JP2001278922A - N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合体およびその製造方法 - Google Patents

N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合体およびその製造方法

Info

Publication number
JP2001278922A
JP2001278922A JP2000095554A JP2000095554A JP2001278922A JP 2001278922 A JP2001278922 A JP 2001278922A JP 2000095554 A JP2000095554 A JP 2000095554A JP 2000095554 A JP2000095554 A JP 2000095554A JP 2001278922 A JP2001278922 A JP 2001278922A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
polymer
graft
cyclic lactam
weight
vinyl cyclic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2000095554A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4414056B2 (ja
Inventor
Koichi Ito
広一 伊藤
Tomotaka Nishikawa
朋孝 西川
Hideyuki Nishibayashi
秀幸 西林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP2000095554A priority Critical patent/JP4414056B2/ja
Publication of JP2001278922A publication Critical patent/JP2001278922A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4414056B2 publication Critical patent/JP4414056B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polymerisation Methods In General (AREA)
  • Graft Or Block Polymers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 N−ビニル環状ラクタム単位を有する基幹ポ
リマーにカルボキシル基含有不飽和単量体が高効率でグ
ラフト重合されており、グラフト鎖として導入されてい
ないカルボキシル基含有不飽和単量体を含む不純物ポリ
マーの含有量が低いN−ビニル環状ラクタム系グラフト
重合体およびその製造方法を提供する。 【解決手段】 N−ビニル環状ラクタム単位を有する基
幹ポリマーにカルボキシル基含有不飽和単量体をラジカ
ル開始剤存在下でグラフト重合させる際に、前記基幹ポ
リマーの濃度が10重量%以上である溶液中で重合させ
ることにより、N−ビニル環状ラクタム単位を有する基
幹ポリマーに対してカルボキシル基含有不飽和単量体が
2重量%以上グラフト重合されてなり、グラフト鎖とし
て導入されていないカルボキシル基含有不飽和単量体を
含む不純物ポリマーの含有量がグラフト鎖重量に対して
40重量%以下であるN−ビニル環状ラクタム系グラフ
ト重合体を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、N−ビニル環状ラ
クタム系グラフト重合体およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリビニルピロリドンやポリビニルカプ
ロラクタム等のN−ビニル環状ラクタム単位を有するポ
リマーは、そのN−ビニル環状ラクタム構造により、各
種基材に対して優れた親和性、溶解性、成膜性等を発揮
しうるという特徴を有している。このような特徴を活か
したポリマーとしては、例えば、直鎖状のビニルピロリ
ドン−アクリル酸ランダム共重合体(商品名「アクリリ
ドン」、アイエスピー社製)が市販されており、分散
剤、接着剤、繊維処理剤等の用途における使用が提案さ
れている。しかし、該共重合体は、ランダムであるがゆ
えに、用途によってはN−ビニルピロリドン環の親和性
が阻害される等の問題があった。
【0003】一方、基幹ポリマーにカルボキシル基を有
するグラフト鎖を導入して、相溶性、密着性等を付与す
ることは従来から知られている。このような、N−ビニ
ル環状ラクタム構造とカルボキシル基とが各々発揮する
特性を兼ね備えたポリマー、具体的には、N−ビニル環
状ラクタム構造を有する基幹ポリマーにカルボキシル基
を有するグラフト鎖を導入したグラフト重合体は、幅広
い用途における有用性が期待されるものである。しか
し、これまで、N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合
体については、ポリビニルピロリドン存在下でアクリル
酸あるいはマレイン酸を重合させて重合速度の向上を図
る技術を開示している、Eur.polym.J.,
4,p343−354(1968)、Macromol
ecules,23,p4474−4476(199
0)およびJ.Macromol.Sci.Che
m.,A13(6),p751−766(1979)の
中で、アクリル酸あるいはマレイン酸のポリビニルピロ
リドンへのグラフト化が副反応として一部起こっている
可能性があることが報告されているのみであった。
【0004】しかも、これらの文献で報告されている反
応はいずれも、ポリビニルピロリドン濃度が5%前後と
低濃度で行われており、グラフト効率は極めて低いもの
であった。言い換えれば、酸成分のホモポリマーが主生
成物であり、N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合体
