JP3156879U - 船外機 - Google Patents
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Abstract
Description
蒸発残留物の付着によるヘッドカバーの汚染を抑制するために、ヘッドカバーに保護カバーを設けることが考えられる。しかしながら、トップカバーをボトムカバーから取り外すとき、トップカバーの後部に固定された金具などの固定部材が、ヘッドカバーの近傍を通過する。そのため、保護カバーを設けた場合には、トップカバーをボトムカバーから取り外すときに、固定部材が保護カバーに衝突するおそれがある。特に、エンジンが直列型の場合は、V型の場合に比べて、エンジンが前後に長い。そのため、V型の場合に比べて、保護カバーとエンジンカバーとの間の隙間が小さくなり、固定部材が保護カバーに衝突し易い。
また、この考案の他の目的は、金具などの部材が保護カバーに衝突することを防止することができる船外機を提供することである。
前記目的を達成するための請求項1記載の考案は、ボトムカバー、および前記ボトムカバーに対して着脱可能に構成されたトップカバーを有するエンジンカバーと、シリンダヘッド、および前記シリンダヘッドを覆うヘッドカバーを有し、前記ヘッドカバーが前記エンジンカバーの後部に近接するように前記エンジンカバー内に収容されたエンジンと、前記トップカバーの後部およびボトムカバーの後部にそれぞれ固定され、前記トップカバーが前記ボトムカバーに取り付けられた状態で係合および離反可能に構成された上側および下側係合部材を有し、前記上側および下側係合部材の係合により前記トップカバーおよびボトムカバーを連結する連結機構と、前記エンジンカバー内において前記ヘッドカバーの後面の少なくとも一部を覆うように前記エンジンに取り付けられ、前記トップカバーが前記ボトムカバーから取り外されるときに前記上側係合部材が通る軌跡に沿って設けられた逃げ部を有する保護カバーとを含む、船外機である。
この構成によれば、ヘッドカバーの後面の左端から右端にわたる範囲を含む広い領域が保護カバーによって覆われる。これにより、蒸発残留物の付着によるヘッドカバーの汚染をより確実に抑制することができる。
この構成によれば、保護カバーが樹脂を含む材料によって形成されているので、たとえば保護カバーが金属によって形成されている場合に比べて、保護カバーの温度が上昇し難い。そのため、保護カバーに付着した水が、保護カバーの熱によって蒸発することで、蒸発残留物に変化することを抑制することができる。これにより、蒸発残留物の付着による保護カバーの汚染を抑制することができる。
この構成によれば、エンジン内にオイル(たとえばエンジンオイル)を供給するためのオイル供給孔が、ヘッドカバーに設けられている。オイル供給孔は、キャップによって塞がれている。また、保護カバーは、保護カバーを貫通する貫通孔を有している。貫通孔は、キャップに対応する位置に配置されている。すなわち、キャップは、貫通孔を通じて露出されている。したがって、ユーザーは、オイル供給孔からエンジン内にオイルを供給するときに、保護カバーを取り外さずに、キャップを取り外すことができる。そのため、ユーザーは、オイル供給作業を簡単に行うことができる。
図1は、本考案の一実施形態に係る船外機1を左後方から見た斜視図である。
船外機1は、船外機本体2と、取付機構3とを備えている。船外機本体2は、取付機構3によって船体4に取り付けられている。船外機本体2は、エンジン5と、エンジン5によって回転駆動されるプロペラ6とを含む。エンジン5は、例えば、直列4気筒の4サイクルエンジンである。エンジン5は、エンジンカバー7内に収容されている。
エンジン5は、シリンダヘッド14と、シリンダヘッド14を覆うヘッドカバー15とを有している。ヘッドカバー15は、シリンダヘッド14の後方に配置されている。エンジン5は、ヘッドカバー15がエンジンカバー7の後部に近接するように、エンジンカバー7内に収容されている。ヘッドカバー15の後面15aの一部は、ヘッドカバー15に取り付けられた後面カバー16(保護カバー)によって覆われている。後面カバー16は、ヘッドカバー15とエンジンカバー7の後部との間に配置されている。また、エンジン5の上面は、エンジン5の上部に取り付けられた上面カバー17によって覆われている。上面カバー17は、エンジン5の上面とエンジンカバー7の上部との間に配置されている。
後面カバー16は、たとえば、ヘッドカバー15の後面15aの上側半分を覆っている。図示はしないが、後面カバー16とヘッドカバー15の後面15aとの間には隙間が形成されている。ヘッドカバー15の後面15aに取り付けられた機器の一部は、後面カバー16とヘッドカバー15との間に配置されている。より具体的には、船外機1は、燃料フィルタ18、燃料ポンプ19、および燃料配管20を含む。燃料フィルタ18および燃料ポンプ19は、ヘッドカバー15の後面15aの下寄りの部分に取り付けられている。燃料フィルタ18の上部は、ヘッドカバー15と後面カバー16との間に配置されている。燃料フィルタ18および燃料ポンプ19は、それぞれ、少なくとも一部が樹脂により形成されている。
後面カバー16は、たとえば、合成樹脂によって形成されている。後面カバー16は、ヘッドカバー15の後面15aを覆う主体部28と、右側壁部29(図6参照)と、左側壁部30(図5参照)とを含む。図4に示すように、主体部28は、上下方向に長い概ね長方形状に形成されている。主体部28は、ヘッドカバー15の後面15aの半分程度の高さを有している(図3参照)。さらに、主体部28は、ヘッドカバー15の後面15aの左右方向への幅よりも大きな幅を有している。主体部28の下端のうち右端部から左端部近傍の部分は、右上がりに直線的に傾斜している。また、主体部28の下端部のうち燃料フィルタ18の上部を覆う部分は、後方に膨らんでいる。後面カバー16は、主体部28の左右の端部の位置がそれぞれヘッドカバー15の後面15aの左右の端部にほぼ一致し、主体部28の上端の位置がヘッドカバー15の後面15aの上端にほぼ一致するように、ヘッドカバー15に取り付けられている。これにより、ヘッドカバー15の後面15aの上側半分が、主体部28によって覆われている。
