JP2014024019A - 花粉捕集用エアフィルター濾材 - Google Patents

花粉捕集用エアフィルター濾材 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の課題は、従来技術の欠点を解消し、空気を濾過する条件下で除塵効率が向上し、更には重なり合った濾材同士の接着を防ぐことのできる花粉捕集用エアフィルター濾材を提供することである。
【解決手段】上記の課題は、不織布基材に水系ポリウレタン樹脂を含有させてなる花粉捕集用エアフィルター濾材において、厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されていることを特徴とする花粉捕集用エアフィルター濾材により、解決された。
【選択図】なし

Description

本発明は花粉捕集用エアフィルター濾材に関するものである。
花粉は、不織布やネットといったフィルター基材では物理的に捕集することが難しい。花粉を捕集するためには、フィルター基材に捕集性能を向上するような加工を行うことが不可欠である。例えば、塵埃捕集性を高めるために、−60〜20℃のガラス転移点を有するポリウレタン樹脂を基材に付与したことを特徴とする集塵捕集材が開示されている(例えば、特許文献1参照)。この集塵捕集材では、基材表面への塵埃付着性を高めることはできるが、エアフィルターのように空気を濾過する条件下では、塵埃捕集性能を高めることはできないという問題点があった。また、捕集効率を高めたフィルターとして、ポリマーを主体とする粘着剤が付着した濾材からなるフィルターが知られている(例えば、特許文献2参照)。しかし、このフィルターは製造時や保管時に、重なり合った濾材同士が接着し、ハンドリングが悪いという問題点があった。
特開2003−80016号公報 特開平7−265622号公報
本発明の課題は、従来技術の欠点を解消し、空気を濾過する条件下で除塵効率が向上し、更には重なり合った濾材同士の接着を防ぐことのできる花粉捕集用エアフィルター濾材を提供することである。
上記の課題は、不織布基材に水系ポリウレタン樹脂を含有させてなる花粉捕集用エアフィルター濾材において、厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されていて、水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量(A)と不織布基材の乾燥質量(B)の比率(A/B)が0.1<A/B<0.5の範囲であることを特徴とする花粉捕集用エアフィルター濾材により、解決された。
本発明により、花粉の捕集性能が飛躍的に向上し、製造時や保管時に重なり合った濾材同士が接着せず、ハンドリング性の良い花粉捕集用エアフィルター濾材の提供が可能となる。
本発明の花粉捕集用エアフィルター濾材は、不織布基材に水系ポリウレタン樹脂を含有させてなる花粉捕集用エアフィルター濾材であり、厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されていて、水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量(A)と不織布基材の乾燥質量(B)の比率(A/B)が0.1<A/B<0.5の範囲であることを特徴とする。
「不織布基材を構成する繊維全体が水系ポリウレタン樹脂で被覆されている」とは、不織基材を構成する繊維の表面が水系ポリウレタン樹脂でムラなく被覆されている状態である。「不織布基材を構成する繊維全体が水系ポリウレタン樹脂でムラなく被覆されている」状態の判定方法は、光学顕微鏡、走査型電子顕微鏡(SEM)−エネルギー分散型X線分光法(EDX)や顕微赤外(IR)分光法等によって判定することができ、本発明品の判別方法は特定の手法に限定されない。光学顕微鏡を用いた目視判定は、添着液に着色顔料を加えて製造した発明品の繊維表面の状態を視認することができる。SEM−EDXでの判定は、添着液に金属粉体を添加して製造した発明品の繊維表面の状態をマッピングすることにより視認することができる。顕微IR分光法での判定は、濾材の繊維表面上のイソシアネート基をマッピングすることにより視認することができる。顕微IRでの判定は、不織布基材がポリウレタン系繊維以外の繊維で構成されている場合に適用することができる。
「厚み方向に水系ポリウレタン樹脂が均一に分布する」とは、不織布基材を表面層、中間層、裏面層の3つに厚み方向に3分割した場合、各層に添着した水系ポリウレタン樹脂量の差が各々20質量%以内の状態を言う。各層間に添着した水系ポリウレタン樹脂の添着量の差が20質量%より大きいと、花粉捕集用フィルター濾材として実用化しうる花粉捕集性能を得られない場合がある。「厚み方向に水系ポリウレタン樹脂が均一に分布する」状態の判定方法であるが、添着液に不織布基材と異なる色の着色顔料を加えて製造した発明品の各層を画像スキャンし、二値化画像解析し、着色面積率を比較することで判定することができる。
本発明の花粉捕集用エアフィルター濾材は、水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量(A)と不織布基材の乾燥質量(B)の比率(A/B)が、0.1<A/B<0.5である。A/Bが0.1より小さいと、空気を濾過する条件下では塵埃捕集性能を高めることができない。A/Bが0.5より大きいと、強いタック性が発現して濾材同士が接着する。より好ましくは、0.2<A/B<0.5であり、更に好ましくは0.3<A/B<0.5である。
ポリウレタン樹脂はポリイソシアネート化合物とポリオール化合物をウレタン結合で共重合されてなる樹脂である。
ポリイソシアネート化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフチレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等のポリイソシアネート化合物が挙げられる。これらポリイソシアネート化合物のうち、特に好ましいのは、キシリレンジイソシアネート、1,3−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネートが挙げられる。これらポリイソシアネート化合物は、1種を単独で使用することもでき、また2種以上を組み合わせて使用することもできる。
ポリオール化合物としては、例えば、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール等が挙げられる。ポリエステルポリオールとしては、ポリエチレンアジペート、ポリエチレンプロピレンアジペート、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンブチレンアジペート、ポリヘキサメチレンアジペート、ポリジエチレンアジペート、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンイソフタレート、ポリヘキサメチレンイソフタレート、ポリエチレンサクシネート、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンセバケート、ポリブチレンセバケート、ポリ−ε−カプロラクタムジオール、ポリ(3−メチル−1,5−ペンチレンアジペート)等が挙げられ、ポリエーテルポリオールとしては、ポリオキシテトラメチレングリコール、ポリオキシプロピレングリコール、ポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレン・オキシプロピレングリコール等が挙げられ、ポリカーボネートポリオールとしては、ポリテトラメチレンカーボネートジオール、ポリヘキサメチレンカーボネートジオール、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレンカーボネートジオール等が挙げられる。アクリルポリオールとしては、エチレン性不飽和基1個と水酸基とを有する単量体から得られる単独重合体及びこれら単量体と他の単量体との共重合体である。これらポリオール化合物は、1種を単独で使用することもでき、また2種以上を組み合わせて使用することもできる。
水系ポリウレタン樹脂における「水系」とは、ポリウレタン樹脂の分散媒体の主成分が水であることを言う。
本発明において、水系ポリウレタン樹脂には、本発明の効果を損なわない範囲において、水に加えてその他のバインダー成分として、例えば酢酸ビニル系、エチレン酢酸ビニル系、アクリル系、アクリルスチレン系等のエマルジョン;スチレン・ブタジエン系、アクリロニトリル・ブタジエン系、アクリル・ブタジエン系等のラテックス;ポリエチレン系、ポリオレフィン系等のアイオノマー;ポリエステル、ポリウレタン、ポリエチレン、ポリアミド、エポキシ樹脂等の各種水系分散体、水分散液を併用してもよい。
水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量(A)とその他のバインダー樹脂の乾燥質量(C)の比率(C/A)は、C/A≦3の範囲内が好ましい。C/A>3では、十分な花粉捕集性能が得られない場合がある。
本発明に用いられる不織布基材は、ポリアミド系繊維、ポリエステル系繊維、ポリアルキレンパラオキシベンゾエート系繊維、ポリウレタン系繊維、ポリビニルアルコール系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリアクリロニトリル系繊維、ポリオレフィン系繊維、フェノール系繊維等の合成繊維、ガラス繊維、金属繊維、アルミナ繊維、炭素繊維、活性炭素繊維等の無機繊維、木材パルプ、竹パルプ、麻パルプ、ケナフパルプ、藁パルプ、バガスパルプ、コットンリンターパルプ、木綿、羊毛、絹等の天然繊維、古紙再生パルプ、レーヨン等の再生セルロース繊維やコラーゲン等のタンパク質、アルギン酸、キチン、キトサン、澱粉等の多糖類等を原料とした再生繊維等、あるいはこれらの繊維に親水性や難燃性等の機能を付与した繊維等を単独又は組み合わせて使用し、各種方法によって製造したものである。
本発明に用いられる不織布基材の製造方法については特に制限はなく、目的・用途に応じて、乾式法、湿式抄造法、メルトブローン法、スパンボンド法、フラッシュ紡糸法、エアレイド法等で得られたウェブを水流交絡法、ニードルパンチ法、ステッチボンド法等の物理的方法、サーマルボンド法等の熱による接着方法、レジンボンド等の接着剤による接着方法で強度を発現させる方法を適宜組み合わせて製造することができる。
本発明に用いられる不織布基材の目付けは、25g/mより高いものが適している。目付けが25g/m以下であると、不織布基材の目が粗くなり、花粉捕集用フィルター濾材として実用化しうる花粉捕集性能を得られない場合がある。より好ましい目付けは40g/m超であり、更に好ましい目付けは60g/m超である。目付けの好ましい上限値は、250g/mである。
不織布基材へのポリウレタン樹脂の添着方法は、特に制限はなく、2ロールタイプのコンベンショナルサイズプレス(ホリゾンタル型、インクラインド型)、タブサイズプレス、ゲートロールサイズプレス、フィルムトランファー方式のサイズプレス等や、ロールコーター、エアドクターコーター、ロッド(バー)コーター、ブレードコーター、スプレーコーター、グラビアコーター、マイクログラビアコーター、コンマコーター、ダイコーター、カーテンコーターを用いた方法等が挙げられる。特にサイズプレス、スプレーコーターはポリウレタン樹脂が濾材の厚み方向に均一に分布して、繊維全体に添着するため望ましい。
本発明において、水系ポリウレタン樹脂とブロッキング防止剤とを併用すると、濾材同士の接着を防ぐために効果的である。
ブロッキング防止剤としては、例えばポリエチレン系ワックス、ステアリン酸亜鉛、ポリエチレン系ワックス乳化物、酸化ポリエチレン系ワックス、パラフィンワックス等から選ばれたワックス類、シリコーン系樹脂や高級脂肪酸カルシウム塩等の金属石鹸類等の中から、ブロッキング防止効果を考慮して適宜選択可能である。
ブロッキング防止剤の添加量には特に限定しないが、過剰に添加すると後工程で滑り易くなり加工適性を損なう恐れがある。
水系ポリウレタン樹脂と感熱ゲル化剤とを併用すると、水系ポリウレタン樹脂が不織布基材中で偏って凝固するマイグレーション発生せず、濾材の厚み方向に該ポリウレタン樹脂を均一に分布させるために効果的である。更には、不織布基材の繊維全体に水系ポリウレタン樹脂を均一に凝固できるため、得られる濾材の花粉捕集性能が優れたものになる。
感熱ゲル化剤としては、例えば、無機塩類、ポリエチレングリコール型ノニオン性界面活性剤、ポリビニルメチルエーテル、ポリプロピレングリコール、シリコーンポリエーテル共重合体、ポリシロキサン等を挙げることができ、これらは単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。これらのうちでも感熱ゲル化剤としては、マイグレーションが発生しにくい点から、無機塩類とポリエチレングリコール型ノニオン性界面活性剤との組み合わせが好ましい。上記のポリエチレングリコール型ノニオン性界面活性剤としては、例えば、高級アルコールのエチレンオキサイド付加物、アルキルフェノールのエチレンオキサイド付加物、脂肪酸のエチレンオキサイド付加物、多価アルコール脂肪酸エステルのエチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンのエチレンオキサイド付加物、ポリプロピレングリコールのエチレンオキサイド付加物等を挙げることができる。また無機塩類としては、ノニオン性界面活性剤の曇点を低下させるような一価又は二価の金属塩が用いられ、例えば、炭酸ナトリウム、硫酸ナトリウム、塩化カルシウム、水酸化ナトリウム、硫酸カルシウム、酸化亜鉛、塩化亜鉛、塩化マグネシウム、塩化カリウム、炭酸カリウム、硝酸ナトリウム、硝酸鉛等を挙げることができ、中でも塩化カルシウムが好ましい。
本発明の花粉捕集用エアフィルター濾材は、空気調和機で使用することによって、効率よく花粉を捕集することができる。空気調和機としては、例えば、エアコン、空気清浄器、加湿機、除湿機、加湿機能付き空気清浄器、除湿及び加湿機能付き空気清浄器、エアワッシャー、扇風機、換気扇、ヒーター等が挙げられるが、本発明品を使用する空気調和機の種類はこれらに限定されない。
以下、本発明の実施例を示す。
(実施例1)
[水系ポリウレタン樹脂の調製]
ノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)AP−12)とノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)N−33)を乾燥質量比8:2.6の割合でブレンドし、水系ポリウレタン樹脂を得た。
[添着液の調製]
水系ポリウレタン樹脂と黒色着色顔料(トーヨーケム製、EMF(商標登録) BRACK HK)を乾燥質量比10:5の割合でブレンドした。液中の固形分濃度が50質量%になるように水で希釈したものを添着液に用いた。
[不織布の調製]
ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度3.3デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度4.4デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度6.6デシテックス、繊維長51mm)を20:60:20の比率でブレンド後に開繊しウェブを形成、サーマルボンド法で繊維を結着した目付け30g/mのPET不織布を得た。
[エアフィルター濾材の調製]
スプレー塗布装置を用いて、目付け30g/mのPET不織布に添着液を水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量で10.0g/mを添着した。塗布方法であるが、該ポリウレタン樹脂の乾燥質量で表面と裏面それぞれの方向から5.0g/mずつをスプレー塗布した。厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されるようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った。水系ポリウレタン樹脂を添着したPET不織布は、内部温度120℃の熱風乾燥機中で10分間乾燥させ、実施例1のエアフィルター濾材を得た。
(比較例1)
[エアフィルター濾材の調製]
水系ポリウレタン樹脂が均一に分布しないようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った以外は、実施例1と同様の方法で、比較例1のエアフィルター濾材を得た。
(比較例2)
[エアフィルター濾材の調製]
スプレー塗布装置を用いて、目付け30g/mのPET不織布に、水系ポリウレタン樹脂を乾燥質量で片面方向からのみ10.0g/mをスプレー塗布し、厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布しないように添着加工を行った以外は、実施例1と同様の方法で、比較例2のエアフィルター濾材を得た。
(実施例2)
[エアフィルター濾材の調製]
水系ポリウレタン樹脂を乾燥質量で5.0g/m添着した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例2のエアフィルター濾材を得た。塗布方法であるが、該ポリウレタン樹脂の乾燥質量で表面と裏面それぞれの方向から2.5g/mずつをスプレー塗布した。厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されるようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った。
(実施例3)
[エアフィルター濾材の調製]
水系ポリウレタン樹脂を乾燥質量で13.0g/m添着した以外は、実施例1と同様の方法で、実施例3のエアフィルターを得た。塗布方法であるが、該ポリウレタン樹脂の乾燥質量で表面と裏面それぞれの方向から6.5g/mずつをスプレー塗布した。厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されるようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った。
(比較例3)
[エアフィルター濾材の調製]
水系ポリウレタン樹脂を乾燥質量で3.0g/m添着した以外は、実施例1と同様の方法で、比較例3のエアフィルター濾材を得た。塗布方法であるが、該ポリウレタン樹脂の乾燥質量で表面と裏面それぞれの方向から1.5g/mずつをスプレー塗布した。厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されるようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った。
(比較例4)
[エアフィルター濾材の調製]
水系ポリウレタン樹脂を乾燥質量で15.0g/m添着した以外は、実施例1と同様の方法で、比較例4のエアフィルター濾材を得た。塗布方法であるが、該ポリウレタン樹脂の乾燥質量で表面と裏面それぞれの方向から7.5g/mずつをスプレー塗布した。厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されるようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った。
(実施例4)
[水系ポリウレタン樹脂の調製]
ノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)AP−12)とノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)N−33)を乾燥質量比8:2.6の割合でブレンドし、水系ポリウレタン樹脂を得た。
[添着液の調製]
水系ポリウレタン樹脂と黒色着色顔料(トーヨーケム製、EMF(商標登録) BRACK HK)とアクリル系樹脂(中央理科工業製、リカボンド(商標登録) FK−68H)を乾燥質量比10:5:30の割合でブレンドした。液中の固形分濃度が50質量%になるように水で希釈したものを添着液に用いた。
[不織布の調製]
ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度3.3デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度4.4デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度6.6デシテックス、繊維長51mm)を20:60:20の比率でブレンド後に開繊しウェブを形成、サーマルボンド法で繊維を結着した目付け30g/mのPET不織布を得た。
[エアフィルター濾材の調製]
スプレー塗布装置を用いて、目付け30g/mのPET不織布に添着液を水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量で10.0g/mを添着した。塗布方法であるが、該ポリウレタン樹脂の乾燥質量で表面と裏面それぞれの方向から5.0g/mずつをスプレー塗布した。厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されるようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った。水系ポリウレタン樹脂を添着したPET不織布は、内部温度120℃の熱風乾燥機中で10分間乾燥させ、実施例4のエアフィルター濾材を得た。
(実施例5)
[水系ポリウレタン樹脂の調製]
ノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)AP−12)とノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)N−33)を乾燥質量比8:2.6の割合でブレンドし、水系ポリウレタン樹脂を得た。
[添着液の調製]
水系ポリウレタン樹脂と黒色着色顔料(トーヨーケム製、EMF(商標登録) BRACK HK)を乾燥質量比10:5の割合でブレンドした。液中の固形分濃度が50質量%になるように水で希釈したものを添着液に用いた。
[不織布の調製]
ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度3.3デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度4.4デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度6.6デシテックス、繊維長51mm)を20:60:20の比率でブレンド後に開繊しウェブを形成、サーマルボンド法で繊維を結着した目付け40g/mのPET不織布を得た。
[エアフィルター濾材の調製]
スプレー塗布装置を用いて、目付け40g/mのPET不織布に添着液を水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量で13.2g/mを添着した。塗布方法であるが、該ポリウレタン樹脂の乾燥質量で表面と裏面それぞれの方向から6.1g/mずつをスプレー塗布した。厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されるようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った。水系ポリウレタン樹脂を添着したPET不織布は、内部温度120℃の熱風乾燥機中で10分間乾燥させ、実施例5のエアフィルター濾材を得た。
(実施例6)
[水系ポリウレタン樹脂の調製]
ノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)AP−12)とノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)N−33)を乾燥質量比8:2.6の割合でブレンドし、水系ポリウレタン樹脂を得た。
[添着液の調製]
水系ポリウレタン樹脂と黒色着色顔料(トーヨーケム製、EMF(商標登録) BRACK HK)を乾燥質量比10:5の割合でブレンドした。液中の固形分濃度が50質量%になるように水で希釈したものを添着液に用いた。
[不織布の調製]
ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度3.3デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度4.4デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度6.6デシテックス、繊維長51mm)を20:60:20の比率でブレンド後に開繊しウェブを形成、サーマルボンド法で繊維を結着した目付け60g/mのPET不織布を得た。
[エアフィルター濾材の調製]
スプレー塗布装置を用いて、目付け60g/mのPET不織布に添着液を水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量で19.8g/mを添着した。塗布方法であるが、該ポリウレタン樹脂の乾燥質量で表面と裏面それぞれの方向から9.9g/mずつをスプレー塗布した。厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されるようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った。水系ポリウレタン樹脂を添着したPET不織布は、内部温度120℃の熱風乾燥機中で10分間乾燥させ、実施例6のエアフィルター濾材を得た。
(実施例7)
[水系ポリウレタン樹脂の調製]
ノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)AP−12)とノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)N−33)を乾燥質量比8:2.6の割合でブレンドし、水系ポリウレタン樹脂を得た。
[添着液の調製]
水系ポリウレタン樹脂と黒色着色顔料(トーヨーケム製、EMF(商標登録) BRACK HK)を乾燥質量比10:5の割合でブレンドした。液中の固形分濃度が50質量%になるように水で希釈したものを添着液に用いた。
[不織布の調製]
ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度3.3デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度4.4デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度6.6デシテックス、繊維長51mm)を20:60:20の比率でブレンド後に開繊しウェブを形成、サーマルボンド法で繊維を結着した目付け250g/mのPET不織布を得た。
[エアフィルター濾材の調製]
スプレー塗布装置を用いて、目付け250g/mのPET不織布に添着液を水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量で82.5g/mを添着した。塗布方法であるが、該ポリウレタン樹脂の乾燥質量で表面と裏面それぞれの方向から41.25g/mずつをスプレー塗布した。厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されるようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った。水系ポリウレタン樹脂を添着したPET不織布は、内部温度120℃の熱風乾燥機中で10分間乾燥させ、実施例7のエアフィルター濾材を得た。
(実施例8)
[水系ポリウレタン樹脂の調製]
ノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)AP−12)とノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)N−33)を乾燥質量比8:2.6の割合でブレンドし、水系ポリウレタン樹脂を得た。
[添着液の調製]
水系ポリウレタン樹脂と黒色着色顔料(トーヨーケム製、EMF(商標登録) BRACK HK)とステアリン酸カルシウム(ブロッキング防止剤)を乾燥質量比10:5:0.01の割合でブレンドした。液中の固形分濃度が50質量%になるように水で希釈したものを添着液に用いた。
[不織布の調製]
ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度3.3デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度4.4デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度6.6デシテックス、繊維長51mm)を20:60:20の比率でブレンド後に開繊しウェブを形成、サーマルボンド法で繊維を結着した目付け30g/mのPET不織布を得た。
[エアフィルター濾材の調製]
スプレー塗布装置を用いて、目付け30g/mのPET不織布に添着液を水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量で10.0g/mを添着した。塗布方法であるが、該ポリウレタン樹脂の乾燥質量で表面と裏面それぞれの方向から5.0g/mずつをスプレー塗布した。厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されるようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った。水系ポリウレタン樹脂を添着したPET不織布は、内部温度120℃の熱風乾燥機中で10分間乾燥させ、実施例8のエアフィルター濾材を得た。
(実施例9)
[水系ポリウレタン樹脂の調製]
ノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)AP−12)とノニオン性水系ポリウレタン樹脂(日華化学製、エバファノール(登録商標)N−33)を乾燥質量比8:2.6の割合でブレンドし、水系ポリウレタン樹脂を得た。
[感熱ゲル化剤の調製]
水とノニオン系界面活性剤(花王製、エマルゲン(商標登録)910)と塩化カルシウムを乾燥質量比5:4:1の割合でブレンドし、感熱ゲル化剤を得た。
[添着液の調製]
水系ポリウレタン樹脂と黒色着色顔料(トーヨーケム製、EMF(商標登録) BRACK HK)と感熱ゲル化剤を乾燥質量比10:5:0.05の割合でブレンドした。液中の固形分濃度が50質量%になるように水で希釈したものを添着液に用いた。
[不織布の調製]
ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度3.3デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度4.4デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度6.6デシテックス、繊維長51mm)を20:60:20の比率でブレンド後に開繊しウェブを形成、サーマルボンド法で繊維を結着した目付け30g/mのPET不織布を得た。
[エアフィルター濾材の調製]
スプレー塗布装置を用いて、目付け30g/mのPET不織布に添着液を水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量で10.0g/mを添着した。塗布方法であるが、該ポリウレタン樹脂の乾燥質量で表面と裏面それぞれの方向から5.0g/mずつをスプレー塗布した。厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されるようにスプレー条件を調整し、添着加工を行った。水系ポリウレタン樹脂を添着したPET不織布は、内部温度120℃の熱風乾燥機中で10分間乾燥させ、実施例9のエアフィルター濾材を得た。
(比較例5)
[不織布の調製]
ポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度3.3デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度4.4デシテックス、繊維長51mm)とポリエチレンテレフタレート(PET)繊維(ユニチカ製、メルティ(商標登録)4080、繊度6.6デシテックス、繊維長51mm)を20:60:20の比率でブレンド後に開繊しウェブを形成、サーマルボンド法で繊維を結着した目付け30g/mのPET不織布を得た。
[エアフィルター濾材の調製]
平均分子量約1500、ヒドロキシル価75.0のポリプロピレングリコール1000質量部に対して、2,4−トルイレンジイソシアネート80質量%と2,6−トルイレンジイソシアネート20質量%との混合物233質量部を、80℃で3時間反応させて、末端イソシアネート基含有4.5質量%のプレポリマーを得た。このプレポリマー100質量部に対して、グリセリンにプロピレンオキサイドを付加重合させた平均分子量約3000、ヒドロキシル価5.68のトリオール111.4質量部と触媒としてオクテン酸鉛系触媒1.0質量部と黒色着色顔料(トーヨーケム製、EMF(商標登録) BRACK HK)100質量部を、希釈溶剤としてトルエンを加えて常温で均一になるまで混合した。この混合物を目付け30g/mのPET不織布に含浸した後、80℃で5分間反応させることにより、不織布基材に10.0g/m添着させ、比較例5のエアフィルター濾材を得た。
(花粉除去性能の評価)
花粉除去性能は、風速可変型風洞にフィルター濾材をセットし、花粉疑似物質である石松子を散布することで評価を行った。石松子の粒子径と、代表的な花粉であるスギ花粉の粒径は約20〜30μmでほぼ同じことから、石松子の除去率を花粉除去率とした。花粉除去性能測定時の濾材寸法は280mm×280mm、風速は0.5m/秒、石松子の散布量は2gで散布速度は0.5g/分であった。空気調和機、生活用品として使用する場合、少なくとも50%の花粉を除去することが要求される。そこで、50%以上の花粉除去率のものは「○」、50%未満のものは「×」と評価した。
(濾材接着性の評価)
濾材接着性は、重ね合わせた二枚の濾材の上に、重りで負荷をかけた後、上の濾材を持ち上げた時に下の濾材が剥がれずに持ち上がるかどうかで評価した。濾材接着性評価時の濾材寸法は200mm×200mm、重りは直径10cmの円柱状で5kg、重りの負荷時間は5分であった。濾材接着性能評価で接着しなかったものは「○」、接着したものは「×」と評価した。
(顕微鏡観察)
不織布基材を構成する繊維全体が水系ポリウレタン樹脂で被覆されていることを確認するために、顕微鏡で濾材の観察を行った。デジタルカメラ内蔵生物顕微鏡(松電舎製、製品名:GR−D8T)を用いて、対物レンズ4倍での観察を行った。エアフィルター濾材の観察位置は、表面層、濾材の表面を剥いだ中間層、裏面層の観察を行った。不織布基材を構成する繊維全体が水系ポリウレタン樹脂でムラなく被覆されているものは「○」、水系ポリウレタン樹脂による被覆にムラがある状態の場合を「×」と評価した。なお、比較例5については、非水系ポリウレタン樹脂でムラなく被覆されているか否かを評価した。
(二値化画像解析)
厚み方向に水系ポリウレタン樹脂が均一に分布する状態を判定するために、二値化画像解析を行った。デジタル画像スキャナー(キャノン製、製品名:CanoScan(登録商標) LiDE 700F)で濾材の表面層、濾材の表面を剥いだ中間層、裏面層の平面方向におけるモノクロ二値化画像データを得た。スキャニング条件は、モノクロで300dpiであった。二値化画像データを画像解析プログラムで解析し、黒色部分の面積率を算出した。各層間での黒色部分の面積率の差が20%未満のものは「○」、20%以上のものを「×」とした。なお、比較例5については、非水系ポリウレタン樹脂が均一に分布しているか否かを評価した。
[実施例10]
市販の空気清浄機(シャープ製、KC−A50)のフィルターを取り払い、代わりに実施例1で得たフィルター濾材を取り付けた。
[比較例6]
市販の空気清浄機(シャープ製、KC−A50)のフィルターを取り払い、代わりに実施例1の作成に用いたPET不織布基材を取り付けた。
(空気調和機での性能評価)
1mのアクリル容器中に、空気清浄機を設置・運転し、花粉疑似物質である石松子を散布した。空気清浄機のモードは強(風量5.1m/分)で、石松子の散布量は2gで散布速度は0.5g/分であった。石松子散布から30分後に空気清浄機の運転を止め、フィルターを回収し、石松子の付着量を計測した。
実施例1〜9、比較例1〜5で得られた評価結果を表1に示す。
Figure 2014024019
表1より、実施例1〜9と比較例1〜2から、実施例1〜9の不織布基材に水系ポリウレタン樹脂を含有させてなる花粉捕集用エアフィルター濾材において、厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されていることで、花粉除去率が向上し、更には重なり合った濾材同士の接着を防ぐことのできるという花粉捕集用エアフィルター濾材としての性能を発現することが確認できた。比較例1及び2の花粉捕集用エアフィルター濾材では、厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布していないか、又は、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されていないため、花粉除去率が低いことが確認された。
表1より、実施例1〜3と比較例3〜4から、水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量(A)と不織布基材の乾燥質量(B)の比率(A/B)が0.1<A/B<0.5の範囲であることで、花粉除塵率が向上し、更には重なり合った濾材同士の接着を防ぐことのできるという花粉捕集用エアフィルター濾材としての性能を発現することが確認できた。
表1より、実施例8からブロッキング防止剤を併用しても、花粉捕集用エアフィルター濾材としての性能を発現することが確認できた。
表1より、実施例9から感熱ゲル化剤を併用しても、花粉捕集用エアフィルター濾材としての性能を発現することが確認できた。
表1より、非水系ポリウレタン樹脂を含有させてなる比較例5の花粉補修用エアフィルター濾材では、重なり合った濾材同士の接着を防ぐことができないことが確認できた。
実施例10の結果では、石松子の付着量は1.6g(除去率80%)であった。一方、比較例6の結果では、石松子の付着量は0.2g(除去率10%)であった。実施例10と比較例6から、本発明の花粉捕集用フィルター濾材を空気調和機に搭載して使用した場合、十分に花粉を除去することが確認できた。
本発明の花粉捕集用エアフィルター濾材は、エアコン、空気清浄器、加湿機、除湿機、加湿機能付き空気清浄器、除湿及び加湿機能付き空気清浄器、エアワッシャー、扇風機、換気扇、ヒーター等の空気調和機に利用することができる。

Claims (4)

  1. 不織布基材に水系ポリウレタン樹脂を含有させてなる花粉捕集用エアフィルター濾材において、厚み方向に該ポリウレタン樹脂が均一に分布すると共に、不織布基材を構成する繊維全体が該ポリウレタン樹脂で被覆されていて、水系ポリウレタン樹脂の乾燥質量(A)と不織布基材の乾燥質量(B)の比率(A/B)が0.1<A/B<0.5の範囲であることを特徴とする花粉捕集用エアフィルター濾材。
  2. 水系ポリウレタン樹脂とブロッキング防止剤とを含有させてなる請求項1に記載の花粉捕集用エアフィルター濾材。
  3. 水系ポリウレタン樹脂と感熱ゲル化剤を含有させてなる請求項1又は2に記載の花粉捕集用エアフィルター濾材。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の花粉捕集用エアフィルター濾材を搭載した空気調和機。
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