JP2886968B2 - スクロール流体機械 - Google Patents
スクロール流体機械Info
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C18/00—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids
- F04C18/02—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents
- F04C18/0207—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form
- F04C18/0215—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving
- F04C18/0223—Rotary-piston pumps specially adapted for elastic fluids of arcuate-engagement type, i.e. with circular translatory movement of co-operating members, each member having the same number of teeth or tooth-equivalents both members having co-operating elements in spiral form where only one member is moving with symmetrical double wraps
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- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
- F04C29/00—Component parts, details or accessories of pumps or pumping installations, not provided for in groups F04C18/00 - F04C28/00
- F04C29/0021—Systems for the equilibration of forces acting on the pump
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F04—POSITIVE - DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; PUMPS FOR LIQUIDS OR ELASTIC FLUIDS
- F04C—ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT MACHINES FOR LIQUIDS; ROTARY-PISTON, OR OSCILLATING-PISTON, POSITIVE-DISPLACEMENT PUMPS
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- F04C2230/60—Assembly methods
- F04C2230/605—Balancing
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- Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Rotary Pumps (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はスクロール流体機械に係り、特に、高性能,
高効率,低振動、及び、低騒音が要求されている空調用
圧縮機に好適なスクロール流体機械に関する。また、本
発明のスクロール流体機械は、高速回転用および大型用
としても好適な圧縮機である。
高効率,低振動、及び、低騒音が要求されている空調用
圧縮機に好適なスクロール流体機械に関する。また、本
発明のスクロール流体機械は、高速回転用および大型用
としても好適な圧縮機である。
従来のスクロール流体機械は、密閉容器内に固定スク
ロールを固定し、そして、旋回スクロールを固定スクロ
ールの中心軸周りに旋回させる構造である。しかし、旋
回スクロールの駆動軸が片持ち軸受構造であるため、高
速回転すると振動が大きくなる。また、大型用の旋回ス
クロールでは遠心力が非常に大きく、旋回スクロールの
旋回軸受に作用する遠心力荷重が過大であり、効率や信
頼性の低下を招く問題があつた。
ロールを固定し、そして、旋回スクロールを固定スクロ
ールの中心軸周りに旋回させる構造である。しかし、旋
回スクロールの駆動軸が片持ち軸受構造であるため、高
速回転すると振動が大きくなる。また、大型用の旋回ス
クロールでは遠心力が非常に大きく、旋回スクロールの
旋回軸受に作用する遠心力荷重が過大であり、効率や信
頼性の低下を招く問題があつた。
さらに、従来の片持ち軸受構造形スクロール流体機械
を改善した種々の構造のスクロール流体機械が考案され
ている。
を改善した種々の構造のスクロール流体機械が考案され
ている。
先ず、特開昭58−110885号公報に開示されたスクロー
ル流体機械は、密閉容器内に収納した第一,第二の回転
スクロールを、互いに偏心している回転軸に取付け、互
いにかみ合わし、かつ、同じ方向に回転させる構造であ
り、高速回転可能な構造を実現するために考案された。
また、特開昭57−203801号公報に開示されたスクロール
流体機械は、円板の両面にラツプ歯部を形成した一体構
造の旋回スクロールを、密閉容器内に収納し、この密閉
容器の内壁を固定スクロールとする二気筒スクロール構
造であり、旋回スクロールの一面と他面の圧縮ガス反力
を釣合わせる構造である。さらに、特開昭57−38690号
公報に開示のスクロール流体機械は、一個の電流モータ
の両端軸に、それぞれ第一及び第二の旋回スクロールに
取付け、圧縮ガス反力を釣合わせる構造である。また、
特開昭1−167482号公報に開示のスクロール流体機械
は、円板の両面にラツプ歯部を形成した一体構造の旋回
スクロールに、偏心した貫通軸を取付け、さらに、その
両側に固定スクロールを取付け、二気筒スクロール構造
としたものであり、旋回スクロールの一面と他面の圧縮
ガス反力を釣合わせる構造である。このように、種々の
構造のスクロール流体機械が、考案され、公知である。
ル流体機械は、密閉容器内に収納した第一,第二の回転
スクロールを、互いに偏心している回転軸に取付け、互
いにかみ合わし、かつ、同じ方向に回転させる構造であ
り、高速回転可能な構造を実現するために考案された。
また、特開昭57−203801号公報に開示されたスクロール
流体機械は、円板の両面にラツプ歯部を形成した一体構
造の旋回スクロールを、密閉容器内に収納し、この密閉
容器の内壁を固定スクロールとする二気筒スクロール構
造であり、旋回スクロールの一面と他面の圧縮ガス反力
を釣合わせる構造である。さらに、特開昭57−38690号
公報に開示のスクロール流体機械は、一個の電流モータ
の両端軸に、それぞれ第一及び第二の旋回スクロールに
取付け、圧縮ガス反力を釣合わせる構造である。また、
特開昭1−167482号公報に開示のスクロール流体機械
は、円板の両面にラツプ歯部を形成した一体構造の旋回
スクロールに、偏心した貫通軸を取付け、さらに、その
両側に固定スクロールを取付け、二気筒スクロール構造
としたものであり、旋回スクロールの一面と他面の圧縮
ガス反力を釣合わせる構造である。このように、種々の
構造のスクロール流体機械が、考案され、公知である。
上記従来技術のスクロール流体機械は、旋回スクロー
ルの駆動軸が片持ち軸受構造であるため、高速回転する
と振動が大きくなるという問題があつた。また、大型用
のものでは、旋回スクロールの遠心力が非常に大きく、
旋回スクロールの背面に設けた旋回軸受に作用する遠心
力荷重が増大し、効率の低下や信頼性の低下を招く問題
があつた。
ルの駆動軸が片持ち軸受構造であるため、高速回転する
と振動が大きくなるという問題があつた。また、大型用
のものでは、旋回スクロールの遠心力が非常に大きく、
旋回スクロールの背面に設けた旋回軸受に作用する遠心
力荷重が増大し、効率の低下や信頼性の低下を招く問題
があつた。
また、特開昭58−110885号,特開昭57−203801号,特
開昭57−38690号公報の各公報に開示されたスクロール
流体機械は、それぞれの目的に応じて考案されたもので
あるが、スクロール流体機械における全ての問題を解消
できたものではなく、また、構造が複雑で、さらに性能
向上、信頼性向上、遠心力の低減などの効果も不十分で
ある。
開昭57−38690号公報の各公報に開示されたスクロール
流体機械は、それぞれの目的に応じて考案されたもので
あるが、スクロール流体機械における全ての問題を解消
できたものではなく、また、構造が複雑で、さらに性能
向上、信頼性向上、遠心力の低減などの効果も不十分で
ある。
さらに、特開昭58−110885号公報のスクロール流体機
械は、第一,第二の回転スクロールをそれぞれ独立に回
転する駆動機構が必要であり、このスクロール流体機械
は小型化,コンパクト化が困難である。
械は、第一,第二の回転スクロールをそれぞれ独立に回
転する駆動機構が必要であり、このスクロール流体機械
は小型化,コンパクト化が困難である。
そして、特開昭57−203801号公報のスクロール流体機
械は、旋回スクロールの片持ち軸受部の構造が複雑で、
突出し部分が長く、片持ち軸受構造に無理がある。それ
故、木構造では、旋回スクロールを高速回転することが
難しく、旋回スクロールの遠心力も大きく、そして、片
持ち軸受構造の信頼性が劣る。
械は、旋回スクロールの片持ち軸受部の構造が複雑で、
突出し部分が長く、片持ち軸受構造に無理がある。それ
故、木構造では、旋回スクロールを高速回転することが
難しく、旋回スクロールの遠心力も大きく、そして、片
持ち軸受構造の信頼性が劣る。
また、特開昭57−38690号公報のスクロール流体機構
は、一個の電動モータの両軸端に第一及び第二の旋回ス
クロールを取付ける構造であるから、モータ軸の両端部
にスクロール構造を配置する必要がある。しかし、スク
ロール構造は、旋回スクロールと固定スクロール間の気
密シールをするために、厳しい寸法精度が要求される。
しかも、本構造のスクロール流体機械は、長いモータ軸
の両端で旋回スクロールを回転させる構造であるため、
大きな遠心力がモータ軸の両端に生じるから、気密シー
ルが難しく、振動が起きやすい。また、回転するモータ
軸の両端軸に、スクロール構造を設けるから、構造が複
雑で、小型化,コンパクト化が困難である。
は、一個の電動モータの両軸端に第一及び第二の旋回ス
クロールを取付ける構造であるから、モータ軸の両端部
にスクロール構造を配置する必要がある。しかし、スク
ロール構造は、旋回スクロールと固定スクロール間の気
密シールをするために、厳しい寸法精度が要求される。
しかも、本構造のスクロール流体機械は、長いモータ軸
の両端で旋回スクロールを回転させる構造であるため、
大きな遠心力がモータ軸の両端に生じるから、気密シー
ルが難しく、振動が起きやすい。また、回転するモータ
軸の両端軸に、スクロール構造を設けるから、構造が複
雑で、小型化,コンパクト化が困難である。
また、特開平1−167482号公報のスクロール流体機械
では、真中に取付けた両面ラツプ歯部構造の旋回スクロ
ールが一体構造であるため、旋回スクロールによる遠心
力は同じ方向であり、両スクロール構造の遠心力は相殺
できない。それ故、一体構造形旋回スクロールの遠心力
は、両端支持軸受の軸受構造の外側にバランス・ウエイ
トを取付けて、旋回スクロールによる遠心力を釣合わさ
なければならない。このため、本構造のスクロール流体
機械は、構造が複雑で、高速回転することが難しい。
では、真中に取付けた両面ラツプ歯部構造の旋回スクロ
ールが一体構造であるため、旋回スクロールによる遠心
力は同じ方向であり、両スクロール構造の遠心力は相殺
できない。それ故、一体構造形旋回スクロールの遠心力
は、両端支持軸受の軸受構造の外側にバランス・ウエイ
トを取付けて、旋回スクロールによる遠心力を釣合わさ
なければならない。このため、本構造のスクロール流体
機械は、構造が複雑で、高速回転することが難しい。
以上に示したスクロール流体機械は、基本的には、旋
回スクロールの片持ち回転軸受構造に伴う問題を解消し
たものはない。また、旋回スクロールの遠心力を釣合わ
せるため、適当なバランス・ウエイトが必要である。
回スクロールの片持ち回転軸受構造に伴う問題を解消し
たものはない。また、旋回スクロールの遠心力を釣合わ
せるため、適当なバランス・ウエイトが必要である。
本発明の課題は、スクロール流体機械の片持ち回転軸
受構造に起因する振動及び遠心力、さらに、スクロール
圧縮、または、スクロール膨張過程に伴うガス反力を、
両端支持軸受の支持軸受の間で釣合わせることにある。
そして、スクロール流体機械の低振動と低騒音を実現す
るとともに、その高速回転及び大型化を可能にする。ま
た、本発明のスクロール流体機械では、回転軸受部の高
性能,高信頼性を実現し、さらに、回転軸の低振動を実
現することにより、スクロール流体機械の高効率化を達
成する。
受構造に起因する振動及び遠心力、さらに、スクロール
圧縮、または、スクロール膨張過程に伴うガス反力を、
両端支持軸受の支持軸受の間で釣合わせることにある。
そして、スクロール流体機械の低振動と低騒音を実現す
るとともに、その高速回転及び大型化を可能にする。ま
た、本発明のスクロール流体機械では、回転軸受部の高
性能,高信頼性を実現し、さらに、回転軸の低振動を実
現することにより、スクロール流体機械の高効率化を達
成する。
上記の課題は、一個の密閉容器内に二対のスクロール
構造を収納し、さらに、各旋回スクロールの遠心力と釣
り合うバランス・ウエイトを、各旋回スクロールの両側
外に取付けることにより、回転駆動軸の両端に取付けた
回転支持軸受に、旋回スクロールの遠心力が作用しない
ようにすることによつて達成できる。なお、旋回スクロ
ールと固定スクロールを貫通する回転軸は、中央部が太
く、両端部がそれにより細くなつており、この太くなつ
た中央部で、二個の旋回スクロールとバランス・ウエイ
トによる曲げモーメントを支えることが必要である。
構造を収納し、さらに、各旋回スクロールの遠心力と釣
り合うバランス・ウエイトを、各旋回スクロールの両側
外に取付けることにより、回転駆動軸の両端に取付けた
回転支持軸受に、旋回スクロールの遠心力が作用しない
ようにすることによつて達成できる。なお、旋回スクロ
ールと固定スクロールを貫通する回転軸は、中央部が太
く、両端部がそれにより細くなつており、この太くなつ
た中央部で、二個の旋回スクロールとバランス・ウエイ
トによる曲げモーメントを支えることが必要である。
また、本発明のスクロール流体機械は、一枚の円板の
両面に面対称のラツプ歯部を形成した一体構造の両面固
定スクロールを用い、かつ、その両面のスクロール構造
によつて発生する固定スクロールの片面と他面のガス圧
縮過程(または膨張過程)の圧縮ガス反力(回転軸の軸
方向反力)を、互いに釣合わせるよう、固定スクロール
の円板面に複数の貫通孔を設ける。
両面に面対称のラツプ歯部を形成した一体構造の両面固
定スクロールを用い、かつ、その両面のスクロール構造
によつて発生する固定スクロールの片面と他面のガス圧
縮過程(または膨張過程)の圧縮ガス反力(回転軸の軸
方向反力)を、互いに釣合わせるよう、固定スクロール
の円板面に複数の貫通孔を設ける。
また、一個の密閉容器内に二対のスクロール構造を収
納し、密閉容器内だけで、スクロール動作の吸入,圧
縮,吐出の過程が行われるため、本発明のスクロール流
体機械は、ガスの気密性が良く、ガス漏れが起きにく
い。しかも、一個の密閉容器内に収納した二対のスクロ
ール構造は、構造上の効果により、高性能化,高効率及
び高速回転が可能であり、小型化,コンパクト化を実現
するとともに、低振動化と低騒音化を実現することがで
きる。
納し、密閉容器内だけで、スクロール動作の吸入,圧
縮,吐出の過程が行われるため、本発明のスクロール流
体機械は、ガスの気密性が良く、ガス漏れが起きにく
い。しかも、一個の密閉容器内に収納した二対のスクロ
ール構造は、構造上の効果により、高性能化,高効率及
び高速回転が可能であり、小型化,コンパクト化を実現
するとともに、低振動化と低騒音化を実現することがで
きる。
本発明のスクロール流体機械は、一個の密閉容器内に
二対のスクロール構造を収納し、この密閉容器内だけ
で、スクロール動作の吸入,圧縮(または膨張)、吐出
の過程を行うことができるから、密閉容器のガス気密性
が良く、ガス漏れが起きにくい。また、本発明のスクロ
ール流体機械は、一個の密閉容器内に二対のスクロール
構造を密着配置,収納することができるから、小型化,
コンパクト化を実現することができる。
二対のスクロール構造を収納し、この密閉容器内だけ
で、スクロール動作の吸入,圧縮(または膨張)、吐出
の過程を行うことができるから、密閉容器のガス気密性
が良く、ガス漏れが起きにくい。また、本発明のスクロ
ール流体機械は、一個の密閉容器内に二対のスクロール
構造を密着配置,収納することができるから、小型化,
コンパクト化を実現することができる。
また、本発明のスクロール流体機械は、同一寸法のス
クロール構造を、回転軸中心と垂直方向に面対称に配置
した二気筒スクロール構造である。そして第一のラツプ
歯形と第二のラツプ歯形は、それぞれ面対称形をなし、
寸法及び形状がほぼ等しく、渦巻きの方向が反対であ
る。さらに、これらの旋回スクロールの偏心荷重を相殺
するためのバランス・ウエイトを旋回スクロールの両外
側に取付け、回転駆動軸の周りでは、遠心力が互いに打
ち消されるから、その両外側の回転支持軸受には、いか
なる遠心力も作用しない。それ故、本発明のスクロール
液体機械では、両端支持軸受構造により、回転駆動軸の
回転運転が非常に安定であり、かつ、この支持軸受には
いかなる遠心力も作用しないから、スクロール流体機械
の低振動化,低騒音化を実現でき、回転軸受部の高性
能,高信頼性を実現することができる。
クロール構造を、回転軸中心と垂直方向に面対称に配置
した二気筒スクロール構造である。そして第一のラツプ
歯形と第二のラツプ歯形は、それぞれ面対称形をなし、
寸法及び形状がほぼ等しく、渦巻きの方向が反対であ
る。さらに、これらの旋回スクロールの偏心荷重を相殺
するためのバランス・ウエイトを旋回スクロールの両外
側に取付け、回転駆動軸の周りでは、遠心力が互いに打
ち消されるから、その両外側の回転支持軸受には、いか
なる遠心力も作用しない。それ故、本発明のスクロール
液体機械では、両端支持軸受構造により、回転駆動軸の
回転運転が非常に安定であり、かつ、この支持軸受には
いかなる遠心力も作用しないから、スクロール流体機械
の低振動化,低騒音化を実現でき、回転軸受部の高性
能,高信頼性を実現することができる。
また、本発明の構造では、二個のスクロール構造を回
転軸上に互いに密着して配列し、各スクロール構造の圧
縮ガス圧力を、固定スクロールの両面で互いに相殺す
る。さらに、本発明のスクロール流体機械では、圧縮過
程の途中の中間ガス圧力を旋回スクロールの背面側に導
入し、この圧力により、旋回スクロールを固定スクロー
ル側に押しつける。なお、圧縮過程の圧力変動に応じ
て、中間ガス圧力も変化するから、ラツプ部の圧縮ガス
反力と背面の押付け力は、ほぼ比例して変化する。それ
故、本発明のスクロール流体機械では、確実、かつ、適
切な押付け力により、旋回スクロールと固定スクロール
の気密シールをすることが可能である。
転軸上に互いに密着して配列し、各スクロール構造の圧
縮ガス圧力を、固定スクロールの両面で互いに相殺す
る。さらに、本発明のスクロール流体機械では、圧縮過
程の途中の中間ガス圧力を旋回スクロールの背面側に導
入し、この圧力により、旋回スクロールを固定スクロー
ル側に押しつける。なお、圧縮過程の圧力変動に応じ
て、中間ガス圧力も変化するから、ラツプ部の圧縮ガス
反力と背面の押付け力は、ほぼ比例して変化する。それ
故、本発明のスクロール流体機械では、確実、かつ、適
切な押付け力により、旋回スクロールと固定スクロール
の気密シールをすることが可能である。
また、本発明のスクロール流体機械は、二個の旋回ス
クロールと一個の固定スクロールを貫通するように回転
軸を受け、さらに、この回転軸を密閉容器の両側壁面で
回転支持し、安定かつ確実な軸受構造とする。しかも、
大きな遠心力が加わる旋回軸受は、その両端が安定、か
つ、確実に回転支持されているから、旋回軸受の信頼性
も向上できる。それ故、本発明は、スクロール流体機械
の軸受の寿命の改善がされる。
クロールと一個の固定スクロールを貫通するように回転
軸を受け、さらに、この回転軸を密閉容器の両側壁面で
回転支持し、安定かつ確実な軸受構造とする。しかも、
大きな遠心力が加わる旋回軸受は、その両端が安定、か
つ、確実に回転支持されているから、旋回軸受の信頼性
も向上できる。それ故、本発明は、スクロール流体機械
の軸受の寿命の改善がされる。
すなわち、本発明のスクロール流体機械は、二組のス
クロール構造を収納した一個の密閉容器内において、ス
クロール動作で発生する不釣合い力を、ほぼ全て相殺す
るように構成,配置する。また、本発明のスクロール流
体機械は、全ての圧縮構造を小型,コンパクトな密閉容
器内に収納しているため、ガスの気密性が良い。さら
に、本発明のスクロール流体機械は、安定な回転運動を
実現しやすい両端支持構造であり、高速回転が可能で、
大型化,大容量化も可能である。しかも、本発明のスク
ロール流体機械は、両端支持の軸受間で、旋回スクロー
ルの遠心力とバランス・ウエイトの遠心力が釣合い、さ
らに、密閉容器内で圧縮ガス反力が相殺される。さら
に、本発明のスクロール流体機械は、安定な回転運動が
実現できる軸受構造であるから、振動や騒音が少なく、
低振動化,低騒音化が容易である。しかも、本発明は、
小型,コンパクトな密閉容器に、全てのスクロール構造
を収納しているため、この密閉容器の防振,防音対策す
ればよいから、これらの対策は容易である。
クロール構造を収納した一個の密閉容器内において、ス
クロール動作で発生する不釣合い力を、ほぼ全て相殺す
るように構成,配置する。また、本発明のスクロール流
体機械は、全ての圧縮構造を小型,コンパクトな密閉容
器内に収納しているため、ガスの気密性が良い。さら
に、本発明のスクロール流体機械は、安定な回転運動を
実現しやすい両端支持構造であり、高速回転が可能で、
大型化,大容量化も可能である。しかも、本発明のスク
ロール流体機械は、両端支持の軸受間で、旋回スクロー
ルの遠心力とバランス・ウエイトの遠心力が釣合い、さ
らに、密閉容器内で圧縮ガス反力が相殺される。さら
に、本発明のスクロール流体機械は、安定な回転運動が
実現できる軸受構造であるから、振動や騒音が少なく、
低振動化,低騒音化が容易である。しかも、本発明は、
小型,コンパクトな密閉容器に、全てのスクロール構造
を収納しているため、この密閉容器の防振,防音対策す
ればよいから、これらの対策は容易である。
以下、本発明の実施例を図面により詳細に説明する。
第1図から第6図は、本発明のスクロール流体機械の
構造とその作用を説明したものである。
構造とその作用を説明したものである。
第1図は、本発明のスクロール流体機械の断面図であ
り、第一の実施例の説明図である。第2図は、第1図に
示したスクロール流体機械における回転駆動軸の斜視
図、第3図と第4図は、第1図に示したスクロール流体
機械を構成する固定スクロールと旋回スクロールのA−
A′断面図を示す。第5図は、第1図のA−A′断面に
おける旋回スクロールと固定スクロールのかみ合い状況
の説明図であり、旋回スクロールの旋回運動に伴つてガ
ス流体が圧縮される過程の説明図を示す。また、第6図
は、本発明のスクロール流体機械の回転駆動軸に作用す
る遠心力の説明図を示す。
り、第一の実施例の説明図である。第2図は、第1図に
示したスクロール流体機械における回転駆動軸の斜視
図、第3図と第4図は、第1図に示したスクロール流体
機械を構成する固定スクロールと旋回スクロールのA−
A′断面図を示す。第5図は、第1図のA−A′断面に
おける旋回スクロールと固定スクロールのかみ合い状況
の説明図であり、旋回スクロールの旋回運動に伴つてガ
ス流体が圧縮される過程の説明図を示す。また、第6図
は、本発明のスクロール流体機械の回転駆動軸に作用す
る遠心力の説明図を示す。
第1図において、1は本発明のスクロール流体機械、
2は中央に取付けた画面ラツプ歯部構造の固定スクロー
ル、3,4は第一及び第二の旋回スクロール、5は偏心軸
部をもつ回転軸、6,7は密閉容器を構成する容器部材、
8は低圧ガス流体、9は高圧ガス流体、10,11はバラン
ス・ウエイトである。
2は中央に取付けた画面ラツプ歯部構造の固定スクロー
ル、3,4は第一及び第二の旋回スクロール、5は偏心軸
部をもつ回転軸、6,7は密閉容器を構成する容器部材、
8は低圧ガス流体、9は高圧ガス流体、10,11はバラン
ス・ウエイトである。
本発明のスクロール流体機械1は、一枚の円板の両面
にスクロール用のラツプ歯部を形成した一体構造の固定
スクロール2、固定スクロール2の両面に各一個の旋回
スクロール3,4をかみ合わせて二個のスクロール構造を
構成し、一個の密閉容器内に二個のスクロール構造を収
納したものである。そして、本発明のスクロール流体機
械1は、旋回スクロール3,4の回転中心を、回転軸5の
中心O1−O2に対して、同一方向に偏心量εだけ偏心さ
せ、さらに、回転軸5の両端を回転支持したものであ
る。従つて、電動モータ(図示せず)により回転軸5を
回転駆動すると、旋回スクロール3,4の中心は、中心O1
−O2の周りを半径εの軌跡上を偏心回転する。さらに、
旋回スクロール3,4の偏心回転は、後述の自動防止機構
により、旋回運動に変換される。
にスクロール用のラツプ歯部を形成した一体構造の固定
スクロール2、固定スクロール2の両面に各一個の旋回
スクロール3,4をかみ合わせて二個のスクロール構造を
構成し、一個の密閉容器内に二個のスクロール構造を収
納したものである。そして、本発明のスクロール流体機
械1は、旋回スクロール3,4の回転中心を、回転軸5の
中心O1−O2に対して、同一方向に偏心量εだけ偏心さ
せ、さらに、回転軸5の両端を回転支持したものであ
る。従つて、電動モータ(図示せず)により回転軸5を
回転駆動すると、旋回スクロール3,4の中心は、中心O1
−O2の周りを半径εの軌跡上を偏心回転する。さらに、
旋回スクロール3,4の偏心回転は、後述の自動防止機構
により、旋回運動に変換される。
固定スクロール2の円板部12の片面に形成したラツプ
歯部15と旋回スクロール3の円板部13の片面に形成した
ラツプ歯部16は、互いにかみあい、係合され、気密空間
17を形成する。
歯部15と旋回スクロール3の円板部13の片面に形成した
ラツプ歯部16は、互いにかみあい、係合され、気密空間
17を形成する。
同様に、固定スクロール2のラツプ歯部18と旋回スク
ロール3のラツプ歯部19は、互いにかみあい、係合さ
れ、気密空間20を形成する。旋回スクロール3,4の旋回
運動により、低圧のガス流体8は、吸入孔29,30,31から
吸入され、中心O1−O2の周りを旋回移動することによ
り、気密空間17,20内で圧縮され、最後に、高圧のガス
流体9となつて、吹出孔32,33から吐出される。
ロール3のラツプ歯部19は、互いにかみあい、係合さ
れ、気密空間20を形成する。旋回スクロール3,4の旋回
運動により、低圧のガス流体8は、吸入孔29,30,31から
吸入され、中心O1−O2の周りを旋回移動することによ
り、気密空間17,20内で圧縮され、最後に、高圧のガス
流体9となつて、吹出孔32,33から吐出される。
固定スクロール2の円板部12の片面に形成したラツプ
歯部15と他面に形成したラツプ歯部18は、互いに面対称
形状をし、寸法が同じでかつ渦巻の方向が反対である。
また、第一,第二の旋回スクロール3,4は、それぞれ円
板状の円板部13,14の片面に渦巻き状のラツプ歯部16,19
が形成されている。しかも、これらのラツプ歯部16,19
は、互いに面対称の形状であり、寸法が同じで、かつ、
渦巻の方向が反対である。それ故、各スクロール構造に
おいて、発生する圧縮ガス圧力は面対称であり、そし
て、固定スクロール2の両面の圧縮ガス圧力は相殺され
る。さらに、固定スクロール2の両面の圧縮ガス反力を
より確実に釣合わして、固定スクロール2の平板部12に
変形を与えないようにするため、平板部12の一部に複数
の貫通孔を設け、固定スクロール2の両面の圧縮ガス反
力を等しくする。これにより、固定スクロール2は、圧
縮ガス反力が確実に相殺され、面外の変形がない。
歯部15と他面に形成したラツプ歯部18は、互いに面対称
形状をし、寸法が同じでかつ渦巻の方向が反対である。
また、第一,第二の旋回スクロール3,4は、それぞれ円
板状の円板部13,14の片面に渦巻き状のラツプ歯部16,19
が形成されている。しかも、これらのラツプ歯部16,19
は、互いに面対称の形状であり、寸法が同じで、かつ、
渦巻の方向が反対である。それ故、各スクロール構造に
おいて、発生する圧縮ガス圧力は面対称であり、そし
て、固定スクロール2の両面の圧縮ガス圧力は相殺され
る。さらに、固定スクロール2の両面の圧縮ガス反力を
より確実に釣合わして、固定スクロール2の平板部12に
変形を与えないようにするため、平板部12の一部に複数
の貫通孔を設け、固定スクロール2の両面の圧縮ガス反
力を等しくする。これにより、固定スクロール2は、圧
縮ガス反力が確実に相殺され、面外の変形がない。
スクロール運動とは、第5図に示すように、固定スク
ロール2と旋回スクロール3で密閉シールされた密閉空
間17が旋回スクロール3の旋回運動に伴い、回転軸5の
中心O1−O2の周りを外周部から中心に向かつて旋回しな
がら、移動することにより、密閉空間17が次第に狭めら
れる圧縮運動である。このスクロール運動の結果、スク
ロール構造内の密閉空間17において、低圧ガス流体8が
高圧ガス流体9へと圧縮される。同様に、第二の旋回ス
クロール4と固定スクロール2で構成したスクロール機
構でも、密閉シールされた密閉空間20において、低圧ガ
ス流体8が高圧ガス流体9へと圧縮される。
ロール2と旋回スクロール3で密閉シールされた密閉空
間17が旋回スクロール3の旋回運動に伴い、回転軸5の
中心O1−O2の周りを外周部から中心に向かつて旋回しな
がら、移動することにより、密閉空間17が次第に狭めら
れる圧縮運動である。このスクロール運動の結果、スク
ロール構造内の密閉空間17において、低圧ガス流体8が
高圧ガス流体9へと圧縮される。同様に、第二の旋回ス
クロール4と固定スクロール2で構成したスクロール機
構でも、密閉シールされた密閉空間20において、低圧ガ
ス流体8が高圧ガス流体9へと圧縮される。
また、第一と第二の旋回スクロール3,4の遠心力を相
殺するために、バランス・ウエイト10,11を回転軸5に
取付ける。両端を回転受25,26で回転可能に支持された
回転軸5は、第一の旋回スクロール3とバランス・ウエ
イト10の遠心力、第二の旋回スクロール4とバランス・
ウエイト11の遠心力が作用し、それぞれの遠心力が、軸
の中心O1−O2に対して直角方向で、大きさが同じで、か
つ、方向が反対となり、それぞれ相殺される。それ故、
両端の回転軸受25,26には、遠心力による力は作用しな
い。
殺するために、バランス・ウエイト10,11を回転軸5に
取付ける。両端を回転受25,26で回転可能に支持された
回転軸5は、第一の旋回スクロール3とバランス・ウエ
イト10の遠心力、第二の旋回スクロール4とバランス・
ウエイト11の遠心力が作用し、それぞれの遠心力が、軸
の中心O1−O2に対して直角方向で、大きさが同じで、か
つ、方向が反対となり、それぞれ相殺される。それ故、
両端の回転軸受25,26には、遠心力による力は作用しな
い。
本発明のスクロール流体機械1は、第一の旋回スクロ
ール3、固定スクロール2、第二の旋回スクロール4の
順番で配列し、これらの部材の中心部を貫通するように
回転軸5を挿入し、この回転軸5の両端部を回転軸受2
5,26で両端支持して二気筒のスクロール構造を構成する
とともに、さらに、回転軸5の両端を容器部材6,7で覆
い、密閉容器を構成したものである。また、回転軸5の
一端には、回転軸5を駆動するための電動モータ(図示
せず)を取付ける。
ール3、固定スクロール2、第二の旋回スクロール4の
順番で配列し、これらの部材の中心部を貫通するように
回転軸5を挿入し、この回転軸5の両端部を回転軸受2
5,26で両端支持して二気筒のスクロール構造を構成する
とともに、さらに、回転軸5の両端を容器部材6,7で覆
い、密閉容器を構成したものである。また、回転軸5の
一端には、回転軸5を駆動するための電動モータ(図示
せず)を取付ける。
また、第一,第二の旋回スクロール3,4は、回転軸5
の中心軸O1−O2から偏心した位置において、軸受部27,2
8により、回転自在に嵌合,支持される。さらに、旋回
スクロール3,4は、スライドキー38によつて旋回スクロ
ールの自動運動が拘束されるから、回転軸5の中心軸O1
−O2周りを公転しながら旋回運動する。
の中心軸O1−O2から偏心した位置において、軸受部27,2
8により、回転自在に嵌合,支持される。さらに、旋回
スクロール3,4は、スライドキー38によつて旋回スクロ
ールの自動運動が拘束されるから、回転軸5の中心軸O1
−O2周りを公転しながら旋回運動する。
また、旋回スクロール3,4の円板部13,14の一部に、そ
の正面から背面に貫通するように貫通孔34,36を設け、
圧縮過程の途中の中間ガス圧力を背面側の気密空間35,3
7に導入し、この気密空間35,37の中間ガス圧力により、
旋回スクロール3,4を固定スクロール2側に押付けて、
固定スクロール2と旋回スクロール3,4の間を確実に気
密シールする。各スクロール構造で発生する圧縮ガス圧
力は、回転軸5の回転角度に応じて変動するから、一定
の押付け力で押しつけると、気密シールが不完全となつ
たり、過大な接触力を旋回スクロールに与えるため機械
的摩擦損失が大きくなる。そこで、圧縮過程の途中の中
間ガス圧力を旋回スクロールの背面側の気密空間35,37
に導入し、この気密空間35,37の中間圧力により、旋回
スクロール3,4を固定スクロール2に押付けるならば、
最小の接触力で気密シールできるから、旋回スクロール
と固定スクロールの間の機械的摩擦損椎を少なくし、か
つ、確実に気密シールができる。すなわち、各旋回スク
ロールに作用する圧縮ガス反力は、回転軸5の回転角度
に応じて変動し、同様に、気密空間35,37の中間ガス圧
力も回転軸5の回転角度に応じて変動するから、両者
は、互いに比例して増減する。だから、気密空間17,20
の受圧面積と旋回スクロール背面の受圧面積を適切に設
定すれば、旋回スクロールの正面の圧縮ガス反力と背面
の押付け力を釣合わせ、最小の接触力で気密シールする
ことができる。このように、旋回スクロールの一部に貫
通孔35,37を設けるだけで、常に、圧縮反力と釣合う適
正な押付け力で、旋回スクロールと固定スクロールの気
密空間17,20を確実に気密シールすることができる。そ
の結果、第1図に示した本発明のスクロール流体機械1
では、確実に気密シールすることがで、機械的摩耗損失
を少なくすることができる。
の正面から背面に貫通するように貫通孔34,36を設け、
圧縮過程の途中の中間ガス圧力を背面側の気密空間35,3
7に導入し、この気密空間35,37の中間ガス圧力により、
旋回スクロール3,4を固定スクロール2側に押付けて、
固定スクロール2と旋回スクロール3,4の間を確実に気
密シールする。各スクロール構造で発生する圧縮ガス圧
力は、回転軸5の回転角度に応じて変動するから、一定
の押付け力で押しつけると、気密シールが不完全となつ
たり、過大な接触力を旋回スクロールに与えるため機械
的摩擦損失が大きくなる。そこで、圧縮過程の途中の中
間ガス圧力を旋回スクロールの背面側の気密空間35,37
に導入し、この気密空間35,37の中間圧力により、旋回
スクロール3,4を固定スクロール2に押付けるならば、
最小の接触力で気密シールできるから、旋回スクロール
と固定スクロールの間の機械的摩擦損椎を少なくし、か
つ、確実に気密シールができる。すなわち、各旋回スク
ロールに作用する圧縮ガス反力は、回転軸5の回転角度
に応じて変動し、同様に、気密空間35,37の中間ガス圧
力も回転軸5の回転角度に応じて変動するから、両者
は、互いに比例して増減する。だから、気密空間17,20
の受圧面積と旋回スクロール背面の受圧面積を適切に設
定すれば、旋回スクロールの正面の圧縮ガス反力と背面
の押付け力を釣合わせ、最小の接触力で気密シールする
ことができる。このように、旋回スクロールの一部に貫
通孔35,37を設けるだけで、常に、圧縮反力と釣合う適
正な押付け力で、旋回スクロールと固定スクロールの気
密空間17,20を確実に気密シールすることができる。そ
の結果、第1図に示した本発明のスクロール流体機械1
では、確実に気密シールすることがで、機械的摩耗損失
を少なくすることができる。
また、第1図のスクロール流体機械1には、旋回スク
ロール3,4と固定スクロール2の間の機械的摩擦損失を
少なくし、さらに、気密空間17,20の気密シールを確実
にするため、固定スクロールの表面に環状のシール部材
43,44を取付ける。このルール部材には、機械的摩擦損
失が少なく、確実な気密シールがしやすい、テフロン含
浸複合材や銅鉛合金材などの軸受材料が適している。さ
らに確実な気密シールを実現するには、これらの材料で
作つたチツプシールを、旋回スクルロールと固定スクロ
ールのラツプ歯部先端に取付ける方法も有効である。
ロール3,4と固定スクロール2の間の機械的摩擦損失を
少なくし、さらに、気密空間17,20の気密シールを確実
にするため、固定スクロールの表面に環状のシール部材
43,44を取付ける。このルール部材には、機械的摩擦損
失が少なく、確実な気密シールがしやすい、テフロン含
浸複合材や銅鉛合金材などの軸受材料が適している。さ
らに確実な気密シールを実現するには、これらの材料で
作つたチツプシールを、旋回スクルロールと固定スクロ
ールのラツプ歯部先端に取付ける方法も有効である。
第2図は、回転軸5の斜視図を示す。回転軸5は、中
心軸O1−O2に対してεだけ偏心している偏心軸部23と、
中心軸O1−O2と同心の軸部21,22,24とからなる。また、
回転軸5の中心には、高圧ガスの救出孔32が設けられて
いる。
心軸O1−O2に対してεだけ偏心している偏心軸部23と、
中心軸O1−O2と同心の軸部21,22,24とからなる。また、
回転軸5の中心には、高圧ガスの救出孔32が設けられて
いる。
第3図と第4図は、第1図に示す本発明のスクロール
流体機械のA−A′断面における固定スクロールと旋回
スクロールの断面図を示す。第3図において、45は固定
スクロール、46は円板状のフランジ部、47はラツプ歯
部、48はスライド溝である。また、第4図において、49
は旋回スクロール、50は円板状の端板、51はラツプ歯
部、52は旋回軸受部、53は貫通孔、54はスライド溝であ
る。本発明のスクロール流体機械1は、固定スクロール
45と旋回スクロール49のラツプ歯部同士をかみあわせ
て、固定スクロール45のラツプ歯部47と旋回スクロール
49のラツプ歯部51によつて密閉空間を形成する。この密
閉空間に封じ込められた低圧ガスは、旋回スクロール49
の旋回運動に伴い、固定スクロール45の中心軸O1−O2の
周りを旋回しながら、その中心部に向つて移動する。こ
の際、密閉空間のガス流体は、密閉空間の容積が小さく
なるのに伴い圧縮され、最後には、吐出孔(図示せず)
から高圧ガス流体として吐出される。
流体機械のA−A′断面における固定スクロールと旋回
スクロールの断面図を示す。第3図において、45は固定
スクロール、46は円板状のフランジ部、47はラツプ歯
部、48はスライド溝である。また、第4図において、49
は旋回スクロール、50は円板状の端板、51はラツプ歯
部、52は旋回軸受部、53は貫通孔、54はスライド溝であ
る。本発明のスクロール流体機械1は、固定スクロール
45と旋回スクロール49のラツプ歯部同士をかみあわせ
て、固定スクロール45のラツプ歯部47と旋回スクロール
49のラツプ歯部51によつて密閉空間を形成する。この密
閉空間に封じ込められた低圧ガスは、旋回スクロール49
の旋回運動に伴い、固定スクロール45の中心軸O1−O2の
周りを旋回しながら、その中心部に向つて移動する。こ
の際、密閉空間のガス流体は、密閉空間の容積が小さく
なるのに伴い圧縮され、最後には、吐出孔(図示せず)
から高圧ガス流体として吐出される。
第5図は、第1図のA−A′断面における固定スクロ
ールと旋回スクロールのかみ合い状況の説明図であり、
旋回スクロール3,4の旋回運動に伴つてガス流体が圧縮
される過程の説明図を示す。第5図において、55は固定
スクロールのラツプ歯部、56は旋回スクロールのラツプ
歯部、57は両スクロールで気密シールされた密閉空間で
ある。旋回スクロールのラツプ歯部56が、固定スクロー
ルの中心軸周りの旋回運動すると、密閉空間57は、第5
図(a)から第5図(d)のように、固定スクロールの
中心軸周りを、順次、回転移動する。その際、密閉空間
57の容積は、順次、減少するから、固定スクロールの外
周から吸入された低圧のガス流体8は、密閉空間57内に
おいて圧縮され、固定スクロールの中心付近の吐出孔
(図示せず)から高圧のガス流体9となつて排出され
る。
ールと旋回スクロールのかみ合い状況の説明図であり、
旋回スクロール3,4の旋回運動に伴つてガス流体が圧縮
される過程の説明図を示す。第5図において、55は固定
スクロールのラツプ歯部、56は旋回スクロールのラツプ
歯部、57は両スクロールで気密シールされた密閉空間で
ある。旋回スクロールのラツプ歯部56が、固定スクロー
ルの中心軸周りの旋回運動すると、密閉空間57は、第5
図(a)から第5図(d)のように、固定スクロールの
中心軸周りを、順次、回転移動する。その際、密閉空間
57の容積は、順次、減少するから、固定スクロールの外
周から吸入された低圧のガス流体8は、密閉空間57内に
おいて圧縮され、固定スクロールの中心付近の吐出孔
(図示せず)から高圧のガス流体9となつて排出され
る。
第6図は、第1図の第一,第二の旋回スクロール3,4
の旋回運動に伴つて発生する遠心力W1,W2と、第一,第
二のバランス・ウエイト10,11の回転運動に伴つて発生
する遠心力W3,W4を説明するための模式図ある。第6図
において、58は回転軸、59,60は回転軸受、61,62は旋回
軸受、63,64は偏心荷重(すなわち、旋回スクロー
ル)、65は固定スクロール、66,67はバランス・ウエイ
トである。偏心荷重63の遠心力W1とバランス・ウエイト
66の偏心力W3は、回転軸58の中点O0から左側の旋回軸受
61と回転軸受58に作用する。同様に、偏心荷重64の遠心
力W2とバランス・ウエイト67の遠心力W4は、回転軸58の
中点O0から右側の旋回軸受62と回転軸受60に作用する。
これらの遠心力W1とW2及び、W3とW4は回転軸58の中点O0
に対して面対称であり、さらに、W1とW3及び、W2とW
4は、大きさが同じでかつ方向が反対であるから、互い
に相殺できる。それ故、回転軸受59,60には、遠心力に
よる力は作用しない。
の旋回運動に伴つて発生する遠心力W1,W2と、第一,第
二のバランス・ウエイト10,11の回転運動に伴つて発生
する遠心力W3,W4を説明するための模式図ある。第6図
において、58は回転軸、59,60は回転軸受、61,62は旋回
軸受、63,64は偏心荷重(すなわち、旋回スクロー
ル)、65は固定スクロール、66,67はバランス・ウエイ
トである。偏心荷重63の遠心力W1とバランス・ウエイト
66の偏心力W3は、回転軸58の中点O0から左側の旋回軸受
61と回転軸受58に作用する。同様に、偏心荷重64の遠心
力W2とバランス・ウエイト67の遠心力W4は、回転軸58の
中点O0から右側の旋回軸受62と回転軸受60に作用する。
これらの遠心力W1とW2及び、W3とW4は回転軸58の中点O0
に対して面対称であり、さらに、W1とW3及び、W2とW
4は、大きさが同じでかつ方向が反対であるから、互い
に相殺できる。それ故、回転軸受59,60には、遠心力に
よる力は作用しない。
本発明のスクロール流体機械1では、密閉容器にほと
んど変動荷重が作用せず、さらに、スクロール運動に伴
う遠心力や圧縮ガス反力が密閉容器内でほぼ釣り合うか
ら、流体機械全体の振動がほとんどなく、スクロール流
体機械の低振動、低騒音化を実現できる。
んど変動荷重が作用せず、さらに、スクロール運動に伴
う遠心力や圧縮ガス反力が密閉容器内でほぼ釣り合うか
ら、流体機械全体の振動がほとんどなく、スクロール流
体機械の低振動、低騒音化を実現できる。
第7図は、本発明のスクロール流体機械の第二の実施
例を説明するための縦断面図を示す。第7図において、
1は本発明のスクロール流体機械、2は固定スクロール
流体機械、3,4は第一及び第二の旋回スクロール、5は
偏心軸部をもつ回転軸、6,7は密閉容器を構成する容器
部材、8は低圧ガス流体、9は高圧ガス流体である。
例を説明するための縦断面図を示す。第7図において、
1は本発明のスクロール流体機械、2は固定スクロール
流体機械、3,4は第一及び第二の旋回スクロール、5は
偏心軸部をもつ回転軸、6,7は密閉容器を構成する容器
部材、8は低圧ガス流体、9は高圧ガス流体である。
第7図に示すスクロール流体機械は、第1図のものと
同様、気密空間17,20内で低圧のガス気体8を圧縮し、
高圧のガス流体9を吐出するためのものである。本実施
例は、両面構造の固定スクロール2の各面に、種類が異
なる二種類のガス流体9を供給し、二種類のガス流体を
圧縮することができる。また、片面で圧縮したガス流体
を他面に供給し、さらに高い圧縮率の高圧ガス流体9を
得こともできる。特に、画面構造の固定スクロール2に
作用する圧縮ガス反力が異なるため、平板部分の板厚を
厚くし、固定スクロール2の両面の圧力差による変形を
抑える構造を作用している。しかし、旋回スクロールを
固定スクロールに押し付ける押付け力は、各スクロール
構造における中間圧力で旋回スクロールの背面に導入
し、この中間圧力で押付けているため、常に、適正押付
け力で押付けることができる。
同様、気密空間17,20内で低圧のガス気体8を圧縮し、
高圧のガス流体9を吐出するためのものである。本実施
例は、両面構造の固定スクロール2の各面に、種類が異
なる二種類のガス流体9を供給し、二種類のガス流体を
圧縮することができる。また、片面で圧縮したガス流体
を他面に供給し、さらに高い圧縮率の高圧ガス流体9を
得こともできる。特に、画面構造の固定スクロール2に
作用する圧縮ガス反力が異なるため、平板部分の板厚を
厚くし、固定スクロール2の両面の圧力差による変形を
抑える構造を作用している。しかし、旋回スクロールを
固定スクロールに押し付ける押付け力は、各スクロール
構造における中間圧力で旋回スクロールの背面に導入
し、この中間圧力で押付けているため、常に、適正押付
け力で押付けることができる。
また、第7図に示したスクロール流体機械1では、第
1図に示した実施例のスクロール流体機械の場合と異な
り、リング状のピン68とスライドキー69とからなる自転
防止機構により、旋回スクロール3,4の自転を防止して
いる。
1図に示した実施例のスクロール流体機械の場合と異な
り、リング状のピン68とスライドキー69とからなる自転
防止機構により、旋回スクロール3,4の自転を防止して
いる。
第8図と第9図は、本発明のスクロール流体機械にお
ける固定スクロールと旋回スクロールのラツプ歯部構造
の説明図である。第8図において、70は本発明のスクロ
ール流体機械に用いる固定スクロールのラツプ歯部、71
は固定スクロール中央の一部分に設けた吐出孔である。
また、第9図において、72は本発明のスクロール流体機
械に用いる旋回スクロールのラツプ歯部、73は旋回スク
ロール中央部近傍に設けた吐出ガス流路用の溝部、74は
軸受用の貫通孔である。
ける固定スクロールと旋回スクロールのラツプ歯部構造
の説明図である。第8図において、70は本発明のスクロ
ール流体機械に用いる固定スクロールのラツプ歯部、71
は固定スクロール中央の一部分に設けた吐出孔である。
また、第9図において、72は本発明のスクロール流体機
械に用いる旋回スクロールのラツプ歯部、73は旋回スク
ロール中央部近傍に設けた吐出ガス流路用の溝部、74は
軸受用の貫通孔である。
第8図に示した固定スクロールのラツプ歯部70と第9
図に示した固定スクロールのラツプ歯部72を互いに組合
せ、スクロール構造を構成すると、旋回スクロールを時
計方向に旋回運動させると、ラツプ歯部70,72で囲まれ
た密閉空間は外周部から中央に向かつて回転軸の周りを
旋回しながら縮小する。そして、最後には、高圧のガス
流体となり、吐出ガス流路用の溝部73を通り、吐出孔71
から外部に排出される。
図に示した固定スクロールのラツプ歯部72を互いに組合
せ、スクロール構造を構成すると、旋回スクロールを時
計方向に旋回運動させると、ラツプ歯部70,72で囲まれ
た密閉空間は外周部から中央に向かつて回転軸の周りを
旋回しながら縮小する。そして、最後には、高圧のガス
流体となり、吐出ガス流路用の溝部73を通り、吐出孔71
から外部に排出される。
尚、本発明の流体機械を圧縮機として使用した例につ
いて述べたが、本発明の流体機械はポンプとして適用で
きることは自明である。また、旋回スクロール2,3を逆
回転させれば膨張機としても使用することができる。
いて述べたが、本発明の流体機械はポンプとして適用で
きることは自明である。また、旋回スクロール2,3を逆
回転させれば膨張機としても使用することができる。
本発明によれば、二個のスクロール構造を一本の回転
駆動軸に取付け、さらに、この回転駆動軸の両端を回転
支持した構造であるから、安定な回転運動が可能で、か
つ、振動に強い構造であり、高速回転用および大型用と
して優れた性能をもつ。
駆動軸に取付け、さらに、この回転駆動軸の両端を回転
支持した構造であるから、安定な回転運動が可能で、か
つ、振動に強い構造であり、高速回転用および大型用と
して優れた性能をもつ。
また、本発明のスクロール流体機械は、面対称形のラ
ツプ歯部を持つ両面構造の固定スクロール2と、この固
定スクロール2に継合し、噛み合う旋回スクロール3,4
とから構成された二個のスクロール構造を一個の密閉容
器内に収納し、スクロール流体機械1を構成したもので
あるから、第一に、一個の密閉容器内に全てのスクロー
ル構造が収納され、小型,コンパクトである。第二に、
固定スクロール2の両面の圧縮ガス反応がほぼ等しく、
互いに相殺される。第三に、旋回スクロールと回転軸受
の間にバランス・ウエイトを取付けることにより、回転
軸受に遠心力がほとんど作用しない、第四に、旋回スク
ロールの背面に中間ガス圧縮圧力を導入することによ
り、適正押付け力で旋回スクロールを固定スクロールに
押付けることができる、第五に、二個のスクロール構造
が密閉容器に収納されているため、ガス漏れが起こりに
くく、ガス気密性が良い、第六に、一個の密閉容器の防
振,防音材料で包むことにより簡単に低振動,低騒音の
流体機械を実現することができる、第七に、固定スクロ
ールにはほとんど変形がないから、旋回スクロールと固
定スクロールの嵌合精度が向上し、スクロール流体機械
の性能が改善できる。
ツプ歯部を持つ両面構造の固定スクロール2と、この固
定スクロール2に継合し、噛み合う旋回スクロール3,4
とから構成された二個のスクロール構造を一個の密閉容
器内に収納し、スクロール流体機械1を構成したもので
あるから、第一に、一個の密閉容器内に全てのスクロー
ル構造が収納され、小型,コンパクトである。第二に、
固定スクロール2の両面の圧縮ガス反応がほぼ等しく、
互いに相殺される。第三に、旋回スクロールと回転軸受
の間にバランス・ウエイトを取付けることにより、回転
軸受に遠心力がほとんど作用しない、第四に、旋回スク
ロールの背面に中間ガス圧縮圧力を導入することによ
り、適正押付け力で旋回スクロールを固定スクロールに
押付けることができる、第五に、二個のスクロール構造
が密閉容器に収納されているため、ガス漏れが起こりに
くく、ガス気密性が良い、第六に、一個の密閉容器の防
振,防音材料で包むことにより簡単に低振動,低騒音の
流体機械を実現することができる、第七に、固定スクロ
ールにはほとんど変形がないから、旋回スクロールと固
定スクロールの嵌合精度が向上し、スクロール流体機械
の性能が改善できる。
さらに、本発明のスクロール流体機械1では、旋回ス
クロール3,4の旋回運動に伴う遠心力が回転軸5に取付
けたバランス・ウエイト10,11によりほぼ相殺される。
また、本発明の流体機械1は、回転軸5の軸受構造が両
端支持構造であるとともに、軸受部分にはほとんど遠心
力が掛らないため、回転が安定で、振動が少なく、さら
に、高速回転が可能である。
クロール3,4の旋回運動に伴う遠心力が回転軸5に取付
けたバランス・ウエイト10,11によりほぼ相殺される。
また、本発明の流体機械1は、回転軸5の軸受構造が両
端支持構造であるとともに、軸受部分にはほとんど遠心
力が掛らないため、回転が安定で、振動が少なく、さら
に、高速回転が可能である。
上述の説明からも明らかなように、本発明によれば、
一個の固定スクロールと二個の旋回スクロールで形成す
る二つの気密空間17,20の圧縮ガス反力が、旋回スクロ
ール背面の気密空間35,37の押付け力によつてほぼ相殺
され、余分なスラスト軸受を必要としないばかりか、軸
方向反力によつて生じる旋回スクロールと固定スクロー
ルの機械的摩擦損失をできるだけ小さくすることがで
き、効率の高いスクロール圧縮機を実現することができ
る。その結果、旋回スクロールと固定スクロールの機械
的摩擦損失を小さくすることができる。
一個の固定スクロールと二個の旋回スクロールで形成す
る二つの気密空間17,20の圧縮ガス反力が、旋回スクロ
ール背面の気密空間35,37の押付け力によつてほぼ相殺
され、余分なスラスト軸受を必要としないばかりか、軸
方向反力によつて生じる旋回スクロールと固定スクロー
ルの機械的摩擦損失をできるだけ小さくすることがで
き、効率の高いスクロール圧縮機を実現することができ
る。その結果、旋回スクロールと固定スクロールの機械
的摩擦損失を小さくすることができる。
第1図は本発明の一実施例のスクロール流体機械の断面
図、第2図は本発明の回転軸の斜視図、第3図と第4図
は第1図のA−A′断面における固定スクロールと旋回
スクロールの断面図、第5図は本発明のスクロール流体
機械におけるスクロール動作説明図、第6図は本発明の
回転軸における荷重状況の説明図、第7図は本発明の第
二実施例のスクロール流体機械の断面図、第8図と第9
図は固定スクロールと旋回スクロールのラツプ歯部の構
造の説明図を示す。 1……スクロール流体機械、2……固定スクロール、3,
4……旋回スクロール、5……回転軸、6,7……容器部
材、8……低圧ガス流体、9……高圧ガス流体、17,20
……気密空間、22,24……回転軸部、23……偏心軸部、2
5,26……回転軸受、27,28……偏心軸受、34,36……貫通
孔、35,37……気密空間、43,44……シール部材。
図、第2図は本発明の回転軸の斜視図、第3図と第4図
は第1図のA−A′断面における固定スクロールと旋回
スクロールの断面図、第5図は本発明のスクロール流体
機械におけるスクロール動作説明図、第6図は本発明の
回転軸における荷重状況の説明図、第7図は本発明の第
二実施例のスクロール流体機械の断面図、第8図と第9
図は固定スクロールと旋回スクロールのラツプ歯部の構
造の説明図を示す。 1……スクロール流体機械、2……固定スクロール、3,
4……旋回スクロール、5……回転軸、6,7……容器部
材、8……低圧ガス流体、9……高圧ガス流体、17,20
……気密空間、22,24……回転軸部、23……偏心軸部、2
5,26……回転軸受、27,28……偏心軸受、34,36……貫通
孔、35,37……気密空間、43,44……シール部材。
Claims (4)
- 【請求項1】円板の両面に面対称のスクロール用ラツプ
歯部をもつ両面構造の固定スクロール、前記固定スクロ
ールの歯部と係合するラツプ歯部をもつ旋回スクロール
を前記固定スクロールの両側に取付け、これらのスクロ
ール部材を互いに係合して構成した二気筒のスクロール
流体機構、前記スクロール流体機構の両外側に、前記旋
回スクロールの遠心力を打ち消す二個のバランス・ウエ
イト、前記バランス・ウエイトの両外側に回転軸受、そ
して、これらの部材を貫通するように偏心軸を取付け、
両端部分を回転支持としたことを特徴とするスクロール
流体機械。 - 【請求項2】請求項1に記載のスクロール流体機械の貫
通状の前記偏心軸の中心部に前記固定スクロールの中心
部と連通するガス流路を設けたスクロール流体機械用偏
心軸。 - 【請求項3】請求項1において、前記旋回スクロールの
一部にラツプ歯面から背面へ貫通する貫通孔を設け、前
記貫通孔を通して圧縮過程の中間圧力前記を旋回スクロ
ールの背面側に導入し、前記旋回スクロール背面からの
中間圧力により、前記旋回スクロールと前記固定スクロ
ールの間に気密空間を形成したスクロール流体機械。 - 【請求項4】固定スクロールのラツプ溝底部に、前記固
定スクロールの片面から他面に連通するように、複数個
の貫通孔を形成し、前記固定スクロールの両面の圧縮ガ
ス圧が釣り合うように構成したスクロール流体機械。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2284273A JP2886968B2 (ja) | 1990-10-24 | 1990-10-24 | スクロール流体機械 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2284273A JP2886968B2 (ja) | 1990-10-24 | 1990-10-24 | スクロール流体機械 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04159478A JPH04159478A (ja) | 1992-06-02 |
JP2886968B2 true JP2886968B2 (ja) | 1999-04-26 |
Family
ID=17676397
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2284273A Expired - Fee Related JP2886968B2 (ja) | 1990-10-24 | 1990-10-24 | スクロール流体機械 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2886968B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2003200332B2 (en) * | 2002-02-08 | 2005-11-17 | Sanden Corporation | Hybrid compressor |
JP5109042B2 (ja) * | 2010-09-07 | 2012-12-26 | 株式会社リッチストーン | スクロール流体機械 |
-
1990
- 1990-10-24 JP JP2284273A patent/JP2886968B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04159478A (ja) | 1992-06-02 |
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LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |