075】なお、(B)重合性化合物100重量部に
対する(C)ラジカル発生剤の割合は、0.1〜25重
量部、好ましくは0.5〜15重量部、さらに好ましく
は1〜10重量部程度である場合が多い。
【0076】ポリアセタールを簡便に変性する方法に
は、(C)ラジカル発生剤の存在下、(A)ポリアセタ
ールと(B)官能基を有する重合性化合物とを、ポリア
セタールの溶融状態で混合する方法、特にポリアセター
ルの溶融状態で混練する方法が含まれる。
【0077】溶融混合や溶融混練処理には、慣用の混合
機や混練機、例えば、押出機、ブラベンダー、ニーダ
ー、バンバリーミキサー、ロールミルなどが利用でき
る。好ましい溶融混合又は混練機には、押出機、ニーダ
ーなどの密閉式装置が含まれる。混練温度は、ポリアセ
タールの融点〜分解温度の範囲で選択でき、好ましくは
ポリアセタールの融点よりも5〜70℃(好ましくは1
0〜50℃程度)高い温度である。処理時間は、混合又
は混練温度に応じて選択でき、例えば、20秒〜2時
間、好ましくは30秒〜1時間程度であり、30秒〜3
0分程度である場合が多い。
【0078】溶融混合又は溶融混練処理は、(A)ポリ
アセタール、(B)重合性化合物、および必要に応じて
(C)ラジカル発生剤は、個別に前記混合機や混練機に
順次供したり、予め二成分(A)(B)又は三成分
(A)(B)(C)の混合物を前記混合機や混練機に供
することにより同時に行なってもよい。また、溶融混合
又は溶融混練処理は、酸化防止剤の存在下で行なっても
よい。
【0079】なお、(B)重合性化合物の不存在下に、
(A)ポリアセタールと(C)ラジカル発生剤とを溶融
混合又は溶融混練すると、ラジカル発生剤により、ポリ
アセタールが著しく低分子量化する。これに対して、
(B)重合性化合物の存在下、(A)ポリアセタールと
(C)ラジカル発生剤とを溶融混合又は溶融混練する
と、重合性化合物により変性できるとともに、ラジカル
発生剤の量にもよるが、ポリアセタールが過度に低分子
量化するのを抑制できる。そのため、(A)ポリアセタ
ールと(C)ラジカル発生剤との溶融混合物に、(B)
官能基を有する重合性化合物を添加し、ポリアセタール
の溶融状態で混合すると、重合性化合物により変性され
た比較的低分子量の変性ポリアセタールを得ることがで
きる。このような変性ポリアセタールは、相溶化剤や、
樹脂、金属、接着剤、塗料などとの密着性改良剤などと
して利用できる。
【0080】ポリアセタールの分解を抑制しつつ、ラジ
カル発生剤を変性に有効に利用し、重合性化合物による
変性効率を高めるためには、(A)ポリアセタールと
(B)官能基を有する重合性化合物と(C)ラジカル発
生剤との三成分を、ポリアセタールの溶融状態で混合又
は混練したり、(A)ポリアセタールと(B)重合性
化合物との共存下、(C)ラジカル発生剤を添加して、
ポリアセタールの溶融状態で混合又は混練する方法、
(A)ポリアセタールと(B)官能基を有する重合性化
合物との混合物、特に均一混合物(好ましくはコンパウ
ンド又は溶融混合物)に、(C)ラジカル発生剤を添加
し、ポリアセタールの溶融状態で混合又は混練する方法
が有用である。このような方法では、高い分子量とポリ
アセタールの優れた特性を維持しつつ、重合性化合物の
官能基を効率よく導入できる。特に前記方法は、第
1の方法に比べて、(A)ポリアセタールの低分子量
化を抑制しつつ、変性効率を高めることができるという
利点がある。
【0081】このような方法は、例えば、前記押出し機
などの装置に前記三成分やコンパウンドを供給したり、
装置内でポリアセタールと重合性化合物とを溶融混合し
た後、ラジカル発生剤を装置内に添加又は注入し、混合
又は混練することにより行なうことができる。また、前
記コンパウンドとラジカル発生剤との混合物を前記装置
に供給し、混合又は混練してもよい。前記コンパウンド
は、粉粒状又はペレット状で使用する場合が多い。
【0082】さらに、重合性化合物による変性度および
ラジカル発生剤の利用効率を高めるため、前記の溶融混
合又は溶融混練は、補強性充填剤などの充填剤の非存在
下で行なうのが好ましい。すなわち、充填剤の存在下で
溶融混合又は溶融混練すると、ポリアセタールに対する
重合性化合物の変性効率と溶融粘度とを制御するのが困
難である場合が多い。これに対して、充填剤及び補強剤
の非存在下で変性すると、ラジカル発生剤及び重合性化
合物をポリアセタールの変性に有効に利用できるととも
に、比較的多量に使用される充填剤及び補強剤により改
質されていないので、変性ポリアセタールを種々の成形
品に利用できる。
【0083】このようにして得られた変性ポリアセター
ルは、必要に応じてペレット化してもよい。
【0084】本発明の変性ポリアセタールは、比較的高
い分子量を有しているとともに、成形性が高い。そのた
め、高分子量の変性ポリアセタールは、必要に応じて前
記溶融混合又は溶融混練を経て、そのままま成形加工に
供しても高い性能の成形品を得ることができる。
【0085】また、変性ポリアセタールは、前記重合性
化合物の官能基の種類やその量に応じて、ポリマー、補
強剤や充填剤などの添加剤に対して高い親和性、相溶性
や濡れ性を有している。そのため、変性ポリアセタール
は、未変性のポリアセタール、他のポリマーなどのポリ
マーと混合して成形加工に供してもよい。ポリマーと混
合する場合、変性ポリアセタールの割合は、変性度、ポ
リマーの種類などに応じて選択でき、例えば、変性ポリ
アセタール/ポリマー=5〜95/95〜5(重量
比)、好ましくは10〜90/90〜10(重量比)程
度の範囲から選択できる。
【0086】なお、必要に応じて、酸化防止剤、紫外線
吸収剤などの安定化剤、帯電防止剤、滑剤、難燃剤、着
色剤などの添加剤を含む樹脂組成物を上記の溶融混合又