としては工業的に使用しえないものであった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明が解決
しようとする課題は、N−ビニル環状ラクタム単位を有
する基幹ポリマーにカルボキシル基含有不飽和単量体が
高効率でグラフト重合されており、グラフト鎖として導
入されていないカルボキシル基含有不飽和単量体を含む
不純物ポリマーの含有量が低いN−ビニル環状ラクタム
系グラフト重合体およびその製造方法を提供することに
ある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記課題を
解決すべく鋭意検討を行った。その結果、基幹ポリマー
の濃度が10重量%以上である高濃度溶液中で重合を行
うことにより、グラフト効率を著しく向上させることが
でき、その結果、グラフト鎖として導入されていないカ
ルボキシル基含有不飽和単量体を含む不純物ポリマーの
含有量を大幅に低減できることを見いだし、本発明を完
成した。すなわち、本発明にかかるN−ビニル環状ラク
タム系グラフト重合体は、N−ビニル環状ラクタム単位
を有する基幹ポリマーに対してカルボキシル基含有不飽
和単量体が2重量%以上グラフト重合されてなり、か
つ、グラフト鎖として導入されていないカルボキシル基
含有不飽和単量体を含む不純物ポリマーの含有量がグラ
フト鎖重量に対して40重量%以下である。
【0007】本発明にかかるN−ビニル環状ラクタム系
グラフト重合体の製造方法は、N−ビニル環状ラクタム
単位を有する基幹ポリマーにカルボキシル基含有不飽和
単量体をラジカル開始剤の存在下でグラフト重合させる
N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合体の製造方法で
あって、前記基幹ポリマーの濃度が10重量%以上であ
る溶液中で重合を行うことを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の一形態に
ついて詳しく説明する。本発明における基幹ポリマーと
は、少なくともN−ビニル環状ラクタム単位を有するも
のであればよく、例えば、N−ビニルピロリドンやN−
ビニルカプロラクタムを重合あるいは共重合させて得ら
れるホモポリマーあるいはコポリマーが挙げられる。こ
のようなホモポリマーとしては、具体的には、分子量
1,000〜3,000,000のポリビニルピロリド
ンや、分子量5,000〜500,000のポリビニル
カプロラクタムが好ましい。また、前記コポリマーとし
ては、具体的には、N−ビニルピロリドンやN−ビニル
カプロラクタムを、例えば、酢酸ビニル、(メタ)アク
リル酸エステル、(メタ)アクリル酸、マレイン酸エス
テル、マレイン酸、アクリロニトリル、スチレン、アル
キルビニルエーテル、N−ビニルイミダゾール、ビニル
ピリジン、アリルアルコール、オレフィン類等と共重合
させて得られるコポリマーが挙げられ、特に、N−ビニ
ルピロリドンやN−ビニルカプロラクタムを酢酸ビニル
と共重合させて得られるコポリマーが好適である。な
お、前記エステルとしては、炭素数1〜20のアルキル
エステル、ジメチルアミノアルキルエステルおよびその
四級塩、ヒドロキシアルキルエステル等が挙げられる。
このような基幹ポリマーは、1種のみを用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0009】本発明においては、前記基幹ポリマーは、
N−ビニルピロリドンやN−ビニルカプロラクタム等由
来のN−ビニル環状ラクタム単位を20重量%以上有す
るポリマーであることが、グラフト効率を向上させる点
から好ましい。基幹ポリマー中のN−ビニル環状ラクタ
ム単位が20重量%未満であると、グラフト鎖として導
入されていないカルボキシル基含有不飽和単量体を含む
ポリマーが副生しやすくなる。本発明においてグラフト
鎖成分として用いられるカルボキシル基含有不飽和単量
体は、特に制限されるものではないが、例えば、アクリ
ル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、およびこれらの塩等が挙げられ、これらの中でも特
に、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、およびこ
れらの塩が好ましい。また、塩の場合には、具体的に
は、ナトリウムやカリウム等のアルカリ金属塩、アンモ
ニウム塩、アルキルアミン類やエタノールアミン類等の
有機アミン塩が挙げられるが、特に、アルカリ金属塩お
よびアンモニウム塩が好ましい。これらカルボキシル基
含有不飽和単量体は、1種のみを用いてもよいし、2種
以上を併用してもよい。
【0010】また、グラフト重合を行うに際しては、前
記グラフト鎖成分として、前記カルボキシル基含有不飽
和単量体と共重合可能な他のモノマーを併用して重合す
ることもできる。他のモノマーとしては、特に制限はな
いが、具体的には、例えば、(メタ)アクリルアミド、
アクリルアミド−2−メチル−1−プロパンスルホン
酸、ビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、N−ビニル
アセトアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルピ
ロリドン、N−ビニルカプロラクタム、N−ビニルイミ
ダゾール、ビニルピリジン、アルキルビニルエーテル、
(メタ)アクリル酸エステル、マレイン酸エステル、ア
クリロニトリル、スチレン、酢酸ビニル、アリルアルコ
ール、オレフィン類等が挙げられる。なお、(メタ)ア
クリル酸エステルとしては、炭素数1〜20のアルキル
エステル、ジメチルアミノアルキルエステル、およびそ
の四級塩、ヒドロキシアルキルエステル等が挙げられ
る。これら他のモノマーは、1種のみを用いてもよい
し、2種以上を併用してもよい。
【0011】グラフト重合を行う際にグラフト鎖成分と
して前記他のモノマーを併用する場合、前記カルボキシ
ル基含有不飽和単量体と前記他のモノマーとの割合は、
特に制限されるものではないが、得られるグラフトポリ
マーにおいてカルボキシル基の性質を十分に発現させる
ためには、カルボキシル基含有不飽和単量体の割合が、
グラフト鎖成分の全重量に対して、25重量%以上、好
ましくは40重量%以上、より好ましくは60重量%以
上とするのがよく、最も好ましくは100重量%とする
ことが実用上望ましい。本発明のN−ビニル環状ラクタ
ム系グラフト重合体は、前記カルボキシル基含有不飽和
単量体が前記基幹ポリマー重量に対して2重量%以上の
割合でグラフト重合されているものである。好ましくは
2〜200重量%、さらに好ましくは2〜100重量%
とするのがよい。前記カルボキシル基含有不飽和単量体
が基幹ポリマー重量に対して2重量%未満であると、カ
ルボキシル基に基づく性能が現れにくくなる。一方、2
00重量%を越えると、基幹ポリマーであるN−ビニル
環状ラクタム単位の特性が発揮されにくくなり、用途上
その有用性が低下する傾向がある。
【0012】本発明のN−ビニル環状ラクタム系グラフ
ト重合体は、グラフト鎖として導入されていないカルボ
キシル基含有不飽和単量体を含む不純物ポリマーの含有
量がグラフト鎖重量に対して40重量%以下であるもの
である。該不純物ポリマーの含有量が40重量%を越え
ると、各種基材への相溶性が損なわれたり、あるいは、
カルボキシル基の反応性を利用する用途においては、目
的とするグラフトポリマー中のカルボキシル基の反応が
妨げられる恐れがある。本発明において、グラフト重合
を行う際には、前記基幹ポリマーとカルボキシル基含有
不飽和単量体との使用割合は、特に限定されるものでは
ないが、好ましくは、前記基幹ポリマーに対してカルボ
キシル基含有不飽和単量体の使用量を2〜200重量%
とするのがよい。なお、前記基幹ポリマーは、初期一括
仕込みしてもよく、逐次添加してもよいが、反応時間の
短縮や生産性等を考慮すると初期一括仕込みとするほう
が好ましい。一方、前記カルボキシル基含有不飽和単量
体は、グラフト効率および反応制御の点を考慮すると、
逐次添加する方が好ましいが、これに限定されるもので
はなく、初期に一括仕込みすることもできる。また、カ
ルボキシル基含有不飽和単量体は溶媒希釈して添加して
もよい。
【0013】本発明において、前記グラフト重合はラジ
カル開始剤の存在下で行われる。ラジカル開始剤として
は、加熱等によってラジカルが発生するものであれば、
特に限定されないが、グラフト効率の点からは過酸化物
系開始剤がより好ましい。過酸化物系開始剤としては、
具体的には、例えば、過硫酸アンモニウム、過硫酸ナト
リウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩;過酸化水素;メ
チルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパ
ーオキサイド等のケトンパーオキサイド類;t−ブチル
ハイドロパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイ
ド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、
p−メンタンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチ
ルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,
1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイ
ド等のハイドロパーオキサイド類;ジ−t−ブチルパー
オキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、ジクミ
ルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオ
キシ)p−ジイソプロピルヘキシン等のジアルキルパー
オキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−
ブチルパーオキシラウレート、t−ブチルパーオキシベ
ンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキシイソフタレー
ト、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオ
キシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシイソプロピルカ
ーボネート等のパーオキシエステル類;n−ブチル−
4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレエート、
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン等のパー
オキシケタール類;ジベンゾイルパーオキサイド等のジ
アシルパーオキサイド類;等が挙げられる。これら開始
剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を併用して
もよい。また、上記過酸化物系開始剤と還元剤とを併用
するレドックス系であってもよい。還元剤としては、具
体的には、鉄(II)塩、亜ジチオン酸ナトリウム、亜
硫酸水素ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、チオ硫酸ナト
リウム、ホルムアルデヒドスルホキシル酸ナトリウム、
アスコルビン酸等が挙げられる。また、本発明において
は、アゾ系開始剤を用いることもできるが、過酸化物系
開始剤と比べるとはグラフト効率の点からやや性能が劣
るため、過酸化物系開始剤と併用して用いることが好ま
しい。
【0014】前記ラジカル開始剤の使用量については、
特に限定されないが、グラフト鎖を構成するモノマー成
分に対して0.1〜100モル%が好ましく、1〜20
モル%がさらに好ましい。なお、グラフト重合を行う際
の前記開始剤の添加方法は、特に限定されるものではな
く、例えば、初期一括仕込みする方法や、あるいは逐次
添加する方法が挙げられるが、残留モノマーの低減を考
慮すると、逐次添加する方が好ましい。本発明における
グラフト重合反応の方法は、特に制限されるものではな
く、例えば、溶液重合、乳化重合、懸濁重合、沈殿重合
等の従来公知の重合方法によって行うことができるが、
溶液重合が特に好ましい。
【0015】前記グラフト重合に際しては、反応温度
は、特に限定されないが、例えば、0〜200℃、好ま
しくは50〜150℃とするのがよい。前記グラフト重
合に際しては、反応圧力は、特に限定されるものではな
く、例えば、常圧下、減圧下、加圧下のいずれで反応さ
せてもよい。特に、常圧下あるいは減圧下で溶媒を沸騰
させながら反応させると、効果的に除熱ができ、反応制
御が容易となるので好ましい。前記グラフト重合は、例
えば、窒素ガス、アルゴンガス、二酸化炭素ガス等の不
活性ガスの雰囲気下で行うことが好ましいが、これに限
定されるものではない。
【0016】前記グラフト重合に用いる溶媒は、N−ビ
ニル環状ラクタム単位を有する基幹ポリマーが溶解する
ものであれば特に限定されないが、例えば、水;アルコ
ール類;エーテル類;ケトン類;エステル類;アミド
類;スルホキシド類;炭化水素類;等が挙げられる。こ
れらの中でも、水、メチルアルコール、エチルアルコー
ル、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコー
ル、t−ブチルアルコール、メチルセロソルブ、エチル
セロソルブ、ブチルセロソルブ、アセトン、メチルエチ
ルケトン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、
1,3−ジオキソラン、トルエン、酢酸エチル、および
これらの混合溶媒が好ましく、水が特に好ましい。ま
た、これら溶媒中には、カルボン酸の中和やpH制御の
目的で有機アミン類やアンモニア等が添加されていても
よい。また、水を含む溶媒においては、アルカリ金属水
酸化物を使用することもできる。
【0017】本発明においては、グラフト重合を行う際
の前記溶媒の使用量を、前記基幹ポリマーの濃度が10
重量%以上となるように調整することが重要である。な
お、乳化重合や懸濁重合の場合には、基幹ポリマーが溶
解している相における該基幹ポリマー濃度が10重量%
以上となるように調整することが必要である。このよう
に、前記基幹ポリマーの濃度が10重量%以上である溶
液中で重合を行うことにより、グラフト効率を向上さ
せ、不純物ポリマーの副生を抑制することができる。具
体的には、前記溶媒は、前記基幹ポリマー100重量部
に対して5〜900重量部、好ましくは25〜400重
量部の割合で使用することが好ましい。なお、前記溶媒
は、初期一括仕込みしてもよく、逐次添加してもよい。
【0018】本発明のN−ビニル環状タクタム系グラフ
ト重合体の一般的な用途としては、例えば、各種無機物
や有機物の分散剤、増粘剤、粘着剤、接着剤、表面コー
ティング剤、架橋剤等が挙げられる。より具体的には、
スケール防止剤、泥土分散剤、セメント材料分散剤、セ
メント材料分離低減剤、セメント材料用増粘剤、凝集
剤、洗剤用ビルダー、洗剤用色移り防止剤、重金属捕捉
剤、金属表面処理剤、染色助剤、染料定着剤、泡安定
剤、乳化安定剤、インク染料分散剤、水性インク安定
剤、塗料用顔料分散剤、塗料用シックナー、感圧接着
剤、紙用接着剤、医療用接着剤、貼付剤用粘着剤、ステ
ィック糊、化粧パック用粘着剤、樹脂用フィラー分散
剤、記録紙用コーティング剤、インクジェット紙用表面
処理剤、感光性樹脂用分散剤、帯電防止剤、保湿剤、吸
水性樹脂用原料、肥料用バインダー、高分子架橋剤、樹
脂相溶化剤、写真薬添加剤、化粧料調剤添加剤、整髪料
助剤、ヘアスプレー添加剤、サンスクリーン組成物添加
剤等の用途に好適に用いられる。
【0019】
【実施例】以下、本発明にかかる実施例および比較例に
ついて説明するが、本発明は該実施例により何ら制限さ
れるものではない。なお、原料であるポリビニルピロリ
ドンのK値は、以下の方法で測定した。すなわち、ポリ
ビニルピロリドンを水に1重量%の濃度で溶解させ、そ
の溶液の粘度を25℃において毛細管粘度計によって測
定し、この測定値を用いて次のフィケンチャー式から計
算した。K値が高いほど、分子量は高いと言える。 (logηrel )/C=〔(75Ko2)/(1+1.5
Ko C)〕+Ko K=1000Ko (但し、Cは、溶液100ml中のポリビニルピロリド
ンのg数を示し、ηre l は、溶媒に対する溶液の粘度を
示す) 〔実施例1〕温度計、攪拌機、滴下ロート、冷却管を備
えた200mlセパラブルフラスコに、ポリビニルピロ
リドン(K値30)38.9gおよび蒸留水38.9g
を仕込み、フラスコ内部を窒素置換した後、攪拌溶解し
て均一溶液とした。その後、さらに、この溶液が還流状
態となるまで昇温した(フラスコ内温は103℃であっ
た)。
【0020】次いで、このフラスコ内に、アクリル酸ナ
トリウムの37%水溶液38.1g(アクリル酸ナトリ
ウム150ミリモル)を90分かけて滴下すると同時
に、開始剤溶液として過硫酸ナトリウムの15%水溶液
11.9g(過硫酸ナトリウム7.5ミリモル)を90
分の間に10回に分けて添加した。アクリル酸ナトリウ
ム水溶液滴下終了後、引き続き同温度で2時間熟成を行
った。この間、さらに、過硫酸ナトリウムの15%水溶
液2.4g(過硫酸ナトリウム1.5ミリモル)を2回
に分けて添加した。なお、反応開始時から終了時までの
間、反応液は均一であり、不溶物等の生成はなかった。
反応後、反応液中のアクリル酸ナトリウムモノマーの残
存量を液体クロマトグラフィーにて分析したところ、固
形分に対して0.1重量%以下となっていた。
【0021】このようにして得られたポリマー水溶液に
ついて、キャピラリー電気泳動分析装置(ミリポア社
製、WatersQuanta4000)を用いて組成
分析を行った。その結果、アクリル酸ナトリウムホモポ
リマーの量は、固形分に対して0重量%であった。これ
より、基幹ポリマーであるポリビニルピロリドンに対し
36重量%のグラフト鎖が導入されたグラフト重合体が
得られ、また、このグラフト重合体中のアクリル酸ナト
リウムホモポリマーの含有量はグラフト鎖重量に対して
0重量%であることが判った。
【0022】〔実施例2〕ポリビニルピロリドン(K値
15)22.2g、蒸留水5.6g、アクリル酸ナトリ
ウムの37%水溶液50.8g(アクリル酸ナトリウム
200ミリモル)、反応開始時の開始剤溶液として過硫
酸ナトリウムの15%水溶液15.9g(過硫酸ナトリ
ウム10.0ミリモル)、および熟成時添加分の開始剤
溶液として過硫酸ナトリウムの15%水溶液3.2g
(過硫酸ナトリウム2.0ミリモル)を用いたこと以外
は、実施例1と同様にして反応を行った。なお、反応開
始時から終了時までの間、反応液は均一であり、不溶物
等の生成はなかった。
【0023】このようにして得られたポリマー水溶液を
実施例1と同様に分析した結果、基幹ポリマーであるポ
リビニルピロリドンに対し75重量%のグラフト鎖が導
入されたグラフト重合体が得られ、また、このグラフト
重合体中のアクリル酸ナトリウムホモポリマーの含有量
はグラフト鎖重量に対して13重量%であることが判っ
た。 〔実施例3〕ポリビニルピロリドン(K値30)22.
2g、蒸留水22.2g、アクリル酸ナトリウムの37
%水溶液50.8g(アクリル酸ナトリウム200ミリ
モル)、反応開始時の開始剤溶液として過硫酸アンモニ
ウムの15%水溶液15.2g(過硫酸アンモニウム1
0.0ミリモル)、および熟成時添加分の開始剤溶液と
して過硫酸アンモニウムの15%水溶液3.0g(過硫
酸アンモニウム2.0ミリモル)を用い、内温を反応終
了時まで80℃で一定としたこと以外は実施例1と同様
にして反応を行った。なお、反応開始時から終了時まで
の間、反応液は均一であり、不溶物等の生成はなかっ
た。
【0024】このようにして得られたポリマー水溶液を
実施例1と同様に分析した結果、基幹ポリマーであるポ
リビニルピロリドンに対し67重量%のグラフト鎖が導
入されたグラフト重合体が得られ、また、このグラフト
重合体中のアクリル酸ナトリウムホモポリマーの含有量
はグラフト鎖重量に対して26重量%であることが判っ
た。 〔実施例4〕ポリビニルピロリドン(K値30)38.
9g、蒸留水38.9g、アクリル酸アンモニウムの3
0%水溶液44.5g(アクリル酸アンモニウム150
ミリモル)、反応開始時の開始剤溶液として過硫酸アン
モニウムの15%水溶液11.4g(過硫酸アンモニウ
ム7.5ミリモル)、および熟成時添加分の開始剤溶液
として過硫酸アンモニウムの15%水溶液2.3g(過
硫酸アンモニウム1.5ミリモル)を用い、内温を反応
終了時まで80℃で一定としたこと以外は実施例1と同
様にして反応を行った。なお、反応開始時から終了時ま
での間、反応液は均一であり、不溶物等の生成はなかっ
た。
【0025】このようにして得られたポリマー水溶液を
実施例1と同様に分析した結果、基幹ポリマーであるポ
リビニルピロリドンに対し28重量%のグラフト鎖が導
入されたグラフト重合体が得られ、また、このグラフト
重合体中のアクリル酸アンモニウムホモポリマーの含有
量はグラフト鎖重量に対して20重量%であることが判
った。 〔実施例5〕ポリビニルピロリドン(K値30)38.
9g、蒸留水38.9g、メタクリル酸ナトリウムの3
0%水溶液54.0g(メタクリル酸ナトリウム150
ミリモル)、反応開始時の開始剤溶液として過硫酸アン
モニウムの15%水溶液11.4g(過硫酸アンモニウ
ム7.5ミリモル)、および熟成時添加分の開始剤溶液
として過硫酸アンモニウムの15%水溶液2.3g(過
硫酸アンモニウム1.5ミリモル)を用い、内温を反応
終了時まで80℃で一定としたこと以外は実施例1と同
様にして反応を行った。なお、反応開始時から終了時ま
での間、反応液は均一であり、不溶物等の生成はなかっ
た。
【0026】このようにして得られたポリマー水溶液を
実施例1と同様に分析した結果、基幹ポリマーであるポ
リビニルピロリドンに対し39重量%のグラフト鎖が導
入されたグラフト重合体が得られ、また、このグラフト
重合体中のメタクリル酸ナトリウムホモポリマーの含有
量はグラフト鎖重量に対して5重量%であることが判っ
た。 〔実施例6〕実施例1と同様のフラスコに、ポリビニル
ピロリドン(K値30)30.0g、蒸留水70.0
g、マレイン酸6.3gおよび水酸化ナトリウム2.6
gを仕込み、フラスコ内部を窒素置換した後、約60℃
に昇温し、攪拌溶解して均一溶液とした。その後、さら
に、この溶液が還流状態となるまで昇温した(フラスコ
内温は104℃であった)。
【0027】次いで、このフラスコ内に、開始剤溶液と
して過硫酸ナトリウムの34%水溶液7.6g(過硫酸
ナトリウム10.8ミリモル)を4時間の間に8回に分
けて添加した。このようにして得られたポリマー水溶液
を透析して残存モノマーを除去し、キャピラリー電気泳
動分析装置(ミリポア社製、WatersQuanta
4000)を用いて分析を行ったところ、マレイン酸ホ
モポリマーは認められなかった。また、このポリマー水
溶液について酸塩基滴定を行い、グラフトしたマレイン
酸量を求めた結果、基幹ポリマーであるポリビニルピロ
リドンに対し5重量%のグラフト鎖が導入されたグラフ
ト重合体であることが判った。
【0028】〔実施例7〕実施例1と同様のフラスコ
に、ポリビニルピロリドン(K値90)20.0g、蒸
留水110.0g、マレイン酸1.0gを仕込み、フラ
スコ内部を窒素置換した後、約70℃に昇温し、攪拌溶
解して均一溶液とした。次いで、このフラスコ内に、開
始剤溶液として過硫酸ナトリウムの10%水溶液4.3
g(過硫酸ナトリウム1.8ミリモル)を1時間の間に
5回に分けて添加した。このようにして得られたポリマ
ー水溶液を透析して残存モノマーを除去し、キャピラリ
ー電気泳動分析装置(ミリポア社製、WatersQu
anta4000)を用いて分析を行ったところ、マレ
イン酸ホモポリマーは認められなかった。
【0029】また、このポリマー水溶液について酸塩基
滴定を行い、グラフトしたマレイン酸量を求めた結果、
基幹ポリマーであるポリビニルピロリドンに対し5重量
%のグラフト鎖が導入されたグラフト重合体であること
が判った。 〔実施例8〕実施例1と同様のフラスコに、N−ビニル
ピロリドン/酢酸ビニル共重合体(70/30重量比)
の50%水溶液65.8g(固形分として32.9g)
(BASF社製「LuviskolVA73W」K値3
0を使用)、アクリル酸ナトリウムの37%水溶液3
8.1g(アクリル酸ナトリウム150ミリモル)、反
応開始時の開始剤溶液として過硫酸アンモニウムの15
%水溶液11.4g(過硫酸アンモニウム7.5ミリモ
ル)、および熟成時添加分の開始剤溶液として過硫酸ア
ンモニウムの15%水溶液2.3g(過硫酸アンモニウ
ム1.5ミリモル)を用い、内温を反応終了時まで80
℃で一定としたこと以外は実施例1と同様にして反応を
行った。なお、反応開始時から終了時までの間、反応液
は均一であり、不溶物等の生成はなかった。
【0030】このようにして得られたポリマー水溶液を
実施例1と同様に分析した結果、基幹ポリマーであるN
−ビニルピロリドン/酢酸ビニル共重合体に対し36重
量%のグラフト鎖が導入されたグラフト重合体が得ら
れ、また、このグラフト重合体中のアクリル酸ナトリウ
ムホモポリマーの含有量はグラフト鎖重量に対して16
重量%であることが判った。 〔実施例9〕実施例1と同様のフラスコに、ポリビニル
ピロリドン(K値30)38.9g、蒸留水38.9
g、アクリル酸ナトリウムの37%水溶液25.4g
(アクリル酸ナトリウム100ミリモル)、およびアク
リルアミドの30%水溶液11.8g(アクリルアミド
50ミリモル)、反応開始時の開始剤溶液として過硫酸
アンモニウムの15%水溶液11.4g(過硫酸アンモ
ニウム7.5ミリモル)、および熟成時添加分の開始剤
溶液として過硫酸アンモニウムの15%水溶液2.3g
(過硫酸アンモニウム1.5ミリモル)を用い、内温を
反応終了時まで80℃で一定としたこと以外は実施例1
と同様にして反応を行った。なお、反応開始時から終了
時までの間、反応液は均一であり、不溶物等の生成はな
かった。
【0031】このようにして得られたポリマー水溶液を
実施例1と同様に分析した結果、基幹ポリマーであるポ
リビニルピロリドンに対し32重量%のグラフト鎖が導
入されたグラフト重合体が得られ、また、このグラフト
重合体中のアクリル酸ナトリウムホモポリマーおよびア
クリルアミドホモポリマーの合計含有量はグラフト鎖重
量に対して4重量%であることが判った。 〔比較例1〕ポリビニルピロリドン(K値30)5.6
g、蒸留水106.4g、アクリル酸ナトリウムの37
%水溶液12.7g(アクリル酸ナトリウム50ミリモ
ル)、反応開始時の開始剤溶液として過硫酸ナトリウム
の15%水溶液4.0g(過硫酸ナトリウム2.5ミリ
モル)、および熟成時添加分の開始剤溶液として過硫酸
ナトリウムの15%水溶液0.8g(過硫酸ナトリウム
0.5ミリモル)を用いたこと以外は、実施例1と同様
にして反応を行った。なお、反応開始時から終了時まで
の間、反応液は均一であり、不溶物等の生成はなかっ
た。
【0032】このようにして得られたポリマー水溶液を
実施例1と同様に分析した結果、基幹ポリマーであるポ
リビニルピロリドンに対し43重量%のグラフト鎖が導
入されたグラフト重合体が得られ、また、このグラフト
重合体中のアクリル酸ナトリウムホモポリマーの含有量
はグラフト鎖重量に対して92重量%であることが判っ
た。 〔応用例1〕実施例4において得られたグラフトポリマ
ー17.4g(乾燥品)と、ジエチレングリコールジグ
リシジルエーテル5.4gと、蒸留水53.2gとを混
合した後、その液の一部をステンレス金属板上に薄く塗
り広げ、110℃で1時間熱処理して乾燥させたとこ
ろ、透明の硬化膜が得られた。このことから、本発明の
グラフトポリマーは、成膜性に優れることが確認され、
各種表面処理や金属、ガラス、紙、記録紙、毛髪等の表
面コーティング剤としての利用が可能であることが判っ
た。
【0033】次に、得られた硬化膜の耐水性を調べるた
めに、該硬化膜上に水滴を落とし、1分後に拭き取る試
験を行ったところ、硬化膜は剥離することなく、耐水性
能、密着性能を有することが確認された。すなわち、本
発明のグラフトポリマーは高分子架橋が可能であること
から、接着剤用途に利用できることが判明した。 〔応用例2〕実施例4において得られたグラフトポリマ
ー17.4g(乾燥品)と、ジエチレングリコールジグ
リシジルエーテル1.1gと、蒸留水26.1gとを混
合した後、110℃で1時間熱処理して架橋させた。こ
の架橋ポリマーを水に分散させたところ、溶解すること
なく膨潤し、ゲルが得られた。このことから、吸水性樹
脂や保水剤、保湿剤としての応用が可能であることが判
った。
【0034】〔応用例3〕実施例5において得られたグ
ラフトポリマーの水酸化ナトリウム中和乾燥品5.2g
と、蒸留水5.2gと、グリセリン8.0gと、プロピ
レングリコール26.6gとを混合して、A液とした。
これとは別に、蒸留水45.5gと、塩化アルミニウム
水和物0.45gと、カオリン9.1gとを混合して、
B液とした。このA液とB液とを混合して15分間混練
したところ、高分子架橋が進行し、柔軟なゲル体が得ら
れた。得られたゲル体は、ハップ剤等の粘着剤として、
あるいは保水剤、保湿剤としての利用が可能であった。
【0035】〔応用例4〕炭酸カルシウム350gと、
イオン交換水150gとをよく混合し、スラリー濃度7
0%の炭酸カルシウムスラリーを調製した。この中に、
実施例2において得られたグラフトポリマーの10重量
%水溶液7.0gを添加し、よく攪拌した。そして、グ
ラフトポリマーの添加前後のスラリーの粘度を、B型粘
度計を用いて25℃で測定した結果、グラフトポリマー
の添加前は10000mPa・s以上であった粘度が、
グラフトポリマーの添加後には200mPa・sまで低
下した。このことから、本発明のグラフトポリマーは、
分散剤としての利用が可能であることが判った。
【0036】
【発明の効果】本発明によれば、N−ビニル環状ラクタ
ム単位を有する基幹ポリマーに対してカルボキシル基含
有不飽和単量体が高効率でグラフト重合されており、か
つ、不純物であるカルボキシル基含有不飽和単量体ホモ
ポリマーの含有量が低いN−ビニル環状ラクタム系グラ
フト重合体を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西林 秀幸 大阪府吹田市西御旅町5番8号 株式会社 日本触媒内 Fターム(参考) 4J011 AA02 AA07 AB08 BA04 DA04 HA02 HB05 HB22 4J026 AA61 BA25 BA34 DB02 DB13 DB15 DB16 GA02

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】N−ビニル環状ラクタム単位を有する基幹
    ポリマーに対してカルボキシル基含有不飽和単量体が2
    重量%以上グラフト重合されてなり、かつ、グラフト鎖
    として導入されていないカルボキシル基含有不飽和単量
    体を含む不純物ポリマーの含有量がグラフト鎖重量に対
    して40重量%以下である、N−ビニル環状ラクタム系
    グラフト重合体。
  2. 【請求項2】前記カルボキシル基含有不飽和単量体が、
    アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イ
    タコン酸およびこれらの塩からなる群より選ばれた1種
    以上である、請求項1に記載のN−ビニル環状ラクタム
    系グラフト重合体。
  3. 【請求項3】前記基幹ポリマーが、N−ビニル環状ラク
    タム単位を20重量%以上有するポリマーである、請求
    項1または2に記載のN−ビニル環状ラクタム系グラフ
    ト重合体。
  4. 【請求項4】N−ビニル環状ラクタム単位を有する基幹
    ポリマーにカルボキシル基含有不飽和単量体をラジカル
    開始剤の存在下でグラフト重合させるN−ビニル環状ラ
    クタム系グラフト重合体の製造方法であって、前記基幹
    ポリマーの濃度が10重量%以上である溶液中で重合を
    行うことを特徴とする、N−ビニル環状ラクタム系グラ
    フト重合体の製造方法。
  5. 【請求項5】前記ラジカル開始剤として、過酸化物系開
    始剤を用いる、請求項4に記載のN−ビニル環状ラクタ
    ム系グラフト重合体の製造方法。
JP2000095554A 2000-03-30 2000-03-30 N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合体およびその製造方法 Expired - Fee Related JP4414056B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000095554A JP4414056B2 (ja) 2000-03-30 2000-03-30 N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合体およびその製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000095554A JP4414056B2 (ja) 2000-03-30 2000-03-30 N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合体およびその製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2001278922A true JP2001278922A (ja) 2001-10-10
JP4414056B2 JP4414056B2 (ja) 2010-02-10

Family

ID=18610445

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000095554A Expired - Fee Related JP4414056B2 (ja) 2000-03-30 2000-03-30 N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合体およびその製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4414056B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049038A (ja) * 2001-08-06 2003-02-21 Nippon Shokubai Co Ltd 微粒子分散組成物
WO2006126744A1 (en) * 2005-05-27 2006-11-30 Nippon Shokubai Co., Ltd. N-vinyl cyclic lactam polymer, production method thereof, and application thereof
WO2007037376A1 (ja) * 2005-09-30 2007-04-05 Nippon Shokubai Co., Ltd. N-ピロリドン系グラフト重合体組成物の製造方法及びn-ピロリドン系グラフト重合体組成物
CN106977655A (zh) * 2017-03-21 2017-07-25 中科院广州化学有限公司南雄材料生产基地 一种聚羧酸系减水剂及其合成方法和用途
JP2018035310A (ja) * 2016-09-02 2018-03-08 株式会社日本触媒 硬化性組成物およびこれを用いたバリア性フィルム

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003049038A (ja) * 2001-08-06 2003-02-21 Nippon Shokubai Co Ltd 微粒子分散組成物
JP4726350B2 (ja) * 2001-08-06 2011-07-20 株式会社日本触媒 微粒子分散組成物
WO2006126744A1 (en) * 2005-05-27 2006-11-30 Nippon Shokubai Co., Ltd. N-vinyl cyclic lactam polymer, production method thereof, and application thereof
JP2008542448A (ja) * 2005-05-27 2008-11-27 株式会社日本触媒 N−ビニル環状ラクタム系重合体、その製造方法及び用途
WO2007037376A1 (ja) * 2005-09-30 2007-04-05 Nippon Shokubai Co., Ltd. N-ピロリドン系グラフト重合体組成物の製造方法及びn-ピロリドン系グラフト重合体組成物
JP2018035310A (ja) * 2016-09-02 2018-03-08 株式会社日本触媒 硬化性組成物およびこれを用いたバリア性フィルム
CN106977655A (zh) * 2017-03-21 2017-07-25 中科院广州化学有限公司南雄材料生产基地 一种聚羧酸系减水剂及其合成方法和用途

Also Published As

Publication number Publication date
JP4414056B2 (ja) 2010-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
TW593590B (en) Surfactant free aqueous emulsions
JP3999022B2 (ja) ビニルピロリドン系重合体
JP6053685B2 (ja) ポリ(メタ)アクリル酸系重合体組成物
JP2000169531A (ja) ブロック共重合体の製造方法
JP2001278922A (ja) N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合体およびその製造方法
JPH10202008A (ja) 水溶性ポリマーをベースにした水性分散体
ES2294324T3 (es) Metodo para polimerizar monomeros etilenicamente insaturados por transferencia degenerativa de yodo.
US5700873A (en) Method of preparation of water-soluble copolymer
JP7418907B2 (ja) N-ビニルラクタム系共重合体の製造方法
JP2006299043A (ja) ビニルピロリドン系共重合体およびその製造方法
JPS62277408A (ja) マクロモノマ−の製造法
JP2021070809A (ja) N−ビニルラクタム系共重合体の製造方法
JP2005036081A (ja) 5員環カーボネート基を有する(メタ)アクリル酸系共重合体及びそれを含有する硬化性樹脂組成物
CN112759707B (zh) 一种多元共聚物及其制备方法和应用
JP3338677B2 (ja) ビニルピロリドン系重合体の製造方法
JP2023140062A (ja) 共重合体及び樹脂組成物
JP2004300193A (ja) 水性エマルジョン
JP7395297B2 (ja) グラフト共重合体の製造方法
JP2003128712A (ja) メタクリル樹脂及びその製造方法
JP4456231B2 (ja) ポリビニルラクタム変性物
JP2002121217A (ja) N−ビニル化合物系重合体の製造方法
JP2003026726A (ja) ポリビニルラクタム変性物
JP2010047693A (ja) N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合体およびその製造方法
JP2003238638A (ja) オキサゾリン基含有グラフト重合体
JP2002047319A (ja) N−ビニル環状ラクタム系グラフト重合体およびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20061025

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081205

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081224

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090220

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090407

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090522

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090630

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090918

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20091007

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091117

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091119

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121127

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4414056

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131127

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees