JP3158791B2 - スクロール型圧縮機の耐圧構造 - Google Patents

スクロール型圧縮機の耐圧構造

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JP3158791B2 JP17454693A JP17454693A JP3158791B2 JP 3158791 B2 JP3158791 B2 JP 3158791B2 JP 17454693 A JP17454693 A JP 17454693A JP 17454693 A JP17454693 A JP 17454693A JP 3158791 B2 JP3158791 B2 JP 3158791B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、ケーシングと固定ス
クロールが一体的に形成されるタイプのスクロール型圧
縮機に関し、特にケーシングの付根部分の耐圧構造に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、スクロール型圧縮機においては、
基板から渦巻部を突出形成させた固定スクロール部材
と、同様に基板から渦巻部を突出形成させた可動スクロ
ール部材とが、両渦巻部において噛み合わされている。
そして、前記可動スクロール部材を公転運動させて、両
渦巻部の外側に形成された吸入室の冷媒ガスを両スクロ
ール部材内に形成される圧縮室に取り込み、該圧縮室を
渦巻部の外側から中心部へ移動させることによって圧縮
室内の容積を縮小変化させ、冷媒ガスの圧縮を行う。圧
縮された冷媒ガスは、固定スクロール部材の基板中心部
に形成される吐出孔から吐出室へ吐出されるようになっ
ている。
【0003】このようなスクロール型圧縮機において
は、図4に示されるように、圧縮機の小型軽量化のため
ケーシングと固定スクロールが一体形成されているもの
がある。このケーシング一体型の固定スクロール部材5
1は鋳造により形成されるが、鋳造時には全体の表面に
酸化膜が形成される。このため、ケーシング54及び渦
巻部52の付根部A,Bに円弧が形成されてしまう。し
かしながら、両スクロール部材内に形成される圧縮室を
密閉状態にするためには、圧縮室を形成する両渦巻部5
2,53の壁間を密着シールする必要があり、このため
には渦巻部52の付根部分Bと渦巻部53の先端の干渉
を壁ける必要があり、付根部分Bは直角形状に仕上げら
れることが望ましい。このため、図4に示すケーシング
54の渦巻部52の付根部分Bは、鋳造後、ほぼ直角形
状に仕上げられる。この場合、ケーシング54の付根部
Aも付根部Bと同時加工されて、ほぼ直角に仕上げられ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述のケー
シング一体型の固定スクロール部材51におけるケーシ
ング54部分は、圧縮機の小型軽量化のため肉厚を薄く
形成されている。このため、圧縮機が過負荷運転される
と、ケーシング54の付根部分に応力が集中し、該部分
を起点とした亀裂が生じる結果、固定スクロール部材5
1が破壊されてしまう恐れがある。すなわち、固定スク
ロール部材51のケーシング54の内側が吸入室55と
なるが、過負荷運転時には、吸入圧が高騰するため吸入
室55内の圧力が高くなり、ケーシング破壊が引き起こ
される。
【0005】この発明は上記従来技術に存在する問題点
に着目してなされたものであって、その目的は、ケーシ
ングの付根部分に円弧又は円弧状の凹部を形成すること
により、小型軽量でかつ高強度のスクロール型圧縮機を
提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、この発明は以下のように構成されたものである。す
なわち、基板からケーシングとそれに続く渦巻部を突出
形成させたケーシング一体型の固定スクロール部材と、
基板から渦巻部を突出形成させた可動スクロール部材と
を有し、両スクロール部材間に形成される圧縮室を、可
動スクロール部材の公転運動により渦巻部の外側から中
心部へ移動させることによって圧縮作用を行うスクロー
ル型圧縮機において、前記固定スクロール部材におけ
前記ケーシング部分が基板から突出する付根に、円弧又
は円弧状の凹部を設けたことを特徴としている。
【0007】
【作用】上述のように構成された本発明のスクロール型
圧縮機では、ケーシングの付根部分に円弧が形成されて