は溶融混練操作に供してもよい。その際、重合性化合物
によるポリアセタールの変性効率、およびラジカル発生
剤の利用効率を高めるため、添加剤の添加量は少ない方
が好ましく、例えば、ポリアセタールと重合性化合物と
の合計量100重量部に対して、10重量部以下、好ま
しくは0.001〜5重量部、さらに好ましくは0.0
1〜3重量部程度である。
【0087】前記添加剤のうち酸化防止剤の添加は、変
性ポリアセタールの安定性を高める上で有用である。前
記酸化防止剤には、例えば、ヒンダードフェノール類、
ヒンダードアミン類、その他の化合物が含まれる。ヒン
タードフェノール類には、例えば、2,6−ジ−t−ブ
チル−p−クレゾール、2,2′−メチレンビス(4−
メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4′−メチ
レンビス(2,6−ジ−t−ブチルフェノール)、4,
4′−ブチリデンビス(3−メチル−6−t−ブチルフ
ェノール)、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビ
ス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート]、1,3,5−トリメチ
ル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4
−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、n−オクタデシル−
3−(4′,5′−ジ−t−ブチルフェノール)プロピ
オネート、ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル
−4−ヒドロキシフェノール)プロピオネート、ジステ
アリル−3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベン
ジルホスホネート、2−t−ブチル−6−(3−t−ブ
チル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル−4−メチ
ルフェニルアクリレート、N,N′−ヘキサメチレンビ
ス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシ−ヒドロ
シンナマミド)、3,9−ビス{2−[3−(3−t−
ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピ
オニルオキシ]−1,1−ジメチルエチル}−2,4,
8,10−テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン、
4,4′−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェ
ノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒド
ロキシ−5−t−ブチルフェノール)ブタンなどが含ま
れる。
【0088】ヒンダードアミン類には、例えば、4−ア
セトキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、
4−ステアロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチ
ルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,
6−テトラメチルピペリジン、4−メトキシ−2,2,
6,6−テトラメチルピペリジン、4−ベンゾイルオキ
シ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−シ
クロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピ
ペリジン、4−フェノキシ−2,2,6,6−テトラメ
チルピペリジン、4−ベンジルオキシ−2,2,6,6
−テトラメチルピペリジン、4−(フェニルカルバモイ
ルオキシ)−2,2,6,6−テトラメチルピペリジ
ン、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)オキザレート、ビス(2,2,6,6−テトラメ
チル−4−ピペリジル)マロネート、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)アジペート、
ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)セバケート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメ
チル−4−ピペリジル)セバケート、ビス(1,2,
2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)アジペー
ト、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジル)テレフタレート、1,2−ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジルオキシ)エタン、ビス
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘ
キサメチレン−1,6−ジカルバメート、トリス(2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ベンゼン
−1,3,5−トリカルボキシレート、フェニル−α−
ナフチルアミン、フェニル−β−ナフチルアミン、N,
