JP3036271B2 - スクロール型圧縮機 - Google Patents
スクロール型圧縮機Info
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- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
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- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
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- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
- F04C18/0207—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
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- F05B—INDEXING SCHEME RELATING TO WIND, SPRING, WEIGHT, INERTIA OR LIKE MOTORS, TO MACHINES OR ENGINES FOR LIQUIDS COVERED BY SUBCLASSES F03B, F03D AND F03G
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は固定スクロール部材の渦
巻部と、この渦巻部に対向して自転不能かつ公転可能に
支持された可動スクロール部材の渦巻部との間に可動ス
クロール部材の公転に基づいて容積減少する圧縮室を形
成するスクロール型圧縮機に関するものである。
巻部と、この渦巻部に対向して自転不能かつ公転可能に
支持された可動スクロール部材の渦巻部との間に可動ス
クロール部材の公転に基づいて容積減少する圧縮室を形
成するスクロール型圧縮機に関するものである。
【０００２】
【従来の技術】スクロール型圧縮機においては、基板の
表面に渦巻部を設けた固定スクロール部材と、同様に基
板の表面に渦巻部を配設した可動スクロール部材の両渦
巻部を互いに角度をずらせ、かつ両渦巻部側壁が接触す
るように配設している。又、前記可動スクロール部材を
円軌道上を公転運動させて両渦巻部間に形成される圧縮
室内に吸入室内の冷媒ガスを取り込み、密閉された圧縮
室を渦巻部の中心部へ移動させることによって前記圧縮
室内の容積を変化させ、圧縮された気体を固定スクロー
ル部材の基板中心部に形成した吐出孔から吐出室へ吐出
するようになっている。（例えば特開平３−９２５９１
号公報参照） 又、図６に示すように両渦巻部１ｂ，９ｂにより形成さ
れる圧縮室Ｐ内のシール性を高めるため、前記両渦巻部
１ｂ，９ｂのうち可動側の渦巻部９ｂの固定側の基板と
接触する端面に対し、渦巻状をなすチップシール１４を
係合するためのチップシール溝１５が形成されている。
そして、圧縮動作時に前記チップシール１４が基板の表
面に押圧されて高圧側の圧縮室Ｐから低圧側の圧縮室Ｐ
への冷媒ガスの漏れを抑制するようになっている。さら
に、中心部側の圧縮室Ｐほど吐出圧力に近い高圧力とな
っているので、中心部のシール性を向上するため、前記
チップシール１４の中心部には幅広シール部１４ａが形
成されている。
表面に渦巻部を設けた固定スクロール部材と、同様に基
板の表面に渦巻部を配設した可動スクロール部材の両渦
巻部を互いに角度をずらせ、かつ両渦巻部側壁が接触す
るように配設している。又、前記可動スクロール部材を
円軌道上を公転運動させて両渦巻部間に形成される圧縮
室内に吸入室内の冷媒ガスを取り込み、密閉された圧縮
室を渦巻部の中心部へ移動させることによって前記圧縮
室内の容積を変化させ、圧縮された気体を固定スクロー
ル部材の基板中心部に形成した吐出孔から吐出室へ吐出
するようになっている。（例えば特開平３−９２５９１
号公報参照） 又、図６に示すように両渦巻部１ｂ，９ｂにより形成さ
れる圧縮室Ｐ内のシール性を高めるため、前記両渦巻部
１ｂ，９ｂのうち可動側の渦巻部９ｂの固定側の基板と
接触する端面に対し、渦巻状をなすチップシール１４を
係合するためのチップシール溝１５が形成されている。
そして、圧縮動作時に前記チップシール１４が基板の表
面に押圧されて高圧側の圧縮室Ｐから低圧側の圧縮室Ｐ
への冷媒ガスの漏れを抑制するようになっている。さら
に、中心部側の圧縮室Ｐほど吐出圧力に近い高圧力とな
っているので、中心部のシール性を向上するため、前記
チップシール１４の中心部には幅広シール部１４ａが形
成されている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】上記従来のスクロール
型圧縮機では、固定スクロール部材の基板の中心部に形
成された吐出孔１ｃが固定スクロール部材の渦巻部１ｂ
の内周面Ｓの始点Ｅと該内周面Ｓの基礎円Ｋの中心Ｏｋ
を通る垂線Ｈ上に吐出孔１ｃの中心が位置するように形
成されている。このため、両渦巻部１ｂ，９ｂが形成す
る最終段階の微小圧縮室Ｐから前記吐出孔１ｃの始点Ｅ
寄り空間を通して圧縮された冷媒ガスが効率良く吐出さ
れる。ところが、最終段階の微小圧縮室を形成する可動
スクロール部材の渦巻部９ｂの先端部は前記吐出孔１ｃ
の大半を閉鎖する位置にあるため、チップシール１４の
幅広シール部１４ａが吐出孔１ｃと対面し、該シール部
１４ａの先端部が図７に示すように吐出孔１ｃの内部に
垂れ下がり易い。この結果、チップシール１４の幅広シ
ール部１４ａ先端が疲労して耐久性が低下するという問
題があった。又、幅広シール部１４ａの先端が吐出孔１
ｃのエッジに引っ掛かって折損するおそれもあった。
型圧縮機では、固定スクロール部材の基板の中心部に形
成された吐出孔１ｃが固定スクロール部材の渦巻部１ｂ
の内周面Ｓの始点Ｅと該内周面Ｓの基礎円Ｋの中心Ｏｋ
を通る垂線Ｈ上に吐出孔１ｃの中心が位置するように形
成されている。このため、両渦巻部１ｂ，９ｂが形成す
る最終段階の微小圧縮室Ｐから前記吐出孔１ｃの始点Ｅ
寄り空間を通して圧縮された冷媒ガスが効率良く吐出さ
れる。ところが、最終段階の微小圧縮室を形成する可動
スクロール部材の渦巻部９ｂの先端部は前記吐出孔１ｃ
の大半を閉鎖する位置にあるため、チップシール１４の
幅広シール部１４ａが吐出孔１ｃと対面し、該シール部
１４ａの先端部が図７に示すように吐出孔１ｃの内部に
垂れ下がり易い。この結果、チップシール１４の幅広シ
ール部１４ａ先端が疲労して耐久性が低下するという問
題があった。又、幅広シール部１４ａの先端が吐出孔１
ｃのエッジに引っ掛かって折損するおそれもあった。
【０００４】本発明は従来の問題点を解消して可動スク
ロール部材の渦巻部の端面に形成した渦巻状のチップシ
ール溝内に係合されるチップシールの中心部の耐久性を
向上することができるスクロール型圧縮機を提供するこ
とを目的とする。
ロール部材の渦巻部の端面に形成した渦巻状のチップシ
ール溝内に係合されるチップシールの中心部の耐久性を
向上することができるスクロール型圧縮機を提供するこ
とを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、この発明は基板の表面に渦巻部を設けた固定スクロ
ール部材と、同様に基板の表面に渦巻部を配設した可動
スクロール部材の両渦巻部を互いに角度をずらせ、かつ
両渦巻部側壁が接触するように配設し、前記可動スクロ
ール部材を円軌道上を公転運動させて両渦巻部間に形成
される密閉された圧縮室を渦巻部の中心部へ移動させる
ことによって前記圧縮室内の容積を変化させ、固定スク
ロール部材の基板に形成した吐出孔から吐出室へ吐出す
るようになし、さらに、両渦巻部の基板と接触する端面
に対し渦巻状のチップシールを係合するチップシール溝
を形成したスクロール型圧縮機において、前記吐出孔を
固定スクロール部材の渦巻部の内周面に沿って該渦巻部
の基礎円から該渦巻部の中心端へ向かって離れる方向に
変位させ、かつ両渦巻部の中心部内周面により形成され
る最終行程の微小圧縮室と前記吐出孔とを連通する通路
を固定スクロール部材の基板に形成した。
め、この発明は基板の表面に渦巻部を設けた固定スクロ
ール部材と、同様に基板の表面に渦巻部を配設した可動
スクロール部材の両渦巻部を互いに角度をずらせ、かつ
両渦巻部側壁が接触するように配設し、前記可動スクロ
ール部材を円軌道上を公転運動させて両渦巻部間に形成
される密閉された圧縮室を渦巻部の中心部へ移動させる
ことによって前記圧縮室内の容積を変化させ、固定スク
ロール部材の基板に形成した吐出孔から吐出室へ吐出す
るようになし、さらに、両渦巻部の基板と接触する端面
に対し渦巻状のチップシールを係合するチップシール溝
を形成したスクロール型圧縮機において、前記吐出孔を
固定スクロール部材の渦巻部の内周面に沿って該渦巻部
の基礎円から該渦巻部の中心端へ向かって離れる方向に
変位させ、かつ両渦巻部の中心部内周面により形成され
る最終行程の微小圧縮室と前記吐出孔とを連通する通路
を固定スクロール部材の基板に形成した。
【０００６】
【作用】この発明では固定スクロール部材の基板に形成
される吐出孔の位置を固定スクロール部材の渦巻部の基
礎円の中心位置から該渦巻部の中心端へ所定距離変位し
たので、両渦巻部が微小圧縮室を形成する状態で可動ス
クロール部材の渦巻部の中心部に位置するチップシール
の先端部が吐出孔を跨ぐ状態に保持される。このため、
チップシールは吐出孔の二箇所のエッジで両持ち支持さ
れることになり、チップシールの吐出孔への垂れ下がり
が防止され、その疲労や折損を防止することができる。
される吐出孔の位置を固定スクロール部材の渦巻部の基
礎円の中心位置から該渦巻部の中心端へ所定距離変位し
たので、両渦巻部が微小圧縮室を形成する状態で可動ス
クロール部材の渦巻部の中心部に位置するチップシール
の先端部が吐出孔を跨ぐ状態に保持される。このため、
チップシールは吐出孔の二箇所のエッジで両持ち支持さ
れることになり、チップシールの吐出孔への垂れ下がり
が防止され、その疲労や折損を防止することができる。
【０００７】
【実施例】以下、本発明を具体化した一実施例を図１〜
図５に基づいて説明する。図５に示すように、センタハ
ウジングを兼ねる固定スクロール部材１の前後両端面に
はフロントハウジング２及びリヤハウジング３が接合固
定されている。フロントハウジング２内には回転軸４が
ラジアルベアリング５により回転可能に支持されてお
り、回転軸４には偏心軸６が連結されている。
図５に基づいて説明する。図５に示すように、センタハ
ウジングを兼ねる固定スクロール部材１の前後両端面に
はフロントハウジング２及びリヤハウジング３が接合固
定されている。フロントハウジング２内には回転軸４が
ラジアルベアリング５により回転可能に支持されてお
り、回転軸４には偏心軸６が連結されている。
【０００８】偏心軸６にはバランスウエイト７及びブッ
シュ８が回動可能に支持されている。前記ブッシュ８の
外周面には可動スクロール部材９のスクロール基板９ａ
の背面中心部に一体形成した円筒状のボス部９ｃがラジ
アルベアリング１０を介して相対回転可能に嵌合されて
いる。そして、図１，５に示すように両スクロール部材
１，９のスクロール基板１ａ，９ａ及び渦巻部１ｂ，９
ｂにより圧縮室Ｐが形成される。
シュ８が回動可能に支持されている。前記ブッシュ８の
外周面には可動スクロール部材９のスクロール基板９ａ
の背面中心部に一体形成した円筒状のボス部９ｃがラジ
アルベアリング１０を介して相対回転可能に嵌合されて
いる。そして、図１，５に示すように両スクロール部材
１，９のスクロール基板１ａ，９ａ及び渦巻部１ｂ，９
ｂにより圧縮室Ｐが形成される。
【０００９】図５に示すように可動スクロール部材９に
対向するフロントハウジング２の受圧壁２ａと、可動ス
クロール部材９のスクロール基板９ａ背面との間には、
可動スクロール部材９の自転を阻止するとともに、公転
を許容し、圧縮動作時のスラスト方向の圧縮反力を前記
受圧壁２ａに伝達するための公知の自転阻止機構１１が
介在されている。（例えば特開平２−３０８９９０号公
報参照）前記両渦巻部１ｂ，９ｂの外端部側には吸入室
１２が形成され、該吸入室１２は図示しない吸入フラン
ジを介して冷房装置の外部吸入冷媒管路と連通されてい
る。又、前記固定スクロール基板１ａの中心部には吐出
孔１ｃが形成され、前記圧縮室Ｐとリヤハウジング３に
形成した吐出室１３とを連通可能である。なお、吐出室
１３は図示しない吐出フランジを介して外部吐出冷媒管
路と連通されている。
対向するフロントハウジング２の受圧壁２ａと、可動ス
クロール部材９のスクロール基板９ａ背面との間には、
可動スクロール部材９の自転を阻止するとともに、公転
を許容し、圧縮動作時のスラスト方向の圧縮反力を前記
受圧壁２ａに伝達するための公知の自転阻止機構１１が
介在されている。（例えば特開平２−３０８９９０号公
報参照）前記両渦巻部１ｂ，９ｂの外端部側には吸入室
１２が形成され、該吸入室１２は図示しない吸入フラン
ジを介して冷房装置の外部吸入冷媒管路と連通されてい
る。又、前記固定スクロール基板１ａの中心部には吐出
孔１ｃが形成され、前記圧縮室Ｐとリヤハウジング３に
形成した吐出室１３とを連通可能である。なお、吐出室
１３は図示しない吐出フランジを介して外部吐出冷媒管
路と連通されている。
【００１０】従って、前記偏心軸６の公転に伴い、可動
スクロール部材９が回転軸４の回りを公転し、図示しな
い吸入口から導入された冷媒ガスが両スクロール部材
１，９間の圧縮室Ｐへ流入する。圧縮室Ｐは図１におい
て可動スクロール部材９の公転に伴って容積減少しつつ
両スクロール部材１，９の渦巻部１ｂ，９ｂの始端部間
に向けて収束して行く。圧縮室Ｐの容積減少によって圧
縮された冷媒ガスは図５に示すスクロール基板１ａ上の
吐出孔１ｃから吐出室１３内へ吐出される。吐出孔１ｃ
は吐出室１３側で吐出弁により開放可能に閉塞されてい
る。
スクロール部材９が回転軸４の回りを公転し、図示しな
い吸入口から導入された冷媒ガスが両スクロール部材
１，９間の圧縮室Ｐへ流入する。圧縮室Ｐは図１におい
て可動スクロール部材９の公転に伴って容積減少しつつ
両スクロール部材１，９の渦巻部１ｂ，９ｂの始端部間
に向けて収束して行く。圧縮室Ｐの容積減少によって圧
縮された冷媒ガスは図５に示すスクロール基板１ａ上の
吐出孔１ｃから吐出室１３内へ吐出される。吐出孔１ｃ
は吐出室１３側で吐出弁により開放可能に閉塞されてい
る。
【００１１】図１に示すように、可動スクロール部材９
の渦巻部９ｂの端面には外端部から中心部にわたって渦
巻状のチップシール１４を収容するチップシール溝１５
が形成されている。前記渦巻部９ｂ及びチップシール１
４の中心部には、高圧の圧縮室Ｐからのガスの漏れを少
なくしてシール性を向上するため幅広シール部１４ａが
形成されている。
の渦巻部９ｂの端面には外端部から中心部にわたって渦
巻状のチップシール１４を収容するチップシール溝１５
が形成されている。前記渦巻部９ｂ及びチップシール１
４の中心部には、高圧の圧縮室Ｐからのガスの漏れを少
なくしてシール性を向上するため幅広シール部１４ａが
形成されている。
【００１２】固定スクロール部材１の渦巻部１ｂの端面
にも前記可動スクロール部材９と同様にチップシール１
４を収容するチップシール溝１５が形成されている。次
に、この発明の要部である吐出孔１ｃの配置位置及び通
路１ｄについて説明する。
にも前記可動スクロール部材９と同様にチップシール１
４を収容するチップシール溝１５が形成されている。次
に、この発明の要部である吐出孔１ｃの配置位置及び通
路１ｄについて説明する。
【００１３】図２に示すように円形の前記吐出孔１ｃの
中心Ｏ１は、固定スクロール部材１の渦巻部１ｂの内周
面Ｓ1 の始点Ｅ1 と、その基礎円Ｋの中心Ｏｋを通る垂
線Ｈから渦巻部１ｂの内周面Ｓ1 の始点Ｅ1 を越えて中
心端側へ所定距離離れた位置に変位されている。又、前
記吐出孔１ｃは前記内周面Ｓ1 の始点Ｅ1 を越えて渦巻
部１ｂの円弧状周面と接するように変位されている。前
記可動スクロール部材９側の渦巻部９ｂの内周面Ｓ9 の
始点Ｅ9 は圧縮行程の最終行程で固定側の渦巻部１ｂの
内周面Ｓ1 に接触した状態で該内周面Ｓ1 の始点Ｅ1 に
接近し、両内周面Ｓ1 ，Ｓ9 間に微小圧縮室Ｐｎを形成
する。前述のように吐出孔１ｃが垂線Ｈから変位された
ことにより、前記最終行程の微小圧縮室Ｐｎと吐出孔１
ｃは直接連通しなくなる。このため、固定スクロール基
板１ａに対し前記微小圧縮室Ｐｎと吐出孔１ｃとを連通
する通路１ｄをドリル等により切欠（座ぐり）形成して
いる。
中心Ｏ１は、固定スクロール部材１の渦巻部１ｂの内周
面Ｓ1 の始点Ｅ1 と、その基礎円Ｋの中心Ｏｋを通る垂
線Ｈから渦巻部１ｂの内周面Ｓ1 の始点Ｅ1 を越えて中
心端側へ所定距離離れた位置に変位されている。又、前