図4に示すように、右上突起39、右下突起40、および左上突起41は、それぞれ、左側方または右側方に突出している。また、図7に示すように、左上突起41は、軸部42と、軸部42の先端に設けられた係止部43とを含む。図示はしないが、右上突起39および右下突起40も、左上突起41と同様に、軸部42と、軸部42の先端に設けられた係止部43とを含む。各グロメット38は、筒状であり、対応する突起39〜41の軸部42に嵌められている。また、各グロメット38は、対応する突起39〜41の係止部43によって、突起39〜41からの外れが防止されている。各グロメット38は、たとえばゴム製であり、弾性を有している。また、各グロメット38の外周部には、周方向に延びる環状溝44(図7参照)が形成されている。
また、本実施形態では、後面カバー16が合成樹脂によって形成されている。したがって、たとえば後面カバー16が金属によって形成されている場合に比べて、後面カバー16の温度が上昇し難い。そのため、後面カバー16に付着した水が、後面カバー16の熱によって蒸発することで、蒸発残留物に変化することを抑制することができる。これにより、蒸発残留物の付着による後面カバー16の汚染を抑制することができる。
また、前述の実施形態では、3つの取付部34〜36が、それぞれ、ヘッドカバー15に設けられた3つの突起39〜41に差し込まれることにより、後面カバー16がヘッドカバー15に取り付けられる場合について説明した。しかし、取付部の数は、2つ以下であってもよいし、4つ以上であってもよい。また、ヘッドカバー15に対する後面カバー16の取付方法は、差し込み式に限らず、たとえば、ボルトによる締結式であってもよい。
5 エンジン
7 エンジンカバー
8 ボトムカバー
9 トップカバー
10 連結機構
11 固定金具(上側係合部材)
12 フック(下側係合部材)
14 シリンダヘッド
15 ヘッドカバー
15a 後面(ヘッドカバーの後面)
16 後面カバー(保護カバー)
25 貫通孔
26 キャップ
27 オイル供給孔
31 逃げ部
A1 軌跡
Claims (4)
- ボトムカバー、および前記ボトムカバーに対して着脱可能に構成されたトップカバーを有するエンジンカバーと、
シリンダヘッド、および前記シリンダヘッドを覆うヘッドカバーを有し、前記ヘッドカバーが前記エンジンカバーの後部に近接するように前記エンジンカバー内に収容されたエンジンと、
前記トップカバーの後部およびボトムカバーの後部にそれぞれ固定され、前記トップカバーが前記ボトムカバーに取り付けられた状態で係合および離反可能に構成された上側および下側係合部材を有し、前記上側および下側係合部材の係合により前記トップカバーおよびボトムカバーを連結する連結機構と、
前記エンジンカバー内において前記ヘッドカバーの後面の少なくとも一部を覆うように前記エンジンに取り付けられ、前記トップカバーが前記ボトムカバーから取り外されるときに前記上側係合部材が通る軌跡に沿って設けられた逃げ部を有する保護カバーとを含む、船外機。 - 前記保護カバーは、前記ヘッドカバー後部の左右方向への幅よりも大きな幅を有し、左右方向に関して前記ヘッドカバーの後面の一端から他端にわたる範囲を覆うように構成されている、請求項1記載の船外機。
- 前記保護カバーは、樹脂を含む材料によって形成されている、請求項1または2記載の船外機。
- 前記ヘッドカバーは、前記エンジン内にオイルを供給するためのオイル供給孔を有し、
前記船外機は、前記オイル供給孔に取り付けられたキャップをさらに含み、
前記保護カバーは、前記保護カバーを貫通し、前記キャップに対応する位置に配置された貫通孔を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の船外機。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009007897U JP3156879U (ja) | 2009-11-05 | 2009-11-05 | 船外機 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009007897U JP3156879U (ja) | 2009-11-05 | 2009-11-05 | 船外機 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP3156879U true JP3156879U (ja) | 2010-01-21 |
Family
ID=54860619
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009007897U Expired - Lifetime JP3156879U (ja) | 2009-11-05 | 2009-11-05 | 船外機 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3156879U (ja) |
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2009
- 2009-11-05 JP JP2009007897U patent/JP3156879U/ja not_active Expired - Lifetime
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