N′−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N−フェ
ニル−N′−シクロヘキシル−p−フェニレンジアミ
ン、N−イソプロピル−N′−フェニル−p−フェニレ
ンジアミンなどが挙げられる。
【0089】その他の酸化防止剤には、例えば、ジミリ
スチルチオジプロピオネート、ジラウリルチオジプロピ
オネート、ジステアリルチオジプロピオネートなどのイ
オウ系酸化防止剤;トリイソデシルホスファイト、トリ
フェニルホスファイトなどのリン系酸化防止剤;2,5
−ジ−t−ブチルヒドロキノン、2,5−ジアミルヒド
ロキノンなどののヒドロキノン系酸化防止剤;6−エト
キシ−2,2,4−トリメチル−1,2−ジヒドロキノ
リンなどのキノリン系酸化防止剤;メルカプトヘンゾイ
ミダゾールなどが含まれる。
【0090】これらの酸化防止剤は一種又は二種以上併
用することができる。好ましい酸化防止剤には、ヒンダ
ードフェノール類(フェノール系酸化防止剤)、ヒンダ
ードアミン類(アミン系酸化防止剤)が含まれる。
【0091】前記のように、酸化防止剤の共存下で変性
する場合には、酸化防止剤は未変性の(A)ポリアセタ
ール又は変性過程で添加してもよい。また、酸化防止剤
は、変性後の変性ポリアセタールに添加してもよい。酸
化防止剤の使用量は、(A)ポリアセタール100重量
部に対して、0.001〜2重量部、好ましくは0.0
1〜1重量部程度である。
【0092】本発明の変性ポリアセタールは、前記のよ
うに、そのまま成形加工に供してもよく、他のポリマー
とのブレンドによるポリマーアロイ用ポリマー、添加剤
(例えば、相溶化剤)などとしても利用できる。
【0093】
【発明の効果】本発明の変性ポリアセタールは、導入さ
れた重合性化合物の官能基により、ポリマー、補強剤や
充填剤などに対する高い親和性が付与されている。ま
た、官能基が導入されているにも拘らず、変性ポリアセ
タールは、高い分子量を有しており、機械的特性、電気
的特性に優れている。さらに、変性ポリアセタールは、
成形加工性が高いだけでなく、1つのエチレン性不飽和
結合を有する重合性化合物により変性されている場合に
は、架橋が抑制され、成形性が高く、成形後であっても
再利用できる。
【0094】本発明の方法では、ポリアセタールと重合
性化合物とを加熱して変性するので、ポリアセタールの
高い性能を維持しつつ、効率よく改質し、変性ポリアセ
タールを製造できる。また、ポリアセタールと重合性化
合物とのコンパウンドや溶融混合物にラジカル発生剤を
添加する場合には、分子量の低下を抑制しつつ、官能基
を有する重合性化合物により高い効率で変性し、変性ポ
リアセタールを製造できる。さらに、補強剤や充填剤の
非共存下、ポリアセタールに官能基を簡便かつ効率よく
直接導入できるので、利用性の高い変性ポリアセタール
を製造できる。
【0095】
【実施例】以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細
に説明するが、本発明は、これらの実施例により限定さ
れるものではない。
【0096】なお、実施例及び比較例においては、以下
のポリアセタール(A)、重合性化合物(B)及びラジ
カル発生剤(C)を用いた。
【0097】(A)ポリアセタール A1 :ポリアセタールコポリマー(ポリプラスチックス
(株)製、商品名ジュラコンM25、メルトフローレー
ト2.5g/10分(190℃,2.16kg)) A2 :ポリアセタールコポリマー(ポリプラスチックス
(株)製、商品名ジュラコンM90、メルトフローレー
ト9g/10分(190℃,2.16kg)) (B)重合性化合物 B1 :N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−
3,5−ジメチルベンジル]アクリルアミド(鐘淵化学
工業(株)製、商品名 AXE) B2 :グリシジルメタクリレート B3 :無水マレイン酸 B4 :アクリル酸 B5 :マレイン酸ジエチル B6 :メタクリル酸ステアリル B7 :メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル B8 :N−フェニルマレイミド B9 :ジアリルアミン B10:アクリロニトリル B11:N−ビニルピロリドン B12:スチレン B13:メタクリロイルイソシアネート(日本ペイント
(株)製) B14:2−ビニル−2−オキサゾリン なお、重合性化合物B2 〜B12は東京化成工業(株)よ
り入手し、重合性化合物B14は、特開昭63−1077
3号公報に記載の方法に従って合成した。
【0098】(C)ラジカル発生剤 C1 :2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキシン−3(日本油脂(株)製,商品名パー
ヘキシン25B) C2 :2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパー
オキシ)ヘキサン(日本油脂(株)製、商品名パーヘキ
サ25B) C3 :α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イ
ソプロピル)ベンゼン(日本油脂(株)製、商品名パー
ブチルP) C4 :ジクミルパーオキシド(日本油脂(株)製、商品
名パークミルD) C5 :2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメ
チルバレロニトリル(和光純薬(株)製、商品名V−1
9) C6 :2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペ
ンタン)(和光純薬(株)製、商品名VR−110) なお、重合性化合物による変性量は、次のようにして測
