JPH06108363A - 耐水性シート - Google Patents

耐水性シート

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Publication number
JPH06108363A
JPH06108363A JP25706092A JP25706092A JPH06108363A JP H06108363 A JPH06108363 A JP H06108363A JP 25706092 A JP25706092 A JP 25706092A JP 25706092 A JP25706092 A JP 25706092A JP H06108363 A JPH06108363 A JP H06108363A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
binder
nonwoven fabric
resistant sheet
film
Prior art date
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Pending
Application number
JP25706092A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Okamoto
秀雄 岡本
Toshinori Fujiwara
利憲 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP25706092A priority Critical patent/JPH06108363A/ja
Publication of JPH06108363A publication Critical patent/JPH06108363A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】低コストで耐水性に優れた耐水性シートを提供
することを目的とする。 【構成】合成繊維フィラメントからなる不織布に最低造
膜温度が25℃以下のバインダーが30重量%以上付与
されて被膜を形成し、前記被膜の表面を撥水剤で処理し
てなり、耐水圧が300mmH2 O以上であり、増粘、
発泡がされていない状態のバインダーを付与することに
より、被膜形成が進行し、不織布の貫通孔の孔径を減少
させることができて、撥水剤による撥水性能が最大限に
発現され、低コストで耐水性に優れた耐水性シートを提
供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、防水布などの産業資材
用、ウインドブレーカーやレインコートなどの衣料用な
どの素材として広範囲に使用される耐水性シートに関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】近年、不織布は産業資材用、衣料用など
の素材として広範囲に使用されている。中でも長繊維不
織布は強力が大きいことから土木用資材、ルーフィング
材、建材などとして用途が拡大されつつあり、耐水性を
付与したものが望まれている。
【0003】従来からシートの耐水性を向上させるため
のバインダーとしてはアクリル系、ウレタン系、塩化ビ
ニール系、ゴム系のバインダーが使用されていて、最低
造膜温度については考慮されずに使用され、そのバイン
ダー加工はバインダー溶液の粘度を高めたり、あるいは
バインダーを発泡させてコーティングし、これによりシ
ート表面にバインダー層を作ることによって行なわれて
いた。その後、シートはさらに撥水処理がなされてい
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような加工が施された従来のシートでは使用されるバイ
ンダーが増粘あるいは発泡状態であるため、バインダー
の最低造膜温度に関係なく製造できるが、バインダー増
粘のために特別な攪拌機や送液機、さらにはコーティン
グ機、発泡機を必要とするので、工程が複雑となった
り、製造コストが高価になるという問題があった。
【0005】本発明はこのような課題を解決するもの
で、低コストで耐水性に優れた耐水性シートを提供する
ことを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者等は上記課題を
解決すべく鋭意検討の結果、本発明に到達した。即ち本
発明は、合成繊維フィラメントからなる不織布に最低造
膜温度が25℃以下のバインダーが30重量%以上付与
されて被膜を形成し、前記被膜の表面を撥水剤で処理し
てなる耐水性シートを要旨とし、また本発明は、耐水圧
が300mmH 2 O以上である耐水性シートを要旨とす
るものである。
【0007】次に本発明を詳細に説明する。本発明の合
成繊維フィラメントからなる不織布とは、ポリエステル
やポリアミドなど溶融紡糸できるポリマーを用いて通常
のスパンボンド法により製造されるものである。前記合
成繊維フィラメントの繊度は、10デニール以下のもの
が好ましい。繊度が10デニールを超えるとフィラメン
ト間の空間が大きくなるために空孔径も大きくなり、バ
インダーによる被膜形成時にバインダーが均一に付与さ
れないという支障を来たすことがある。
【0008】上記フィラメントは単一の重合体からなる
ものの他に、必要に応じて異種の重合体を複合した複合
フィラメントであっても良い。なお、フィラメントの断
面形状は円形の他に、三角形や扁平形など種々の異形断
面形状としても良い。また、不織布の目付けとしては、
不織布の強力やバインダーによる被膜形成の面からも5
0〜200g/m2 が好ましい。
【0009】次に、本発明の耐水性シートは前記合成繊
維フィラメントからなる不織布に最低造膜温度が25℃
以下のバインダーが30重量%以上付与され、さらに撥
水剤で処理して得られるものである。
【0010】本発明で使用される最低造膜温度が25℃
以下のバインダーとは次のような物を言う。即ち、測定
すべき温度に保たれた透明ガラス板上にバインダーを
0.076mm厚に塗布し、これを測定すべき温度に保
たれた乾燥剤入りデシケータ中に入れて乾燥する。乾燥
物が一様な連続被膜を作り、被膜が白化していない場合
の最低温度を最低造膜温度とし、少なくとも2回以上測
定し、平均温度が25℃以下のバインダーであり、一般
的にはアクリル酸エステル系、ポリウレタン系、塩化ビ
ニル系の樹脂が用いられ、このようなバインダーとして
例えばボンコートSFC−54,ボンコートR−336
0,ハイドランAP−10(以上大日本インキ化学工業
株式会社製)、モビニール780,モビニール190E
(以上ヘキスト合成株式会社製)があり、通常は単独で
用いられるが、2種以上の樹脂を混合して用いても良
い。最低造膜温度が25℃を超えると被膜を形成する工
程中で均一な被膜形成が行なわれなくなり、好ましくな
い。また本発明で使用される撥水剤とはフッ素系、シリ
コン系など、一般的に使用される撥水剤であり、例えば
デックガードF−90,デックガードF−18(以上大
日本インキ化学工業株式会社製)、エラスガード20
0,エラスガード300(以上第一工業製薬株式会社
製)などがある。
【0011】本発明の耐水性シートは前記最低造膜温度
が25℃以下のバインダーが30重量%以上付与され、
さらに撥水剤が0.5〜5重量%付与され、乾燥され
る。撥水剤の付与量が0.5重量%未満であると撥水性
能の発現が不充分となり、また5重量%を超えても撥水
性能は向上せず、好ましくない。
【0012】また、バインダーの付与量が30重量%未
満であると被膜の形成が不充分で、撥水剤を0.5〜5
重量%付与し、乾燥しても耐水圧が向上せず、好ましく
ない。耐水圧は300mmH2 O以上必要で、これ未満
では耐水圧が不足し、実用に向かない。
【0013】本発明の耐水性シートは通常のスパンボン
ド法により合成繊維フィラメントからなる不織布を作成
し、次いで得られた不織布に前記バインダーを30重量
%以上付与した後、乾燥する。その後、撥水剤を付与、
乾燥することにより製造される。合成繊維フィラメント
からなる不織布を作成するに際しては、例えばポリエス
テル系重合体を溶融紡出し、紡出糸条をエアーサッカー
などの引き取り手段に引き取った後、移動するベルトコ
ンベアなどの堆積手段上にランダムに分散、捕集、堆積
させてウエブとし、得られたウエブに熱カレンダーロー
ルや熱エンボスロールなどにより圧縮、熱処理する。こ
れによって容易に不織布を作成することができる。
【0014】このようにして得られた不織布に前記バイ
ンダーおよび撥水剤を付与するに際し、例えばキスロー
ル法、マングル法、スプレー法など、通常の方法を採用
することができる。また、バインダーおよび撥水剤付与
後の不織布を乾燥するに際しては、例えばピンテンタ
ー、バンドドライヤー、フローティングドライヤーな
ど、通常の乾燥装置を用いれば良い。
【0015】
【作用】以上のように本発明の耐水性シートは、不織布
に前記最低造膜温度が25℃以下のバインダーが30重
量%以上付与され、さらに撥水剤で処理してなることに
より、従来のようにバインダー溶液を増粘し、あるいは
バインダーを発泡させてコーティングし、これによりシ
ート表面にバインダー層を形成することなく、増粘、発
泡などの処理がされていない状態のバインダーを付与す
ることにより、被膜形成が進行し、不織布の貫通孔の孔
径を減少させることができる。さらに撥水剤で処理する
ことにより、前述のように孔径が減少しているので撥水
剤による撥水性能が最大限に発現される。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例について説明する。
なお、実施例における耐水性は次の方法により評価し
た。 耐水性;JIS L1092−1986 5.1.1
A法(低水圧法)(a)静水圧法に記載の方法に従って
耐水度試験を実施し、耐水圧を測定することにより耐水
性を評価した。
【0017】実施例1 通常のスパンボンド法により、ポリエチレンテレフタレ
ート重合体を溶融紡出し、紡出糸条をエアーサッカーに
よって引き取った後、移動するベルトコンベア上にラン
ダムに分散、捕集、堆積させてウエブとし、得られたウ
エブに熱エンボスロールにより圧縮、熱処理を施して単
糸繊度が3デニールで、目付けが50g/m2 の長繊維
不織布を製造した。
【0018】次いで、バインダーとして最低造膜温度が
20℃のバインダー(大日本インキ化学工業株式会社
製、ボンコートSFC−54)を用い、得られた不織布
に不織布重量に対して35重量%の比で付与した後、こ
の不織布に熱風循環乾燥機を用いて処理温度160℃、
処理時間3分間の条件で乾燥処理を施した。次いで撥水
剤(大日本インキ化学工業株式会社製、デックガードF
−90)の2%溶液を用い、ウエットピックアップ80
%で処理した後、この不織布に熱風循環乾燥機を用いて
処理温度120℃、処理時間3分間の条件で乾燥処理を
施した。得られた不織布は、耐水度試験の結果によると
耐水圧が500mmH2 Oで、耐水性に優れ、通気性も
保有していた。
【0019】比較例1 バインダーとして最低造膜温度が30℃のバインダー
(大日本インキ化学工業株式会社製、ボンコートAN−
198)を用いた以外は実施例1と同様にして不織布を
得た。得られた不織布は、耐水度試験の結果によると耐
水圧が100mmH2 O以下で、耐水性に劣るものであ
った。
【0020】実施例2 バインダーとして最低造膜温度が0℃の樹脂(大日本イ
ンキ化学工業株式会社製、ハイドランAP−30)を用
いた以外は実施例1と同様にして不織布を得た。得られ
た不織布は、耐水度試験の結果によると耐水圧が560
mmH2 Oで、耐水性に優れ、通気性も保有していた。
【0021】比較例2 バインダーの付与量を20重量%とした以外は実施例1
と同様にして不織布を得た。得られた不織布は、耐水度
試験の結果によると耐水圧が70mmH2 O以下で、耐
水性に劣るものであった。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、不織布に
前記最低造膜温度が25℃以下のバインダーが30重量
%以上付与され、さらに撥水剤で処理してなることによ
り、従来のようにバインダー溶液を増粘し、あるいはバ
インダーを発泡させてコーティングし、これによりシー
ト表面にバインダー層を形成することなく、増粘、発泡
などの処理がされていない状態のバインダーを付与する
ことにより、被膜形成が進行し、不織布の貫通孔の孔径
を減少させることができて、撥水剤による撥水性能が最
大限に発現され、低コストで耐水性に優れた耐水性シー
トを提供することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 合成繊維フィラメントからなる不織布に
    最低造膜温度が25℃以下のバインダーが30重量%以
    上付与されて被膜を形成し、前記被膜の表面を撥水剤で
    処理してなることを特徴とする耐水性シート。
  2. 【請求項2】 耐水圧が300mmH2 O以上であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の耐水性シート。
JP25706092A 1992-09-28 1992-09-28 耐水性シート Pending JPH06108363A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP25706092A JPH06108363A (ja) 1992-09-28 1992-09-28 耐水性シート

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JP25706092A JPH06108363A (ja) 1992-09-28 1992-09-28 耐水性シート

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Publication Number Publication Date
JPH06108363A true JPH06108363A (ja) 1994-04-19

Family

ID=17301184

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP25706092A Pending JPH06108363A (ja) 1992-09-28 1992-09-28 耐水性シート

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JP (1) JPH06108363A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013053389A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Japan Vilene Co Ltd 不織布

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013053389A (ja) * 2011-09-05 2013-03-21 Japan Vilene Co Ltd 不織布

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