記吐出孔１ｃは前記内周面Ｓ1 の始点Ｅ1 を越えて渦巻
部１ｂの円弧状周面と接するように変位されている。前
記可動スクロール部材９側の渦巻部９ｂの内周面Ｓ9 の
始点Ｅ9 は圧縮行程の最終行程で固定側の渦巻部１ｂの
内周面Ｓ1 に接触した状態で該内周面Ｓ1 の始点Ｅ1 に
接近し、両内周面Ｓ1 ，Ｓ9 間に微小圧縮室Ｐｎを形成
する。前述のように吐出孔１ｃが垂線Ｈから変位された
ことにより、前記最終行程の微小圧縮室Ｐｎと吐出孔１
ｃは直接連通しなくなる。このため、固定スクロール基
板１ａに対し前記微小圧縮室Ｐｎと吐出孔１ｃとを連通
する通路１ｄをドリル等により切欠（座ぐり）形成して
いる。
【００１４】従って、この実施例では圧縮行程の最終段
階で可動スクロール部材９の渦巻部９ｂの中心部に位置
するチップシール１４の幅広シール部１４ａが図２，４
に示すように吐出孔１ｃを跨ぐ状態となる。このため、
幅広シール部１４ａはその中間部の一点Ｔ１と先端寄り
の一点Ｔ２とが吐出孔１ｃのエッジにより両持ち支持さ
れることになる。従って、幅広シール部１４ａの片持ち
支持部、つまり図４に示すように前記両点Ｔ１，Ｔ２を
結ぶ直線Ｌからはみ出した部分が大幅に短くなり、チッ
プシール１４の吐出孔１ｃ内への垂れ下がりを防止して
その疲労や折損を防止することができる。
階で可動スクロール部材９の渦巻部９ｂの中心部に位置
するチップシール１４の幅広シール部１４ａが図２，４
に示すように吐出孔１ｃを跨ぐ状態となる。このため、
幅広シール部１４ａはその中間部の一点Ｔ１と先端寄り
の一点Ｔ２とが吐出孔１ｃのエッジにより両持ち支持さ
れることになる。従って、幅広シール部１４ａの片持ち
支持部、つまり図４に示すように前記両点Ｔ１，Ｔ２を
結ぶ直線Ｌからはみ出した部分が大幅に短くなり、チッ
プシール１４の吐出孔１ｃ内への垂れ下がりを防止して
その疲労や折損を防止することができる。
【００１５】なお、この発明は前記実施例に限定される
ものではなく、次のように具体化することもできる。前
記実施例では前記通路１ｄをドリルにより、円弧状に形
成したが、この通路１ｄは最終圧縮行程の微小圧縮室と
吐出孔１ｃとを連通するものであれば、その形状は任意
でよい。又、チップシール１４の幅広シール部１４ａを
省略した圧縮機に具体化してもよい。
ものではなく、次のように具体化することもできる。前
記実施例では前記通路１ｄをドリルにより、円弧状に形
成したが、この通路１ｄは最終圧縮行程の微小圧縮室と
吐出孔１ｃとを連通するものであれば、その形状は任意
でよい。又、チップシール１４の幅広シール部１４ａを
省略した圧縮機に具体化してもよい。
【００１６】
【発明の効果】以上詳述したように本発明は、吐出孔を
固定スクロール部材の渦巻部の内周面に沿って該渦巻部
の基礎円から該渦巻部の中心端へ向かって離れる方向に
変位させ、かつ両渦巻部の中心部内周面により形成され
る最終行程の微小圧縮室と前記吐出孔とを連通する通路
を固定スクロール部材の基板に形成したこにより、可動
スクロール部材の渦巻部の端面に形成した渦巻状のチッ
プシール溝内に係合されるチップシールの中心部の耐久
性を向上することができる効果を奏する。
固定スクロール部材の渦巻部の内周面に沿って該渦巻部
の基礎円から該渦巻部の中心端へ向かって離れる方向に
変位させ、かつ両渦巻部の中心部内周面により形成され
る最終行程の微小圧縮室と前記吐出孔とを連通する通路
を固定スクロール部材の基板に形成したこにより、可動
スクロール部材の渦巻部の端面に形成した渦巻状のチッ
プシール溝内に係合されるチップシールの中心部の耐久
性を向上することができる効果を奏する。
【図１】本発明を具体化したスクロール型圧縮機の両渦
巻部を示す断面図である。
巻部を示す断面図である。
【図２】要部の断面図である。
【図３】要部の断面図である。
【図４】要部の斜視図である。
【図５】スクロール型圧縮機全体を示す断面図である。
【図６】従来のスクロール型圧縮機の両渦巻部を示す断
面図である。
面図である。
【図７】図６のＡ−Ａ線断面図である。
１ 固定スクロール部材、１ａ 基板、１ｂ 渦巻部、
１ｃ 吐出孔、１ｄ通路、２ フロントハウジング、４
回転軸、６ 偏心軸、９ 可動スクロール部材、９ａ
基板、９ｂ 渦巻部、１４ チップシール、１４ａ
幅広シール部、１５ チップシール溝、Ｋ 基礎円、Ｓ
1 ，Ｓ9 内周面、Ｐ 圧縮室、Ｐｎ微小圧縮室。
１ｃ 吐出孔、１ｄ通路、２ フロントハウジング、４
回転軸、６ 偏心軸、９ 可動スクロール部材、９ａ
基板、９ｂ 渦巻部、１４ チップシール、１４ａ
幅広シール部、１５ チップシール溝、Ｋ 基礎円、Ｓ
1 ，Ｓ9 内周面、Ｐ 圧縮室、Ｐｎ微小圧縮室。
フロントページの続き (72)発明者 深沼 哲彦 愛知県刈谷市豊田町２丁目１番地 株式 会社 豊田自動織機製作所 内 (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) F04C 18/02 311
Claims (1)
- 【請求項１】 基板の表面に渦巻部を設けた固定スクロ
ール部材と、同様に基板の表面に渦巻部を配設した可動
スクロール部材の両渦巻部を互いに角度をずらせ、かつ
両渦巻部側壁が接触するように配設し、前記可動スクロ
ール部材を円軌道上を公転運動させて両渦巻部間に形成
される密閉された圧縮室を渦巻部の中心部へ移動させる
ことによって前記圧縮室内の容積を変化させ、固定スク
ロール部材の基板に形成した吐出孔から吐出室へ吐出す
るようになし、さらに、両渦巻部の基板と接触する端面
に対し渦巻状のチップシールを係合するチップシール溝
を形成したスクロール型圧縮機において、 前記吐出孔を固定スクロール部材の渦巻部の内周面に沿
って該渦巻部の基礎円から該渦巻部の中心端へ向かって
離れる方向に変位させ、かつ両渦巻部の中心部内周面に
より形成される最終行程の微小圧縮室と前記吐出孔とを
連通する通路を固定スクロール部材の基板に形成したス
クロール型圧縮機。
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|---|---|---|---|
| JP4324502A JP3036271B2 (ja) | 1992-12-03 | 1992-12-03 | スクロール型圧縮機 |
| TW084210993U TW309066U (en) | 1992-12-03 | 1993-11-16 | Scroll compressor |
| KR1019930026017A KR0124959B1 (ko) | 1992-12-03 | 1993-12-01 | 스크롤형 압축기 |
| DE4341148A DE4341148C2 (de) | 1992-12-03 | 1993-12-02 | Spiralverdichter |
| US08/161,875 US5427513A (en) | 1992-12-03 | 1993-12-02 | Scroll type compressor having a displaced discharge port |
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- 1992-12-03 JP JP4324502A patent/JP3036271B2/ja not_active Expired - Lifetime
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- 1993-12-01 KR KR1019930026017A patent/KR0124959B1/ko not_active IP Right Cessation
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- 1993-12-02 DE DE4341148A patent/DE4341148C2/de not_active Expired - Fee Related
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|---|---|
| US5427513A (en) | 1995-06-27 |
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| JPH06173865A (ja) | 1994-06-21 |
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