定した。すなわち、ポリアセタールに結合しなかった成
分(B)を除去するため、変性ポリアセタールを再沈法
により精製し、プロトンNMRにより、ポリアセタール
へ導入された成分(B)を定量し、ポリアセタール成分
に対する割合として、重量%で表示した。なお、再沈
は、変性ポリアセタール150mgとヘキサフルオロイ
ソプロパノール4mlとの溶液を、成分(B)の種類に
応じて下記の溶媒に滴下し、析出したポリマーを濾過に
より回収した。この操作を3回以上繰り返すことによ
り、変性ポリアセタールを精製した。
【0099】 成分(B) 再沈用溶媒 B1 アセトン B2 ,B3 ,B5 ,B7 〜B9 ,B11〜B14 クロロホルム B4 メタノール B6 酢酸イソプロピル B10 ジメチルスルホキシド 実施例1 ポリアセタール(A1 )95重量部、および重合性化合
物(B1 )5重量部(ポリアセタール100重量部に対
して5.3重量部)をドライブレンドした後、混合物を
ブラベンダータイプのミキサーにて190℃の温度で約
2分間溶融混練し、変性ポリアセタールを得た。
【0100】実施例2 ポリアセタール(A1 )95重量部、重合性化合物(B
1 )5重量部(ポリアセタール100重量部に対して
5.3重量部)、およびラジカル発生剤(C1 )0.1
重量部(ポリアセタール100重量部に対して0.11
重量部)をドライブレンドする以外、実施例1と同様に
して変性ポリアセタールを得た。
【0101】実施例3 ポリアセタール(A1 )95重量部および重合性化合物
(B1 )5重量部をドライブレンドした後、混合物をブ
ラベンダータイプのミキサーにて190℃の温度で約2
分間溶融混練し、溶融混練物にラジカル発生剤(C1 )
0.1重量部を添加し、さらに2分間混練することによ
り、変性ポリアセタールを得た。
【0102】実施例4 ポリアセタール(A1 )95重量部をブラベンダータイ
プのミキサーにて溶融混練しながらラジカル発生剤(C
1 )0.1重量部を添加して1分間混練した後、重合性
化合物(B1 )5重量部を添加して2分間混練し、変性
ポリアセタールを得た。
【0103】比較例1 重合性化合物を添加することなく、ポリアセタール(A
1 )95重量部およびラジカル発生剤(C1 )0.1重
量部(ポリアセタール100重量部に対して0.11重
量部)を、実施例2と同様にして溶融混練した。
【0104】そして、実施例1〜4および比較例1で得
られたポリアセタールの変性量およびメルトフローレー
ト(MFR,単位g/10分,温度190℃,荷重2.
16kg)を測定したところ、表1に示す結果を得た。
なお、比較例1では、試料の溶融粘度が著しく低く、フ
ローテスターからの流出速度が大き過ぎ、正確な測定が
できなかった。
【0105】
【表1】 表1の実施例4と比較例1との対比から明らかなよう
に、重合性化合物の存在下で変性することにより、変性
ポリアセタールの過度の低分子量化を抑制できる。ま
た、実施例1〜3の対比から明らかなように、ラジカル
発生剤を添加することにより、重合性化合物の変性量を
増加させることができるとともに、ポリアセタールと重
合性化合物との混合物にラジカル発生剤を添加すること
により、変性ポリアセタールの低分子量化抑制しつつ、
変性量をさらに増加させることができる。
【0106】実施例5〜9 表2に示す割合で、成分(A)ポリアセタールおよび成
分(B)重合性化合物をドライブレンドした後、二軸押
出機にて190℃の温度で約2分間溶融混練し、変性ポ
リアセタールのペレットを得た。
【0107】実施例10〜40 表2および表3に示す割合で、成分(A)ポリアセター
ルおよび成分(B)重合性化合物をドライブレンドした
後、二軸押出機にて190℃の温度で約2分間溶融混練
し、ペレットを得た。得られたペレットと成分(C)ラ
ジカル発生剤とをドライブレンドした後、再び二軸押出
機にて190℃の温度で約2分間溶融混練し、変性ポリ
アセタールのペレットを得た。
【0108】結果を表2および表3に示す。表2および
表3から明らかに、実施例の方法によりポリアセタール
が効率よく変性される。
【0109】
【表2】
【0110】
【表3】 実施例41〜46(密着性試験) 前記実施例9〜12で得られた変性ポリアセタールを、
射出成形機を用いて平板(7cm×5cm×3mm)に
成形した(実施例41〜44)。また、実施例45及び
実施例46では、実施例25で得られた変性ポリアセタ
ールと、ポリアセタール(A2 )との混合物を射出成形
した。
【0111】得られた成形片に、予め表面活性化処理と
して短波長紫外線(主波長253.7mm、出力200
Wの低圧水銀ランプを備えた紫外線照射装置を使用)を
30秒間照射し、紫外線硬化型印刷インキ(大日本イン
キ(株)製,ダイキュアーsspホワイト)を用いて成
形片上に所定のパッド印刷を行った後、試験片を速度
1.5m/分で搬送しながら紫外線照射処理(主波長3
65nm、出力120Wの高圧水銀ランプを備えた紫外
線照射装置)により印刷被膜を硬化させ、評価サンプル
を得た。
【0112】次いで、評価サンプルの印刷部に、縦横1
mm間隔で10列ずつ計100個の碁盤目状の切込みを
形成し、市販のセロハンテープを貼り付け、このテープ
を急激に剥離した。そして、100個の碁盤目のうち、
剥離せずに残存する碁盤目の数により印刷被膜との密着
性を評価した。結果を表4に示す。
【0113】比較例2および3 変性ポリアセタールに代えて、未変性のポリアセタール
(A1 )及び(A2 )を用いる以外、実施例41〜46
と同様にして印刷被膜との密着性を評価した。結果を表
4に示す。
【0114】
【表4】 表4より明らかなように、ポリアセタールの変性によ
り、印刷被膜との密着性が大きく向上する。

