JPH07286015A - 変性ポリアセタール樹脂の製造方法 - Google Patents

変性ポリアセタール樹脂の製造方法

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JPH07286015A
JPH07286015A JP8175694A JP8175694A JPH07286015A JP H07286015 A JPH07286015 A JP H07286015A JP 8175694 A JP8175694 A JP 8175694A JP 8175694 A JP8175694 A JP 8175694A JP H07286015 A JPH07286015 A JP H07286015A
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JP8175694A
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Hiroyuki Kanai
裕之 金井
Hajime Serizawa
肇 芹澤
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Polyplastics Co Ltd
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Polyplastics Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡単で且つ効率的に官能基を導入し、その親
和性等の改善した変性ポリアセタール樹脂を提供する。 【構成】 ポリアセタール樹脂(A) 70〜99.9重量%と、
炭素−炭素二重結合と特定の官能基を有する化合物(B)
30〜0.1 重量%を混合し、更に必要によってはフリーラ
ジカル発生剤(C) を(A) 及び(B) の合計100 重量部に対
し0.01〜2重量部添加混合し、加熱溶融混練して変性ポ
リアセタール樹脂を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、変性ポリアセタール樹
脂の製造方法に関し、特に他の物質との親和性を改善し
た変性ポリアセタール樹脂を提供するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】周知の
如く、ポリアセタール樹脂はその優れた機械的強度、摺
動性、耐熱性、耐薬品性、成形性、電気的特性の故にエ
ンジニアリング・プラスチックとして広く利用されてい
る。しかし、その反面、ポリアセタール樹脂は、他の物
質との親和性が非常に低い。そのため他の材料とのブレ
ンドによる改質、あるいは塗装・染色・接着等を試みる
とき、様々な不都合な問題が生ずる。例えば、耐衝撃性
改善等を目的としてエラストマー等をブレンドする際、
相手材料との親和性・相溶性の不良により、満足のゆく
衝撃特性の向上が得られない。また、分散性不良により
成形品の表面剥離が生じて外観を著しく損なうことがあ
る。あるいは、改質のために添加した安定剤・潤滑剤等
の添加剤が滲み出してくることもある。また、塗装、染
色、接着等に対しても充分な密着性が得られないことが
多い。このようなポリアセタール樹脂の欠点を克服する
ためには、適当な官能基を導入して変性し極性を付与す
れば、他の物質との親和性が改善され、さらに、化学反
応によって他物質をポリアセタールに結合させることも
可能になると考えられる。従来、かかる官能基の導入に
よるポリアセタール樹脂の変性方法として次のような方
法が提案されてきた。例えば、特公昭43−23467 号公報
にはアミノアルデヒドを共重合モノマーとして用いる方
法が提案されているが、この方法には重合触媒である三
フッ化ホウ素等のルイス酸がアミノ基と容易に反応して
しまうので、重合効率が低いという欠点がある。特公昭
47−19425 号公報にはニトロ基を有する環状エーテルあ
るいは環状アセタールを共重合モノマーとして用い、得
られたポリマーを還元してニトロ基をアミノ基に変換す
る方法が提案されているが、この方法には還元操作中に
ポリマーが分解しやすいという欠点がある。特開平3−
21618 号、同3−21619 号公報には、水酸基、-OCOR 基
(R は炭化水素)等を有するポリアセタール共重合体が
提案されているが、重合性(収率・分子量等)が必ずし
も充分ではない。特開平3−93822 号公報にはニトリル
基を有するポリアセタール共重合体が提案されている
が、非常に多量の重合触媒を必要とし実用的でない。特
開平5−25238 号公報にはニトリル基、カルボキシル
基、エステル基、またはアミド基を有する環状エーテル
または環状ホルマールをトリオキサンと共重合すること
が提案されているが、これも重合反応性(重合収率、分
子量等)が充分でない。この様に従来の提案はポリアセ
タールの重合時に官能基を有するコモノマー等を加え、
共重合等の方法によって重合時に化学的に官能基を導入
する方法が多く、何れもポリアセタールの重合反応に悪
影響を及ぼし、円滑な共重合反応を阻害したり、その重
合度、重合収率等が充分でなく、なお問題が多い。
【0003】
【課題を解決するための手段】これらの従来技術とその
問題点に鑑み、本発明者らは更に簡便な方法でポリアセ
タール樹脂に官能基を導入し、変性する方法につき種々
検討した結果、重合反応時に官能基を導入する方法から
離れて、既成のポリアセタールに官能基を導入する方法
を検討し、簡単で且つ効率的に官能基を導入し、その親
和性等を改善した変性ポリアセタール樹脂を得るに至っ
た。即ち本発明は、ポリアセタール樹脂(A) 70〜99.9重
量%と、炭素−炭素二重結合を有し、且つエポキシ基、
酸無水物基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、
ニトリル基、水酸基、イソシアネート基、アミノ基及び
オキサゾリン基から選ばれる官能基を1つ以上有する化
合物(B) 30〜0.1 重量%を混合し、加熱溶融混練するこ
と、更に必要によってはフリーラジカル発生剤(C) を
(A) 及び(B) の合計100 重量部に対し0.01〜2重量部添
加混合し、加熱溶融混練することを特徴とする変性ポリ
アセタール樹脂の製造方法に関するものである。
【0004】本発明で用いられる成分(A) のポリアセタ
ール樹脂とは、オキシメチレン基(-CH2O-)を主たる構
成単位とする高分子化合物で、公知のポリオキシメチレ
ンホモポリマー、またはオキシメチレン基以外に他の構
成単位、例えばオキシエチレン基(-CH2CH2O-)等を少量
含有するコポリマー、ターポリマー、ブロックコポリマ
ーの何れにてもよい。また、線状のみならず分岐、架橋
構造を有するものであってもよく、その末端も特に限定
されない。また、その重合度、および分岐・架橋度に関
しても特に制限はなく、溶融成形加工性を有するもので
あればよいが、特にポリアセタール共重合樹脂が熱安定
性の見地から好ましい。
【0005】本発明における成分(B) は、分子内に1つ
以上の炭素−炭素二重結合を有し、且つエポキシ基、酸
無水物基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、イ
ミド基、水酸基、アミノ基、ニトリル基、イソシアネー
ト基、オキサゾリン基、アリール基等の官能基を1つ以
上有する有機化合物である。炭素−炭素二重結合とエポ
キシ基を有する化合物としては、アリルグリシジルエー
テル、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレ
ート、ビニル安息香酸グリシジルエステル、アリル安息
香酸グリシジルエステル、ケイ皮酸グリシジルエステ
ル、シンナミリデン酢酸グリシジルエステル、カルコン
グリシジルエーテル、エポキシヘキセン、ダイマー酸グ
リシジルエステル、エポキシ化ステアリルアルコールと
アクリル酸またはメタクリル酸のエステル、N−〔4−
(2,3 −エポキシプロポキシ)−3,5 −ジメチルベンジ
ル〕アクリルアミド等が挙げられる。炭素−炭素二重結
合と酸無水物基を有する化合物としては、無水マレイン
酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、無水ハイミッ
ク酸等が挙げられる。炭素−炭素二重結合とカルボキシ
ル基を有する化合物としては、アクリル酸、メタクリル
酸等の不飽和モノカルボン酸、マレイン酸、フマル酸、
イタコン酸、シトラコン酸等の不飽和ジカルボン酸等が
挙げられる。炭素−炭素二重結合とエステル基を有する
化合物としては、上記の不飽和モノ又はジカルボン酸と
炭素数が1から20のアルコールもしくはフェノール類、
例えば、メタノール、エタノール、1−プロパノール、
2−プロパノール、1−ブタノール、2−メチル−2−
プロパノール、1−ヘキサノール、1−オクタノール、
1−ドデカノール、ステアリルアルコール、シクロヘキ
サノール、フェノール等とのエステルが挙げられる。さ
らに酢酸ビニル、ラウリル酸ビニル、ステアリン酸ビニ
ルなどの有機カルボン酸のビニルエステル類もこの群の
例として挙げられる。炭素−炭素二重結合とアミド基を
有する化合物としては、アクリルアミド、メタクリルア
ミド、N,N −ジメチルアクリルアミド、N,N −ジエチル
アクリルアミド、N−イソプロピルアクリルアミド、N,
N −ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、アクリロ
イルモルホリン、N−ビニル−2−ピロリドン等が挙げ
られる。炭素−炭素二重結合とイミド基を有する化合物
としては、マレイミド、N−メチルマレイミド、N−フ
ェニルマレイミド、ビスマレイミド等が挙げられる。
【0006】炭素−炭素二重結合と水酸基を有する化合
物としては、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−
ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピル
アクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ビ
ニルフェノール等が挙げられる。炭素−炭素二重結合と
アミノ基を有する化合物としては、アリルアミン、ジア
リルアミン、4−ビニルアニリン、2−ビニルピリジ
ン、4−ビニルピリジン、N,N−ジメチルアミノエチ
ルアクリレート等が挙げられる。炭素−炭素二重結合と
ニトリル基を有する化合物としては、アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、2−シアノエチルアクリレー
ト等が挙げられる。炭素−炭素二重結合とイソシアネー
ト基を有する化合物としては、メタクリロイルイソシア
ネート、m−(2−イソシアノ−2−プロピル)−α−
メチルスチレン等が挙げられる。炭素−炭素二重結合と
オキサゾリン基を有する化合物としては、2−ビニル−
2−オキサゾリン等が挙げられる。
【0007】炭素−炭素二重結合とアリール基を有する
化合物としては、スチレン、α−メチルスチレン、クロ
ロメチルスチレン、ビニルアントラセン等が挙げられ
る。以上に示された化合物群の中でも、エポキシ基もし
くは酸無水物基を有する化合物が成分(B) として好まし
く、その中でも特にグリシジルメタクリレート、N−
〔4−(2,3 −エポキシプロポキシ)−3,5 −ジメチル
ベンジル〕アクリルアミド、無水マレイン酸が好まし
い。成分(B) の配合量は、成分(A) 及び(B) に対して
0.1〜30重量%であり、好ましくは 0.5〜20重量%、よ
り好ましくは1〜ら20重量%である。成分(B) の配合量
が過少ではポリアセタール樹脂の改質効果がなく、又、
過大になると機械的性質等のポリアセタール樹脂本来の
特性を損ない好ましくない。
【0008】本発明における成分(C) のフリーラジカル
発生剤とは、加熱分解された際にフリーラジカルを発生
する化合物のことである。本発明の加熱溶融混合処理の
温度において効率よくフリーラジカルを発生するもので
あれば、いかなる化合物であっても用いることが出来
る。特に、(B) 成分の化学的な導入を効率良く行うため
には、分解半減期を1分とする温度が 130℃以上、更に
は160 ℃以上のものが好ましい。代表的なラジカル発生
剤としては、過酸化物やジアゾ化合物が挙げられる。過
酸化物の例としては、ラウロイルパーオキシド、1,1 −
ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5 −トリメチルシ
クロヘキサン、1,1 −ビス(t−ブチルパーオキシ)シ
クロドデカン、n−ブチル−4,4 −ビス(t−ブチルパ
ーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキシド、t−ブ
チルパーオキシベンゾエート、ジ−t−ブチルパーオキ
シド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イ
ソプロピル)ベンゼン、2,5 −ジメチル−2,5 −ジ(t
−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5 −ジメチル−2,5
−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキセン−3、t−ブチ
ルパーオキシクメン等が挙げられる。ジアゾ化合物の例
としては、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン−1−カル
ボニトリル)、1−〔(1−シアノ−1−メチルエチ
ル)アゾ〕ホルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メト
キシ−2,4 −ジメチルバレロニトリル、2,2'−アゾビス
{2−メチル−N−〔1,1 −ビス(ヒドロキシメチル)
エチル〕プロピオンアミド}、2,2'−アゾビス〔2−
(ヒドロキシメチル)プロピオニトリル〕、2,2'−アゾ
ビス(2,4,4 −トリメチルペンタン)等が挙げられる。
【0009】本発明において、成分(C) のフリーラジカ
ル発生剤は必ずしも必要ではないが、これを添加するこ
とによって変性効率が向上するので、加えることが好ま
しい。成分(C) のラジカル発生剤の添加量は、成分(B)
の配合量、加工温度、加工時間、使用する成分(C) のラ
ジカル発生速度(例えば加工温度における半減期)など
を考慮して決定されるが、成分(A) と(B) の合計 100重
量部に対し2重量部以下であり好ましくは0.01〜1重量
部である。(C) 成分の配合量が過大になると調製時にゲ
ル化や分解が顕著となり好ましくない。又、過少では
(B) 成分の導入効率が低くなる傾向にある。
【0010】本発明は、ポリアセタール樹脂(A) と炭素
−炭素二重結合を有する化合物(B)、さらに必要に応じ
てフリーラジカル発生剤(C) を加えて、加熱溶融混練さ
せることによって変性ポリアセタール樹脂を得る。溶融
混練処理は、従来公知の混練機、例えば押出機、プラベ
ンダー、ニーダー、バンバリーミキサー、ロールミル等
いずれも用いることができる。混練温度はポリアセター
ル樹脂の融点以上、分解温度以下であればよいが、好ま
しくはポリアセタール樹脂の融点より5〜70℃高い温度
である。混練処理時間は混練温度に於ける反応の速さを
考慮して決定されるものであるが、一般的には20秒〜2
時間であり、好ましくは30秒から1時間である。尚、溶
融混練処理は(A),(B) 及び(C) 成分を同時に混合して溶
融混練してもよいが、予め(A),(B) 成分を溶融混練した
後、(C) を加えて更に溶融混練するのが均一な変性ポリ
アセタール樹脂を得るのに好ましい。
【0011】本発明の変性ポリアセタール樹脂は未変性
のポリアセタール樹脂に比し一般に他の物質との親和
性、相溶性が改良され、導入する官能基の種類を選択す
ることにより目的に応じた特性を付与することが出来
る。又、本発明の変性ポリアセタール樹脂はそれ自体で
目的とする用途に使用可能であるが、未変性のポリアセ
タール樹脂と混合して使用しても本発明の目的は達せら
れる。特に本発明による変性ポリアセタール樹脂はその
調製時に若干重合度が低下する傾向があるので、高分子
量の未変性ポリアセタール樹脂と併用することは、重合
度の低下による機械的物性を補うことが出来好適であ
る。この場合変性ポリアセタール樹脂の使用量はその変
性度にもよるが、少なくとも5重量%以上、特に10重量
%以上配合することが好ましい。本発明の変性ポリアセ
タール樹脂は更に従来公知の各種添加剤を配合して使用
に供される。特に(C) 成分のラジカル発生剤を使用した
場合は、その調製後安定剤の配合は重要であり、特にヒ
ンダードフェノール類、ヒンダードアミン類等の酸化防
止剤その他従来公知の各種安定剤の併用が望ましい。
【0012】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はこれに限定するものではない。な
お、各実施例及び比較例において原料となるポリアセタ
ール樹脂(A) 、炭素−炭素二重結合を有する化合物(B)
及びフリーラジカル発生剤(C) としては以下のものを用
いた。 (A) ポリアセタール樹脂 A1:ポリアセタールコポリマー、メルトフローレート
2.5g/10分(190 ℃,2.16kg、商品名 ジュラコンM
25(ポリプラスチックス(株)製) A2:ポリアセタールコポリマー、メルトフローレート9
g/10分(190 ℃,2.16kg、商品名 ジュラコンM90
(ポリプラスチックス(株)製) (B) 炭素−炭素二重結合を有する化合物 B1:N−〔4−(2,3 −エポキシプロポキシ)−3,5 −
ジメチルベンジル〕アクリルアミド、商品名 AXE
(鐘淵化学工業(株)) B2:グリシジルメタクリレート B3:無水マレイン酸 B4:アクリル酸 B5:マレイン酸ジエチル B6:メタクリル酸ステアリル B7:メタクリル酸−2−ヒドロキシエチル B8:アクリルアミド B9:N−フェニルマレイミド B10 :ジアリルアミン B11 :アクリロニトリル B12 :N−ビニルピロリドン B13 :スチレン (B2〜B13 は東京化成工業(株)より入手) B14 :メタクリロイルイソシアネート(日本ペイント
(株)) B15 :2−ビニル−2−オキサゾリン(特開昭63−1077
3 号公報に開示された方法に従い合成した) (C) フリーラジカル発生剤 C1:2,5 −ジメチル−2,5 −ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキセン−3、商品名 パーヘキシン25B(日本
油脂(株)) C2:2,5 −ジメチル−2,5 −ジ(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサン、商品名パーヘキサ25B(日本油脂
(株)) C3:α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ−m−イソ
プロピル)ベンゼン、商品名 パーブチルP(日本油脂
(株)) C4:ジクミルパーオキシド、商品名 パークミルD(日
本油脂(株)) C5:2−フェニルアゾ−4−メトキシ−2,4 −ジメチル
バレロニトリル、商品名 V−19(和光純薬(株)) C6:2,2'−アゾビス(2,4,4 −トリメチルペンタン)、
商品名 VR−110(和光純薬(株))実施例1〜33 表1,表2に示した割合で成分(A) 及び(B) 、場合によ
ってはさらに成分(C)を加え、これらをドライブレンド
した後、二軸押出機にて 190℃の温度で溶融混練(約2
分)し、変性ポリアセタール樹脂のペレットを得た。
尚、変性量は、変性ポリアセタール樹脂を再沈法により
精製し、ポリアセタールに結合しなかった成分(B) を除
去したのち、プロトンNMRによって成分(B)のポリア
セタール樹脂への導入量を測定し、重量%で表示した。
再沈は 150mgの変性ポリアセタール樹脂を4mlのヘキサ
フルオロイソプロパノールに溶解し、この溶液を200ml
のアセトン乃至はクロロホルムに滴下し、析出したポリ
マーを濾過・回収した。この操作を3回以上繰り返し
た。結果を表1,表2に示す。表1,表2より明らか
に、本発明の方法によりポリアセタール樹脂が変性され
ることがわかる。
【0013】
【表1】
【0014】
【表2】
【0015】実施例34〜39(変性ポリアセタール樹脂の
印刷皮膜密着性の評価) 実施例5〜8で得られた変性ポリアセタール樹脂及び実
施例22で得た変性ポリアセタール樹脂と未変性ポリアセ
タール樹脂(A2)との混合樹脂を、射出成形機を用いて7
cm×5cm×3mmの平板に成形した。この成形片に、予め
表面活性化処理として短波長紫外線照射(主波長253.7n
m 、出力 200Wの低圧水銀ランプを使用した紫外線照射
装置により30秒間照射) を施し、次いで紫外線硬化型イ
ンキ(大日本インキ(株)製、ダイキュアーsspホワ
イト)により成形片上に所定のパッド印刷を行なった
後、紫外線照射処理(主波長365nm 、出力 120Wの高圧
水銀ランプを使用した紫外線照射装置で、処理時の試験
片の速度は 1.5m/min )により印刷皮膜を硬化させ、
評価サンプルを得た。次いで、評価サンプルの印刷部
に、縦横10列ずつ計100 個の1mm角の切込みを碁盤目状
に入れ、これに市販のセロハンテープを貼り付け、この
テープを一定の条件で引き剥がした。100 個の切込みの
内、剥がれずに残った切込みの数をもって、印刷皮膜密
着性の評価とした。結果を表3示す。 比較例1〜2 変性ポリアセタール樹脂のかわりに未変性のポリアセタ
ール樹脂A1及びA2を用いた以外、実施例34〜39と同様に
して印刷皮膜密着性を評価した。結果を表3に併せて示
す。表3よりポリアセタール樹脂を変性することによっ
て印刷皮膜密着性が改善されることがわかる。
【0016】
【表3】
【0017】
【発明の効果】本発明の方法により簡単な方法で効率よ
くポリアセタール樹脂に各種の官能基を導入した変性ポ
リアセタール樹脂を調製することが出来、この様にして
得られた変性ポリアセタール樹脂は従来の未変性ポリア
セタール樹脂に比し各種の物質との親和性、相溶性が著
しく改善され、従来困難とされていた多くの用途が期待
される。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリアセタール樹脂(A) 70〜99.9重量%
    と、炭素−炭素二重結合を有し、且つエポキシ基、酸無
    水物基、カルボキシル基、エステル基、アミド基、ニト
    リル基、水酸基、イソシアネート基、アミノ基及びオキ
    サゾリン基から選ばれる官能基を1つ以上有する化合物
    (B) 30〜0.1 重量%を混合し、加熱溶融混練することを
    特徴とする変性ポリアセタール樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】 ポリアセタール樹脂(A) が80〜99.5重量
    %であり、化合物(B) が20〜0.5 重量%である請求項1
    記載の変性ポリアセタール樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】 ポリアセタール樹脂(A) に、化合物(B)
    、更にフリーラジカル発生剤(C) を(A) 及び(B) の合
    計100 重量部に対し0.01〜2重量部添加混合し、加熱溶
    融混練することを特徴とする請求項1又は2記載の変性
    ポリアセタール樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】 化合物(B) が炭素−炭素二重結合とエポ
    キシ基または酸無水物基を1つ以上有する化合物である
    請求項1〜3の何れか1項記載の変性ポリアセタール樹
    脂の製造方法。
  5. 【請求項5】 化合物(B) がN−〔4−(2,3 −エポキ
    シプロポキシ)−3,5 −ジメチルベンジル〕アクリルア
    ミド、グリシジルメタクリレート及び無水マレイン酸の
    何れかである請求項1〜4の何れか1項記載の変性ポリ
    アセタール樹脂の製造方法。
  6. 【請求項6】 フリーラジカル発生剤(C) が、その分解
    半減期を1分とする温度が130 ℃以上のものである請求
    項3〜5の何れか1項記載の変性ポリアセタール樹脂の
    製造方法。
  7. 【請求項7】 (A) 及び(B) 成分を一旦溶融混練した
    後、フリーラジカル発生剤(C) を加え、更に溶融混練す
    ることを特徴とする請求項3〜6の何れか1項記載の変
    性ポリアセタール樹脂の製造方法。
  8. 【請求項8】 加熱溶融混練操作が、ポリアセタール樹
    脂の融点より5〜70℃高い温度において20秒〜2時間行
    なわれることを特徴とする請求項1〜7の何れか1項記
    載の変性ポリアセタール樹脂の製造方法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れか1項記載の方法に
    より製造した変性ポリアセタール樹脂の少なくとも5重
    量%以上と、他の未変性ポリアセタール樹脂を溶融混練
    して成る変性ポリアセタール樹脂混合物。
JP8175694A 1994-04-20 1994-04-20 変性ポリアセタール樹脂の製造方法 Pending JPH07286015A (ja)

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