JP3706407B2 - 変性ポリアセタールおよびその製造方法 - Google Patents

変性ポリアセタールおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、各種樹脂、添加剤、充填剤などとの親和性が改善され、かつ複合化に有用であるとともに、接着や塗装などの二次加工性に優れた変性ポリアセタールおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアセタール樹脂は、優れた機械的強度、摺動性、耐熱性、耐薬品性、成形性、電気的特性を有しているため、エンジニアリングプラスチックとして広い分野で利用されているが、近年、その用途の拡大に伴って、特殊な性能が要求される場合が多い。
一般にポリアセタール樹脂は、結晶性が高く他の材料との親和性や相溶性が極めて小さい。そのため、他の樹脂材料、添加剤、充填剤などとの複合化により改質することが困難であるとともに、塗料、印刷インキ、着色料や接着剤等との密着性を向上させることが困難である。例えば、耐衝撃性を改善するためエラストマーなどをブレンドすると、エラストマーとの親和性及び相溶性が悪いため、高い衝撃特性を付与できない。また、エラストマーなどの分散性不良により成形品の表面が剥離し、成形品の外観を著しく損なう。さらに、改質のために安定剤、潤滑剤などの添加剤をポリアセタールに添加すると、添加剤が成形品の表面に分離滲出し、表面の外観を損うとともに、添加剤の機能を有効に利用できないなどの問題がある。そのため、ポリアセタールの用途が大きく制限されることが少なくない。
【0003】
ポリアセタールの親和性を改善するためには、ポリアセタールに適当な変性基を導入して変性することが有効であり、従来各種の変性基を導入してポリアセタールを変性する方法が提案されている(例えば、特公昭43−23467号公報、特公昭47−19425号公報、特開平3−21618号公報など)。
しかし、これらの方法は、いずれも、重合過程で、ホルムアルデヒドやトリオキサンと、置換基として各種の変性基を有するコモノマーを用いて共重合することにより変性基を直接導入する方法で、いずれも重合反応性が低下し、高分子量の共重合体を高い収率で得ることが困難である。
又、予め重合生成したポリアセタール樹脂に各種変性基を有する反応性化合物を添加し、充填剤やラジカル開始剤の存在下で溶融混練処理する方法も提案されている(例えば、特公昭58−18383号公報、特公昭60−6969号公報など)。しかし、これらの方法では、変性基の導入効率が極めて低く、また処理時にポリアセタールの分解劣化が生じるので、有効な変性方法とは言い難い。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、かかる現状に鑑み、従来の技術の如く、ポリアセタールの重合生成反応を阻害することなく、又分解劣化等による一般物性に支障を生じることなく、所望の変性基を比較的多量に効率よくポリアセタールへ導入付加することが出来、他物質との親和性、相溶性を顕著に改善し、且つ所望により比較的広い分子量のポリマーを得ることが可能で、従来の変性法では得られない高分子量で、ポリアセタール樹脂本来の特性も備えた変性ポリアセタール、及びその製造方法を提供せんとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討の結果、特定の重合性官能基を有する重合性ポリアセタールを用い、所望の変性基を有する重合性化合物を、必要成らばラジカル開始剤の存在下、加熱反応することにより、その変性基を簡単かつ効率よく付加導入することができ、ポリアセタールの分子量の低下、その他諸物性を害することなく親和性を改善できることを見いだし、本発明を完成した。
【0006】
すなわち、本発明の変性ポリアセタールは、エチレン性不飽和結合から成る官能基を有する重合性ポリアセタール(A )に対して、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、エーテル基、アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネート基、イミド基、シクロアルキル基、アリール基、およびヘテロ原子として窒素原子を有する複素環基からなる群から選択された少なくとも一種の変性基を有する重合性化合物 B ′)の残基(B)が、0.1〜30重量%付加導入されて成る変性ポリアセタールである。本発明の変性ポリアセタールは、前記重合性ポリアセタール( A ′)のエチレン性不飽和結合から成る官能基が、ビニルエーテル基、アリル基、およびビニルフェニル基からなる群から選択された少なくとも一種の官能基であり、前記重合性化合物( B ′)が1分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有しており、重合性ポリアセタール( A ′)のエチレン性不飽和結合と重合性化合物( B ′)のエチレン性不飽和結合との付加反応により、前記重合性化合物の残基(B)が導入されている。
【0007】
又本発明は、エチレン性不飽和結合から成る重合性官能基を有するポリアセタール(A′)と、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、エーテル基、アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネート基、イミド基、シクロアルキル基、アリール基、およびヘテロ原子として窒素原子を有する複素環基からなる群から選択された少なくとも一種の変性基を有する重合性化合物(B′)とを加熱反応させることを特徴とする変性ポリアセタールの製造方法である。
【0008】
なお、本明細書において、「重合性化合物の残基(B)」とは、重合性化合物(B′)の単量体の単位に限らず、その重合したセグメント(例えば、重合により生成したダイマー、トリマー、テトラマーやポリマー)を意味する。また、エチレン性不飽和結合から成る官能基を有するポリアセタールを単に「重合性ポリアセタール」と称する場合がある。
以下に、本発明を詳細に説明する。
【0009】
[変性ポリアセタールの構造]
先ず本発明の変性ポリアセタールの構造について説明する。
本発明の変性ポリアセタールの特徴は、エチレン性不飽和結合から成る重合性官能基を有するポリオキシメチレン重合体又は共重合体(A)を基体として、その重合性官能基に、特定の変性基を有する重合性化合物の残基(B)が付加結合した構造のポリアセタールである。
【0010】
本発明の変性ポリアセタールは、主鎖としてオキシメチレン基−CH2O−を主たる繰返し単位とする高分子化合物であり、ポリアセタールホモポリマー及びコポリマーの何れであってもよい。ここでコポリマーとは、主鎖の一部にオキシアルキレン単位−(CH2O−(但し、nは2〜6)を共重合単位として少なくとも一種含む共重合体であって、中でもその炭素数nが2〜4の場合が好ましく、特に炭素数nが2のオキシエチレン基である場合が好ましい。かかるコポリマーは一般にランダムコポリマーであるが、ブロックコポリマー或いはグラフトコポリマーであってもよい。
ここでコモノマー単位の含有量はオキシメチレン基に対し10モル%以下、好ましくは0.03〜7モル%、特に好ましくは0.1〜5モル%である。尚本発明の変性ポリアセタールの主鎖には、特に上記以外の共重合単位が含まれていてもよい。
【0011】
本発明の変性ポリアセタールは、上記の如き骨格を有するポリアセタールを基体として、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、エーテル基、アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネート基、イミド基、シクロアルキル基、アリール基、およびヘテロ原子として窒素原子を有する複素環基からなる群から選択された少なくとも一種の変性基(以下、これらを単に変性基と総称する)を有する重合性化合物の残基(B)が、ポリアセタール重合体又は共重合体に付加導入されている変性ポリアセタールである。
かかる変性基を含む残基(B)の導入率はポリアセタールに対し0.1〜30重量%、好ましくは0.2〜25重量%、特に好ましくは0.3〜20重量%である。変性基の導入率が過少であると本来の目的であるポリアセタールの変性が不充分で、相溶性等の改善効果も充分得られず、又過大であるとポリアセタール本来の物性が失われ、又導入自体が困難となり、ポリアセタールの分子量低下が避けられず好ましくない。
尚本発明の変性基は前記の如き各種の変性基のうち、その目的に応じて適宜選択すればよいが、本発明の目的、効果から特に有効な変性基は、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、またはアミド結合を介したエポキシ基等が挙げられ、中でも特に無水マレイン酸基または下記式(1)
【0012】
【化4】
Figure 0003706407
(式中、R1 は水素原子又はメチル基、R2 〜R5 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基を示し、同一または異なっていてもよい。nは0又は1である。)
で表される基が本発明の目的から広い用途に有効であり好ましい。
【0013】
本発明における上記の如き変性基を有する残基(B)のポリアセタールに対する結合様式は、後述の製造法の説明から自ら明らかとなるが、要は原料として用いる重合性ポリアセタール(A′)に予め導入されているエチレン性不飽和結合と、変性基を有する重合性化合物(B′)の重合性官能基、即ちエチレン性不飽和基が主としてラジカル的な付加反応により結合して形成されるため、炭素−炭素間結合を介して(場合により更に他の二価の基を介して)変性基が付加導入されている構造となるのが一般的である。又その結合位置は主にポリアセタールに予め導入されているエチレン性不飽和結合の存在位置によって主に定まるもので、原料ポリアセタール(A′)におけるエチレン性不飽和結合が末端に存在する場合は、変性基は末端に付加導入され、又ポリアセタール(A′)においてエチレン性不飽和基がその主鎖に沿ってランダムな位置に存在すれば主に主鎖に沿ったランダムな位置に側鎖として付加導入された構造となる。又その両方(側鎖及び末端)であることも可能である。かかる変性基を有する残基の結合位置は後述(製造法)の如く、任意に制御することが可能である。
【0014】
本発明の変性ポリアセタールの分子量は後述の如く製造条件により制御され、比較的広範囲、例えば2,000〜400,000ものを得ることができ、その目的用途によって任意に選択することが可能であるが、従来の化学的変性法では得られない比較的高分子量のものを得ることができる。
【0015】
[変性ポリアセタールの製造方法]
次に本発明の変性ポリアセタールの代表的製造法について説明する。
本発明の変性ポリアセタールは、ビニルエーテル基、アリル基、およびビニルフェニル基からなる群から選択された少なくとも一種のエチレン性不飽和結合から成る官能基を有する重合性ポリアセタール(A′)と、1分子中に少なくとも1つのエチレン性二重結合を有する重合性官能基と前記の如き変性基を有する重合性化合物(B′)を加熱反応させることによって得られる。ここで重合性化合物(B′)を構成する重合性官能基もエチレン性不飽和結合であることが好ましく、主に、重合性ポリアセタール(A′)及び重合性化合物(B′)の不飽和結合が相互に付加重合してポリアセタールに変性基を有する残基(B)が導入され、形成されるのである。かかる反応は一般にラジカル付加反応である場合が一般的であり、必ずしも必須ではないがラジカル開始剤の存在が付加反応率を高めるため有効である。上記の如き変性ポリアセタールの生成反応は重合性ポリアセタール(A′)及び重合性化合物(B′)の所定量の共存下で、要すればラジカル開始剤の存在下で溶融混練する方法が好ましい。
【0016】
変性ポリアセタールの生成反応に使用する原料主成分である重合性ポリアセタール(A′)は、エチレン性不飽和結合を有するポリアセタールであって、エチレン性不飽和結合とは、ビニル基、アリル基など、例えば、ビニルエーテル基、アリル基、ビニルフェニル基等が代表的なものとして挙げられる。
かかるエチレン性不飽和基を有するポリアセタール(A′)は、その製造法により、不飽和基がポリアセタール分子のランダムな位置に側鎖として存在する場合と、ポリアセタール分子の末端に存在する場合に大別される。前者はトリオキサン又はホルムアルデヒドを主モノマーとし、コモノマーとしてエチレン性不飽和結合を含む置換基を有し、且つ前記主モノマーと共重合反応しうる環状エーテル、又は環状ホルマールから成る化合物をカチオン活性触媒の存在下で開環共重合することによって得られる。かかる目的で使用するコモノマーは、例えば、ビニルエーテル基、アリル基、ビニルフェニル基の如きエチレン性二重結合を有する基を置換基として有するエチレンオキシド、1,3−ジオキソラン、1,3−ジオキサン、ブタンジオールホルマール、ジエチレングリコールホルマール等の環状エーテル、又は環状ホルマールの誘導体であり、これらは重合反応に際し、コモノマーとしてポリアセタールのランダムな位置に導入され、その側鎖としてエチレン性不飽和基を有する構造を形成する。この場合、エチレン性不飽和基の導入量は使用するコモノマーの量によって任意に加減しうるが、過大になると重合性が低下し、ポリアセタール本来の物性が得られず好ましくない。勿論この際、エチレン性不飽和結合を有しない一般的な環状エーテル又は環状ホルマールをコモノマーの一部として併用した多元共重合体であってもよい。
次に後者のタイプのポリアセタール、即ち分子の末端にエチレン性二重結合を有するポリアセタールは、トリオキサン又はホルムアルデヒドを主モノマーとし、要すれば一般的な環状エーテル又は環状ホルマールをコモノマーとして、特に下記一般式(2′)で示される直鎖状ホルマールを連鎖移動剤として共存させて、カチオン活性触媒の共存下で重合することによって得られる。
【0017】
【化5】
Figure 0003706407
(式中、R、R′は少なくともその一方がエチレン性不飽和結合を有する基であり、xは1〜10である。)
この場合は末端にエチレン性二重結合を有する基が存在するポリアセタールが得られる。この場合、前記(2′)式の連鎖移動剤の使用量によってエチレン性二重結合を有する末端基の量を調整することができるが、この場合は分子量も同時に変化し、上記連鎖移動剤の使用量が増加すると分子量は低下する。尚末端にエチレン性官能基を有するタイプのポリアセタール(A′)は、ホルムアルデヒドを主モノマーとして同様の連鎖移動剤を用いアニオン触媒による重合によっても得ることができる。
本発明に用いるエチレン性不飽和結合を有するポリアセタール(A′)は、前記の如き2つのタイプ、即ちコモノマーとしての導入法と連鎖移動剤としての導入法を併用して、ポリアセタール鎖の側鎖及び末端位の両方にエチレン性不飽和結合を有する重合性ポリアセタール(A′)とすることも可能である。
ポリアセタール(A′)中のエチレン性不飽和結合の量は、0.002〜5モル/kgであり、好ましくは0.01〜2モル/kgである。この存在量は、前記の如くポリアセタールの重合に使用するエチレン性不飽和結合を含有するコモノマー及び/又は連鎖移動剤の使用量によって調整され、当然この量は目的とする変性基の導入量に直接関係するものであり、変性基を比較的多量に導入するためには、このエチレン性不飽和基が多く導入されていることが好ましいのは当然である。
【0018】
次に本発明の変性ポリアセタールの生成に用いるもう一方の原料化合物(B′)は、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、エーテル基、アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネート基、イミド基、シクロアルキル基、アリール基、およびヘテロ原子として窒素原子を有する複素環基から選ばれる少なくとも一種の変性基を有し、且つ前記ポリアセタール(A′)のエチレン性二重結合と付加反応性を有する重合性官能基を少なくとも1個有する化合物であって、かかる重合性官能基としてはポリアセタール(A′)と同様エチレン性不飽和結合を有する基であることが好ましい。
【0019】
かかる重合性化合物(B′)としては例えば、エポキシ基を有する化合物としては、アリルグリシジルエーテル、カルコングリシジルエーテルなどのグリシジルエーテル;グリシジル(メタ)アクリレート、ビニル安息香酸グリシジルエステル、アリル安息香酸グリシジルエステル、ケイ皮酸グリシジルエステル、シンナミリデン酢酸グリシジルエステル、ダイマー酸グリシジルエステル、エポキシ化ステアリルアルコールとアクリル酸又はメタクリル酸とのエステルなどのグリシジル又はエポキシエステル;エポキシヘキセン、リモネンオキシドなどのエポキシ化された不飽和の鎖状又は環状オレフィンなどが挙げられる。なお、グリシジルエーテル型の重合性化合物には、後述するように、式(1′)で表される化合物(例えば、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベンジル]アクリルアミドなど)も含まれる。エポキシ基を有する好ましい重合性化合物には、(メタ)アクリロイル基を有するグリシジルエーテル型又はグリシジルエステル型エポキシ化合物が含まれる。
【0020】
カルボキシル基を有する化合物としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸などの脂肪族不飽和モノカルボン酸;ケイ皮酸などの芳香族不飽和モノカルボン酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸などの脂肪族不飽和ジカルボン酸;マレイン酸モノメチル、マレイン酸モノエチル、マレイン酸モノブチル、マレイン酸モノヘキシル、マレイン酸モノオクチル、マレイン酸モノ2−エチルヘキシルなどのマレイン酸モノエステルやこれらに対応するフマル酸モノエステルなどの不飽和ジカルボン酸モノエステルなどが挙げられる。好ましいカルボキシル基を有する化合物には、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステルなどが含まれる。
【0021】
酸無水物基を有する化合物には、例えば、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ハイミック酸などが含まれる。酸無水物基を有する好ましい化合物には、無水マレイン酸が含まれる。
【0022】
エステル基を有する化合物には、例えば、前記不飽和モノまたはジカルボン酸などのカルボキシル基を有する重合性化合物又は酸無水物基を有する重合性化合物と、炭素数1〜20程度のヒドロキシ化合物とのエステルが含まれる。前記ヒドロキシ化合物としては、例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−2−プロパノール、1−ヘキサノール、1−オクタノール、1−ドデカノール、ステアリルアルコールなどの炭素数1〜20程度(好ましくは炭素数4〜20程度)の脂肪族アルコール、シクロヘキサノールなどの脂環族アルコール、ベンジルアルコールなどのアラルキルアルコール、フェノールなどのフェノール類が挙げられる。
このような重合性化合物には、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メタ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸フェニル、(メタ)アクリル酸ベンジルなどの(メタ)アクリレート;マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジブチル、マレイン酸ジヘキシル、マレイン酸ジオクチル、マレイン酸ジ2−エチルヘキシルやこれらに対応するフマル酸エステルなどの不飽和ジカルボン酸エステルが含まれる。
エステル基を有する化合物には、後述するヒドロキシル基を有する重合性化合物と、有機カルボン酸とのエステルも含まれる。エステル基を有する化合物には、さらに、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、カプリル酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ミリスチン酸ビニル、オレイン酸ビニル、ステアリル酸ビニルなどの炭素数2〜20程度(好ましくは炭素数6〜20程度)の有機カルボン酸のビニルエステル類も含まれる。
エステル基を有する好ましい重合性化合物には、例えば、アルキル基の炭素数8〜20程度の(メタ)アクリル酸アルキルエステル及び有機カルボン酸部分の炭素数10〜20程度のビニルエステルが含まれる。
【0023】
ヒドロキシル基を有する化合物としては、例えば、アリルアルコール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、グリセリンモノ(メタ)アクリレート、ビニルフェノールなどが挙げられる。ヒドロキシル基を有する好ましい重合性化合物には、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートなどが含まれる。
【0024】
エーテル基を有する化合物としては、例えば、メトキシメチル(メタ)アクリレート、エトキシメチル(メタ)アクリレート、ブトキシメチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシスチレンなどが例示できる。
また、ヒドロキシル基およびエーテル基を有する化合物には、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールモノ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。
【0025】
アミド基を有する化合物には、例えば、アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジアセトンアクリルアミドなどの(メタ)アクリルアミドとその誘導体;ビニルスルホンアミド、ビニルスルホンアニリド、ビニルスルホンメチルアニリド、ビニルスルホンアセトアニリドなどのビニルスルホンアミド類が含まれる。アミド基を有する好ましい重合性化合物には、(メタ)アクリルアミド、N−置換(メタ)アクリルアミドが含まれる。
【0026】
アミノ基を有する化合物としては、例えば、アリルアミン、ジアリルアミンなどのアリル化合物;4−ビニルアニリン、N−ビニルジフェニルアミンなどのビニル化合物;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどの(メタ)アクリレート類が挙げられる。
【0027】
イミド基を有する化合物には、例えば、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フェニルマレイミド、ビスマレイミドなどのマレイミドとその誘導体;N−ビニルスクシンイミド、N−ビニルグルタルイミド、N−ビニルフタルイミドなどのN−ビニル多価カルボン酸イミドなどが含まれる。イミド基を有する好ましい重合性化合物には、マレイミドとその誘導体が含まれる。
【0028】
ニトリル基を有する化合物としては、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、2−シアノエチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。ニトリル基を有する好ましい重合性化合物には、(メタ)アクリロニトリルが含まれる。
【0029】
イソシアネート基を有する化合物としては、ビニルイソシアネート、メタクリロイルイソシアネート、m−(2−イソシアノ−2−プロピル)−α−メチルスチレンなどが挙げられる。
【0030】
シクロアルキル基又はアリール基を有する化合物としては、例えば、ビニルシクロヘキサン、2−ビニル−1−ノネン、スチレン、α−メチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、p−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタリン、ビニルアントラセンなどが挙げられる。
【0031】
複素環基を有する化合物としては、ヘテロ原子として窒素原子を有する化合物、例えば、2−ビニルキノリン、3−ビニルピペリジン、2−ビニルピラジン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、N−ビニルピロール、N−ビニルインドール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルイミダゾール、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニル−ε−カプロラクタム、アクリロイルモルホリンなどが挙げられる。また、前記複素環基を有する重合性化合物には、オキサゾロン基を有する化合物(例えば、2−ビニル−5−オキサゾロンなど)などの環状イミノエステル、オキサゾリン基を有する化合物(例えば、2−ビニル−2−オキサゾリンなど)などの環状イミノエーテルなども含まれる。複素環基を有する好ましい重合性化合物には、ヘテロ原子としての窒素原子にビニル基が結合した複素環化合物、環状イミノエステル基や環状イミノエーテル基などのようにヘテロ原子として窒素原子とともに酸素原子を有する複素環基を有するビニル化合物が含まれる。
【0032】
特に、原料(B′)の変性基としては、▲1▼グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基、▲2▼(メタ)アクリル酸などのカルボキシル基、▲3▼無水マレイン酸などの酸無水物基、又は▲4▼アミド結合を介してエポキシ基等を有するエチレン性重合性化合物が好ましい。
中でも▲1▼エポキシ基又は▲4▼アミド結合を介してエポキシ基を有するエチレン性重合性化合物、例えば、下記式(1′)で表される化合物は特に重合性化合物(B′)として好適である。
【0033】
【化6】
Figure 0003706407
(式中、R1 は水素原子又はメチル基、R2 〜R5 は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基を示し、同一又は異なっていてもよい。nは0又は1である。)
前記式(1′)に属する化合物として特に好ましいのは、R1 が水素原子又はメチル基、R2 〜R5 が何れも水素原子の化合物である。
nが0の化合物には、前記グリシジル(メタ)アクリレートが含まれる。nが1の化合物の具体例としては、例えば、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニルメチル]アクリルアミド、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベンジル]アクリルアミド、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジエチルベンジル]アクリルアミド、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジブチルベンジル]アクリルアミドなどのN−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジアルキルベンジル]アクリルアミド、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−2,6−ジメチルベンジル]アクリルアミド、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−2,5−ジメチルベンジル]アクリルアミド、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−2,3,5,6−テトラメチルベンジル]アクリルアミドなどが例示される。
【0034】
重合性化合物(B′)は、少なくとも常圧における沸点が70℃以上、好ましくは120℃以上であり、特に好ましい重合性化合物は、無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸、グリシジル(メタ)アクリレート、前記式(1′)で表される化合物(例えば、N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3,5−ジメチルベンジル]アクリルアミド)などのように、常圧での沸点が140℃以上の物質である。
【0035】
本発明の変性ポリアセタールは、前記詳細説明した重合性ポリアセタール(A′)に対し変性基を有する重合性化合物(B′)を0.1〜30重量%、好ましくは0.2〜25重量%、更に好ましくは0.3〜20重量%混合し、加熱し、反応させることにより製造する。前記重合性化合物(B′)が過少では充分な変性改質が得られず、又いたずらに過剰に加えても未反応のまま残ったり、重合性化合物(B′)自体の単独の重合物を多量に生成して好ましくない。この変性ポリアセタールの生成反応はポリアセタール(A′)の融点以上、好ましくは融点より5〜70℃高い温度で溶融混練する方法が簡便で好ましい。
【0036】
又変性ポリアセタールの生成反応には必ずしも必須ではないが、ラジカル性開始剤の存在下で行うのが、生成反応を効率的に行う上で好ましい。
ここで用いるラジカル開始剤は、フリーラジカルを発生し、両成分間のエチレン性二重結合の付加重合を開始する重合開始剤としての機能を有する化合物であれば、その種類は特に制限されず、一般的な有機過酸化物、アゾ化合物、その他のラジカル重合開始剤が使用できる。
【0037】
過酸化物としては、例えば、t−ブチルヒドロペルオキシド、p−メンタンヒドロペルオキシド、クメンヒドロペルオキシド、ジイソプロピルベンゼンヒドロペルオキシド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロペルオキシドなどのアルキルヒドロペルオキシド;ジ−t−ブチルパーオキシド、t−ブチルクミルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、t−ブチルパーオキシクメン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼンなどの過酸化ジアルキル;ベンゾイルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシドなどの過酸化ジアシル;メチルエチルケトンパーオキシド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカンなどのアルキリデンペルオキシド;n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、t−ブチルパーオキシベンゾエートなどの過酸エステルなどが挙げられる。
【0038】
アゾ化合物としては、例えば、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2,2′−アゾビス{2−メチル−N−[1,1−ビス(ヒドロキシメチル)エチル]プロピオンアミド}などのアゾアミド系化合物;1,1−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2′−アゾビス[2−(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル]、アゾビスイソブチロニトリルなどのアゾニトリル系化合物;2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)などのアルキルアゾ系化合物が挙げられる。
【0039】
他のラジカル発生剤としては、例えば、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩も使用できる。
これらのラジカル発生剤は単独で使用してもよく、同種又は異種のものを組合せて使用してもよい。
【0040】
中でもラジカル開始剤として好適なものは、半減期1分に対応する温度が130℃以上、好ましくは150℃以上、さらに好ましくは160℃以上の開始剤である。この見地から特に好適なラジカル開始剤としては、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキシド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)等が挙げられる。
【0041】
使用するラジカル開始剤の量は、導入すべき変性基含有化合物の導入量、目的とする変性ポリアセタールの分子量、反応温度、時間等によって異なるが、一般的には重合性ポリアセタール(A′)及び重合性化合物(B′)の合計100重量部に対し2.5重量部以下であり、好ましくは0.01〜2重量部、特に好ましくは0.01〜1重量部、更に好ましくは0.02〜0.5重量部である。ラジカル開始剤の量が過少であると重合性化合物(B′)の付加反応が遅く、充分な変性度が得られず、又多過ぎるとポリアセタールの分解を促進し、分子量が低下して好ましくない。
【0042】
又、重合性ポリアセタール(A′)及び重合性化合物(B′)の反応には少量の立体障害性フェノール類や立体障害性アミン類の如き酸化防止剤の存在下で行うことが、反応時の分子量低下を抑えるためには好ましい場合があるが、多量の存在はラジカル開始剤の活性を打消し、反応を遅延させるため好ましくない。
【0043】
変性反応のための溶融混練処理は、慣用の混合機や混練機、例えば、押出機、ブラベンダー、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールミルなどが利用できる。特に溶融混練機としては、押出機、ニーダーなどの密閉式装置が好ましい。混練温度は、ポリアセタールの融点以上、好ましくはポリアセタールの融点よりも5〜70℃高い温度、特に好ましくは10〜50℃高い温度で溶融混練処理を行う。処理時間は、混練温度に応じて選択でき、例えば、20秒〜2時間、好ましくは30秒〜1時間程度であり、特に好ましくは30秒〜30分程度である。
溶融混練処理は、重合性ポリアセタール(A′)、重合性化合物(B′)、および必要に応じてラジカル開始剤を予め混合し、前記混練機に同時に添加し、溶融混練してもよいが、予め二成分(A′)(B′)の混合物を溶融混練し、この溶融混練物にラジカル開始剤を添加するのが高分子量の変性ポリアセタールを得るのに有効である。
【0044】
本発明の変性ポリアセタールは必要に応じペレット化して使用に供される。又ペレット化する際に各種の他の樹脂材料や添加剤、充填剤とを配合し、複合組成物として使用に供してもよい。
【0045】
本発明の変性ポリアセタールは、ポリアセタールに変性基を有する残基(B)が化学的に結合した物質であるが、前記生成反応において、一部の重合性化合物(B′)単独の重合体、或いは未反応の重合性化合物(B′)が包含される場合もあるが、これらの未反応物の残留或いは単独重合物の存在は実用上問題とならない場合が多い。
【0046】
尚本発明の変性ポリアセタールは生成後安定剤の配合が望ましい。特にその製造過程でラジカル開始剤を使用した場合は安定剤の配合はその後加工や使用時の安定性を維持する上で重要である。
安定剤としては従来一般のポリアセタールに用いられる安定剤が用いられ、有効である。例えば酸化防止剤としては、1,6−ヘキサンジオール−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]の如きヒンダードフェノール類、或いは各種ピペリジン誘導体の如きにヒンダートアミン類が酸化防止剤として用いられ、又酸又はホルムアルデヒドを中和又は吸収し不活性化するための各種安定剤、例えば各種のポリアミド、ジシアンジアミド、メラミン或いはこれらの誘導体から成るアミジン化合物、アルカリ又はアルカリ土類金属の酸化物、水酸化物、有機又は無機塩類等が適宜組合せて使用され、又ベンゾトリアゾール類、ベンゾフェノン類などの耐候(光)性安定剤も必要に応じ組合せ使用される。特に重要な安定剤系としては上記酸化防止剤と酸及びホルムアルデヒドの吸収剤から成る組合せ安定剤である。
【0047】
【発明の効果】
本発明の変性ポリアセタールは、比較的高い分子量を有し、それ自体が成形性に優れ、射出成形、押出成形、ブロー成形などによる各種形状の成形品に加工して使用され、その成形品の塗装性、染色性、印刷性、接着性等、従来のポリアセタールに欠如している各種の特性効果を有する。
又、本発明の変性ポリアセタールは、他の樹脂や添加剤との親和性、相溶性に優れ、適当な変性基を選択することにより広範囲の樹脂や添加剤、充填剤と複合化した組成物として良好な分散形態が得られ、広く改質が可能である。又本発明の変性ポリアセタールはそれ自体、相溶化剤としての効果を有し、本来相溶性、分散性の悪い一般のポリアセタール樹脂と他の物質に配合し、共存介在させることによって両者の混合、分散性を改良する相溶化剤としての用途にも好適である。
本発明の変性ポリアセタールの製造法によれば比較的高い変性基の導入が可能であり、且つ広範囲の分子量の重合体を比較的簡単な方法で得ることができる。
【0048】
【実施例】
以下に、参考例、実施例および比較例に基づいて、本発明を具体的に説明するが、本発明はこれの実施例に限定されるものではない。
参考例1(重合性ポリアセタール(A′-1)の製造)
2つの円が一部重複する断面を有し、外側に熱媒を通すジャケット付きのバレルと、その内側に互いに噛合う多数のパドルを有する2本の回転軸とを備えた連続式混合反応機を用い、ジャケットに80℃の温水を通し、2本の回転軸を回転し、反応機の一方の端部から、コモノマーとして1,3−ジオキラソン2.5重量%、およびアリルグリシジルエテーテル0.8重量%を含有するトリオキサンを連続的に供給し、同じところへトリオキサンに対して40ppmの三フッ化ホウ素を連続的に添加した。反応機の他方の端部より排出された反応混合物を直ちに微粉砕すると同時に、トリエチルアミン0.1重量%を含む水中に投じて重合触媒を失活させ、生成した重合体を洗浄し、分離して、乾燥した。
得られた重合体100重量部に対して、安定剤としてペンタエリスリトールテトラキス[3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](Irganox 1010,チバガイギー社製)0.05重量部を添加し、ベント付き押し出し機にて200℃で溶融混練して安定化し、エチレン性二重結合を有するペレット状のポリアセタール共重合体(A′-1)を得た。
このポリアセタール共重合体(A′-1)を溶媒(ヘキサフルオロイソプロパノール)に溶解し、再沈殿させる操作を繰り返すことにより精製した後、ヘキサフルオロイソプロパノール−d2に溶解し、1H−NMRによりエチレン性二重結合の含有量を求めたところ、0.044モル/kgであった。
この精製したポリアセタール共重合体の重量平均分子量を、ゲルパーミッションクロマトグラフィー(GPC,東ソー(株)製)を用い、溶媒およびキャリアーとしてヘキサフルオロイソプロパノールを用い、溶液濃度0.1重量%で、屈折率(RI)および光散乱(LS)法により測定したところ、重量平均分子量は約120,000であった。
また、ポリアセタール共重合体(A′-1)のメルトインデックス値(MI)をメルトインデクサーを用い、190℃、2.16kgの荷重下で測定したところ、MIは2.5g/10分であった。
【0049】
参考例2(重合性ポリアセタール(A′-2)の製造)
前記参考例1におけるコモノマーのアリルグリシジルエーテルに変えて、連鎖移動剤としてジビニルホルマール0.1重量%を用いる以外、参考例1と同様にしてポリアセタール共重合体(A′-2)を得た。得られた共重合体を同様に分析したところ、エチレン性二重結合の含有量は0.022モル/kg、重量平均分子量は約78,000、MIは8.7g/10分であった。
参考例3(重合性ポリアセタール(A′-3)の製造)
前記参考例1におけるアリルグリシジルエーテルに変えて、4−ビニルベンジルグシジルエーテル1.3重量%を用いる以外、前記参考例1と同様にして、ポリアセタール共重合体(A′-3)を得た。得られた共重合体を同様に分析したところ、エチレン性二重結合の含有量は0.051モル/kg、重量平均分子量は約110,000、MIは2.7g/10分であった。
比較参考例(ポリアセタール共重合体(A″-4)の製造)
参考例1においてコモノマーとして、1,3−ジオキラソンのみ3.3重量%、およびメチラール0.03重量%を含むトリオキサンを用いる以外、前記参考例1と同様にしてポリアセタール共重合体を得た(A″-4)。得られた共重合体は、エチレン性二重結合を含まず、重量平均分子量は約120,000、MIは2.5g/10分であった。
【0050】
実施例1〜25および比較例1〜4
前記参考例および比較参考例で得られたポリアセタール(A′又はA″)と、表1および表2に示す重合性化合物(B′)との混合物を、必要によりラジカル開始剤(C′)と、ブラベンダーミキサーを用いて表に示す割合および条件で溶融混練することにより、変性ポリアセタールを得た。なお、表1および表2中、混練時間の項に記号「*」を付した例では、ポリアセタール(A′又はA″)と重合性化合物(B′)とを予め2分間混練した後、ラジカル開始剤(C′)を加え更に3分間溶融混練することにより、変性ポリアセタールを得た。
なお、使用した重合性化合物(B′)およびラジカル開始剤(C′)の種類は次の通りである。
重合性化合物(B′):
(B′-1):N−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)−3、5−ジメチルベンジル]アクリルアミド(商品名 AXE,鐘淵化学工業(株)製)
(B′-2):グリシジルメタクリレート
(B′-3):無水マレイン酸
(B′-4):アクリル酸
(B′-5):メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル
(B′-6):ジアリルアミン
(B′-7):アクリルニトリル
(B′-8):N−フェニルマレイミド
(B′-9):メタクリロイルイソシアネート(日本ペイント(株)製)
(B′-10):2−ビニル−2−オキサゾリン
なお、重合性化合物(B′-2)〜(B′-8)は東京化成工業(株)より入手し、重合性化合物(B′-10)は、特開昭63−10773号公報に記載に方法に従って合成した。
ラジカル開始剤(C′):
(C′-1):2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3(商品名パーヘキシン25B,日本油脂(株))
(C′-2):α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン(商品名パーブチルP,日本油脂(株))
得られた変性ポリアセタールの重量平均分子量およびMIを前記と同様にしてで測定するとともに、重合性化合物(B′)の残基(B)の導入量(変性量)を下記の方法により測定した。結果を表1および表2に示す。
残基(B)の導入量(%)の測定
変性ポリアセタールを再沈殿法により精製して、結合しなかった重合性化合物(B′)を除去し、プロトンNMRにより、ポリアセタールへ導入された重合性化合物の残基(B)の量を定量し、変性ポリアセタール全体に対する重量%で表示した。なお、再沈による精製は、変性ポリアセタールをヘキサフルオロイソプロパノールに溶解し、使用した重合性化合物(B′)の種類に応じて下記の非溶媒に滴下し、析出したポリマーを濾過により回収して行った。この操作を3回以上繰り返すことにより、変性ポリアセタールを精製した。
Figure 0003706407
【0051】
【表1】
Figure 0003706407
【0052】
【表2】
Figure 0003706407
表1および表2における実施例と比較例との対比から明らかなように、エチレン性不飽和結合を有する重合性ポリアセタール(A′-1〜3)と、重合性化合物(B′)とを溶融混練すると、重合性化合物による変性量が増加する。特にラジカル開始剤を共存させると、重合性化合物による変性基の導入量を顕著に高めることができる。
【0053】
実施例26〜30および比較例5〜6
表3に示す各成分(A′)〜(C′)を予めドライブレンドした後、二軸押出機により190℃の温度で約2分間溶融混練し、変性ポリアセタールのペレットを得た。このペレットについて、変性量およびMIを前記と同様にして測定した。結果を表3に示す。
【0054】
【表3】
Figure 0003706407
表3に示されるように、エチレン性不飽和結合が導入されていない重合性ポリアセタール(A″-4)に比べて、エチレン性不飽和結合を有する重合性ポリアセタール(A′-1〜3)を用いると、低分子量化を抑制しつつ、重合性化合物による変性効率を高めることができる。
【0055】
実施例31〜36および比較例7〜8(密着性試験)
前記実施例26〜29で得られた変性ポリアセタールを射出成形機を用いて平板(7cm×5cm×3mm)に成形した。また、実施例35及び実施例36では、実施例30で得られた変性ポリアセタールと比較参考例で得られた未変性ポリアセタール(A″-4)との混合物を射出成形した。さらに、比較のため参考例1で得られた重合性ポリアセタール(A′-1)および比較参考例で得られた未変性ポリアセタール(A″-4)についても同様にして平板試験片を作製した。
得られた成形片に対して、表面活性化処理として短波長紫外線を30秒間照射し、紫外線硬化型印刷インキ(大日本インキ(株)製、ダイキュアーsspホワイト)を成形片に塗布した後、紫外線照射処理により塗膜を硬化させた。
そして、硬化部の塗膜に縦横1mm間隔で10列ずつ計100個の基盤目状の切り込みを形成し、市販のセロハンテープを貼り付け、一定の条件でこのテープを塗膜から引き剥がす剥離テストを行った。100個の基盤目のうち、剥離せずに残存する基盤目の数により塗膜との密着性を評価した。結果を表4に示す。
【0056】
【表4】
Figure 0003706407
表4から明らかなように、変性基が導入されていないポリアセタール(比較例7および8)に比べて、変性基が導入された変性ポリアセタール(実施例31〜36)では、塗膜との密着性が大きく改善できる。

Claims (26)

  1. エチレン性不飽和結合から成る官能基を有する重合性ポリアセタール(A )に対して、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、エーテル基、アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネート基、イミド基、シクロアルキル基、アリール基、およびヘテロ原子として窒素原子を有する複素環基からなる群から選択された少なくとも一種の変性基を有する重合性化合物 B ′)の残基(B)が0.1〜30重量%導入付加されて成る変性ポリアセタールであって、前記重合性ポリアセタール( A ′)のエチレン性不飽和結合から成る官能基が、ビニルエーテル基、アリル基、およびビニルフェニル基からなる群から選択された少なくとも一種の官能基であり、前記重合性化合物( B ′)が1分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有しており、重合性ポリアセタール( A ′)のエチレン性不飽和結合と重合性化合物( B ′)のエチレン性不飽和結合との付加反応により、前記重合性化合物の残基(B)が導入されている変性ポリアセタール
  2. 重量平均分子量が2,000〜400,000である請求項1記載の変性ポリアセタール。
  3. 重合性ポリアセタール(A )が、主鎖としてオキシメチレン基−CH2O−を主たる繰り返し単位とし、このオキシメチレン基に対して、オキシアルキレン基−(CH2nO−(式中、nは2〜6の整数である)から成る共重合単位を0〜10モル%含有するポリアセタールである請求項1又は2記載の変性ポリアセタール。
  4. 重合性ポリアセタール(A )が、側鎖及び/又は末端に、エチレン性不飽和結合から成る官能基を有するポリアセタールである請求項1〜のいずれかの項に記載の変性ポリアセタール。
  5. 変性基を有する重合性化合物の残基(B)が0.2〜25重量%導入されている請求項1〜のいずれかの項に記載の変性ポリアセタール。
  6. 合性化合物( B )が、1分子中に少なくとも1つのエチレン性二重結合を有する重合性官能基と、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、非縮合性官能基が窒素原子に結合したN−置換アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネート基、イミド基、環状イミノエステル基および環状イミノエーテル基からなる群から選択された少なくとも一種の変性基とを有する請求項1〜のいずれかの項に記載の変性ポリアセタール。
  7. 重合性化合物の残基(B)の変性基が、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、およびアミド結合を介したエポキシ基から選ばれた少なくとも一種である請求項1〜のいずれかの項に記載の変性ポリアセタール。
  8. 重合性化合物の残基(B)が、無水マレイン酸残基または下記式(1)
    Figure 0003706407
    (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2〜R5は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基、アシルオキシ基を示し、同一でも異なっていてもよい。nは0又は1である。)
    で表される残基である請求項1〜のいずれかの項に記載の変性ポリアセタール。
  9. エチレン性不飽和結合から成る重合性官能基を有するポリアセタール(A′)、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、エーテル基、アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネート基、イミド基、シクロアルキル基、アリール基、およびヘテロ原子として窒素原子を有する複素環基からなる群から選択された少なくとも一種の変性基を有する重合性化合物(B′)とを加熱反応させることを特徴とする変性ポリアセタールの製造方法であって、前記重合性化合物( B ′)が1分子中に少なくとも1つのエチレン性不飽和結合を有し、前記ポリアセタール( A ′)のエチレン性不飽和結合から成る重合性官能基が、ビニルエーテル基、アリル基、およびビニルフェニル基からなる群から選択された少なくとも一種の官能基である変性ポリアセタールの製造方法
  10. 重合性ポリアセタール(A′)と重合性化合物(B′)とを溶融加熱処理して反応させる請求項記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  11. 重合性ポリアセタール(A′)が、ホルムアルデヒドまたはトリオキサンを主モノマーとし、エチレン性不飽和結合を含む置換基を有する環状エーテル又は環状ホルマールをコモノマーとして、カチオン活性触媒の存在下で共重合した、エチレン性不飽和結合を有するポリアセタール共重合体である請求項9又は10記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  12. 重合性ポリアセタール(A′)が、更にコモノマーとしてエチレン性不飽和結合を有しない環状エーテル又は環状ホルマールを共存させて共重合した、エチレン性不飽和結合を有するポリアセタール共重合体である請求項11記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  13. 重合性ポリアセタール(A′)が、ホルムアルデヒドまたはトリオキサンを主モノマーとし、場合によりこれと環状エーテルあるいは環状ホルマールをコモノマーとし、連鎖移動剤として下記式(2′)
    Figure 0003706407
    (RおよびR′は少なくともその一方又は両方がエチレン性二重結合を含む官能基、R′は他の炭素数1以上の脂肪族炭化水素あるいは芳香族炭化水素でもよい。xは1〜10の整数を示す)
    で表されるエチレン性不飽和結合を有する直鎖状ホルマール化合物の存在下、カチオン重合触媒によって重合又は共重合した、末端にエチレン性不飽和結合を有するポリアセタール共重合体である請求項12のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  14. 重合性ポリアセタール(A′)が、ホルムアルデヒドを主モノマーとし、更にエチレン性不飽和結合を有する連鎖移動剤の存在下、アニオン重合によって重合した、エチレン性不飽和結合を有するポリアセタールである請求項9又は10記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  15. 重合性ポリアセタール(A′)中のエチレン性不飽和結合の含有量が0.002〜5モル/kgである請求項14のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  16. 変性基を有する重合性化合物(B′)が、1分子中に少なくとも1つのエチレン性二重結合と、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、エステル基、ヒドロキシル基、非縮合性官能基が窒素原子に結合したN−置換アミド基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネート基、イミド基、環状イミノエステル基および環状イミノエーテル基からなる群から選択された少なくとも一種の変性基とを有し、かつ常圧における沸点が少なくとも70℃以上の化合物である請求項15のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  17. 変性基を有する重合性化合物(B′)が、分子中に少なくとも1つのエチレン性二重結合と、エポキシ基、カルボキシル基、酸無水物基、およびアミド結合を介したエポキシ基からなる群から選択された少なくとも一種の変性基とを有する化合物である請求項16のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  18. 変性基を有する重合性化合物(B′)が、無水マレイン酸または下記式(1′)
    Figure 0003706407
    (式中、R1は水素原子又はメチル基、R2〜R5は、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、アシル基またはアシルオキシ基を示し、同一または異なっていてもよい。nは0又は1である。)
    で表される化合物である請求項17のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  19. 重合性ポリアセタール(A′)と、変性基を有する重合性化合物(B′)とを、ラジカル開始剤の存在下、ポリアセタールの溶融状態で加熱混練する請求項18のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  20. 重合性ポリアセタール(A′)と、変性基を有する重合性化合物(B′)とを予め溶融混練し、次いでこの溶融混合物にラジカル開始剤を添加して反応させる請求項19記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  21. ラジカル開始剤が、半減期1分に対応する温度が130℃以上のラジカル開始剤である請求項19又は20に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  22. ラジカル開始剤が、過酸化物またはアゾ化合物である請求項1921のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  23. ラジカル開始剤が、α,α′−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソプロピル)ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキシド、2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル、および2,2,2′−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)から選ばれた少なくとも一種である請求項1922のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  24. 溶融混練温度がポリアセタールの融点よりも5〜70℃高い温度である請求項1923のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  25. 重合性化合物(B′)を、重合性ポリアセタール(A′)100重量部に対して0.1〜30重量部使用する請求項24のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
  26. ラジカル開始剤の量が、重合性ポリアセタール(A′)および重合性化合物(B′)の合計量100重量部に対して0.01〜2.5重量部である請求項1925のいずれかの項に記載の変性ポリアセタールの製造方法。
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