Claims (24)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物
    基、エステル基、ヒドロキシル基、エーテル基、アミド
    基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネート基、イミド
    基、シクロアルキル基、アリール基、およびヘテロ原子
    として窒素原子を有する複素環基からなる群から選択さ
    れた少なくとも一種の官能基を有する重合性化合物の残
    基が、ポリアセタール成分に対して、0.1〜30重量
    %導入されている変性ポリアセタールであって、(A)
    ポリアセタールと、(B)重合性不飽和結合と前記官能
    基とを有する重合性化合物との溶融混合又は溶融混練に
    より、前記官能基が導入されている変性ポリアセター
  2. 【請求項2】 重合性化合物の残基が、ポリアセタール
    成分に対して0.2〜25重量%導入されている請求項
    1記載の変性ポリアセタール。
  3. 【請求項3】 官能基を有する重合性化合物が、1分子
    中に少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有する請
    求項1記載の変性ポリアセタール。
  4. 【請求項4】 官能基を有する重合性化合物が、1分子
    中に1つのエチレン性不飽和結合を有する請求項1記載
    の変性ポリアセタール。
  5. 【請求項5】 官能基を有する重合性化合物が、1分子
    中に1つのエチレン性二重結合と、エポキシ基、カルボ
    キシル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、
    非縮合性官能基が窒素原子に結合したN−置換アミド
    基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネート基、イミド
    基、環状イミノエステル基および環状イミノエーテル基
    からなる群から選択された少なくとも一種の官能基とを
    有し、かつ常圧における沸点が70℃以上の化合物であ
    る請求項1記載の変性ポリアセタール。
  6. 【請求項6】 官能基を有する重合性化合物が、(i)
    エポキシ基、(ii)カルボキシル基、(iii)酸無水物
    基、又は(iv)アミド結合及びエポキシ基を有するエチ
    レン性重合性化合物である請求項1記載の変性ポリアセ
    タール。
  7. 【請求項7】 官能基を有する重合性化合物が、無水マ
    レイン酸または下記式(1) 【化1】 (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2〜R5は同一
    又は異なって水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、ア
    ルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシ
    ルオキシ基を示す。nは0又は1である)で表される化
    合物である請求項1記載の変性ポリアセタール。
  8. 【請求項8】 分子中に1つのエチレン性不飽和結合
    と、官能基とを有し、かつ沸点120℃以上の重合性化
    合物のグラフト重合により変性された変性ポリアセター
    ルであって、前記官能基が、エポキシ基、カルボキシル
    基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、非自己
    縮合性官能基を有するアミド基、アミノ基、ニトリル
    基、イソシアネート基、イミド基、環状イミノエステル
    基および環状イミノエーテル基からなる群から選択され
    た少なくとも一種であり、ポリアセタールと前記重合化
    合物との溶融混合又は溶融混練により前記官能基が導入
    されており、前記重合性化合物の残基が、ポリアセター
    ル成分に対して、0.3〜20重量%導入されている変
    性ポリアセタール。
  9. 【請求項9】 (A)ポリアセタールと、(B)エポキ
    シ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、ヒド
    ロキシル基、エーテル基、アミド基、アミノ基、ニトリ
    ル基、イソシアネート基、イミド基、シクロアルキル
    基、アリール基、およびヘテロ原子として窒素原子を有
    する複素環基からなる群から選択された少なくとも一種
    の官能基を有する重合性化合物とを加熱し、前記重合性
    化合物の残基をポリアセタールに導入する変性ポリアセ
    タールの製造方法であって、(A)ポリアセタールと、
    (B)重合性不飽和結合と前記官能基とを有する重合性
    化合物との溶融混合又は溶融混練により前記官能基を導
    入する変性ポリアセタールの製造方法
  10. 【請求項10】 (C)ラジカル発生剤の存在下、
    (A)ポリアセタールと(B)エポキシ基、カルボキシ
    ル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基 、エー
    テル基、アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネ
    ート基、イミド基、シクロアルキル基、アリール基、お
    よびヘテロ原子として窒素原子を有する複素環基からな
    る群から選択された少なくとも一種の官能基を有する重
    合性化合物とを、ポリアセタールの溶融状態で混合し、
    前記重合性化合物の残基をポリアセタールに導入する
    性ポリアセタールの製造方法。
  11. 【請求項11】 (A)ポリアセタールと(B)官能基
    を有する重合性化合物との共存下に(C)ラジカル発生
    剤を添加して、ポリアセタールの溶融状態で混合し、前
    記重合性化合物の残基をポリアセタールに導入する変性
    ポリアセタールの製造方法であって、前記官能基が、エ
    ポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、
    ヒドロキシル基、エーテル基、アミド基、アミノ基、ニ
    トリル基、イソシアネート基、イミド基、シクロアルキ
    ル基、アリール基、およびヘテロ原子として窒素原子を
    有する複素環基からなる群から選択された少なくとも一
    種である変性ポリアセタールの製造方法
  12. 【請求項12】 (C)半減期1分に対応する温度が1
    30℃以上のラジカル発生剤を用いる請求項10又は1
    1記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  13. 【請求項13】 ラジカル発生剤が、過酸化物又はアゾ
    化合物である請求項10〜12のいずれかの項に記載の
    変性ポリアセタールの製造方法。
  14. 【請求項14】 (A)ポリアセタールと(B)官能基
    を有する重合性化合物とのコンパウンド又は溶融混合物
    に、(C)ラジカル発生剤を添加し、ポリアセタールの
    溶融状態で混合する請求項10又は11記載の変性ポリ
    アセタールの製造方法。
  15. 【請求項15】 ポリアセタールの溶融状態で混練する
    請求項14記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  16. 【請求項16】 (A)ポリアセタールの融点よりも5
    〜70℃高い温度で混合する請求項9〜11のいずれか
    の項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  17. 【請求項17】 (B)官能基を有する重合性化合物の
    割合が、(A)ポリアセタール100重量部に対して
    0.1〜30重量部である請求項9〜11のいずれかの
    項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  18. 【請求項18】 (C)ラジカル発生剤の割合が、
    (A)ポリアセタールおよび(B)重合性化合物の合計
    量100重量部に対して0.01〜2.5重量部である
    請求項10又は11記載の変性ポリアセタールの製造方
    法。
  19. 【請求項19】 (A)ポリアセタールを、(B)エポ
    キシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、ヒ
    ドロキシル基、非縮合性官能基が窒素原子に結合したN
    −置換アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネー
    ト基、イミド基、環状イミノエステル基および環状イミ
    ノエーテル基からなる群から選択された少なくとも一種
    の官能基を有する重合性化合物および(C)ラジカル発
    生剤を用いて変性する方法であって、充填剤の非存在
    下、(A)ポリアセタールと(B)官能基を有する重合
    性化合物とのコンパウンド又は溶融混合物100重量部
    に対して、(C)ラジカル発生剤0.01〜2重量部を
    添加し、ポリアセタールの溶融状態で混練する変性ポリ
    アセタールの製造方法。
  20. 【請求項20】 コンパウンド又は溶融混合物が、
    (A)ポリアセタール100重量部に対して(B)官能
    基を有する重合性化合物0.3〜20重量部で構成され
    ている請求項19記載の変性ポリアセタールの製造方
    法。
  21. 【請求項21】 1分子中に1つのエチレン性不飽和結
    合を有し、かつ常圧における沸点が140℃以上の重合
    性化合物を用いる請求項19記載の変性ポリアセタール
    の製造方法。
  22. 【請求項22】 官能基を有する重合性化合物が、無水
    マレイン酸、アクリル酸、メタクリル酸、グリシジルア
    クリレート、グリシジルメタクリレートまたはN−[4
    −(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジアルキ
    ルベンジル]アクリルアミドである請求項9〜11及び
    19のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造
    方法。
  23. 【請求項23】 (A)ポリアセタールを、(B)官能
    基を有するエチレン性不飽和化合物および(C)ラジカ
    ル発生剤を用いて変性する方法であって、補強性充填剤
    の非存在下、(A)前記ポリアセタールと(B)1分子
    中に1つのエチレン性不飽和結合と、エポキシ基、カル
    ボキシル基、酸無水物基、および非縮合性官能基が窒素
    原子に結合したN−置換アミド基からなる群から選択さ
    れた少なくとも一種の官能基とを有し、かつ常圧におけ
    る沸点が140℃以上の重合性化合物とのコンパウンド
    又は溶融混合物100重量部に対して、(C)ラジカル
    発生剤0.01〜1重量部を添加し、ポリアセタールが
    溶融可能な温度で溶融混練し、前記重合性化合物の残基
    をポリアセタール成分に対して0.3〜20重量%導入
    する変性ポリアセタールの製造方法。
  24. 【請求項24】 (A)ポリアセタールと(C)ラジカ
    ル発生剤との溶融混合物に、(B)エポキシ基、カルボ
    キシル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、
    エーテル基、アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシ
    アネート基、イミド基、シクロアルキル基、アリール
    基、およびヘテロ原子として窒素原子を有する複素環基
    からなる群から選択された少なくとも一種の官能基を有
    する重合性化合物を添加し、ポリアセタールの溶融状態
    で混合する変性ポリアセタールの製造方法。
JP28891894A 1994-10-27 1994-10-27 変性ポリアセタールおよびその製造方法 Expired - Fee Related JP3159877B2 (ja)

Priority Applications (9)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28891894A JP3159877B2 (ja) 1994-10-27 1994-10-27 変性ポリアセタールおよびその製造方法
BR9506425A BR9506425A (pt) 1994-10-27 1995-10-19 Poliacetal modificado e processo para a sua produçao
US08/663,279 US5973081A (en) 1994-10-27 1995-10-19 Modified polyacetal and method of producing the same
CN95191811A CN1075080C (zh) 1994-10-27 1995-10-19 改性聚缩醛及其制造方法
EP95934835A EP0737698A1 (en) 1994-10-27 1995-10-19 Modified polyacetal and process for production
PCT/JP1995/002138 WO1996013535A1 (fr) 1994-10-27 1995-10-19 Polyacetal modifie et procede de production correspondant
KR1019960703443A KR100373482B1 (ko) 1994-10-27 1995-10-19 변성폴리아세탈및그의제조방법
TW084111016A TW300237B (ja) 1994-10-27 1995-10-19
MX9602497A MX9602497A (es) 1994-10-27 1995-10-19 Poliacetal modificado y metodo para producir el mismo.

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28891894A JP3159877B2 (ja) 1994-10-27 1994-10-27 変性ポリアセタールおよびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH08127631A JPH08127631A (ja) 1996-05-21
JP3159877B2 true JP3159877B2 (ja) 2001-04-23

Family

ID=17736488

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28891894A Expired - Fee Related JP3159877B2 (ja) 1994-10-27 1994-10-27 変性ポリアセタールおよびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3159877B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101894843B1 (ko) * 2016-10-19 2018-09-06 이영민 커피 드립퍼

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5464700B2 (ja) * 2010-02-25 2014-04-09 旭化成ケミカルズ株式会社 搬送用円筒型回転体用部品
JP6914042B2 (ja) * 2017-01-17 2021-08-04 旭化成株式会社 ポリアセタール樹脂成形品

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101894843B1 (ko) * 2016-10-19 2018-09-06 이영민 커피 드립퍼

Also Published As

Publication number Publication date
JPH08127631A (ja) 1996-05-21

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR100358667B1 (ko) 열가소성수지조성물및그제조방법
KR100373482B1 (ko) 변성폴리아세탈및그의제조방법
JP3159877B2 (ja) 変性ポリアセタールおよびその製造方法
JP3706407B2 (ja) 変性ポリアセタールおよびその製造方法
JP3159890B2 (ja) 変性ポリアセタール樹脂組成物およびその製造方法
JP3615605B2 (ja) 変性樹脂組成物およびその製造方法
JP3685848B2 (ja) ポリアセタール樹脂組成物およびその製造方法
JPH0995594A (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法
JP5908695B2 (ja) 摺動部材及び電子写真画像形成装置に用いられるトナー介在下で使用される機構部品
JPH0948902A (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法
JPH07286015A (ja) 変性ポリアセタール樹脂の製造方法
JPH09124892A (ja) ポリアセタール樹脂組成物およびその製造方法
JP3325365B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法
JPH09118806A (ja) 熱可塑性樹脂組成物およびその製造方法
JP3221921B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法
JPH09124893A (ja) ポリアセタール樹脂組成物およびその製造方法
JP2932605B2 (ja) ポリフェニレンスルフィド樹脂組成物
JPH08157687A (ja) ポリアセタール系樹脂組成物
JP3228819B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法
JP2004075984A (ja) ポリプロピレン樹脂組成物
JP3237148B2 (ja) 樹脂組成物
JP6597211B2 (ja) 樹脂組成物及び当該樹脂組成物からなる成形体
JP3331603B2 (ja) 熱可塑性樹脂組成物
JPH09124891A (ja) ポリアセタール樹脂組成物およびその製造方法
JPH11116751A (ja) 熱可塑性樹脂組成物

Legal Events

Date Code Title Description
S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080216

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090216

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100216

Year of fee payment: 9

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees