JP2001038839A - ラミネート加工布およびその製造方法 - Google Patents
ラミネート加工布およびその製造方法Info
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- JP2001038839A JP2001038839A JP11213462A JP21346299A JP2001038839A JP 2001038839 A JP2001038839 A JP 2001038839A JP 11213462 A JP11213462 A JP 11213462A JP 21346299 A JP21346299 A JP 21346299A JP 2001038839 A JP2001038839 A JP 2001038839A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 染料移行汚染のないラミネート布帛と該布帛
を安価、容易かつ安定して製造する方法を提供する。 【解決手段】ポリプロピレンテレフタレート繊維などの
ポリエステル系繊維のラミネート加工において、表被膜
および接着剤に染料を吸着し膜の外に出さないためにシ
リカなどの多孔性微粒子を、また加工時に溶媒中を移行
する染料については、有機過酸化物などで化学反応によ
り消色する方法を採用する。
を安価、容易かつ安定して製造する方法を提供する。 【解決手段】ポリプロピレンテレフタレート繊維などの
ポリエステル系繊維のラミネート加工において、表被膜
および接着剤に染料を吸着し膜の外に出さないためにシ
リカなどの多孔性微粒子を、また加工時に溶媒中を移行
する染料については、有機過酸化物などで化学反応によ
り消色する方法を採用する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラミネート加工布
およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、染料移
行汚染を防止したラミネート加工布帛およびその製造方
法に関するものである。
およびその製造方法に関する。さらに詳しくは、染料移
行汚染を防止したラミネート加工布帛およびその製造方
法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から産業資材用途やスポーツ衣料用
途などに撥水性、防水性、透湿防水性などの性能を有す
るコーティング加工が数多く行われている。これらのコ
ーティング布帛に使用されている繊維素材は、ナイロン
系繊維が主であった。しかし、機械的特性に優れ、ウォ
ッシュアンドウェアー性などの機能を有するポリエステ
ル系繊維をコーティング基布材料として使用する動きが
高まってきている。
途などに撥水性、防水性、透湿防水性などの性能を有す
るコーティング加工が数多く行われている。これらのコ
ーティング布帛に使用されている繊維素材は、ナイロン
系繊維が主であった。しかし、機械的特性に優れ、ウォ
ッシュアンドウェアー性などの機能を有するポリエステ
ル系繊維をコーティング基布材料として使用する動きが
高まってきている。
【0003】また、膜加工品の一種であるラミネート加
工は、直接塗工法ができないニット素材への適応が主体
であったが、特にスポーツ衣料用途においては、ストレ
ッチ性のある織物につても広く展開されるようになって
きた。繊維自身にストレッチ性のあるポリプロピレンテ
レフタレート繊維はスポーツ衣料用素材として極めて有
用であり、今後が期待される繊維素材である。
工は、直接塗工法ができないニット素材への適応が主体
であったが、特にスポーツ衣料用途においては、ストレ
ッチ性のある織物につても広く展開されるようになって
きた。繊維自身にストレッチ性のあるポリプロピレンテ
レフタレート繊維はスポーツ衣料用素材として極めて有
用であり、今後が期待される繊維素材である。
【0004】しかし、分散染料で染色されたポリプロピ
レンテレフタレート繊維などポリエステル系繊維は繊維
中の分散染料が繊維と接触している樹脂内部を移行し汚
染するという致命的欠点がある。
レンテレフタレート繊維などポリエステル系繊維は繊維
中の分散染料が繊維と接触している樹脂内部を移行し汚
染するという致命的欠点がある。
【0005】ラミネート品は、膜と基布とをドット状に
塗布した接着剤で貼り合わせることが多く、染色布と樹
脂との接触面積が少なく、移行汚染には有利な方向にあ
ると言われるが完全な汚染防止はできていないのが現状
である。
塗布した接着剤で貼り合わせることが多く、染色布と樹
脂との接触面積が少なく、移行汚染には有利な方向にあ
ると言われるが完全な汚染防止はできていないのが現状
である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。本
発明は染料移行汚染のない、かつ加工法の容易なポリエ
ステル系繊維のラミネート加工布およびその製造方法を
提供することを課題とする。
を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。本
発明は染料移行汚染のない、かつ加工法の容易なポリエ
ステル系繊維のラミネート加工布およびその製造方法を
提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のポリエステル系
繊維のラミネート加工布は前記課題を解決するため次の
構成を有する。すなわち、 (1)繊維材料布帛の少なくとも片面に、多孔質樹脂被
膜が接着剤を介してラミネートされている布帛であっ
て、該多孔質樹脂被膜中に吸着剤が含有されていること
を特徴とするラミネート加工布。
繊維のラミネート加工布は前記課題を解決するため次の
構成を有する。すなわち、 (1)繊維材料布帛の少なくとも片面に、多孔質樹脂被
膜が接着剤を介してラミネートされている布帛であっ
て、該多孔質樹脂被膜中に吸着剤が含有されていること
を特徴とするラミネート加工布。
【0008】(2)繊維材料布帛の少なくとも片面に、
無孔質樹脂被膜が接着剤を介してラミネートされている
布帛であって、該接着剤中に消色剤が含有されているこ
とを特徴とするラミネート加工布。
無孔質樹脂被膜が接着剤を介してラミネートされている
布帛であって、該接着剤中に消色剤が含有されているこ
とを特徴とするラミネート加工布。
【0009】(3)繊維材料布帛の少なくとも片面に、
多孔質または無孔質樹脂被膜が接着剤を介してラミネー
トされている布帛であって、該多孔質または無孔質樹脂
被膜中に吸着剤が含有され、該接着剤中に消色剤が含有
されていることを特徴とするラミネート加工布。
多孔質または無孔質樹脂被膜が接着剤を介してラミネー
トされている布帛であって、該多孔質または無孔質樹脂
被膜中に吸着剤が含有され、該接着剤中に消色剤が含有
されていることを特徴とするラミネート加工布。
【0010】(4)繊維材料布帛が分散染料で染色され
たポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリブチ
レンテレフタレート(PBT)、またはポリエチレンテ
レフタレート(PET)から選ばれたポリエステル系繊
維であることを特徴とする前記(1)、(2)、または
(3)に記載のラミネート加工布。
たポリプロピレンテレフタレート(PPT)、ポリブチ
レンテレフタレート(PBT)、またはポリエチレンテ
レフタレート(PET)から選ばれたポリエステル系繊
維であることを特徴とする前記(1)、(2)、または
(3)に記載のラミネート加工布。
【0011】(5)吸着剤がシリカ、ゼオライト、およ
び活性炭から少なくとも選ばれた多孔性微粒子であるこ
とを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の
ラミネート加工布。
び活性炭から少なくとも選ばれた多孔性微粒子であるこ
とを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の
ラミネート加工布。
【0012】(6)吸着剤が、孔径が150オングスト
ロームより小さく、表面積が200m2 /g以上の二酸
化ケイ素微粒子であることを特徴とする前記(1)〜
(4)のいずれかに記載のラミネート加工布。
ロームより小さく、表面積が200m2 /g以上の二酸
化ケイ素微粒子であることを特徴とする前記(1)〜
(4)のいずれかに記載のラミネート加工布。
【0013】(7)消色剤が有機過酸化物、または元素
の周期律表の第IVA族の元素の塩であることを特徴とす
る前記(2)または(3)に記載のラミネート加工布。
の周期律表の第IVA族の元素の塩であることを特徴とす
る前記(2)または(3)に記載のラミネート加工布。
【0014】(8)有機過酸化物がジアシルパーオキサ
イドであり、元素の周期律表の第IVA族の元素の塩がチ
タニウムまたはジルコニウムであることを特徴とする前
記(7)に記載のラミネート加工布。
イドであり、元素の周期律表の第IVA族の元素の塩がチ
タニウムまたはジルコニウムであることを特徴とする前
記(7)に記載のラミネート加工布。
【0015】(9)被膜形成性樹脂または吸着剤を含ん
だ被膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、乾燥して被膜
を形成するとともに、さらにこの被膜の上に接着剤また
は消色剤を含有する接着剤を塗布して、繊維材料布帛の
少なくとも片面に貼り合わせ、50℃〜150℃の範囲
で乾燥するか、または乾燥後さらに加熱されたプレスロ
ールにて圧着することを特徴とするラミネート加工布の
製造方法。
だ被膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、乾燥して被膜
を形成するとともに、さらにこの被膜の上に接着剤また
は消色剤を含有する接着剤を塗布して、繊維材料布帛の
少なくとも片面に貼り合わせ、50℃〜150℃の範囲
で乾燥するか、または乾燥後さらに加熱されたプレスロ
ールにて圧着することを特徴とするラミネート加工布の
製造方法。
【0016】(10)被膜形成性樹脂または吸着剤を含
んだ被膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、乾燥して被
膜を形成した後、繊維材料布帛の少なくとも片面に接着
剤または消色剤を含有する接着剤を塗布して、前記離型
シート上の被膜と貼り合わせ、50℃〜150℃の範囲
で乾燥するか、または乾燥後さらに加熱されたプレスロ
ールにて圧着することを特徴とするラミネート加工布の
製造方法。
んだ被膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、乾燥して被
膜を形成した後、繊維材料布帛の少なくとも片面に接着
剤または消色剤を含有する接着剤を塗布して、前記離型
シート上の被膜と貼り合わせ、50℃〜150℃の範囲
で乾燥するか、または乾燥後さらに加熱されたプレスロ
ールにて圧着することを特徴とするラミネート加工布の
製造方法。
【0017】(11)被膜形成性樹脂または吸着剤を含
んだ被膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、水中にて湿
式凝固して被膜を形成するとともに、さらにこの被膜の
上に接着剤または消色剤を含有する接着剤を塗布して、
繊維材料布帛の少なくとも片面に貼り合わせ、50℃〜
150℃の範囲で乾燥するか、または乾燥後さらに加熱
されたプレスロールにて圧着することを特徴とするラミ
ネート加工布の製造方法。
んだ被膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、水中にて湿
式凝固して被膜を形成するとともに、さらにこの被膜の
上に接着剤または消色剤を含有する接着剤を塗布して、
繊維材料布帛の少なくとも片面に貼り合わせ、50℃〜
150℃の範囲で乾燥するか、または乾燥後さらに加熱
されたプレスロールにて圧着することを特徴とするラミ
ネート加工布の製造方法。
【0018】(12)被膜形成性樹脂または吸着剤を含
んだ被膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、水中にて湿
式凝固して被膜を形成した後、繊維材料布帛の少なくと
も片面に接着剤または消色剤を含有する接着剤を塗布し
て、前記離型シート上の被膜と貼り合わせ、50℃〜1
50℃の範囲で乾燥するか、または乾燥後さらに加熱さ
れたプレスロールにて圧着することを特徴とするラミネ
ート加工布の製造方法。
んだ被膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、水中にて湿
式凝固して被膜を形成した後、繊維材料布帛の少なくと
も片面に接着剤または消色剤を含有する接着剤を塗布し
て、前記離型シート上の被膜と貼り合わせ、50℃〜1
50℃の範囲で乾燥するか、または乾燥後さらに加熱さ
れたプレスロールにて圧着することを特徴とするラミネ
ート加工布の製造方法。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
する。
【0020】本発明のラミネート加工布は、繊維材料布
帛の少なくとも片面に、多孔質または無孔質樹脂被膜が
接着剤を介してラミネートされている布帛であって、該
多孔質または無孔質樹脂被膜中に吸着剤が含有されてい
ること、該接着剤中に消色剤が含有されていること、あ
るいは樹脂被膜、接着剤にそれぞれ吸着剤、消色剤を含
有するラミネート布帛であることを特徴とする染料移行
汚染を防止したラミネート加工布である。
帛の少なくとも片面に、多孔質または無孔質樹脂被膜が
接着剤を介してラミネートされている布帛であって、該
多孔質または無孔質樹脂被膜中に吸着剤が含有されてい
ること、該接着剤中に消色剤が含有されていること、あ
るいは樹脂被膜、接着剤にそれぞれ吸着剤、消色剤を含
有するラミネート布帛であることを特徴とする染料移行
汚染を防止したラミネート加工布である。
【0021】本発明のラミネート加工布は透湿防水など
の機能を有する多孔質または無孔質の樹脂被膜が接着剤
層を介して繊維材料布帛の片面もしくは両面に接着され
てなるものである。
の機能を有する多孔質または無孔質の樹脂被膜が接着剤
層を介して繊維材料布帛の片面もしくは両面に接着され
てなるものである。
【0022】本発明で言う繊維材料布帛は、分散染料で
染色されたポリプロピレンテレフタレート(以下PPT
と称す)、ポリブチレンテレフタレート(以下PBTと
称す)、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと称
す)などのポリエステル系繊維100%の織物、編物、
不織布はもとより、これらポリエステル系繊維を含む混
紡、混繊、交撚、交織、交編などのことを言うが、ポリ
エステル系繊維100%やポリエステル系繊維が高混率
で含まれているものが本発明の効果を顕著に発揮するこ
とができるので好ましい。なかでもPPT繊維は繊維自
身にストレッチ性を有し、スポーツ衣料素材として有用
であり、ラミネートによる透湿防水素材などに適用が望
まれるため好ましい。
染色されたポリプロピレンテレフタレート(以下PPT
と称す)、ポリブチレンテレフタレート(以下PBTと
称す)、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと称
す)などのポリエステル系繊維100%の織物、編物、
不織布はもとより、これらポリエステル系繊維を含む混
紡、混繊、交撚、交織、交編などのことを言うが、ポリ
エステル系繊維100%やポリエステル系繊維が高混率
で含まれているものが本発明の効果を顕著に発揮するこ
とができるので好ましい。なかでもPPT繊維は繊維自
身にストレッチ性を有し、スポーツ衣料素材として有用
であり、ラミネートによる透湿防水素材などに適用が望
まれるため好ましい。
【0023】本発明に使用するポリエステル系繊維の染
色は、分散染料を用いるが、特に限定された分散染料ま
たは特別な染色条件を必要とするものではなく、アゾ
系、キノン系の分散染料などで通常に染色されたものを
使用できる。
色は、分散染料を用いるが、特に限定された分散染料ま
たは特別な染色条件を必要とするものではなく、アゾ
系、キノン系の分散染料などで通常に染色されたものを
使用できる。
【0024】ここで言う樹脂被膜は、具体的にはポリウ
レタン系樹脂の乾式無孔質膜、乾式多孔質膜および湿式
多孔質膜、シリコ−ン系樹脂、アクリル系樹脂などが挙
げられるが、素材の風合い、特にストレッチ性、耐寒性
という観点から、連続したポリウレタンを主成分とする
樹脂であることが好ましい。
レタン系樹脂の乾式無孔質膜、乾式多孔質膜および湿式
多孔質膜、シリコ−ン系樹脂、アクリル系樹脂などが挙
げられるが、素材の風合い、特にストレッチ性、耐寒性
という観点から、連続したポリウレタンを主成分とする
樹脂であることが好ましい。
【0025】かかる樹脂被膜は、接着剤を介し、その接
着力により繊維材料布帛と接着されている。
着力により繊維材料布帛と接着されている。
【0026】接着層を構成する接着剤にはウレタン系樹
脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂系などの溶剤型な
どが挙げられるが適宜選択して利用できる。
脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル樹脂系などの溶剤型な
どが挙げられるが適宜選択して利用できる。
【0027】本発明においては、上記の多孔質または無
孔質の樹脂被膜中に吸着剤を含有する。
孔質の樹脂被膜中に吸着剤を含有する。
【0028】本発明で用いる吸着剤は、具体的にはシリ
カ、ゼオライト、活性炭などの多孔性微粒子である。使
いやすさ、色の点でシリカ微粒子が最も好ましく用いら
れる。これら微粒子は、樹脂中を移行する染料を微粒子
の持つ細孔内に捕捉するためであり、細孔径としては1
50オングストローム以下、表面積としては200m 2
/g以上の二酸化ケイ素微粒子であることが好ましい。
さらに好ましくは細孔経が10〜100オングストロー
ムで、表面積が500m2 /g以上有するものが効果の
点で好ましい。微粒子の大きさとしては、ラミネートす
る樹脂被膜の設計にもよるが、1μm〜10μmで最大
でも15μmより小さい方が好ましく、さらに好ましく
は2μm〜6μmが良い。
カ、ゼオライト、活性炭などの多孔性微粒子である。使
いやすさ、色の点でシリカ微粒子が最も好ましく用いら
れる。これら微粒子は、樹脂中を移行する染料を微粒子
の持つ細孔内に捕捉するためであり、細孔径としては1
50オングストローム以下、表面積としては200m 2
/g以上の二酸化ケイ素微粒子であることが好ましい。
さらに好ましくは細孔経が10〜100オングストロー
ムで、表面積が500m2 /g以上有するものが効果の
点で好ましい。微粒子の大きさとしては、ラミネートす
る樹脂被膜の設計にもよるが、1μm〜10μmで最大
でも15μmより小さい方が好ましく、さらに好ましく
は2μm〜6μmが良い。
【0029】ここで微粒子の細孔径は、「水銀圧入法」
(水銀はシリカに対してぬれない液体であることから、
細孔内に水銀を圧入し、圧力と圧入量との関係式から細
孔径が得られる)によって測定した値である。また表面
積の測定は、ある気体が粉体粒子表面上に吸着し、ちょ
うど単分子層を完結するのに要した量Vm、およびその
ときの吸着分子1個の占有する面積σを知ることで表面
積Sを求める「気体吸着法(B.E.T法)」により求めた
値である。(S=σ×Vm(mole)×No);Noはアオ
ガドロ数 。
(水銀はシリカに対してぬれない液体であることから、
細孔内に水銀を圧入し、圧力と圧入量との関係式から細
孔径が得られる)によって測定した値である。また表面
積の測定は、ある気体が粉体粒子表面上に吸着し、ちょ
うど単分子層を完結するのに要した量Vm、およびその
ときの吸着分子1個の占有する面積σを知ることで表面
積Sを求める「気体吸着法(B.E.T法)」により求めた
値である。(S=σ×Vm(mole)×No);Noはアオ
ガドロ数 。
【0030】これら粒子の使用量としては、被膜形成に
使用する樹脂の不揮発分量に対して10重量%〜70重
量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは20
重量%〜50重量%の範囲である。10重量%未満では
効果が不十分であり、70重量%を越えると樹脂被膜が
硬くなるなどのマイナス面が現れてくるので好ましくな
い。
使用する樹脂の不揮発分量に対して10重量%〜70重
量%の範囲であることが好ましく、より好ましくは20
重量%〜50重量%の範囲である。10重量%未満では
効果が不十分であり、70重量%を越えると樹脂被膜が
硬くなるなどのマイナス面が現れてくるので好ましくな
い。
【0031】本発明においては、前記接着剤中に消色剤
が含有されていることが好ましい。この消色剤は有機過
酸化物、または元素の周期律表の第IVA族の元素の塩で
あることが好ましい。
が含有されていることが好ましい。この消色剤は有機過
酸化物、または元素の周期律表の第IVA族の元素の塩で
あることが好ましい。
【0032】本発明で用いる有機過酸化物は、分子運動
が制限される樹脂中において、繊維から移行してくる分
散染料を無色化する化学反応を起こすことのできる消色
剤である。その有機過酸化物の例としては、ケトンパー
オキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサ
イド、ジアシルパーオキサイド、ジアルキルパーオキサ
イド、パーオキシカーボネート、パーオキシエステルな
どが挙げられる。中でもジアシルパーオキサイドが好ま
しく、具体的にはアセチルパーオキサイド、イソブチリ
ルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカ
ノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、
コハク酸パーオキサイド(Succinic Acid Peroxid
e)、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベ
ンゾイルパーオキサイド、トルオイルパーオキサイド、
が挙げられる。特に好ましくは、ベンゾイルパーオキサ
イド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ト
ルオイルパーオキサイドなどの芳香環を有するジアシル
パーオキサイドが用いられる。
が制限される樹脂中において、繊維から移行してくる分
散染料を無色化する化学反応を起こすことのできる消色
剤である。その有機過酸化物の例としては、ケトンパー
オキサイド、パーオキシケタール、ハイドロパーオキサ
イド、ジアシルパーオキサイド、ジアルキルパーオキサ
イド、パーオキシカーボネート、パーオキシエステルな
どが挙げられる。中でもジアシルパーオキサイドが好ま
しく、具体的にはアセチルパーオキサイド、イソブチリ
ルパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカ
ノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、
3,3,5−トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、
コハク酸パーオキサイド(Succinic Acid Peroxid
e)、ベンゾイルパーオキサイド、2,4−ジクロロベ
ンゾイルパーオキサイド、トルオイルパーオキサイド、
が挙げられる。特に好ましくは、ベンゾイルパーオキサ
イド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ト
ルオイルパーオキサイドなどの芳香環を有するジアシル
パーオキサイドが用いられる。
【0033】有機過酸化物として、ジアシルパーオキサ
イドをラミネートの接着剤中に混合した場合、接着剤層
という限られた範囲で溶媒中に溶解してくる染料を消色
する効果の他に、接着剤層の樹脂に芳香環を存在せしめ
るという効果がある。これら芳香環は、分散染料との親
和性を高めることができ、たとえ消色できなかった染料
が存在しても染料が移行するのを親和力によって抑制す
る効果を奏するのである。
イドをラミネートの接着剤中に混合した場合、接着剤層
という限られた範囲で溶媒中に溶解してくる染料を消色
する効果の他に、接着剤層の樹脂に芳香環を存在せしめ
るという効果がある。これら芳香環は、分散染料との親
和性を高めることができ、たとえ消色できなかった染料
が存在しても染料が移行するのを親和力によって抑制す
る効果を奏するのである。
【0034】本発明において用いられる有機過酸化物は
ラミネート加工工程、特に乾燥、加熱圧着工程において
染料移行が大きいことから、有機過酸化物の熱による分
解温度が乾燥あるいは加熱圧着工程での温度と同じよう
なものが好ましく用いられる。具体的には、選定した温
度・時間にもよるが、その加熱時間において有機過酸化
物の半分以上が分解するのが好ましい。さらに具体的に
は、有機過酸化物の加熱による分解温度が、例えば60
℃以上のものが好ましく、より好ましくは80℃以上の
分解温度のものが有効に使われる。なお分解温度上限は
特に限定されないが一般に150℃程度である。
ラミネート加工工程、特に乾燥、加熱圧着工程において
染料移行が大きいことから、有機過酸化物の熱による分
解温度が乾燥あるいは加熱圧着工程での温度と同じよう
なものが好ましく用いられる。具体的には、選定した温
度・時間にもよるが、その加熱時間において有機過酸化
物の半分以上が分解するのが好ましい。さらに具体的に
は、有機過酸化物の加熱による分解温度が、例えば60
℃以上のものが好ましく、より好ましくは80℃以上の
分解温度のものが有効に使われる。なお分解温度上限は
特に限定されないが一般に150℃程度である。
【0035】また有機過酸化物の使用量は、十分な消色
効果を得るという観点から接着剤溶液に含まれる溶媒量
に対して、0.2重量%以上が好ましく、染色布の変色
や風合い硬化の観点から20重量%以下の範囲が好まし
い。より好ましくは0.5重量%以上10重量%以下の
範囲である。
効果を得るという観点から接着剤溶液に含まれる溶媒量
に対して、0.2重量%以上が好ましく、染色布の変色
や風合い硬化の観点から20重量%以下の範囲が好まし
い。より好ましくは0.5重量%以上10重量%以下の
範囲である。
【0036】また本発明で言う、元素の周期律表の第IV
A族の元素の塩で染料移行汚染防止効果がある理由につ
いては明確ではないが、これら周期律表の第IVA族の元
素は、一般に配位数の高い錯体を形成することができる
ことと深い関係があり、染料分子との錯体形成について
は、これまで学術的知見は見あたらないものの、染料分
子となんらかの錯体が形成されていることが考えられ
る。
A族の元素の塩で染料移行汚染防止効果がある理由につ
いては明確ではないが、これら周期律表の第IVA族の元
素は、一般に配位数の高い錯体を形成することができる
ことと深い関係があり、染料分子との錯体形成について
は、これまで学術的知見は見あたらないものの、染料分
子となんらかの錯体が形成されていることが考えられ
る。
【0037】しかし、酸化チタン(TiO2 )、酸化ジ
ルコニウム(ZrO2 )、のような溶媒に不溶性の化合
物では、本発明の効果は発揮されず、それ自体が水また
は溶媒に溶解性のある塩化合物のみが格別の作用機構を
有するものである。
ルコニウム(ZrO2 )、のような溶媒に不溶性の化合
物では、本発明の効果は発揮されず、それ自体が水また
は溶媒に溶解性のある塩化合物のみが格別の作用機構を
有するものである。
【0038】元素の周期律表の第IVA族の元素の塩を用
いた場合は、アンスラキノン型染料、さらに好ましくは
分子中に、一級アミノ基(−NH2 )、2級アミノ基
(−NHR)、ヒドロキシル基(−OH)、およびカル
ボキシル基(−COOH)の中から選ばれた少なくとも
2個のアンスラキノン核置換基を有するアンスラキノン
型染料が特に高い効果を発揮する。
いた場合は、アンスラキノン型染料、さらに好ましくは
分子中に、一級アミノ基(−NH2 )、2級アミノ基
(−NHR)、ヒドロキシル基(−OH)、およびカル
ボキシル基(−COOH)の中から選ばれた少なくとも
2個のアンスラキノン核置換基を有するアンスラキノン
型染料が特に高い効果を発揮する。
【0039】本発明で使用できる元素の周期律表の第IV
A族の元素の塩化合物の例としては、次に挙げるような
化合物がある。
A族の元素の塩化合物の例としては、次に挙げるような
化合物がある。
【0040】MOX2 、MOSO4 、MO(OH)X、
M(OH)2 X2 、M2 OX2 、MO(CH3 COO)
2 、MO(H2 PO4 )2 ここで、M:周期律表の第IVA族の原子(Ti、Zr、
Hf) O:酸素原子 X:塩素、臭素または沃素 SO:硫酸恨 CH3 COO:酢酸恨 H2 PO
4 :燐酸恨 ここに示した塩は、例えば、ZrOCl2 ・8H2 O
(オキシ塩化ジルコニウ8水和物)のように、一般に水
和物として存在しやすく、本発明でもその形で使うのが
好ましい。またこれらの塩は水または樹脂溶媒に溶け、
かつ樹脂との相溶性も良い。これらの適切な使用量は、
好ましくは樹脂1グラム当たり、金属元素に関して3〜
60×10-5グラム当量である。これより少ないと十分
な効果が得られにくく、これよりも多いと効果が飽和す
るばかりでなく、樹脂溶液の安定性が低下する傾向にあ
り好ましくない。
M(OH)2 X2 、M2 OX2 、MO(CH3 COO)
2 、MO(H2 PO4 )2 ここで、M:周期律表の第IVA族の原子(Ti、Zr、
Hf) O:酸素原子 X:塩素、臭素または沃素 SO:硫酸恨 CH3 COO:酢酸恨 H2 PO
4 :燐酸恨 ここに示した塩は、例えば、ZrOCl2 ・8H2 O
(オキシ塩化ジルコニウ8水和物)のように、一般に水
和物として存在しやすく、本発明でもその形で使うのが
好ましい。またこれらの塩は水または樹脂溶媒に溶け、
かつ樹脂との相溶性も良い。これらの適切な使用量は、
好ましくは樹脂1グラム当たり、金属元素に関して3〜
60×10-5グラム当量である。これより少ないと十分
な効果が得られにくく、これよりも多いと効果が飽和す
るばかりでなく、樹脂溶液の安定性が低下する傾向にあ
り好ましくない。
【0041】次に、本発明のラミネート加工布の製造方
法について説明する。
法について説明する。
【0042】本発明のポリエステル系繊維のラミネート
加工布の製造方法は、被膜形成性樹脂または吸着剤を含
んだ被膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、乾燥して被
膜を形成する。次に、接着剤または消色剤を含有する接
着剤を、前述の離型シート上の被膜の上に塗布して繊維
材料布帛と貼り合わせるか、または、繊維材料布帛に直
接塗布して離型シート上の被膜と貼り合わせる。その後
乾燥、または乾燥後にさらに加熱されたプレスロールに
て圧着することを特徴とする。
加工布の製造方法は、被膜形成性樹脂または吸着剤を含
んだ被膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、乾燥して被
膜を形成する。次に、接着剤または消色剤を含有する接
着剤を、前述の離型シート上の被膜の上に塗布して繊維
材料布帛と貼り合わせるか、または、繊維材料布帛に直
接塗布して離型シート上の被膜と貼り合わせる。その後
乾燥、または乾燥後にさらに加熱されたプレスロールに
て圧着することを特徴とする。
【0043】本発明のラミネート加工布は、次の3通り
の組み合わせが考えられるが、被膜用樹脂や接着剤の組
成が変化するだけで、加工工程は特に変化するものでは
なくいずれの場合も同一工程で加工できる。
の組み合わせが考えられるが、被膜用樹脂や接着剤の組
成が変化するだけで、加工工程は特に変化するものでは
なくいずれの場合も同一工程で加工できる。
【0044】1)吸着剤を含む多孔質または無孔質被膜
を接着剤を介してラミネートする。
を接着剤を介してラミネートする。
【0045】2)吸着剤を含まない多孔質または無孔質
被膜を消色剤を含む接着剤を介してラミネートする。
被膜を消色剤を含む接着剤を介してラミネートする。
【0046】3)吸着剤を含む多孔質または無孔質被膜
を消色剤を含む接着剤を介してラミネートする。
を消色剤を含む接着剤を介してラミネートする。
【0047】まず最初に、離型シート上に表被膜層とな
る樹脂をナイフコーティングなどで塗工し、乾式または
湿式法で被膜を積層する。積層された表被膜層上または
貼り合わせる繊維材料布帛の少なくとも片面に直接ナイ
フオーバーロールコーティング、ダイレクトロールコー
ティング、リバースロールコーティング、グラビアコー
ティングなどのコーティング処方を用い、接着剤層とし
て所望の膜厚となるように塗布量を適宜設定して接着剤
を塗布し、温度50℃〜150℃で、0.5分〜10分
間の条件で乾燥し、被膜化すればよい。
る樹脂をナイフコーティングなどで塗工し、乾式または
湿式法で被膜を積層する。積層された表被膜層上または
貼り合わせる繊維材料布帛の少なくとも片面に直接ナイ
フオーバーロールコーティング、ダイレクトロールコー
ティング、リバースロールコーティング、グラビアコー
ティングなどのコーティング処方を用い、接着剤層とし
て所望の膜厚となるように塗布量を適宜設定して接着剤
を塗布し、温度50℃〜150℃で、0.5分〜10分
間の条件で乾燥し、被膜化すればよい。
【0048】連続層を塗工するにはナイフコーティング
方式が好適である。離型シートにはフィルム、布帛、紙
など、表面が平滑で、しかもその表面が支持上に形成さ
せる樹脂膜に対し、親和性が低いものを用いることがで
きる。
方式が好適である。離型シートにはフィルム、布帛、紙
など、表面が平滑で、しかもその表面が支持上に形成さ
せる樹脂膜に対し、親和性が低いものを用いることがで
きる。
【0049】通常は、シリコーン樹脂を塗布した離型
紙、離型布やフィルム、ポリプロピレンをラミネートし
た離型紙などが好ましく用いられる。
紙、離型布やフィルム、ポリプロピレンをラミネートし
た離型紙などが好ましく用いられる。
【0050】上記の乾燥後さらに加熱されたプレスロー
ルにて圧着することも好ましい態様である。
ルにて圧着することも好ましい態様である。
【0051】圧着とは圧力をかけて押さえつけて接着す
ることを意味し、例えばロール−ロール間に圧力をか
け、このロール間を離型シート及び樹脂と重ねられた繊
維材料布帛が通過することによって接着できる。このと
き、ロール間に所望の圧力をかけると同時にロールを加
熱させれば、接着剤層を再溶融できるので、圧着性を高
めることも可能である。
ることを意味し、例えばロール−ロール間に圧力をか
け、このロール間を離型シート及び樹脂と重ねられた繊
維材料布帛が通過することによって接着できる。このと
き、ロール間に所望の圧力をかけると同時にロールを加
熱させれば、接着剤層を再溶融できるので、圧着性を高
めることも可能である。
【0052】
【実施例】以下、実施例を用いて本発明をさらに具体的
に説明する。なお、実施例中の染料移行汚染堅牢度評価
は次の方法にしたがって行った。[染料移行汚染堅牢
度]:試験片(5cm×5cm)の表被膜面と非表被膜
面の両面にポリエステル添付白布(試験片と同一の生地
で、試験片と同一の樹脂をラミネートしたもの、5cm
×5cm)の表被膜面が接触するように、ガラス板2枚
の間にはさみ、4.5キログラムの荷重をかけて恒温乾
燥機(130℃±2℃)中に90分間放置し、法令後、
試験片から添付白布への染料移行状態を汚染用グレース
ケールで等級判定を行った。 [実施例1]繊度が70デニール−36フィラメントの
PPT繊維をタテ、ヨコに用いて織物密度が149×1
03本/インチの平織物を作成した。
に説明する。なお、実施例中の染料移行汚染堅牢度評価
は次の方法にしたがって行った。[染料移行汚染堅牢
度]:試験片(5cm×5cm)の表被膜面と非表被膜
面の両面にポリエステル添付白布(試験片と同一の生地
で、試験片と同一の樹脂をラミネートしたもの、5cm
×5cm)の表被膜面が接触するように、ガラス板2枚
の間にはさみ、4.5キログラムの荷重をかけて恒温乾
燥機(130℃±2℃)中に90分間放置し、法令後、
試験片から添付白布への染料移行状態を汚染用グレース
ケールで等級判定を行った。 [実施例1]繊度が70デニール−36フィラメントの
PPT繊維をタテ、ヨコに用いて織物密度が149×1
03本/インチの平織物を作成した。
【0053】次にこの平織物を分散染料(CI.Dis
perse O−29、 CI.Disperse R
−127、CI. Dispers R−167)3%
owfを用いて、染色温度120℃の温度で60分間染色
を行った。その後還元洗浄を行い、130℃で乾燥して
から180℃のヒートセットを行ってラミネート加工用
基布を得た。
perse O−29、 CI.Disperse R
−127、CI. Dispers R−167)3%
owfを用いて、染色温度120℃の温度で60分間染色
を行った。その後還元洗浄を行い、130℃で乾燥して
から180℃のヒートセットを行ってラミネート加工用
基布を得た。
【0054】一方ラミネート用樹脂被膜として、下記の
ような条件で、表被膜用、接着剤用の樹脂を準備し、先
に得られたPPT繊維からなる平織物の貼り合わせを行
いラミネート加工布を得た。
ような条件で、表被膜用、接着剤用の樹脂を準備し、先
に得られたPPT繊維からなる平織物の貼り合わせを行
いラミネート加工布を得た。
【0055】 表被膜用 クリスボンPX−300(大日本インキ(株)製) 100 サイリシア740(富士シリシア化学(株)製) 7.5 MEK 25 離型紙:マット調 塗工厚:100μm 乾 燥:110℃×2分 接着剤用 クリスボンTA−170(大日本インキ(株)製) 100 バーノックDN−950( 〃 ) 12 クリスボンACCEL T( 〃 ) 3 DMF 10 トルエン 30 塗工厚:150μm 予備乾燥:70℃×30秒 キュアー:120℃×2分 [実施例2]実施例1で得られた布帛を下記条件でのラ
ミネート加工布を得た。ただし、接着剤は繊維材料布帛
側にリバースロールコート法で塗布した。
ミネート加工布を得た。ただし、接着剤は繊維材料布帛
側にリバースロールコート法で塗布した。
【0056】 表被膜用 クリスボン8006HV(大日本インキ(株)製) 100 サイリシア740(富士シリシア化学(株)製) 7.5 DMF 30 離型布:PETタフタ(シリコン処理) 塗工厚:100μm 凝 固:水中10分 乾 燥:100℃×5分 接着剤用 クリスコートAC−100(大日本インキ(株)製) 100 クリスボンNX ( 〃 ) 2 トルエン 30 塗工厚:150μm 予備乾燥:70℃×30秒 キュアー:120℃×3分 [実施例3]実施例1で得られた布帛を下記条件でのラ
ミネート加工布を得た。
ミネート加工布を得た。
【0057】 表被膜用 クリスボンPX−300(大日本インキ(株)製) 100 MEK 25 離型紙:マット調 塗工厚:100μm 乾 燥:100℃×2分 接着剤用 クリスコートAC−100(大日本インキ(株)製) 100 クリスボンNX ( 〃 ) 2 ナイハ゜ーBMT−K40(日本油脂(株)) 5 トルエン 30 塗工厚:150μm 予備乾燥:70℃×30秒 キュアー:120℃×3分 [実施例4]実施例1で得られた同じPPT繊維からな
る平織物を用いて、下記条件の表被膜、接着剤でラミネ
ート加工布を得た。
る平織物を用いて、下記条件の表被膜、接着剤でラミネ
ート加工布を得た。
【0058】 表被膜用 クリスボンPX−300(大日本インキ(株)製) 100 サイリシア740(富士シリシア化学(株)製) 7.5 MEK 25 離型紙:マット調 塗工厚:100μm 乾 燥:110℃×2分 接着剤用 クリスコートAC−100(大日本インキ(株)製) 100 クリスボンNX ( 〃 ) 2 ナイハ゜ーBMT−K40(日本油脂(株)) 5 トルエン 30 塗工厚:150μm 予備乾燥:70℃×30秒 キュアー:120℃×3分 [実施例5]実施例3と同様にしてラミネート加工布を
作成した後、さらに金属ロールとゴムロール間の線圧が
1.2Kg/cm、金属ロール温度が130℃、速度
5.7m/minである熱ロールを通し、平織物と接着
剤層を密着させ、接着した。 [実施例6]実施例1で得た同様の平織物を、CI.D
isperse B−56を3%ow f で染色を行った。
その後還元洗浄(80℃×20分)を行い、130℃で
乾燥し、180℃のヒートセットを行ってラミネート用
基布を得た。次に下記条件の表被膜、接着剤でラミネー
ト加工布を得た。
作成した後、さらに金属ロールとゴムロール間の線圧が
1.2Kg/cm、金属ロール温度が130℃、速度
5.7m/minである熱ロールを通し、平織物と接着
剤層を密着させ、接着した。 [実施例6]実施例1で得た同様の平織物を、CI.D
isperse B−56を3%ow f で染色を行った。
その後還元洗浄(80℃×20分)を行い、130℃で
乾燥し、180℃のヒートセットを行ってラミネート用
基布を得た。次に下記条件の表被膜、接着剤でラミネー
ト加工布を得た。
【0059】 表被膜用 クリスボンPX−300(大日本インキ(株)製) 100 MEK 25 離型紙:マット調 塗工厚:100μm 乾 燥:110℃×5分 接着剤用 クリスコートP−1018A(大日本インキ(株)製)100 クリスボンNX ( 〃 ) 2 オキシ酢酸ジルコニウム (50%水溶液) 2 トルエン 40 塗工厚:150μm 予備乾燥:70℃×30秒 キュアー:160℃×2分 [比較例1]実施例1において、表皮膜の組成からサイ
リシア740を抜いた以外は実施例1と同様の方法でラ
ミネート加工布を得た。 [比較例2]実施例4の表被膜用、接着剤用組成から吸
着剤(サイリシア)と消色剤(ナイパーBMT−K40
を除いた以外は実施例4と同様の方法でラミネート加工
布を得た。
リシア740を抜いた以外は実施例1と同様の方法でラ
ミネート加工布を得た。 [比較例2]実施例4の表被膜用、接着剤用組成から吸
着剤(サイリシア)と消色剤(ナイパーBMT−K40
を除いた以外は実施例4と同様の方法でラミネート加工
布を得た。
【0060】実施例および比較例の評価結果を表1にま
とめて示した。表1から明らかなように吸着剤や消色剤
を用いたものはいずれも4級以上の判定が得られ、比較
例のように吸着剤や消色剤を用いなかった場合の移行汚
染に比べ著しく向上していることがわかる。
とめて示した。表1から明らかなように吸着剤や消色剤
を用いたものはいずれも4級以上の判定が得られ、比較
例のように吸着剤や消色剤を用いなかった場合の移行汚
染に比べ著しく向上していることがわかる。
【0061】
【表1】
【0062】
【発明の効果】本発明に用いたポリプロピレンテレフタ
レート(PPT)繊維は繊維自身にストレッチ性を有
し、スポーツ衣料素材として有用であり、ラミネートに
よる透湿防水素材などに適用が望まれるが、PPT繊維
は移行汚染という致命的な欠点があった。本発明はこれ
らの欠点を容易、かつ安価な手法で克服できて、スポー
ツ衣料を始め、鞄、靴など各種用途に展開できる。
レート(PPT)繊維は繊維自身にストレッチ性を有
し、スポーツ衣料素材として有用であり、ラミネートに
よる透湿防水素材などに適用が望まれるが、PPT繊維
は移行汚染という致命的な欠点があった。本発明はこれ
らの欠点を容易、かつ安価な手法で克服できて、スポー
ツ衣料を始め、鞄、靴など各種用途に展開できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4F100 AA20B AA20C AC04B AC04C AD11B AD11C AH02D AK01B AK01C AK42A AS00E AT00E BA02 BA03 BA05 BA06 BA10A BA10B BA10C BA10E CA23B CA23C CA30D DC11B DC11C DG11A EC182 EH461 EJ192 EJ422 EJ861 EJ862 GB72 JD14B JD14C JL01 JL11D YY00B YY00C
Claims (12)
- 【請求項1】繊維材料布帛の少なくとも片面に、多孔質
樹脂被膜が接着剤を介してラミネートされている布帛で
あって、該多孔質樹脂被膜中に吸着剤が含有されている
ことを特徴とするラミネート加工布。 - 【請求項2】繊維材料布帛の少なくとも片面に、無孔質
樹脂被膜が接着剤を介してラミネートされている布帛で
あって、該接着剤中に消色剤が含有されていることを特
徴とするラミネート加工布。 - 【請求項3】繊維材料布帛の少なくとも片面に、多孔質
または無孔質樹脂被膜が接着剤を介してラミネートされ
ている布帛であって、該多孔質または無孔質樹脂被膜中
に吸着剤が含有され、該接着剤中に消色剤が含有されて
いることを特徴とするラミネート加工布。 - 【請求項4】繊維材料布帛が分散染料で染色されたポリ
プロピレンテレフタレート(PPT)、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)、またはポリエチレンテレフタ
レート(PET)から選ばれたポリエステル系繊維であ
ることを特徴とする請求項1、2、または3に記載のラ
ミネート加工布。 - 【請求項5】吸着剤がシリカ、ゼオライト、および活性
炭から少なくとも選ばれた多孔性微粒子であることを特
徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のラミネート加
工布。 - 【請求項6】吸着剤が、孔径が150オングストローム
より小さく、表面積が200m2 /g以上の二酸化ケイ
素微粒子であることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
かに記載のラミネート加工布。 - 【請求項7】消色剤が有機過酸化物、または元素の周期
律表の第IVA族の元素の塩であることを特徴とする請求
項2または3に記載のラミネート加工布。 - 【請求項8】有機過酸化物がジアシルパーオキサイドで
あり、元素の周期律表の第IVA族の元素の塩がチタニウ
ムまたはジルコニウムであることを特徴とする請求項7
に記載のラミネート加工布。 - 【請求項9】被膜形成性樹脂または吸着剤を含んだ被膜
形成性樹脂を離型シートに塗工し、乾燥して被膜を形成
するとともに、さらにこの被膜の上に接着剤または消色
剤を含有する接着剤を塗布して、繊維材料布帛の少なく
とも片面に貼り合わせ、50℃〜150℃の範囲で乾燥
するか、または乾燥後さらに加熱されたプレスロールに
て圧着することを特徴とするラミネート加工布の製造方
法。 - 【請求項10】被膜形成性樹脂または吸着剤を含んだ被
膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、乾燥して被膜を形
成した後、繊維材料布帛の少なくとも片面に接着剤また
は消色剤を含有する接着剤を塗布して、前記離型シート
上の被膜と貼り合わせ、50℃〜150℃の範囲で乾燥
するか、または乾燥後さらに加熱されたプレスロールに
て圧着することを特徴とするラミネート加工布の製造方
法。 - 【請求項11】被膜形成性樹脂または吸着剤を含んだ被
膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、水中にて湿式凝固
して被膜を形成するとともに、さらにこの被膜の上に接
着剤または消色剤を含有する接着剤を塗布して、繊維材
料布帛の少なくとも片面に貼り合わせ、50℃〜150
℃の範囲で乾燥するか、または乾燥後さらに加熱された
プレスロールにて圧着することを特徴とするラミネート
加工布の製造方法。 - 【請求項12】被膜形成性樹脂または吸着剤を含んだ被
膜形成性樹脂を離型シートに塗工し、水中にて湿式凝固
して被膜を形成した後、繊維材料布帛の少なくとも片面
に接着剤または消色剤を含有する接着剤を塗布して、前
記離型シート上の被膜と貼り合わせ、50℃〜150℃
の範囲で乾燥するか、または乾燥後さらに加熱されたプ
レスロールにて圧着することを特徴とするラミネート加
工布の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11213462A JP2001038839A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | ラミネート加工布およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP11213462A JP2001038839A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | ラミネート加工布およびその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001038839A true JP2001038839A (ja) | 2001-02-13 |
Family
ID=16639619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP11213462A Pending JP2001038839A (ja) | 1999-07-28 | 1999-07-28 | ラミネート加工布およびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2001038839A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006241408A (ja) * | 2005-03-07 | 2006-09-14 | Bridgestone Corp | 有機色素配合コーティング液 |
JP2007296798A (ja) * | 2006-05-02 | 2007-11-15 | Teijin Fibers Ltd | 防水透湿性衣料 |
-
1999
- 1999-07-28 JP JP11213462A patent/JP2001038839A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006241408A (ja) * | 2005-03-07 | 2006-09-14 | Bridgestone Corp | 有機色素配合コーティング液 |
JP2007296798A (ja) * | 2006-05-02 | 2007-11-15 | Teijin Fibers Ltd | 防水透湿性衣料 |
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