いるため、該部分にかかる応力の集中が緩和される。
【0008】
【実施例】以下にこの発明を具体化した一実施例につい
て図1〜2に従って説明する。図1に示されるように、
センタハウジングを兼ねる固定スクロール部材1の前後
両端面には、フロントハウジング2及びリヤハウジング
3が接合固定されている。フロントハウジング2内には
回転軸4が軸受5により回転可能に支持されており、回
転軸4には偏心軸6が連結されている。偏心軸6にはブ
ッシュ7が回動可能に支持されている。このブッシュ7
の外周面には、可動スクロール部材8の基板8aの背面
中心部に一体形成された円筒状のボス部8cが、軸受9
を介して相対回転可能に嵌合されている。
【0009】可動スクロール部材8は、回転軸4の自転
に伴う偏心軸6の自転及び公転に伴い、ブッシュ7を介
して自転することなく公転する。可動スクロール部材8
の自転を阻止し公転のみを行わせる機構については、様
々な公知機構が知られているため、詳細な説明は省略す
る。
【0010】前記固定スクロール部材1は、基板1aの
外周からケーシング1dを一体に突出させるとともに、
ケーシング1dの内方における基板1aから渦巻部1b
を一体に突出させて形成されている。図2に示されるよ
うに、該ケーシング1dと該渦巻部1bは連続して形成
されている。図2中に所定角度Lで示される区間が肉厚
一定のケーシング1dであり、それ以降の中心部に入り
込んでいく部分が渦巻部1bである。一方、前記可動ス
クロール部材8は、基板8aから渦巻部8bを一体に突
出させて形成されている。固定スクロール部材1と可動
スクロール部材8とは、両渦巻部1b,8bにおいて噛
み合わされ、かつ両渦巻部1b,8bが互いに接触する
とともに、両渦巻部1b,8bの頂部が他方のスクロー
ル部材の基板1a,8aに接触するように設置されてい
る。そして、図1〜図2に示すように両スクロール部材
1,8の基板1a,8a及び渦巻部1b,8bにより圧
縮室10が形成される。
【0011】前記両渦巻部1b,8bの外部側には吸入
室11が形成され、該吸入室11には冷媒ガスが吸入さ
れる。また、前記固定スクロール部材1の基板1aの中
心部には吐出孔1cが形成され、前記圧縮室10とリヤ
ハウジング3に形成した吐出室12とを連通可能にして
いる。なお、吐出室12は外部の吐出管路と連通されて
いる。13は吐出弁、14は吐出弁の開放位置を規制す
るリテーナである。
【0012】前記固定スクロール部材1が鋳造形成され
る際には、固定スクロール部材1の全体に酸化膜が形成
される。従って、固定スクロール部材1のケーシング付
根部分A及び渦巻部付根部分Bなどは酸化膜により基板
1aから突出する円弧状をなす。この酸化膜を、渦巻部
付根部分Bでは工作機械を用いて切削加工し、ケーシン
グ付根部分Aでは加工を施さない。その結果、ケーシン
グ付根部分Aは酸化膜の円弧形状が保たれ、一方、渦巻
部付根部分Bはほぼ直角形状に仕上げられる。また、前
記可動スクロール部材8の渦巻部付根部分も、固定スク
ロール部材1の渦巻部付根部分Bと同様に、ほぼ直角形
状に仕上げられる。
【0013】上述のように構成されるスクロール型圧縮
機が運転されると、前記偏心軸6の公転に伴い、可動ス
クロール部材8が回転軸4の回りを公転する。この時、
該可動スクロール部材8は、固定スクロール部材1のケ
ーシング部分1dの内側面に接触することなく、固定ス
クロール部材1の渦巻部1bとのみ接触しながら、公転
運動を行う。そして、それに伴い前記吸入室11内の冷
媒ガスが両スクロール部材間の圧縮室10へ取り込まれ
る。圧縮室10は図2において可動スクロール部材8の
公転に伴って渦巻部の外側から中心部へ移動され、容積
減少しつつ圧縮作用を行っていく。圧縮室10の容積減
少によって圧縮された冷媒ガスは、図1〜図2に示され
る基板1aの吐出孔1cから吐出弁13を押し退けて吐
出室12内へ吐出される。
【0014】このスクロール型圧縮機の運転時には、図
1に示されるケーシング付根部分Aに形成される円弧1
5により、その部分への応力の集中は緩和される。特
に、この応力集中の緩和は圧縮機の過負荷運転時に有効
であり、応力の集中による固定スクロール部材1の破壊
を防止する。
【0015】また、圧縮室10は両スクロール部材1,
8の基板1a,8a及び渦巻部1b,8bにより形成さ
れるが、該圧縮室を密閉状態にするためには、両渦巻部
1b,8b相互間の密着を確保する必要がある。この実
施例では、渦巻部1b,8bの付根部分Bがほぼ直角の
形状に形成されているため、両渦巻部1b,8bの当接
部分は密着でき、ガス漏れは少なくて済む。固定スクロ
ール部材1のケーシング部分1dは、もともと可動スク
ロール部材8とは非接触なので、その付根部分Aに形成
される円弧15は、圧縮室10の密閉構造には影響を及
ぼさない。
【0016】この実施例によると、スクロール型圧縮機
が過負荷状態で運転されるときでも、円弧15の形状に
よりケーシング付根部分Aへの応力集中が緩和されるた
め、その部分に破壊が生じる心配がない。また、その円
弧15は、固定スクロール部材1の鋳造時に副産される
酸化膜で形成されているため、特に加工を施す必要がな
く、安価である。
【0017】この実施例において、固定スクロール部材
1が素材の切削加工により形成されるものであるなら
ば、ケーシング付根部分Aの円弧15を、その切削加工
の際に形成してもよい。
【0018】また、この実施例において、円弧15は、
固定スクロール部材1を形成する金属と同一の金属の溶
着により、形成されてもよい。次に、この発明を具体化
した他の実施例について、図3に基づいて説明する。こ
の実施例では、図3に示すように、上述の円弧15の代
わりに、ケーシング付根部分Aに円弧状の凹部16を設
けたものである。その他の部分の構成は、前述の実施例
と全く同様である。この実施例においても、上述の実施
例と同様に、スクロール型圧縮機の過負荷運転時に、円
弧状の凹部16によりケーシング付根部分Aへの応力集
中が緩和されるため、その部分に破壊が生じる心配がな
い。
【0019】
【発明の効果】以上詳述したようにこの発明によれば、
ケーシング一体型の固定スクロール部材のケーシング部
分の肉厚を増加させずに、圧縮機の耐圧強度を増加させ
ることができるという優れた効果を奏する。そのため、
小型軽量でかつ高強度のスクロール型圧縮機を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施例のスクロール型圧
縮機の縦断面図である。
【図2】スクロール型圧縮機の横断面図である。
【図3】他の実施例のスクロール型圧縮機におけるスク
ロール本体部分の縦断面図である。
【図4】従来のスクロール型圧縮機におけるスクロール
本体部分の縦断面図である。
【符号の説明】
1…固定スクロール部材、1a,8a…基板、1b,8
b…渦巻部、1d…ケーシング部分、8…可動スクロー
ル部材、15…円弧、16…円弧状の凹部、A…固定ス
クロール部材におけるケーシング付根部分、B…固定ス
クロール部材における渦巻部付根部分
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡辺 靖 愛知県刈谷市豊田町2丁目1番地 株式 会社 豊田自動織機製作所 内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04C 18/02 311

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板からケーシングとそれに続く渦巻部
    を突出形成させたケーシング一体型の固定スクロール部
    材と、基板から渦巻部を突出形成させた可動スクロール
    部材とを有し、両スクロール部材間に形成される圧縮室
    を、可動スクロール部材の公転運動により渦巻部の外側
    から中心部へ移動させることによって圧縮作用を行うス
    クロール型圧縮機において、 前記固定スクロール部材における前記ケーシング部分が
    基板から突出する付根に、円弧を設けたことを特徴とす
    るスクロール型圧縮機の耐圧構造。
  2. 【請求項2】 前記請求項1の円弧に代えて、前記ケー
    シング部分付根に円弧状の凹部を設けたことを特徴とす
    るスクロール型圧縮機の耐圧構造。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN101892986A (zh) * 2010-07-06 2010-11-24 阜新金昊空压机有限公司 半封闭单螺杆空气压缩机
KR200493853Y1 (ko) * 2019-09-05 2021-06-16 주식회사 뉴테크 높이 및 길이 조절이 가능한 가변형 테이블

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