JP3047951B2 - 柔軟な耐摩耗性良好な人工皮革の製造方法 - Google Patents

柔軟な耐摩耗性良好な人工皮革の製造方法

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JP3047951B2
JP3047951B2 JP5124650A JP12465093A JP3047951B2 JP 3047951 B2 JP3047951 B2 JP 3047951B2 JP 5124650 A JP5124650 A JP 5124650A JP 12465093 A JP12465093 A JP 12465093A JP 3047951 B2 JP3047951 B2 JP 3047951B2
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    • D06N3/0063Inorganic compounding ingredients, e.g. metals, carbon fibres, Na2CO3, metal layers; Post-treatment with inorganic compounds

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、柔軟で耐摩耗性良好な
人工皮革の製造方法に関する。より詳しくは本発明は、
少くとも表面繊維層として単繊維繊度0.5デニール以
下の極細繊維を主体としてなる不織シート状物に水系ポ
リウレタンエマルジョンを付与し、加熱乾燥して柔軟で
耐摩耗性良好な人工皮革を製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】極細繊維を主体とする不織シート状物に
各種の高分子化合物を附与加工して人工皮革を得ること
は一般に広く知られており、この場合の高分子化合物は
人工皮革としての柔軟で且つ弾性のある風合及び耐久
性、寸法安定法などの物性を得るために、ポリウレタン
等の弾性高分子化合物が多く使われる。
【0003】しかも、これらの弾性高分子化合物は有機
溶剤溶液として不織シート状物に附与し、湿式凝固され
る場合が非常に多い。しかしながら、この際使用される
有機溶剤が非常に引火性の強い且つ毒性の強い物質であ
ることが多く、火災や毒性危険防止のため溶剤回収に際
して非常に多くの注意を払う必要がある。又、溶剤も高
価であり、水の希薄液からの回収に多大のコストがかか
るという問題点がある。
【0004】これら種々の問題点のために、不織シート
状物に附与する弾性高分子化合物を有機溶剤タイプから
水系エマルジョンタイプへ移行すべく種々検討がなされ
ているが、未だ水系エマルジョンタイプを使って満足す
べき風合と物性を有し且つ立毛品位に優れた人工皮革は
得られていない。
【0005】その理由は、水系高分子エマルジョンを不
織シート状物に附与し加熱乾燥すると、水中に分散して
いた高分子エマルジョンの粒子が、水の移動に引き連ら
れて不織シート状物の表面層に集中的に付着する現象、
所謂マイグレーション現象を起すためである。即ち、こ
のマイグレーション現象によって、エマルジョン物質は
シート状物の表面層に多量に付着し内層には殆んど付着
してない状態となるため、その結果として、物性(例え
ば耐摩耗性)が低く、非常に皺の付き易い硬い風合の人
工皮革しか得られない。
【0006】又、表面層に多量のエマルジョン物質が付
着するため、表面層をバフィング等により起毛を行なっ
ても立毛形成が難しく、良好な立毛品位が得られない等
の問題があった。従来、上記問題を解決するためにマイ
グレーション現象を抑制する試みが種々なされている。
例えば、特開昭52−28904号公報に開示されてい
るようなゲル化剤及び感熱促進剤を添加した合成エマル
ジョンを45℃以下の感熱温度に調整し、繊維基布に含
浸し90℃以上の熱水浴中でゲル化させる方法がある。
【0007】この方法は確かにマイグレーションの抑制
には有効で実験室的スケールでは実施出来るが、実際の
生産スケールでは熱水浴中へのエマルジョンの脱落が無
視出来ず、特に低濃度エマルジョン程脱落が激しく起
り、熱水浴内の汚染度が継時的に変化し、ゲル化性が微
妙に変わり、安定な品質のものをつくることが出来な
い。更に、感熱温度が低いために、年間を通じて変化す
る室温や水温の影響を受けエマルジョンが不安定になり
易く、一定の品質のものが出来ない。
【0008】また、感熱促進剤としてのノニオン系界面
活性剤は樹脂と繊維との接着力を弱める作用があり、エ
マルジョン濃度が10%以下の低濃度でその影響が顕著
に表われ、人工皮革とした場合繊維の交絡だけでは耐え
られず、スリップ現象が起り耐摩耗性が極端に低下した
り、編織物により補強布のない不織シートの場合に、染
色中に切断することもしばしば起る。又、この接着の弱
さに起因すると思えるが、樹脂自体が染色中に脱落し、
染色機壁に付着したり製品表面に再付着するなど大きな
問題が起る。
【0009】このような感熱剤添加の弊害を取り除くた
めにポリウレタンエマルジョン自体に感熱凝固能をもた
せた特開昭57−39286号公報が開示されている。
しかし、この方法は凝固の際の熱雰囲気の設定が重要で
あり、実施例に示されるように熱水処理でのゲル化であ
れば可能であるが、加熱乾燥では熱伝達が悪いため、ゲ
ル化性が悪くマイグレーションを抑制することは難かし
い。
【0010】又、これら従来技術は単糸2.0〜8.0
d程度の比較的太い繊維の領域にのみ有効であり、本発
明のような0.5d以下の極細繊維層を有す領域では毛
管現象が激しくエマルジョン粒子のマイグレーションが
一層起り易く満足すべきものは得られない。 まして
や、不織シートが高目付けになると、その影響は顕著で
ある。更に、これら従来技術に共通していえることは、
20%以上の高濃度エマルジョンの含浸を前提とした技
術思想であるため、得られる人工皮革の風合は全体的に
硬いものとなる。このようにいずれの方法においても、
工程性がよくしかも、品質、特に耐摩耗性や風合を同時
に満たすことは容易ではなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らは、かかる
課題を解決すべく鋭意検討の結果、本発明に達した。即
ち、本発明の目的は、水系ポリウレタンエマルジョンを
使用して、柔軟で耐摩耗性良好な人工皮革を工業的に安
定に製造する方法を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、少くと
も表面繊維層として単繊維繊度0.5デニール以下の極
細繊維を主体としてなる繊維層を含んでなる不織シート
状物に、強制乳化された非イオン性のエマルジョンで、
それを構成するエマルジョン粒子の平均粒径が0.1〜
2.0μmである水系ポリウレタンエマルジョンに無機
塩類を溶解、混合した処理液を付与し、加熱乾燥するこ
とにより達成される。
【0013】以下、本発明を詳細に説明する。本発明に
用いる不織シート状物は、表面繊維層として単繊維繊度
0.5デニール以下の極細繊維を主体としてなる繊維層
を有すれば、前記表面繊維層につながる層としてはどの
ような構成シート状物を用いてもよい。例えば、表面繊
維層と同一構成の繊維層で不織シート状物全体を構成し
てもよく、また表面繊維層につながる層として、表面繊
維層で片面全体が覆われ、且つ三次元交絡している編織
物からなる層を配置してもよい。後者の場合には、前記
編織物の下層に任意の構成シート状物をつなげて配置し
てもよい。
【0014】前記単繊維繊度0.5デニール以下の極細
繊維の繊維素材としては、通常の人工皮革に用いられる
ものなら特に制限はなく、例えばポリエチレンテレフタ
レート(P.E.T.)、ナイロン6、ナイロン66、
ポリアクリルニトリル等を用いることが出来る。極細繊
維としては、通常の湿式、乾式及び溶融紡糸法により直
接紡糸されたもの、更にメルトブローン法、海島型繊維
及びポリマープレンド繊維から一成分を抽出除去する方
法、及び割繊糸法等によって得られるものが使用出来
る。
【0015】本発明においては、前記方法で得られる単
繊維繊度0.5デニール以下の極細繊維を主体としてな
る表面繊維層を有する不織シート状物が適用される。該
単繊維繊度が0.5デニール以上の場合は、繊維の剛性
が大きく表面立毛の腰が強いために、人工皮革特有の高
級な表面品位、手触り感、及びラィティング効果を得る
ことが出来ない。
【0016】また、不織シート状物中に少量の温水可溶
性短繊維(例えばビニロン)を混合することは本発明の
目的を阻害しない範囲で構わない。その場合の混合率は
50%以下を目途とする。50%以上になるとポリウレ
タン樹脂の把持力の低下や染色時の泡の発生等悪影響が
クローズアップする。不織シート状物を得る方法として
は、上記各種極細繊維から、カード、クロスレイヤー、
ランダムウェーバー等の乾式法、及び水中に極細繊維を
分散させて湿式抄造法等により不織ウエブを製造し、ニ
ードルパンチ、流体交絡処理により交絡一体化すること
によって得られる。
【0017】本発明者らは、ある限定された条件の水系
ポリウレタンエマルジョンに感熱剤として無機塩類を溶
解し、混合することによって、従来加熱乾燥では熱伝達
効率が悪く、特に0.5d以下の極細繊維からなる高目
付けシートでは達成が困難とされていたマイグレーショ
ンを見事に抑制させることが出来るだけでなく、20%
未満の低濃度エマルジョンにおいてもゲル化による造膜
が可能であるという新しい知見を得て本発明を完成した
ものである。
【0018】本発明の方法によって得られた不織シート
状物の断面を電子顕微鏡で観察してみると、マイグレー
ションが抑制されたウレタン樹脂が無機塩類の結晶を介
することなく直接繊維に付着し、繊維同志を接着固定し
ている様子が観察された。結晶塩は、樹脂や繊維の表面
や更には、不織シート状物の表裏面へマイグレートして
付着していた。念のために、このゲル化させた不織シー
ト状物を水洗し塩を除去したものを再度電子顕微鏡で観
察したが、樹脂の付着状態に変化は見られなかった。
【0019】このことより、ウレタン粒子がゲル化の過
程で結合し、樹脂膜を強固なものとしつつ固形化し、塩
は塩の水溶液となってマイグレートしているものと考え
られる。従って、樹脂のバインダーとしての性能は十分
であると考えられる。
【0020】本発明によれば、水系ポリウレタンエマル
ジョンを低濃度で含浸しても、物性、特に耐摩耗性を大
巾に低下させることがないという大きな特徴を有する。
これは、恐らく、先の樹脂の付着状態によるところが大
きいと考えられ、感熱剤を界面活性剤に代えたり、熱水
ゲル化させる従来の方式のものとは樹脂の接着状態が本
質的に異なると考えてる。
【0021】本発明により水系ポリウレタンエマルジョ
ンの低濃度含浸が可能となったので、風合の柔軟化が一
気に達成出来た。更に、不織シート状物の内部に織編物
を封入して補強した基布に本発明の方法を適用すれば、
3〜5%の極低濃度エマルジョンでも実用に十分耐える
耐摩耗性能を付与することができ、しかも、該水系ポリ
ウレタンエマルジョンが低濃度であるために、極細繊維
の保有する独得な柔軟な風合を保持することが出来る。
【0022】勿論、10%以上の高濃度エマルジョンを
含浸しても風合は固くならずむしろ充実感が付与された
ものが得られる。又、家具用途等資材分野においては、
200g/m2 以上の高目付が要求されるがその場合で
も広い範囲の濃度条件が適用でき、特に10%以上の高
濃度条件と組み合わせれば高度の耐摩耗性が付与され、
その割には風合は柔軟で腰があり、決してペーパーライ
クなものとはならない。
【0023】本発明の構成条件について更に詳しく説明
する。本発明の水系ポリウレタンエマルジョンは、乳化
剤、例えば非イオン系乳化剤、アニオン性乳化剤の存在
下で高い機械的剪断力で水中により強制乳化した非イオ
ン性エマルジョンであり、そのエマルジョン粒子の平均
粒子径が0.1〜2.0μmという通常のウレタンエマ
ルジョン粒子にしてはやや大きめであることが最大の特
徴である。
【0024】本発明の水系ポリウレタンエマルジョンを
得る強制乳化法としては、例えば反応の完了した液状ポ
リウレタンポリマーを該乳化剤でエマルジョン化する転
相乳化法、末端イソシアネートプレポリマーを乳化分散
すると同時に/又はその後にアミン類等の鎖伸長剤で鎖
伸長反応を完結させ、高分子量化して得られるプレポリ
マー法が挙げられ、特に良好な摩粍性のシートを得るた
めにはプレポリマー法が特に好ましい。
【0025】また、乳化分散性を向上させるために、ポ
リウレタンのポリマー分子骨格に、エチレンオキサイド
又はプロピレンオキサイド等の高分子付加物のようなノ
ニオン性の親水基をを側鎖に導入したり、耐熱性、耐熱
水性を向上させる目的で、トリメチロールプロパン等の
三官能グリコール、三官能アミン等を反応させ、架橋構
造を形成するなどのポリウレタン自体の変性による改質
手段も本発明に好適に用いられる。
【0026】しかしながら、ポリマー分子骨格にカルボ
ン酸基等のアニオン性の親水基を導入して乳化分散性を
向上せしめた、アニオン性の水系ポリウレタンエマルジ
ョンは逆に耐熱性、耐熱水性が低下するばかりか、乾燥
時のエマルジョン粒子のマイグレーションを十分に抑制
できず、本発明の効果が得られない。
【0027】本発明の水系ポリウレタンエマルジョンに
おいて、エマルジョン粒子の平均粒子径が0.1μm未
満では乾燥時のマイグレーションを抑制出来ず、本発明
の柔軟で耐磨耗性の良好な人工皮革は得られないし、ま
た本発明の方法を工業的に且つ安定に実施することが困
難である。又、2.0μmを越えると、エマルジョンの
安定も悪くなるが、樹脂としての造膜性も劣り、染色時
の脱落、耐摩耗性を満たすことが出来ない。
【0028】該エマルジョンに混合添加する無機塩類と
しては、アルカリ金属又はアルカリ土類金属からなる中
性塩で一価又は二価の硫酸塩、硝酸塩、塩化物である。
例えば、NaCl、Na2 SO4 、NaNO3 、CaS
4 、CaCl2 、MgCl2 などが挙げられる。工程
管理、原料の入手のし易さ、経済性、公害など総合的に
考えると、Na2 SO4 が最も有効である。
【0029】無機塩類の添加濃度は、塩の種類によって
ゲル化性が異なるので一概にいえないが、エマルジョン
に対して1〜10%が望ましい。本発明の水系ポリウレ
タンエマルジョンを加温しても、20%未満では感熱凝
固しないが、該無機塩類を添加することで80℃以下の
温度に加温した時に感熱ゲル化を生じるように調整すべ
きである。多量に無機塩類を添加するとエマルジョンが
室温でゲル化を起すことがある。
【0030】本発明の水系ポリウレタンエマルジョンを
構成するポリウレタン成分の組成としては、以下のもの
が例示される。ポリオール成分としてポリエチレンアジ
ペートグリコール、ポリブチレンアジペートグリコール
などのポリエステルジオール類;ポリエチレングリコー
ル、ポリテトラメチレングリコールなどのポリエーテル
グリコール類;ポリカーボネートジオール類等が挙げら
れる。イソシアネート成分としては、ジフェニルメタン
−4,4’−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネ
ート;ジシクロヘキシルメタン−4,4’−ジイソシア
ネート等の脂環族ジイソシアネート;ヘキサメチレンジ
イソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート等が挙げら
れる。
【0031】また、鎖伸長剤としては、エチレングリコ
ール等のグリコール類;エチレンジアミン、4,4’−
ジアミノジフェニルメタン等のジアミン類などを挙げる
ことができる。そして、上記各種成分を適宜組合せて原
料ポリウレタンとすることができる。
【0032】また、エマルジョン中に必要に応じて紫外
線吸収剤、酸化防止剤等の安定剤、顔料等の着色剤、浸
透剤などの界面活性剤、防黴剤、増粘剤、ポリビニルア
ルコール、CMC等の水溶性高分子化合物、ポリビニル
メチルエーテル系などの熱感促進剤などを添加すること
ができる。無機塩類を添加した水系ウレタンエマルジョ
ンの不織シート状物への付与方法は、従来の含浸法、ス
プレー法、コーティング法等任意の方法によって行なう
ことが出来る。
【0033】水系ポリウレタンエマルジョンを構成する
ポリウレタン樹脂の付与量(固形分)は、目的に応じて
任意の値が採用される。一般的には不織シート状物10
0重量部に対し3〜100重量部である。更に、加熱乾
燥の具体的方法としては、熱風乾燥、赤外線加熱、高周
波加熱等任意の加熱手段を適用出来るが、設備投資額、
維持管理の容易さ等から考えると、ピンテンターやクリ
ップテンターなどの熱風乾燥機が一般的である。
【0034】乾燥温度は感熱性を付与した水系ポリウレ
タンエマルジョンのゲル化温度以上である。一般的に
は、上記エマルジョンのゲル化温度は60〜80℃とす
るのが、加熱前にゲル化することがなく好ましい。ゲル
化した樹脂の性能を十分発揮させるために、最低でも1
10℃は必要で、望ましくは130℃以上である。しか
し、樹脂の耐熱性や繊維の劣化を考えると、180℃以
上は避けるべきである。
【0035】本発明の方法が適用される不織シート状物
は、人工皮革用原反として直接染色機へ投入して製品と
して仕上げることが出来る。特に、液流揉布染色機を用
いると起毛のなびきの良さの他、柔軟性を更に高めるこ
とができ有効である。又、本発明の水系ポリウレタンエ
マルジョンを、不織シート状物に付与する前に、不織シ
ート状物を予め染色等で着色することは、エマルジョン
物質に吸尽される染料のロスを防ぐことが出来る点で好
ましい。
【0036】
【実施例】本発明を下記の実施例により説明するが、そ
れらは本発明の範囲を制限しない。なお、物性はそれぞ
れの試料をサーキュラー染色後に測定した。実施例の説
明中に用いられる各測定値の測定方法は下記の通りであ
る。 平均粒子径;堀場製作所製、自動粒径測定装置を用
い、分散媒を水とした光透過法遠心沈降法によりディス
ク回転速度3000rpmで測定する。 容積基準で測定したメジアン径で表わす。
【0037】 柔軟度 ;L1079−A法(45°
カンチレバー法) 摩耗強度;L1096法(マーチンデール法)
【0038】(実施例1)直接紡糸法によって単繊維繊
度0.1デニールのPET極細繊維を製造し、長さ5m
mに切断した細短繊維を水中に分散せしめ抄造用スラリ
ーとした。このスラリーを抄造し、目付50g/m2
不織シートを製造した。75デニール/36フィラメン
トのPET繊維からなる目付量50g/m2 の平織物の
両面に上記不織シートを積層し、高速水流の噴射により
三次元的に交絡一体化させた。高速水流は孔径0.1m
mの直進流噴射ノズルから30kg/cm2 の圧力で噴
射した。
【0039】積層シートは下面に吸引装置を有する80
メッシュの金網にのせ、ノズルから30mmの位置で高
圧水流を衝突させた。積層シートの表裏両面からこの操
作を行ない目付量150g/m2 、厚さ0.55mmの
シート状物を製造した。このシート状物を#400のエ
メリーペーパーを用い、ペーパー速度700m/分で表
面をバフィングした。これに平均粒子径0.3μmのポ
リエーテル系水系ポリウレタンエマルジョン(第一工業
製薬社製「スーパーフレックス」強制乳化型、非イオン
系固形分45重量%)7%濃度で感熱剤としてNa2
4 5%を加えた調合液を作成した。
【0040】この調合液を攪拌しながら加温したところ
60℃でゲル化物が認められた(ちなみに、感熱剤を添
加しない7%濃度の同じエマルジョンは85℃まで加温
したが、全くゲル化物は認められなかった。)。この調
合液を先のシート状物に含浸し、マングルでピックアッ
プ率150%になるように絞った。次いで、130℃の
ピンテンター乾燥機で3分加熱乾燥した。
【0041】この不織シートを染色前にその一部を水洗
乾燥し、断面を電子顕微鏡で観察したところ、中心層迄
均一に樹脂が付着している様子が見られた。上記不織シ
ートを水洗なしにサーキュラー染色し、乾燥仕上げを行
なったところ、満足すべき物性と風合を有し、立毛品位
の優れたスエード調人工皮革が得られた。このスエード
調人工皮革の物性を表1に示す。
【0042】(実施例2)実施例1で使用した不織シー
ト状物に、平均粒子径の異なる次の3種のポリエーテル
系水系ポリウレタンエマルジョン(0.08μm、1.
4μm、2.2μm)(第一工業製薬社製、「スーパー
フレックス」強制乳化型、非イオン系、固形分45重量
%)を各々7%濃度に調合し、感熱剤としてNa2 SO
4 5%で一定とした調合液を前記不織シートを含浸し、
実施例1と同様にしてスエード調人工皮革を得た。これ
ら人工皮革の物性を実施例2−1、2−2、2−3とし
て表1に示す。
【0043】(比較例1)実施例1,2で用いたそれぞ
れ平均粒子径0.3、1.4μmの水系ポリウレタンエ
マルジョンの7%濃度に、感熱剤としてNa2 SO4
添加せず、実施例1と同様な調合として不織シートに適
合したが、いずれも硬くてシワの付き易い風合であり、
摩耗強度も極端に悪く、表面立毛は全く発現しなかっ
た。この人工皮革の物性を表1に示す。
【0044】
【表1】
【0045】(比較例2)実施例1で使用した不織シー
ト状物に平均粒子径0.3、1.4μmのアニオン性水
系ポリウレタンエマルジョン(第一工業製薬(株)製
「スーパーフレクッスシリーズ、固形分40%)の7%
濃度に、感熱剤としてNa2 SO4 5%で調合、含浸
し、ピックアップ率150%で絞り、130℃のピンテ
ンター乾燥機で3分加熱乾燥した後、水洗なしでサーキ
ュラー染色して仕上げた。
【0046】しかし、いずれの粒径のものも、感熱ゲル
化が不充分で表面立毛は全く発現せず、ダンボール状の
硬い風合いであった。また、感熱剤をMgCl2 5%に
変えて同様な実験をしたが、結果は同じであった。
【0047】(実施例3)実施例1と同様の抄造用スラ
リーを用いて目付120g/m2 の不織シートを製造し
た。75デニール/36フィラメントのPET繊維から
なる目付量50g/m2 の平織物の両面に前記不織シー
トを積層し、実施例1と同様な方法で290g/m2
不織シートを製造し、#400のエメリーペーパーで表
面をバフィングした。
【0048】これに平均粒径0.3μmのポリエーテル
系水系ポリウレタンエマルジョン(第一工業製薬社製
「スーパーフレックス」強制乳化型、非イオン系、固形
分45重量%)7%濃度に感熱剤としてNa2 SO4
%を加えた調合液を含浸し、マングルでピックアップ率
170%になるように絞った。次いで、150℃のピン
テンター乾燥機で4分加熱乾燥した。この不織シートを
水洗なしにサーキュラー染色機で染色し乾燥仕上げを行
ない、厚み1.00mmの厚手タイプのスエード調人工
皮革を得た。風合、耐摩耗性、表面立毛品位いずれも申
し分ないものであった。
【0049】(実施例4)実施例1で用いた不織シート
に平均粒径0.6μmのポリエーテル系水系ポリウレタ
ンエマルジョン(第一工業製薬社製「スーパーフレック
ス」固形分43重量%)を3%及び15%濃度に調合
し、感熱剤としてNaCl6%を加えた調合液を含浸
し、マングルでピックアップ率140%に絞った。次い
で、140℃のピンテンター乾燥機で3分加熱乾燥し
た。この不織シートを水洗なしにサーキュラー染色機で
染色し、乾燥仕上げを行ない、0.50mm厚みのスエ
ード調人工皮革を得た。
【0050】表2に示す物性の通りであり、3%濃度で
含浸したものは風合は極めて柔軟で、耐摩耗性も500
0回で軽衣料としては申し分ないものであった。又、1
5%濃度で含浸したものは、製品の見掛け密度も高く充
実感がありペーパーな風合いを全く感じない仕上りで張
りを要求される衣料分野に好適であった。
【0051】
【表2】
【0052】(実施例5)直接紡糸法によって単繊維繊
度0.1デニールのPET極細繊維を製造し、長さ5m
mにカットし、水中に分散させ抄造用スラリーとし、目
付75g/m2 のシートを製造してこれを表層成分とし
た。
【0053】裏層成分として、ナイロン66単繊維繊度
1.0デニールを10mmにカットしたものを同様に水
分散させ、目付100g/m2 のシートを製造した。こ
の二成分の不織シートを積層し、孔径0.1mの高速水
流で水圧40kg/m2 で処理し、三次元的に交絡一体
化させた。このシート状物を#400のエメリーペーパ
ーでペーパー速度900m/分で表面の極細系層をバフ
ィングした。
【0054】この不織シート状物に平均粒子径0.8μ
mのポリエーテル系水系ポリウレタンエマルジョン(第
一工業製薬社製「スーパーフレックス」固形分45重量
%)を9%濃度で感熱剤としてNaCl6%を加えた調
合液を含浸し、マングルでピックアップ率130%にな
るよう絞った。次いで、130℃のピンテンター乾燥機
で3分加熱乾燥した。
【0055】このものを水洗なしに分散・酸性染料の混
合浴で120℃でサーキュラー染色した。染色に切断す
ることなく仕上った製品は、表面品位、風合い、耐摩耗
性含めた機械物性は良好であった。このものは靴資材に
は好適であった。
【0056】
【発明の効果】以上の通り、極細繊維を主体としてなる
不織シート状物に特定の水系ポリウレタンエマルジョン
を付与し、加熱乾燥したので、柔軟で耐摩耗性良好な人
工皮革を提供できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭52−28904(JP,A) 特公 昭63−66955(JP,B2) 特公 昭59−9574(JP,B2) 「ポリウレタンの合成・配合と機能 化・用途展開」株式会社技術情報協会 1989年7月15日発行 第450〜466頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) D06N 3/14 D06M 15/564 - 15/576

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少くとも表面繊維層として単繊維繊度
    0.5デニール以下の極細繊維を主体としてなる繊維層
    を含んで成る不織シート状物に、強制乳化された非イオ
    ン性のエマルジョンで、それを構成するエマルジョン粒
    子の平均粒径が0.1〜2.0μmである水系ポリウレ
    タンエマルジョンに無機塩類を溶解、混合した処理液を
    付与し、加熱乾燥してなることを特徴とする、柔軟で耐
    摩耗性良好な人工皮革の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記無機塩類がアルカリ金属又はアルカ
    リ土類金属からなる中性塩で一価又は二価の硫酸塩、硝
    酸塩、塩化物であることを特徴とする、請求項1に記載
    の柔軟で耐摩耗性良好な人工皮革の製造方法。
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