JP3158169B2 - 高耐水圧・高透湿性防水シート及びその製造方法 - Google Patents

高耐水圧・高透湿性防水シート及びその製造方法

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JP3158169B2 JP27749593A JP27749593A JP3158169B2 JP 3158169 B2 JP3158169 B2 JP 3158169B2 JP 27749593 A JP27749593 A JP 27749593A JP 27749593 A JP27749593 A JP 27749593A JP 3158169 B2 JP3158169 B2 JP 3158169B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高耐水圧と高透湿性とを
併せ持つ防水シートに関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の透湿性防水シートは、主としてポ
リウレタンを水に可溶な溶剤に溶解させてなるポリウレ
タン溶液を布帛にコーティングし、これを湿式ゲル化さ
せて製造されており、溶剤が水によって除去されるとき
に布帛上に形成される多孔質のポリウレタン皮膜が雨や
その他の水は通さないが、湿気(水蒸気)は通すという
ものであった。
【0003】しかしながら透湿性を良くするために多孔
質性を上げる(気孔数が増加し径が大きくなる)と、ど
うしても耐水圧が低下し防水性に問題が生じるし、逆に
耐水圧を向上させようとする(気孔数が減少し径が小さ
くなる)と透湿性が低下するという矛盾があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記の如き矛
盾を解決し、高耐水圧と高透湿性を併せ持つ防水シート
を開発することを目的としてなされたものであり、従来
には不可能とされて来た5000mm以上の高耐水圧と8
000g/m2・24時間以上の高透湿性を併せ備えた新
規な防水シートを提供しようとするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の高耐水圧・高透
湿性防水シートは次の構成を有する。すなわち、湿式凝
固ポリウレタン膜を布帛表面に有する高耐水圧・高透湿
性防水シートであって、湿式凝固ポリウレタン膜中に膨
潤性層状ケイ酸塩の層間に第4級アンモニウムイオンを
導入せしめた粘土有機複合体がポリウレタンの固形分に
対し0.5〜20重量%分散含有されており、耐水圧5
000mm以上、透湿度8000g/m・24時間以
上であることを特徴とする高耐水圧・高透湿性防水シー
トである。
【0006】また本発明の高耐水圧・高透湿性防水シー
トの製造方法は次の構成を有する。すなわち、ポリウレ
タンを含窒素極性溶媒を主体とする溶媒に溶解し、膨潤
性層状ケイ酸塩の層間に第4級アンモニウムイオンを導
入せしめた粘土有機複合体をポリウレタンの固形分に対
して0.5〜20重量%分散させた溶液を、布帛にコー
ティングし、凝固浴中に浸漬してポリウレタンを凝固さ
せ、水洗、乾燥することを特徴とする高耐水圧・高透湿
性防水シートの製造方法である。
【0007】本発明をその製造工程に従って、詳細に説
明する。本発明におけるポリウレタンは通常のポリエス
テルポリウレタン、ポリエーテルポリウレタン、ポリカ
ーボネートポリウレタン、又はアミノ酸やシリコーン及
びフッ素系モノマー等を共重合されてなる変性ポリウレ
タン、或はこれらを必要に応じてブレンドしたポリウレ
タン系エラストマーであり、これを含窒素極性溶媒を主
体とする水溶性溶剤に15〜30重量%溶解させ、含窒
素極性溶媒溶液として用いるのである。なお、溶液重合
したものをそのまま濃度調整して用いても良いことは勿
論である。ここで、含窒素極性溶媒としては、ジメチル
ホルムアミドが好ましく、これに例えばN−メチルピロ
リドン、メチルエチルケトンなどを混合して使用しても
良い。
【0008】本発明における膨潤性層状ケイ酸塩は、マ
グネシウム八面体層あるいはアルミニウム八面体層を2
層のシリカ四面体層の間に挟んだサンドイッチ型の3層
構造を有するフイロケイ酸塩であり、陽イオン交換能を
有し、さらに層間に水を取り込んで膨潤する特異な性質
を示す層状ケイ酸塩で、スメクタイト型粘土や膨潤性雲
母などが知られている。
【0009】スメクタイト型粘土としては、ヘクトライ
ト、サボナイト、スチブンサイト、バイデライト、モン
モリロナイト、ノントロナイト、またはベントナイト等
の天然のスメクタイト型粘土、化学的に合成した合成ス
メクタイト型粘土(例えば、コープケミカル株式会社製
ルーセンタイトSWN等)、またはこれらの置換体、
誘導体もしくは混合物を挙げることができる。膨潤性雲
母としては、化学的に合成した膨潤性雲母(例えば、コ
ープケミカル株式会社製のソマシフ等)があり、例えば
層間にLiイオンやNaイオンを持ったテトラシリシッ
クマイカやテニオライトまたはこれらの置換体、誘導体
もしくは混合物を挙げることができる。
【0010】本発明で使用する粘土有機複合体は、膨潤
性層状ケイ酸塩の交換性陽イオンと第4級アンモニウム
イオンをイオン交換して得ることができる。粘土有機複
合体の製造方法は、第4級アンモニウムイオンと、粘土
の交換性陽イオンとが効率よくイオン交換できる方法で
あれば特に限定はされないが、例えば、膨潤性層状ケイ
酸塩を水中に1〜5重量%で分散させた膨潤性層状ケイ
酸塩懸濁液に、膨潤性層状ケイ酸塩の陽イオン交換容量
の0.5〜1.5倍量(当量換算)の第4級アンモニウ
ム塩溶液を添加することにより製造することができる。
潤分散性を付与する基を有する第4級アンモニウムイオ
ンであれば特に限定されるものではなく、例えば、次の
化2の一般式で示される第4級アンモニウムイオンが好
適なものである。
【化2】ただし、一般式中のRは炭素数1〜22のア
ルキル基またはベンジル基、Rは炭素数1〜22のア
ルキル基または(C2mO)H基(mは2〜6、
nは1〜50)、R、Rは炭素数4〜22のアルキ
ル基または(C2mO)H基(mは2〜6、nは
1〜50)を示す。さらに上記一般式中のRがメチル
基、R、R、Rが炭素数1〜18のアルキル基で
あると更に好ましい。例えば、第4級アンモニウムイオ
ンを導入した粘土有機複合体として、コープケミカル株
式会社製のルーセンタイトSTNが挙げられる。
【0011】本発明で使用する粘土有機複合体として
は、含窒素極性溶媒中で膨潤して分散しやすく、これに
分散させるとその粒子の大部分が0.001〜0.04
μの鱗片状の超微粒子になるという特性を有しているも
のが好ましい。もしも、膨潤性層状ケイ酸塩の粒子形状
が適切でなくて、そのような厚みの小さい超微粒子が得
られ難い場合や、より平面方向の粒径を小さい微粒子に
したい場合には、粘土有機複合体を生成する前に膨潤性
層状ケイ酸塩を無機粒子粉砕処理や湿式あるいは乾式の
高速剪断劈開あるいは超音波による劈開処理などを行な
った後で粘土有機複合体を生成することにより、含窒素
極性溶媒への分散時に厚さ0.001〜0.04μの鱗
片状の微粒子にすることができる。本発明は前記のポリ
ウレタン含窒素極性溶媒溶液に、上記の粘土有機複合体
をポリウレタンの固形分に対して0.5〜20重量%好
ましくは1〜8重量%に分散させた溶液を使用するもの
である。
【0012】この粘土有機複合体の分散量がポリウレタ
ンの固形分に対して0.5重量%未満ではゲル化の核と
なるこの粘土有機複合体の量が少なすぎて気孔数が不足
して透湿性が低下し本発明の目的が達成できないし、一
方、この分散量がポリウレタンの固形分に対して20重
量%をこえると、ゲル化の核が多くなりすぎ気孔が必要
以上に増加し相互に連係したりして孔径が大きくなり耐
水圧が本発明の目的とする高水準に達しないのである。
【0013】上記のようにして粘土有機複合体を適宜の
範囲に分散させたポリウレタン配合溶液を布帛にコーテ
ィングするのであるが、この溶液中に他の助剤、例えば
フッ素系撥水剤や架橋剤を添加しても良いことは勿論で
ある。またこの布帛としては各種合成繊維の平織物(タ
フタ)、綾織物、又は編物、更には天然繊維や半合成繊
維の各種生地、不織布などが使用できる。なお、この布
帛に浸透防止のために、予め撥水剤による処理を施して
おくことが望ましい。
【0014】このポリウレタン配合溶液の塗布量は、ウ
エットにて50〜500g/m2の範囲が好ましく、50
g/m2未満ではポリウレタン多孔質皮膜が薄くなりすぎ
て耐水圧が得にくいし、一方、500g/m2をこえる塗
布量にしても所定以上の効果の向上は望めないし、逆に
透湿性に悪影響が出やすくなるのである。なお、コーテ
ィング方法としてはナイフコーティング、ナイフオーバ
ーロールコーティング、リバースロールコーティングな
ど各種のコーティング方法が実施できる。
【0015】上記のようにコーティングした後、この布
帛及びその塗布液を水を主体とする凝固液に浸漬し、含
窒素極性溶媒を水中へ除去することにより、ポリウレタ
ンをゲル化させるのである。この際、湿式凝固により得
られるポリウレタン膜特有の比較的大きな細孔の他に、
前述した粘土有機複合体が厚さ0.001〜0.04μ
の鱗片状の超微粒子に分散しているので、この超微粒子
が凝固(ゲル化)の核として働き、個々の気孔が極めて
微細なものとなり、基布界面近傍に約0.1〜1.0μ
の孔径を有する凝固セルを形成し、高密集状態で超微細
セルの多孔質層を造るのである(図1参照)。これに対
し、本発明で用いる粘土有機複合体を含まない従来の透
湿性防水シートでは、布帛とポリウレタン皮膜の界面近
傍に上記したような微細孔が密集した層は形成されない
(図2参照)。
【0016】なお、この凝固浴としては水だけでも良い
が、その凝固スピードを制御するために、40%以下の
範囲で予めこの水に含窒素極性溶媒を溶解させておいて
も良いことは言うまでもない。そして、この水浸ゲル化
の完了後に水洗・乾燥して本発明の防水シートを得るの
である。
【0017】
【作用】本発明は以上のような製造工程によって得られ
た防水シートであり、この防水シートは耐水圧5000
mm以上の高耐水圧を有し、しかも透湿度8000g/m2
・24時間以上の高透湿性を併せ備えているのである。
【0018】本発明防水シートが、この様な高透湿性を
併せ持つ理由は、ポリウレタン皮膜中に水粒子を通さな
いが水蒸気を通すという孔径0.1〜1.0μの極めて
微細な気孔が高密集状態で基布界面近傍に層状に形成さ
れているからである。この超微細な気孔の高密集状態の
形成は、ポリウレタン含窒素極性溶媒溶液に粘土有機複
合体を適切に配合することによって得られるものであ
り、換言すればこの粘土有機複合体がポリウレタンの湿
式ゲル化の核として作用し、基布界面近傍においては大
きな気孔の形成は阻止され、超微細な気孔のみが密集し
て造られるのである。また、かかる層が存在するために
剥離強度も向上したものとなっている。
【0019】なお、他の無機微粒子、有機微粒子に比べ
て、本発明の粘土有機複合体がすぐれた結果を示す理由
は、明確には解明できていないが、おそらく超微粒子の
層状化合物であるためその配向性が作用して一定方向に
並びやすく密集しやすいので、高密集状態の超微細気孔
が形成しやすいものと考えられる。また、本発明防水シ
ートのポリウレタン膜は粘土有機複合体が分散されてい
るため、理由は定かではないがポリウレタン膜の表面に
開孔する細孔径が0.05〜2μと小さい(図3参
照)。これは従来のポリウレタン膜の表面に開孔する細
孔径が0.5〜3μ(図4参照)であるのに対しはるか
に小さい値であり、そのために耐水圧5000mmという
従来にない高耐水圧とすることができるものである。
【0020】
【実施例】70デニールのナイロンフィラメントヤーン
で構成されたナイロンタフタに、下記の如くフッ素系撥
水剤にて撥水処理を施した。撥水剤を3重量%に含有し
た水分散液に上記タフタを浸漬し、絞り率40%にピッ
クアップしヒートセッターにて150℃×30秒の乾燥
熱処理を施した。この様にして得られた撥水性ナイロン
タフタに、表1に示した10種類の配合のポリウレタン
溶液を各々150g/m2の割合でコーティングし、それ
ぞれDMFを10重量%含有した水溶液を凝固液とする
浴槽中に30℃にて3分間浸漬してポリウレタン塗布液
を湿式ゲル化させ、ついで80℃の温湯にて10分間水
洗し、140℃にて熱風乾燥後、160℃にて3分間の
熱処理を行なうことにより、10種類の防水シートを試
作した。
【0021】
【表1】
【0022】上記表1における具体的な品名は下記の通
りである。 ポリウレタンエラストマー … 大日本インキ化学工業株式会社製の クリスボン8166 フッ素系撥水剤 … 明成化学株式会社製の アサヒガードAG650 架橋剤 … 大日本インキ化学工業株式会社製の (ブロックイソシアネート) バーノックD500 粘土有機複合体A … コープケミカル株式会社製の ルーセンタイトSTN 粘土有機複合体B … コープケミカル株式会社製のル
ーセンタイトSWNを水で分散させ、この分散液に、交
換容量の1.5倍量の次式の化3にて示される第4級
ンモニウム塩を添加して反応させ、ろ過、洗浄、乾燥さ
せて、粘土有機複合体Bを得た。
【化3】
【0023】粘土有機複合体C … タルクとケイフッ
化ナトリウムを850℃で加熱処理して得られた合成膨
潤性雲母(コープケミカル株式会社製のソマシフME)
をアイメックス社製ウルトラビスコミルで微粉砕し、そ
の後、水中で27kHzで3時間超音波処理を行なっ
た。この超音波処理品を水で分散させ、この分散液に、
交換容量1.5倍量の次式の化4にて示される第4級
ンモニウム塩を添加反応させた後、洗浄、乾燥させて、
粘土有機複合体Cを得た。
【化4】粘土有機複合体D … コープケミカル株式会
社製のルーセンタイトSWNを水で分散させ、この分散
液に、交換容量の1.5倍量の次式の化5にて示される
第4級アンモニウム塩を添加して反応させ、ろ過、洗
浄、乾燥させて、粘土有機複合体Dを得た。
【化5】
【0024】粘土有機複合体E … コープケミカル株
式会社製のルーセンタイトSWNを水で分散させ、この
分散液に、交換容量の1.5倍量の次式の化6にて示さ
れる第4級アンモニウム塩を添加して反応させ、ろ過、
洗浄、乾燥させて、粘土有機複合体Eを得た。
【化6】粘土有機複合体F … コープケミカル株式会
社製のルーセンタイトSWNを水で分散させ、この分散
液に、交換容量の1.5倍量の次式の化7にて示される
第4級アンモニウム塩を添加して反応させ、ろ過、洗
浄、乾燥させて、粘土有機複合体Fを得た。
【化7】 多孔質シリカゲル … 富士デヴィソン化学株式会社製の (1〜4μ) サイロイド244
【0025】また、表1における比較例1は微粒子を混
合分散させていない場合であって、比較例2は微粒子と
して多孔質シリカゲル(粒径1〜4μ)を用いた場合の
テストである。同じく実施例1〜8は本発明の実施例で
あり粘土有機複合体の種類や量を変化させている。この
様にして得られた10種類の防水シートについて測定し
た物性データを表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】上記表2における各データの測定方法は下
記の通りである。 耐水圧 … JIS規格 L−1092 透湿度 … JIS規格 L−1099(A−I) 剥離強度 … 幅1cmの熱融着テープを貼って、端部を剥離させて引張試 験機により剥離が継続するg数
【0028】この表2より、ゲル化の核のない比較例1
は耐水圧はあっても透湿度が低く、通常の微粒子を用い
た比較例2では透湿度は向上するが耐水圧が悪くなって
いるのである。一方、本発明実施例はいずれも高耐水圧
と高透湿性とを併せ持ち、しかも剥離強度も比較例に比
べて大きく向上しているのである。
【0029】また本発明実施例を詳細に検討すると、ポ
リウレタンの固形分に対して粘土有機複合体(A)1重
量%以上で本発明の目的とする透湿度が達成され、8重
量%以下で本発明の目的とする耐水圧が達成されること
がわかる。更に、表には示されていないが同様な実験に
より、ポリウレタンの固形分に対して粘土有機複合体が
0.5重量%未満では透湿度が低すぎ、一方、20重量
%以上添加すると耐水圧が低すぎる。
【0030】
【発明の効果】本発明の効果は、耐水圧5000mm以上
という高耐水圧と透湿度8000g/m2・24時間以上
という高透湿性を併せ持っている防水シートを提供した
ことであり、従来この様な相互に相反する両物性を高度
に備えた防水シートはなく、雨や海水などを通さずしか
も蒸れないという非常に快適な衣料用素材として、極め
て優れた有用性を発揮するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例2で作製した本発明の防水シートの微細
構造を示す縦断面の電子顕微鏡写真。
【図2】比較例1で作製した従来技術による防水シート
の微細構造を示す縦断面の電子顕微鏡写真。
【図3】実施例2で作製した本発明の防水シートのポリ
ウレタン皮膜の表面状態を示す電子顕微鏡写真。
【図4】比較例1で作製した従来技術による防水シート
のポリウレタン皮膜の表面状態を示す電子顕微鏡写真。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI // B32B 27/00 D06M 11/06 (72)発明者 古谷 武徳 京都市南区吉祥院落合町15番地 第一レ ース株式会社京都工場内 (72)発明者 関本 貴裕 宮城県仙台市宮城野区田子字要害254− 27五洋ハイツ102 (72)発明者 近藤 寿夫 新潟県新潟市末広町9−32 コープケミ カル新潟寮 (72)発明者 西桜 光一 滋賀県大津市大江1丁目1番1号 東レ 株式会社瀬田工場内 (72)発明者 中野 寿昭 大阪市北区中之島3丁目3番3号 東レ 株式会社大阪事業場内 (56)参考文献 特開 平3−59175(JP,A) 特開 昭61−160480(JP,A) 特開 平5−163014(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06M 15/00 - 15/715

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湿式凝固ポリウレタン膜を布帛表面に有
    する高耐水圧・高透湿性防水シートであって、湿式凝固
    ポリウレタン膜中に膨潤性層状ケイ酸塩の層間に第4級
    アンモニウムイオンを導入せしめた粘土有機複合体がポ
    リウレタンの固形分に対し0.5〜20重量%分散含有
    されており、耐水圧5000mm以上、透湿度8000
    g/m・24時間以上であることを特徴とする高耐水
    圧・高透湿性防水シート。
  2. 【請求項2】 膨潤性層状ケイ酸塩がスメクタイト型粘
    土および/または膨潤性雲母であることを特徴とする請
    求項1の高耐水圧・高透湿性防水シート。
  3. 【請求項3】 第4級アンモニウムイオンが下記の化1
    の一般式にて示されるものであることを特徴とする請求
    項1または2の高耐水圧・高透湿性防水シート。 【化1】ただし、一般式中のRは炭素数1〜22のア
    ルキル基またはベンジル基、Rは炭素数1〜22のア
    ルキル基または(C2mO)H基(mは2〜6、
    nは1〜50)、R、Rは炭素数4〜22のアルキ
    ル基または(C2mO)H基(mは2〜6、nは
    1〜50)を示す。
  4. 【請求項4】 布帛と湿式凝固ポリウレタン膜との界面
    近傍に孔径0.1〜1.0μの微細孔が高度に密集する
    層が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のい
    ずれかの高耐水圧・高透湿性防水シート。
  5. 【請求項5】 湿式凝固ポリウレタン膜の表面に開孔す
    る細孔径が0.05〜2μである請求項1〜4のいずれ
    かの高耐水圧・高透湿性防水シート。
  6. 【請求項6】 ポリウレタンを含窒素極性溶媒を主体と
    する溶媒に溶解し、膨潤性層状ケイ酸塩の層間に第4級
    アンモニウムイオンを導入せしめた粘土有機複合体をポ
    リウレタンの固形分に対して0.5〜20重量%分散さ
    せた溶液を、布帛にコーティングし、凝固浴中に浸漬し
    てポリウレタンを凝固させ、水洗、乾燥することを特徴
    とする高耐水圧・高透湿性防水シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 含窒素極性溶媒がジメチルホルムアミド
    であることを特徴とする請求項6の高耐水圧・高透湿性
    防水シートの製造方法。
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